株式会社日立製作所電力ビジネスユニット新エネルギーソリューション事業部自然エネルギー発電運営部 自然エネルギー発電システム生産本部自然エネルギー製造 サービス部
課題 長期間安定的に発電するため長期停止を未然に防止したい Challenges ソリューション 運転ログデータを活用し発電機軸受等の異常を予兆診断 Solutions 特徴 最適化を実現する検討プロセス ノウハウ Features 効果 ダウンタイムの大幅低減による収益性向上 Outcomes 1
課題 長期間安定的に発電するため長期停止を未然に防止したい 風力発電は風況に応じて運転 停止を頻繁に繰り返すため 発電機 ( 軸受 ) の損耗を予測することが難しい Challenges その他 2) 調査 未回答 10.2% 17.8% 15.8% 作業者手配 派遣 復旧に時間がかかった要因 9.1% 1.9% 部品調達 36.1% 9.4% 重機手配 修理 1) 故障 事故発生前の予兆の有無割合 ( 平成 28 年度 ) 記入なし 8.0% 予兆あり 不明 8.3% 予兆なし 78.9% 1) 工事の手配 現場条件への対応 補修作業に時間を要した 修理時に悪天候に見舞われたなど 2) 他の故障風車対応を優先した 休日を挟んだなど参照文献 : 国立研究開発法人新エネルギー 産業技術総合開発機構 (NEDO) 平成 28 年度風力発電故障 事故調査結果報告書 4.8% 復旧に時間がかかった要因として 部品調達 が多数を占めている 故障前の 予兆あり は 定期点検中などに確認されたもので 日常的に予兆を検知する有効な手段が無かった 長納期部品の予兆を早期に検知することがダウンタイム低減のための課題である 2
センサー 2 ダウンタイム低減を実現する日立の故障予兆診断 ソリューション 運転ログデータを活用し発電機軸受等の異常を予兆診断 風車に標準装備の SCADA 1) を用いて 発電機軸受等の劣化と進行具合を早期に検知 風車の運転を継続しながら 修理部品や作業員を先行手配することで 発電停止となる前に軸受交換修理を実施 Solutions 予兆診断アルゴリズムの概念 従来の監視 予兆診断による監視 診断データ? センサー 1 センサー 2 センサー 3 異常度 時刻歴 正常単位空間 ( 類似データの集合 ) 1) SCADA : Supervisory Control And Data Acquisition 異常度 センサー 1 多変量データを一つの指標で評価! 3
特徴 最適化を実現する検討プロセス ノウハウ これまで培ってきた技術的見識を活かして 200 項目以上の統計情報から最適センター群の絞り込みを実施 さらに 風車の運転知識を活かして センサー間の相関の崩れの進行度を判断し 発電機の軸受損傷等を予測します Features 各部のセンサーデータ ナセル外上部 : 風向 風速 発電機軸受 : 振動 温度ステーター : 温度 最適なセンサー選定を実施せずに学習 診断した場合 予兆検知に直接関係ないセンサーが学習の安定にとって障害となっており 検出感度が鈍っている ブレード ハブピッチモータ : 電流 温度バッテリー : 充電率 主軸軸受 : 振動 温度 増速機軸受 : 振動潤滑油 : 汚れ 油温 ナセル内架構 : 振動室内環境 : 温度 煙 タワー室内環境 : 温度 煙 連系設備電力 : 有効 無効電力 電圧 電流 周波数室内環境 : 温度 煙 異常度 異常度 時刻歴 時刻歴 適切なセンサー選定が行われたモデルにて学習 診断を実施した場合 1) センサーデータイメージ図 最適なセンサー群の選定により小さな異変の早期検出が可能 1) 1) 4
効果 ダウンタイムの大幅低減による収益性向上 Outcomes 修理を定期点検内で実施することで不必要な停止時間減少 発電機の軸受損傷等を早期に予兆し 長納期部品や作業員を先行手配することで 風車停止日数を最小化 事後保守 軸受損傷が進行し発電機交換となった場合 運転 アラームトリップ 作業手配 故障停止 部品手配 (1~2 ヶ月 ) 作業 (10 日 ) 風車停止日数 ( 日 ) 逸失売電額 ( 万円 ) 予兆診断による予防保守 軸受損傷のみの場合 予兆! 運転 作業手配 修理停止 作業 (5 日 ) 発電機軸受交換 短納期 重機手配不要 発電機交換 長納期 重機手配要 60 5 1,600 130 事後保守予防保守事後保守予防保守 売電単価 22 円 /kwh, 設備利用率 25%,2MW 風車の場合 5
定常監視 Constant Monitoring 予兆検出 Detect the Signs 予兆原因特定 Identify the Cause 予防保守 Preventive Maintenance 日立の故障予兆診断ソリューションが ダウンタイム低減を実現いたします 6
定常監視 Constant Monitoring 全サイト運転監視 Multi SCADA 全サイトの統計情報 稼働情報を表示 風車の SCADA データを統合データベースに毎日蓄積 稼働状況を一括監視停止号機の早期対応を実現 稼働状況により保守計画を迅速に組み替え稼働率を最大化 日本地図上に各ファームの稼働状況や風況を表示 全サイト概況 1 長期停止号機一覧 2 異常予兆検知号機一覧 3 保証終了 非 LTSA 1) サイトはグレー 1) LTSA : Long Term Service Agreement 7
予兆検出 Detect the Signs SCADA データ分析ツール 01_Farm01 1 号機 風車の異常予兆診断を毎時間実施 170 基以上の中からしきい値を超過した風車のみ抽出 異常度推移や異常を最も検知しているセンサーの特定が可能 1 時間に 1 回 予兆診断により健全性を自動分析通常監視では見落としがちな異変を早期検出可能 8
予兆原因特定 Identify the Cause 異音調査 異常予兆風車の原因切り分け 配線調査 異常検出設備に対して FTA 1) に従い詳細に調査 グリース調査 有識者の知見により迅速に原因切り分けを実施 LTSA 契約のお客様はグリース等調査により対策案を判断 1)FTA : Fault Tree Analysis 弊社有識者の知見により制定した FTA に従い迅速に異常予兆原因調査 9
予兆診断による異常度 ダウンタイム低減を実現する日立の故障予兆診断 予防保守 Preventive Maintenance 事後保守 早期対応で修理費用を大幅抑制 輸送管理他 13 部品 ( 発電機本体 ) 25 価格イメージ 作業費 10 クレーン 22 単位 : 百万円 予防保守 2 1 7 軸受交換の場合 短納期 重機手配不要 発電機交換の場合 修理費用 長納期 重機手配要 86% 減 1) LTSA 契約のお客さまには無償で予防保守を実施 LTSA 未契約のお客さまには推奨対応策をご提案 早期対応によりダウンタイムの大幅低減 1) 当社調べ 400 300 200 100 異常判定値 予兆検知による予防保守対応の事例紹介 予兆 0 9/1 9/21 10/11 10/31 生データはアラーム警報値未満 1 2 3 Multi SCADA にて定時監視中 異常度の急増を確認 早急に現地駐在者へ連絡 異音やグリースを確認 調査結果を総合的に判断し 軸受交換を決定 軸受交換後の分解調査の結果 転走面の圧痕や保持器傷が認められ 予兆診断により修理費用やダウンタイムを最低限に抑えることができた 10
日立風力長期保守サービスのご案内 故障予兆診断ソリューションで実現する 日立風力長期保守サービスの導入を 是非ご検討ください 11