SURE: Shizuoka University REp http://ir.lib.shizuoka.ac.jp/ Title 原 泉 地 域 における 伝 統 文 化 の 変 遷 : 地 区 組 分 け 時 代 の 変 化 に 伴 う 調 査 から Author(s) 髙 橋, 歩 ; 宮 口, 真 衣 ; 黒 島, 早 織 Citation 掛 川 市 原 泉. - (フィールドワーク 実 習 調 査 報 告 書 ; 平 成 25 年 度 ). p. 70-97 Issue Date 2013 URL http://hdl.handle.net/10297/7491 Version publisher Rights This document is downloaded at:
原泉地域における伝統文化の変遷 地区 組分け 時代の変化に伴う調査から 写真 2 苧石(いずれも高橋撮影) 写真 1 苧石天神 3 田の神 五地区で共通していた一つ目の信仰は 回の神であるが さらにサナブリと庚申信仰の 二つに分けて見ていこう サナブリも庚申信仰も静岡県で広くおこなわれており 庚申信 仰は全国的なものである また ほとんどの地区で春に成長祈願 秋に収穫への感謝の祭 りをおこなっている 3. 1 サナブリ サナブリは 国の神送りとも呼ばれ サの神(田の神)が 田植えの終了により帰り上 がるという意味である 田植えを終えて休みをとり 百姓たちが集まって酒を飲む 原泉 地域では 百姓が農作業期間中にあえて時間をとり活動を中止することと 農作業を終え たあとに休むことのどちらの場合もサナブリと呼び 皆で休息 をとっていた 組内で持ち 回りの番を決め およそ 50年前には珍しかった さしみや豆腐 油揚げなどを出して客を もてなす なかでも煮物は 当時特別な料理とされており 収穫祈念としてモチやサトイ モ レンコン シイタケ等で煮物を作り食べていた また 労をねぎらう意味で酒を飲む ためにも 百姓たちは集まっていた 米は 各家が一合ずつ炊いて持ち寄る このとき 料理を作るのは女性であるが サナブリには参加しないという 回の神は 種まきの春と 収穫の秋に 山の神が山から降りてきた姿である 山の神は女性神であることが多く 神 の嫉妬を防ぐため 女性は直接行事に関わらないのではないか また 大和田と居尻では 収穫後に田に酒をまく酒振りもおこなわれていた この儀礼は 収穫を無事に終えた田畑 に対し よくやった 偉かった という感謝の気持ちを込めおこなう また 農作業を手 伝う牛にも酒を撒いていた という証言もある 現在 農作業従事者の減少により これらは挙行されなくなった 自分の家に畑もない - 73 -
原泉地域における伝統文化の変遷 地区 組分け 時代の変化に伴う調査から 今回 調査後に庚申信仰を調べたところ その中の五輪塔と積み石は庚申塔の一種ではな いかと考えるにいたった 五輪塔は原泉地域の各地にあり 原泉地区郷土研究部の作成し た資料には 未完の項目として記載されている 畑の真ん中にあり 機械が通れなし から ) は苧石地区にあり 回の という理由で移動させられた地区もあるとしづ 積み石(写真 3 真ん中 に石が積んである これを エノキ島の積み石と呼ぶ人もいるという 明治頃から あったのではないかといわれているが 中に何か入っているのか 誰が建てたのかなど 詳細を知っているものはいない 芦田によると 庚申塔にはさまざまな形のものがあり 五輪塔ゃいくつかの石を積んだ 0 1 2 :6 1 6 2 ) 庚申塔は既存の規約や伝統の制 石塔を建てている地域もあるという(芦田 2 約を受けない独特の信仰であるため 原泉地域の五輪塔や積み石も 広く庚申信仰に関わ っていると考えてもよいのではないか モンゴルにおいても 積み石は存在する ボルジ ギオン オルトナストによると モンゴノレ人は 石を古代から広く利用しており 特別な 意識を持っている また 石は神や精霊などの霊的存在が宿るところや それらが石化し 0 0 6 :7 4 ) たものと考えられることも多い(オルトナスト 2 写真 3 エノキ島の積み石(高橋撮影) 4 山の神 共通の信仰の二つ目は 山の神である どの地区でも山の神祭りをおこなっているが この節では そのなかでも特徴的な萩問地区と 大和田地区の大野組について言及する 4 _ 1 原泉の山の神信仰 かつて 女性の参加は禁止されていたが 明治頃から一緒におこなうようになったとい う これは祭りに限らず どのような行事をおこなうにしても 女性は参加していなかっ - 75 -
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八 講 山 の 戦 いなども 徳 ~}
たとえば 大 和 田 は 5 つの 組 からなる 地 区 であり 当 初 は 1~5 組 まで 屋 台 を 引 し て 回 って - 92 -
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