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注意事項 FeliCa は ソニー株式会社の登録商標です Nexus S Nexus は Google Inc. の商標または登録商標です Galaxy は Samsung Electronics Co., Ltd.. 登録商標です ELUGA は 当社の商標または登録商標です 1
目次 1. はじめに... 3 1.1 本資料の目的... 3 2. アンテナ設計について... 4 2.1 アンテナ設計のフロー... 4 2.2 アンテナサイズの決定 STEP1... 5 2.3 アンテナ仕様の決定 STEP2... 5 2.3.1 通信距離の測定結果... 6 2.4 アンテナ基板の作製 STEP3... 10 2.4.1 アンテナ基板の参考例... 11 2.5 共振容量の決定 STEP4... 12 2.5.1 アンテナ等価回路のパラメータ測定 STEP4-1... 13 2.5.2 共振容量の算出 STEP4-2... 14 2.5.2.1 共振容量の算出例... 15 2.5.3 適正な共振容量の決定 STEP4-3... 16 2.6 NFC タグの動作確認 STEP5... 17 2.6.1 通信距離の測定... 17 2.6.2 アンテナ端子電圧の確認... 18 3. 参考... 19 3.1 ISO/IEC 14443 のアンテナクラス... 19 3.2 NFC フォーラムのアンテナイメージ... 20 3.3 アンテナ端子電圧の測定方法... 21 4. 変更履歴... 22 2
1. はじめに 1.1 本資料の目的 本資料は 弊社 NFC タグ LSI に接続するアンテナの設計方法を提供することを目的としています 図 1 に NFC (Near Field Communication) タグを使用したシステムの概略を示します NFC TAG NFC TAG LSI Tag Antenna RF IF Control Logic Non-Volatile Memory Serial IF R/W Communication Distance R/W Antenna Host Carrier Frequency : 13.56MHz R/W : リーダライタ ( スマートフォン等 ) Host : ホスト RF IF : RFインターフェース Control Logic : 制御ロジック Non-Volatile Memory : 不揮発性メモリ Serial IF : シリアルインターフェース Communication Distance : 通信距離 図 1 NFC タグ通信システムの概略図 3
2. アンテナ設計について 2.1 アンテナ設計のフロー タグアンテナは 以下のフローで設計可能です STEP1 アンテナサイズの決定 NFC タグを搭載するセット仕様により 許容されるアンテナサイズを決めてください STEP2 アンテナ仕様の決定表 1 の測定結果を参考にして アンテナ仕様 ( 巻数, 線幅, 線間 ) を決めてください STEP3 アンテナ基板の作製 STEP1, 2 で決めた仕様のアンテナ基板を作製してください STEP4 共振容量の決定アンテナ基板に実装する共振容量の値を決めてください STEP5 NFC タグの動作確認アンテナ基板に NFC タグ LSI を実装して 以下の項目の測定を行い 正常に動作することを確認してください (1) 通信距離 (2) アンテナ端子電圧 4
2.2 アンテナサイズの決定 STEP1 NFC タグを搭載するセット仕様により 許容されるアンテナサイズを決定してください 弊社 NFC タグ LSI を使用した通信距離の測定結果 ( 表 1) を参考にしてください 2.3 アンテナ仕様の決定 STEP2 図 2 のアンテナ外形図に 本資料で扱うアンテナ仕様のパラメータを定義します 弊社 NFC タグ LSI を使用した通信距離の測定結果 ( 表 1) を参考にして アンテナ仕様 ( 巻数, 線幅, 線間 ) を決定してください 巻数 サイズ y 線幅線間 サイズ x 図 2 アンテナ外形図 5
2.3.1 通信距離の測定結果 表 1 に スマートフォンと弊社で試作した NFC タグの通信距離測定結果を示します 表 1-1 スマートフォン Nexus S との通信距離の測定結果 アンテナ形状 アンテナ 通信距離 サイズ [mm 2 ] 線幅 線間 巻数 [turn] インダクタンス [µh] 共振容量 [pf] 外部電源なし外部電源あり FeliCa Type B FeliCa Type B 1 0.242 551 52 42 60 55 2 0.734 164 55 47 62 60 72 42 0.5 0.5 3 1.442 77 52 48 59 60 4 2.259 42 49 45 56 59 5 3.171 24 47 43 53 58 ( 注 1) スマートフォンは Nexus S (Samsung 製 ) を使用しています ( 注 2) 共振周波数は いずれも 13.56MHz に調整しています ( 注 3) 本データは弊社試作 NFC タグの測定結果であり お客様で作製される NFC タグの通信距離を保証するものではありません 6
表 1-2 スマートフォン Nexus S との通信距離の測定結果 アンテナ形状 アンテナ 通信距離 サイズ [mm 2 ] 線幅 線間 巻数 [turn] インダクタンス [µh] 共振容量 [pf] 外部電源なし外部電源あり FeliCa Type B FeliCa Type B 1 0.182 742 28 26 36 36 0.1 2 0.603 211 38 34 46 44 0.1 4 1.992 54 40 36 47 48 0.3 0.1 2 0.560 229 39 35 47 45 4 1.726 63 41 37 48 49 2 0.497 260 46 39 53 50 4 1.721 63 41 37 48 50 1 0.153 882 38 33 45 43 40 30 0.3 0.3 2 0.470 275 47 39 54 50 3 0.908 134 46 41 53 52 4 1.430 78 45 40 51 52 5 2.031 50 43 39 50 51 1 0.138 979 42 36 49 46 2 0.405 321 49 41 56 52 0.5 0.5 3 0.753 164 49 42 55 53 4 1.149 101 47 42 54 53 5 1.582 72 44 41 48 50 ( 注 1) スマートフォンは Nexus S (Samsung 製 ) を使用しています ( 注 2) 共振周波数は いずれも 13.56MHz に調整しています ( 注 3) 本データは弊社試作 NFC タグの測定結果であり お客様で作製される NFC タグの通信距離を保証するものではありません 7
表 1-3 スマートフォン Nexus S との通信距離の測定結果 アンテナ形状 アンテナ 通信距離 サイズ [mm 2 ] 線幅 線間 巻数 [turn] インダクタンス [µh] 共振容量 [pf] 外部電源なし外部電源あり FeliCa Type B FeliCa Type B 1 0.093 1463 18 17 25 25 25 20 0.3 0.3 2 0.268 496 38 32 44 41 4 0.777 161 39 34 45 44 5 1.073 112 38 34 43 43 ( 注 1) スマートフォンは Nexus S (Samsung 製 ) を使用しています ( 注 2) 共振周波数は いずれも 13.56MHz に調整しています ( 注 3) 本データは弊社試作 NFC タグの測定結果であり お客様で作製される NFC タグの通信距離を保証するものではありません 表 1-4 スマートフォン Nexus S との通信距離の測定結果 アンテナ形状 アンテナ 通信距離 サイズ [mm 2 ] 線幅 線間 巻数 [turn] インダクタンス [µh] 共振容量 [pf] 外部電源なし外部電源あり FeliCa Type B FeliCa Type B 8 1.251 95 23 20 28 28 12 10 0.1 0.1 12 2.084 51 22 19 26 28 16 2.787 34 20 18 24 26 ( 注 1) スマートフォンは Nexus S (Samsung 製 ) を使用しています ( 注 2) 共振周波数は いずれも 13.56MHz に調整しています ( 注 3) 本データは弊社試作 NFC タグの測定結果であり お客様で作製される NFC タグの通信距離を保証するものではありません 8
表 1-5 スマートフォン Galaxy Nexus との通信距離の測定結果 アンテナ形状 アンテナ 通信距離 サイズ [mm 2 ] 線幅 線間 巻数 [turn] インダクタンス [µh] 共振容量 [pf] 外部電源なし外部電源あり FeliCa Type B FeliCa Type B 72 42 0.5 0.5 2 0.734 164 55 47 61 60 40 30 0.5 0.5 2 0.405 321 48 40 53 51 25 20 0.3 0.3 4 0.777 161 37 32 42 42 12 10 0.1 0.1 8 1.251 95 20 17 24 25 ( 注 1) スマートフォンは Galaxy Nexus (Samsung 製 ) を使用しています ( 注 2) 共振周波数は いずれも 13.56MHz に調整しています ( 注 3) 本データは弊社試作 NFC タグの測定結果であり お客様で作製される NFC タグの通信距離を保証するものではありません 表 1-6 スマートフォン ELUGA との通信距離の測定結果 アンテナ形状 アンテナ 通信距離 サイズ [mm 2 ] 線幅 線間 巻数 [turn] インダクタンス [µh] 共振容量 [pf] 外部電源なし外部電源あり FeliCa Type B FeliCa Type B 72 42 0.5 0.5 2 0.734 164 40 34 45 41 40 30 0.5 0.5 2 0.405 321 38 31 42 35 25 20 0.3 0.3 4 0.777 161 28 24 31 29 12 10 0.1 0.1 8 1.251 95 17 16 19 20 ( 注 1) スマートフォンは ELUGA ( 製 ) を使用しています ( 注 2) 共振周波数は いずれも 13.56MHz に調整しています ( 注 3) 本データは弊社試作 NFC タグの測定結果であり お客様で作製される NFC タグの通信距離を保証するものではありません 9
2.4 アンテナ基板の作製 STEP3 図 3 の推奨回路図を参考にして アンテナ基板を作製してください 1.7V VDDEX 2.5V のとき C_vddex = 0.1μF~2.2μF, R_vddex = 0Ω 2.5V<VDDEX 3.6V のとき C_vddex = 2.2μF, R_vddex = 200Ω C_vddex 電源 IC 出力ポート VDDA VDDEX MN63Y1213 R_vddex 3.3k 3.3k 3.3k HOST 2.2μ SDA SDA VA SCL SCL L coil C res NIRQ NIRQ アンテナ共振容量 VB VSS 図 3 推奨回路図 ( 注 1) 共振容量の耐圧は 50V 以上のものをご使用ください ( 注 2) 共振容量は容量値の調整のため 複数のコンデンサが実装可能なパターン設計を推奨します 10
2.4.1 アンテナ基板の参考例 図 4 に アンテナ基板の参考例を示します ANT 面 5 1 30 5 3 4 4 5 40 LSI 実装面 0.5 0.5 0.5 φ1.0 0.5 ガラスエポキシ基板 (FR-4), 両面パターン基板厚 : 1.0mm パターン厚 : 60µm ( 銅配線 ) 図 4 アンテナ基板の参考例 11
2.5 共振容量の決定 STEP4 共振容量の値を 以下のフローで決定してください STEP4-1 アンテナ等価回路のパラメータ測定インピーダンスアナライザ等を用いてアンテナ等価回路のパラメータを測定してください STEP4-2 共振容量の算出 STEP4-1 で測定したパラメータを用い 共振周波数が 13.56MHz になるように 共振容量の値を計算してください STEP4-3 適正な共振容量の決定 STEP4-2 で算出した容量値のコンデンサと NFC タグ LSI をアンテナ基板に実装し 共振周波数を測定してください 共振周波数の測定値が 13.56MHz となるように 共振容量の値を調整してください 12
2.5.1 アンテナ等価回路のパラメータ測定 STEP4-1 図 5 に アンテナ等価回路のパラメータ測定方法を示します ここで測定するパラメータは L coil, R coil, C coil です タグアンテナ Impedance Analyzer (HP4194A) R coil C coil L coil アンテナ等価回路 図 5 アンテナ等価回路のパラメータ測定方法 < 測定例 > HP4194A の場合 1 インピーダンスアナライザの START 周波数を 13MHz STOP 周波数を 14MHz に設定する 2 Z -θ モードで single 測定する 3 MoreMenu > Equivalent Circuit ボタンを押し 上図と同じ等価回路を選択する 4 Calculate ボタンを押すと L coil, R coil, C coil が求まる 5 C coil が小さくて この方法で正しく測定できない場合は C coil = 0 pf として L s -R s モードで測定する アンテナ等価回路のパラメータは 電磁界シミュレータを活用して 計算することもできます 13
2.5.2 共振容量の算出 STEP4-2 図 6 に示す NFC タグの等価回路から導いた算出式 ( 式 (1) ) を参考にして 共振容量を算出してください 共振容量 NFC タグ LSI タグアンテナ L coil : アンテナインダクタンス R coil : アンテナ抵抗 C coil : アンテナ寄生容量 C res : 共振容量 C in : LSI 入力容量 R L : LSI 等価抵抗 R coil L coil C coil C res C in R L 図 6 NFC タグの等価回路 図 6 の等価回路では 共振周波数 (f r ) は式 (1) で表されます f r = 2 π L coil 1 (C coil + C res + C in) 式 (1) 14
2.5.2.1 共振容量の算出例 式 (1) にアンテナ等価回路の各パラメータの値を代入して 共振容量 (C res ) を算出してください 尚 入力容量 (C in ) は 製品規格の項目を参照に設定してください 本例 (MN63Y1213) は 製品規格の項目 C9 より C in = 15.5pF です また アンテナ等価回路のパラメータを L coil = 1µH C coil = 2pF 共振周波数を f r = 13.56MHz とした場合 13.56MHz = 2 π 1 1µ H (2pF + C res + 17.5pF) となり 共振容量 C res = 120pF が算出されます 15
2.5.3 適正な共振容量の決定 STEP4-3 図 7 に 共振周波数の測定方法を示します STEP4-2 で算出した共振容量と NFC タグ LSI をアンテナ基板に実装した状態で共振周波数を測定して 適正な共振容量を決定してください 測定の結果 共振周波数が 13.56MHz からずれていた場合は 共振容量を調整してください 13.56MHz よりも測定した共振周波数が高い場合は 共振容量の値を大きくし 低い場合は小さくすることで調整が可能です Impedance Analyzer R X X ( リアクタンス ) R ( レジスタンス ) R max タグアンテナ 共振容量 共振周波数 (f r ) f NFC タグ NFC タグ LSI センスコイル (72mm 42mm, 1turn) 図 7 共振周波数の測定方法 < 測定例 > 1 キャリブレーションを行う Open モードはセンスコイルをつなげないで行い Short モードはセンスコイルをつなげて行う 2 NFC タグ LSI の電源 (VDDEX) GND (VSS) は 電圧印加しない 3 インピーダンスアナライザの START 周波数を 10MHz STOP 周波数を 15MHz に設定する 4 R-X モードに設定して測定する 5 R ( レジスタンス ) が最大となる時の周波数が 共振周波数 (f r ) となる 16
2.6 NFC タグの動作確認 STEP5 アンテナ基板に NFC タグ LSI を実装して 以下の項目の測定を行い 正常に動作することを確認してください (1) 通信距離 (2) アンテナ端子電圧 2.6.1 通信距離の測定 図 8 の通信距離の測定方法を参考にして スマートフォンとの通信距離の測定を行ってください お客様の仕様と比較して 満足するかを確認してください SmartPhone Communication Distance NFC TAG NFC TAG LSI Antenna Resonant Capacitor 図 8 通信距離の測定方法 < 測定例 > 1 NFC タグをスマートフォンに近づけて行く 2 スマートフォンで NFC 通信が成功した時の距離を測定する 17
2.6.2 アンテナ端子電圧の確認 表 2 に 弊社で試作した NFC タグのアンテナ端子電圧の測定結果を示します 表 2 を参考にして 製品規格を満たしていることを確認してください 確認の項目は D10(VB-VSS 間電圧は 21Vpp 以下 ) です 表 2 アンテナ端子電圧の測定結果 サイズ [mm 2 ] アンテナ形状 線幅 線間 72 42 0.5 0.5 40 30 0.5 0.5 25 20 0.3 0.3 12 10 0.1 0.1 巻数 [turn] H max [A/m] VB-VSS 間電圧 [Vpp] 1 7.5 21.8 2 7.5 17.1 3 7.5 14.6 1 8.5 18.5 2 8.5 15.3 3 8.5 13.4 2 (8.5) 11.8 4 (8.5) 10.4 5 (8.5) 10.2 8 (8.5) 6.9 12 (8.5) 6.7 16 (8.5) 6.5 V RFH VB V A V B L L V B L H VSS RF High RF Low RF High 図 9 VA VB 端子の電圧波形 ( 注 1) 本データは弊社試作 NFC タグの測定結果であり お客様で作製される NFC タグのアンテナ端子電圧を保証するものではありません ( 注 2) アンテナサイズが大きい場合 アンテナ端子電圧が製品規格 (D10) を越えないようにご注意ください ( 注 3)25 20 12 10 サイズの最大磁界強度は 測定装置の制約で 8.5A/m としています 18
3. 参考 3.1 ISO/IEC 14443 のアンテナクラス 表 3 に ISO/IEC 14443-1, 2 で規定されているアンテナクラスを示します アンテナクラスに応じて動作磁界強度が決まっています 表 3 ISO/IEC 14443 のアンテナクラス 形状区分及びその外形寸法 クラス横 縦 形状 アンテナコイル実装が禁止されているエリア 動作磁界強度 [A/m] Class1 64-81 34-49 1.5~7.5 Class2 51-81 13-27 1.5~8.5 Class3 35-50 24-40 1.5~8.5 Class4 35-50 13-27 2.0~12 Class5 25-40.5 10-24.5 2.5~14 Class6 25> 20> 4.5~18 19
3.2 NFC フォーラムのアンテナイメージ 図 10 に 2011/2/15 の NFC フォーラムで報告されたアンテナ形状のイメージを示します NFC FORUM -NFC Analogue Specification- 2/15/2011 横 縦 巻数 [turn] 線幅 間隔 LISTENER-1 72.1 42 4 0.5 0.5 LISTENER-3 46.3 32.3 5 0.3 0.3 LISTENER-6 25 20 5 0.3 0.3 LISTENER-1 LISTENER-3 71.6mm 46.0mm 42.8mm 42.8mm 54.0mm R=2.0mm R=5.0mm R=3.0mm R=4.0mm 27.0mm 41.5mm 54.0mm R=2.0mm R=2.6mm R=3.8mm R=3.2mm 27.0mm 32.0mm TRACK WIDTH = 0.5mm R=4.4mm TRACK WIDTH = 0.3mm 150.0mm 150.0mm LISTENER-6 24.7mm 42.8mm 54.0mm 27.0mm 19.7mm R=1.0mm TRACK WIDTH = 0.3mm 150.0mm 図 10 NFC フォーラムのアンテナイメージ 20
3.3 アンテナ端子電圧の測定方法 図 11 のような測定環境を構築することで アンテナ端子電圧を測定することができます NFC タグの試験方法の詳細は ISO/IEC 10373-6 を確認してください アンテナコイル NFC タグ 等距離 (37.5mm) に設置 整合回路 Signal Generator Oscillo Scope 磁界校正用コイル (72mm 42mm, 1turn) 図 11 アンテナ端子電圧の測定環境概念図 ISO/IEC 14443-1, 2 のアンテナクラスの規定 (3.1) を参照して アンテナクラスに応じた最大磁界強度 (H max ) を確認します R/W によっては H max を越える磁界を発生することがあり その場合はその値を H max とします < 測定例 > 1 プローブを測定するノードに接続した状態で 共振周波数が 13.56MHz になるように共振容量を調整する 2 アンテナ中心が合うように NFC タグを設置する 3 最大磁界強度 (H max ) が発生するように信号発生器の出力レベルを変え VB-VSS 間電圧をオシロスコープで測定する 21
4. 変更履歴 項番日付版変更内容 1 2012.10.30 Version 1.00 新規作成 2 2012.11.30 Version 1.10 注意事項追加通信距離測定データ追加アンテナ端子電圧測定データ修正 3 2016.5.31 Version 1.20 例を MN63Y1213 に変更 22
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