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1.2. 限定詞と代名詞 形態 指示詞は限定詞 代名詞 副詞に分類できる 限定詞と代名詞については下表の通り 限定詞 代名詞 単 複 男性 女性 男性 女性 中性 este esta estos estas esto ese esa esos esas eso aquel aquella aquellos aquellas aquello 注 : 強勢のある /a/ で始まる女性名詞の前に este, ese, aquel を使うことは避け 女性形を使用する べきである (ej. esta aula, esa águila, aquella agua) 指示限定詞伝統的分類 : 指示詞限定詞 ( 限定形容詞 ) 男性形と女性形があり 必ず名詞に先行代名詞 男性形 女性形 中性形があり 絶対に名詞に先行しないしかし男性形や女性形の指示詞には省略された名詞が存在するはずであり それは指示対象との一致や指示対象の特定を説明するために必要なものである そのため 今日では一般的に中性形以外の指示詞はすべて限定詞と考えられ 影響する名詞が見えている場合もあれば省略されている場合もあるとされる 名詞的核に続く場合には形容詞のように働くため その句は前に限定詞が必要 (ej. el día aquel) 中性の指示詞複数形はなく 1 常に代名詞である 指示対象物の名を言いたくないか あるいは知らないという場合が多い 前述の内容や事柄を指すのにも使用される 関係節の前で aquello と中性冠詞 lo は交代可能である (ej. Haré {aquello ~ lo} que sea necesario.) 2この位置にあると aquello は 遠さ の意味を失い 定冠詞と同様 表現に特定性を与える 前方照応的使用と後方照応的使用すでに述べられた名詞句について指示詞 este と aquel が使われる場合 ( 前方照応 ) aquel はより遠い方 ( つまり前者 ) を este はより近い方 ( つまり後者 ) を指す 後ろにある名詞句について言う場合 ( 後方照応 ) には 指示詞 este が用いられる (ej. Los componentes del agua son estos: hidrógeno y oxígeno.) 指示詞の位置と組み合わせ a) 定冠詞と指示詞は どちらも 限定 という同じ特徴を持つため 共起できない 1 複数のものを指して それらは何? などと質問する場合はどうするのか? 中性形は数の概念を持たないので 複数のものを指していても Qué es eso? でよい あるいは Qué son esas cosas? などとする 2 ネイティブの参加者 (1 名 ) の感覚では aquello は lo を使用する場合より formal であるということであ った 2

b) 一部の不定語を後に従えることができる (ej. esos otros intentos, estas pocas cerezas, *aquellos algunos años) c) 前に置ける不定語は todo だけ (ej. todos estos días) d) 所有詞後置形とは共起できる (ej. Este marido mío es un desastre!) 文学ことばでは前置形とも共起可能 (ej. estos mis labios) e) 数詞は 指示詞と名詞の間 これは所有詞についても同じ (ej. estos (mis) dos caballos) f) 名詞を省略した形で 冠詞と同じように前置詞句の前に来れる (ej. el Ø de tu izquierda ~ este Ø de tu izquierda) 後ろに指示詞をつけた形の名詞句には冠詞が必要である 指示詞は名詞やそれにつく形容詞の後に置かれるが しかしそれ以外の修飾句に対してはその限りではない (ej. el teléfono móvil aquel que compramos en Canarias) 名詞の後に置かれる指示詞は形容詞的にふるまい 強調であることが多い ただし想起させる用法においては 特に人物について言う場合に 距離 皮肉 軽視やその他の暗示的な意味を表す (ej. el individuo aquel, la familia esa) 1.3. 指示副詞場所 時 方法 量 程度を特定する 指し示したり注意を向けたりする対象物を示すことから 示す (ostensivo) 意味を持つ (ej. Tenía una mancha aquí.) 指示対象が先に述べられる場合には前方照応的要素として用いられることも可能 (ej. Vivió en París y allí la conoció.) 場所の指示副詞 :aquí, ahí, allí, acá, allá 時の指示副詞 :ahora, ayer, hoy, mañana, anteayer, anteanoche, anoche, entonces pasado mañana のような熟語方法の指示副詞 :así 量や程度の指示副詞 :así, tanto 2. 所有詞 2.1. 定義 人称と関連して所有や所属を表す限定詞と形容詞 指示詞と同様 直示的要素 2.2. 形態 名詞に前置され強勢のないものと 名詞に後置 あるいは他の場所に現れ (ej. un amigo mío, Este libro es suyo.) 強勢のあるものに分けられる nuestro/-a/-os/-as と vuestro/-a/-os/-as はどちらの体系にも現れる 敬意待遇表現においては 二人称は文法的に三人称と同じになる 3 (ej. con el permiso de usted と con el permiso de él はどちらも con su permiso) cuyo/-a/-os/-as は前置形所有詞だが 関係詞の機能も持っている 3 初級文法授業で所有詞を導入する際 談話的人称と文法的人称を理解させるのが難しい 3

前置形 ( 無強勢 ) 一人称 二人称 三人称 所有者が 1 人 単 mi tu su su cuyo/-a 複 mis tus sus sus cuyos/-as 所有者が複数 単 nuestro/-a vuestro/-a su su cuyo/-a 複 nuestros/-as vuestros/-as sus sus cuyos/-as 後置形 ( 強勢 ) 一人称 二人称 三人称 所有者が 1 人 単 mío/-a tuyo/-a suyo/-a suyo/-a 複 míos/-as tuyos/-as suyos/-as suyos/-as 所有者が複数 単 nuestro/-a vuestro/-a suyo/-a suyo/-a 複 nuestros/-as vuestros/-as suyos/-as suyos/-as 注 : 表中の人称はすべて談話的人称 (persona del discurso)( 文法的人称 (persona gramatical) ではない ) 2.3. 弁別特徴 位置 強勢 機能前置形は nuestro や vuestro を含めて強勢のない限定詞であり 一般名詞と結びついて指示表現を作る そしてその名詞句にさまざまな統語機能を果たす能力を与える それ以外の場所に現れることができる所有詞は強勢を持った形容詞であり 冠詞と共起でき 属詞のような機能を果たす (ej. Ese paraguas es suyo; Hago míos tus deseos.) 程度を表す修飾語は普通認められない (ej. *Un sombrero bastante mío) しかし品質形容詞と解釈される場合は認められる場合もある (ej. Es muy suyo muy particular, muy especial ) 数所有詞は数に関する情報を 2 種類持つ a) 所有者の数 su と suyo と cuyo はこれを区別しない 所有者の数は文法的一致に反映されない b) 所有されている物の数 所有者の数に関わらず すべての所有詞は単数形と複数形を持っている この数情報は名詞との文法的一致に現れるため 形態的数 número morfológico と呼ばれる 人称所有詞は 人称代名詞と並んで動詞の活用以外で人称を表現するものである 所有詞で表される人は所有者であり所有されている物ではない a) 一人称の所有詞 :mi, mío, nuestro b) 二人称の所有詞 :tu, tuyo, vuestro c) 三人称の所有詞 :su, suyo, cuyo 三人称のものは usted, ustedes に言及している場合談話的二人称に対しても使われる ラテンアメリカではこの解釈が優勢で 三人称のためには de él, de ella, de ellos, de ellas が好まれる 性 4

所有詞は性変化をし 所有されている物と一致する ただし語尾のない mi, tu, su には性に関するバリエーションはない 曖昧性 su と suyo は 6 種類の解釈が可能であるため 曖昧になる可能性がある 普通は文脈ではっきりするが 重複させることで明確になる場合もある (ej. su amigo de usted) この重複はどの地域でも一般的なわけではなく 地域的 あるいは社会的に傾向がある 2.4. 文法的機能 無強勢所有詞 ( 前置形 ) と強勢所有詞 ( 後置形 ) の間の根本的違いは 前置形が名詞の補語と交代できる (ej. la casa de Ana と su casa は交代可能 ) だけではなく限定詞であり 一方後置形は形容詞に似ているところがあるという点にある 無強勢所有詞 ( 前置形 ) 定の限定詞である a) 他の限定詞と共起できないが 昔はしていた ただし今日でも スペイン北西部のスペイン語では定冠詞の後につくことができる (ej. el mi perro) 中南米やアンデスの地域では不定冠詞とも共起可能 (ej. una su ovejita) b) 文学ことばにおいて一部の口語スペイン語と同様 指示詞の後につくことができる (ej. esta su casa) c) 無強勢所有詞同士で共起することはできない (*mi y tu hermano) d) 量化詞 todo を前に置いて名詞句を作れる (ej. todos mis ahorros) 他の定の限定詞と同じ 後に数詞が来ることもできるが (ej. sus tres nombres) 不定語は一部のみ可 (ej. tus pocos años / *tus algunos años) e) 他の定の限定詞と異なり 名詞を省略できない (ej. *mi bicicleta de carreras y mi de paseo) 強勢所有詞 ( 後置形 ) 形容詞と似ていて 前置詞とは違う側面を持つ a) 限定詞と共起可能 (ej. el amigo suyo / este amigo suyo) 指示詞で始まる句では特別な含意のある場合がある (ej. este hijo nuestro / aquel amigo mío) b) 強勢所有詞同士組み合わせられる (ej. parientes suyos y míos) c) 前に限定詞を置いて 名詞を省略できる (ej. la boda tuya y la (boda) suya) d) 属詞になれる (ej. Esa frase es nuestra.) e) 特徴 特性 の解釈において 程度の副詞と共起できる (ej. Esa es una expresión muy suya.) f) 中性限定詞と組み合わせられる (ej. lo nuestro) g) 親戚 家族 親族 あるいは話者と近しいと考えられる人のグループなどを表すために 名詞のように複数形になれる (ej. cuando ataquen los nuestros / en compañía de los tuyos) h) 前置形と違い 不定語と共起できる (ej. algunos amigos míos) 前置するか後置するか a) 呼格の名詞句では 所有詞は後置される傾向がある (ej. hijo mío / amigo mío) 5

b) 間投詞的表現では どちらもあり (ej. Mi madre! / Madre mía!) c) 待遇の形式においては前置が普通 後置されることは少ない (ej. mi coronel / sus majestades / muy señor mío) d) さまざまな表現でどちらもあり (ej. a expensas suyas ~ a sus expensas / a gusto mío ~ a mi gusto / alrededor suyo ~ a su alrededor / de parte tuya ~ de tu parte / en contra suya ~ en su contra) 2.5. 規範 問題のある構造 a) 重複所有詞 所有者の情報が繰り返される 前置形 + 名詞 +de+ 名詞句 (ej. su hermano de mi papá) 前置形 + 名詞 + 後置形 (ej. mi marido mío) 前者がより普及しているが どちらも一般的で 教養語には出てこない 一方 su papá de él という形は 所有者の情報を明確にしているものなので重複ではない b) 後ろの de がつく場所副詞のその de の後に後置形を使う形が非常に広まっている A: 副詞 +de+ 人称代名詞 (delante de ella) B: 副詞 + 後置形男性形 (delante mío) C: 副詞 + 後置形女性形 (delante suya) 4 A はすべての地域で一般的であり より好まれ推奨される B は多くの国々で書き言葉も含め広まっているが 多くの教養ある話者は嫌がる C はもっとも出現頻度が低く 評判が悪い 2.6. 意味 所有の関係は de を使った補語から動詞 tener まで非常にさまざまな形で言い換えられる a) 厳格な意味での所有 (la billetera de Javier > su billetera) b) 所属 包含 帰属 (la cumber de la montaña > su cumbre) c) 血縁関係やその他加入している社会的関係 (mi tío / nuestros amigos / tu jefe) d) 近接や使用の関係 (Hasta las cuatro no sale mi omnibus. / Su butaca está en la fila diez.) e) 項的性質を持った名詞 ( しばしば動詞から派生 ) を伴って ある主語または直接目的語に関連する項 ( 主格補語 目的格補語 ) を導入する (la construcción del edificio > su construcción) 4 ガリシア語などこの形式がメジャーである言語もあるので その影響もある? 6

議論のポイント 担当者が気になっていたポイント 3 点 初級教科書では ese / ahí と aquel / allí に それ そこ あれ あそこ という日本語を対応させて教えることが多いが 実際にはその対応に合わない場合も出てくる 定冠詞を教えるときに el を それ と訳させてしまうと 指示詞を教える段になって ese との違いを分からせにくい 冠詞より前に指示詞を教えるカリキュラムを組むことで解決できるかも? 冠詞を初期に教えるのは 名詞の性数および名詞句内の文法的一致の練習をさせるためではないか だとしたら 指示詞でもその練習はできるため 教える順番の変更は可能 冠詞の概念を最初からしっかり教えることはむしろ困難? 指示詞の方がイメージしやすい 指示形容詞と指示代名詞は分けるべき? テキスト 1.2 にもある通り 伝統的には分類していたが 今日では中性形以外をすべて限定詞とする考え方が一般的 アクセント符号の違いもなくなったし 指示詞 というくくりで 名詞をつけてもつけなくても使えると教えるだけでよいのではないか 中性形にのみ注意を喚起する ( 品詞分類に関しては 指示詞 という呼び名に問題があることはとりあえず置いておく ) 1.1 の 古典的解釈 を図示すると こんなイメージ? este 話 ese 聞 aquel ネイティブの参加者 (1 名 ) によれば 話者と聞き手の間に相当な距離があっても ese を使用し aquel にはならない ( つまり絶対的距離ではなく話し相手の元であるということが意識される ) 初めて話に上る友人のことに言及する場合は mi amigo ではなく un amigo mío を使用するべきであり 2 回目からは mi amigo を使う では el amigo mío という言い方は? ネイティブの参加者 (1 名 ) によれば el amigo tuyo や el amigo suyo は使うが el amigo mío という言い方はしないとのことであった 7