Linux 利用の手引き ( 基本編 ) Linux 手引き ( 基本編 )-1 総合情報センター 2018 年 3 月版 総合情報センター 1 概要... 3 2Linux システム... 3 3Linux 起動... 3 4サインイン... 3 5Gnome ウインドウ... 4 6メニュー操作... 4 7コマンド... 5 8エディタ... 6 8.1vi... 6 8.1.1 編集... 6 8.2emacs エディタ... 8 8.2.1 編集... 8 8.2.2 保存 終了... 9 8.2.3まとめ... 9 8.3gedit エディタ... 10 9 日本語入力... 11 9.1 日本語入力の設定方法... 12 10 ファイルシステム... 14 10.1 階層ツリー構造とパス名... 14 10.2ディレクトリ操作コマンド... 15 10.2.1ディレクトリの移動 (cd)... 15 10.2.2ディレクトリ作成 (mkdir)... 15 10.2.3ファイルの移動 (mv)... 15 10.2.4ファイル削除 (rm)... 15 10.3ファイルのアクセス権... 16
Linux 手引き ( 基本編 )-2 10.3.1ファイルのアクセス権表示... 16 10.3.2アクセス権の変更 (chmod )... 17 11 利用終了 ( 電源切断 )... 18 12オープンソースアプリケーション... 18
Linux 手引き ( 基本編 )-3 1 概要総合情報センターの実習室に導入されている Linux(CentOS 7) の利用方法を説明します とくに実習の授業で利用する点を中心に説明しますので Linux の詳細は市販の本を参考にして下さい また Linux を利用するにはセンターの Linux システムに登録する必要があります 通常は最初の授業時間に登録作業を行っております 2 Linux システム授業では情報工学科のプログラミング学習に主に利用されており C 言語や Java 言語 Fortran 言語を対象としたプログラミング演習で活用されています Linux の特徴はコマンド操作による利用が中心であり オープンソースのシステム開発などでインターネットの世界に定着しています 3 Linux(CentOS7) 起動実習室のパソコンには Linux と Windows 10,Windows7の複数の OS が導入されている 電源投入して しばらくすると 起動する OS を選択 の画面が表示するので を押して Linux (CentOS7) を選択し Enter] キーを押して Linux(CentOS 7) を起動します 4 サインイン 図 1 Linux を利用開始することをサインイン呼び ユーザ名とパスワードで認証します 図 2 図 3
5 Gnome ウインドウ サインインすると 画面が次のように表示します Linux 手引き ( 基本編 )-4 図 4 操作方法は端末画面よりコマンドによる操作と メニューから選択して実行する方法の2 通りがあります 6 メニュー操作 画面上部に アプリケーション と 場所 のメニューがあり アプリケーション では実行したいソフトウエアを選び 起動することができます アプリケーションメニュー 端末 ( ターミナル ) 起動 図 5
Linux 手引き ( 基本編 )-5 図 6 起動した端末画面 7 コマンド端末画面の中で % が表示している状態がコマンドの入力が可能です 例日付の表示 luna7% date[enter] を押す 2018 年 3 月 2 日金曜日 15:58:21 JST luna7% luna7はコンピュータの名称で各装置毎に異なります 正常に終了すると % が表示し 次のコマン ドが入力できます 表コマンド一覧 コマンド名 機能 使用例 a.out オブジェクトモジュールの実行 a.out cat ファイルの表示と連結 cat file1 file2 > file3 cc C コンパイラ起動 cc file1.c cd ディレクトリ変更 cd dir1 emacs Emacs エディタ起動 emacs file1 exit シェルの終了 exit f95 Fortran 95 コンパイラ起動 f95 file1.f gedit gedit エディタ起動 gedit file1 evince PS または PDF ファイル表示 evince file1.ps lpq 印刷ジョブの表示 lpq lprm 印刷ジョブの取り消し lprm 122 ls ファイル名一覧表示 ls man コマンドマニュアル表示 man cat more テキストファイル表示 more file1 firefox mozilla-firefox 起動 firefox pwd カレントディレクトリ表示 pwd vi vi エディタ起動 vi file1
Linux 手引き ( 基本編 )-6 Linux ではコマンドが中心で処理を進めていく方式でした 今後は Windows と同様にメニューを使った GUI(Graphics User Interface) が増え 一般化していくようです コマンドやメニューを活用して コンピュータと対話しながら処理をする方式です とくに上級者になると自分でコマンドを組み合わせて処理を拡張し アプリケーションソフトやシステムを構築していきます 8 エディタ vi, emacs, gedit が利用できます 漢字コードは Unicode(UTF-8) を標準にして利用してください Linux では vi,emacs が有名ですが初心者には Windows のメモ帳と同様な gedit が使い易いと思われます 8.1 vi vi( ブイアイ ) エディタは Linux 標準で必ず 利用できるエディタであり コマンドとモードを切り替えながら 操作する特徴があります 起動コマンド I24_a01% vi ファイル名 8.1.1 編集 図 7 編集したい位置にカーソルを持って行き i を押してインサート ( 挿入 ) モードにします インサート ( 挿入 ) モードと表示されていることを確認して 挿入したい文字を入力します ESC キーを押してコマンドモードに戻し :wq と入力すると書き込んで終了します :q と入力すると書き込まず終了します
Vi エディタのモード遷移 Linux 手引き ( 基本編 )-7 vi コマンド モード :wq :q! 終了 [i] [ESC] インサートモード vi エディタのまとめ 図 8 編集内容挿入削除行削除リセット検索終了 ( 保存 ) 終了 ( 保存なし ) キー操作 i x dd [ESC] / 検索文字列 :wq :q!
Linux 手引き ( 基本編 )-8 8.2 emacs エディタ emacs( イーマックス ) エディタはオープンソースの世界で普及した代表的なエディタです 2ストローク (2つキーを順番に押す) で制御する特徴のあるエディタです 起動コマンド I24_a00% emacs ファイル名 起動画面 図 9 画面の下から2 行目には編集しているファイル名や状態を表示している 状態にはカーソルの行番号と全体位置を百分率で示している また 画面下から1 行目にはメッセージやコマンドを表示する 8.2.1 編集 そのまま入力すると画面に表示しながら入力できる カーソルの移動は矢印キーを用いて下さい 1 文字削除は BackSpace を押すと1つ前の文字が削除されます 1 行全体を削除は Ctrl-K を2 回押すと削除されます 1ページ前進させるには Ctrl-V を押す 1ページ後退させるには Esc を押して V を押す 編集中にメッセージが表示され 操作方法が不明なときは CTRL-G を押して
リセットして下さい Linux 手引き ( 基本編 )-9 なお Ctrl-K とは [Ctrl] キーと [K] キーを同時に押すこと 8.2.2 保存 終了 保存して終了する場合は Ctrl-X,Ctrl-C のキーを順番に押すと 図 10 保存しますかと確認メッセージが表示しますので 保存する場合は [y] キーを押し 保存しない場合 は [n] キーを押します 8.2.3 まとめ 編集挿入削除行削除リセット終了 キー操作そのまま [Back Space] Ctrl-K を2 回 Ctrl-G Ctrl-X,Ctrl-X 注意 Ctrl-X とは [Ctrl] キーと [X] キーを同時に押すこと
Linux 手引き ( 基本編 )-10 8.3 Gedit エディタ gedit( ジーエディト ) は Windows のメモ帳の感覚で利用できる容易なエディタです 起動コマンド a00% gedit ファイル名 起動画面 名前を付けて保存するときの注意 名前を付けて保存 (S) を選ぶ 任意の名前にする 図 12 デフォルト値が Unicode(UTF-8) で保存されます 現在のロケール (UTF-8) を変更することによ り別のエンコードで保存されます
Linux 手引き ( 基本編 )-11 9 日本語入力 日本語を入力するには画面右上のモードの切り替えて利用します 図 13 日本語を入力するときは 日本語 ( かな漢字 ) あ を選択するとローマ字で入力できます 図 14 かな漢字転換の再起動についてローマ字変換が動作しない場合は以下のコマンドで再起動してください I24 a00% ibus restart 図 15
9.1 日本語入力の設定方法 アプリケーション から システムツール の 設定 を選びます Linux 手引き ( 基本編 )-12 図 16 223A/223B 実習室 図 17 すべての設定 242A 実習室 地域と言語 (Region & Languege) を選択します 各実習室ではバージョンにより日本 語と英字で表現が異なる場合がありますのでご注意お願いします 図 18
Linux 手引き ( 基本編 )-13 日本語 + を押します 図 19 日本語 を選択します 図 20 日本語 ( かな漢字 ) を選択します 日本語 ( かな漢字 ) を選択し 追加 (A) ボタンを押します 図 21 日本語 ( かな漢字 ) が追加されます
Linux 手引き ( 基本編 )-14 10 ファイルシステム 作成したプログラムやデータはシステムの中でどのような構造で保存されているかを説明します また 自分が作成したファイルは他の人には利用できません 他人への利用を許可する方法も説明します 10.1 階層ツリー構造とパス名 Linux のファイルシステムは階層ツリー構造と呼ばれる形式です 図のようにルート (root 根 ) から芽がのびて葉が繁っているようなイメージで考えると分かりやすいでしょう ここでディレクトリはその中に新しくファイルを作成したり またディレクトリを作成できる木の幹と考えてください プログラムやデータのファイルは木の葉に例えられます / usr ea99 bin ea99001 cc sample.c a.out サインインした直後はホームディレクトリ ( ログインディレクトリ ) に最初 位置付けられる Linux の階層ツリー構造のファイル名を表すにはルート (root) からのツリー構造を全て記述する絶対パス名と現在位置からの相対的位置を記述する相対パス名の2 通り方法があります 絶対パス名 相対パス名 /usr8/ea99/ea99001/sample.c sample.c (ea08001 がホームの場合 ) /usr/bin/cc cc (/usr/local/bin/ にアクセスできる場合 ) /usr8/ea99/ea99001/ /usr8/ea99/. ( 現在のディレクトリ ) カレント.. ( 現在のディレクトリより 1 つ上 ) 親 / / root ディレクトリ
10.2 ディレクトリ操作コマンド ディレクトリ関係の操作コマンドを説明します Linux 手引き ( 基本編 )-15 pwd(print Working Directory) コマンド 現在のディレクトリ位置 例 pwd コマンド I24_a00% pwd /usr8/ea99/ea99001 10.2.1 ディレクトリの移動 (cd) cd(change Direcotory) コマンド I24_a01% cd ディレクトリ名 ホームディレクトリでファイルを作成していくと様々なファイルが一つのディレクトリに格納されて収拾つかなくなります そこでファイルが多くなると新規にディレクトリを作成して目的別に分割して利用すると都合がよいと思います ディレクトリとはファイルをまとめるフォルダーやキャビネットと考えて下さい 10.2.2 ディレクトリ作成 (mkdir) mkdir(makedir) コマンド I24_a01% mkdir ディレクトリ名 10.2.3 ファイルの移動 (mv) mv(move) コマンド I24_a01% mv 旧ファイル名 新ファイル名 10.2.4 ファイル削除 (rm) rm(remove) コマンド I24_a00% rm ファイル名
Linux 手引き ( 基本編 )-16 10.3 ファイルのアクセス権 Linux では多数の利用者で共同利用するシステムです 通常, 作成した本人しかファイルを利用できません ここでは自分が作成したファイルを他人に利用できるようにする方法を説明します ファイル管理の対象は本人 ( 作成者 ) グループ 他人の3 種類があります また使用権は読み込み 書き出し 実行の3 種類があります これらの対象と使用権を各ファイルに設定することにより共同で利用することができます なお センターの初期環境ではファイルは作成すると最初は本人が読み込み 書き出しが行なえ 他人には利用できないようになっています 10.3.1 ファイルのアクセス権表示 ファイル一覧の表示する ls コマンドを使用する I24_a00% ls -l 合計 14928 drwx------ 2 ea99001 student -rwxr-xr-x 1 ea99001 student -rwxr-xr-x 1 ea99001 student -rw-r--r-- 1 ea99001 student -rw------- 1 ea99001 student -rwxr-xr-x 1 ea99001 student -rwxr-xr-x 1 ea99001 student -rwxr-xr-x 1 ea99001 student -rwxr-xr-x 1 ea99001 student -rwxr-xr-x 1 ea99001 student 4096 10 月 12 16:31 Desktop 8520 3 月 3 11:56 a.out 1196 2 月 13 2017 appl-utf8.tex 181 3 月 5 11:42 new.c 701 2 月 13 2017 og-1.c 3979 2 月 13 2017 ogl-k.c 1593 12 月 1 11:51 ogl05.c 1579 2 月 13 2017 ogl05.c~ 70 2 月 13 2017 oglcc 55 2 月 13 2017 oglcc2
Linux 手引き ( 基本編 )-17 ( アクセス権 ) 本グ他 -rwxr-x--- 1 ea99001 1884 11 月 25 14:33 a.out u g o - アクセス権なし r 読み込み権 w 書き出し権 x 実行権 -rwxr-x--- 本人読み込み権 書き出し権 実行権グループ読み込み権 実行権他人アクセス権なし 10.3.2 アクセス権の変更 (chmod ) アクセス権の変更には chmod コマンドでモードを設定します 権限 8 進 数 意味 --- 0 アクセス権なし --x 1 実行権のみ -w- 2 書込み件のみ -wx 3 書き込み実行権 r-- 4 読込み件のみ r-x 5 読込み実行権 rw- 6 読込み書込み rwx 7 すべて モード意味 u+w u-r o+rwx 本人に書出し権を追加 本人に読込み権を削除 他人にすべての権利を追加 777 すべてにすべての権利をつける 755 本人はすべて 他は読込み実行
Linux 手引き ( 基本編 )-18 I24_a01% chmod 755 a.out 実行形式を他人からでも実行できるように変更します 11 利用終了 ( 電源切断 ) Linux の実習機を利用終了する場合は画面右上の電源ボタンのスイッチを押して電源切断して終了してください 図 22 12 オープンソースアプリケーション Linux にはオープンソースの便利なソフトウエアが導入されています ソースプログラムが公開されており 無償でだれでも利用できます オープンソースの代表的なソフトウエア名称概要備考 LibreOffice オフィスソフト ( 文章 表計算等 ) Gimp2.8 Firefox Web Browser 画像処理ソフト Web ブラウザ
オフィスソフト一覧 Linux 手引き ( 基本編 )-19 図 23 インターネットブラウザ等 図 24