Linux の基礎とインストール 技術部第 2 技術グループ加藤慶尚
UNIX とは? 1969 年 米国のベル研究所で開発されたオペレーティングシステム特徴 文字ベースの対話型 OS マルチユーザ 複数のユーザが同時に利用できる マルチタスク マルチプロセス 複数の処理を平行して行える タイムシェアリング 一定の時間に区切って処理を行う 複数の処理を平行しているように見える
UNIX のシステム カーネル システムの中心 ハードウェア管理 プロセス管理 ファイル管理シェル カーネルとユーザ間の橋渡しユーティリティ 各種コマンド
Linux とは? UNIX 互換の OS Linus Torvals 氏らが作成 誰でも自由に入手でき 再配布が可能
ディストリビューション カーネル 各種コマンド ライブラリ アプリケーション インストーラ等をまとめ 使いやすくしたパッケージ殆どのLinuxがこの形態で配布 ( 販売 ) されています
代表的な Linux ディストリビューション RPM 系 DEB 系 TGZ 系 ソース系 Red Hat Linux Turbo Linux Vine Linux MIRACLE LINUX Debian/GNU Linux ARMA aka Omikane GNU/Linux KNOPPIX Linux Slackware Plamo Linux Gentoo Linux
インストールの前に ハードウェアの各種情報を調べておく ハードウェアが Linux に対応しているか? ビデオカード ネットワークカード等 ハードディスクの容量 ( 空き容量 ) サーバ設定の場合 :1.3~2.3GB
インストール方法 CD-ROM からインストール 一般的な方法 ローカルのハードディスクからインストールインストールする内容をHDDにコピーしてから行う ネットワークを利用したインストールインストールするPCにCD-ROMドライブが搭載されていない時に使用
今回のインストール内容 言語 : 日本語キーボード マウス インストール種別 パーティション ブートローダ ホスト名 106 日本語キーボード 3ボタンマウス (PS/2) サーバ自動設定 LILO gijyutsu
インストール内容 (2) ネットワーク設定 IP アドレス 133.85.95.249 ネットマスク 255.255.255.0 ネットワーク 133.85.95.0 ブロードキャスト 133.85.95.255 ゲートウェイ 133.85.95.250 DNS サーバ 133.85.2.2 133.85.1.2
インストール内容 (3) ファイアウォール なし パッケージグループ ( 追加 ) WWW サーバ ファイルサーバ FTP サーバ GNOME(X-Window システム ) 画面 SVGA 1024 768
パーティションとは? ハードディスク上の分割された領域複数に分けることで あるパーティションで起こったトラブルや容量オーバー等の被害が他のパーティションまで及びにくい
ハードディスクとパーティション 接続形態 表記 プライマリセカンダリ マスター /dev/hda スレーブ /dev/hdb マスター /dev/hdc スレーブ /dev/hdd プライマリマスターの 1 番目のパーティションは /dev/hda1
パーティションの分け方 ( 主なもの ) マウントポイント 概要 / システムの起動に必要なパーティション /boot 起動時に必要なファイルを置く /home 一般ユーザが使用 /tmp アプリケーションの一時データ等で使用 /usr アプリケーションや共通ライブラリを保管 /var メールボックスやログファイルの置き場所として使用 swap メモリの内容の一時退避等に使用 自動設定の場合 作成されないものもあります
パーティションに関する 注意事項 /boot はハードディスクの先頭から 8GB 以内に置く 8GB 以降に設定すると起動しなくなることがあります
ファイルシステムについて 表記 ext2 ext3 vfat ntfs hfs ufs iso9660 概要 Linux 標準のファイルシステム ext2を拡張したもの MS-DOS,Windowsで使われる形式 WindowsNT,2000,XPで使われる形式 Mac OSで使われる形式 Solaris,BSD 系 OSで使われる形式 CD-ROMの標準フォーマット形式
よく使われるコマンドについて コマンド ls cd mkdir chown chmod cp mv rm rmdir cat find 概要ファイルの一覧を表示カレントディレクトリを移動ディレクトリ作成ファイルの所有者を変更ファイルのアクセス権を変更ファイルのコピーファイル名の変更 ファイルの移動ファイルの削除ディレクトリの削除テキストファイルの内容を表示ファイルを探す
ls ファイルの一覧を表示 例 ファイルの一覧をロング形式 ( 作成日時や所有者 属性等 ) で表示
ディレクトリ / ルートディレクトリ /boot /usr /var /tmp /home katou xxx1 xxx2
cd カレントディレクトリ ( 現在のディレクトリ ) を移動使用例 cd /home/xxx1 ユーザ xxx1 のホームディレクトリに移動 cd.. 現在より 1 つ上のディレクトリに移動
mkdir rmdir ディレクトリの作成 削除 使用例 mkdir public_html カレントディレクトリに public_html ディレクトリを作成 rmdir /home/xxx1/test /home/xxx1 にある test ディレクトリを削除 * ディレクトリが空でないと削除できません
ファイルのアクセス権 (1)
ファイルのアクセス権 (2)
アクセス権について (1) 1~3 桁目 ファイルの所有者に対するアクセス権 4~6 桁目 所有グループに対するアクセス権 7~9 桁目 その他のユーザに対するアクセス権
アクセス権について (2) r w x 読み取り可能書き込み可能実行可能
chown chgrp ファイルの所有者 所有グループを変更使用例 chown xxx1 sample.txt ファイル sample.txt の所有者を xxx1 に変更 chgrp gijyutsu /data /data ディレクトリの所有グループを gijyutsu に変更
chmod ファイルのアクセス権を変更 使用例 chmod 755 public_html public_html ディレクトリのアクセス権を以下のように変更 所有者は読み取り 書き込み 実行が可能 グループとそれ以外のユーザは読み取りと実行のみ可能
755 の意味 3 桁の 2 進数に変換 10 進数 2 進数 アクセス権 7 111 rwx 6 110 rw- 5 101 r-x 4 100 r-- 3 011 -wx 2 010 -w- 1 001 --x 0 000 ---
cp ファイルをコピー 使用例 cp sample.txt./public_html カレントディレクトリにある sample.txt をカレントディレクトリにあるディレクトリ public_html 内にコピーする
mv(1) ファイルを移動 使用例 mv sample.txt./public_html カレントディレクトリにある sample.txt をカレントディレクトリにあるディレクトリ public_html 内に移動する
mv(2) ファイル名を変更使用例 mv sample.txt sample2.txt sample.txt の名前を sample2.txt に変更
rm ファイルを削除 使用例 rm sample.txt sample.txt を削除する
cat テキストファイルの内容を表示 使用例 cat sample.txt sample.txt の内容を画面に表示 1 画面に収まらなかった場合 そのまま表示が流れてしまう
対応として 1. more コマンドを使う more sample.txt 2. パイプを利用する cat sample.txt more cat コマンドで出力した内容を more を使って表示 3. テキストエディタを使う vi sample.txt
find ファイルを探す 使用例
システムの起動とログイン (1) PC の電源 On( リセット ) 後 しばらく待てば起動 Windows 等がインストールされているシステムの場合 LILO から起動するシステムを指定する
システムの起動とログイン (2) login: の状態になったらログインするユーザ名を入力 passwd: と表示されたら設定されたパスワードを入力
ログアウト プロンプト (% 等 ) が表示されている状態で exit と入力 しばらく待つと login: の表示に戻る
システムの終了 ( シャットダウン ) 管理者ユーザ (root) かシャットダウンの権限を持ったユーザでログイン もしくは su コマンドを使って管理者ユーザとなる shutdown コマンドを実行