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1 特許権の存続期間の延長制度が 新薬の研究開発投資に与える影響について 政策研究大学院大学知財プログラム MJI11003 佐野哲 2012 年 2 月 要旨 新薬の研究開発では イノベーションの専有可能性を確保する方法として特許が重要であり 特許の有効期間は新薬開発企業が研究開発投資を行う際の重要な判断要素となる. 特許権の存続期間の延長制度は 医薬品の臨床試験や承認審査によって特許発明を実施できなかった期間を上限 5 年により補償 ( 延長 ) する制度であり これによって得られる医薬品特許の実質特許期間 (EPL) は平均で約 11 年である. 新薬開発企業が将来得られると予想される医薬品特許のEPLは 適応的期待形成によって成されると考えられることから 新薬開発企業においては具体的に過去 5 年間で実現した医薬品特許のEPLの平均値を元に将来の予想を立てるものと想定して EPLが研究開発投資に与える影響について分析を行った. その結果 過去 5 年間の医薬品特許の EPLの平均が1 年増加すると研究開発投資の代理変数としての特許出願件数が34.07 件増加するという定量的な評価が示せた. また 過去において補償上限によって臨床試験期間と承認審査期間のすべてに対して補償が得られなかった割合が高くなると研究開発投資が減少することを示し 補償が1 年回復するだけで研究開発投資の代理変数である特許出願件数が26.97 件増加することも示せた. これによって 出願日から 20 年という特許期間を変更しないことを前提に考えると 補償上限の廃止という政策を採用した場合 臨床試験期間と承認審査期間の合計が平均的に8 年であるため 平均的に3 年の補償が回復され 研究開発投資の代理変数である特許出願件数を 件増加させる効果を生み出すことになる. キーワード : 薬効領域 実質特許有効期間 (EPL) 特許出願件数 補償上限 臨床試験期間及び承認審査期間 - 1 -

2 目次 1. はじめに 3 2. 新薬の開発開発と医薬品産業医薬品産業 医薬品の研究開発過程研究開発過程 医薬品産業の特徴特徴 特許によるによるイノベーションイノベーションの専有可能性専有可能性 新薬開発企業の期待利潤期待利潤 7 3. 特許権の存続期間存続期間の延長制度延長制度 延長登録出願手続 延長されたされた場合場合の特許権特許権の効力効力 米国の制度制度とのとの比較比較 分析の考え方と仮説仮説 分析の考え方 仮説 計量分析 薬効領域の設定 分析に用いるいるデータデータ EPLの算出方法算出方法 推計式 推計結果 考察 承認審査期間の短縮化短縮化についてについて 補償期間の上限見直上限見直しについてしについて まとめ ( 政策提言 ) 24 謝辞参考文献 2

3 1. はじめに特許制度は 発明者にその発明に係る技術を公開することの代償として一定期間その権利の専有を認めること 1 によって発明を保護 奨励し もって産業の発達に寄与することを目的としている. 医薬品産業は 他産業に比べて特許によるイノベーションの専有可能性が極めて高いとされ 特許は新薬の研究開発において重要な役割を担っていることから 新薬開発企業が特定の医薬品に対する研究開発投資を意思決定する際には 特許権の存続期間が重要な要素になるものと考えられる. 医薬品を製造販売するためには 政府から薬事法に基づく承認を得る必要があるが この場合 審査機関が審査に要する期間等においては特許発明を実施することができず 一定期間の権利の専有が侵食されることになるため 特許発明を実施できなかった期間を上限 5 年によって補償する措置として 特許権の存続期間の延長制度 ( 以下 延長制度 という.) が存在する. 特許権の存続期間は 通常 設定の登録日を始期として出願日から起算して20 年までであるが 新薬の研究開発には10~20 年の期間を要するため 延長制度によって権利の専有が侵食された期間が補償されたとしても 医薬品特許についての実質特許有効期間 (Effective Patent Life 以下 EPLという.) は平均で約 11 年 2 である. 医薬品特許のEPLに関する研究としては Grabowski et al. (2000a) が米国における新有効成分含有医薬品に関して医薬品特許のEPLを測定し 米国の延長制度にあたるハッチ ワックスマン法による影響を分析している. また 桝田 (2005) は日本における延長制度のもとでの医薬品特許のEPLを測定し 承認審査データ保護制度導入による影響を分析している. 医薬品産業において研究開発投資に影響を与える要因を分析したものとしては Grabowski et al. (2000b) とMahlich et al. (2006) が挙げられる.Grabowski et al. (2000b) は 期待利潤とキャッシュフローが研究開発投資に対して有意に影響を与えていることを示した. また Mahlich et al. (2006) は 日本の主要製薬企業を事例に 医薬品産業全体の利益率が研究開発投資に有意に影響を与えていることを示している. なお 過去の研究では新薬開発企業の営業利益等の財務指標が研究開発投資に与える影響を分析した事例が多く 医薬品特許のEPLに着目した事例は見当たらない. さらに 日本の延長制度が新薬の研究開発投資に与える影響を分析した事例も見当たらない. 本研究では 現行の延長制度のもとで得られる医薬品特許のEPLが新薬の研究開発投資に与える影響を明らかにするとともに 延長制度の補償 ( 延長 ) 上限が新薬の研究開発投資に与える影響も明らかにする. 1 公開代償説 2 本研究で対象とした 1995 年 ~2009 年に延長登録された医薬品特許について集計したところ平均で 年であった

4 なお 分析では 1995 年 ~2009 年に延長登録されたすべての医薬品特許のEPLを計算し 薬効領域ごとの期待されるEPLを過去 5 年間に登録された薬効領域ごとの延長登録特許の EPLの平均値として計算を行った. これらのデータは時間を通じて変動するため 本研究では 薬効領域ごとの固定効果をコントロールした上で 医薬品特許のEPLが研究開発投資に与える影響を明らかにしている. 本研究では 分析の結果を踏まえ 現行の延長制度による補償上限のままで新薬の研究開発が促進されるかを検証し 新薬の研究開発投資を促進する上で補償期間が充分でなければ 補償上限の見直し等どのような政策が求められるかを検討する. 本研究の構成としては 第 2 章 新薬の開発と医薬品産業 と第 3 章 特許権の存続期間の延長制度 で新薬開発企業の現状と延長制度について解説し 第 4 章 分析の考え方と仮説 と第 5 章 計量分析 で仮説の設定と検証を行い 第 6 章 考察 と第 7 章 まとめ ( 政策提言 ) で現行の延長制度に対する評価と政策提言を行う. 2. 新薬の開発開発と医薬品産業新薬の開発においては 膨大な研究開発費と10~20 年という長大な研究開発期間を要し 新薬の上市後に研究開発投資を確実に回収する手段が必要となるため 医薬品産業では他産業と比べて特許が重要な役割を果たしていると言われる. そこで 本章では 医薬品産業がどのような特徴を持ち 新薬の研究開発において特許による保護がどのような役割を果たしているのかを見ていく. 2.1 医薬品の研究開発研究開発過程 3 医薬品の研究開発過程は 探索段階と開発段階に分けられ さらに開発段階は 前臨床試験と臨床試験に分けられる. まず 探索段階では 分子標的の同定 リード化合物の探索 最適化等により新薬候補化合物の探索が行われる (2~3 年 ). 開発段階のうち前臨床試験では 医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準 4 に基づき 動物を用いた候補化合物に対する薬効薬理試験 薬物動態試験 安全性試験等が行われる (3~5 年 ). 次に 臨床試験は3つのフェーズに分けられ 医薬品の臨床試験の実施の基準 5 に基づいて フェーズ1では少数の健康人志願者に対する安全性試験 フェーズ2では少数の患者を対象とする有効性 安全性 薬物動態の検討 フェーズ3では多数の患者を対象とした大規模試験が行われる (3~7 年 ). 臨床試験終了後 治験薬 ( 候補医薬品 ) を製造販売するためには 薬事法に基づく承認審査 (1~2 年 ) が必要であり 承認されれば薬価基準に収載されることになる. これにより 探索段階から承認に至るまでの医薬品の研究開発においては 概ね10~20 3 桑嶋 (2006) を参考にした. 4 厚生労働省令 GLP: Good Laboratory Practice 5 厚生労働省令 GLP: Good Clinical Practice 4

5 年の期間を要することとなる. 2.2 医薬品産業の特徴 医薬品関連特許件数 ( 件 ) 医薬品産業は他の産業と異なって ハイリスク ハイリターンを特徴としている. その 理由としては 第一に 新薬候補化合物の探索から医薬品の承認に至るまで 10~20 年とい う多大な時間を要すること 第二に 候補化合物でみた新薬の成功確率はわずか 31,064 分 の 1(=0.003%) 6 であること 第三に 医薬品 1 品目あたり平均 260~360 億円 7 という膨大 な研究開発費を要することが挙げられる. このような膨大な研究開発費は総生産費用の多 くを占め 医薬品産業の売上高研究開発費比率 12.02% は製造業全体の平均である 3.93% を 大きく上回るものであるが さらに 医薬品産業の売上高営業利益率が 12.86% と製造業全 体の平均である 3.48% に比べて突出して高く 研究開発の成否次第で大きな収益を得るこ とができる産業である 8. ところで 近年では世界的に見て売上規模の大きな新薬が次々と特許期間満了を迎える 図 1 医薬品関連特許件数 研究開発費 ( 支出額 : 億円 ) 西暦年 医薬品特許出願件数と研究開発費の推移 研究開発費 ( 億円 ) データ出典 : 日本製薬工業協会 DATABOOK2011 中 新薬の開発品目数が停滞し 新薬開発 企業の収益に大きな影響を与えていると 言われている. 日本の医薬品産業でみると 図 1 及び図 2 に示すとおり研究開発費や医 薬品特許の出願件数は近年において増加 傾向にあるが 図 3 に示すとおり新たに承 認された医薬品の数はそれほど伸びてお らず 新薬の開発が停滞している傾向が伺 える. 件数 国内出願人による出願 国外出願人による出願 件数 図 2 西暦年 医薬品特許出願件数の推移 データ出典 : 日本製薬工業協会 DATABOOK 西暦年 データ出典 : 日本製薬工業協会 DATABOOK2011 図 3 新有効成分含有医薬品承認件数の推移 6 日本製薬工業協会 (2011) DATA BOOK 2011 による. 7 首相官邸 BT 戦略会議資料より 8 指標はいずれも総務省 2011 年科学技術研究調査による直近年のデータによる

6 これは 1990 年代後半に開発された高脂血症 糖尿病 高血圧等の生活習慣病に対する治療薬を中心とする多数の新薬が 米国での薬価引上げを伴って売上規模を拡大し ブロックバスター 9 と呼ばれる医薬品に成長したが 近年では これらの新薬が次々と特許期間満了を迎える中で 新薬の開発品目数が停滞し これらの新薬に続く大きな収益源を得ることができないことが理由とされている. 2.3 特許によるによるイノベーションイノベーションの専有可能性医薬品産業は新薬の開発による医療の向上や科学技術の発展といった社会的な役割を担っており 消費者 ( 患者 ) のニーズや技術進歩に応じた医薬品の研究開発の促進には インセンティブによる企業間の競争が不可欠である. 一般に 企業や個人が研究開発によって創出した知識や革新的な技術については ある者による当該の知識や技術の利用が他者の利用を妨げることにならず ( 非競合性 ) また 何人の利用を排除することが困難である ( 排除不能性 ) という公共財的な性質を持つことになる. しかし そのような知識や技術が保護されない状況では 研究開発の成果は他者に模倣され 発明者が十分な報酬を得ることができず 革新的な研究開発に対するインセンティブが失われることになる. また 発明者は模倣されることを恐れて 創出した知識や革新的な技術を秘匿することで 同一の研究開発に対して重複投資がなされるという非効率が生じる可能性がある. このような理由から 創出した知識や革新的な技術を公開することを前提に 一定期間の独占排他権を付与するものとして特許制度が存在する. ところで ハイリスク ハイリターンを特徴とする新薬開発企業にとっては 研究開発による利潤を最大化するために 研究開発における成果の特許による保護が極めて重要な役割を果たしており 即ち 医薬品産業では特許によるイノベーションの専有可能性が高いと言える. イノベーションの専有可能性とは 企業が自ら行ったイノベーションのもたらす利益をどの程度確保することができるかを指し イノベーションの専有可能性を確保する手段としては 特許による保護 企業機密 製品の先行的な市場化 優れた販売 サービス網や製造設備 ノウハウの保有等の方法が挙げられる. 例えば 機械産業においては 一つの製品に対して多数の特許が存在するが イノベーションの専有可能性を確保するものとしては 特許だけでなく企業秘密 製造ノウハウ等の幾つもの手段が積み重なっている. また 仮に同種の製品に対して他社の特許が存在したとしても 代替技術の開発やクロスライセンス パテントプール等の特許侵害を回避する手段によって 製品の開発が妨げられることはないので イノベーションの専有可能性を確保する手段としては 必ずしも特定の特許に依存するものではない. その一方で 医薬品産業におけるイノベーションの成果として最も重要なものは 特定 9 売上高 10 億ドル規模の医薬品 6

7 の化学式で示される医薬品の有効成分であるが 化学合成によって製造される医薬品は有効成分の化学式さえ分かれば他社が容易に模倣できることから 医薬品産業ではイノベーションの専有可能性を確保する手段として 特定の特許に大きく依存する. さらに 前述のとおり新薬の研究開発では膨大な研究開発費を必要とし 投資を確実に回収するためには 特許による独占的な利益の享受が必要不可欠なものとなる. これらを裏付けるものとして Mansfield (1986) は 特許制度が存在しなければ着手することのなかったイノベーションの数が 製薬産業で極めて高いことを示し また 後藤ほか (1997) は 医薬品産業では他産業に比べて特許という専有手段の有効性が極めて高いことを示している. 2.4 新薬開発企業の期待利潤 日本では独特な薬価規制が行われており 政府が個別の医薬品の薬価を決定している. 本節では このような状況のもとで 新薬開発企業の期待利潤がどのようなものになるか を確認する. まず 薬価については 政府がすべての医薬品に対して基準価格を決定しているため 新薬開発企業は特許による独占排他権を有していたとしても 医薬品市場において独占的 な価格 ( 図 4 の P * ) を設定することはできない. なお 薬価は定期的な改定により順次切り 下げられる方法が取られており ここでは簡略化した次の薬価モデルを考えてみる. 医薬品が上市された時点を t=0 特許期間満了日を t=t m とし 最初に薬価基準に収載され たときの価格を P 0 上市から特許期間満了日までの期間 t m での薬価改定率を α 0 ( 一定 ) 10 P 0 t t m ( 上市から特許期間満了日まで ) のとき 需要曲線 Q(P t )=a 0 -bp t t 期 ( 0 t t m ) における価格を とする. なお 特許期間満了 時 (t = t m ) の価格は となる. このとき 特許期間満了日以降の薬価 P * P 0 P t P m c 限界収入曲線 a0-bp a0-bp a0-bp a 0 新薬開発企業の利潤 MC 限界費用曲線 図 4 新薬開発企業の利潤 ( 上市から特許期間満了日まで ) Q 改定率をα 1 ( 一定 ) とすると t 期 (t m <t) における価格は となる. ここで 特許期間満了日以降は薬価の改定率が大きくなるものとして α 0 <α 1 と仮定する. 次に 新薬開発企業の利潤を考える. 上市された新薬については 関連する医薬品特許の特許期間満了日までは 医薬品市場において独占的に製造販売を行うことができる ( 図 4) が 特許期間満 10 本来であれば薬価改定は 2 年に一回であるが 改定率 α 0 の分だけ毎年価格が低下するものと仮定する. また 実際には薬価改定率は一定ではないが ここではモデルを簡単とするため一定とする

8 P P t P t t m <t( 特許期間満了後 ) のとき c 新薬の需要曲線 Q(P t )=a 0 -bp t 新薬開発企業の利潤 a 0 後発薬の需要曲線 Q g (P gt )=a 0 - P gt 図 5 新薬開発企業の利潤 ( 上市から特許期間満了日まで ) Q 了日以降には後発薬企業が一斉に市場に参入するために 競争的な市場で後発薬と競合することになる ( 図 5). このため 上市から特許期間満了日までと特許期間満了日以降に区別して新薬開発企業の利潤を考えることとする. モデルの前提として まず 新薬の需要関数を Q(P t )=a 0 bp t とする. このとき 新薬に対する後発薬の価値 ( 品質 ) の比率をμとすると 特許期間満了日以降に参入する後発薬の需要関数はQ gt (P gt )=a P 0- gtとなる. ここ で 新薬に対する後発薬の価格の比率を δ とすると P gt =δp t となる. なお 医薬品の製 造に係る限界費用を c( 一定 ) 11 とし 固定費用は考慮しないものとする. また 医薬品の 需要は非弾力的であるとし 需要関数は一定であるとする. 以上の条件のもとで t 期における新薬開発企業の利潤を π( t ) とすると 以下のとおり となる. (1) 0 t t m のとき (2) t m <t のとき 1 1 なお 新薬の特許期間満了後の後発薬が参入した市場での新薬開発企業の利潤を計算す る上では 及び であることが条件となる. ここで 割引率を ρ とすると 医薬品の上市時における期待利潤 Π は 次式のとおりで あり これを図示したものが図 6 である. 11 モデルを簡単とするため一定とする. 8

9 新薬開発企業の利潤 π(t) 新薬上市時の期待利潤 t extend による新薬開発企業の期待利潤の増加 t m t extend t m t 図 6 新薬開発企業の期待利潤 ここで 特許期間満了日までの期間がt m よりも長いt m である場合 図 6で示すようにt m の場合よりもt m の場合の方が 期待利潤が大きくなることが分かる. したがって 日本の独特な薬価規制のもとであっても 医薬品特許のEPLが長いほど 新薬開発企業の期待利潤が大きくなることが確認できた. 3. 特許権の存続期間存続期間の延長延長制度特許権の存続期間については 特許法第 67 条第 1 項で 特許権の存続期間は 特許出願の日から20 年をもつて終了する. と規定されている. また 特許法第 66 条第 1 項で 特許権は 設定の登録により発生する. と規定されており 特許権の存続期間は 設定の登録日を始期として出願日から起算して20 年間となる. ところで 医薬品や農薬の分野では 特許権者がその特許権を用いて製造販売を行う場合には 安全性の確保等を目的とする法律の規定による許可その他の処分を得るために 所要の実験によるデータの収集及びその審査に相当の期間を要し その間はたとえ特許権が存続していても特許発明を実施することはできず 一定期間の権利の専有が侵食される. そのため 特許発明を実施できなかった期間を補償する措置として 現行の特許法第 67 条第 2 項 12 に規定する特許権の存続期間の延長制度が 1987 年の法改正によって1988 年から導入された. 法律の規定による許可その他の処分 とは 薬事法及び農薬取締法による医薬品等の製造承認を指し 13 処分を受けるために特許期間のうち発明を実施することができない期間がある場合には 5 年を上限として延長登録の出願により当該特許権の存続期間を延長することができる. 12 特許権の存続期間は その特許発明の実施について安全性の確保等を目的とする法律の規定による許可その他の処分であつて当該処分の目的 手続等からみて当該処分を的確に行うには相当の期間を要するものとして政令で定めるものを受けることが必要であるために その特許発明の実施をすることができない期間があつたときは 5 年を限度として 延長登録の出願により延長することができる 13 特許法施行令第 3 条 - 9 -

10 ここで 特許発明を実施することができなかった期間 とは 処分を受けるのに必要な試験に要した期間と処分の申請から処分を受けるまでの期間を合わせた期間のうち 特許権の設定登録の日以降の期間である. 具体的に医薬品の場合には 臨床試験を開始した日 ( 治験計画の届出日等 ) または特許権の設定登録の日のいずれか遅い方の日から承認が申請者に到達した日の前日までの期間となる 14. なお 延長制度の導入当初は 特許を実施できなかった期間が2 年以上あることが要件とされていたが 1999 年の法改正により2000 年に下限 2 年が廃止されている. 3.1 延長登録出願手続延長登録を出願する特許権者は 延長を求める期間 処分の内容 処分を受けた日等を願書に記載し 延長の理由を記載した資料 ( 裏付資料等 ) を添付して 処分を受けた日から原則として3ヶ月以内に提出する必要があり 本来の特許権の存続期間の満了後は 延長登録の出願をすることができないと規定されている. また 特許権の存続期間の延長登録の出願があったときは 存続期間は延長されたものとみなされるが 特許庁の審査により拒絶査定が確定するか 延長登録がされたときはこの限りではないとされる 延長されたされた場合場合の特許権特許権の効力存続期間が延長された特許権の効力は 処分の対象となった物 ( または特定の用途に使用する物 ) に対して実施する場合にのみ及ぶ 16. 医薬品の場合には 存続期間が延長された特許権の効力は ある物質 ( 有効成分 ) を特定の用途 ( 効能 効果 ) によって製造販売する行為に限られることになる. また 一つの特許権に対応する複数の処分がある場合は 異なる複数の処分に基づく同一の特許権の存続期間の延長登録が処分ごとに認められる. 一つの処分に対応する特許権が複数ある場合には それらの存続期間の延長登録が個別に認められる. 図 7のドネペジル塩酸塩を例にすると 特許第 号 ( 物質特許 ) に対応する処分として処分 1と処分 4があるが 2つの処分では用途が異なるため それぞれに延長が認められている. また 処分 4に対応する特許として特許 号と特許第 号があるが 個別に延長が認められている. なお 従来の特許庁の運用としては 有効成分 ( 物 ) 及び効能 効果 ( 用途 ) が同一であって製法 剤型等のみが異なる医薬品に対して承認が与えられている場合には そのうちの最初の承認に基づいてのみ延長が認められ 後の承認 ( 例えば 当初の承認に対して製法 剤型のみが異なる承認 ) に対しては 延長が認められないとされてきた. しかし 14 詳しくは 特許庁 特許 実用新案審査基準第 Ⅵ 部特許権の存続期間の延長 を参照のこと. 15 特許法第 67 条の2 第 5 項 16 特許法第 68 条の2 10

11 2011 年 4 月 28 日の最高裁判決 ( 平成 21 年 ( 行ヒ ) 第 324~326 号 ) が示されたことにより延長制度の運用が改正され 同じ有効成分と効能 効果を備える先行医薬品の承認が存在したとしても 当該承認を受けた医薬品の承認書の記載事項のうち特許発明の発明特定事項 ( 請求項に記載された事項 ) に該当するすべての事項を備えた先行医薬品についての承認が存在しない場合には 延長が認められるようになった 17. 表 1 ドネペジル塩酸塩に対する薬事法上の処分 承認日 承認品目 承認内容 処分 錠 3mg,5mg 新有効成分 ( 軽度 中等度アルツハイマー型認知症 ) 処分 細粒 0.5% 剤型追加 処分 D 錠 3mg,5mg 剤型追加 ( 口腔内崩壊錠 ) 処分 錠 3mg,5mg,10mg 効能追加 ( 高度アルツハイマー型認知症 ) 細粒 0.5% D 錠 3mg,5mg,10mg 処分 内服ゼリー 3mg,5mg,10mg 剤型追加 注 ) 医薬品添付書類及び特許公開情報等をもとに筆者が作成. は既存の製品に効能追加されたもの. A 処分 1( 軽度 中等度中等度アルツハイマーアルツハイマー型認知症型認知症の症状進行抑制効果症状進行抑制効果 ) に対するする特許延長 特許第 号 ( 物質 製法特許 ) 出願 登録 出願日 処分 剤型追加 処分 処分 処分 特許満了 延長期間 2 年 11 月 17 日 EPL 11 年 8 月 0 日 B 処分 4( 高度アルツハイマーアルツハイマー型認知症型認知症の症状進行抑制効果症状進行抑制効果 ) に対するする特許延長 特許第 号 ( 物質 製法特許 ) 出願 登録 剤型追加 処分 出願日 処分 特許満了 延長期間 5 年 EPL 5 年 9 月 30 日 特許第 号 ( 製法特許 ) 出願 登録 処分 出願日 処分 特許満了 延長期間 1 年 6 月 5 日 EPL 12 年 1 月 8 日 図 7 ドネペジル塩酸塩における EPL 年 12 月 28 日付特許庁調整課審査基準室 特許権の存続期間の延長 の審査基準の改訂について による

12 3.3 米国の制度制度とのとの比較 18 米国では 1984 年に導入された医薬品の価格競争と特許期間回復法 The Drug Price Competition and Patent Term Restoration Act of 1984 ( 通称ハッチ ワックスマン法 ) があり この法律では 低価格の医薬品を普及させるために後発医薬品の申請を簡易にする制度に合わせて 医薬品の所要の試験とFDA 19 の承認審査によって失われた特許期間を回復する制度がセットとなっている. この法律の趣旨は 後発医薬品に対しては 生物学的同等性試験に関する資料を提出するだけで前臨床試験及び臨床試験の報告書の提出を省略できる簡略新薬申請 (ANDA 20 ) を導入することにより低価格の後発医薬品を促進する一方で 21 新薬に対しては試験及び承認審査によって消失した特許期間の回復を認めること 22 により新薬の開発を奨励するものである. これにより 新薬開発企業と後発医薬品製造企業のバランスが保たれている. なお 米国の延長制度では 1つの特許権につき延長が認められるのは1 回限りであること また 1つの販売承認につき1つ限りの特許権延長しか認められないこと さらに その製品について最初の承認に限って延長が認められることから 有効成分 ( 物 ) 及び効能 効果( 用途 ) が異なる処分であれば複数の延長登録が認められるという日本の制度運用とは大きく異なる. 4. 分析の考え方と仮説新薬開発企業は持続的な成長を実現していくうえで 外部環境の変化や自社の競争優位を的確に把握し 将来に亘って自社が推進すべき事業領域を選択し 独自のドメイン ( 領域 ) を定義することが重要である. ところで 医薬品には幾多もの薬効領域が存在しており 表 2の例示のとおり 新薬開発企業にとって限られた経営資源をどの薬効領域の研究開発に優先的に配分するかは 最大の意思決定となる. 表 2 国内新薬開発企業が掲げる重点領域の例企業名重点領域武田薬品工業代謝 ( 糖尿病 肥満 ) 癌 中枢神経 免疫 炎症アステラス製薬泌尿器 炎症 免疫 感染症 中枢 疼痛 糖尿病 癌第一三共癌 循環 代謝大塚製薬中枢神経 癌 循環器 消化器 呼吸器 感染症 眼科 皮膚科持田製薬循環器 産婦人科 救急 皮膚科 精神科注 )2012 年 2 月時点の各社ホームページより引用ある特定の薬効領域について 新薬開発企業が医薬品の研究開発投資を行うか否かの意思決定する際には 判断要素として様々なものがある. その中で重要なものとしては 対 18 井関 (2009) を参考にした. 19 U.S. Food and Drug Administration 米国食品医薬品管理局 20 Abbreviated New Drug Application 21 このほかに 新薬の特許期間中に後発医薬品の開発を可能とすることや 新薬に5 年間のデータ保護期間や一変申請に対する3 年間のデータ保護期間を認めることが含まれている. 22 最大 5 年間 12

13 応する疾病領域の患者数 類似薬効医薬品の市場占有率 上市後の公定価格 医薬品特許 の EPL などが考えられる. 平均年数 構成割合 % 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 延長期間 ( 平均値 ) EPL から延長期間部分を除いた期間 ( 平均値 ) 全体 その他 図 8 薬効領域 薬効領域別平均 EPL 注 ) 薬効領域の定義 EPL の算出方法は 5.1 と 5.3 を参照のこと. 全体 その他 図 9 薬効領域 延長期間 =5( 年 ) 4< 延長期間 <5 3< 延長期間 4 2< 延長期間 3 1< 延長期間 2 0< 延長期間 1( 年 ) 注 ) 薬効領域の定義は 5.1 を参照のこと 医薬品特許の延長期間構成割合 これらのうち医薬品特許の EPL に着目す ると 1995 年 ~2009 年に延長登録された医 薬品特許では 図 8 に示すように 医薬品 特許の EPL のうち延長期間が占める割合は 平均で 36.2% 23 に達しており 医薬品特許の EPL は延長制度に部分的に依存している. ところで 延長制度は 臨床試験期間と 承認審査期間の合計に対して上限 5 年の補 償期間を与えるものであるため 上限 5 年 を超える部分が補償されない期間となる. ここで 臨床試験は新薬開発企業が厚生労 働省令に従って実施するものであり また 承認審査は審査機関が行うものであるの で これらに要する時間はそのすべてを新 薬開発企業が制御できるものではなく 新 薬開発企業にとっては外的な要因として 考え得るものである. これについては 図 9 に示すとおり 延長期間が上限の 5 年に達 している医薬品特許は 1995 年 ~ 2009 年で 49% に達し 補償 ( 延長 ) 上限は EPL に対 して大きな影響を及ぼしているものと考 えられる. そこで 本研究では 現行の延長制度が新薬の研究開発投資に対してどれだけ影響を与 えているかを明らかにするために 次節の考え方にしたがって分析を行うこととした. 4.1 分析の考え方新薬開発企業の研究開発投資は 研究開発の成果として実現する医薬品特許が特許法による保護の下で得られる収益に依存する. そして 特許の保護によって得られる収益は 将来得られると予想される医薬品特許のEPLに依存すると考えられる. ここでは 新薬開発企業が将来得られると予想される医薬品特許のEPLは 適応的期待形成によって成されると仮定し 分析にあたり 新薬開発企業は具体的に過去 5 年間で実現した医薬品特許のEPLの平均値を元に将来の予想を立てるものとする. 23 本研究で対象とした 1995 年 ~2009 年に延長登録された医薬品特許について集計したところ EPL の平均が 年 延長期間の平均が 3.96 年であった

14 まず 現行の延長制度のもとで得られる医薬品特許のEPLが新薬の研究開発投資に対してどれだけ影響を与えているかについては 算出されたEPLを説明変数として用いることで 定量的に評価することができる. 次に 現行の延長制度による研究開発投資への影響を評価する. 評価にあたっては 医薬品特許の補償 ( 延長 ) 期間のデータは存在するが 補償の対象である臨床試験期間と承認審査期間のデータが入手困難であるため 補償上限の 5 年を超える部分である補償されない期間が研究開発投資に与える影響を直接的に分析することができない. そこで 補償 ( 延長 ) 上限の5 年に達している延長登録特許の全体に対する割合と補償 ( 延長 ) 上限の5 年に達している延長登録特許のEPLを用いて 現行の延長制度による研究開発投資に対する影響を分析するここで 補償 ( 延長 ) 上限の5 年に達している延長登録特許の割合について考えてみると この数値には 臨床試験期間と承認審査期間の合計に対してすべての期間が補償されていないという効果と臨床試験期間と承認審査期間の合計の長さが与えるマイナスの効果 24 の両方が表れている. そのため 補償 ( 延長 ) 上限の5 年に達している延長登録特許の割合を説明変数として設定するとともに 臨床試験期間と承認審査期間の合計の長さ 25 を表すものとして 補償 ( 延長 ) 上限の5 年に達している延長登録特許のEPLを説明変数として設定する. これにより 臨床試験期間と承認審査期間の合計の長さによる研究開発投資への影響を考慮した上で 臨床試験期間と承認審査期間の合計のすべてが補償されていない割合が研究開発投資に与える影響を評価することができる. 4.2 仮説前節の考え方を踏まえて 以下の仮説を設定した. ある薬効領域において 将来的に補償上限が変わらない状況であれば 補償 ( 延長 ) 上限の5 年に達している医薬品特許の割合が過去において大きいほど 臨床試験期間と承認審査期間の合計のすべての期間が補償されない確率が将来において高くなると予想され 期待されるEPLが小さくなることで研究開発投資が減少する. なお 仮説の設定に際しては 特許の設定登録日は臨床試験の開始前であると仮定する. 5. 計量分析本章では 仮説を検証するために 前章の分析の考え方に基づく説明変数を設定し 計量分析による分析を行う. ここで 計量分析にあたっては 次節に掲げる薬効領域を設定し 分析に必要なデータを薬効領域に関するパネルデータとして集計している. なお 薬 24 臨床試験期間と承認審査期間の合計が長いほど 補償されない期間が長くなるため 医薬品特許の EPL にマイナスの要因として反映される. 25 言い換えれば補償されない期間の長さ 14

15 効領域ごとの違いをコントロールした上で 研究開発投資に対する EPL の影響を分析する 方法については前例が見当たらなかった. 5.1 薬効領域の設定 使用するデータについては 薬効分類や疾病分類等の分類の差異があるため 本研究で は独自に表 3 に掲げる 10 の薬効領域を設定し 各々の分類をこれらの薬効領域にあてはめた 上でデータを集計した. なお 10 の薬効領域のいずれにも対応しないものについては 計 量分析を行う上で除外した. 1 中枢神経用薬 末梢神経系用剤 表 3 本研究における薬効領域の設定 薬効領域 FI 薬効分類疾病分類 死因分類 A61P 25/00 神経疾患の治療薬 11 中枢神経用薬 05 精神及び行動の障害 A61P 29/00 12 末梢神経系用剤 06 神経系の疾患非中枢性鎮痛剤, 解熱剤, 抗炎症剤 2 眼科 耳鼻科用薬 3 循環器官用薬 4 呼吸器官用薬 5 消化器官用薬 6 ホルモン剤 泌尿生殖器官用薬 7 外皮用薬 8 代謝性医薬品 抗アレルギー用薬 9 抗悪性腫瘍薬 10 病原生物に対する医薬品 A61P 27/00 感覚器系疾患の治療剤 A61P 9/00 循環器系疾患の治療剤 A61P 11/00 呼吸系疾患の治療薬 A61P 1/00 消化器官, 消化系統の疾患治療薬 A61P 5/00 内分泌系疾患の治療薬 A61P 13/00 泌尿器系疾患の治療薬 A61P 15/00 生殖, 性関連疾患の治療薬 A61P 17/00 皮膚疾患の治療薬 A61P 3/00 代謝系疾患の治療薬 A61P 37/00 免疫またはアレルギー疾患の治療薬 A61P 35/00 抗腫瘍剤 A61P 31/00 抗感染剤 A61P 33/00 抗寄生虫剤 13 感覚器官用薬 07 眼及び付属器の疾患 08 耳及び乳様突起の疾患 21 循環器官用剤 09 循環器系の疾患 22 呼吸器官用薬 10 呼吸器系の疾患 23 消化器官用薬 11 消化器系の疾患 24 ホルモン剤 ( 抗ホルモン剤を含む ) 14 腎尿路生殖器系の疾患 25 泌尿生殖器官及び肛門 15 妊娠, 分娩及び産褥用薬 26 外皮用薬 3 代謝性医薬品 44 アレルギー用薬 42 腫瘍用薬 02 新生物 61 抗生物質製剤 62 化学療法剤 63 生物学的製剤 64 寄生動物用薬 12 皮膚及び皮下組織の疾患 03 血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 04 内分泌, 栄養及び代謝疾患 01 感染症及び寄生虫症 注 ) FI:File Index は 国際特許分類を基礎として細展開された日本国特許庁独自の分類である. 本研究では 医薬品関連特許の中で国際特許分類 A61P 以下の薬効ごとに展開される FI を使用している. 薬効分類 : 日本標準商品分類による薬効分類のこと. 日本で上市される医薬品はすべて薬効分類番号が付与されている. 疾病分類 : 患者調査 における疾病分類のこと. 死因分類 : 人口動態調査 における死因簡易分類のこと. 5.2 分析に用いるいるデータ (1) 特許出願件数本研究では 現行の延長制度のもとで得られる医薬品特許のEPL 等が新薬の研究開発投資に与える効果を測定するため 本来であれば被説明変数は研究開発投資額となるが 新

16 薬開発企業の薬効領域ごとの研究開発投資額のデータは入手困難なため 薬効領域ごとの特許出願件数を研究開発投資額の代理変数とした. また 医薬品特許の内容により 物質特許 製法特許 製剤特許 用途特許等の種類があるが 客観的な識別を可能にする情報がないため 種類の区別なく一律に取り扱うものとした. 特許出願件数については 日本国特許庁に出願された医薬品特許を対象とし CKSweb 26 を用いて 医薬品特許の中で国際特許分類 A61P 以下の薬効ごとに展開されるFI 27 に基づき 対象とする薬効領域ごとの件数を出願年別に集計した. (2) 特許期間に関するデータ計量分析においては 前章の分析の考え方に基づいて特許期間に関する説明変数を取り入れることとし 1995 年から2009 年までに延長登録された医薬品特許対して算出したEPL 等をもとに t 年に対する過去 5 年間のEPLの平均値として を t 年に対する過去 5 年間のEPLの標準偏差として を t 年に対する過去 5 年間での延長期間が上限 5 年の延長登録特許の割合として を t 年に対する過去 5 年間での延長期間が上限 5 年に達している延長登録特許のEPLの平均値として _ をそれぞれ設定した. なお EPLの算出方法の詳細については次節で述べる. ここで 特許期間に関する説明変数について 被説明変数の集計年に対して過去 5 年間のデータを用いた理由としては 適応的期待形成によって将来予想されるEPLは 直近の単年データだけではなく 過去複数年分のデータをもとに成されると考えたからである. ここで データの集計に際しては 医薬品特許が延長登録された年によって識別している. なお 特許期間に関する変数のデータについては 図 10の分布をなす医薬品特許のEPL 全 981 件 のデータをもとに計算しているが 薬効領域ごと 60 の EPL は 図 11 に示すよう 延長登録件数 ( 年 ) に時間を通じて変化していることが分かる. 本研究では このような時間 20 を通じた EPL の変動によ EPL( 年 ) 薬効領域 1( 中枢神経用薬 末梢神経系用剤 ) 薬効領域 2( 眼科 耳鼻科用薬 ) 薬効領域 3( 循環器官用薬 ) 薬効領域 4( 呼吸器官用薬 ) 薬効領域 5( 消化器官用薬 ) 薬効領域 6( ホルモン剤 泌尿生殖器官用薬 ) り 薬効領域ごとの固定効果をコントロールした上で EPLが研究開発に与 薬効領域 7( 外皮用薬 ) 薬効領域 8( 代謝性医薬品 抗アレルギー用薬 ) 薬効領域 9( 抗悪性腫瘍薬 ) 薬効領域 10( 病原生物に対する医薬品 ) その他注 ) データは1995~2009 年に延長登録された医薬品特許 981 件 図 10 EPL の分布 (1995 年 ~2009 年 ) える影響を識別することが可能となる. 26 中央光学出版が提供する商用データベース ( 27 File Index: 日本国特許庁分類 16

17 EPL5 年移動平均 ( 年 ) 西暦年 (5 年移動 ) 薬効領域 1( 中枢神経用薬 末梢神経系用剤 ) 薬効領域 2( 眼科 耳鼻科用薬 ) 薬効領域 3( 循環器官用薬 ) 薬効領域 4( 呼吸器官用薬 ) 薬効領域 5( 消化器官用薬 ) 薬効領域 6( ホルモン剤 泌尿生殖器官用薬 ) 薬効領域 7( 外皮用薬 ) 薬効領域 8( 代謝性医薬品 抗アレルギー用薬 ) 薬効領域 9( 抗悪性腫瘍薬 ) 薬効領域 10( 病原生物に対する医薬品 ) 図 11 薬効領域別 EPL 平均 (5 年移動 ) (3) 医薬品の需要に関するデータ説明変数としては 特許期間に関する説明変数のほかに医薬品の需要に関する説明変数を取り入れることとし 具体的には薬効領域別の患者数と死亡者数を用いた. それぞれのデータとしては 患者調査 ( 厚生労働省統計 ) における推定患者数と 人口動態調査 ( 厚生労働省統計 ) における死因簡易分類別死亡者数を使用した. このうち 患者調査 は3 年ごとの調査であるため 未調査年については前後の調査年のデータを経年数を用いて加重平均することによりデータを推定した. 5.3 EPLの算出方法説明変数のうち 特許期間に関する説明変数におけるEPL 等のデータは 特許の延長登録データ等をもとに作成している. EPLの算出にあたっては まず CKSwebにより1995 年から2009 年までに日本国特許庁において延長登録された延べ981 件の医薬品特許を抽出し 出願日 延長期間及び処分内容を得た. これに 新医薬品等一覧表 28 及び財団法人日本医薬情報センターが公開するデータベース 29 を用いて 日本国内で承認された医薬品の承認日及び薬効分類番号 30 の医薬品情報を連結した. その上で それぞれの延長登録された医薬品特許に対して EPLを算出し 薬効領域別に延長登録された年で集計した 31. なお EPLの計算については 桝田 (2005) による定義を準用し 医薬品特許の設定登録日以降における医薬品の承認日から延長期間を含めた特許満了日までの期間として算出した ( 図 12). ただし 医薬品が実際に上市されるのは 承認後に行われる薬価収載 ( 年 4 回 ) 後となるため 計算されたEPLについて厳 28 医薬品製造販売指針 2010 ( じほう発行 ) の巻末資料 29 新薬承認審査報告書データ及び医療用医薬品添付文書情報データ 30 日本標準商品分類番号で定める薬効分類番号 31 EPLの計算に際しては 桝田祥子氏 ( 東京大学大学院薬学系研究科ファーマコビジネス イノベーショ ン教室特任講師 ) から提供して頂いたデータを参考とした

18 密に言えば 0~-3 ヶ月の誤差がある. 研究開始 承認日 医薬品製造販売承認申請等により特許発明の実施をできない期間 EPL 特許出願日 設定登録日 特許権の存続期間 延長期間 ( 上限 5 年 ) 20 年 図 12 EPL の定義 なお 1994 年の特許法改正前では 特許権の存続期間は 出願公告の日から15 年をもって終了する. ただし 特許出願の日から20 年を超えることができない. と規定されており 改正法 32 の施行日である1996 年 1 月 1 日よりも前に延長期間も含めた存続期間が満了した特許については 出願公告から15 年間 ( ただし 出願から20 年以内 ) が本来の特許権の存続期間であったが 対象データには該当する特許が含まれなかったので EPLの計算にあたっては1994 年の法改正を考慮に入れる必要はなかった. ところで 延長制度においては 新薬の承認を得ても延長登録出願をしなければ延長登録がされないため 特許の延長登録データは日本国内で上市されたすべての医薬品を網羅できているとは限らない. しかし 新薬の承認を得た企業が敢えて延長登録出願をしないということは考えにくく 延長登録された特許権をもとに薬効領域別のEPL 等を集計することは問題ないものと考えた. また 延長登録出願のあった医薬品特許のうち 特許庁において審査中のもの或いは拒絶査定となったものについては公表されていないため これらについてEPL 等の正確なデータを得ることができないが 延長登録出願件数と延長登録件数の差は極めて小さいため 延長登録された特許のみを取り扱うことに問題はないものと考えた. ところで 薬事法及び関連法令によれば 既に製造販売の承認を得ている医薬品と有効成分 分量 用法 用量 効能 効果 剤型等のいずれかが異なる医薬品であれば 製造販売の承認が必要となるため 剤型だけが異なる場合であっても新薬としての承認が必要となる. 一方で 延長制度では 有効成分及び効能 効果が同一であって新たに製法 剤型のみが異なる医薬品の承認を得たとしても 延長登録の対象にはならないとされてきた 33. このため 表 1のドネペジル塩酸塩の例では 単なる剤型の追加である処分 2 処分 3 処分 5については 延長登録出願がされていない. さらに 図 7の例からも分かるように 32 TRIPs 協定第 33 条で 保護期間は 出願日から計算して 20 年の期間が経過する前に終了してはならない と規定され この条件を満たすために法改正がなされた. 33 前述のとおり 2011 年 12 月 28 日から運用が改正されている. 18

19 同一の特許において複数回の延長が認められる場合や 同一の処分によって複数の特許の延長が認められる場合もあり これらを一律に取り扱ってよいかどうかの議論の余地があるが 本研究では品目や特許権で絞るのではなく 1 件ずつの延長登録に基づいてデータを揃えることとした 推計式計量分析にあたり 以下の推計式を設定した. _ _ _ 1 ここで i は1から10までの薬効領域 t は2000 年 ~2009 年の時間を表す. 被説明変数として設定した は t 年における特許出願件数を示す変数である. 説明変数として設定した は (t-5) 年 ~(t-1) 年のEPLの平均値を示す変数 は (t-5) 年 ~(t-1) 年のEPLの標準偏差を示す変数 は (t-5) 年 ~(t-1) 年で延長期間が上限 5 年の延長登録の割合を示す変数 _ は (t-5) 年 ~(t-1) 年で延長期間が上限 5 年に達している延長登録特許のEPLの平均値を示す変数 は (t-5) 年 ~(t-1) 年の患者数の平均値を示す変数 は (t-5) 年 ~(t-1) 年の死者数の平均値を示す変数である. また _ は2000 年 ~2009 年の各年のダミー変数 _ は1から10までの薬効領域ダミー変数である. なお は定数項 は誤差項であるである. ところで 被説明変数に対する各説明変数の効果が現れるまでのタイムラグを考慮し 推計式 (1) の被説明変数に関して1 年のタイムラグをとった推計式 (2) についても計量分析を行うこととした. よって 推計式 (2) は 特許出願件数のデータの期間を2001 年 ~2010 年としている. 説明変数に関しては 推計式 (1) と同じである. _ _ _ 推計結果 (1) 式及び (2) 式の推計に際しては それぞれのパネルデータをもとに固定効果モデル及び変量効果モデルによってそれぞれ推計している. 表 4 表 5はこれらの推計方法について得られた結果をまとめたものである. なお 各薬効領域に特殊な要因は固定効果によりコントロールされている. 34 例えば 図 7 のドネペジル塩酸塩では 処分 1 では特許第 号に対して 2 件の延長登録が 処分 4 では特許第 号に対して 7 件及び特許第 号に対して 3 件の延長登録が存在する

20 表 4 35 基本統計量 変数名 観測数 平均値 標準偏差 最小値 最大値 patentt patentt avgepl sdepl over over5_avgepl patient death 表 5 パネル分析の推計結果 (1) (2) 被説明変数 patent t 被説明変数 patent t+1 Fixed Random Fixed Random avgepl 34.07*** (10.79) (28.40) 12.80* (7.130) (10.81) sdepl ** (15.37) * (35.98) (10.58) (15.62) over ** (55.48) ** (123.3) (51.10) (74.86) over5_avgepl 23.68*** (7.172) (20.85) 9.340** (4.429) 11.85* (6.898) patient 1.035*** (0.203) (0.059) 0.722*** (0.185) (0.076) death 0.005*** (0.001) *** (0.0002) 0.004*** (0.001) *** (0.0002) 2000 年ダミー (dropped) (dropped) (dropped) (dropped) 2001 年ダミー 93.33*** ** (27.88) (87.91) (25.42) (40.51) 2002 年ダミー 157.4*** (28.42) (88.95) 68.85*** (25.94) (41.01) 2003 年ダミー 182.2*** (29.54) 157.0* (90.91) 58.33** (27.14) (42.29) 2004 年ダミー 164.5*** (30.69) (92.45) 58.32** (28.24) (43.44) 2005 年ダミー 177.1*** (29.97) (89.01) 66.41** (27.61) (41.86) 2006 年ダミー 183.3*** (31.76) (89.86) 68.96** (29.06) (43.26) 2007 年ダミー 184.9*** (32.70) 149.6* (90.51) (29.93) (44.01) 2008 年ダミー 150.0*** (35.88) (95.30) 61.17** (31.41) (45.39) 2009 年ダミー 196.3*** (37.12) (94.30) 116.1*** (32.01) 130.9*** (44.56) 定数項 -1087*** (191.5) (185.0) *** (174.4) (129.7) サンプル数 F test that all u i = 0 F = Pr>F = F = Pr>F = Hausman test chi-sq =25.63 chi-sq =16.92 Pr>chi-sq = Pr>chi-sq = 注 ) 括弧内は標準誤差を示す. また ***,**,* はそれぞれ有意水準 1,5,10% に対応する. ここで 推計式 (1) 推計式 (2) の両方について 推計方法の選択を述べる. 固定効果 変量効果モデルの両者を比較したハウスマン検定の結果 推計式 (1) では 変 量効果モデルが有意水準 5% で棄却され 変量効果モデルよりも固定効果モデルが支持され 35 over5_avgepl の観測数が 96 となっているのは 薬効領域 6 の t=2000 年 ~2003 年で該当するものがなかったからである. なお over5_avgeplt の基本統計量は 96 個の観測数をもとに計算している. 20

21 るが 推計式 (2) では 変量効果モデルが有意水準 10% で棄却されず 固定効果モデルよりも変量効果モデルが支持される. 推計式 (2) の変量効果モデルの場合 特許期間に関する説明変数については _ の係数が有意水準 10% で有意にプラスとなることを除けば のいずれの係数も有意な結果は得られなかった. これは 推計式 (1) の結果と比較した場合 については 1 年のタイムラグを考慮することなく 特許出願件数に対する効果が直後の年に現れることを示唆しているものと考えられるが そのことを立証できるだけの詳細な分析は行っていない. 以上のことから 推計式 (1) による固定効果モデルの結果をもとに係数の説明をする. ただし 以下に述べることはあくまでも薬効領域を通じて平均的に言えることであり 個別の薬効領域に当てはまるものではない. まず 過去 5 年間のEPLの平均値を示す変数である の係数は有意水準 1% で有意にプラスとなった. 係数としては ある薬効領域において 平均が 1 年延びれば 特許出願件数を34.07 件増加させるという効果を与えていることを示す. 過去 5 年間のEPLの標準偏差を示す変数である 係数は有意水準 5% で有意にマイナスとなった. 係数としては ある薬効領域において EPLの標準偏差の平均が1 大きくなれば 特許出願件数を36.65 件減少させるという効果を与えていることを示す. この結果は ある特定の薬効領域において 過去に得られた医薬品特許のEPLの分散が平均的に大きければ 将来予想される医薬品特許のEPLの不確実性が高まり 研究開発投資を減少させる効果を与えているということを示唆しているものと考えられる. 過去 5 年間で延長期間が上限 5 年の延長登録の割合を示す変数である の係数は有意水準 5% で有意にマイナスとなった. 係数としては ある薬効領域において 臨床試験期間と承認審査期間の合計のすべての期間が補償されない特許の割合に関して平均が1% 増加すれば 特許出願件数を1.13 件減少させるという効果を与えていることを示す. 過去 5 年間で延長期間が上限 5 年に達している延長登録特許のEPLの平均値を示す変数である _ の係数は有意水準 1% で有意にプラスとなった. 係数としては ある薬効領域において 臨床試験期間と承認審査期間の合計のすべての期間が補償されない特許に関してEPLの平均が1 年増加すれば 特許出願件数を23.68 件増加させるという効果を与えていることを示す. ここで 補償されない期間に対して1 年だけ補償が回復されたと仮定して データを操作したところ が全体平均で10.75 年から11.28 年へ0.53 年増加し また が全体平均で2.785から3.188へ0.403 増加した. これによって 各説明変数が特許出願件数に与える効果としては _ による23.68 件の増加 による0.53 年 件 =18.06 件の増加 による 件 =14.77 件の減少となる. これらのすべてを合計すると 補償されない期間を1 年回復させることによって特許出願件数を26.97 件増加

22 させる効果が現れることになる 考察計量分析の結果 まず EPLの平均値が大きくなることで 研究開発投資が増加するということが定量的に明示された. 次に 延長制度の評価に関しては 補償 ( 延長 ) 上限の5 年に達している医薬品特許の割合が研究開発投資に対して有意にマイナスの影響を与えていることが示された. その一方で 補償 ( 延長 ) 上限の5 年に達している医薬品特許のEPLは研究開発投資に対して有意にプラスの影響を与えていることが示された. これにより 補償 ( 延長 ) 上限の5 年に達している医薬品特許の割合が研究開発投資に与える影響は 臨床試験期間と承認審査期間の合計の長さによる影響 言い換えれば補償されない期間の長さによる影響を除外した上での影響であると説明付けできる. このことから 医薬品特許のEPLが平均的に長くなれば新薬の研究開発投資が増加するという効果がある一方で 臨床試験期間と承認審査期間の合計に対してすべての期間が補償されていない割合が高いと新薬の研究開発投資が減少するという効果があることを示すものであり 仮説が支持されるものである. この結論は 薬事法に基づく医薬品の臨床試験及び承認審査によって特許発明が実施できなかった期間に対して すべての期間が補償されれば新薬の研究開発投資が促進されることを示すものであり 実際に 前章のシミュレーションの結果では 補償されない期間を1 年回復させるだけで特許出願件数を26.97 件増加させる効果があることが示された. ここで すべての新薬に対して臨床試験期間と承認審査期間のデータを得ることは困難であるが 医薬産業政策研究所が行った調査によると 図 13に示すとおり 新有効成分含 臨床開発期間及び承認審査期間 ( 年 ) 全品目 ( 中央値 ) 優先審査品目 ( 中央値 ) 通常審査品目 ( 中央値 ) 承認年 臨床試験期間及び承認審査期間 : 初回治験届出日 ~ 承認日データ出典 : 日本製薬工業協会 DATABOOK2011 図 13 新有効成分含有医薬品の臨床試験期間及び承認審査期間の推移 有医薬品の臨床試験期間及び承認審査期間の合計について 全品目の中央値は8 年程度であることが示されている. したがって補償期間の上限が5 年である現行制度では 平均的には3 年程度の補償されない期間が生じていることになる. 仮に3 年の補償されない期間が回復されたとすると 特許出願件数を80.91 件増加させる効果が現れることになる. では このような状況で 延長制度について 現状よりもさらに新薬の研究開発を促進 する制度とするためには どのように改善すればよいか考えてみる. ただし 現行の特許 36 ただし ここでは 及び _ の影響については 計算が困難なため考慮していない. 22

23 制度で定められる20 年という特許期間を度外視して 医薬品特許のEPLを際限なく長くするような政策に変更すれば 期待利潤が極めて大きくなるために研究開発投資が一層促進されるという結論となるが ここでは 現行の特許制度で定められている20 年という特許期間は変更しないことを前提に 医薬品の臨床試験及び承認審査によって特許発明を実施できなかった期間についてどのように補償したらよいか考えてみる. 6.1 承認審査期間の短縮化短縮化について特許発明を実施できなかった期間として補償の対象となる期間のうち 承認審査期間については 政府の審査機関が審査に要する期間であって 新薬開発企業の企業努力によって期間の短縮化ができるものではない. 福島 小野 (2011) によると 新有効成分含有医薬品の2000 年 ~2010 年における承認審査期間の中央値は 米国が12.1ヶ月 EUが14.9ヶ月であるのに対して日本は18.9ヶ月と 日本は欧米に比べて承認審査期間が長いことが指摘されている. 本研究では 臨床試験及び承認審査によって特許発明が実施できなかった期間に対して補償期間がより充足されれば 新薬開発企業の研究開発投資をより促進する効果があることが示された. このため 承認審査期間が日本では長いという現状を考慮すれば 新薬の研究開発投資の促進のために第一に求められる政策は 審査機関における医薬品の承認審査期間の短縮化であると言える. ただし 審査機関としても 審査の迅速化を目標に掲げて相当な努力をしており 更なる審査期間の短縮は困難な面があるものと考えられる. また 臨床試験については 厚生労働省令で定められた項目に従って実施されるため 企業努力だけでは実施期間の短縮を図ることは難しいが 政府や地方自治体による一層の治験体制の整備など 迅速に臨床試験を実施できる環境が整えば臨床試験期間が短縮する可能性はある. しかし 現状ではそのような環境整備は必ずしも充分であるとは言えず 臨床試験期間の短縮についても困難な面があるものと考えられる. そこで次節では 臨床試験期間と承認審査期間の短縮化が望めない状況の中で 特許発明を実施できなかった期間に対してどのような方法により どれだけ補償すればよいかについて考えてみる. 6.2 補償期間の上限見直上限見直しについて臨床試験期間及び承認審査期間の短縮化が望めない状況においては 医薬品特許の臨床試験及び承認審査によって特許発明が実施できなかった期間に対する補償を現状よりも充足させて新薬の研究開発投資を一層促進するためには補償期間の上限を見直しする必要があるが その場合には 補償期間の上限を特定の年数だけ引き上げるか あるいは補償期間の上限そのものを廃止するという2つの政策がある. ここで 両者を比較すると 補償期間の上限を特定年数だけ引き上げることよりも 補

24 償期間の上限そのものを廃止し 臨床試験期間と承認審査期間の合計のすべてを補償の対象とした方が 将来予想される医薬品特許のEPLがより長くなるため期待利潤が大きくなり 新薬開発企業の研究開発投資がより促進されることになる. よって 本研究では後者を支持することとする. ところで 臨床試験期間及び承認審査期間のすべての期間が補償されるのであれば 新薬開発企業は臨床試験に必要以上にいくらでも時間を費やすのではないかという懸念が生じるが 以下の理由からそのような懸念は否定される. 第一に 新薬開発企業にとって 臨床試験期間が延びるほど研究開発コストが増大し また 上市が遅くなることで収益を得られる時期が遅くなるため 割引現在価値を考慮すると期待利潤が減少し 臨床試験に敢えて必要以上の時間を費やそうとする意識は働かないと考えられることである. 第二に 同一薬効の医薬品が先に上市して市場を奪う可能性があるので 臨床試験期間と承認審査期間のすべての期間が補償されるとしても 新薬開発企業にとって速やかな上市を指向する意識は変わらないはずであり 臨床試験期間が必要以上に延びることはないと考えられることである. 以上のことから 臨床試験期間と承認審査期間の短縮が困難な状況であれば 補償期間の上限廃止が支持される. 7. まとめ ( 政策提言 ) 本研究では 現行の延長制度のもとで得られる医薬品特許のEPLを測定し EPLが新薬開発企業の研究開発投資に与える効果を分析した. 分析では 医薬品の薬効領域に分類し 個別の薬効領域に起因する要因はコントロールした上で効果を測定した. その結果 ある薬効領域において 過去に得られた医薬品特許のEPLは新薬の研究開発投資に対してプラスの効果を与えるということ また 過去において臨床試験期間と承認審査期間に関して補償上限によって充分に補償されなかった場合には新薬の研究開発投資に対してマイナスの効果を与えるということが示された. 新薬の研究開発の促進という立場から考えると 現行の延長制度が維持されるのであれば 臨床試験期間と承認審査期間の短縮化が求められる. 具体的には 迅速な審査を実現するための審査体制の充実や 迅速な臨床試験を実現するための治験体制の整備といったことであるが 現状では困難な面が多い. そこで 実現可能な政策としては 補償 ( 延長 ) 期間の上限を廃止し 特許権の設定日以降における臨床試験期間と承認審査期間のすべてを補償することである. 補償上限の廃止は補償上限の引き上げよりも新薬開発企業の研究開発投資に与える効果が大きく 新薬開発が停滞していると言われる近年の状況を考慮した場合 補償上限の廃止という他国に前例のない政策をとれば 日本における新薬の研究開発インセンティブが高まることになり 日本の産業発展に大きく寄与するものと思われる. 24

25 謝辞本研究を進めるにあたっては 北野泰樹助教授 ( 主査 ) 石丸昌平准教授( 副査 ) 安藤至大客員准教授 ( 副査 ) 玉井克哉客員教授( 副査 ) 知財プログラムディレクター福井秀夫教授から丁寧なご指導を賜りました. そのほか 鈴木潤教授 隅藏康一准教授 特許庁特許審査第三部医療医薬化合物室 田村聖子室長 医薬産業政策研究所 福島達也主任研究員 日本知的財産協会 石川浩常務理事 東京大学大学院薬学系研究科ファーマコビジネス イノベーション教室 桝田祥子特任講師からも 多大なるご指導 ご助言を賜りました. さらに 中央光学出版株式会社からは多くのデータの提供を頂きました. 記して心より感謝申し上げます. なお 本研究は個人的な見解を示すものであり 筆者の所属機関の見解を示すものではありません. また 本研究における見解及び内容に関する誤りは すべて筆者の責任であることを申し添えます. 参考文献石橋太郎 小野俊介 (2010): 日本における新薬の臨床開発と承認審査の実績 -2000~2009 年承認品目 -, 医薬産業政策研究所リサーチペーパー,50. 井関涼子 (2009) 特許権の存続期間延長登録と薬事法上の製造承認 同志社法学,60-6, 岩井高士 (2008) 新薬アクセスと市場ダイナミズム - 市場要因による国内新薬開発への影響 -, 医薬産業政策研究所リサーチペーパー シリーズ,43. 岡田羊祐 河原朗博 (2002) 医薬産業政策研究所前日本の医薬品産業における研究開発生産性 規模の経済性 範囲の経済性 スピルオーバー効果, 医薬産業政策研究所リサーチペーパー シリーズ,9. 桑嶋健一 (2006) 不確実性のマネジメント 日経 BP 社. 後藤晃 永田晃也 (1997) イノベーションの占有可能性と技術機会: サーベイデータによる日米比較研究,NISTEP Report No.48. 特許庁総務部総務課工業所有権制度改正審議室 (1995) 平成 6 年改正工業所有権法の解説 社団法人発明協会. 南部鶴彦 (2002) 医薬品産業組織論 東京大学出版会. 日本製薬工業協会 (2011) DATA BOOK 2011 医薬出版センター. 橋本良郎 (2006) 特許法第 3 版 社団法人発明協会. 福島達也 小野俊介 (2011): 日本における新薬の臨床開発と承認審査の実績 -2000~2010 年承認品目 -, 医薬産業政策研究所リサーチペーパー シリーズ,51. 福原浩行 (2006) 医薬品の世界初上市から各国における上市までの期間 - 日本の医薬品へのアクセス改善に向けて-, 医薬産業政策研究所リサーチペーパー シリーズ,

26 桝田祥子 (2005) 医薬品知的財産保護の現状と課題 知財管理,55-13, 山田節夫 (2009) 特許の実証経済分析 東洋経済新報社. 吉藤幸朔 熊谷健一 (1998) 特許法概説第 13 版 有斐閣. Andrew, H. W. and Lai, E. L. C. (1996) Patent Length and the Rate of Innovation, International Economic Review, 37, Grabowski H. G., and J. M. Vernon (1984) Longer Patents for Lower Imitation Barriers:The 1984 Drug Act, American Economic Review, 76, Grabowski H. G., and J. M. Vernon (2000a) Effective patent life in pharmaceuticals, International Journal of Technology Management, 19, Grabowski H. G., and J. M. Vernon (2000b) The Determinants of Pharmaceutical Research and Development Expenditures, Journal of Evolutionary Economics, 10, Jorg C. Mahlich and Thomas Roediger-Schluga (2006) The Determinants of Pharmaceutical R&D Expenditures: Evidence from Japan, Review of Industrial Organization,28, Mansfield,E. (1986) Patents and Innovation: An Empirical Study, Management Science,32,2,

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