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1 ネットワーク機器連携による情報家電利用シナリオの設計 二宮恵 新麗 加藤雅彦 松尾広大 亀崎真弓 大野邦夫 株式会社インターネットイニシアティブ Internet Initiative Japan Inc. 職業能力開発総合大学校 Polytechnic University はじめにコンテンツ レコーダやディジタル といった情報家電が普及していき これらの情報家電が家庭用ルータを介して広域ネットワークに接続するようになると 情報家電の利用範囲はこれまでの家庭内だけでなく 広域ネットワークを介して遠隔地の家庭と接続するようなより広い範囲での利用方法が考えられる [1] 情報家電において扱われるコンテンツが主に家庭内のコンテンツであることを考慮すると 情報家電同士の接続に対してプライバシーやセキュリティについての十分な配慮が必要になる そのためには家庭内 LAN と広域ネットワークとをつなぐ役割を果たす家庭用ルータの設定が重要になる しかし ネットワークに関する知識を持たない一般ユーザにとってネットワーク機器の設定はただでさえ難しい上に 遠隔地の家庭用ルータを利用してプライベートネットワークを構築するような設定となると どのように行えば良いか またその設定によって安全な接続が可能かどうか判定することは無理であると思われる 一般的に ユーザにとっては家電のインターフェースの方がネットワーク機器の設定インターフェースよりもより親しみがあると考えられるので ユーザの利便性を考えると 遠隔地の情報家電に置かれた家庭内コンテンツを見る操作が 家庭内の家電操作の延長線上であるように行えるようにすると ユーザにとってより利用しやすくなると考えられる そのためには ネットワーク機器の設定を直接ユーザには行わせず ユーザによる情報家電の操作や利用要求と連携してネットワーク機器の設定が行われることが必要となると考えられる このような利用方法を実現するためには 情報家電の利用シナリオと連携したネットワークの設定シナリオが必要であり これまでのネットワーク機器単体の設定方法ではこの情報家電と連携したネットワークの設定シナリオを実現することが難しい そこで本稿では 情報家電とネットワーク機器とを連携させたシナリオの一例として 一般ユーザがネットワークの設定を直接行わずに 2 つの家庭用ルータ を用いて広域ネットワーク上にプライベートネットワークを構築し 一方の家庭内 LAN に接続しているプレーヤーから もう一方の家庭内 LAN に接続しているコンテンツサーバ上のコンテンツの視聴を行うシナリオについて 利用ユーザとネットワークサービス提供側の 2 つの側面から検討を行い プロトタイプの設計を行った 2. 現状技術と問題点情報家電とネットワークとを連携させたシナリオを考えるとき 一般家庭において問題になるのはネットワークの設定である それは ネットワークの設定を行うためには家電と違いネットワークに対するある程度の知識を必要とするからである ユーザはネットワークを利用するために ネットワーク機器を購入し プロバイダと契約して 接続情報をネットワーク機器に設定してからでないとネットワークの利用を開始することができない その上 情報家電とネットワークとを連携させて利用するための設定となると 一般ユーザにとってさらに難しい設定となるまた ネットワーク機器を操作する人はネットワークに対して知識を持っていることが前提になっているため ネットワーク設定の自動化や遠隔からの操作などの技術開発があまり進んでいない しかし 近年のネットワークシステムの複雑化や大規模化によってネットワーク機器の遠隔設定の必要性が増してきており IETF(Internet Engineering Task Force) [2] において ネットワーク機器の遠隔設定プロトコルとして NETCONF[3] の標準化が進められている NETCONF は XML をベースとしたプロトコルであるため 設定内容が構造化されたテキストファイルとして扱われる このため 設定ファイルの再利用の可能性や Web 技術との連携によるネットワーク管理サービスの提供などが期待される NETCONF は Alaxala 社 [4] のスイッチで実装されており 提供されている ON-API を用いることで 他の

2 アプリケーションや機器と連携させてスイッチの設定を行うことが可能である また AX-Config-Master のように スイッチの統合管理のためのツールも提供されている ネットワーク機器の遠隔設定は 標準化の進む NETCONF だけでなくベンダ独自の方法によっても実装されており IIJ の SEIL[5] もその一つの例である SEIL は SMF というルータの統合管理のためのフレームワークが実装されており 遠隔からの機器の設定が可能である Alaxala 社のスイッチや IIJ の SEIL ルータは エンタープライズ向けや会社の拠点接続といったビジネスユースがターゲットになっているため 家庭用ルータとしてはまだ高価である しかし 今後情報家電の普及やブロードバンドを背景にした新たなネットワークサービスの提供などによって 一般家庭においても複雑なネットワーク設定を必要とするネットワークサービスへの要望が高まってくると考えられ 一般ユーザに難しいネットワーク設定を代行する方法として 遠隔設定機能を持つ家庭用ルータの普及が進んでいくと考えられる 本稿では 遠隔設定が可能な家庭用ルータを利用して 情報家電とネットワーク機器を連携させた利用シナリオについて検討を行う 行うことは 今後の可能性として十分考えられる 本稿では このよう前提に基づいてシナリオの検討を行う 3.2. ユーザの利用シナリオ本稿では 以下のようなユーザの利用シナリオについて考える 最近子供が生まれた A さん宅では デジタルカメラやデジタルビデオカメラを用いて 子供の日々の様子を写真や動画にして記録している 撮影したコンテンツは大容量の HDD レコーダに保存している この HDD レコーダは DLNA[6] のメディアサーバとして動いており 家庭内 LAN に接続された DLNA 対応のディジタル から子供の記録を見ることができる A さん夫婦は 居間のディジタル で子供の様子を振り返ってみては楽しんでいる A さん宅の構成を図 1 に示す Aさん宅 3. シナリオ情報家電とネットワーク機器の連携について考え 二つが連携するために必要なシナリオについて 利用ユーザとネットワークサービス提供側の2つの側から デジタルビデオカメラ デジタルカメラ ルータ 検討を行う 3.1. 情報家電とネットワーク機器の連携一般ユーザがネットワーク機器を直接操作せずに ユーザの情報家電利用シナリオと連携してネットワークの設定を行おうとすると 誰かがユーザに代わってネットワーク機器の設定を行う必要がある ユーザに代わってネットワーク機器の設定をする例として 例えば ルータの設置時の初期セットアップや故障の対応といった場合の販売店やネットワークサービス運営会社の担当者による訪問が考えられる しかし 日々利用される情報家電との連携によるネットワーク機器の設定を考えた場合 家電が操作される度に機器の設定を行う必要があり 利用頻度や利用時間帯などを考えると人手による設定は現実的とは言えない そこで 人に代わる設定手段として ネットワーク機器の設定の自動化や 遠隔地からの操作によるネットワーク機器の設定が重要となる 実際にこれらの設定機能を用いて誰がネットワーク設定サービスの提供を行うのかと考えた場合 ネットワーク機器の管理と制御を行っているネットワークサービス運営者が 図 1 A さん宅のネットワーク構成 A さんには離れて暮らす両親がおり 最近 A さん宅に子供の様子を見にやってきた その際 これまで撮影した写真やムービーをディジタル に映して見せてあげたところ 両親の自宅でもぜひ見たいと言い始めた 幸い両親の自宅にも同様のディジタル があるので 同じ形式のコンテンツを見ることはできそうである 両親の自宅のディジタル から A さんの自宅内のメディアサーバに直接アクセスできればいいのだが A さんにはそのために必要となるネットワークの設定方法が分からなかった 両親宅の構成を図 2 に示す A さん宅では 販売店でディジタル を購入した際に 一緒に契約することで低価格でビデオオンデマンドサービスを利用することができる M 社のネットワークサービスも合わせて契約していた また 後からディジタル を購入した両親宅でも A さんから

3 の紹介割引を利用して低価格で利用できるため 同じ M 社のネットワークサービスを契約していた ネットワークサービスを運営している M 社には 販売店を通して A さんと両親宅のディジタル の登録情報が渡され ビデオオンデマンドサービスへのアクセスが可能な機器として M 社のデータベースに登録されている 両親宅 ルータ 図 2 両親宅のネットワーク構成また A さん宅と両親宅の家庭用ルータは ネットワークサービスの一環として M 社によって管理 制御されており ディジタル の納品に合わせて M 社の担当者が来てルータの設置と ディジタル とネットワークサービスの動作連携確認を行った A さんが M 社のサイトにあるユーザページにアクセスしてみたところ M 社のサービスメニュー一覧の中に 契約顧客同士のプライベート接続メニュー を見つけ このサービスの利用例として遠隔地のディジタル から家庭内メディアサーバへの接続例が紹介されているのを見つけることができた ユーザページの例に従って A さんは両親宅から接続設定を開始した まず M 社のユーザページで A さんのユーザ認証を行い 遠隔接続先として A さん宅のメディアサーバとして HDD レコーダを選択した そして 接続元として両親宅のディジタル を選択し 遠隔接続開始を選択した そのあと ディジタル でいつもの手順でメディアサーバを探索したところ A さん宅のメディアサーバを見つけ そこから子供の写真やムービーを映して見ることができた 3.3. ネットワークサービス提供シナリオ上記のユーザ利用シナリオを ネットワークサービス提供側からのシナリオとして考えてみる 販売店は顧客の購入したディジタル から M 社のネットワークサービスを介してビデオオンデマンド サービスが利用できるように 販売店から M 社にメーカー名や型番 シリアル番号 MAC Address といったディジタル の情報が渡される 販売店から渡されたディジタル の情報は 顧客が契約するネットワークサービスと合わせて M 社内のデータベースに登録される M 社では ディジタル の納品に合わせて担当者が顧客宅に伺い家庭用ルータの設置とネットワークサービスの動作確認 及びディジタル からのビデオオンデマンドサービスの利用確認を行っている また 設置後のルータの管理と制御は M 社からの遠隔設定により行われ ネットワークサービスの追加や変更は M 社が提供するユーザサポートページから設定することができる M 社では ネットワークサービスを契約している A さん宅の情報として M 社が設置したルータの機器情報に加えて 販売店から渡された A 宅内のディジタル の機器情報 そして ルータに割り当てた WAN 側 LAN 側の IP Address と ディジタル に割り当てた IP Address とをデータベースに登録している また A さんの両親宅についても同様の情報を登録している さらに A さんが後から購入した HDD レコーダについても 販売店から渡された機器情報をデータベースに登録し ディジタル と同様に A 宅内の IP Address を割り当て HDD レコーダの機器情報と合わせてデータベースに保管している M 社のデータベースの情報を表 1 に示す 対象ユーザ 対象機器 機器情報 設定情報 Aさん宅 ルータ メーカー名型番シリアル番号 MAC Address-1 WAN 側 IP Address MAC Address-2 LAN 側 IP Address ディジタル メーカー名型番シリアル番号 MAC Address ディジタル 用 IP Address メーカー名型番シリアル番号 MAC Address 用 IP Address 両親宅 ルータ メーカー名型番シリアル番号 MAC Address-1 WAN 側 IP Address MAC Address-2 LAN 側 IP Address ディジタル メーカー名型番シリアル番号 MAC Address ディジタル 用 IP Address 表 1 M 社データベース 以下に A さんによってユーザページから 契約顧客間のプライベート接続サービス の利用申し込みが開始された後の M 社内でのシナリオについて考えていく 前提となるネットワーク構成図を図 3 に示す

4 Aさん宅両親宅 ルータルータインターネット M 社 図 3 前提とするネットワーク構成図 A さんによってコンテンツ閲覧のために接続し合う機器として A さん宅の HDD レコーダと両親宅のディジタル が選択されたので M 社はまずこれらの情報をもとに 2 つの情報家電を接続させるためのネットワーク構成を決める 次に そのネットワーク構成に必要な設定パラメータの収集を行う そして 先に決めたネットワーク構成と収集したパラメータを用いてネットワーク機器の設定ファイルを作成し 機器の設定を行う M 社内で行われる操作の流れを図 4 に示す ため それぞれの家庭内に仮想 HDD レコーダと仮想 のためのホストを設定する これにより 両親宅のディジタル からは両親宅家庭内 LAN 上の仮想 HDD レコーダを介して A さん宅の HDD レコーダに接続し A さん宅内の HDD レコーダからは A 宅家庭内 LAN 上の仮想ディジタル を介して 両親宅内のディジタル に接続するようなネットワークシステムを構築する 次に 前述のネットワーク構成を構築するために必要となるパラメータを収集する まず VPN 設定のためのパラメータとして 双方のルータの WAN 側の IP Address が必要となるが これらの IP Address を表 1 の M 社のデータベースから取得する 次に DLNA による接続のために必要な次の 4 つホスト (A さん宅の HDD レコーダと仮想ディジタル 両親宅のディジタル と仮想 HDD レコーダ ) についてそれぞれ IP Address を取得する HDD レコーダとディジタル については 表 1 の M 社データベースから取得することが可能である 仮想 HDD レコーダと仮想 については データベース上に登録されていないので ここで新たに IP Address を割り当てる必要がある そこで M 社では A さん宅と両親宅内で現在使用されていない IP Address を検索し 仮想ホスト用アドレスとして割り当てデータベースに登録し 今回のプライベートネットワーク構築のための設定情報として使用する 取得した設定パラメータを表 2 に示す Aさん宅ルータ インターネット ルータ 両親宅 対象ユーザ対象機器 設定情報 Aさん宅 ルータ WAN 側 IP Address 用 IP Address 仮想ディジタル 仮想ディジタル 用 IP Address 両親宅 ルータ WAN 側 IP Address ディジタル ディジタル 用 IP Address 仮想 仮想 用 IP Address 5. 設定 5. 設定 3. パラメータ収集 4. 作成 2. 構成決定 M 社 M 社データベース 1. 利用要求 設定ファイル 図 4 前提とするネットワーク構成図 M 社では A さん宅と A さんの両親宅のルータを管理しており 2 つのルータ間のプライベートネットワークは VPN 接続を行うことで実現する また 今回は DLNA 対応の情報家電の利用を想定しているため 2 つの家庭内 LAN をプライベートネットワークで接続しただけでは 両親宅のディジタル からネットワークセグメントの異なる A さん宅の HDD レコーダに対して DLNA による接続が行えない これを解決する 表 2 設定パラメータネットワーク構成とそのための設定パラメータを用いて M 社内に置いて A さん宅と両親宅のルータの設定ファイルを構築する 2 つのルータの設定項目を表 3 に示す

5 プライベートネットワークの設定 対象ルータ 設定用途 設定するパラメータ Aさん宅 接続先 IP Address 両親宅ルータのWAN 側 IP Address 接続元 IP Address Aさん宅ルータのWAN 側 IP Address 両親宅 接続先 IP Address Aさん宅ルータのWAN 側 IP Address 接続元 IP Address 両親宅ルータのWAN 側 IP Address 仮想ホストの設定 対象ルータ 設定用途 設定するパラメータ Aさん宅 仮想ホスト 仮想ディジタル 用 IP Address 両親宅 仮想ホスト 仮想 用 IP Address 仮想ホストから情報家電への転送設定 対象ルータ 設定用途 設定するパラメータ Aさん宅 転送元仮想ホスト 仮想ディジタル 用 IP Address 転送先情報家電 ディジタル 用 IP Address 両親宅 転送元仮想ホスト 仮想 用 IP Address 転送先情報家電 用 IP Address 管理サーバからルータの設定を行うものとした また ディジタル と HDD レコーダの代わりに プレーヤーとコンテンツサーバを用意し それぞれの実験セグメント上に仮想プレーヤーと仮想コンテンツサーバを設定するものとする 管理サーバ接続要求設定設定ルータルータ VPN 表 3 ルータの設定項目 M 社では表 3 の情報を用いて設定ファイルを自動生成し M 社から各ルータに設定ファイルを転送し ルータの設定変更を行う 設定が正常に完了したことを確認した後 A さんの見ているユーザページに設定完了を表示してコンテンツ閲覧のための操作開始を促し プライベートネットワーク接続のための設定作業を終了する 設定完了後のネットワーク構成を図 5 に示す Aさん宅 両親宅 仮想 仮想 HDD ルータ VPN ルータ M 社 図 5 設定完了後のネットワーク構成図 4. プロトタイプの設計本稿では ネットワーク機器と情報家電との連携において重要となるネットワーク機器の設定部分に絞って設計を行うこととし 前述のネットワークサービス提供側シナリオで得られた図 3 のネットワーク構成と表 2 のパラメータを元にして プロトタイプシステムの設計を行った プロトタイプの構成を図 6 に示す プロトタイプでは M 社に代わるものとして管理サーバを設置し ユーザからの要求を管理サーバで受けて コンテンツサーバ仮想コンテンツサーバ仮想プレーヤープレーヤー 図 6 プロトタイプシステムの構成図プロトタイプにおいてプレーヤーからコンテンツサーバにアクセスする手順を以下に示す 1. プレーヤーから仮想コンテンツサーバにコンテンツを要求 2. 仮想コンテンツサーバからコンテンツサーバに プレーヤーからの要求を転送 3. コンテンツサーバはプレーヤーからのコンテンツ要求を受信 4. コンテンツサーバは 仮想プレーヤーにコンテンツを送信 5. 仮想プレーヤーからプレーヤーにコンテンツを転送 6. プレーヤーはコンテンツサーバからのコンテンツを受信上記の通信を実現するために 仮想プレーヤーと仮想コンテンツサーバをルータ上の仮想ホストとして設定し 仮想ホストから実際のコンテンツサーバ又はプレーヤーへの転送には NAT の設定を用いることとした 今回 実験用のルータとして IIJ が提供する SEIL/X1 を用いた SEIL は WebUI によるルータの設定ファイルの構築と設定が可能であり この機能を用いることで前述のシナリオのように M 社のユーザサイトからユーザの利用要求に従ってネットワーク機器の設定を変更するような利用方法も可能となる また 初期設定の状態からネットワーク経由で設定ファイルを取得することができるので 一般ユーザがネットワーク機器を意識せずに利用を開始することも可能となると考えられる

6 5. 考察と今後の課題ネットワーク機器と情報家電とを連携させた場合のユーザ側とネットワークサービス提供側のシナリオについて設計を行った 今回のシナリオ設計を通して 今後情報家電とネットワーク機器の連携を進めていくためには ユーザからの情報家電への利用要求に応えてネットワークサービスの提供が行われる必要があり ネットワークに対する知識を持たない一般ユーザにとってネットワーク機器の設定が難しいことから ユーザに代わって遠隔から機器設定を行うことと ユーザの利用シナリオに合わせたネットワーク機器の自動設定の必要性が示された また 本稿では詳しく触れなかったが A さんがシナリオ中で利用するユーザページのような一般ユーザ向けの設定支援として ユーザのスキルや利用状況に合わせて適切な情報を表示することによってネットワーク機器の設定支援を行うネットワークコンシェルジュ [7] の検討が大野研究室において進められており 情報家電やネットワークサービスの普及とともに 今後このような一般ユーザ向けの支援サービスの重要性が増していくと考えられる 今後は 今回検討したネットワーク機器の設定シナリオを実現する方法として ユーザ向けのネットワーク設定支援サービスと連携したネットワーク機器の制御 管理システムについて検討を進める予定である [6] Digital Living Network Alliance, [7] 大野邦夫, 須藤僚, 新麗," ネットワークコンシェルジュの検討 ", 2008 年度情報処理学会第 67 回研究会, Jul 謝辞 : 本研究は職業能力開発総合大学校通信システム工学科における卒業研究としてなされたものであることを述べるとともに テスト環境構築のために SEIL/X1 を提供して頂いた IIJ SEIL 事業部に感謝の意を表します 本研究の一部は情報通信研究機構の委託研究 新世代ネットワークの構成に関する設計 評価手法の研究開発 ~ 分散型調整機構を備える新世代ネットワーク制御管理技術 ~ の一環として行われました. 文 献 [1] 新麗, 永田真之, 大野邦夫, " ネットワーク設 定の自動化シナリオとプロトタイプの設計 ", 画 像電子学会第 20 回 VMA 研究会, Jan [2] Internet Engineering Task Force,, [3] RFC4741, NETCONF Configuration Protocol, [4] Alaxala, ON-API, AX-Config-Master, [5] SEIL,