JAIST Reposi Title 地域 R&D プログラム成果の考察 : 地域新生コンソーシ アム研究開発事業を例として Author(s) 平田, 実 Citation 年次学術大会講演要旨集, 27: Issue Date

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JAIST Reposi https://dspace.j Title 地域 R&D プログラム成果の考察 : 地域新生コンソーシ アム研究開発事業を例として Author(s) 平田, 実 Citation 年次学術大会講演要旨集, 27: 413-416 Issue Date 2012-10-27 Type Conference Paper Text version publisher URL Rights http://hdl.handle.net/10119/11051 本著作物は研究技術計画学会の許可のもとに掲載するものです This material is posted here w permission of the Japan Society for Policy and Research Management. Description 一般講演要旨 Japan Advanced Institute of Science and

地域 地域 プログラム成果の考察 コンソーシアム研究開 事業を例として 平 実 め 2001 しは al.,2000 Sakakibara,1997 など その内 は多 にクラスター政策が 入されて以 化した が の地域科学技術 効果に関する評価をめ る研究 Davis et ベーシ ン政策 岐にわたっている 技術開 を支援する 的 関で (以下 RSTI 政策 )に関しては 一定の成果創 があったと評価される一方 様々な課題の指 も行 も研究評価の整備は進 でいる ただし評価制度は 充実する一方で 政策実施 の ラック ックス われている 合科学技術 議,2008 2010 化等の問題もあり より多面的に R&D の実効性を は 事業 分け を とした RSTI 政策の 以 しようとする議論もある,2006 や これに った地方 共 体における科学技 術 等の課題も指 されるところとなっている,2011 の RSTI 政策が を える 中 かかる課題に対する を ってい ためには における地域 R&D 支援に関する論議は 政 府( )の研究評価文 よって占められている たと え 経済産業省による地域研究開 施策に関するレ されている ート(経済産業省,2009)1等 省 が個々の R&D 施 研究では RSTI 政策において展開されてきた R&D プログラムを り上げ その成果の分析を行 策を対 に行った制度評価に関する報 である 経済産業省の実 化研究開 を事例として り上 うとともに政策実施プロセスを げた研究としては マ ジ ント推進体制の 要 政策と研究の一 の ンケージが においた 的支 性に 援の実効性について考察する した成,2003 要因の分析 多 地域における産学のアクターに関す る地 的 接性に した考察(,2007) あるいは共同研究体の成 を ンプルにした ット そもそも 的 R&D 支援の必要性についてはこれ ーク 化する として の の外部性をともなう知識ス ル ー ーを つため 後 ではない 多面的に 的 R&D 支援の実効性ないし政策自体を される Arrow,1962,1984 もとより を めて様々な論議がある中で 的 R&D 支援に関する研究は その効果の検証をめ って展開されてきた 的 R&D 支援の成果研 究評価 Jaffe,1998 Georghiou&Roessner,2000 に関する研究や 的 R&D に関する成果を 観的に捉えることが こともあって 実 的な課題と結びついた研究蓄積 は しい状況にある データ制 があるに よ により技術開 に対する 資が 的な よりも になるとの考え方がある また に 的支援の合 性が,2009)などがある2 ただしデータ制 等により地域 R&D プログラム まで様々な議論が行われてきた よ 知られている ように一 にこれを の分析( 資による 効果ない 1 経済産業省(2009)では 全省的技術評価指 に し 成果 の 性を評価している(評点は 合 2.40/3.00) この報 では後で り上げる 地域 コンソーシアム研究開 事 業 を対 としており 合的な評価としては 地域 ベ ーシ ンに対する きな 割を め一定の成果を っている 2 この かにも地域 ベーシ ンシステムのパ ーマ ンス評価の観点から共同研究に関する を だ分析(平,2005)も行われている 413

捉えることが 要となっている そこで 研究ではクラスター政策の 入以 政策 が直面してきた課題にらして 次のような視点を提起する クラスター政策との関係政府 R&D 施策間のつながり成果 アトプットの デ. と考 考察を行うにあたって 研究では経済産業省による( ) () (,2009) 3 ンデ 1 2 2005-2007 :405 ( PJ) 5 3 2011 7 8 4 A:B:C: D:E: 3 事業は 一 科学技術基 を踏まえ 1997 度に開 された施策である 一 のか中 業 他府省連携 等がけられている 4 経済産業省地域技術課提供 5 研究では補完研究 間を考慮しこの 後 5 を経 した直 3 度を対 とした ( 2,3) (1) 産業クラスター関連 6 割 (62.2%) の PJ が産業クラスターとの結びつきを っている 地方局別には 中部 (93.2%) (83.3%) の割合が高い 技術分野別には ランス (73.1%) 技術 (66.3%) でその割合が高い (2) 府省間連携 1/4(25.4%) が府省間の連携 PJ 特に文科省関連施策 ( 知的クラスター 4 ア 14 JST 施策等 ) とのがりが全体の 8 割を占めている (3) 事業化事業化実 化の割合は 4 割 ( 事業化率 20.5%) の PJ は R&D をきき( 補完研究中 ) 地方局別では 中 (11.8%) (13.9%) (18.4%) が平均を下回っている 技術分野別では ラ ンス (29.0%) の割合が高い (4) 特 関連特 件 は 1PJ あたり 2.1 件 技術分野別には テク( 同 2.8 件 ) 情報通 ( 同 2.6 件 ) の件 が比較的に多い 地方局別には中 局 ( 同 3.3 件 ) 関 局 ( 同 2.8 件 ) で多い 414

(5) 論文論文 は 全体で 1,176 (1PJ あたり 2.9) 情 報通 分野で 242( 同 5.4) 件 は 1,350 ( 同 3.3) で ル ー ( 同 4.9) テ ク( 同 4.4) でそのが多い (6) 中 業の展示 展件 全体で 732(1PJ あたり 1.8) 地方局別には ( 同 2.6) ( 同 1.8) が上位 技術分野別には 技術 ( 同 2.4) 情報通 ( 同 2.3) の 展 が多い 415

4. 考察ディスカッション 分析の角度は様々であり その結果が示唆すると ころも多岐にわたっている 地方局別技術分野等掘り下げるべき点は残されているが 以下では研究の視点おいて提起した産業クラスターとの関係 R&D プログラムの府省間関連ないしは成果の観点から考察する 産業クラスターと結びついた PJ が高い割合であるところを見る限り 地域コンソがそれ自体独立して推進されたというよりはクラスター政策と密接に連携しつつ展開されたことを示唆している 6 このことは地域コンソが単に地域共同研究を促進する競争的資金という位置づけをもつに止まらず 個々の地域において掲げられた政策テーマ等と連動し地域全体への相乗効果波及を考慮に入れた施策であることを意味している 地域政策パッケージの中核的ツールとして施策展開された真の成果については クラスター政策の評価そのものとの関係の中で問い直される余地があるだろう 次に R&D 支援に関する府省間の連携をみると文部科学省をはじめ他府省との連携案件が全体の 1/4 を占める中で その事業化割合は 27.4%( 全体平均は 20.2%) と相対的に高い このことは地域において政策連携が比較的効率的な形で推進されたことを示唆している 一方で 府省をまたいで展開されている R&D 支援に関しては 連携や成果とその因果関係などその全貌を十分に捉えることが困難である 特に知的クラスター創成事業と産業クラスター ( 地域コンソ ) の政策間には 1 制度評価のベースとなる査定プロセスの相違があり評価尺度が不統一 2 府省間連携の具体的なプロセスや補完関係等が明らかではない等の課題があると思われる 地域におけるシームレスな政策展開とその実効性という課題に関してはさらに検証が加えられる必要がある Ⅳ. まとめ地域 R&D プログラム成果に関して地域コンソ事業を事例に考察した 経済産業省において展開されてきた地域 R&D プログラムに関する基礎的なデータを提供した この事例データを通じて事業化等の成果指標と地方局ないしは技術分野別プロジェク 6 なお成果 ( 事業化率 ) との関係をみると産業クラスター関係 PJ の事業化割合が 21.8% で それ以外の PJ の 17.6% をわずかに上回る結果となっている トの特徴を分析した またクラスター政策との関係や府省間の連携状況を考察し RSTI 政策が直面してきた課題を踏まえた議論を行った 今後は アクターの特性等を考察することにより地域内外を考慮した分析を行うことが課題となる なお RSTI 政策に関する研究や政策立案に資するため これまでに各地において蓄積された経験的知識や事例情報など幅広いデータの整備充実が求められている 主要参考文献 Research Policy. Journal of Technology Transfer Research Policy 416