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Transcription:

放射線場における LED 照明器具の寿命と対策 橋本明宏 近藤茂実 下山哲矢 今井重文 平墳義正 青木延幸 工学系技術支援室環境安全技術系 はじめに 照射施設や加速器施設等では 高線量の放射線場を有する そのような高線量の放射線場では 多くの電気機器は寿命が著しく短くなるなど不具合を起こすことが知られている 工学研究科の放射線施設の1つである コバルト 60 ガンマ線照射室の高線量の放射線場に設置された LED 照明器具の寿命が 著しく短くなる事例が発生した 本来 LED 照明器具は 蛍光灯照明器具と比較して長寿命として認識されているが 今回の事例では これまで設置されていた蛍光灯照明器具と比較しても 非常に短寿命であった このことは コスト面の問題だけでなく 管理区域内でかつ高所の交換作業が増えるという安全面でも問題となる そこで本研修では コバルト 60 ガンマ線照射室において 市販の LED 照明器具をより安全 安価に一般的な更新サイクルに従う安定した照明器具として利用するための検討を行った 1. コバルト 60 ガンマ線照射室 コバルト 60 ガンマ線照射室は 昭和 38 年にガンマ線の照射施設として設置され これまで 7 回の線源増強と 2 回の設備更新を行ってきた 地下の線源格納容器内に格納されたコバルト 60 ガンマ線源を遠隔操作で床上まで押し上げて照射を行う 最高線量率約 10 kgy/h (163TBq 時 ) での照射が可能である また 線源からの距離を調整することで 希望する線量を得ることができる コバルト 60 ガンマ線照射室で使用されている放射線源のコバルト 60 は 一般的に医療用 工業用のガンマ線源として利用されている コバルトの放射性同位体で半減期は 5.27 年で ベータ崩壊しニッケル 60 になり ガンマ崩壊して 1.33MeV と 1.17MeV の 2 本のガンマ線を放出する [1] 2. 高線量の放射線場における LED 照明器具への影響について 半導体に放射線を照射すると特性が著しく低下する 特に長時間の多量の放射線が半導体へ入射すると 電離作用を引き起こし その蓄積により半導体の機能を低下させる [2] これをトータルドーズ効果という LED 照明器具は従来の白熱電球や蛍光灯などと比較して 多数の半導体部品が使用されているため よりこの効果を受けやすい 最近の省エネ化の対策により コバルト 60 ガンマ線照射室においてもすべての照明器具が蛍光灯照明器具から LED 照明器具に取り替えられた その中で放射線源に一番近い LED 照明器具が早期に不具合を起こしたことは 放射線による影響と考えられた そこで LED 照明器具の寿命を延ばすために LED 照明器具に照射される放射線の線量を低減するための対策を検討することとした

3. 放射線の線量低減のための対策 放射線の線量低減のための対策として 時間 距離 遮蔽 の放射線防護の 3 原則が知られている [3] 時間 の原則は 放射線に晒されている時間を減らすことで線量を低減することである 距離 の原則は 線源との距離をとることで線量を低減することである 遮蔽 の原則は線源との間に遮蔽物を置くことにより線量を低減することである 故障した LED 照明器具は LED 管に異常は無く 電源部の IC が破損していた そこで 電源部の線量を低減するために 距離 と 遮蔽 による対策を考えた 3.1 距離による放射線の線量の低減電源部を隔離することにより 放射線源からの距離を取る対策を行った 電源部を隔離し 迷路の部分に設置することとした ( 図 1) また 電源部を迷路部分に設置することによりコンクリート壁による遮蔽効果もある (a) 隔離した電源部 電源部 (b) 電源部設置場所 図 1. 電源部を隔離して設置

3.2 遮蔽材による放射線の線量の低減ガンマ線の遮蔽には密度が大きいほど遮蔽効果が高いため 今回の実験では遮蔽材としてよく用いられる鉛ではなくタングステン合金を使用した 鉛の密度が 11.3g/cm 3 に対し 今回使用したタングステン合金の密度は 18.5 g/cm 3 であるので 約 1.5 倍の遮蔽効果がある このタングステン合金の 5mm 厚のものを 電源部全体をカバーするように貼り付けた ( 図 2) 図 2. 電源部にタングステン合金を貼付 4. LED 照明器具の照射実験 コバルト 60 ガンマ線照射室において 実際に LED 照明器具にガンマ線を照射して その影 響を確認するために実験を行った 4.1 実験方法 はじめに対策を行っていない LED 照明器具を点灯した状態で実験を行った ( 器具 1) 通常 の実験中は照明を消灯しているが 不具合を生じたかどうかを点灯状態で確認することとした つぎに 対策を行っていない LED 照明器具を通常の使用状態と同じ未通電の状態で実験を行 った ( 器具 2) この場合は 不具合を生じたかどうかを確認するため 照射を止めてから通 電し 点灯状態を確認した その後 電源部を隔離し迷路部分に設置した器具 ( 器具 3) 5mm 厚のタングステン合金で電源部を遮蔽した器具 ( 器具 4) を点灯した状態で実験を行った 実験は コバルト 60 ガンマ線照射室内の照射台に図 3 の様に LED 照明器具を設置し ガン マ線を照射した そして照明器具が点灯しなくなるまでの時間を計測した その時の条件を表 1 に示す 表 1. LED 照明器具の実験条件 線源からの距離 (*) 条件 器具 1 10cm 特になし 器具 2 44cm 未通電 器具 3 7cm 電源部を迷路部分に設置 器具 4 44cm 5mm 厚タングステン合金で電源部を遮蔽 * 器具 3 のみ LED 管との距離 それ以外は電源部との距離

図 3. 照射台に設置した LED 照明器具 4.2 実験結果 器具 1 器具 4 は照射中に LED 照明器具が消灯した段階で故障と判断し 照射を止めた 器 具 2 は 未通電での実験のため 照射を止めてから通電し 照射時間が 8 時間では点灯し 14 時間では点灯しなかったので この間に故障したと判断し 照射を止めた 故障した器具は分解し いずれも電源部に異常が発生していることを確認した LED 管はす べての実験において同一の物を使用したが LED 管自体には特別不具合を生じることはなかっ た 研修中の実験の最後の方では LED 管に多少の着色がみられたが 性能の劣化は特に感じ られなかった 電源部を迷路部分に設置した器具 3 は 研修中の実験において 不具合を生じなかった そ の間の LED 管自体の線量は 130kGy 以上となった 隔離した電源部の線量は 260 時間の時点 で 0.92Gy である 電源部を 5mm 厚のタングステン合金で遮蔽した器具 4 の線量は 469Gy である 5mm 厚のタ ングステン合金の遮蔽効果は約 33% であるため 電源部の線量は 310Gy 程度である ガンマ線を照射した時間 その時の LED 照明器具の電源部の線量および故障した箇所を表 2 に示す 表 2. 照射実験の結果 照射時間 電源部線量 故障箇所 器具 1 18 分 256Gy 電源部の MOSFET 器具 2 8 時間 350Gy 特になし 14 時間 613Gy 電源部の制御用 IC 器具 3 260 時間 0.92Gy 特になし 器具 4 4 時間 21 分 310Gy 電源部の制御用 IC 照射実験の結果より コバルト 60 ガンマ線照射室での使用を前提とした場合の LED 照明 器具の想定寿命を計算する コバルト 60 ガンマ線照射室の照明器具が設置されている天井と 線源までの距離は 222cm である この場所での線量の計算値は 1.65Gy/h である また 年間

のおおよその照射時間数を 300 時間として計算した 器具 3 については 実験中不具合を起こ さなかったため 器具 1 の電源部に照射した線量と同じ 256Gy で故障すると仮定し計算した 計算した結果 放射線の影響による想定寿命は表 3 の通りとなる 表 3. LED 照明器具の想定寿命 条件 想定寿命 器具 1 特になし 186 日 器具 2 未通電 258~452 日 器具 3 電源部を迷路部分に設置 88989 日 ( 約 243 年 ) 器具 4 5mm 厚タングステン合金で電源部を遮蔽 337 日 5. まとめ コバルト 60 ガンマ線照射室では LED 管への放射線の影響はほとんど無く 電源部への影響を考慮すれば LED 照明器具の寿命を延ばすことが出来ることを確認できた 電源部への線量の低減について 2つの対策を行い 照射実験を行い確認した 遮蔽材による対策では コバルト 60 の高エネルギーのガンマ線を遮蔽し 期待される寿命にするためには もっと大量の遮蔽材が必要になる これはコストが掛かるだけでなく 重量が問題となり落下する危険が生じる 一方電源部を隔離して迷路部分に設置をする場合の想定寿命は 一般的な LED 管の更新サイクルと比較して ずっと長く ほとんど放射線による寿命の影響を受けないので コバルト 60 ガンマ線照射室における LED 照明器具の安価に行う長寿命対策としては この方法が適していると思われる 工学研究科には 他に加速器施設も有しており 今後 同様の問題が発生した場合には 今回の成果を踏まえてさらなる検討を行いたい 参考文献 [1] アイソトープ手帳 11 版, 日本アイソトープ協会 [2] 下平勝彦, 宇宙用半導体とその放射線対策, RADIOISOTOPES36, 81, 1987 [3] 西澤邦秀 飯田孝夫, 放射線安全取扱の基礎, 名古屋大学出版会