「Delphiのマイグレーションを行うのであれば、これだけは知っておこう!」

Similar documents
21st Embarcadero Developers Camp T3

25th Developer Camp

データベースアプリケーション構築技法 Delphi、C++Builderによるメンテナンス性を考慮した開発

ミガロ.製品 最新情報

FastReportへの効率的な帳票レイアウトコンバート

25th Developer Camp

『テクノス』V2プログラムインストール説明書

CodeGear Developer Camp

<4D F736F F F696E74202D D F838C815B F C835B83938E9197BF2E B93C782DD8EE682E890EA97705D205B8CDD8AB B83685D>

20th Embarcadero Developer Camp

BricRobo V1.5 インストールマニュアル

GHS混合物分類判定システムインストールマニュアル

MultiLABELISTOCX と MultiLABELISTV4 MLOCX は MLV4 のレイアウト発行機能を継承しています したがって MLV4 の振分発行やプ リセット発行を使用するための登録情報は使用できません MLV4 のレイアウト管理でレイアウトを作成すると 拡張子が m lay

各種パスワードについて マイナンバー管理票では 3 種のパスワードを使用します (1) 読み取りパスワード Excel 機能の読み取りパスワードです 任意に設定可能です (2) 管理者パスワード マイナンバー管理表 の管理者のパスワードです 管理者パスワード はパスワードの流出を防ぐ目的で この操作

厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムバージョンアップマニュアル (Ver2.2 から Ver.3.2) 目次 1. プログラム概要 バージョンアップ実施手順 要注意 zip ファイル解凍の準備 Windows によって PC が保護されました と

24th Embarcadero Developer Camp

MxLogonサーバサイドツールキット用UI

Delphi / C++Builderユーザーのためのオープンソースコンポーネントを使ったDBアクセス

Microsoft Word - JDBC-ODBCu691cu8a3c docx

共有フォルダ接続手順 1 共有フォルダ接続ツールのダウンロード 展開 CSVEX のトップページから共有フォルダ接続ツールの zip ファイルをダウンロードします ダウンロードした zip ファイルを右クリックして すべて展開 を選択します (Windows 環境では zip ファイルを解凍しなくて

intra-mart EX申請システム version.7.2 事前チェック


REX-C56EX FAX送信 第5.0版

ユーザーライセンス管理ツール操作マニュアル

Pirates Buster Series Secure Viewer セットアップマニュアル (Web インストーラ)

REX-USB56 「FAX送信」編 第6.0版

1. はじめに (1) 本書の位置づけ 本書ではベジフルネット Ver4 の導入に関連した次の事項について記載する ベジフルネット Ver4 で改善された機能について 新機能の操作に関する概要説明 ベジフルネット Ver4 プログラムのインストールについて Ver4 のインストール手順についての説明

目次はじめに 必要システム環境 インストール手順 インストール前の注意点 インストールの準備 (.NET Framework3.5 SP1 のインストール ) ライセンスの登録 初期設定情報の入力... 8

Windows XP(SP3) の場合または,.Net Framework 4 Client がインストールされていない場合,.Net Framework 4 Client Profile の同意画面が表示されます.Net Framework がインストールされている場合は, この画面は表示されませ

はじめに 京セラ製スマートフォンを指定の microusb ケーブル ( 別売 ) またはこれと共通仕様の microusb ケーブル ( 別売 )( 以下 USB ケーブル ) と接続して USB テザリング機能をご使用いただくためには あらかじめパソコンに USB ドライバ をインストールしてい

CubePDF ユーザーズマニュアル

Trend Micro Safe Lock 2.0 Patch1 管理コンソールのシステム要件 OS Windows XP (SP2/SP3) [Professional] Windows 7 (SP なし /SP1) [Professional / Enterprise / Ultimate] W

かぐや3Dムーンナビ起動障害対応手順書_

IPM Release 2.6 へのアップグ レード

システム要件 Trend Micro Safe Lock 2.0 SP1 Trend Micro Safe Lock 2.0 SP1 エージェントのシステム要件 OS Client OS Server OS Windows 2000 (SP4) [Professional] (32bit) Wind

改版履歴 版数 改版日付 改版内容 /03/14 新規作成 2013/03まで製品サイトで公開していた WebSAM DeploymentManager Ver6.1 SQL Server 2012 製品版のデータベース構築手順書 ( 第 1 版 ) を本 書に統合しました 2

既存のDelphi/C++Builderアプリケーションの移行方針

データコピーとは データコピーは 古い NAS のデータを新しい HDL-Z シリーズに簡単にコピーできます 環境例本製品は以下の用途の際に最適です 古い HDL-Z シリーズから新しい HDL-Z シリーズへのコピー古い HDL-Z シリーズから 新しい HDL-Z シリーズへのスムーズなコピーが

目次 初めに必ずお読みください ソフトウェアのインストール ソフトウェアの選択 ソフトウェアのインストール レシーバー用ドライバのインストール WindowsXP のインストール方法 Win

INFINI DATA STATION R Client Edition インストール手順書 INFINI TRAVEL INFORMATION, INC.

Microsoft Word JA_revH.doc

はじめに URBANO PROGRESSO を microusb ケーブル 01 ( 別売 ) またはこれと共通の仕様の microusb ケーブル ( 別売 )( 以下 USB ケーブル ) と接続して USB テザリング機能をご使用いただくためには あらかじめパソコンに USB ドライバ をイン

<4D F736F F D CA08CC082AA B835E B D C58B9194DB82B382EA82DC82B582BD2E646F63>

Notesアプリが iPadで動くDomino Mobile Apps ご紹介

ESET Internet Security V10 モニター版プログラム インストール / アンインストール手順

Section 16-7 Mac で Windows も使う (Boot Camp) 光学式ドライブ DVD が読み取れる光学式ドライブを使った方がスムーズにインストールできます 光学式ドライブの付 いていない Mac は Windows インストールディスクの ISO イメージデータを使ってもイン

<< 目次 >> 1 PDF コンバータのインストール ライセンスコードの入力 PDF にフォントを埋め込みたい場合の設定 PDF オートコンバータ EX で使用しない場合 PDF コンバータ単体で使用する場合の説明 PDF コンバータのアン

産直くん 9 リピートくん 9 バックアップ リストア作業チェックリスト バックアップ リストア作業項目一覧 作業項目作業目安時間概要 00 バックアップ リストア作業を行う前に 産直くん 9 リピートくん 9 のバックアップ リストア作業を円滑に行うための確認事項をまとめています 1. バックアッ

1. Office365 ProPlus アプリケーションから利用する方法 (Windows / Mac) この方法では Office365 ProPlus アプリケーションで ファイルの保管先として OneDrive を指定することができます Office365 ProPlus アプリケーションで

WSUS Quick Package

PHP 開発ツール Zend Studio PHP アフ リケーションサーハ ー Zend Server OSC Tokyo/Spring /02/28 株式会社イグアスソリューション事業部

クラスタ環境でのデータベースのアップグレード手順

出荷一覧表をもう一度印刷したい

1

最終更新日 :2019 年 2 月 26 日 Office365 Office 製品のインストール 茨城キリスト教大学 情報センター 目次 1. Office Pro Plusの概要 1-1 サービスの概要 1-2 利用対象者 1-3 利用可能台数 1-4 インストール可能なソフト 1-5 注意事項

ご注意 1) 本書の内容 およびプログラムの一部 または全部を当社に無断で転載 複製することは禁止されております 2) 本書 およびプログラムに関して将来予告なしに変更することがあります 3) プログラムの機能向上のため 本書の内容と実際の画面 操作が異なってしまう可能性があります この場合には 実

ENI ファーマシー受信プログラム ユーザーズマニュアル Chapter1 受信プログラムのインストール方法 P.1-1 受信プログラムのシステム動作環境 P.1-2 受信プログラムをインストールする P.1-9 受信プログラムを起動してログインする P.1-11 ログインパスワードを変更する

第 7.0 版 利用履歴管理 ETCPRO5 セットアップマニュアル (Ver5.002) カードリーダモデル変更 ( 表示付き 表示なし ) に伴い 改訂 Windows10 対応に伴い 改訂 参考ホームページサイト :

CommonMP Ver1.5 インストール手順書 目 次 1. 概要 目的 必要動作環境 ハードウェア構成 ソフトウェア構成 CommonMP のインストール手順 利用フロー

システム要件 Trend Micro Safe Lock Trend Micro Safe Lock 2.0 エージェントのシステム要件 OS Client OS Server OS Windows 2000 (SP4) [Professional] (32bit) Windows XP (SP1/

RW-5100 導入説明書 Windows7 用 2017 年 7 月 シャープ株式会社

データベースのアップグレード手順

はじめに このマニュアルは BACREX-R を実際に使用する前に知っておいて頂きたい内容として 使用する前の設定や 動作に関する注意事項を記述したものです 最初に必ずお読み頂き 各設定を行ってください 実際に表示される画面と マニュアルの画面とが異なる場合があります BACREX-R は お客様の

レベルアップ詳細情報 < 製品一覧 > 製品名 バージョン < 追加機能一覧 > 管理番号 内容 説明書参照章 カナ文字拡張対応 < 改善一覧 > 管理番号 内容 対象バージョン 説明書参照章 文字列のコピー ペースト改善 ~ 子画面の表示方式 ~ 履歴の詳細情報 ~ タブの ボタン ~ 接続時の管

無償期間中に Windows10 に アップグレードをお考えのお客様へ 現在 御太助.net で使用している SQL Server のバージョンは Windows10 ではその動作が保証されていません そのため 御太助.net を WIndows10 で使用するにあたっては SQL Server の

メール設定

アドイン版 ********************************************* インストール手順書 ********************************************* 目次 JAVIS Appli に必要な環境... 2 JAVIS Appli に必要

手順書

Delphi/400ユーザーのための『Visual Query・Simple Transfer/400』ご紹介

Excel帳票作成ツール

動作環境 対応 LAN DISK ( 設定復元に対応 ) HDL-H シリーズ HDL-X シリーズ HDL-AA シリーズ HDL-XV シリーズ (HDL-XVLP シリーズを含む ) HDL-XV/2D シリーズ HDL-XR シリーズ HDL-XR/2D シリーズ HDL-XR2U シリーズ

1. パソコンに接続しているプロテクトキー (HASP) を外します 2.Microsoft Edge などのブラウザから のアドレスのホームページを起動します 3. 最新のプロテク

Transcription:

B2 Delphi テクニカルセッション Delphi のマイグレーションを行うので あれば これだけは知っておこう! 株式会社フルネスシニアマネージャー石井智

1 はじめに 2

はじめに 本テクニカルセッションは 旧 Delphi( 特に Delphi 5~7) で作成されたアプリケーションを 最新版の Delphi XE5 でマイグレーションすることに主眼を置いております 今までの資産 ( ソース等 ) をそのまま利用し 最小限の労力で Windows7/8 に対応することを目指しています 3

アジェンダ Delphi 7 以前で作成されたアプリケーションの現状 マイグレーションに際して XE5(VCL) への移行 データベースアクセスの移行 帳票の移行 クロスプラットフォーム対応への移行 まとめ 4

2 Delphi 7 以前で作成された アプリケーションの現状 5

Delphi 7 以前で作成されたアプリケーションの現状 過去の Delphi で作成されたアプリケーションが 約 10 年間程度使用されており 今後もアプリケーションを使用し続けるユーザが多数存在します その一方で Microsoft の WindowsX P サポートが来年 4 月に終了となるため すべてのユーザにおいて Windows 7/8 への移行が迫られています WindowsXP サポート期間 2013 2014/4 2015 2017 2020 Windows 7 Windows 8 6

Delphi7 以前で作成されたアプリケーションの現状 しかし Delphi 7 以前に作成されたアプリケーションは 一部またはすべてにおいて Windows 7 以降では動作しない状態となっています また ベンダー ( 現在はエンバガデロ ) においても Delphi 7 以前は既にサポートが終了しています 現在 Embarcadero でサポートされているのは Delphi 2007 および XE3 以降です WindowsXP Windows 7/8 Delphi7 Delphi7 以前の以前のアプリケーション Delphi7 以前のアプリケーションアプリケーション アプリケーションを改修せずに移動 エラーが出て動かない インストール自体できない等々 Delphi7 Delphi7 以前の以前のアプリケーション Delphi7 以前のアプリケーションアプリケーション 7

Delphi 7 以前で作成されたアプリケーションの現状 Embarcadero Windows 7/8 Embarcadero へ問い合わせ Delphi7 Delphi7 以前の以前のアプリケーション Delphi7 以前のアプリケーションアプリケーション ベンダーへ問い合わせ サポート終了につき対応することができません ベンダー 最終的には 新規アプリケーションを作成 Delphi の最新版で再構築 アプリ使用をやめる Windows XP を使い続けるのいずれかを実施することに 弊社アプリケーションではないので調査できません 8

Delphi 7 以前で作成されたアプリケーションの現状 現行のアプリケーションが Windows 7 や 8 で動作しない場合 幾つかの選択肢があります セキュリティの危険性を承知で Windows XP を使い続ける 別途開発ツールを使用し新規のアプリケーションとして作成する ( 別言語 ) 現行のアプリケーションの使用をやめる Delphi の最新版 (XE5) で再構築する 9

3 マイグレーションに際して 10

マイグレーションに際して Delphi XE5 でマイグレーションするにあたり 以下の流れで現行アプリケーションを調査します アプリケーション全体のソースが存在するかチェック データベースを使用しているかチェック 帳票を使用しているかチェック サードパーティ製のコンポーネントを使用しているかチェック Windows API 等を直接呼び出しているかチェック これらのチェックを行ったうえで 最良のマイグレーション方法を選択します 11

マイグレーションに際して ソースの有無チェック マイグレーションに際して 一番重要な確認事項として アプリケーション全体のソースがすべて確保できているか 確認します 設計書等が存在せず ソースのみある場合は 旧アプリケーションのプロジェクトを開いて プロジェクト内のファイルを確認します ~.pas ~.dfm ソースが一部またはすべてが存在しない場合 XE5 上でマイグレーションすることができなくなり ソースが無い部分は新規に作成する必要が出てきます アプリケーション全体を新規に作成することに なるかも知れません 12

マイグレーションに際して データベースアクセスの確認 アプリケーションがデータベースにアクセスしているか確認します 確認する際 接続に使用しているコンポーネントも把握します データベースをアクセスしていなければ 確認の必要はありません ~.pas ~.dfm ローカル環境 Paradox InterBase MS Access サーバ環境 Oracle SQL Server MySQL 13

マイグレーションに際して 帳票の確認 アプリケーションで 帳票を出力しているか確認します 帳票出力で Excel や Word のテンプレートを使用して印刷するアプリケーションもありますので 合わせて確認します coreports CrystalReports RaveReports Excel QuickReport Word 14

マイグレーションに際して サードパーティ製コンポーネントの有無 サードパーティ製のコンポーネントを使用しているか確認します 画像処理コンポーネントや制御系で使用するコンポーネントなどが該当します サードパーティ製のコンポーネントは DLL や OCX 形式で提供されているものです ~.pas ~.dfm 15

マイグレーションに際して API 呼び出し等の確認 DLL の呼び出しや Windows API の呼び出しを直接行っているか確認します API 呼び出しで使用しているパラメータに設定されている変数の型が XE5 では変更になっている可能性があるためです Windows API コール DLL API コール 16

4 XE5(VCL) への移行 17

XE5(VCL) への移行 Delphi XE5 では 以前の Delphi から受け継がれるコンポーネントライブラリ (VCL) と クロスプラットフォーム開発を目的にしたコンポーネントライブラリ (FireMonkey) が存在します まずは 既存アプリケーションを Delphi XE5 の VCL 版へマイグレーションすることを考えてみます VCL アプリケーション FireMonkey デスクトップアプリケーション VCL Metropolis アプリケーション Delphi XE5 FireMonkey Metropolis アプリケーション 18

XE5(VCL) への移行 Delphi XE5 の VCL フォームアプリケーションへ移行する場合は 次頁以降の 1~4 の手順で移行を行います この時 dbase/paradox を使用しているデータベースアクセスの部分はそのままで移行します Delphi XE5 には dbase/paradox を使用したアプリケーションをメンテナンスできるように BDE コンポーネントが搭載されています (SQL Link を使用している場合は修正が必要です ) 新規開発を行うには 推奨されていませんので 移行時の一時的な動作確保のみに使用します BDE 以外のデータベースコンポーネントは そのまま使用できます 帳票コンポーネントについては この移行作業時に同時に進める必要があります 19

XE5(VCL) への移行 1 プロジェクトに必要なコンポーネントを登録します サードパーティ製のコンポーネントや ユーザが作成したコンポーネントを登録します 現行のアプリケーションで使用しているサードパーティ製コンポーネントを登録します この際 ベンダから最新版 (XE5 対応 ) が提供されている場合は最新版にアップグレードしておきます ユーザコンポーネントについては コンポーネントのインストールから 用意してあるソースを登録します 20

XE5(VCL) への移行 2 移行するアプリケーションのプロジェクトを Delphi XE5 で開きます 開く際 Delphi XE5 がプロジェクトの自動変換を行ってくれます この段階で アプリケーションの各ソースが表示できるか確認します この時 すべてのフォームについて 表示するようにしてください コンポーネントが不足している場合には フォームが開けなくなります 21

XE5(VCL) への移行 3 コンパイルします エラーが表示された場合は エラー箇所を修正します ほぼ修正無にコンパイルすることができますが 一部プログラムを修正する必要がある場合があります 特にコンポーネントの登録忘れなどが多いです コンパイル & エラー潰し 22

XE5(VCL) への移行 4 動作確認テストを行います コンパイルしたアプリケーションを実行して 各機能のテストを行います 各画面を一通り表示するようなテストを行うようにしてください 実行 & デバッグ 23

XE5(VCL) への移行 前述の手順にて Delphi XE5(VCL) へのマイグレーションは完了します ただし データベースアクセスはそのままですので BDE を使用しているアプリケーションでは 他のデータベースアクセスを使用する必要があります BDE はメンテナンス用として提供されているものであり そのまま使用することは推奨されておりません ( 使用し続ける場合は 個人の責任において行ってください ) BDE そのまま使用する? 別のデータベースアクセスにする? サポートは? 24

5 データベースアクセスの 移行 25

データベースアクセスの移行 現在のアプリケーションが dbexpress や IBExpress など BDE 以外を使用している場合は Delphi XE5 でもそのまま使用することができます しかし BDE を使用してデータベースにアクセスしている場合には 他のデータアクセスコンポーネントへ移行する必要があります BDE は 既にサポート 開発が中止され 今後ベンダーによるアップグレードが期待できないからです また 既にいくつかの問題も抱えています 4G を超えた HDD の空き容量が正しく認識されない マルチコアプロセッサ搭載 PC 上で動作に不安がある WindowsVISTA 移行の OS 機能に未対応 対応しているデータベースのバージョンが古い Unicode に対応していない 等々 26

データベースアクセスの移行 まずは BDE を dbexpress や dbgo Paradox を InterBase に置き換えることを考えます 今までに これらの移行を考えた方も多いと思います しかし データアクセスアーキテクチャが根本的に異なるため 非互換でありメソッドやプロパティが違います そのため そのままでは移行することができず 移行するには BDE でアクセスしている部分のプログラムをすべて変更する必要があります また アーキテクチャが異なるため パフォーマンスが発揮できない可能性もあります BDE dbexpress dbgo 27

データベースアクセスの移行 前述以外の選択肢として Delphi XE5 に搭載されている FireDAC コンポーネントを使用する方法があります FireDAC を使用するメリットとして データアクセスアーキテクチャが類似している BDE の DataSet と互換性を備えた DataSet 完全互換ではないため プロパティアクセスやイベント部分で修正が必要 専用のデータベースドライバが不要で インストーラが不要になる BDE と同等以上のパフォーマンスが出せる 等々 28

データベースアクセスの移行 BDE から FireDAC へ移行する場合のデメリットとして BDE の API を直接呼び出しているプログラムは 動作しない BDE と FireDAC では 異種クエリの構文や機能が異なる 互換性のないプロパティは完全に削除しなければいけない Windows7 や 8 に BDE をインストールできるインストーラが必要 BDE で Paradox を使用している場合は FireDAC 以外の DB を用意する必要がある FireDAC は ローカル DB をサポートしていない 等々 29

データベースアクセスの移行 BDE と FireDAC では 以下のような対応が成り立ちます 一部対応するコンポーネントが存在しても 挙動が異なるコンポーネントがあります TDatabase TSession TTable TQuery TStoredProc TUpdateSQL TBatchMove 等々 BDE FireDAC TADConnection TADManager TADTable TADQuery TADStoredProc TADUpdateSQL TDataMove 30

データベースアクセスの移行 FireDAC では BDE のエイリアス設定をインポートすることが可能です ただし Paradox のエイリアスはインポートできません FireDAC では ローカル DB がサポートされていないためです また インポート後にエイリアスの各パラメータを編集する必要があります 31

データベースアクセスの移行 BDE を他のデータアクセスコンポーネントに移行するには かなりの時間と労力が必要となってきます ただ BDE は今後同梱される保証はありませんので アプリケーション全体をマイグレーションする機会に合わせて BDE から飛び立ちましょう! dbgo dbexpress FireDAC BDE 32

6 帳票の移行 33

帳票の移行 Delphi 7 以前のアプリケーションでは Delphi 付属の帳票コンポーネント QuickReport RaveReport を使用して 帳票を作成されている場合が多く見受けられます これらの帳票を Delphi XE5 に付属する FastReport に移行する場合と QuickReport RaveReport の最新版に移行する場合の手順を考えます RaveReport Old! FastReport New! QuickReport RaveReport QuickReport 34

帳票の移行 QuickReport RaveReport から FastReport へのコンバート QuickReport や RaveReport で作成された帳票レイアウトは そのままでは移行できず コンバートする必要があります このコンバートには次の手順を行う必要があります 既存の Delphi 開発環境 ( アプリケーションが作成された環境 ) に FastReport コンポーネントをインストールします 同一環境上に FastReport を使用する環境が複数ある場合は動作上の問題が発生する可能性があります コンバートプログラムを作成し プログラムを実行します 保存された帳票レイアウトファイルをマイグレーションするアプリケーションに組み込みます 帳票を操作するプログラムを書き換えます プログラムは手動コンバートであるため 帳票コンポーネントを操作しているプログラムはすべて FastReport 用のプログラムに書き換える必要があります 35

帳票の移行 QuickReport RaveReport の最新版へ Delphi XE5 に付属している FastReports へ移行せず QuickReport や RaveReport の最新版を入手して アプリケーションの帳票をそのまま使用する方法もあります この方法では プログラムをほとんど改修せずに帳票を移行することができますが 有償ですのでマイグレーションを行う際は 熟慮が必要です 現時点において QuickReport は Delphi XE5 に対応したバージョンがありますが RaveReport は XE4 対応版までしか確認できていません Old! New! RaveReport QuickReport RaveReport QuickReport 36

7 クロスプラットフォーム対応へ の移行 37

クロスプラットフォーム対応への移行 先に述べたように コンポーネントライブラリには VCL と FireMonkey が存在します クロスプラットフォーム対応するには FireMonkey を使用してアプリケーションを作成する必要がありますので 既存アプリケーションを FireMonkey アプリケーションへ移行する方法を考えます FireMonkey Metropolis アプリケーション VCL アプリケーション FireMonkey デスクトップアプリケーション VCL Metropolis アプリケーション Delphi XE5 38

クロスプラットフォーム対応への移行 通常の VCL アプリケーションを FireMonkey アプリケーションへ移行する場合 VCL を使用したコンポーネントやフォームはそのままでは使用できません FireMonkey では VCL にあったプロパティが無くなっていたり 異なる名称のプロパティになっていたりします 当然新しいプロパティも存在します FireMonkey は 別物と考えた方がいいと思います VCL アプリケーション FireMonkey アプリケーション そのままでは動かない 39

クロスプラットフォーム対応への移行 FireMonkey へ VCL のアプリケーションを移行する場合 以下のような手順でアプリケーションを移行します 現時点では 直接移行する手段がありません ( サードパーティ製の変換プログラムは考慮していません ) 新規に FireMonkey アプリケーションを作成する 既存アプリケーションを修正する既存の VCL アプリケーションプロジェクト上で FireMonkey に対応できるよう修正しておきます 既存アプリケーションのプロジェクトからコピー修正を行った既存プロジェクトから FireMonkey プロジェクト上にコピー & 貼り付けを行います 動作テストを行う 40

クロスプラットフォーム対応への移行 64 ビット Windows へ対応する場合は プロジェクトのターゲットプラットフォームに 64 ビット Windows を追加し選択することで 簡単に対応することができます ただし 開発環境が 32 ビット OS の場合では 64 ビット Windows の環境が別に必要になります 41

クロスプラットフォーム対応への移行 FireMonkey に移行する手間を考えると 新規アプリケーションとして作成したほうがきれいに作成することができるかもしれません ただ コンポーネントを使用しないクラスや関数などは ある程度そのままで使用できますので 画面系だけ新規に作成するのが 最良かと考えます また デスクトップアプリケーションをモバイルアプリケーション対応にする場合 モバイルコンパイラでサポートされていないデータ型などは すべて変更する必要が出てきます 42

8 まとめ 43

まとめ 改修するにあたり 新規にアプリケーションを開発するより Delphi XE5 でマイグレーションする方が 期間的 予算的に余裕をもって取り組むことができます また マイグレーションを機にアプリケーションをクロスプラットフォーム対応化することも可能ですので Delphi XE5 を開発ツールとしてご検討して頂ければ幸いです Delphi のマイグレーションをお考えの方は 是非 株式会社フルネス までご相談ください Delphi XE5 キリン柄 激熱です 以上 ご清聴有難うございました 44