順天堂だより第288号.indd

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1 全国医学部長病院長会議会長就任にあたって学長新井一 小川秀興理事長のご支援をいただき 本年 4 月に全国医学部長 病院長会議 (AJMC) の会長に就任いたしました 昭和 42 年に設立された AJMC ですが 発足当初の一時期に 懸田克躬先生が会長を務められたこともあり 昭和 年のほぼ1 年間は事務局が順天堂大学の構内に置かれたこともありました その後約半世紀の時間が過ぎ 平成 25 年には AJMC は一般社団法人となり その立場をより確固たるものにしました ここ数年来 AJMC は日本医師会 文部科学省 厚生労働省と定期的に会合を持ち 医学部 医科大学の立場に立ち多面的かつ活発な意見交換を行っており 今や医学界の重要なステークホルダーの一員として認知されるに至っています AJMC は 医学教育の質改善のために これまで様々な取り組みを行ってきました 最近では 共用試験 (CBT O オスキー SCE) の普及 定着 卒前 卒後教育の目標設定の整合化 医師国家試験の内容の見直し 医学教育の国際認証への対応などが その活動として挙げられます 医学教育の国際認証 すなわち国際基準に基づく医学教育分野別評価については AJMC 主導で日本医学教育評価機構 (JACME) を設立したところですが 今年度中には JACME 自体が国際的な評価を受け 我が国において医学教育の認証評価を行うに足る組織として認証される予定であります 共用試験が定着した現在 今後 JACME による認証作業が全国の医学部 医科大学に広まれば 臨床参加型臨床実習さらにはアウトカム基盤型の医学教育が加速的に普及し AJMC が従来主張してきた 卒前 卒後の一貫性ある新たな医師育成制度の再構築 の歩みが 大きく進むものと期待されています AJMC の使命は 医学 医療の質の向上のために全国の医学部 医科大学がアカデミアとしてどのような取り組みを行い得るのかを明確にして実行する さらにこれを社会に発信していくことであります 社会に目を転じれば 超高齢社会を迎えた我が国においては医療の有り様が大きく変わろうとしており 単に医学界だけで背負い切ることのできない様々な問題に我々は直面しています また 医学 医療に関する知識や技術は爆発的に拡大しており 倫理的な面にも充分に配慮しながらその進歩を促していく必要があります 医学部 医科大学は 医道の本質を忘れることなく 科学者としての澄んだ目で物事をしっかりと見定め その上で我が国の医学 医療の発展に貢献していかなければならないと考えています AJMC 会長の任期は 2 年でありますが その間は本学学長としての職務に支障なきよう配慮しつつ AJMC 会長の職を全うしたいと思っております 皆様のご支援を よろしくお願い申し上げます 1

2 難病の診断と治療研究センターの開設について学長新井一 1) 難病の診断と治療研究センター開設にあたって順天堂は 2013 年に創立 175 周年を迎え グローバルな視点から積極的に社会に関わり 世界的な研究 教育 臨床拠点として 次世代をリードする諸活動を展開しています 研究においては 卓越した研究者が集い成長していく学術環境を拡充し 世界的水準での魅力ある研究や新しい学問分野 融合研究の発展及び創成を促進してきました このような背景のもとに 順天堂医院 B 棟 7 階に 難病の診断と治療研究センター ( ゲノム医学研究 難治性疾患実用化研究室 難治性疾患 再生医療実用化研究室 ) を整備しました 難治性疾患の病因 病態解明と治療法の開発に重点をおく 基礎および臨床研究の意義は大きいものと考えます 難治性疾患の制圧に向けて今後何をどのようにすべきか 同センターで中心となって活躍する研究者 大学院生さらには学部生とともに考え その課題を克服すべく研究を推進していきたいと考えます 同センターには 2 つの部門 ゲノム医学研究 難治性疾患実用化研究室 と 難治性疾患 再生医療実用化研究室 が整備されています ゲノム医学研究 難治性疾患実用化研究室 では 理化学研究所の研究者と連携し ゲノム医療に焦点をおく専門性の高い分野特化型 あるいは基礎 臨床分野横断型の共同研究開発体制を構築いたします 難治性疾患 再生医療実用化研究室 では 様々な臓器由来の体性幹細胞や人工的多能性幹細胞 (ips) を樹立し これらを難治性疾患に対する新規治療法の開発や有効な薬剤の創出につなげることにより 先端的な医療臨床研究の拠点形成を目指します 特に 再生医療の実施に関しては 大阪大学や東京医科歯科大学などとの連携 協力体制を構築しています このように専門性の高い 2 つの部門を中心に 難病の診断と治療に関する教育 研究 診療のための実施体制を確固たるものとして 社会へ貢献したいと考えています 主な難病の診断と治療研究センターの機能 ゲノム医療部門サンプル調整室検体保存や解析用サンプルの調整フリーザー 匿名化室バイオバンク施設シーケンサー機器室 1 エキソーム 全ゲノムなどの大規模ゲノム解析シーケンサー機器室 2 遺伝子パネルによる DNA 解析発現解析室 RNA 発現 / 融合遺伝子解析データ解析 サーバー室遺伝子情報の解析 再生医療部門調製室 1 細胞の閉鎖系調製作業を行うための閉鎖型細胞調整システム ( アイソレーター ) 等を設置調製室 2 細胞の開放系調製作業を行うためのバイオハザード対策用キャビネットや CO2 インキュベーター等を設置 2

3 法人だより 調製室３ マルチガスインキュベーターやバイオハザード対策用キャビネット等を設置 調製室４ 今後のニーズに合わせて開放系または閉鎖系細胞調整機器の設置 機能拡張に 柔軟な対応が可能 細胞保管室 細胞等の安定的な保存を目的に 超低温フリーザーや液体窒素保存容器等を設置 管 理 室 細胞培養の工程管理や各設備の運転状態を把握するモニタリングシステムを設置 難病の診断と治療研究センターの組織 セ ン タ ー 長 新井 一 学長 副センター長 代田浩之 医学研究科長 医学部長 副センター長 水野博司 難治性疾患 再生医療実用化研究室室長 教授 副センター長 加藤俊介 ゲノム医学研究 難治性疾患実用化研究室室長 教授 難治性疾患 再生医療実用化研究室 室長 水野博司 室長補佐 田中里佳 ゲノム医学研究 難治性疾患実用化研究室 室長 加藤俊介 室長補佐 田部陽子 2 難病の診断と治療研究センター内覧会の開催 平成 28 年 7 月 27 日 水 同センターの竣工を記念し内覧会を開催しました センターの施設設備を学内研究者 学外の有識者へ披露し 順天堂の豊富な臨床力を活用し ゲノム医療 再生医療を通じて医学 医療の進歩に貢献する中核施設とすべく 共同研究 連携などについて意見交換を行い 本格稼働に向けて準備を進めてまいります 挨拶される小川理事長 学長による施設概要説明 学外有識者のご案内 研究内容を説明するスタッフ Ju n te n d o 3 No.2 8 8

4 順天堂創立 175 周年記念募金について 部長 財務部 飯塚順彦 順天堂は平成 25 年に創立 175 周年を迎えましたが 創立 175 周年を見据えた各種プロジェクトの遂行に伴う資金調達は平成 16 年から募集を開始した第一回学校債の発行を皮切りに その後第二回学校債の発行 今回の 175 周年記念募金へと繋がっています 前回 順天堂だより 2014 年 12 月号掲載時には学校債 寄付金合計額は 130 億円でしたが このたび皆様方のご支援 ご協力により目標の総額 175 億円を達成いたしました ここにこれまでのご支援 ご協力に心より感謝申し上げますとともに 前回以降ご支援 ご協力を賜りました方々のご芳名を掲載させていただきます また 現在までご支援いただきました方々は 東大 早稲田 慶應等の名門校に準じた顕彰制度に則り 本郷 お茶の水キャンパスのセンチュリータワー 1 階及び順天堂医院 1 号館 1 階に設置いたしました銘板に プラチナ ゴールド シルバー ブロンズの各名誉称号を付し ご芳名を記して永久顕彰させていただいております ( 今回は最新の名誉称号別ご芳名一覧を下記に記載いたしました ) 銘板は今後 1 2 号館 3 号館跡地に建設された B 棟 2 7 号館 8 号館 9 号館跡地に建設し平成 32 年の東京オリンピック パラリンピック イヤーに竣工予定の新研究棟 講堂にも設置する予定です 新研究棟 講堂竣工後はこの神田川沿いの本郷 お茶の水キャンパスの景観も大きく変わることと思いますので 是非ご期待戴きたいと存じます 募金事業につきましては 新研究棟 講堂竣工までは継続して行ってまいります 東大は平成 19 年の創立 130 周年に際し 寄付金だけで 138 億円の実績を上げております 本学への募金につきましても寄付金でお願いいたしたく存じますが 昨今のマイナス金利の影響で銀行の普通預金金利もほぼゼロに近づいておりますので 無利子学校債をお引き受けいただくこともご検討賜ればと存じます 是非とも引き続きご支援 ご協力賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます 前回掲載時( 平成 26 年 9 月 5 日まで ) 1 学校債発行額累計 567 名 11,860,000,000 円 周年寄付金 877 名 1,128,845,984 円総合計 1,444 名 12,998,845,984 円 今回( 平成 28 年 7 月 31 日まで ) 1 学校債発行額累計 849 名 16,020,000,000 円 周年寄付金 1,127 名 2,099,529,317 円 総 合 計 1,976 名 18,119,529,317 円 4

5 創立 175 周年記念募金 前回 ( 平成 26 年 9 月 5 日 )~ 平成 28 年 7 月 31 日までにご協力いただいた方々 < 寄付金 > ( 平成 28 年 7 月 31 日現在申し込みベース 敬称略 五十音順 ) < 氏名 金額とも掲載をご了承いただいた方 > 10,000,000 円 協和発酵キリン株式会社 武田信昭 平松啓一 東芝メディカルシステムズ株式会社首都圏支社 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社代表取締役社長青野吉晃 5,000,000 円 池田善江 3,000,000 円 廣瀬 周平 Meiji Seikaファルマ株式会社取締役常務執行役員梅木祐仁 株式会社リジョイスカンパニー 代表取締役的場知 1,300,000 円 久原 孝俊 1,000,000 円 岩井陽一郎 小泉 邦夫 中村淳子 野萩豊太郎 株式会社ハクエイエンタープライズ代表取締役大貫雅彦 600,000 円 順天堂大学啓友会 長野県支部 500,000 円 赤崎 安晴 秋元 克美 井上健司 大原憲一 金澤 章 高桑昌幸 平井 啓道 溝部政史 300,000 円 尾関昌宏 窪田俊文 沼口 功 松本三也 200,000 円 医療法人社団おかだ皮フ科クリニック理事長岡田裕之 小沼真行 100,000 円 大矢 敦 渡邉 和明 ( 以上 32 名 76,700,000 円 ) < 氏名の掲載をご了承いただいた方 > 青木國夫 赤石 洋一 赤堀 嘉昭 秋元孝夫 アサヒビール株式会社 代表取締役社長 小路 明善 アステラス製薬株式会社 東 芳弘 阿部祐一 アマノマネジメントサービス株式会社 代表取締役 津田 博之 五百旗頭真子 伊志嶺みち子 泉 浩 井出 聡 糸井 素純 稲葉博隆 猪野剛彦 岩崎友幸 岩崎慧美 岩瀨 徹 宇都宮正範 宇都宮保典 MSD 株式会社代表取締役社長アルバレズ アントニオ ルイス 大久保和之 大久保 剛 大坂 顯通 奥村泰之 尾﨑治夫 小澤淳子 小代恭子 小関 雅義 科研製薬株式会社代表取締役社長大沼哲夫 加納達二 加納有二 神山 亮一 辛島 睦 狩野彰子 川上竜太 菊地和之 久次米秋人 楠 威志 久保 敬二 小池順平 古賀寛之 木暮陽介 小椎尾恒 小島 孝之 小林 栄一 小林圭子 小林清亮 小安英治 佐久間敦之 櫻井 敬二 櫻井 美鈴 佐々木浩 佐藤謙一 座間克宏 沢井製薬株式会社 代表取締役社長 澤井 光郎 塩尻 清 志賀利人 篠田健司 島田 一博 上土井 敦 菅原 剛 鈴木健司 鈴木康正 鈴木祐介 須藤ゆかり 仙台環境開発株式会社代表取締役社主 吉成 昇 損害保険ジャパン日本興亜株式会社 5

6 第一三共株式会社 代表取締役社長中山 讓治 大正富山医薬品株式会社 大日本住友製薬株式会社 髙井 修平 高根由佳 高畑内科小児科医院髙畑賢司 医療法人社団同友会 理事長 髙谷 典秀 武田 修 立川綾子 田中慶司 谷川裕幸 玉木 誠 中外製薬株式会社 辻 泰弘 寺井 毅 株式会社東京葬祭 代表取締役川島 功 株式会社東芝 東名 正幸 豊田義伸 直居 豊 中村和夫 鳴海賢二 難波康夫 西野 義久 西村 欣也 日本化薬株式会社東部支社 丹羽正之 沼尻雅之 野口 佳恵 野村 紘一 萩原敬吾 花澤喜三郎 東幸治郎 久永 潔 樋野 興夫 平井克二郎 平井義金 平山信宏 平山晴一 廣瀬 堯 藤井 大吾 藤岡 聖子 藤巻有久 牧野朋子 松田浩成 松原政信 松本 孝夫 マルホ株式会社 水野基樹 株式会社三井住友銀行小石川法人営業部部長山下聡 医療法人社団箕輪医院理事長箕輪興仁 ミヤリサン製薬株式会社 室伏 光央 株式会社メディセオ 森近 浩 森山 仁 諸岡正徳 矢沢 興司 矢嶋 政雄 安田一彦 吉井 治 吉村武男 賴 俊清 渡邊 健 和智 明彦 ( 以上 133 名 562,030,000 円 ) その他氏名掲載不可の方など 89 名 352,553,333 円 総合計 254 名 991,283,333 円 < 学校債 > ( 平成 28 年 7 月 31 日現在申し込みベース 敬称略 五十音順 ) < 氏名 金額とも掲載をご了承いただいた方 > 100,000,000 円 社会福祉法人 和人会 理事長今井立史 野萩豊太郎 50,000,000 円 小川 秀興 順天堂大学啓友会 会長 濱野 光之 中山秀英 堀之内和代 株式会社リジョイスカンパニー 代表取締役的場知 30,000,000 円 會田益美 勝田成美 熊切 芳 関谷 栄 髙田道夫 20,000,000 円 新井 平伊 医療法人社団 友志会野木病院理事長正岡太郎 医療法人社団中央白報会白報会王子病院 坂本豊吉 坂本信子 櫻庭 景植 佐藤 裕之 濱野光之 10,000,000 円 相川 洋介 医療法人エイ ジイ アイ エイチ理事長秋本亮一 礒沼 弘 医療法人 湘悠会 理事長 村上 茂樹 加藤榮一 株式会社ホシカワ代表取締役星川泰博 辛島 睦 後藤 忠治 佐藤正樹 篠原将郎 鈴木荘一 髙井 修平 中澤 眞逸 岩井陽一郎 久岡英彦 福地義之助 間遠 一成 丸山 俊秀 水野美邦 南 尚希 守安文明 横溝 洋一 ( 以上 42 名 980,000,000 円 ) 6

7 < 氏名の掲載をご了承いただいた方 > 天野 篤 天野 静子 天野 浩文 アマノマネジメントサービス株式会社 安藤聡一郎 池貝 翔子 井上 令一 医療法人慈愛会 理事長 秋葉和敬 医療法人社団 公優会 理事長 海野 公成 医療法人社団佐倉順天堂医院 理事長 佐藤仁 社会医療法人社団順江会江東病院理事長小出輝 医療法人社団同友会 理事長 髙谷典秀 医療法人社団 有相会 理事長 多田 惠 医療法人社団 佑信会 根木医院 根木信 岩崎友幸 岩崎慧美 岩渕 和久 大久保孝一 大場忠太郎 大室博之 小川 薫 沖田 英世 奥村 康 小関 雅義 鹿島 輝 鎌野俊紀 川口博治 川﨑 徹 桐井 隆 小出幸子 公益社団法人日本グラウンド ゴルフ協会 会長 杉山 重利 小林弘幸 佐藤 信紘 島本 弘美 順天堂大学医学部父母会 鈴木一則 須田 耕一 代田浩之 髙橋 和久 髙橋系一 医療法人社団同友会 理事長 髙谷 典秀 田中 温 檀原 高 角田 隆 角田芳子 株式会社東京葬祭 富田 貴 長岡タケ 野尻 肇 野村 紘一 橋本博史 長谷川倫也 林 秀彦 林 康子 藤岡 聖子 渕上 節子 牧野 毅 松本孝夫 松本俊彦 間遠 章 三橋 直樹 宮崎 泉 宮野 武 村上 晶 森本洋子 矢嶋 哲 山城雄一郎 米田継武 渡邉七郎 渡辺純夫 渡辺達雄 ( 以上 70 名 1,010,000,000 円 ) その他氏名掲載不可の方など 79 名 2,260,000,000 円 総合計 191 名 4,250,000,000 円 顕彰制度に基づく名誉称号別ご芳名一覧 ( 平成 28 年 7 月 31 日現在申し込みベース 敬称略 五十音順 ) < 特別栄誉会員 ( プラチナ )> 佐藤潔森近浩小川秀興坂本豊吉 坂本光隆医療法人順明会アステラス製薬株式会社天野篤池田志斈沖田英世川口博治佐藤裕之順天堂大学看護学部同窓会仙台環境開発株式会社代表取締役社主吉成昇第一三共株式会社代表取締役社長中山讓治医療法人社団同友会理事長髙谷典秀田名部誠悦中外製薬株式会社株式会社日経サービス取締役社長嶋田有孝野萩豊太郎野村紘一橋本倶男服部信孝医療法人社団友志会野木病院理事長正岡太郎株式会社メディセオ山川アロン 和子山万株式会社代表取締役嶋田哲夫株式会社リジョイスカンパニー代表取締役的場知 ( 以上 27 名 銘板のみ掲載可の方 4 名 ) < 特別貢献会員 ( ゴールド )> 秋山巌阿部輝夫新井平伊礒沼弘磯部泰行伊藤政男井上令一今井立史社会福祉法人和人会理事長今井立史岩崎友幸 岩崎慧美岩原正純江渡篤子大場忠太郎 7

8 株式会社ニフコ代表取締役会長小笠原敏晶 小川 薫 株式会社エスアールエル 代表取締役 小川 眞史 小口 学 奥村 康 小関雅義 小野寺栄司 勝田成美 加藤 健 加納達二 辛島 睦 協和発酵キリン株式会社 久次米秋人 熊切 芳 黒田 稔 桑鶴良平 社会医療法人社団 順江会 江東病院 理事長 小出 輝 越谷市立病院 ( 越谷市長 高橋 努 ) 古知愛一郎 国光施設工業株式会社 代表取締役社長坂西章 小林 滋 小林弘幸 今 均 櫻庭 景植 佐藤 信紘 医療法人社団佐倉順天堂医院理事長佐藤仁 花王株式会社代表取締役社長執行役員澤田道隆 椎名秀一朗 塩澤克史 財団法人順天堂精神医学研究所 順天堂大学 医学部父母会 順天堂大学啓友会 代田 浩之 大日本住友製薬株式会社 田内一民 髙井修平 髙崎芳成 髙田 道夫 髙橋 和久 髙森 建二 武内 裕之 功子 武田 修 武田信昭 檀原 高 土屋 清子 角田 隆 株式会社東京葬祭 株式会社東芝 東芝メディカルシステムズ株式会社 首都圏支社 中澤眞逸 中澤仙吉 永田良一 中山秀英 西村 幸也 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 代表取締役社長 青野 吉晃 長谷川倫也 畑 真 濱野 光之 半田忠利 久岡英彦 平松啓一 広谷哲也 福地義之助 藤岡 聖子 堀之内和代 前川武男 牧野 毅 松本孝夫 間遠 章 丸山 俊秀 水野美邦 株式会社三井住友銀行 小石川法人営業部 部長山下 聡 三橋直樹 医療法人誠医会宮川病院 宮川 政久 宮﨑招久 宮野 武 村上 晶 森島 昭 山城雄一郎 社会福祉法人 和人会 渡辺 茂 渡辺純夫 ( 以上 95 名 銘板のみ掲載可の方 21 名 ) < 貢献会員 ( シルバー )> 相川洋介 會田益美 浅井 俊治 東 文昭 天野静子 新井 一 新井 博 安藤聡一郎 池貝翔子 池田善江 伊志嶺みち子 井出 聡 乾 道夫 岩井陽一郎 宇都宮正範 海野公成 MSD 株式会社代表取締役社長アルバレズ アントニオ ルイス 大久保孝一 大室博之 大谷俊樹 尾﨑 治夫 小代 恭子 各務 泉 科研製薬株式会社 代表取締役社長 大沼 哲夫 鹿島 輝 柏渕成一 加藤和男 株式会社分子栄養学研究所代表取締役金子雅俊 鎌野俊紀 鎌野俊彦 川口里江子 川﨑 徹 川島 理 菊地 盤 菊地和之 菊池貞徳 金 修澤 草野頼子 久保田正尚 熊谷 安夫 黒田博之 桑原公昭 公益社団法人日本グラウンド ゴルフ協会 会長 杉山 重利 小島洋二 小林圭子 小林澄子 小林清亮 酒井 シヅ 坂本 信子 櫻井敬二 櫻井美鈴 佐藤一彦 佐藤正樹 澤木 啓祐 医療法人慈愛会 塩川優一 志賀捷浩 静 昌平 島本弘美 清水 俊明 順天堂大学医学部後援会 鈴木健司 鈴木荘一 須田 耕一 須藤 一 清信興産株式会社代表取締役清水信次 関谷 栄 8

9 祖父江直久 損害保険ジャパン日本興亜株式会社 大正富山医薬品株式会社 髙橋系一 田中 温 土田義郎 角田 芳子 社会福祉法人 東京福祉会 理事長 原山 陽一 富田 貴 長岡 功 社会医療法人加納岩理事長中澤良英 中村 出 成田 善孝 成田雅美 難波 康夫 西島一典 日本空調サービス株式会社 FM 管理部 部長 渡邊 一彦 日本通信機工業株式會社 代表取締役中橋 公 根木 信 野川 春夫 野田勝憲 橋本博史 林 秀彦 林 康子 春山容子 久田俊和 廣瀬 周平 福田正弘 藤巻力也 藤本晶子 渕上節子 株式会社ホシカワ 代表取締役星川泰博 前田 稔 正岡 亨 松本尚志 溝口 藤雄 湊口 孝美 望月聰子 森川敦子 森本洋子 守安文明 医療法人社団 有相会 医療法人社団 友志会 野木病院 楊 学坤 横井幸男 横溝 洋一 吉井 治 吉田幸洋 和田有史 渡邉七郎 渡辺達雄 JA 静岡厚生連リハビリテーション中伊豆温泉病院病院長安田勝彦 Meiji Seikaファルマ株式会社 取締役常務執行役員梅木祐仁 ( 以上 119 名 銘板のみ掲載可の方 36 名 ) < 協賛会員 ( ブロンズ )> 会津克哉 青木 和浩 青木 國夫 赤崎安晴 赤澤 滋 赤堀嘉昭 医療法人慈愛会理事長 秋葉和敬 秋元 克美 秋本亮一 千賀子 浅野嘉雄 医療法人エイ ジイ アイ エイチ 理事長 秋本 亮一 アサヒビール株式会社代表取締役社長小路明善 東 越 東 芳弘 安宅 俊夫 足立和孝 足立山夫 阿部澄乃 阿部祐一 阿部 雄吉 安倍 能之 天野浩文 アマノマネジメントサービス株式会社 韋 晴明 飯塚 順彦 家崎 貴文 五十嵐武雄 株式会社五十嵐建設代表取締役五十嵐勝一 井熊克仁 池嶋文子 池嶋健一 池田 啓浩 池田義孝 池谷田鶴子 池谷不律 井澤与祢子 石井尚登 医療法人石井会 理事長 石井 有希夫 石岡知憲 石垣泰則 石川達志 石黒早苗 石丸 純夫 石山四郎 泉 浩 出雲博子 井関栄三 井関雅子 磯部 英行 礒部 豊 井田豊太郎 株式会社市進ホールディングス代表取締役下屋俊裕 市田隆文 一宮洋介 糸井素純 伊藤 伸 伊藤 俊之 伊東 延子 伊藤昌徳 伊藤嘉章 稲田英一 稲葉博隆 稲葉 裕 猪野 剛彦 井上健司 井上幸雄 今井龍介 岩神真一郎 岩崎 明子 岩瀨 徹 医療法人社団岩田クリニック 岩原邦夫 岩渕和久 岩渕 美代 植木 純 代官山診療所植木泰行 医療法人社団頌栄会上田診療所理事長上田晃 上野雅清 臼井美佐子 内田 正 株式会社内田洋行 代表取締役 柏原 孝 宇都宮保典 浦尾正彦 卜部貴夫 江ノ浦重貴 榎本 冬樹 江原 弘佳 医療法人社団順江会 江東病院 院長 海老原 功 海老原伸行 医療法人社団エムエムシー 大石英則 大江 進 大久保剛 大坂顯通 大島 充一 大城 靖 太田俊彦 太田 宏 大竹淳雅 9

10 大塚宜一 大友 義之 大沼 徹 大原憲一 大室輝雄 大谷園子 岡﨑任晴 小笠原悦子 尾頭 敏夫 岡田 功 岡田恒祐 株式会社岡村製作所代表取締役社長中村雅行 岡本 健 岡本武俊 小川尊資 小川光治 屋田 修 奥村 泰之 美郷台整形外科理事長小倉一久 尾﨑 裕 小澤 淳子 小沼 富男 小野陽二 小野寺光永 尾原義悦 大日方 薫 折原 明 折茂 彰 各務正 泉 形本静夫 勝又俊雄 加藤榮一 加藤 信夫 金井 淳 金井数明 金澤 章 金子和夫 金光俊尚 加納 実 加納 有二 冠木敬一郎 株式会社カイノス 代表取締役社長 上地 史朗 神谷隆一 神山洋一郎 狩野彰子 河合祥雄 川上 和夫 川上竜太郎 川﨑志保理 川崎誠治 川島 徹 川瀬光八郎 河野 博之 川村 緑 河盛隆造 菅野昌彰 菅野 勉 北出 真理 北村 佳久 株式会社キタ メディア代表取締役北畠良夫 北森義明 儀藤洋治 木野 秀郷 木村 博子 喜屋武郁夫 桐井 隆 桐野衛二 楠 威志 工藤 尚 工藤 紀子 工藤房子 国峯俊男 久原孝俊 久保敬二 久保 文芳 窪川良廣 久保田喜温 熊川孝三 倉田忠子 栗田 依幸 建部 一夫 鯉川なつえ 小池順平 小池正人 小池道明 小泉邦夫 小出幸子 古賀 苦住 古賀寛之 小暮堅三 小椎尾恒 越川一紀 児島 邦明 小杉 実 後藤聖治 後藤忠治 小西清貴 小橋丹青 小林 茂人 小林 忠彦 駒田敏之 小森睦夫 今 泰子 近藤成美 崔 仁煥 斎藤 磐根 齋藤 潔 齊藤十一 齋藤純夫 齋藤諦淳 齊藤 光江 酒井 克彦 坂井建雄 栄枝三佐子 榊原 宣 坂本一博 坂本 善郎 佐川良一郎 佐久間和彦 櫻井栄一 サクラ精機株式会社代表取締役社長東竜一郎 笹井啓資 佐々木和義 佐々木浩 佐藤篤子 佐藤 一宣 佐藤 浩一 佐藤大三 佐藤忠弘 佐藤寛明 座間克宏 沢井製薬株式会社 代表取締役社長澤井光郎 株式会社シード 塩沢恵美子 塩野 潔 鹿倉 二郎 繁藤 勝 一青勝雄 篠田健司 篠原将郎 柴田 和子 島田和典 医療法人積仁会 島田総合病院 島田頼信 島内憲夫 清水和敏 下 康郎 順天堂大学啓友会 長野県支部 順天堂職員ともの会 順天堂大学医学部同窓会 栃木県支部 ( 若林 厚夫 ) 順天堂大学医学部産婦人科学教室同窓会 正島和人 上土井 敦 医療法人 昭友会 株式会社ショーモン代表取締役松澤博三 陣内祐一 須賀 康 菅原 忍 医療法人社団弘健会 菅原医院 杉田之宏 杉山晴彦 鈴木 一則 鈴木 健司 鈴木周二 鈴木利人 鈴木式子 鈴木康正 鈴木 祐介 鈴木 陽二 鈴木良雄 角野禎子 住吉正孝 諏訪 哲 諏訪 祐子 関川 巖 関谷 恵 太陽技研株式会社 代表取締役 渡邉 仁 高桑昌幸 髙崎千穂 髙橋厚男 高橋俊哉 高畑内科小児科医院 髙畑 賢司 医療法人社団田口会新橋病院理事長田口修之 10

11 髙宮信三郎 田口昌男 武井テル 竹重王仁 竹田 省 田城孝雄 多田 宏 立花 勇一 田中慶司 田中純夫 田中利隆 田中 裕 田中 稔 田中建設工業株式会社 種田明生 田畑正敏 田平 武 田部陽子 玉木 誠 医療法人鷗友会理事長玉山容碩 田村直人 丹原圭一 千葉 裕典 医療法人社団中央白報会白報会王子病院 辻 泰弘 土田 博文 津村 秀憲 手嶋 利子 手塚明子 手塚昌男 寺井 毅 寺門厚彦 照沼 則子 株式会社東基代表取締役小山新造 東名正幸 株式会社トータル保険サービス 取締役社長 小野 正人 時田源一 土至田宏 冨田洋之 富永 滋 富野 順子 富野 竹子 豊田 稔 豊本陽一 内藤俊夫 内藤幸彦 直居 豊 長井美知子 長尾健司 長岡剣太郎 長岡タケ 長岡正志 中島 宣行 中島 宏明 中嶋 裕 中嶽 誠 中谷良平 医療法人啓信会理事長中野 博美 中野 裕康 中林美津子 永原章仁 仲村 明 中村淳子 中村 和夫 中村 勝輔 中村恭子 生木光代 鳴海賢二 新島新一 二幸産業株式会社 代表取締役村上哲也 西尾茂文 西野義久 西村欣也 日本化薬株式会社 東部支社 株式会社日本教育クリエイト代表取締役古渕泰弘 丹羽正之 沼尻 雅之 医療法人成春会北習志野花輪病院理事長根本昌幸 野川好子 野口株式会社 代表取締役 野口 博行 野口雅章 野澤和久 野沢雅彦 野島美知夫 野尻 肇 野々村宜政 株式会社ハクエイエンタープライズ代表取締役大貫雅彦 蓮沼紀一 八田耕太郎 花澤喜三郎 馬場子孝 馬場忠哲 幅下貞美 濱本英輔 林 明人 林 礼人 林 葉子 原田睦巳 春山喜一 春山次男 榛沢 進 引地 勝子 樋口キエ子 久永 潔 樋野興夫 日野一成 平井 周 平井 啓道 平井慶徳 平出康隆 平澤恵理 平野隆雄 平山 清 平山 信宏 広沢郁子 広沢正孝 廣瀬 堯 廣瀬友彦 廣津 信義 深井 達夫 深艸幸雄 医療法人順整会福島整形外科病院 理事長 福嶋 稔 福田 洋 福永正氣 藤澤 稔 藤田 和彦 藤田博明 藤巻 豊 船橋宏幸 古川芳明 株式会社文昌堂 取締役社長 原 守茂 北條麻理子 細田弥太郎 細野哲也 細見 修 望星サイエンス株式会社代表取締役曽我喜三郎 堀 賢 堀井 隆 堀江重郎 堀越 正之 医療法人社団淳英会おゆみの整形外科クリニック 院長 本田 英義 もりおかこども病院院長 米沢 俊一 増子 順造 増田直樹 町田修一 松田啓子 松田 浩成 松原 知代 松原 広幸 松本俊治 松本俊彦 間遠 章 間遠一成 丸木 親 丸不二株式会社代表取締役藤本満 マルホ株式会社 丸山祐一郎 三島 昭彦 水澤 教子 水澤伸仁 水野基樹 溝部政史 道野邦男 三留 康義 湊口 桂子 南 尚希 医療法人社団箕輪医院 理事長 箕輪 興仁 宮内克己 宮川晃一 宮崎 泉 宮澤順子 宮下 和夫 宮嶋 雅一 宮野 剛 宮本和雄 11

12 ミヤリサン製薬株式会社 医療法人 湘悠会理事長村上茂樹 村上真美 村田大一郎 最上 敦彦 持田耕己 医療法人財団 献心会川越胃腸病院 理事長 望月 智行 本山博信 森 大輔 森 秀生 盛岡多智男 森川眞一 森田 勉 森本有里 守屋 秀繁 森脇 雅樹 諸岡正徳 谷口克己 矢沢興司 矢沢孝文 矢嶋 哲 安本 幸正 矢吹清隆 藪田敬次郎 山尾雅子 山上伸一郎 山岸 明子 山岸 修祐 山口 順 山口瑞穂子 山倉文幸 山路 健 株式会社ヤマシタコーポレーション御殿場事業所 所長 青島 英行 山城雄二 山田 満 山田小児科山田和夫 山中健次郎 山本拓史 山本武彦 湯浅晋治 湯浅 資之 医療法人社団佑信会根木医院 医療法人社団友和会 横須賀路子 横田広夫 横山 和仁 横山紘一 横山利幸 吉池高志 吉尾千世子 吉川 弘二 吉川 毅 芳川 洋 吉見建二 株式会社吉見書店 代表取締役 吉見 光太郎 吉村雅文 米澤和彦 米田継武 賴 俊清 ライオン株式会社 株式会社リード代表取締役中村義浩 涌井佐和子 和田 了 綿田裕孝 渡邊 英章 渡部幹夫 渡部通史 和智明彦 割谷明裕 ( 以上 526 名 銘板のみ掲載可の方 125 名 ) ご参考( 寄付金 学校債に係る顕彰制度について ) (1) 寄付金のみ 名誉称号 ( 銘板 ) 特別栄誉会員 ( プラチナ ) 特別貢献会員 ( ゴールド ) 貢献会員 ( シルバー ) 協賛会員 ( ブロンズ ) 寄付金額 3,000 万円以上 1,000 万円以上 300 万円以上 50 万円以上 (2) 旧 + 新学校債合計 名誉称号 ( 銘板 ) 旧 + 新学校債合計 特別貢献会員 ( ゴールド ) 1 億円以上 貢献会員 ( シルバー ) 3,000 万円以上 協賛会員 ( ブロンズ ) 1,000 万円以上 同窓会 教職員などの方々からご紹介いただいた寄付金 学校債は ご紹介者の実績としてカウントさせていただきます (3) 寄付金且つ旧 + 新学校債合計 ((A) 且つ (B)) 名誉称号 ( 銘板 ) (A) 寄付金額 (B) 旧 + 新学校債合計 特別栄誉会員 ( プラチナ ) 100 万円以上 1 億円以上 特別栄誉会員 ( プラチナ ) 300 万円以上 5,000 万円以上 特別貢献会員 ( ゴールド ) 100 万円以上 2,000 万円以上 貢献会員 ( シルバー ) 100 万円以上 1,000 万円以上 ( 注 1) 旧学校債 = 平成 16 年 8 月 ~ 平成 20 年 9 月発行分 ( 注 2) 新学校債 = 平成 21 年 8 月 ~ 現在発行分 12

13 2016 リオ デ ジャネイロオリンピック大会を終えて スポーツ健康科学部教授 佐久間和彦 史上最多の 205 ヶ国 地域に加え 初結成された難民選手団など 約 1 万人以上の選手が参加した南米大陸初開催のリオ デ ジャネイロオリンピック大会 ( 以後リオ五輪 ) は 17 日間の全日程を終え無事閉幕しました 閉会式では五輪旗が IOC 会長から 2020 年次回大会開催都市東京の小池知事に手渡された時点で 56 年ぶり 2 回目の開催となる東京大会へのカウントダウンが開始されました ロシアの組織的ドーピングにより陸上や重量挙げで不参加となるなど暗い影を落としましたが ボランティアを含めたリオ市民の明るい笑顔に今大会は救われた感がありました 今回のリオ五輪も含めて過去一度もドーピング違反者が出ていない我が国は 世界で一番クリーンな国として誇りをもってアンチドーピング対策を推し進めていく義務があると思います 競技面では日本は前回ロンドン大会の 38 個を上回り過去最多のメダル 41 個 ( 金 12 銀 8 銅 21) を獲得し 金メダル獲得数 6 位 ( 総数では 7 位 ) と次回開催国としての存在感を充分に示しました しかしながら金メダル 12 個の内訳は 鈴木大地スポーツ庁長官がいう 御四家 レスリング 柔道 体操 水泳で 11 を占めたことを勘案すれば 多岐に亘る更なる強化策が課題となるでしょう リオで見た五輪は 両手を拡げたキリスト像が立つコルコバードの丘からの絶景とは対照的に 山裾から急峻な山肌にへばり付くように形成された貧民窟ファベーラの貧困問題や 現職大統領が弾劾に問われた政情不安定による施設面の設備不良や治安の悪化など困難の連続とされていましたが 実際には 24 時間至る所に治安要員が配置されており 競技が終了してホテルへたどり着くまでの電車の中や道路は 出発前に日本で報道されていた不安要素を掻き立てるマスコミ報道とは程遠い 平穏無事が維持確保されていました 佐久間先生と塩尻選手 ( リオ五輪のサブトラックにて ) さて日本と順天堂の期待を背負った本学関係の出場者数は 7 名 ( 体操 2 名 陸上 5 名 ) であり そのうち現役学生はまだ 20 歳に満たない陸上の 2 名 ( 塩尻和也 :3000 m 障害 北川貴理 : mリレー ともにスポ科 2 年 ) でした 大会期間前半に行われた体操競技男子団体は予選において相次ぐミスが響き想定外の総合 4 位と暗雲が立ち込めたスタートでしたが 決勝では優勝候補の中国が五輪独特の想像を絶する 13

14 プレッシャーに押し潰され 4 位に沈んだなか 我が国は素晴らしいチームワークと強靭な精神力でプレッシャーを撥ね退け 大逆転勝利 ( 金メダル ) を掴み取りました 表彰式ではアテネ大会以来 3 大会ぶりに王座を奪還した田中佑典 (H24 卒 ) と加藤凌平 (H28 卒 ) のプレッシャーから解放された誇らしげな姿がありました なお補欠に回った萱和麿 (2 年 ) は残念ながら出場の機会はありませんでしたが この無念さを 4 年後の東京五輪で是非とも晴らして欲しいと思います 陸上競技では本学関係出場者全員 ( 除く競歩 ) が予選ラウンドで敗退し アフリカ系選手の高くて厚い壁に阻まれた格好になりましたが 何物にも代え難い貴重な経験を通して今後の成長を期待したいと思います スプリント種目 (100 m 200 m) で誰一人決勝進出者がいないメンバー構成の日本男子 mリレーチームは 順天堂が発祥の地である アンダーハンドパス理論 を駆使し ジャマイカ アメリカ イギリス カナダそして昨年世界陸上北京大会で 2 位になった好敵手中国などの強豪チームと対等にわたり合って銀メダル ( アジア新記録 ) を獲得したことは記憶に残る素晴らしいレース内容でした 2020 東京オリンピック パラリンピック開催のメリットは 国威発揚 国際的存在感 国際交流の促進 経済波及効果 都市開発整備 スポーツ文化の定着 などが挙げられます そして東京オリ パラにおける本学の使命とは 全順天堂の英知を集結して国際大会で活躍できる選手の育成 強化 監督 コーチ サポートスタッフの排出などに積極的に取り組み 参加人数の目標値を計 45 名 ( オリンピック : 選手 14 役員 18 パラリンピック: 選手 3 役員 10) とすることにあります さらに選手 役員が活躍することによって本学への理解 関心が高まり 順天堂が未来へ向けて更なる発展が期待できる絶好の機会と捉えて取り組んでいく覚悟が必要です 末筆になりますが 感動 夢 勇気を与えてくれた選手たちには心より感謝の言葉を贈ります そして順天堂医院前の横断幕やセンチュリータワー前の縦断幕など 順天堂オリンピアンへのたくさんの応援有難うございました リオ五輪 個人成績 体操競技 加藤凌平 個人総合 11 位 平行棒 7 位 陸上競技 髙瀬 慧 (H23 富士通 ) 200 m 予選敗退 松下祐樹 (H26 ミズノ ) 400mH 予選敗退 北川貴理 mリレー (3 走 ) 予選敗退 塩尻和也 3000 m 障害予選敗退 森岡紘一朗 (H20 富士通 ) 50km 競歩 27 位 14

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16 C 棟の竣工について 大学キャンパス ホスピタル再編事業事務局事務局長 小林忠彦 順天堂の創立 175 周年を記念して取り組んできました大学キャンパス ホスピタル再編事業は 取り組みを始めてから約 10 年の月日が経過しました この間 2 号館病棟の建替えとなる B 棟 ( 高層棟 低層棟 ) 新築工事 1 号館と B 棟とを接続する専用上空通路設置工事 歩道橋架け替え工事 病院の管理機能棟となる (D) 棟新築工事など 各計画工事並びに再編事業により病院のアクティビティが落ちないよう原形質流動を行うための機能移転改修工事など 大きな工事がそれぞれ予定通り完了いたしました この度 病院棟整備の最後となる C 棟が 8 月 2 日に竣工を迎えました C 棟は 旧 3 号館 ( 佐藤達次郎記念病棟 ) の跡地に 1 号館増築の形で新築した建物で 機能としては放射線診断 治療部門や臨床検査部門をはじめとして小児科 小児外科 乳腺センター がん治療センター 化学療法 血液内科 腫瘍内科 生理機能検査等々の 1 号館の外来診療機能の強化につながる建物です 建物は地上 8 階 地下 2 階で 全体が嫋やかな曲線を描く形状をしており 他の新築した建物とバランスよく調和しながら全体を輝かせる役割を担った存在感のある建物になっています C 棟の竣工式では神事を行った後 センチュリタワー 19 階に おいて B 棟 C 棟の完成祝賀会が開催されました 祝賀会では 小川秀興理事長がご挨拶に立たれ 175 周年を期しての大学キャンパス ホスピタル再編事業は B 棟 C 棟の完成により 順天堂医院の骨格が見事に完成を迎えたこと 原形質流動という自分の思いが見事に叶えられたこと 設計と施工を担当した方々の献身的な努力と早稲田大学や文京区の支援と配慮に深く感謝していること 建築の国際認証 LEED のゴールドを日本の医療機関として初めて取得し 大きな誇れる実績となったことなどのお祝いの言葉を述べられました 次に 小川秀興理事長より献身的な努力を続けてこられた日本設計 ( 株 ) 清水建設( 株 ) の両社の六鹿正治会長 宮本洋一会長へそれぞれ感謝状が贈呈されました 両会長のご挨拶の後 新井一学長のご挨拶と乾杯のご発声により 懇談に移りました しばし懇談が進み和やかな交流が進んだところで 代田浩之医学部長の中締めのご挨拶により散会と なりました 手前が C 棟 奥は 1 号館 玉串奉奠をされる小川理事長 小川理事長と六鹿会長小川理事長と宮本会長 16

17 順天堂の思い出 (Ⅱ) 元参与 沖田英世 順天堂だより 285 号に 順天堂の思い出 平成 28 年 3 月去るに当って という記事を投稿しましたが 今回は少々各論も取り入れ 主に学事畑を歩んだ者として 順天堂の思い出 (Ⅱ) として報告致します 1. セツルメント ( 無医地区無料診療団 ) 見学毎年セツルメントの部員は授業の合間に 夏季活動で使用する物品等の寄付を依頼するため製薬会社や順天堂医院の関係業者等を訪ね歩いていました そうして集まった多数の物品が夏休み期間に学生課宛に届くので 私はセツルメントの現場でこれがどのように使われるのか一度見学してみたいと思っていました 昭和 40 年代の夏 石塚事務長 ( 当時 ) から 急用で行けなくなったのでセツルメントの活動状況を しもへいぐん 見てきて報告してほしい と言われ 活動拠点の岩手県下閉伊郡田野畑村に行くこととなりました この時私は札幌のホテルで行われる日本私立大学連盟主催の大学入試説明会に参加することになっていたので 帰路 青函連絡船を利用 盛岡で下車 それから約 3 時間バスに揺られ田野畑小学校に到着しました そこで学生たちは皆イキイキと診療活動をしていて これが本郷で学んでいる学生たちか と感動しました 又 学生たちは休憩時間になると校庭で小学生達とソフトボールを楽しんでいました 翌日は家庭訪問の学生に同行し 村民が家畜と同じ屋根の下に住んでいることに驚きました 入口の右側は囲炉裏 左側は牛舎で牛も家族の一員として生活していたのでした このお宅で頂いた濃厚な山ブドウの赤ワインの味が今でも忘れられません 帰学し石塚事務長に縷々報告したところ ご苦労さん 日本にもまだ無医地区があるんだよね 早くなくなると良いね と言われたのが今でも鮮明に脳裏に残っています 学生時代から医師になっても夏休みを殆ど返上して この想いを達成していった 谷中 小口 浦野 石川そして若き日の小川学長 理事長 人見 小松各先生らの姿が目に浮びます 特に小川 人見学生代表 ( 当時 ) は NHK スタジオ 102 で野村泰治アナウンサーと共演するなど乳児死亡率改善 無医地区解消に大きな社会的役割 広報に貢献し続けたと思います これらの医学部生 医師達は 櫻井 本間 伊東 引地ら当時の高等看護学生をこの活動に含合させ 看護学生の存在感を高めていきました 正に看護学部 ( 四年制 ) を設立させる萌芽ともいえる連帯感も養われていったと思います 2. 医学教育研究室設立について昭和 41 年 総務部から医学部事務室に異動し 種々の会議の記録を取ることが多くなりました 昭和 43 年 教務委員会の席上で山川邦夫委員長 ( 当時の第二内科教授 ) が 内科の学生教育は吉岡昭正先生 ( 当時の第二内科助教授 ) に任せている この件は吉岡先生から説明させてもらうので 彼をこの場に呼んでほしい と言われ 吉岡先生に特別出席してもらう事になりました この時初めて吉岡先生にお会いしましたが 顔は浅黒く眼光鋭く 近寄り難い雰囲気でした それ以来吉岡先生とは本学の教育環境 カリキュラム等で話し合う機会が多くなりました ある時 本学には内科の講義で血液を担当する教員がいないので学外講師を依頼されてはどうかと真島 17

18 医学部長 ( 当時 ) に申し上げたところ 内科の教授には了解を得たので君に担当して欲しい と言われたので 4 年の 1 月に 7 コマ担当することになった 学生に血液を教えたことがないのでこれから猛勉強するよ と言われ テーブルには血液学の教科書が置かれていたのが印象的でした 昭和 47 年 7 月 医学教育研究室が設置され 初代室長に吉岡教授が就任されました 最初に手掛けられたのは 各学年でいつ どの時期にどんな講義が行われているか を記した教育要項の作成で 全国初の試みでした 教育要項の作成に当たっては 11 月上旬に原稿依頼 翌 1 月に印刷依頼 3 月末納品 4 月に学生に配布というスケジュールで この時期は毎年 入試 学年末の試験 卒業 進級など多忙を極める時期でもあり 何日も徹夜で事務処理した日もあった事を今では懐かしく思い出されます そんな事ができたのも健康であったから と自負しています 教育要項の完成がきっかけとなって 各科間の授業内容の重複 重要疾患等の抜け落ちの確認などの見直し作業を行うことになり吉岡教授が教授会で説明したところ 数名の教授から 日常は診療 研究で多忙のため協力できない と発言があったが 真島医学部長( 当時 ) が 本学の教育改革の推進のため 是非とも協力してほしい と説かれ 先生方にご了承いただきました それから連日 吉岡教授を中心に授業担当者の会議が開かれ 3 ~ 6 年生の講義時間が 4,800 時間から 4,200 時間と減り ようやく土曜休講が実現し課外活動が活発化されたのでした これらの教育改革に端を発し 千葉県成田市での 医学教育ワークショップ が開催されることとなりました 平成 8 年 4 月に小川医学部長 ( 現理事長 ) が就任され 教員だけではなく学生を含めた オール順天堂 のワークショップとして開催されるようになりました 現在では参加者は 200 名近くなり 本学の教育改革の牽引車の 1 つとなっています なお 日本の医学教育改革に当っては医学教育振興財団が多いに関与しており 歴代の理事長は次の通りです 初代 ( ~ ) 懸田克躬 ( 順天堂大学第 4 代理事長 ) 第 2 代 ( ~ ) 吉岡守正 ( 東京女子医科大学理事長 ) 第 3 代 ( ~ ) 髙久文麿 ( 自治医科大学学長 ) 第 4 代 ( ~) 小川秀興 ( 順天堂大学第 6 代理事長 ) と順天堂のリーダーシップは続きます 3. 医師国家試験について本学の医師国家試験成績は医学部開設当時から高い合格率を誇り 昭和 40 年代までは 10 年に 1 人不合格者が出る程度で 本学の教育水準の高さが世に知れ渡っていました 昭和 40 年代前半 日本の医師不足という観点から各地に私立医科大学が創立され 昭和 47 年以降にその新設の医科大学が卒業生を世に送り出されましたが 大学によっては多数の不合格者を排出したため社会問題となり 医師国家試験の予備校が開設されるようになりました 振り返ると 昭和 59 年までは医師国家試験を年 2 回受験できたので 今回失敗しても次に合格すれば良い という甘いムードが医学部全体に漂っていたと思います そんな折 多数の不合格者が出たラグビー部の部長である宮野教授が 不合格者全員を会議室に呼び出して反省の弁を聞いた後 君達は順天堂に泥を塗る気か! と気合いを入れたところ その年の秋には全員合格しました やはり教員 学生双方の甘さが不合格に現れたのだと思います 平成 8 年 小川医学部長は就任後すぐに 国試を物ともしない知性と感性 教養溢れる医師の育成 という目標を掲げられました それ以降は卒業支援委員の先生方 ( 富野 檀原 清水教授ら ) の御努力により順天堂は常に合格率トップクラスの大学として名を連ねるようになりました 18

19 先日 卒業生の父母と食事を伴にする機会があり 順天堂に入学できたという事は 念願の医師免許も取得出来たも同然だと思った と言われ 入学当時の喜びを今でも熱く話されていたのが印象的でした 4. 入試面接について平成 8 年 小川医学部長は就任後すぐに入学試験の二次試験 ( 面接 ) の改革にも着手されました それまでは 1 つの会場に面接官は学長 医学部長など数名の教授で構成され 本郷の特に臨床医学の教授は診療で多忙のため面接官は免除されていました しかし 本学の医師として相応しい人物を選考する大切な試験なので 基本的には全教授が面接を担当すべきである という小川先生の考えの下 改革が行われました 具体的には 1 面接会場を 6 つに増やす 2 面接時間は受験生 1 人に対し 10 分から 分に増やす 3 試験会場ごとに評価にバラつきが出ないよう また受験生に対して不利益にならないよう十分に配慮し 客観指数化して統計的処理をする など申し合わせました 各グループの面接委員についても (A) 複数回担当しているベテラン (B) 数回の経験者 (C) 初めて担当する者 (D) 女子学生には女性を組み合わせたグループなどの構成にしました このように小川先生は公正な視点での選考ルールを考案され 選考委員会 教授会でも一定のルールの下に選考 報告が行われたため 入試判定は非常にクリアーで 全く疑義を持たれることがなくなりました 5. 学納金値下げについて平成 19 年 6 月 理事長室にお伺いした際 突然小川理事長から 来年の医学部の学費を値下げするよ と言われ 学費の値下げですか! と驚いて聞き直したことを覚えています 値下げの理由として 学長室委員会の活動で 20 のプロジェクト を立ち上げ 創意工夫 努力を重ねた結果 教育 研究そして医療の質の向上とともに借入金の返済が進み 実質的には無借金の状態になったため と伺いました 平成 15 年にスポーツ健康科学部 平成 16 年に医療看護学部の学費の値下げをしており 2 学部とも偏差値の高い大学と匹敵する学費の低さとなりました そして医学部も平成 20 年度に値下げを敢行し 私立医科大学 29 校中最も安い学費となりました その結果 入試倍率が約 40 倍となり 全国の優秀な受験生が出願するようになり 大学のブランド力も益々高くなりました 思い起こせば 昭和 50 年代に学費値上げを実施した際 出願者が 700 名弱と激減したことがありました 受験生の少なさに驚いて当時の上層部に報告しましたが 学費の値上げを発表した年なのだから止むを得ない と事の重大さを真剣に受け止めていなかった事が思い出されます 最後に 毎週月曜の午前中に開催される 月朝会 では 小川理事長を中心とした学長 医学部長 本郷の大学事務の幹部 そして各月の最後の月曜日には各学部の事務長 各病院の事務長も出席し 各自が業務の進捗状況を報告し 共通の認識 問題意識を持つよう指導を受けてきました 小川理事長は月朝会で 順天堂人として嫋やかに そして靭やかに行動せよ 人は誉めつつ指導せよ とよく言われます 各人この言葉を胸に秘めて行動し これからも粛々と頑張っていかれることを祈念しております 19

20 北京出張報告 ( 中日友好医院の招請により ) 国際交流センター (JUIC) 主任李梨 2016 年 7 月 7 日 ( 木 )~ 9 日 ( 土 ) 中日友好医院の招請による小川秀興理事長の北京ご出張に同行いたしました 今回のご出張の目的は1 中日友好医院 明道フォーラム での小川理事長の特別講演 2 中日友好医院からの招待で表敬訪問を行い 本学との連携についての最終協議の上 双方の協定書に調印 3 日中笹川医学協力プロジェクト第 5 次制度について中国衛生計画生育委員会の馬暁偉副主任との会談 4 中国衛生計画生育委員会副主任 国家中医薬管理局の王国強局長との会談 でした 1. 中日友好医院との協定締結の経緯中日友好医院は 1984 年に日本政府の無償資金援助によって中日両国政府の協力で建てられた総合病院で 両国の医療関係者が協力して病院運営を行ってきました 1993 年には国家最高級病院の 3 甲病院 に指定され 医療 教育 研究に注力しています 1994 年 9 月 長年に亘り中日友好医院の開設にあたって建設的なアドバイスを行われた貢献により 小川理事長が中日友好医院名誉教授の称号を授与されました それ以来 小川理事長と当時の中国皮膚科学会会長 中日友好医院皮膚科陳錫唐教授 白彦萍教授等との間では 学術交流及び指導が継続して行われてきました 中日友好医院は 1984 年の創立から今日まで歴 8 代皮膚科主任の内 3 名に本学との繋がりがあります 2014 年 9 月に王辰教授が中日友好医院院長に就任し 病院の特徴を出すためには日本との連携を強めることが最優先 という運営方針を打ち出し 2016 年 1 月 開院までにお世話になった日本の支援者として小川理事長を表敬訪問しました その際 王教授から 双方の学術及び人的交流 並びに共同研究をお願いしたい との申し出がありました 双方の誠意ある意見交換を通して 今後の交流方針を整えました 本年 7 月 8 日に小川理事長が北京の中日友好医院を訪問され 当面及び中長期の双方の交流プロジェクトについて合意を得られたので 学術交流協定を締結しました 2016 年 7 月 8 日 中日友好医院第二会議室にて前列 :( 左から ) 中日友好医院王辰院長 順天堂大学小川秀興理事長後列中央 : 東京日中友好協会会長宇都宮徳一郎 20

21 2. 中日友好医院との交流内容計画順天堂大学と中日友好医院のトップ層の意見交換により 双方の学術交流プロジェクト内容について大枠に合意が得られました その内容は大きく 2 つに分けられています 当面の計画 7 月までの双方トップ層の相互訪問に続いて 9 月上旬 北京で開催される 中日友好医院肝胆膵学術シンポジウム に本学肝胆膵外科石﨑陽一先任准教授が招待され 膵十二指腸切除術における膵腸の吻合技術 と題して講演されます 9 月下旬に中国 西安で開催される 中華医学会呼吸器学会総会 に本学呼吸器内科髙橋和久教授が招待され 非小細胞肺がん治療における進歩と課題 と題して講演されます また 本学の看護学関係者を招待して 看護の実務指導をしてほしいという要望を受けています 中長期計画本学の得意とする領域の共同研究及び学術交流 並びに現地指導を期待されています 特に 循環器内科 循環器外科 呼吸器系疾患 皮膚病疾患 看護及び介護 高齢者リハビリ 心肺リハビリ 脳神経外科 ラジオ波焼灼治療技術等について 協同研究 人事交流を通して共に向上させることを努力目標といたします 3. 小川理事長の訪問及び特別講演について今回の北京訪問には 小川理事長と共に日本日中友好協会副会長 東京都日中友好協会の宇都宮徳一郎会長も招待されました 王辰院長は 日中両国の関係が芳しくない今日こそ 人道至上主義 の最強表現である医学を通じる民間交流は非常に貴重なことであり 両国人民にとって意義のあることである この度の日本日中友好協会と日中医学協会というそれぞれの領域の重鎮をお招きできることを大変悦ばしく思う 中日友好医院としては 日本との友好交流並びに医学学術交流を促進する意向は変わることもなく 中日両国間の友好交流における率先的な役割を果たしたい と語られました 小川理事長が 38 歳で教授に就任して以来 中国医療関係者との皮膚科学を通した交流をはじめ 40 年近くこの道を歩まれてきたことは日本だけではなく中国でも高く評価されており 現在は順天堂大学並びに日中医学協会の理事長として 日中両国医学分野での実質的な内容のある交流を進めたい と挨拶されました 特別講演では 小川理事長は順天堂大学の歴史と発展 そしてこれまで医学交流のために貢献された日中両国医学専門家の功績を紹介され 特に順天堂の特徴と各研究学科の代表者並びにその学科の研究実績を紹介されました 小川理事長のユーモア溢れるお話は 中国の医療関係者に順天堂の教授方のイメージを生き生きと伝え 笑顔と拍手が送られました 小川理事長の特別講演には 中日友好医院の院長 副院長 各処の処長をはじめ 100 名あまりの医師 看護師 技術者が来場し 日本大使館参事官 医務官の宮武一志氏もご出席くださいました そして 順天堂大学で留学や研修をした北京にいる医師たちも会場を訪れ 21

22 小川理事長との再会を喜んで記念写真を撮り 特別講演を聞いていました また 現在北京大学医学部に留学し 中日友好医院で実習中の日本人学生 3 名からは 将来順天堂で臨床研修を希望する場合についていろいろと質問されました 4. 中国衛生計画生育委員会との会談 7 月 8 日夜 中国衛生計画生育委員会の馬暁偉副主任 同委員会国際合作司の李明柱副司長 ( 左から ) 小川理事長と馬暁偉副主任 同委員会国際合作司アジア太平洋処の趙莉娜処長 笹川同学会の李忠金秘書長 日中医学協会の本田伸吾事務局長と会談し 日中笹川医学協力プロジェクト第 5 次制度 の実施案について意見を交換されました 馬副主任は昨年 10 月 30 日に本学を訪れ 順天堂医院を見学したことがあったため 本学に対してとても好意を持っておられました 双方は これまでに笹川奨学金制度が 2,000 人を超える中国の医療関係者を養成したことを高く評価し これからはハイレベルな研究者同士の共同研究と人材育成に期待する意向で合意しました 中国衛生計画生育委員会の方々がプロジェクトの継続に積極的な態度を示されたので 秋に実施案が纏まることが期待されます 7 月 9 日の昼 中国衛生計画生育委員会副主任 国家中医薬管理局の王国強局長 同委員会国際合作司の王笑頻司長 同委員会能力建設継続教育中心の宋氷副主任と会談を行いました 王副主任は今年の 2 月 26 日に本学を訪れた際 小川理事長と両国の医療教育制度及び医学教育と臨床との関係について議論し 共感を得られていました 今回の北京での再会で これからの医学共同研究及び医学と薬学との連携についての共同研究について意見交換を行いました 左側から : 澹台黎明女史 宇都宮徳一郎会長 王国強副主任 小川秀興理事長 王笑頻司長 本田伸吾事務局長 宋氷副主任 22

23 国際交流センター (JUIC) の近況と教育文化活動 国際交流センター (JUIC) 特任教授 大北葉子 本学と東京医科歯科大学は留学生への教育文化活動として 2012 年 2 月 7 日の東京医科歯科大学での餅つきを皮切りに1 年に数回 合同の留学生交流事業 ( 餅つき お花見 留学生交流会 お月見など ) を催しています 昨年は 6 月 12 日 ( 金 )~ 13 日 ( 土 ) にかけて 東京医科歯科大学の主催で セミナーハウス大賀寮 ( 千葉県館山市 ) に一泊し 交流を深めました 今年は本学主催で 7 月 29 日 ( 金 )~ 30 日 ( 土 ) に本学軽井沢セミナーハウスにて 順天堂大学 東京医科歯科大学合同国際交流研修 in 軽井沢 を催しました 東京医科歯科大学からは森尾郁子教授 吉田丘事務部長 齋藤知美係員 留学生 12 名 日本人学生 2 名の合計 30 名が参加し 本学からはニヨンサバフランソワ先任准教授 ( 国際教養学部 ) JUIC からは大北 宮下和夫課長 李梨課長補佐 塚口勇ケネス係員 柳由紀係員 石川侑世係員 留学生 11 名 日本人学生 3 名の合計 45 名が参加しました まず 7 月 29 日 ( 金 ) の午後 御茶ノ水からバスで軽井沢に向かいました 車中で大北が軽井沢 富岡製糸場について説明した後 参加者全員より自己紹介を行いました 車窓から見えた妙義山の奇岩にはシャッター音の連続でした 軽井沢到着後 夕食会場で BBQ を楽しみ セミナーハウスに宿泊しました 部屋割は東京医科歯科大学 本学混合で 部屋でも学生間の交流を深めることができたと思います 30 日 ( 土 ) は セミナーハウスで朝食後 富岡製糸場を見学しました 富岡製糸場では 繭を作っている実物のカイコや繰糸機など繭から生糸を作る製糸の工程を学びました また国宝の東西置繭所と繰糸所の木骨煉瓦造の建物 福利厚生施設の診療所 寄宿舎など 近代製糸産業の遺構にも接することができました 両日ともに快晴で 軽井沢の涼しさと富岡の暑さの両方を経験しました 妙義山の奇形 軽井沢の別荘風景 近代産業の歴史など東京では得られない様々な体験を得ることができたと思います JUIC はこれからも 教育文化活動のほか 海外の大学との学術 学生交流協定締結支援など順天堂大学の国際化の強化に貢献する所存です 今後とも皆様のご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げます 本学軽井沢セミナーハウス前にて 富岡製糸場にて 23

24 教授就任 教授就任にあたって 大学院医学研究科腎臓内科学教授医学部腎臓内科学講座教授鈴木祐介 この度 平成 28 年 8 月 1 日付で順天堂大学医学部腎臓内科学講座教授を 拝命いたしました 小川秀興理事長 新井一学長 代田浩之医学部長 木南英紀学長特別補佐をはじめ理事会 教授会 同窓会の諸先生の鈴木祐介教授ご支援に深謝申し上げます 特に 富野康日己名誉教授には長年のご指導や 就任に際してのご支援を賜りましたことを 厚く御礼申し上げます 私は平成 2 年に本学を卒業し 国立病院医療センター ( 現国立国際医療研究センター ) で内科研修を行い 平成 5 年に小出輝先生 ( 順天堂大学名誉教授 ) が主宰される順天堂大学医学部腎臓内科に入局いたしました 同年 腎臓内科大学院に進学し 当時助教授であった富野先生に IgA 腎症の病態解明 という壮大なテーマを頂戴し ライフワークとして現在まで研究を続けております 研究に際し 奥村康先生 ( 名誉教授 ) の主宰される免疫学教室において 羅智靖先生 ( 前日本大学病態病理学系微生物学分野研究所教授 ) の下で 免疫グロブリンレセプター (FcR) を介した IgA 腎症の病態について研究させて頂きました その後 平成 11 年よりスペインのマドリッド オートノマ大学に留学し FcR およびアンジオテンシン II の炎症作用について研究を行いました 平成 15 年に帰国後は 臨床 教育 研究に従事してまいりました 幅広く臨床に携わり 多くのガイドライン策定にも参加いたしました 教育面では 卒業支援委員を続け 10 年で 60 名以上の M6 学生を支援いたしました 研究では 約 40 名の学位を指導させて頂きました 富野先生のご指導の下 皆で続けてきた IgA 腎症の研究は臨床応用が目前となり 最終段階を迎えています 優秀な後進らとより良い臨床を追求し 研究できたことを心から感謝しています IgA 腎症の透析移行ゼロ化 を目指すことがすずきゆうすけ鈴木祐介私の夢の一つでありますが 高齢化社会が進む中 学歴及び職歴 透析予備群は急増しています 順天堂の医療ネット平成 2 年 3 月順天堂大学医学部卒業平成 2 年 6 月国立病院医療センターワークの中で 慢性腎臓病の地域包括医療のモデル ( 現国立医療研究センター ) 内科研修医構築を実現し 一人でも多く透析進行を予防する一方 平成 4 年 4 月同腎臓内科シニアレジデント平成 9 年 3 月順天堂大学大学院医学研究科残念ながら透析に至った患者 特に高齢患者にも安内科系腎臓内科学修了 ( 医学博士取得 ) 心 安全の透析医療を提供することも大きな目標です 平成 9 年 4 月順天堂大学医学部腎臓内科学講座無給助手これらを実現することが 私に与えられた第一の使命平成 11 年 8 月スペインマドリッド オートノマ大学ですが エビデンスの遵守はもちろん エビデンスを腎臓内科留学 ( リサーチフェロー ) 創出できる若手を育成し 臨床における新たなブレー平成 15 年 10 月順天堂大学医学部腎臓内科学講座助手平成 17 年 3 月同大学院医学研究科腎臓内科学講師クスルーも目指したいと考えています 一層のご指導 平成 19 年 4 月同准教授ご鞭撻を賜りますよう 宜しくお願い申し上げます 平成 28 年 8 月 1 日より現職 24

25 肥後隆三郎教授 教授就任にあたって 大学院医学研究科耳鼻咽喉科学 ( 浦安病院 ) 教授医学部耳鼻咽喉科学講座教授 ( 併任 ) 肥後隆三郎 この度 平成 28 年 8 月 1 日付で大学院医学研究科耳鼻咽喉科学 ( 浦安病院 ) 教授を拝命致しました 小川秀興理事長 新井一学長 代田浩之医学部長 また順天堂浦安病院髙森建二理事 吉田幸洋 院長をはじめ理事会 教授会の諸先生のご支援に深謝申し上げます 加えて 本学耳鼻咽喉科学講座池田主任教授には 私の就任に際し多大なるご支援を賜りま したことを御礼申し上げます 私は平成 2 年に東京大学を卒業後 東京大学 埼玉医科大学 昭和大学で臨床 研究 教育に 関わり 平成 26 年 10 月よりは 順天堂浦安病院における頭頸部腫瘍の診療に力を入れるよう 御考えになっていた髙森理事へ池田教授よりご紹介頂き 准教授として赴任致しました 昨今の傾向として 世界的には今までの Department of Otorhinolaryngology( 耳鼻咽喉科 ) から Department of Otorhinolaryngology, Head and Neck Surgery( 耳鼻咽喉科 頭頸部外科 ) へ呼称が変わり 頭頸部腫瘍の治療に関しては従来の耳鼻咽喉科からサブスペシャリティとし て頭頸部外科が独立する方向にあります この流れを受け 本邦でも頭頸部腫瘍を専門に取り 扱う部門として頭頸部外科が新設されるようになってきました 東京医科歯科大学が全国で初 めて大学の講座として頭頸部外科を設立し その後埼玉医科大学 東海大学 金沢医科大学等々 に頭頸部腫瘍専門講座が新設されています 埼玉 ひご肥後 りゅうさぶろう隆三郎 医科大学頭頸部腫瘍科は大学として医科歯科大に続いて本邦で 2 番目に設立された頭頸部外科講座ですが 私はこの立ち上げの際に准教授として参画し その後も引き続き頭頸部腫瘍の診断 治療 学歴及び職歴 平成 2 年 3 月東京大学医学部卒業平成 2 年 6 月東京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科研修医平成 4 年 1 月亀田総合病院耳鼻咽喉科医員平成 8 年 6 月米国テキサス大学 MDアンダーソン研究所留学 ( 研究員 )(~ 平成 9 年 4 月 ) 平成 9 年 5 月東京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科医員研究に力を入れて参りました 平成 9 年 10 月同助手 順天堂浦安病院に着任して以降も多数の頭頸部 平成 10 年 10 月 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻修了 腫瘍症例の診療に携わらせて頂きましたが 今後さらに多くの症例の診療に邁進できるよう 小川 ( 医学博士取得 ) 平成 12 年 1 月東京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科医局長平成 13 年 4 月同講師 病棟医長 平成 14 年 4 月 東京大学医学部耳鼻咽喉科学講座専任講師 理事長のご高配により教授職を新設して頂けたことは 誠にありがたく ご支援に対し深く感謝申し上げます 順天堂浦安病院耳鼻咽喉科長芳川教授と一致協力し 順天堂浦安病院耳鼻咽喉科をさ 平成 15 年 7 月東京都立広尾病院耳鼻咽喉科主任医長平成 21 年 8 月昭和大学医学部耳鼻咽喉科学講座准教授平成 26 年 8 月順天堂大学医学部耳鼻咽喉科学講座准教授平成 26 年 10 月同附属浦安病院耳鼻咽喉科准教授平成 17 年 7 月埼玉医科大学耳鼻咽喉科 頭頚部腫瘍科助教授平成 19 年 4 月埼玉医科大学国際医療センター頭頚部腫瘍科准教授 平成 28 年 1 月同先任准教授らに発展させるべく力を尽くす所存です どうぞ平成 28 年 8 月 1 日より現職 宜しくお願い致します 25

26 教授就任にあたって 大学院医学研究科循環器内科学教授 ( 高齢者医療センター ) 医学部内科学教室 循環器内科学講座教授 ( 併任 ) 宮内克己 この度 平成 28 年 8 月 1 日付で大学院医学研究科循環器内科学 教授 ( 医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター ) の教授に 就任いたしました 就任にあたり格別のご高配とご指導を賜りました宮内克己教授小川秀興理事長 新井一学長 代田浩之医学部長ならびに津田裕士順天堂東京江東高齢者医療センター院長に深謝申し上げます 特に 循環器内科代田教授には私の専攻生以来の指導医として面倒を見ていただいた上に この度の就任に際し多大なるご尽力をいただき心より御礼申し上げます また 今日まで苦楽を共にした先輩 同僚 後輩の皆様にも心より感謝申し上げます 私は昭和 59 年に長崎大学医学部を卒業し 当時の長崎大学付属病院第三内科の橋場邦武先生のもとで内科全般の研修を行い その後 昭和 61 年に順天堂大学の山口洋先生の循環器内科に入局いたしました 循環器内科では虚血性心疾患を中心としたカテーテルチームで研鑽し その間基礎研究として心臓血管研究室の岡田了三先生のもとで動脈硬化の進展予防の研究も行いました それを基に平成 9 年に米国 Mayo Clinic の心臓血管研究室に留学し 臨床データベースの構築法やブタ冠動脈モデルの実験法などを学ぶ貴重な機会を得ました 帰国後は代田先生が教授に昇格され Mayo Clinic で学んだことを発揮する機会を与えていただき 優秀な大学院生やカテラボチームの医局員に恵まれたこともあり 臨床 研究 教育で一定の成果が得られました 特に 循環器内科のデータベース構築とそれを利用した臨床研究 そして基礎研究と臨床の橋渡しとなるブタラボの実験研究に携わり こうした研究から得られた知見を積極的に発信してきました みやうちかつみ宮内克己長期予後の成績や冠動脈プラーク退縮の仕事は 学歴及び職歴 日本のデータとしてしばしば引用されております 昭和 59 年 3 月長崎大学医学部卒業昭和 59 年 4 月長崎大学附属病院第三内科臨床研修医最近は代田教授が主任研究者となる全国規模の昭和 61 年 6 月順天堂大学医学部循環器内科学講座専攻生多施設臨床試験に数多く関与する機会に恵まれま昭和 62 年 7 月同医学部附属静岡病院循環器内科学助手昭和 63 年 10 月同医学部循環器内科学講座助手した この経験を基に今後は順天堂大学全体の平成 9 年 2 月米国 Mayo Clinic 心臓血管外科研究室留学 ( リサーチフェロー )(~ 平成 11 年 3 月 ) データベースの構築や昨年から移動した高齢者平成 10 年 7 月医学博士号取得 ( 順天堂大学 ) センターでの新たな仕事としてフレイル予防などの平成 11 年 4 月順天堂大学医学部循環器内科学講座助手平成 14 年 5 月同大学院医学研究科循環器内科学講師臨床研究を進めたいと思います 平成 19 年 4 月同准教授今後も教育 研究 臨床に最善の努力を尽くす平成 20 年 1 月同医学部循環器内科学講座先任准教授平成 27 年 4 月同医学部附属順天堂東京江東高齢者所存でございますので 今後とも一層のご指導医療センター循環器内科先任准教授 科長平成 28 年 8 月 1 日より現職ご鞭撻の程 よろしくお願い申し上げます 26

27 新たに開設された寄付講座 共同研究講座の紹介 寄付講座 糖尿病治療探索医学講座 代謝内分泌内科学教授 綿田裕孝 糖尿病治療探索医学講座は 2011 年 4 月に開設された分子糖尿病制御医学講座を引き継ぐ形で 2016 年 4 月に新たに開設されました 糖尿病患者数は 全世界で増加の一途を辿っております 糖尿病患者の予後は以前よりも改善しておりますが それでも非糖尿病患者に比して平均寿命 特に 健康寿命が明らかに短いことが知られております そのような背景を鑑み 分子糖尿病制御医学講座では 2 型糖尿病の各病期における病態の解明と患者さんに対する最善の医療の提供を目指して 基礎研究と臨床研究の両方を行ってきました この度 その研究を継続するとともに より具体的なアウトカム創生をめざし 糖尿病治療探索医学講座 を設置しました 本講座の研究目標は以下の通りです 1) 食事 運動 睡眠等の細かな生活習慣アンケートを行った日本人 2 型糖尿病患者の合併症発症を追跡調査することで 患者予後 合併症発症に深く関与する生活習慣を同定する 2) 膵外分泌細胞から膵 β 細胞へのリプログラミング あるいは 膵内分泌細胞同士のリプログラミングの分子機構を解明し その結果から将来的な膵 β 細胞再生療法に繋がりうる分子メカニズムを解明し 新規治療標的を見出す 3) 脂肪細胞の形質変換 特に白色脂肪細胞の褐色化等に関わる因子を解明し 将来的なメタボリックシンドローム発症予防に繋がりうる分子メカニズムを解明し 新規治療標的を見出す 本講座での研究結果は必ずや糖尿病の新規治療標的の同定につながると考えています 寄付講座 国際医療研究学講座 教授 総合診療科学 内藤俊夫 医療を受けるために来日する外国人患者を受入れる インバウンド医療 の必要性が増加しています 観光庁は インバウンド医療観光に関する研究会 を開催し 海外の取組事例 外国人患者の誘致に当たっての具体的課題の検証などを進めてきました 医療の国際化という世界的な潮流にあって 医療観光は 国際交流のみならず国際貢献や地域経済の活性化に資するものと認識を明らかにしています また海外においては日本の食生活 習慣や健診制度も高く評価されており インバウンド医療 によって日本の医療を海外に発信することは 関連産業の活性化にもつながると期待されています 27

28 しかしながら 患者のニーズ 受け入れ時の問題点などの情報は少なく それらに焦点を当てた研究は稀です このたび 国際化に対応し増大する患者の受け入れのために 国際医療を研究する寄付講座を設立致しました 国際医療研究学講座の柱は 2 つあります まず診療においては 当寄付講座が各診療科と連携することによりインバウンド患者受け入れの中心的窓口となることです これにより 患者受け入れが効率的になるだけでなく 帰国後も継続的な医学的アドバイスを行い 再度の受診も円滑に行うことができます もう 1 つは 順天堂大学の豊富な症例を基軸に 日本の医師免許を保有した外国人医師や海外医学部を卒業した日本人医師への総合診療研修を行うことです 2020 年の東京オリンピックに向けて 多くの外国人が日本を訪れることが予想されています 適格な診療能力と俯瞰力を兼ね備えた 総合診療医のリーダーとなるべき質の高い人材を多数養成できる拠点を形成することを目標としたいと思います 共同研究講座 漢方医学先端臨床センター 教授 病院管理学 小林弘幸 漢方医学先端臨床センターは 2007 年 4 月から寄付講座として開設され 2016 年 4 月からは 順天堂大学初の共同研究講座として新たにスタート致しました 共同研究講座とは 大学側に企業等が出資するだけでなく 研究員を教員として受け入れることにより優れた研究を行う講座です 利点としては 研究員を受け入れる事でノウハウの吸収 共有化と着実な研究成果の推進を行い 漢方のエビデンス構築を行う事ができます 近年の技術革新により 遺伝子治療や再生医療が伸展しています その一方で 西洋医学を基盤とする先端医療だけでは 患者満足度を十分に満たす事が出来ない疾患や病態も増加している中 厚生労働省のがん対策加速化プランでも 支持療法 ( ) の開発 普及の重要性が求められています このような予防とケア ( 支持療法 ) については 海外では多職種による幅広い分野で研究が行われており ガイドラインの整備が進んでいますが 日本での研究は少なく 支持療法の開発と普及が課題となっています このように医療を取り巻く環境が大きく変化する中で 患者の症状を多角的に観察し 総合的な所見を重視した全人的治療を行う漢方医学の必要性が高まっています 本センターは 最先端の西洋医学と漢方医学の融合を図り 研究 教育 診療の3 本の柱を構築していく事を目指しております 特に 研究活動に重点を置き 漢方の基礎 臨床研究のエビデンスを構築することにより 広く医療に貢献することを目的としており 現在は世界に先駆け オキシトシンと漢方薬の関連について研究を進めております また 中国などアジア諸国で使用されている生薬などから 未知の成分の発掘を行い 製品化に繋げていく研究も推進して参ります 28

29 今までに本センターで学位取得指導を受けた大学院生は 13 名 ( 他診療科 6 名 ) 現在指導中の大学院生は 8 名おり 活発な講座になりつつあります これまで以上に学会報告や質の高い論文数を構築すると共に 外来の充実を図り他科の先生方と協力しながら患者満足度を上げていきたいと考えております 今年度から常勤医師として循環器専門医であり漢方専門医でもある栗原由美子先生 ( 本学昭和 62 年卒 ) が就任されました 今後 東洋医学会指定研修施設への申請を行い 希望者は本院にて漢方専門医の取得も可能となる予定です 全国のモデルケースとなり そして世界に発信できるよう より一層の研究を進めて参ります ( 支持療法とは 患者さんの精神的な症状や 治療に伴う副作用などに対して 予防もしくは症状を軽減させるための治療のことです ) 主要行事予定 ( 平成 28 年 11 月 ~ 12 月 ) 月日内容 平成 28 年 11 月 3 日 ( 木 ) 医学部入学試験 ( 日本留学試験 )( 本郷 お茶の水キャンパス ) 5 日 ( 土 ) 大学院医学研究科定期語学試験 ( 第 4 回 )( 本郷 お茶の水キャンパス ) 5 日 ( 土 ) 大学院スポーツ健康科学研究科 ( 博士前期課程 博士後期課程 A 日程 ) 入学試験 ( 本郷 お茶の水キャンパス ) 5 日 ( 土 ) 医療看護学部推薦入学試験 帰国生入学試験 ( 浦安キャンパス ) 5 日 ( 土 ) 保健看護学部推薦入学試験 ( 三島キャンパス ) 6 日 ( 日 ) 保健看護学部特別選抜入学試験 ( 三島キャンパス 本郷 お茶の水キャンパス ) 7 日 ( 月 ) 秋季健康診断 ~ 11( 金 )( 浦安病院 ) 10 日 ( 木 ) スポーツ健康科学部編入学 推薦入学試験 ( さくらキャンパス ) 14 日 ( 月 ) 秋季健康診断 ~ 18( 金 )( センチュリータワー地下 1 階ホール ) 15 日 ( 火 ) 秋季健康診断 ~ 18( 金 )( 静岡病院 高齢者医療センター ) 19 日 ( 土 ) 国際教養学部入学試験 ( 推薦入試 )( 本郷 お茶の水キャンパス ) 未定大学院医学研究科説明会 ( 本郷 お茶の水キャンパス ) 未定秋季健康診断 ( 越谷病院 ) 未定秋季健康診断 ( 練馬病院 ) 未定病院業務改善セミナー ( 練馬病院 ) 12 月 17 日 ( 土 ) 22 日 ( 木 ) 22 日 ( 木 ) 大学院スポーツ健康科学研究科 ( 博士前期課程 博士後期課程 B 日程 ) 入学試験 ( 本郷 お茶の水キャンパス ) キャンドルサービス ( 医療看護学部 )( 各附属病院 ) 保健看護学部 1 年生実習オリエンテーション ( 三島キャンパス ) 29

30 主なる人事異動 ( 順天堂ニュース 7 8 月号掲載分より ) 任期更新人事を除く 平成 28 年 4 月 1 日付 就 任 新井 一 臨床研修センター本部 本部長 鈴木 勉 臨床研修センター本部 本部長代行 清水 俊明 臨床研修センター本部 副本部長 小林 弘幸 臨床研修センター本部 副本部長 金子 和夫 臨床研修センター本部 副本部長 丹原 圭一 臨床研修センター本部 副本部長 岡﨑 任晴 臨床研修センター本部 副本部長 大友 義之 臨床研修センター本部 副本部長 村上 晶 医学部附属順天堂医院臨床研修センター センター長 内藤 俊夫 医学部附属順天堂医院臨床研修センター 副センター長 鈴木 勉 医学部附属順天堂医院臨床研修センター 副センター長 礒部 豊 臨床研修センター本部 課長 ( 併任 ) 米澤 和彦 医学部附属順天堂医院臨床研修センター 課長 ( 併任 ) 平成 28 年 5 月 3 日付就任鈴木利人医学部附属順天堂越谷病院診療部長 平成 28 年 5 月 31 日付退任前嶋仁順天堂大学 ( 順天堂越谷病院担当 ) 校医 平成 28 年 6 月 1 日付就任竹林佑人順天堂大学 ( 順天堂越谷病院担当 ) 校医 平成 28 年 6 月 7 日付退任井田豊太郎医学部附属順天堂医院事務部サービス課課長 ( 併任 ) 平成 28 年 6 月 8 日付就任米澤和彦医学部附属順天堂医院事務部サービス課課長 ( 併任 ) 配置換え米澤和彦医学部附属順天堂医院事務部部長事務代行 ( 課長待遇 ) 井田豊太郎総務局総務局長付 平成 28 年 6 月 26 日付退任森田勉医学部附属順天堂医院医療サービス支援センター地域医療連携室課長 ( 併任 ) 30

31 平成 28 年 6 月 27 日付就任米澤和彦医学部附属順天堂医院事務部医事課課長 ( 併任 ) 配置換え森田勉医学部附属順天堂医院医療サービス支援センター地域医療連携室課長補佐吉野浩章医学部附属順天堂医院事務部管理課課長 平成 28 年 6 月 30 日付 退 職 宇田川和之 総務局人事部人事課 課長 退 任 佐藤 文彦 順天堂大学 ( 静岡病院担当 ) 校医 武田之彦 順天堂大学 ( 練馬病院担当 ) 校医 佐藤忠弘 医学部附属順天堂医院事務部資材供給課 課長 ( 併任 ) 平成 28 年 7 月 1 日付就任清水芳男順天堂大学 ( 静岡病院担当 ) 校医井下博之順天堂大学 ( 練馬病院担当 ) 校医配置換え佐藤忠弘医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター事務部医事課課長 平成 28 年 8 月 1 日付 就 任 鈴木 祐介 大学院医学研究科腎臓内科学 教授 肥後隆三郎 大学院医学研究科耳鼻咽喉科学 教授 宮内克己 大学院医学研究科循環器内科学 教授 鈴木祐介 医学部内科学教室 腎臓内科学講座 教授 ( 併任 ) 肥後隆三郎 医学部耳鼻咽喉科学講座 教授 ( 併任 ) 宮内克己 医学部内科学教室 循環器内科学講座 教授 ( 併任 ) 退 任 代田 浩之 医学部内科学教室 腎臓内科学講座 教授事務取扱 ( 併任 ) 訃報 ご冥福を祈り 謹んでお知らせします 黒川 洋平 殿 体育学部 S49 年卒 平成 27 年 10 月 21 日逝去 笹本 義雄 殿 医学部 S26 年卒 平成 28 年 6 月 17 日逝去 鈴木 正明 殿 医学部 ( 外 ) S50 年卒 平成 28 年 7 月 15 日逝去 鏡 利夫 殿 体育学部 S36 年卒 平成 28 年 7 月 22 日逝去 小林信一郎 殿 医学部 ( 整 ) H 5 年卒 平成 28 年 7 月 25 日逝去 佐々木浩男 殿 体育学部 S44 年卒 平成 28 年 7 月 28 日逝去 関口 武男 殿 医学部 ( 整 ) S34 年卒 平成 28 年 8 月 20 日逝去 市村 博 殿 体育学部 S40 年卒 平成 28 年 8 月 28 日逝去 31