シラバスの作成と管理用Webシステムの開発



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シラバスの 作 成 と 管 理 用 Web システムの 開 発 徳 永 秀 和 現 在,シラバスの 作 成 方 法 は,マイクロソフトの WORD の 罫 線 の 記 入 された 雛 形 を 用 い るか,EXCEL で 独 自 に 作 成 するかを 選 択 している.このため 複 数 ページとなる 場 合 には, 罫 線 の 処 理 に 苦 労 している.また,フォントなどの 書 式 までの 統 一 ができていない. 管 理 に 関 しては, 各 学 科 の 教 務 担 当 者 に 任 されている. 学 外 用 ホームページへの 記 載 に 関 しては 担 当 者 が PDF ファイルに 変 換 し,リンクを 張 ったページを 手 作 業 で 作 成 している. 今 回, 書 式 の 統 一 されたシラバスを 簡 単 に 作 成 でき, 管 理 と 学 外 向 けホームページ 作 成 を 自 動 的 に 行 う Web システムを 開 発 したので 報 告 する. 1.はじめに 現 在,シラバスの 作 成 は, 以 下 のように 行 われ ている. 教 務 より,マイクロソフトの WORD の 雛 形 が 各 教 員 に 配 布 される. 各 教 員 は,それをも とに 作 成 するか,EXCEL で 新 たに 雛 形 をおこし 作 成 するかのいずれかの 方 法 を 採 っている.ここ で 問 題 になる 点 をいくつか 以 下 に 挙 げる.WORD に 不 慣 れな 教 員 は, 罫 線 の 移 動 に 苦 労 する. 複 数 ページになる 場 合 の 罫 線 の 書 式 が 統 一 されず,か つ 罫 線 の 処 理 が 面 倒 である.EXCEL で 作 成 する ものは, 最 初 から 自 分 で 雛 形 を 作 成 する 必 要 があ り, 書 式 の 統 一 が 困 難 となる. また,シラバスの 管 理 は, 各 教 員 がファイルを 教 務 担 当 教 員 に 電 子 メールで 送 り, 教 務 担 当 教 員 が 個 人 のコンピュータで 管 理 し, 印 刷 している. さらに,ホームページ 管 理 者 が PDF ファイルに 変 換 し, 学 校 のホームページに 掲 載 している.こ こで 問 題 になる 点 をいくつか 以 下 に 挙 げる. 教 務 担 当 者 が 変 わることによって, 過 去 のデータの 管 理 があいまいになる. 作 成 した 教 員 と 教 務 担 当 者 の 印 刷 環 境 の 違 いにより 印 刷 出 力 結 果 が 異 なり, 罫 線 などのずれが 生 じる.ホームページ 掲 載 用 の PDF ファイルへの 変 換 に 労 力 を 費 やす. 科 目 名 と PDF ファイルとのリンクを 記 したページの 作 成 が 必 要 となる. シラバスの 作 成 と 管 理 における, 以 上 のような 問 題 を 解 決 するために Web システムを 開 発 した. このシステムは, 各 教 員 が Web ブラウザ 上 で,テ キストフィールドに 文 章 を 穴 埋 めするだけで, 罫 線 やページ 処 理 を 自 動 で 行 い, 印 刷 用 イメージと して PDF ファイルを 自 動 で 作 成 する.さらに, 学 校 のホームページに 掲 載 するための 科 目 名 のリ ンクを 張 った HTML ファイルも 自 動 的 に 作 成 す る. 2.システム 構 成 Web サーバおよびサーブレットコンテナとし て Tomcat を 用 いた.そして,JSP とサーブレッ トによる Web システムを 開 発 した.シラバスのデ ータは,サーブレットでの 処 理 の 容 易 性 を 考 慮 し て XML ファイルとして 保 存 することにした.ま た, 印 刷 用 にはプリンタなどの 影 響 を 受 けにくい PDF ファイルを 作 成 することにした. 図 1にシス テム 構 成 を 示 す.ユーザは,トップページより 新 規 作 成 または 検 索 & 編 集 の 何 れかを 選 択 すること によって,それぞれに 対 応 した JSP ファイルを 表 示 する.このフォームに 必 要 事 項 を 入 力 し,ボタ ンをクリックすることによって,サーブレットが 23

高 松 工 業 高 等 専 門 学 校 研 究 紀 要 42(2007) 実 行 され,XML ファイルの 作 成 や,すでにある XML ファイルの 検 索 と 表 示 などの 処 理 が 行 われ る. 3.シラバスの 編 集 方 法 シラバスの 編 集 方 法 について 説 明 する.まず, 学 内 LAN に 設 置 したシラバス 用 Web ページの トップページへアクセスする. 図 2の 画 面 が 表 示 される.このページより,シラバスファイル の 新 規 作 成 ページと, 検 索 および 編 集 ページへ 飛 ぶことができる. 図 1. システム 構 成 図 図 2 トップページ 図 3 編 集 ページ 24

徳 永 秀 和 :シラバスの 作 成 と 管 理 用 Web システムの 開 発 新 規 作 成 画 面 へのリンクをクリックすると, 図 3 のような 編 集 ページが 表 示 される. 項 目 ごとに 必 要 事 項 を 記 入 していく.その 際, 編 集 済 みの 箇 所 は 色 が 変 わって 表 示 されるため, 確 認 が 容 易 であ る.すべての 入 力 が 終 了 すると,OK ボタンを 押 す.このとき, 未 記 入 の 項 目 があれば,ダイアロ グボックスがポップアップして 警 告 される. 編 集 が 成 功 すると, 図 4のような 画 面 が 表 示 さ れ, 自 動 的 にトップページへ 戻 る.ここで,シラ バスの XML ファイルが 作 成 される. 図 4 編 集 成 功 ページ 検 索 & 編 集 のリンク 先 では, 図 5のようなペー ジが 表 示 される.ここに 閲 覧 したいシラバスの 年 度 と 学 科 を 記 入 して,OK ボタンを 押 す. 指 定 さ れたファイル 一 覧 が, 図 6のような 表 としてサー ブレットにより 出 力 される.JSP 形 式 および PDF 形 式 での 閲 覧 が 可 能 である.また, 編 集 ボタンを クリックすることで, 該 当 ファイルの 内 容 が 図 3 の 編 集 ページに 表 示 され, 再 編 集 することが 可 能 である. 図 6 シラバス 一 覧 ページ テムにおいても,シラバスデータの 保 存 形 式 とし て 採 用 した. 保 存 された XML ファイルをテキス トエディタ 等 で 開 くと, 図 7のような 記 述 がみら れる.HTML におけるタグのような 囲 みに,デー タを 要 素 ごとに 保 存 している.この XML ファイ ルを,XML 操 作 のライブラリが 充 実 している java で 記 述 したサーブレットで 操 作 することによって, システム 開 発 を 容 易 にしている. 図 5 検 索 ページ 図 7 XML ファイル 4.XML ファイル XML とは メタ 言 語 と 呼 ばれる, 言 語 を 記 述 するための 言 語 である. 言 語 の 仕 様 を 定 義 でき ることから, 柔 軟 な Web アプリケーションの 開 発 に 向 いている. 本 シラバス 作 成 と 管 理 用 Web シス 新 規 作 成 ページおよび 再 編 集 時 のページ,Web ブラウザ 上 での 閲 覧 時 の 表 示 を 行 なうときのベー スにスタイルシートを 採 用 した. 図 8のようなス タイルシートによって,シラバスの 枠 を 作 成 し, サーブレットにより,XML ファイルから 書 くべ 25

高 松 工 業 高 等 専 門 学 校 研 究 紀 要 42(2007) き 枠 内 の 内 容 を 抽 出 し, 挿 入 する.スタイルシー トを 用 いることで,スタイルシート 対 応 ブラウザ での 表 現 力 を 向 上 させることができる. 6. 学 校 の HP 用 HTML ファイルの 作 成 外 部 に 公 開 している 学 校 のホームページ 用 の Web サーバは,サーブレットコンテナを 持 ってい ない.したがって, 現 在, 外 部 に 公 開 しているシ ラバスのページは, 図 10のような 表 を 図 11の ような HTML ソースコードで 作 成 している. 表 の 各 セル 内 で, 各 シラバスの PDF ファイルへの リンクを 記 述 している. 図 8 スタイルシート 5. 印 刷 用 PDF ファイルの 作 成 図 6の 閲 覧 項 目 で PDF 形 式 のボタンをクリッ クすると, 図 9のように PDF 形 式 での 完 成 図 を 閲 覧 できる. ここでは,PDF 形 式 のファイルは まだ 作 成 せず,ストリームデータとして PDF 形 式 のデータを 配 信 している.このため, 編 集 途 中 のシラバスについては,PDF ファイルが 作 成 され ることがなく,サーバに 余 分 なファイルが 増 える ことはない.PDF 形 式 は,iText と 呼 ばれる JAVA のクラスライブラリを 用 いて,サーブレットによ り,シラバスの XML ファイルを PDF の 表 に 変 換 させている.ここで, 複 数 ページにまたがるなど の 複 雑 な 処 理 を 行 っている.iText には, 便 利 な PDF 作 成 のためのクラスが 豊 富 に 用 意 されおり, 変 換 プログラムの 拡 張 性 を 高 めている. 例 えば, 先 ほどの 閲 覧 時 は PDF ストリームを 表 示 するク ラスを 用 いて,ファイル 出 力 を 行 わない 処 理 を 容 易 に 実 現 している. 図 10 学 外 向 けホームページ 図 11 学 外 向 けホームページの HTML 本 Web システムでは, 全 科 目 のシラバスの XML ファイルが 完 成 した 後 に, 一 括 して PDF フ ァイルを 出 力 する.また,それと 同 時 にシラバス の XML ファイルを 解 析 して, 図 11の HTML フ ァイルの 作 成 も 行 う.そして,これらのファイル を 一 つのフォルダに 保 存 することによって, 学 外 向 け Web サーバへフォルダをアップロードする だけで, 外 部 への 公 開 が 完 了 する. 26

徳 永 秀 和 :シラバスの 作 成 と 管 理 用 Web システムの 開 発 図 9 PDF 形 式 7.おわりに 今 回 開 発 した Webシステムにより,シラバス を 作 成 する 各 教 員 は, 罫 線 の 処 理 などに 煩 わされ ることがなくなった.さらに, 昨 年 のデータの 再 利 用 が 容 易 になった.また, 教 務 担 当 者 とホーム ページ 担 当 者 の 作 業 は,ほとんどなくなった.さ らに, 年 度 毎 のシラバスが, 自 動 的 にサーバコン ピュータ 上 にフォルダとしてまとまって 保 存 され ることによって, 管 理 の 手 間 もまったく 不 要 とな った. 27