OrCAD Family Release 9.2 Lite Edition を Windows 7/Vista で使うための設定 2009 年 7 月 27 日作成 2010 年 7 月 5 日修正 PSpice 入門編付録 CD-ROM に収録されている OrCAD Family Release 9.2 Lite Edition( 以下,OrCAD9.2) は,OrCAD9.2 に含まれるいくつかのファイ ルに設定を行うことで, 一部の例外を除き,Windows 7/Vista で動作します. 一部の例外とは,Microsoft Office 製品との干渉です. 以下に一覧を示します. Windows のバージョン Office 2003 Office 2007 Office 2010 Windows XP Windows Vista 32bit (1) (2) Windows Vista 64bit (2) Windows 7 32bit (1) (2) Windows 7 64bit (2) は, 追加の設定なしで問題ありません. は, この pdf ファイルで解説する設定を行う必要があります. (1) では, 設定のうち,capture.exe に対する互換性の設定が一部異なります. (2) では,Office IME 2010 を組み込まない必要があります. Office2003 や Office2007 を使っている場合でも,Office IME 2010 を追加インストールすると, 正常動作しなくなります. このほか, 未確認のほかのソフトウェアと干渉する可能性はあります. ご了承ください. どうしても正常動作しない場合,Windows 7 の Professional や Ultimate に搭載されている XP モードを使うことで, 動作は可能です. 免責ここで紹介した対応方法は,OrCAD の発売元であるケイデンス社から公式に認定されたものではありません.CQ 出版社が独自に調査したものです. この方法を用いることによって損害が発生しても,CQ 出版社および著作権者は責任を負いかねます. また, ケイデンス社ならびに代理店には問い合わせないようお願い申し上げます. 設定手順 OrCAD9.2 をインストールし終えてから,OrCAD に含まれる二つのファイル に設定を行います.
Capture の設定 以下のフォルダを開いてください. C: Program Files OrcadLite Capture 開いたフォルダにある Caputure というファイルをクリックして選択します. Capture を選択した状態で右クリックします.
メニューが開くので, 一番下のプロパティをクリックします. Capture のプロパティが開くので, 互換性タブをクリックします. 上のほうにある互換モードでこのプログラムを実行するにチェックを入れ ます. ただし,Office2007 を使っている場合はチェックしないでください. 正 常に動作しません. 間違えてチェックした場合は, 外してください.
プルダウン メニューをクリックして開き,Windows NT 4.0 (Service Pack 5) を選びます. チェックをしていない場合は選べません. 下のほうにある管理者としてこのプログラムを実行するにチェックを入れ たら, [OK] をクリックして閉じます. これで Capture の設定は終了です. もう一つ,MrkSrvr というファイルも設定する必要があります.
MrkSrvr の設定 以下のフォルダを開いてください. C: Program Files OrcadLite PSpice 開いたフォルダにある MrkSrvr というファイルをクリックして選択します. MrkSrvr を選択した状態で右クリックするとメニューが開きます.
現れたメニューで, 一番下のプロパティをクリックします. MrkSrvr のプロパティが開くので, 互換性タブをクリックします. 上のほうにある互換モードでこのプログラムを実行するにチェックを入れ ます. この MrkSrvr に対する設定は,Office2007 を使う場合でも行ってくださ い.
その下にあるメニューをクリックして開き,Windows 98 / Windows Me を選 びます. そして [OK] をクリックして閉じます. これで MrkSrvr の設定も終了です. Office IME 2010 を組み込まない方法 Office 2010 の中に含まれる Office IME 2010 があると,OrCAD9.2 はうまく動作しないことがわかっています. 問題のない解決法とはいえませんが,Office IME 2010 を組み込まないことで回避できます. Office 2010 のインストール ディスクを起動して, インストールを開始すると, プロダクト キーの入力, マイクロソフトソフトウェアライセンス条項の確認があります. さらにその次の画面は, 以下のような画面になるはずです.
この画面のとき, 下のユーザー設定 (U) のボタンをクリックしてください. すると, 次のような画面になります. 一番下にある Office 共有機能の左側にある + をクリックすると, さらに詳細な 中身が表示されます.
Microsoft Office IME ( 日本語 ) の左にあるアイコンをクリックすると, メニュ ーが表示されます. インストールしないを選ぶと, 次のように のついた表示 になります. これで Office IME 2010 はインストールされなくなります. すでに Office2010 をインストールしてある場合でも, コンピュータに Office2010 のディスクを挿入して起動すると, 機能の追加と削除というメニュ ーを選べます. 上の画面が表示されるので, 同様の手順で Office IME をインス
トールしないようにすれば,Office IME をコンピュータから取り除けます. ヘルププログラムのインストール ヘルプを見るためのプログラムをインストールします. Windows Vista/7 には, システムに影響を与える可能性のあるプログラムの実行については, ユーザに許可を求めるユーザーアカウント制御という機能が搭載されていて, 以下の作業中も何回か表示されます. 選択画面では許可や続行を選択してください. また,64bit 版では, 画面や選択肢が若干異なりますが, 作業手順は同一です. まず, 次のウェブ ページを開いてください. http://support.microsoft.com/kb/917607 このページはマイクロソフトのサポート用ウェブ ページで,Windows ヘル プ (WinHlp32.exe) プログラムを必要とするヘルプファイルを開けないとい う問題について記載されています.
このページを少し下のほうに動かすと, 解決方法について記載されています. Windows 7 ならば Windows 7 用 WinHlp32.exe のダウンロードの下にあるリンク,Windows Vista なら Windows Vista 用 WinHlp32.exe のダウンロードの下にあるリンクをクリックして, ダウンロード用ページにジャンプしてください. すると, 以下のようなダウンロードのページになります ( Windows Vista の場合 ). 濃い黄色の左端にある [ 続行 ] をクリックして先へ進みます. Windows のライセンスが正規であることを確認するプログラムがインストールされていれば, 次ページの画面に変わります. インストールされていない場合は, 次のような確認用プログラムのインストール画面に変わります.
画面上部の黄色帯をクリックすると選択メニューが表示されるので,ActiveX コントロールのインストールをクリックします. アドオンインストーラ画面が現れるので,[ インストールする ] をクリックしま す. インストールがおわり認証が成功すると, ダウンロード画面に戻ります. Windows の正規ライセンスが確認されると, 以下のような画面になります. [ 続行 ] のボタンが消えています. 代わりに現れた以下のファイルのダウンロー ドというリンクをクリックすると, 画面の下のほうに移動できます.
ダウンロードできるファイルは 64bit 版と 32bit 版の二つあります. 通常の Windows7 は 32bit 版なので下側の Windows6.1-KB917607-x86.msu を選んでください.64bit 版ならば上側の Windows6.1-KB917607-x64.msu です. Vista でも通常の 32bit 版は同様に下側の Windows6.0-KB917607-x86.msu を選んでください.64bit 版ならば Windows6.0-KB917607-x64.msu です. [ ダウンロード ] ボタンをクリックすると, 次のような画面が表れます. [ 開く ] をクリックすると, ファイルは一時フォルダに保存され, 保存が完了し てから自動的に開かれます. ファイルを開くときには, 次のようなセキュリティのウィンドウが開きます.
[ 許可する ] をクリックして作業を進めます. ファイルが開かれると, 更新プロ グラムのインストール画面になります. ライセンス条項に同意できれば [ 同意します ] ボタンをクリックしてください. インストールが開始されます. 終了画面が出たら,[OK] をクリックして閉じてください. これでヘルプ プログラムのインストールが終わったので,OrCAD9.2 のヘルプを参照できるようになります.