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資料 2-1 IP 放送を行うネットワークの現状と課題 2017 年 12 月 26 日 日本電信電話株式会社東日本電信電話株式会社西日本電信電話株式会社

NTT 東西の FTTH で視聴可能なテレビサービス 回線終端装置/HGW回線終端装NTT 東日本 NTT 西日本の FTTH サービスで視聴できるテレビサービスは IP 方式と RF 方式の 2 種類があります IP 方式 戸建住宅 IPTV ひかり TV 等 パソコン インターネット -HP 検索等 -インターネットTV Youtube Abema TV 等 ISP NGN GE-OLT STB IP 方式でテレビ視聴 テレビ RF 方式 所内 SP 所外 SP IP 方式では インターネット ( インターネット TV 含む ) と IPTV が同じ波長で送信されるため 相互に影響し合う 地上デジタル BS CS デジタル パソコン CATV 事業者ビル等 HE TA V-OLT /HGテレビW置RF 方式でテレビ視聴 IP RF 方式では インターネット ( インターネットTV 含む ) と RF 異なる波長で送信されるため 相互に影響を及ぼさない 1

NGN ~ 多様なサービスを実現する統合ネットワーク ~ 2

NGN の概要 NGN は 多くのお客様に電話 映像 インターネット接続といった多様なサービスを低廉かつ快適にご利用いただけるよう設計 構築しています 要求される品質が異なる複数の通信サービスを 帯域や処理能力といったネットワークリソースを共用して統合的に提供するために リソース利用状況が常時変動する中 IP 技術の採用や日々の運用も含めた様々な取り組みを行うことで 安定的にネットワーク全体の信頼性や品質を維持しています 固定電話網 IP ネットワーク 1 高品質な音声中心のサービス ( 厳密な品質規定 ) 2 信頼性 安全性の重視 ( ライフライン / 社会インフラとしての使命 ) 3 パブリックネットワークとしてのオペレーションの確立 ( 輻輳制御 大規模災害対策 ) 1 ブロードバンド化による多様なサービスの実現 ( 電話 / 映像配信 / インターネット接続 ) 2 経済性の重視 ( ルータ等による構築 ) 3 オープンネットワーク (IP 技術 / 多様なインタフェース ) 既存ネットワークの いいとこ取り 固定電話網 信頼性高品質安定性セキュリティ NGN 大容量 柔軟性経済性 IP ネットワーク 固定電話網の持つ信頼性や安定性 IP ネットワークの持つ利便性や経済性を実現 固定電話網で培った品質 信頼性の継承 ブロードバンド化に適した IP 技術の採用によるサービス統合化 / ネットワークのシンプル化 3

通信品質を維持するための運用の取り組み 通信品質を維持するためには 様々な仕組みの導入だけでなく 以下のような日々の運用も重要となります 1 装置の監視や故障検知 輻輳等の通信監視等を実施 2 異常 大量パケットの監視を行い 通信規制等の対策を実施 3 通信トラヒックの伸び率や上限値から予測を行い 帯域の不足前に中継網の帯域拡張を行う等の対策を実施 一元的なコントロール 1 ネットワークの統制 監視 2 異常 大量パケットの監視 規制 3 中継網の帯域予測 増設 NGN 故障検知 手配故障数特定 GWR NGN 収容ルータ 大量パケット遮断等対処 異常 大量パケット確認 NGN ラヒック時間トベストエフォート 現在 優先 トラヒック予測 装置の監視 輻輳等の監視 異常パケット遮断等対処 増設 増設工事 故障発生を検知した際は 迂回ルートへ切替ることにより 輻輳や品質劣化が発生していないこと確認 ネットワーク機器で検出し 設備に影響がある場合は遮断等の措置を実施 トラヒックトレンド等による増加等を予測し 不足する前に計画的に増設を実施 4

( 参考 ) マルチキャストのトラヒックのイメージ マルチキャスト は ネットワークにつながる端末に対して 1 対多の通信を行うものであり ルータ等でパケットを複製して送信するため ユニキャスト と比べてネットワークを効率的に利用できます マルチキャスト (IP 放送等 ) ( 参考 ) ユニキャスト ( 通常のインターネット接続等 ) SNI 収容ルータ 網終端装置 1 αmbps 1 2 αmbps 3 1 αmbps 3 中継ルータ 中継ルータ 2 αmbps 3 収容ルータ 収容ルータ 収容ルータ 収容ルータ収容ルータ収容ルータ トラヒック量 :1<2 トラヒック量 :1=2 5

NGN ~ 優先通信の仕組みについて ~ 6

優先通信の仕組み NGN では 要求される品質が異なる複数の通信サービスをご利用いただくために 優先度に基づいてパケット転送を行う仕組み (QoS 技術 ) を導入しています この技術により NGN では 優先クラスのパケットを優先的にルーティング 伝送でき サービスの多様化を実現することが可能となります QoS 技術の仕組み 優先 ルータ 入力パケット 帯域超過分 混雑時先出出力パケット 優先 B E 優先 B E ポリシング リマーク ベストエフォート 分類 マーキング キューイング 1 分類 マーキングルータに到着したパケットを分類し 優先フラグを設定する機能 2 ポリシング優先パケットの利用帯域を制御する機能 3 キューイングパケットを 優先度に応じたキューに振り分け 格納する機能 4 スケジューリングパケットを 優先順位に応じ 転送する機能 7

優先通信で必要となる管理 運用について 優先クラスの通信が増えた場合 下図のとおり ベストエフォートの通信への影響や優先クラスを利用する他のユーザの通信への影響が生じるおそれがあります そのため 優先クラスの帯域の目安を設け 管理 運用する ( 例えば 視聴できる CH 数に制限を設ける等 ) ことで 品質の異なる複数のクラスでネットワークを共用していく必要があります 管理 運用がなされない場合 他クラスの通信への影響 優先クラスの通信の利用により帯域が占有され 優先クラス以外の通信が全く利用できなくなる 他ユーザの通信への影響 優先クラスの一部のユーザにより 優先クラスの他のユーザの通信品質が低下する 優先パケット 優先パケット 優先パケット 優先パケット 優先パケット 優先パケット優先パケット ベストエフォートパケット 優先パケット 8

通信トラヒックの状況 9

インターネットトラヒックの急増 近年 映像配信サービスの利用拡大等に伴うインターネットトラヒックの急増 ( 年に 1.3~1.6 倍程度 ) により 通信事業者のネットワークにおいても負荷が増大しており 今後もこの傾向は継続すると想定されます (Gbps) 10,000 ブロードバンド契約者の総トラヒックの推移 一契約当たりのトラヒックの推移 (Kbps/ 契約者 ) 250 9,000 8,000 約 1.4 倍 200 約 1.4 倍 7,000 6,000 5,000 約 1.5 倍 150 約 1.5 倍 4,000 3,000 2,000 約 1.6 倍約 1.3 倍 100 50 約 1.5 倍約 1.3 倍 1,000 0 0 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 ( 出典 ) 総務省 我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計結果 (2017 年 5 月分 ) 10

4K 映像配信における優先制御の必要性検証 ~ 安定的な配信環境実現のための優先制御の利用 ~ 11

4K 映像配信に係る検証 昨今のトラヒック急増を踏まえ 混雑エリアの繁忙時のネットワーク状況を想定した環境を想定 ( ネットワークへ負荷を印加 ) し 4K 映像への影響 ( 映像の乱れ 停止等の発生 ) の有無を検証いたしました 配信側 受信側 4K 映像 4K 映像 ベストエフォートによる配信 優先制御による配信 安定再生可否を確認 画像ファイル到着を確認 4K 映像 5 社共用 配信サーバマルチキャスト ( 検証網 ) 受信ルータ負荷印加 低負荷 : 通常時 ( 平均的な時間帯 ) を想定した負荷 高負荷 : 混雑エリアの繁忙時を想定した負荷 平成 29 年度 ブロードバンドの活用による放送サービスの高度化に向けた技術等検証 事業採択実験 ( 実験公募元 : 情報流通行政局情報通信作品振興課 ) 複数放送事業者 ( 在阪 5 局 ) の 4K マルチキャスト配信に係る検証 12

4K 映像配信の検証結果 マルチキャスト検証網において 混雑エリアの繁忙時を想定した負荷を印加した場合 ベストエフォートによる配信では 映像の停止等が発生することが確認されました 一方 優先制御による配信では 混雑エリアの繁忙時を想定した負荷を印加した場合でも 映像が停止することなく 安定的に視聴可能であることが確認できました ベストエフォート 優先制御 低負荷 平均的な時間帯 ( 通常時 ) のトラヒック量を想定 安定した視聴が可能 ( 映像の停止等は発生せず ) 安定した視聴が可能 ( 映像の停止等は発生せず ) 高負荷 混雑エリアの繁忙時のトラヒック量を想定 映像の停止が発生 安定した視聴が可能 ( 映像の停止等は発生せず ) FLUTE-DASH 方式による配信 FEC( 前方誤り訂正 ) 等の補正プロトコルは実装せず 13

まとめ 近年 映像配信サービスの利用拡大等に伴うインターネットトラヒックの急増 ( 年に 1.3 ~1.6 倍程度 ) により 通信事業者のネットワークにおいても負荷が増大しており 今後もこの傾向は継続すると想定されます 4K 映像配信の検証結果を踏まえると このようなトラヒック増加傾向の下で IP 放送の品質を確保し 4K 映像を安定的に視聴するためには NGN においては 優先制御での配信が前提になると考えております これまでの映像配信サービスの利用拡大等に加えて 今後 より高精細な 4K 映像が広く IP 配信されるようになると 通信事業者のネットワークを流れるトラヒックはさらに急拡大し それに伴うネットワークの増設等が必要になると考えられます そのため 通信事業者のネットワークの増設等に係る費用の負担方法等についても 関係事業者間で検討を深めていく必要があると考えております なお 今回議論される技術基準 ( 品質基準 ) を担保するために 仮に 通信事業者の現状のネットワークに何らか改修等を加えるようご要望される場合には そのために必要な費用をご負担いただきたいと考えております 14