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1 個人情報保護教育テキスト 1

2 1. 個人情報保護の必要性について 2

3 1. 個人情報保護の必要性について 個人情報 はプライバシーの一つであり 本人のものです 個人情報が漏洩することにより 悪徳業者に渡り見知らぬ架空請求や 悪質なメールの送信等実害も発生する可能性があります 個人のプライバシーを守ることはもとより 個人情報を適切に取り扱うことは企業として当然の社会的責務なのです 自分の個人情報 ( 氏名 連絡先 学歴 健康状態 給与額等 ) がずさんな管理をされていて 見ず知らずの人に興味本位で見られていたり 社会に漏洩することで事件やトラブルにあったら!! という意識を持って下さい 個人情報は本人の持ち物であり 私共はその持ち物を預かっているに過ぎません 3

4 1. 個人情報保護の必要性について 個人情報漏洩事件の例 過去にいくつもの個人情報漏洩事件が社会的問題となっています 漏洩事例時期内容備考 ベネッセコーポレーション から個人情報が流出 2014 年 7 月 事象 : 外部業者の派遣社員が顧客の大量の情報を圧縮ファイルで小分けにした上で持ち出した 件数 : ベネッセコーポレーション の通信教育サービスを利用している子供や保護者の名前や住所等およそ 760 万件の個人情報が流出 グループ会社 シンフォーム の事業所でデータベースにアクセスし個人情報をコピーし 圧縮ファイルで小分けにして記憶媒体で持ち出した ベネッセは 定期的な外部監査を受け 個人情報を適切に管理する企業としてプライバシーマークを取得していた 営業秘密に当たる顧客の情報を流出させた不正競争防止法違反で逮捕された お客様へのお詫び対応として 200 億円の原資を準備している ベネッセは顧客情報に関するデータベースの運用や保守をグループ企業の シンフォーム に委託 同社はさらに複数の外部業者に分散して再委託していた 4

5 JTB の顧客情報約 793 万人分が外部流出 2016 年 6 月 JTB のグループ会社において ネットワーク内部にマルウェアが侵入し オンライン予約サービスなどを利用した約 793 万人分の顧客情報が外部へ流出したことがわかった 警察へ被害を相談 関連する顧客に対して順次メールで連絡を取っているが これまでに被害などの報告は受けていないという これらデータには 氏名や性別 生年月日 メールアドレス 住所 電話番号 パスポート番号 パスポート取得日など含まれる これらのうち 公表時点で有効なパスポート情報は約 4300 件としている 3 月 15 日に取引先を装ったメールの添付ファイルを i.jtb のパソコンで開いたことによりマルウェアへ感染 同月 19 日から 24 日にかけて i.jtb 内部のサーバと外部で複数回にわたり不正通信を行っていた

6 モンスト でメール誤送信 キャンペーン当選者のメアド流出 2017 年 9 月 スマートフォン向けゲーム モンスターストライク においてメール誤送信が発生し キャンペーン当選者のメールアドレスが流出したことがわかった 送信先であるキャンペーン当選者のメールアドレス 672 件を誤って宛先に設定したため 受信者間でメールアドレスと一部当選者の氏名が閲覧できる状態だった

7 2. 個人情報とは? 7

8 2. 個人情報とは? 個人情報とは? 特定の個人を識別できるもの ( 例 ) 氏名 住所 電話番号 メールアドレス 生年月日 8

9 3. プライバシーマーク認定のメリット 9

10 3. プライバシーマーク認定のメリット 直接お客様から個人情報を預かる企業では お客様が安心して個人情報を預けていただき 信頼されます お客様から信頼されます お取引先企業から個人情報を預かる企業では 委託 提供先企業としての選定基準をクリアできます 入札 見積りで排除されにくくなります コンプライアンス経営企業としてイメージが向上します どの企業にも共通したメリットは 社員の個人情報に対する意識が高まります リスクマネジメントが強化され 情報漏えい等のリスクが低減します 名刺やパンフレット ホームページ上で P マークが使用できます 10

11 4.PMS における役割と責任 11

12 4.PMS における役割と責任 個人情報保護体制上の役割 責任 代表者個人情報保護管理者個人情報保護監査責任者個人情報保護教育責任者システム管理者苦情相談管理責任者 当社 PMS の最高責任者として 管理責任者 監査責任者を指名し PMS を実施させる 当社 PMS の統括責任者として PMS の構築 維持および個人情報取扱いの管理全般について責任を負う 内部監査について規程に従い 全部門の監査を計画 実行し 代表者に報告する 個人情報保護教育について規程に従い 全従業者に対する PMS 教育を計画 実行し 個人情報保護管理責任者に報告する 情報システム安全管理規定に従い PMS を維持するための安全管理対策を実施する 開示請求や苦情等の問合せ対応全般について責任を負う 12

13 5. 個人情報取り扱いによるリスク 13

14 5. 個人情報取り扱いによるリスク 個人情報取り扱いによるリスク JIS Q リスクなどの認識, 分析及び対策 事業者は, 個人情報の特定 によって社内で取り扱う個人情報を特定する その後 特定した個人情報について, 目的外利用を行わないため, 必要な対策を講じる手順を確立し, かつ, 維持しなければならない 事業者は, 個人情報の特定 によって特定した個人情報について, その取扱いの各局面におけるリスク ( 個人情報の漏えい, 滅失又はき損, 関連する法令, 国が定める指針その他の規範に対する違反, 想定される経済的な不利益及び社会的な信用の失墜, 本人への影響などのおそれ ) を認識し, 分析し, 必要な対策を講じる手順を確立し, かつ, 維持しなければならない 14

15 5. 個人情報取り扱いによるリスク なぜこういったリスクが起こるのか? ほとんどが規則を守らないことによる事故 例 1) 仕事が間に合わないから自宅で続きをしよう と規則を無視してノートパソコンを持ち帰り 途中で置き忘れてきてしまった 例 2)USB メモリに顧客情報を無断で写していたものをうっかり紛失してしまった 例 3) 個人情報が入っているパソコンにも関わらず ウィニー (winny) 等のファイル共有ソフトをインストールして使用し ソフトを通じて情報が流出してしまった 15

16 5. 個人情報取り扱いによるリスク もし事故を起こしてしまったら? 法律違反による懲役 本人への影響 DM が送られる等 就業規則違反による懲戒解雇 社会的信用の失墜 法律違反による罰金 刑罰を受けることによる 前科 被害者からの損害賠償請求 あなたや会社にこんなことが降りかかってくるかもしれません 16

17 5. 個人情報取り扱いによるリスク 個人情報漏洩事件の発生件数 2014 年 7 月特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会調べ

18 5. 個人情報取り扱いによるリスク 個人情報漏洩事件の統計 ( 何が原因なのか?) 2014 年 7 月特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会調べ

19 6. あなたにできることは? 19

20 6. あなたにできることは? あなたにできることは? 規則を守る事 危ないと思ったら報告する事 20

21 6. あなたにできることは? 規則を守る事 規則を理解し 遵守すれば 個人情報保護法に従った行動を行えます 規則の例 パスワードをメモした紙をパソコンに貼り付けないようにしましょう パスワードを他人に教えないようにしましょう 未許可のサイトへのアクセスをしないようにしましょう 個人情報の含まれるメールは暗号化しましょう 帰宅時はパソコンの電源を必ずオフにしましょう 許可なくノート型パソコンを社外に持ち出さないようにしましょう 個人情報が記載された紙はシュレッダーで廃棄しましょう 個人情報が記載してある物を出しっぱなしで席を離れないようにしましょう 21

22 6. あなたにできることは? 危ないと思ったら報告する事 事故ではないからと軽視をせず 危ないと思ったことを報告することで 本当の大きな事故を防ぐことができます 例えば アドレス帳から違う人のメールアドレスを選択してしまっていた FAX 番号を押し間違えていたが 送信前に気づいた 電車を降りる時にノートパソコンを置き忘れそうになった 個人情報の書かれた紙の裏を使った後 ゴミ箱に捨てそうだった メールを送る時のBCC 欄とCC 欄を間違えていた パスワードを書いたメモ紙が物を出した時に飛んでいった 22

23 7. 改正個人情報保護法について 23

24 7. 改正個人情報保護法について 1. 個人情報保護委員会の新設個人情報保護委員会が設置 ( 平成 28 年 1 月 1 日 ) され 主務大臣が有している監督権限を改正法の全面施行時に個人情報保護委員会へ一元化となった 改正前 : 個人情報に関する事故発生時に主務大臣である経産省や厚労省 国交省など ) に報告を行うが どこに報告していいのか 管轄の主務大臣が不明 改正後 : 主務大臣制が廃止され 全ての企業が個人情報保護委員会へ報告を行う 24

25 7. 改正個人情報保護法について 2. 個人情報の定義の細分化個人情報の定義が細分化されました 個人識別符号 個人の身体的特徴を変換した符号や個人に割り当てられた番号などが新たに個人情報とされた 1 身体の一部の特徴を電子計算機のために変換した符号 DNA 顔 虹彩 声紋 歩行の態様 手指の静脈 指紋 掌紋 2 サービス利用や書類において対象者ごとに割り振られる符号 公的な番号 ( 旅券番号 基礎年金番号 免許証番号 住民票コード マイナンバー 各種保険証等 ) 25

26 7. 改正個人情報保護法について 2. 個人情報の定義の細分化個人情報の定義が細分化されました 要配慮個人情報 次のいずれかに該当する情報を 要配慮個人情報 とし 一段高い規律 ( 第三者に提供ができない ) とする 人種 信条 社会的身分 病歴 前科 犯罪被害情報 その他本人に対する不当な差別 偏見が生じないように特に配慮を要するものとして政令で定めるもの 身体障害 知的障害 精神障害等があること 健康診断その他の検査の結果 保健指導 診療 調剤情報 逮捕 捜索等の刑事事件に関する情報 保護処分等の少年の保護事件に関する情報 26

27 7. 改正個人情報保護法について 3. 罰則の制定個人情報の事件による罰則が明確化されました 従業員等が不正な利益を図る目的で個人情報データベース等を提供 又は 盗用した場合 ( 個人情報データベース等不正提供罪 ) 1 年以下の懲役又は 50 万円以下の罰金 国からの命令に違反した場合 6 ヶ月以下の懲役又は 30 万円以下の罰金 虚偽の報告等をした場合 30 万円以下の罰金 27

28 8. まとめ 28

29 8. まとめ まとめ 1. 個人情報とは? 特定の個人を識別できるものあなたの仕事にも個人情報が含まれている 氏名 住所 電話番号 メールアドレス 生年月日 等 2. 個人情報取り扱いによるリスク取り扱いの各局面におけるリスク 結果として起こるリスクリスクはほとんどが規則を守らないことにより起こるもし事故を起こしてしまったら罰則がある可能性 3. あなたにできることは? 規則を守る事危ないと思ったら報告する事 29