第 48 号 平成 22 年7月発行 放送大学 鹿児島学習センター 892-8790 鹿児島市山下町 14 番 50 号 099 239 3811 FAX 099 239 3841 E-mail kagoshima46@ouj.ac.jp 私が身につけたい態度 客員教授 土 田 理 鹿児島大学教授 1997年に OECD 加盟国が PISA the Programme して抽出することを目指している そして 相互 for International Student Assessment を開 作用的に道具を用いる 異質な集団で交流する 自 始した その一つである PISA2003は 平成20 律的に活動する を3つの重要なカテゴリーとして 年度から改訂が示されている日本の学習指導要領に 提示しているのである も大きな影響を与えている これは かいこうず第 相互作用的に道具を用いる とは 自分の目 37号 でも少し触れていたことである 放送大学 的に対して道具 情報 知識 考え方など を準備 で学んでいる皆さんの多くも これらの事は学校教 し 適合させ そして磨き続けることで 社会を構 育のことである と捉えていることと推察される 成する個人が相互に活発に対話することである 日本の新聞やテレビのニュースではほとんど記事 異質な集団で交流する とは 多元的社会に になっていないが 実は PISA の核心は義務教育終 対応するため 自分のアイデアを出し他人のアイデ 了時の知識と技能の調査を行うことにあるのではな アも聴き 互いに協力し関係を築くことである く その結果から人と社会にとって必要な事柄を抽 自律的に活動する とは 家庭を含む社会と 出しようとするプロジェクトが同時に進められてい いう環境の中で自分が果たしている役割と果たした ることにある い役割 そして果たすべき役割に気づき 方向性を こ の プ ロ ジ ェ ク ト は DeSeCo Definition 持って選択と決定を行うことである & Selection of Competencies と呼ばれてい このように PISA の根底にある内容を見ると 決 る プロジェクトの概要をまとめた資料 D.S. ラ して学校教育だけの話ではないことがわかる むし イチェン他著 キー コンピテンシー 明石書店 ろ学校教育前後の人生の中でも 継続していくこと 2006 に よ る と Competencies 以 下 コ が求められる姿勢を示している 今いる子どもた ンピテンシー とは 知識や技能以上のものであ ち そしてこれから生まれてくる子どもたちに対し り 特定の状況の下 心理社会的な資源を引き出 て 大人がどのような態度を示していくことが求め し 動員することにより複雑な需要に応じる能力 られているのか 私は自分の姿を振り向きながら身 を含んでいるとしている 私たちには広い範囲で につまされるのである キー コンピテンシーとし 多くのコンピテンシーが必要とされるのであるが て示されている姿を 大学で大人の学生たちと接す DeSeCo プロジェクトはこのコンピテンシーの中 る中で 私が少しでも示していけることが出来れば で特に要となるものを キー コンピテンシー と 幸いと思う 1
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