TN Using User Flash Memory and Hardened Control Functions in MachXO2 Devices Reference Guide

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1 2015 年 5 月 Lattice Diamond 日本語ガイドライン 第 4 章デザインフローとランマネージャ デザインフローとランマネージャ 本章では Lattice Diamond の基本的なデザインフローと 複数のインプリメンテーション (Implementation) を CPU コアに割り振って並列処理させるランマネージャ (Run Manager) の使用方法等について説明します このドキュメントでは Lattice Diamond またはプロジェクト ナビゲータ ( Project Navigator) と記述されている場合はどちらも Lattice Diamond Project Navigator を表すものとします 4.1 Lattice Diamond のプロセスとデザインフローの概要 Lattice Diamond のプロセスとデザインフローは図 4-1 のようになります プロセスは青い実線で表される流れに沿って実行されます 緑とオレンジの点線は それぞれストラテジ設定と Constraint 設定の影響が及ぶことを表します ストラテジ設定はプロセスの各オプション設定 Constraint 設定はタイミング制約等の設定です 図 4-1. Lattice Diamond のデザインフロー 以下に主なプロセスの概略を説明します 2014 Lattice Semiconductor Corp. ( 註 : 本 Lattice Diamond 日本語マニュアルは 日本語による理解のため一助として提供しています その作成にあたっては各トピックについて それぞれ可能な限り正確を期しておりますが 必ずしも網羅的ではなく 或いは最新でない可能性があります また 意図せずオリジナル英語版オンラインヘルプやリリースノートなどと不一致がある場合もあり得ます 疑義が生じた場合は ラティスセミコンダクター正規代理店の技術サポート担当にお問い合わせ頂くか または極力最新の英語オリジナル ソースドキュメントを併せて参照するようにお願い致します ) JUG_D3.3Flow&RMan_v1.1

2 Lattice Diamond 日本語ユーザガイド デザイン エントリーインプリメンテーションに使用する HDL ソースファイルのインポートやツール上で PLL やブロックメモリといったマクロのソースファイルの生成を行うプロセスです Synthesis Design 論理合成プロセス 論理合成ツールを使用して HDL ソースファイル等からゲートレベルのネットリスト (EDIF) を生成します EDIF ファイルをインポートした場合はスキップされます Translate Design 論理合成で生成したネットリストから 以降のプロセスで使用するデータベースを生成します IP コアや特定マクロを使用している場合 それらと論理合成後のユーザーデザインとの結合もこのプロセスで行われます Map Design マッピング プロセス Translate Design プロセスで生成したデータベースから スライスに詰め込む FF や LUT のグループを決定し (Packing) 論理スライス (SLICE) ベースの ( 仮 ) ネットリストを生成します Place & Route Design 配置配線プロセス マッピングで生成した ( 仮 ) ネットリストに対して 論理スライスの配置 (Placement) や論理スライス間の接続経路を決定 (Routing) したネットリストを生成します Export Files 配置配線のネットリストから デバイスへの書き込みデータ (.bit.jed) や実負荷シミュレーション用 RTL ファイル (VHDL Verilog) を生成します またインプリメンテーションで使用されている IO タイプに特定した IBIS ファイル (.ibs) や LatticeECP シリーズでは PROM File (.mcs) 出力もできます 4.2 プロセスの実行と結果の確認 プロセスの実行方法 本項では 図 4-1 に示されるプロセスの内 論理合成プロセスから Export Files プロセスまで (Constraint 設定は除く ) の実行方法について説明します 図 4-2. Process ウインドウ Process 実行アイコン JUG_D3.3Flow&RMan_v

3 デザインフローとランマネージャ ***** ここで説明しないプロセスの実行方法については 各プロセスに対応する章で説明していますのでそちらを参照してください ***** これらのプロセスは Lattice Diamond の左側に表示される [Process ウインドウ ] から実行します ( 図 4-2) プロセスの実行には 以下の 3 つの方法があります 1. 実行するプロセスをダブルクリック 2. 実行するプロセスを右クリックすると表示されるメニューから実行メニュー ( 後述 ) を選択 3. 実行するプロセスをクリックして選択し ウインドウ右上の実行アイコンをクリック ( 図 4-2) 実行メニューとアイコンは 実行方法によって以下の 3 つから選択します Run: 選択したプロセス およびそれ以前の未実行のプロセスが実行されます Rerun: 選択したプロセスが実行済みの場合 そのプロセスのみが再実行されます 未実行の場合は [Run] と同じ動作になります Rerun All: 論理合成から選択したプロセスまでの全てのプロセスが実行されます プロセスをダブルクリックした場合は [Run] を選択した場合と同じ動作になります サブプロセスの実行 Map Design および Place & Route Design プロセスでは これらのプロセス実行時に同時にタイミング解析やシミュレーション用ネットリストの生成などを行うことができます Process ウインドウのこれらのプロセスの下には サブプロセス名 ( 解析プロセスとファイル生成 ) と その左側にチェックボックスが表示されています ( 図 4-3) 図 4-3. サブプロセス実行の選択 マッピングや配置配線プロセスを実行すると チェックのついているサブプロセスも自動的に実行されます チェックボックスにチェックの入っていないサブプロセスは プロセス名をダブルクリックすることで実行できます 5-3 JUG_D3.3Flow&RMan_v1.1

4 Lattice Diamond 日本語ユーザガイド なお サブプロセスのチェックの設定や変更は 全てのインプリメンテーションに反映されますので 注意してください プロセス実行状態の表示 Process ウインドウの各プロセス名の左側には そのプロセスの実行状態を表すシンボルが表示されています : プロセスが実行されていない状態 : プロセス実行済み エラー / Warning 無し : プロセス実行済み Warning 有り エラー無し : プロセス実行済み エラー有り なお 現在実行中のプロセスには これらのシンボルの左側にシンボル プロセスのレポート が表示されます 各プロセスのレポートは テキストファイルと html ファイルの 2 つのフォーマットで出力されます (Translate Design だけはテキスト形式のみ ) html フォーマットのレポートは Lattice Diamond の右側に配置されている [Report] ウインドウで確認することができます ( 図 4-4) 図 4-4. レポートウインドウ レポートは 3 つのカテゴリにわかれています [Project] はプロジェクトのサマリ [Process Reports] は論理合成や配置配線といったインプリ関連 [Analysis Reports] は処理結果に対する解析結果のレポートです レポート名の左にも状態を表すシンボルが表示されます : ファイルが出力されていないレポート : プロセスが正常終了した場合のレポート JUG_D3.3Flow&RMan_v

5 デザインフローとランマネージャ : レポートファイルは出力されているが 実行中にエラーが発生しプロセスが完了していないか もしくは対象となるプロセス以前のプロセスが再実行されたため プロセスを再実行する必要のあるレポート シンボルやシンボルをダブルクリックすると Lattice Diamond 上にレポートが表示されます テキストファイルに出力されたレポートの拡張子は 以下のようになります 表 4-1. プロセスとレポートファイル拡張子 プロセス名 テキスト形式のレポートファイル拡張子 Synthesis ( 論理合成 Synplify Pro) *.srs Map Design ( マッピング ).map Map Trace ( マッピング後のタイミング解析 ).tw1 Place & Route ( 配置配線 ).par PAR trace ( 配置配線後のタイミング解析 ).twr Export File (Bitfile or JEDEC) ( ファイル生成 ) **.bgn 注 *;LSEでは synthesis_lse.html のみ ** ; Verilog / VHDL Simulation File や IBIS ファイルを生成した場合はレポート ファイルには何も書き出されない 複数のインプリメンテーションを持つプロジェクトでは Report ウインドウのタブを選択することで各アクティブでないインプリメンテーションのレポートも見ることができます 4.3 ランマネージャによる並列処理 ランマネージャの概要 ランマネージャ は 複数のインプリメンテーションの処理を同時に実行させるためのツールです 同一プロジェクト内のインプリメンテーションであれば ツールのライセンス数の制限を受けずに何本でも同時に処理させることができます Lattice Diamond の配置配線では コストテーブルを変えた繰り返し処理を並列処理させる機能もありますが ランマネージャでは論理合成から並列処理させることができます ランマネージャの起動 メニューバーから [Tool] => [Run Manager] の順に選択するか ツールバーのアイコン起動します ( 図 4-5) 図 4-5. ランマネージャの起動 をクリックして 5-5 JUG_D3.3Flow&RMan_v1.1

6 Lattice Diamond 日本語ユーザガイド 起動時は 最後に Run Manger が実行された状態を保持しています このため ランマネージャの起動時に表示される各インプリメンテーションの進捗は その時点での実際の進捗とは一致しないことがあります この場合 一度インプリメンテーション欄左側のチェックを一度はずし 再度チェックを入れると最新の状態に更新されます 実行するインプリメンテーションの選択 ランマネージャの一番左側の欄には プロジェクトのインプリメンテーション名とストラテジ名 それにチェックボックスが表示されています ランマネージャでは この欄のチェックボックスにチェックが入っているインプリメンテーションの処理が実行されます ( デフォルトは全てチェック無し ) 1 つずつチェックを入れることもできますが ランマネージャ ウインドウ上で右クリックし [Select All] を選択すると 全てのインプリメンテーションにチェックが入ります 同様に右クリックし [Unselect All] を選択すると 全てのインプリメンテーションのチェックが外れます ランマネージャでの処理の実行 ランマネージャで各インプリメンテーションの処理を実行させるには ランマネージャ ウインドウ上で右クリックして現れるプルダウンメニュー [Run] または [Rerun] を選択します もしくは ランマネージャ ウインドウ左側に表示されている同じアイコンをクリックします [Run] を選択した場合は 各インプリメンテーションの未実行のプロセスのみが実行されます [Rerun] を選択した場合は 論理合成から再実行されます 処理中にランマネージャを一時的に停止させる場合は ランマネージャ ウインドウ上で右クリックして現れるプルダウンメニューから [Pause] を選択します 処理を中断させる場合は 同様に [Stop] を選択します もしくは ランマネージャ ウインドウ左側に表示されている同じアイコンをクリックします アクティブなインプリメンテーションの選択 ランマネージャ上で アクティブでないインプリメンテーション名を右クリックし 現れるメニューから [Set As Active] を選択すると そのインプリメンテーションがアクティブになります 図 4-6. インプリメンテーションのアクティブ化 右クリック ランマネージャのカスタマイズ 表示する項目の選択ランマネージャ上で表示される情報は 任意のものを選択してカスタマイズすることができます ランマネージャ上の最上部 項目欄を右クリックすると 選択できる項目の一覧が表示されます ( 図 4-7) 左側にチェックが入っている項目は表示されているもの チェックが入っていない項目は表示されていないもので JUG_D3.3Flow&RMan_v

7 デザインフローとランマネージャ す 項目名をクリックするとチェックの有無 ( 表示 / 非表示 ) を切り替えることができます 表示される内容の概要は表 4-2 を参照してください 図 4-7. ランマネージャ上に表示する情報の選択 右クリック 表 4-2. ステータス欄の表示とインプリメンテーションの状況 表示 Implementation<Strategy> Current Step 内容 インプリメンテーション名と選択されているストラテジ名 非表示設定不可現在実行中のプロセス名 インプリメンテーションごとの実行状況 : Status Completed ( 処理完了済み ) Running ( 処理の実行中 ) Waiting ( 処理の実行待ち ) Failed ( エラーの為に処理が中断 ) Cancelled ( 処理中にユーザによりラ ンマネージャが強制停止 ) Next Step 次に実行されるプロセス名 Worst Slack / (Hold) スラックの小さい ( タイミングマージンの少ない ) 順 Timing Score / (Hold) 配置配線後のタイミングスコア (0 だとタイミングエラーなし ) Slice 使用されているスライス数 Unrouted Nets 配線できなかったネット数 Run Time 処理に要した時間 単位は秒 Processing 処理の進捗状況 Run Time 処理に要した時間 単位は秒 Level/Cost 配置配線で使用された Effort Level と Cost Table の設定値 Location 結果の出力フォルダパス Start プロセスの開始時間 Description インプリメンテーション名 GSR 使用している GSR 数 PIO 使用している IO 数 EBR 使用している EBR ( ブロックメモリ ) 数 PCS 使用している PCS (Serdes) 数 Number of Signals ネットリストのネット ( 信号 ) 数 Number of Connections リソース間の ( ネットを介した ) 接続数 5-7 JUG_D3.3Flow&RMan_v1.1

8 Lattice Diamond 日本語ユーザガイド なお 1 つのインプリメンテーション内で配置配線を複数回繰り返し かつその結果を残すようなストラ テジ設定を行っている場合は 左端に表示されているアイコンをクリックしてツリーを展開すると繰り返した配置配線それぞれの時間や Score 等が表示されます ( デフォルトでは 1 つだけしか残りません ) インプリメンテーション内で複数回配置配線を行うための配置配線のストラテジは Placement Iterations 複数回分の結果を残すためのストラテジは [Placement Save Best Run です 詳細は配置配線のマニュアルを参照してください レポート結果例の表示を図 4-8 に示します 図 4-8. ランマネージャ上での結果のレポート例 項目の表示順の変更表示されている項目名をランマネージャ上でドラッグすることで表示個所を変更することができます 結果のエクスポート ランマネージャのウインドウ表示をエクスポート (csv ファイルに出力 ) できます ウインドウ内の適当な位置で右クリックをして Export を選択します ランマネージャ使用の際の注意 ランマネージャを使用すると 複数のインプリメンテーションを並列処理させることができますが 配置配線のオプション [Multi-Tasking Node List] を使用し インプリメンテーション内で複数の配置配線を並列処理させる設定を行っていると 想定している以上にプロセス ( またはスレッド ) が同時に走ることになります これによりマシンが過負荷状態となり 処理時間が極端に増加してしまうことがあります [Multi-Tasking Node List] で Cost Table の異なる 2 つの配置配線を並列処理させる設定にしているインプリメンテーションを 更にランマネージャで 2 本並列処理させた場合 最大 4 つの配置配線が同時に実行される可能性があります ランマネージャを使用する際は [Multi-Tasking Node List] オプションを使用しないか 使用しても並列実行されるプロセスが CPU コア数を越えないような設定を行ってください 4.4 改訂履歴 Ver. Date page 内容 2.3F June , 8 図 4-7 差し替え 表 4-2 内 Worst Slack 項を追加 3.3 Mar 一部図の更新 表 4-2 内項目名更新 (3.3, rev1.1) May , 4-5 (Export Files 項 ) IBIS ファイル出力などの記述を追記 表脚注にコメント追記 --- *** --- JUG_D3.3Flow&RMan_v