C 言語の自主勉強のための環境設定要領 (Microsoft Visual C++ 2008 Express Edition) 東京都立産業技術高等専門学校 情報通信コース山本昇志 2010 年 2 月
はじめに本資料は当校 ( 以下, 東京都立産業技術高等専門学校荒川キャンパス ) の学生が学校の情報演習室 (1F, 5F, 6F, 7F) 及び自宅のパソコンで C 言語を学ぶための導入手引書である. 当校の情報演習室のパソコンには Microsoft 社の Visual Studio C++ 2008 Express Edition が導入されており, これを利用することにより, 学生誰もが C 言語を学ぶことができる. また Visual Studio C++ 2008 Express Edition はインターネット上から無料でダウンロードすることができ, 自宅でも C 言語を学ぶことができる. 但し, 導入 使用にはいろいろな設定があり, その方法を本書では具体的に示していく. 記載内容 1. 学校における Visual Studio C++ 2008 Express Edition の設定 2. 自宅での Visual Studio C++ 2008 Express Edition の導入方法 3. 参考用ホームページ案内 使用上の注意 本書は Windows XP,Vista,7 等の Microsoft 社の OS がインストールされているパソコンを対象とする. 使用するパソコンのハードディスクに 1GB 以上の空きがあること.CPU 等は特に問わないが, 快適に行うためには Pentium4 以上, メインメモリ 1GB 以上あると良い. 基本的にはインターネットと接続されていることが望ましい. 本書の印刷や引用は良いが, 無断での複製や営業活動などでの利用を禁止する. 山本昇志 1
1. 学校における Visual Studio C++ 2008 Express Edition の設定 Visual Studio C++ 2008 は Windows 環境で動作する統合型 C 言語コンパイラであるため,login は Windows で行う. 1 プログラムから Visual C++ 2008 Express Edition を実行 初回は以下のような画面が出るが, そのまま待機しておく 2
2 初期画面が登場したら, ファイル 新規作成 プロジェクトを選択する 3 当面は Win32 プロジェクト :Win32 コンソールアプリケーションを選択する ( もっと複雑になると Win32 プロジェクトなどを使い始める ) 学校で使うときは, 場所を C: windows Temp に変える適当なプロジェクト名をつけて, OK をクリックする 3
4 アプリケーションウィザード画面になるが, 次へ をクリックする 続いての画面で, 追加のオプションで, 空のプロジェクト を選択する完了をクリックして, プロジェクトの設定は終了. テンプレートは C++ ファイルを選択する 4
5 ソリューションエクスプローラーに先ほど作成したプロジェクトができているはずなので, プロジェクト内の ソースファイル ホルダを右クリックし, 追加 新しい項目を選択する. 6 新しい項目の追加画面で, C++ ファイル (cpp) を選択する. 場所が c: windows temp プロジェクト名 になっていることを確認して, ファイル名に適切な名前を付け, 追加をクリックする 5
7.cpp 画面が生成されるため, そのファイルにプログラムを書き込む 8 プログラムを記載したら デバッグ デバッグなしで開始を選択する ( コンパイル ) (Ctrl+F5 でも良い ) 右のような画面が出るが, そのまま はい をクリックする. 毎回でるのが面倒くさい人は 今後このダイアログを表示しない にチェックを入れておく. 6
プログラムにミスがなければ実行できる なにかキーを押すとプログラムが終了する. ミスがあった場合, エラーウィンドウが出てくるため, はい でビルド作業を中断させる. エラーのメッセージは下欄に表示されるのでそれを参考に修正を行う. 7
9 作成したプログラムを提出したり, 再び使用するときは, 終了前にファイルを退避させておく必要がある注 1. ファイル 名前を付けて保存を選択し, Z: ドライブ ( 学生のスペース ) に保存をしておく. 注 1: 当校の演習端末はハードディスクを持たない, 配信型端末である. そのため,C: windows temp は電源を落とすと消滅してしまう. それに対して Z: ドライブはサーバーに確保されているので消滅することはない. 再起動後, 再びプログラムの演習を行いたい場合は,2,3,4の操作を繰り返してプロジェクトを生成し, その中で追加 既存の項目で Z: に保存したファイルを選択すればよい. 8
2. 自宅での Visual Studio C++ 2008 Express Edition の導入方法 Visual Studio C++ 2008 はインターネット経由でダウンロードして使用することができる. 但し 500MB 以上のファイルをダウンロードしてくるため, 高速回線でないと非常に時間がかかる. またインターネット環境がない場合も CD でインストールすることができるが, その場合は山本がインストーラを所有しているため, 申し出れば貸し出し可能である. 以下は高速インターネット環境が揃っている前提で話を進める. 1 Microsoft Visual Studio のホームページへアクセスする. http://www.microsoft.com/japan/msdn/vstudio/express/ 中段付近に以下に示す選択画面があるので, VisualC++2008 の web インストール ( ダウンロード ) をクリックする 9
2 ファイルのダウンロードが指示される. 特に保存先にこだわりがなければ 実行 をクリックする. 保存先を指定した場合はその場所で vcsetup.exe をクリックしないとインストール作業が開始しない. なお, 本ファイルはダウンロードを統括するためのソフトであり, インストール終了後は廃棄される. 3 インストーラーを起動するとセットアップ画面が現れる. 次へ 同意する + 次へ でインストールオプションン画面までたどり着く. C 言語を学ぶためだけならオプションは必要ないので, チェックをはずして 次へ あとは自動的にダウンロードとインストールが実行される. 10
4 インストール終了後の処置セットアップが完了した画面に書いてあるように, 本コンパイラは登録の必要がある. プログラムファイルから VisualC++2008 を起動すると以下の登録画面が登場する. まあ無料なので, 登録ぐらいして下さい. 指示に従えば難しいことはありません. 但し, 電子メールアドレスを用意しておくこと ( フリーメールで十分 ) 登録処理後にメールで登録キーが送られてくる. よってこの番号を VisualC ++2008 の画面に入力すれば無料で使用することができる. 11
5 学校仕様との違い (3 ページの3との違い ) 初期画面から, ファイル 新規作成 プロジェクトを選択までは同じである. Win32 プロジェクト :Win32 コンソールアプリケーションを選択するときに, 特に場所を書き換える必要はない. 通常ならば C: の下の専用のディレクトリに作成される. なお, 作成したプログラムも自動的に削除されることがないので,8ページ9の作業も不要である. 後の手順は学校仕様とまったく同じ. 12
3. 参考用ホームページ案内 C 言語を勉強するためのページはネット上に非常に多く存在する. 以下に代表的な HP を記すが, 各自のペースで勉強できるものを選択することが重要である. C 言語編 (http://www.geocities.jp/ky_webid/c/index.html) ネコでもわかる C 言語 (http://www.kumei.ne.jp/c_lang/index_c.html) C 言語入門 (http://mail2.nara-edu.ac.jp/~asait/c_program/intro_c.htm) 苦しんで覚える C 言語 (http://homepage3.nifty.com/mmgames/c_guide/) C 言語入門 (http://www.geocities.co.jp/siliconvalley-bay/8490/c/index.html) 更に地道な勉強だけではすぐ飽きてしまう. 以下に示す無料のオープンライブラリを追加インストールすれば, 画像処理や CG など, 様々なプログラミングが実行できる. DirectX Microsoft 社が出しているマルチメディアライブラリです. カメラの制御や音楽,CG まで様々な機能があるが, 使いこなすのは大変. 書籍が必要. (http://www.microsoft.com/japan/directx/default.mspx) ARToolKit カメラにマーカーを認識させて複合現実感を簡単に実現できるもの (http://kougaku-navi.net/media2009/index.php?artoolkit) OpenCV 画像処理を早く簡単に行うためのオープンソースライブラリ (http://chihara.naist.jp/opencv/?frontpage) OpenGL CG を早く簡単に行うためのオープンソースライブラリ (http://www.wakayama-u.ac.jp/~tokoi/opengl/libglut.html) OpenAFS( 分散ファイルシステムのオープンソースライブラリ ) OpenAL ( オーディオ API のオープンソースライブラリ ) OpenBabel( 化学構造ファイルフォーマットを変換するオープンソースライブラリ ) OpenCL( 並列コンピューティングのオープンソースライブラリ ) OpenMP( 並列コンピューティングのオープンソースライブラリ ) 13