安全データシート (SDS) 1/5 頁 制定 1995 年 11 月 28 日 整理番号 :TA-N-1 管理番号 :AP-01-12 改訂 2014 年 10 月 01 日 1. 化学品及び会社情報 製品名 : 会社名住所 : 530-0001 大阪市北区梅田 3 丁目 1 番 3 号電話番号 :06-6453-3848 FAX 番号 :06-6453-3894 緊急連絡先電話番号 :079-322-4811( タキロンテック 技術部 ) タキボンド No.200 ( ポリ塩化ビニル用接着剤 ) 2. 危険有害性の要約 GHS 分類 : 物理化学的危険性 引火性液体 区分 2 健康に対する有害性急性毒性 ( 経口 ) 区分 4 急性毒性 ( 経皮 ) 急性毒性 ( 吸入 : ガス ) 分類対象外 急性毒性 ( 吸入 : 蒸気 ) 急性毒性 ( 吸入 : 粉塵 ) 分類対象外 急性毒性 ( 吸入 : ミスト ) 分類できない 皮膚腐食性 / 刺激性 区分 2 目に対する重篤な損傷 / 眼刺激性 区分 2 呼吸器感作性 分類できない 皮膚感作性 生殖細胞変異原性 発がん性 生殖毒性 区分 2 特定標的臓器全身毒性 ( 単回ばく露 ) 区分 1( 中枢神経系 ) 特定標的臓器全身毒性 ( 単回ばく露 ) 区分 2( 腎臓 神経系 ) 特定標的臓器全身毒性 ( 単回ばく露 ) 区分 3( 気道刺激性 ) 特定標的臓器全身毒性 ( 反復ばく露 ) 区分 1( 肝臓 腎臓 神経系 中枢神経系 末梢神経系 ) 特定標的臓器全身毒性 ( 反復ばく露 ) 区分 2 吸引性呼吸器有害性 区分 2 環境に対する有害性水生環境急性有害性 水生環境慢性有害性 絵表示又はシンボル 注意喚起語危険危険有害性情報 : 引火性の高い液体及び蒸気です 飲み込むと有害の恐れがあります 皮膚刺激があります 重篤な眼への刺激があります 生殖能又は胎児への悪影響の恐れの疑いがあります 臓器( 中枢神経系 腎臓 神経系 ) の障害の恐れがあります 臓器( 気道刺激性 ) の障害の恐れがあります 呼吸器への刺激の恐れがあります 長期又は反復ばく露による臓器( 中枢神経系 末梢神経系 肝臓 腎臓 神経系 ) の障害の恐れがあります 飲み込んで気道に侵入すると有害の恐れがあります
( タキボンド No.200,2014.10.01 改訂 ) 2/5 頁 注意書き : 安全対策 使用前にMSDSなどを確認の上 ご使用ください 熱 火花 裸火 高温のもののような着火源から遠ざけること 容器を密閉しておくこと 静電気放電に対する予防処置を講ずること 防爆型の 電気機器, 換気装置, 照明機器を使用すること 火花を発生しない工具を使用すること ミスト 蒸気を吸入しないこと 保護手袋 保護眼鏡 保護面を着用すること 使用後は よく手を洗うこと 3. 組成及び成分情報化学物質又は混合物の区別 : 混合物一般名 : ポリ塩化ビニル (PVC) 用接着剤成分及び含有量 : 成分 ( 別名 ) テトラヒドロフラン ( テトラメチレンオキシド ) メチルエチルケトン (2-ブタノン) イソプロピルアルコール (2-プロピルアルコール) 含有量 ( 質量 %) 約 80% 構造式 CH 2 CH 2 CH 2 CH 2 O CAS No. ( 化審法 ) 官報公示整理番号 109-99-9 5-53 約 20% CH 3 COC 2 H 5 78-93-3 2-542 1% 未満 (CH 3 ) 2 CHOH 67-63-0 2-207 危険有害成分 : テトラヒドロフラン, メチルエチルケトン, イソプロピルアルコール 4. 応急措置吸入した場合 : 新鮮な空気のある場所に移動し 呼吸しやすい姿勢で休息させること 気分が悪いときは医師の診断 手当てを受けること 皮膚に付着した場合 : 直ちに 全ての汚染された衣類を脱ぎ取り去ること 適温の緩やかな流水により 15 分以上洗浄する 皮膚刺激があれば 医師の診断 手当てを受けること 気分が悪いときは 医師の診断 手当てを受けること 脱いだ衣類を再使用する前に洗濯し 汚染除去すること 目に入った場合 : 水で数分間 注意深く洗うこと コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合 外して洗うこと 眼の刺激が持続する場合は 医師の診断 手当てを受けること 飲み込んだ場合 : 口をすすぐこと コップ 1~2 杯の水又は牛乳を飲ませ 直ちに医師の診断 手当てを受けること 気分が悪いときは 医師の診断 手当てを受けること 予想される急性症状及び遅発性症状並びに最も重要な兆候及び症状 唾液分泌過多 顔面紅潮 咳 めまい 嗜眠 頭痛 咽頭通 意識喪失 吐気 嘔吐 応急措置をする者の保護 救助者は 状況に応じて適切な保護具を着用する 医師に対する特別注意事項 症状は遅れて発現することがあり 過剰に暴露した時は医学的な経験観察が必要である 5. 火災時の措置消火剤 : 二酸化炭素 粉末消火剤 耐アルコール性泡消火剤を使用する 使ってはならない消火剤 : 注水は原則禁止 特有の消火方法 : 火災によって刺激性 毒性 又は腐食性のガスを発生する恐れがある 熱 火花 火炎で容易に引火する 加熱により容器が爆発する恐れがある 引火性の高い液体及び蒸気 : 風上から消化する 散水によって逆に火災が広がる恐れがある場合には 散水以外の適切な消火剤を利用すること 散水以外の消火剤で消火の効果がない大きな火災の場合には散水する
( タキボンド No.200,2014.10.01 改訂 ) 3/5 頁 危険でなければ 火災区域から容器を移動する 移動不可能な場合 容器及び周囲に散水して冷却する 消火後も 多量の水を用いて十分に容器を冷却する 消火を行う者の保護 : 消火作業の際は 空気呼吸器 化学用保護衣を着用する その他の注意事項 : 容器が高温で破裂する恐れがあるので 消火活動には十分距離をとる 6. 漏出時の措置人体に対する注意事項 : 作業の際には 適切な保護具 ( 手袋, 保護マスク, エプロン, ゴーグル,, 保護具及び緊急時措置長靴など ) を着用し 眼 皮膚への接触やガスの吸入を避ける 漏洩しても火災が発生していない場合 密閉性の高い 不浸透性の保護衣を着用する 直ちに全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する 漏洩物に触れたり その中を歩いたりしない 関係者以外の立ち入りを禁止する また 風上から作業し 低地から離れる 密閉された場所に入る前に換気する 環境に対する注意事項 : 付着物, 廃棄物などは 関係法規に基づいて処置をする 大量の流出には盛り土で囲って流出を防止する 河川などへ流出し 環境に影響を及ぼさないように注意する 回収 中和 : 付近の着火源, 高温体及び付近の可燃物は速やかに取り除く 乾燥砂, 土, その他の不燃性の物に吸収させて回収する 流出物は 密閉できる容器に回収し 安全な場所に移す 火花が発生しないようにプラスチック製などの用具を用いて回収する 7. 取扱い及び保管上の注意取扱い技術的対策 : 室内での取り扱いの場合は 発生源の密閉化又は局所排気装置を設置する 工具類は火花防止型のものを使用する 注意事項 : 静電気による引火を防ぐため 接地されていない装置類 あるいは防爆構造 ( 安全増型 ) でない電気機器の近くで 取り扱わないこと 引火しやすいため 周囲での火気, スパーク, 高温物の使用を禁止する 局所排気 全体換気 : 取扱う場合は 局所排気内 又は全体換気のある設備のある場所で取り扱う 安全取扱い注意事項 : 換気の良い場所で 適切な保護具を着用して作業する 容器はその都度密栓する 取扱い後は 手, 顔を良く洗浄し 休憩所などに汚染物を持ち込まない 作業中は 飲食, 喫煙をしない 保管技術的対策 : 熱 火花 裸火のような着火源から離して保管すること 混触禁止物質 : 10. 安定性及び反応性 を参照 保管条件 : 容器を密閉して 冷所で換気の良い場所で貯蔵すること 酸化剤 還元剤 水から離して保管する 容器は直射日光や火気を避けること 保管場所は 耐火構造 床は不浸透性のものとし 地下への浸透 外部への流出を防止する 指定数量以上の危険物は 貯蔵所以外の場所でこれを貯蔵してはならない 施錠して貯蔵すること 容器包装材料 :( 推奨容器 ) 密栓できるスチール容器 又は茶褐色ガラス容器 8. 暴露防止及び保護措置管理濃度 : 200ppm( 原材料の最小管理濃度値で規定 ) 許容濃度 : 200ppm( 原材料の最小許容濃度値で規定 ) 設備対策 : 溶剤蒸気が滞留しないよう排気装置を取り付ける 取扱いの近くに 高温, 発火源となるものが置かれないような設備とする 屋内使用の場合は 局所排気装置などにより 作業者が蒸気などの暴露を免れるような設備とすること タンク内部などの密閉箇所で作業する場合は 密閉箇所 ( 底部 ) まで充分換気できる装置を取付けること 取り扱い場所近くに安全シャワー, 手洗い, 洗眼設備を設置し その位置を明瞭に表示すること
( タキボンド No.200,2014.10.01 改訂 ) 4/5 頁 保護具 : 呼吸器の保護 ; 有機ガス用防毒マスクを着用する 密閉された場所では 送気マスクを着用する 手の保護 ; 有機溶剤又は化学薬品が浸透しない材質の手袋を着用する 目の保護 ; 保護メガネを着用する 皮膚及び身体の保護 ; 帯電防止型の作業服, 靴を使用する 6. 漏出時の措置 参照衛生対策 ; 保護具は定期的に点検し 取扱い後は手を洗うこと 9. 物理的及び化学的性質外観 ( 容器 ): スチール丸缶 1kg 入り ( 物理的状態 形状 色 臭い ): 無色透明液体, 特有な溶剤臭あり p H : 有機溶剤で該当せず沸点 : 66~80 ( テトラヒト ロフラン (THF);65.4, メチルエチルケトン (MEK);80, イソフ ロヒ ルアルコール (IPA);83 ) 引火点 : -21 ( 密閉 )( 原材料の最低引火点で規定 ) ( テトラヒト ロフラン (THF);-21.5, メチルエチルケトン (MEK);-9, イソフ ロヒ ルアルコール (IPA);11.7 ) 爆発限界 : 下限 ;1.8vol% 上限 ;11.8vol% ( 爆発に留意必要 ) 蒸気圧 : テトラヒト ロフラン ;19.3kPa/20, メチルエチルケトン ;10.5kPa/20, イソフ ロヒ ルアルコール ;4.4kPa/20 比重 : 0.87 ( テトラヒト ロフラン (THF);0.89, メチルエチルケトン (MEK);0.81, イソフ ロヒ ルアルコール (IPA);0.79) 溶解度 : 多くの溶剤及び水に易溶 ( ただしMEKは非水溶性溶剤 ) 発火点 : 321 ( 原材料の最低発火点で規定 ) ( テトラヒト ロフラン (THF);321, メチルエチルケトン (MEK);505, イソフ ロヒ ルアルコール (IPA);456 ) その他の情報 : 知見なし 10. 安定性及び反応性安定性 : 日光や高温の空気にさらされると反応する < 参考 > テトラヒト ロフラン (THF); 温度圧力の上昇に伴い不安定となる メチルエチルケトン (MEK) ;500 以下では 比較的安定 特定条件下で生じる危険な反応 ( 危険有害反応可能性 ): 強酸化剤と激しく反応し発火する 塩基性物質 還元剤と反応する < 参考 > テトラヒト ロフラン (THF); 強酸又は酸化性物質に接すると化合し 爆発する危険性がある 燃焼によって有毒ガス (CO 等 ) を発生する メチルエチルケトン (MEK) ; 酸化によってジアセチルを生成する 避けるべき条件 : 火炎及びスパーク発生装置から遠ざける 混触危険物質 : 酸化性物質 強塩基性物質 ハロゲン化金属危険有害な分解生成物 : 火災時の燃焼により 一酸化炭素 二酸化炭素など有毒ガスが発生する 11. 有害性情報 製品に関する有害性情報 : 製品 ( 混合物全体 ) としての安全性試験は行っていない 環境に対する有害性 : 水生環境急性有害性 ; 水生環境慢性有害性 ; 健康に対する有害性 : 物質名 許容濃度 ACGIH(ppm) IARC 急性毒性 (ppm) TWA STEL テトラヒト ロフラン (THF) 200 50 100 該当せず LD 50 ( ラット経口 ) 1,650 mg/kg LC 50 ( ラット吸入 ) 21,000 ppm/3h メチルエチルケトン (MEK) 200 200 300 該当せず LD 50 ( ラット経口 ) 2,737 mg/kg LD 50 ( ウサキ 経皮 ) >5,000 mg/kg LC 50 ( ラット吸入 ) 11,700 ppm/4h イソフ ロヒ ルアルコール (IPA) 400 200 400 3; 人に対する発が ん性について分類 できない LD 50 ( ラット経口 ) 5,280 mg/kg LD 50 ( ウサキ 経皮 ) 4,059 mg/kg LC 50 ( ラット吸入 ) 29,512 ppm/4h 12. 環境影響情報 残留性, 分解性, 生体蓄積性については 特に知見がない 蒸発しやすく大気汚染に繋がるので 地面, 海洋及び水域すべての場所に廃棄してはならない
( タキボンド No.200,2014.10.01 改訂 ) 5/5 頁 13. 廃棄上の注意残余廃棄物 : 廃棄においては 関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者 もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する 廃棄物の処理を委託する場合 処理業者等に危険性 有害性を十分告知の上処理を委託する 汚染容器 包装 : 容器は清浄してリサイクルするか 関連法規ならびに地方自治体の基準に従って産業廃棄物として適切な処分を行う 空容器を廃棄する場合は 内容物を完全に除去すること 14. 輸送上の注意輸送に関する国際規制によるコード及び分類に関する情報 : 国連番号 ;1133[ 接着剤 ] 国連分類 ; クラス 3( 引火性液体 ) 輸送の特定の安全対策及び条件 : 共通 : 取扱いおよび保管上の注意の記載事項に従う 容器漏れの無いことを確認し 転倒, 落下, 損傷が無いように積み込み 荷崩れ防止を確実に行なうこと 陸上輸送 : 消防法, 労働安全衛生法に該当するので それぞれの該当法規に定められている輸送方法に従うこと 海上輸送 : 船舶安全法に定めるところに従うこと 航空輸送 : 航空安全法に定めるところに従うこと 15. 適用法令消防法 : 危険物第 4 類第 1 石油類 Ⅱ 労働安全衛生法 : 危険物 ( 引火性の物 ) 有機溶剤中毒予防規則 ( 第 2 種有機溶剤 ) 法第 57 条の2 施行令第 18 条の2 別表第 9 名称等を通知すべき有害物を含む (570 メチルエチルケトン (MEK),367 テトラヒト ロフラン (THF),494 イソフ ロヒ ルアルコール (IPA)) 毒物 劇物取締法 : 対象外 ( ただし 第 2 条別表第 2 劇物の物質 ( メチルエチルケトン (MEK)) を含む ) 船舶安全法 : 危規則第 2 別表第 1 引火性液体類航空法 : 施行規則第 194 条危険物告示別表第 1 引火性液体輸出貿易管理令 : 別表第 2 21の3 項の物質を含む ( 六番メチルエチルケトン (MEK)) PRTR 法 : 対象外 ( 第一種及び第二種指定化学物質は 添加使用しておりません ) 16. その他の情報参考文献 : JIS Z 7253:2012 GHS に基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法 - ラベル, 作業場内の表示及び安全データシート (SDS) JIS Z 7252:2009 GHS に基づく化学物質等の分類方法 注意 : (1) 本データシートは 化学製品の工業的な一般的取り扱いについての最新の情報を集めたものですが 危険, 有害性の評価は必ずしも十分ではないので 取扱いには 十分注意して下さい (2) 上記情報は 現時点で入手できる資料, 情報, データに基づいて作成しておりますが 新しい知見により訂正されることがあります (3) 注意事項は通常の取り扱いを対象としたものですので 本製品に他の化学物質を混合したり 特殊な取り扱いの場合には 用途, 用法に適した安全対策, 評価を実施検討の上 ご利用下さい (4) 本データシートに掲載した数値は 保証値ではありません