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1 5 章 LAN 技術. LAN のネットワーク基本構成 2. LAN 参照モデル 3. メディアアクセス制御プロトコル 4. LANの高速化 5. トラフィックの分割と LAN 6. その他のネットワーク 7. 論理リンク制御 8. インターネットワーキング技術

2 LAN のネットワーク基本構成 バス型 LAN 複数のノードが一つの伝送媒体を多重アクセスできる 受動系で伝送されるフレームは全てのノードによって受信されるブロードキャスト通信方式 各ノードは自分宛のフレームを受信する リング型 LAN 隣接する 2 つのノードで接続され, 個々の伝送路が設定され, 各伝送路はリピータによってリング状に接続される データは, 一方向に伝送され, 発信ノードがフレームのヘッダに宛先ノードのアドレスを書込み, 隣のノードに渡される フレームを受け取ったノードは自分宛のフレームであれば受信し, 他ノードであれば隣のノードに渡す リングの二重化による障害時のループバック方式

3 LAN 参照モデル LAN の特徴 通信に先立って事前の合意が無くても通信が行われ, 短い時間に幾つかの情報が転送される 通信形態は一般に, 対 と 対多に加え, 多対多がある 伝送系の信頼性が高いため, 応答を伴わないコネクションレス型通信が主体 IEEE 802 LAN 参照モデル 802.3(CSMA/CD), 802.4(TokenBUS), 802.5(Token Ring), 802.6(MAN) ネットワーク層以上 OSI プロトコル,TCP/IP データリンク層 LLC 論理リンク制御 MAC CSMA/CD トークンバス トークンリング MAN 無線 LAN ブロードバンド ベースバンド 光ファイバ ツイストペア

4 メディアアクセス制御プロトコル 単一の伝送路が LAN 上のノードによって共用されるので, 幾つかのノードが同時に情報を伝送することが起こる この衝突で情報が破壊されるので, 新たにフレームを伝送する 共用の伝送路を利用する特別なアクセス制御が必要となる 重要な性能の項目 高スループット 高伝送使用率 低伝送遅延 アクセス制御の特徴 アクセスの公平性 規模の拡張性 伝送の信頼性

5 CSMA/CD: Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection フレーム形式 CSMA/CD のフレーム形式 7 Byte 2/6 2/6 2 0 n プリアンブル 開始デリミタ 宛先アドレス 送信元アドレス データフィールド長 データ パッド FCS Ethernet のフレーム形式 7 Byte プリアンブル 開始デリミタ 宛先アドレス 送信元アドレス タイプ データ パッド FCS

6 CSMA/CD 方式の基本プロトコル機構 データの伝送開始 伝送路上の信号 ( 搬送波,carrier) の有無を調べる 伝送路の状態を監視し, 空き状態になってフレームを伝送を開始する 衝突検出 伝送を開始したノードが, 出力と入力の信号を比較して調べる 他ノードに衝突が発生したことを通知する ジャミング信号 を送出する ある時間経過後そのフレームを再送する 再送機構 バイナリ指数バックオフアルゴリズムを使用 ランダム値に再送スロット時間を掛けた値の時間後に再送する

7 トークンパッシング TokenBUS(802.4) CSMA/CD の伝送遅延が変動する欠点を解決する策 衝突をさけるために送信権を示す Token を持つ 伝送路に接続されるノードを論理的なリングとして構成する アドレスの値が大きなノードから小さいほうへ Token を巡回させる Byte 2/6 2/ プリアンブル 開始デリミタ フレーム制御 宛先アドレス 送信元アドレス データ FCS 終了デリミタ

8 トークンパッシング TokenRING(802.5) リング型 LAN に適用される ( 実際には ) コンセントレータと呼ぶ中継収容装置を介して構成する コンセントレータ node node node node Byte 2/6 2/ 開始デリミタ アクセス制御 フレーム制御 宛先アドレス 送信元アドレス データ FCS 終了デリミタ フレーム状態

9 LAN の高速化 FDDI: Fiber Distributed Data Interface Token BUS 最大 200Km, 000 node バックボーン LAN CSMA/CD Token Ring access FDDI Multi Token Ring 同期送信, 非同期送信 Token Ring FDDI >=8 Byte 2/6 2/6 =< プリアンブル 開始デリミタ フレーム制御 宛先アドレス 送信元アドレス データ FCS 終了デリミタ フレーム状態

10 LAN の高速化 扱う情報が映像や音声を含むマルチメディアになって伝送帯域の高速化が求められている Ether Net は,CSMA/CD を採用していたが, この方式を採用しないものが現れてきた Fast Ether IEEE802.3u CSMA/CD と互換性があり,00Mbps の伝送速度 ケーブルの種類が異なる 00BaseT4 twist pair 00m category 4( 普及してない ) 00BaseTX twist pair 00m category 5 00BaseFX 光 Fiber 2000m 全二重システム Giga bit ether IEEE802.3z 000BaseSX, LX, CX, T 0giga Bit Ether Net IEEE802.3ae 伝送距離 40km LAN/WANの規定

11 トラフィックの分割と VLAN トラフィック分割 HUB 中継機能, スター状の配線 全てのノードにフレームが送信される SW フレームの宛先ノードのみに中継する 異なる複数のノードの対が同時に通信できる VLAN 同一の LAN セグメント上をトラフィック制御やセキュリティの面から物理的な LAN を論理的に複数の LAN として構成する 種類 ポートベース プロトコルベース IP サブネットベース MAC アドレスベース タグ RepeateHUB pc pc pc

12 LAN 間相互接続 各拠点間を相互に接続する 企業固有の TCP/IP ベースの広域ネットワークによる 通信業者が提供するインターネット上の VPN 通信業者が提供する広域イーサネットサービスによる インターネット上にソフトイーサの VPN による

13 その他のネットワーク ( 小規模ネットワーク ) PAN: Personal Area Network IEEE802.5( 無線 PAN/WPAN) Bluetooth:Mbps UWB(Ultra Wide Band): 00Mbps ZigBee 短距離無線 RF-ID DSRC ex;its NFC ex;suica 情報家電用 DLNA(Digital Living Network Alliance) EHONET ex; 家電 PLC ex; 家庭内ネットワーク

14 論理リンク制御 MAC: Media Access Control LLC: Logical Link Control IEEE 種類のサービス Type: 低信頼性のデータグラムサービス ( 図参照 ) 実装が必須 Type2: 高信頼性のコネクション型サービス HDLC をベースにしている Type3: 通知データグラムサービス コネクション型サービスに逐次応答機能を付加 Byte n DSAP 宛先アドレス SSAP 送信元アドレス 制御フィールド データネットワーク層のパケット

15 インターネットワーキング技術 リピータ 応用層 応用層 ネットワーク層 LLC 副層 MAC 副層 中継 ネットワーク層 LLC 副層 MAC 副層

16 インターネットワーキング技術 ブリッジ 利点 LAN セグメント内のトラフィックを他のセグメントに中継しないでトラフィックを抑えること MAC レベルの学習やフィルタリングを行う MAC=A MAC=B 但し, 現在はスィッチを利用する (5.5 節 ) 応用層 応用層 Port Port 2 Bridge ネットワーク層 ネットワーク層 MAC=C MAC=D LLC 副層 LLC 副層 MAC 副層 中継 MAC 副層 MAC 副層 Address table port MAC add A,B 2 C,D

17 インターネットワーキング技術 ルータ 相互接続するネットワークの形状や伝送制御機能に関与しない マルチプロトコルルータ IP, AppleTalk, NetWare/IPX IP カプセリング IP に集約 ルーティング方式 Static routing 全てのルータ中継情報 (routing table) を予め設定 Dynamic routing ルータ間で交信して中継情報を作成する RIP/Routing Information Protocol 距離ベクトルアルゴリズム OSPF/Open Shortest Path First リンクステートアルゴリズム 応用層 応用層 トランスポート層 トランスポート層 ネットワーク層 中継 ネットワーク層 データリンク層 データリンク層 データリンク層 データリンク層

18 インターネットワーキング技術 ゲートウェイ ルータでは対応できないネットワーク相互接続のため,OSI 参照モデルの上位 3 層においてプロトコル変換を行う 例 SAN vs TCP/IP 応用層ネットワーク層データリンク層 ネットワーク層 データリンク層 中継 ネットワーク層 データリンク層 応用層ネットワーク層データリンク層

19 演習. LAN の基本的な 2 種類の形態の特徴を述べよ 2. LAN においてメディアアクセス制御プロトコルの必要性を述べよ. また, メディアアクセス制御プロトコルの特徴を示せ. 3. CSMA/CD 方式の次の項目について説明せよ.. フレームを転送するための確認方法 2. 衝突検出方法 3. 衝突後の衝突回避方法 4. 有線 LAN に比べて無線 LAN の優れている特長と課題を説明せよ 5. LAN におけるトラフィック分割方法についてのべよ 6. VLAN の種類とそれぞれの特徴を説明せよ 7. ルータにおけるルーティング方法について述べよ 8. ネットワークを相互に接続する機器であるリピータ, ブリッジ, ルータ, ゲートウェイ, ハブ, スイッチについて,OSI 参照モデルに対応させて説明せよ