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1 Institute for International Policy Studies Tokyo 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めて 平和研レポート 主任研究員星山隆 IIPS Policy Paper 324J March 2007 財団法人世界平和研究所

2 Institute for International Policy Studies 2007 Institute for International Policy Studies 6 th Floor, Toranomon 30 Mori Building, Toranomon, Minato-ku Tokyo, Japan Telephone (03) Facsimile (03) 本稿での考えや意見は著者個人のもので 所属する団体のものではありません

3 目次 はじめに 1 第 1 章アジアの中の日本 2 1. 海洋国家としての日本 2 2. アジアにおける唯一の先進国日本 4 第 2 章冷戦直後におけるアジア情勢と日本の認識 5 1. 冷戦終了直後の状況 (1991 年 ) 6 2. アジアの現状 (2006 年 ) 9 第 3 章 21 世紀アジアの地域秩序創造 12 1.EU とは異なる東アジア共同体 重層的な協力機構による秩序 新機構の設置 ( アジア版 CSCE ) 米国は共同体に不可欠な存在 16 5.ASEAN 中心の地域協力 地域課題の 制度化 - 地域秩序のルール化 日中は地域秩序作りの不可欠のパートナー 18 第 4 章協力分野別の具体的地域協力 東アジア共同体の形成 ( 経済面の協力 ) アジア海洋安全レジームの強化 地域的安全保障レジームの強化 20 4.APEC の役割拡大 アジアにおける人権 民主主義の強化 22 第 5 章日米関係と日中関係 外交 安保の基軸である米国との関係強化 日本の独自外交 中国との関係強化 日中韓の 3 者関係 31 まとめ 32 別添 21 世紀の日本の国家像について 35 ( 平成 18 年 9 月 5 日 : 世界平和研究所 ) 外交安全保障分野の関連部分

4 ( 余白 )

5 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 日本のアジア外交 -21 世紀日本の国家像を求めてー はじめに昨年 9 月 世界平和研究所は安倍政権発足のタイミングで 21 世紀の日本の国家像について を発表し 20 年 ~30 年後の日本のあるべき姿につき提言 1 を行った ( 以下 提言 という ) 外交 安全保障面では 海洋国家日本としての戦略外交の強化 と題して 今後の日本が厳しい国際競争の中で衰退を免れ 国家の安全と繁栄を死守していく上でいかなる戦略が必要かを提起した 本稿では その一部分である アジア外交 を取り出し 海洋国家である日本が 21 世紀においていかなるアジア外交を展開すべきかにつき 提言 作成に関わった一人として解説を試みる 現在の国際情勢をどう見るかといえば 提言 冒頭で述べているように 冷戦終了後 世界情勢が激変し 米ソ対立二極構造下の世界における相対的安定構造が 今や 散乱 不安定 動揺の時代となったということである 各国 地域がアイデンティティ 主体性を確立 強化しようとするナショナリズムが世界中に横溢し 宗教的国際紛争や文明を異にする国家間の対立が惹起されつつある 特に 我が国周辺においては 中国の台頭 朝鮮半島や台湾海峡の不安定化といった状況があり 今後 30 年間に 米国が超大国としての地位を維持しつつも 中国が経済的 軍事的に台頭するというパワー トランジッション ( 大国間の勢力移行 ) が生じるおそれがある 歴史的に 大国間の勢力均衡が変化する時期には 国際情勢が流動化し易く 軍事的な衝突が起こるおそれが高いが そうした可能性をも念頭に 我が国が如何なる戦略をもって国を守り その主たる活動の場であるアジアの平和と安定を維持 強化していくのかは 従来以上に切実な課題となっている 将来に向けた日本の外交政策がどうあるべきかについては 提言 の考え方 1 世界平和研究所ホームページ 1

6 IIPS Policy Paper 324J March 2007 を筆者として要約すれば以下のものになる (1) 重層的構造の 地域秩序の創造 に向けての積極外交 (2) 米国との同盟関係堅持 (3) 日中関係を日米と並ぶ最重要の外交対象へ (4) 人権 民主等の普遍価値に基づく独自外交の展開 (5)ODA の強化 ポスト冷戦時代が進行し アジアは未曾有の経済繁栄を享受しているといっていいが これを維持する基盤は決して強固なものではない 日本の安全と繁栄のためのみならず アジアの繁栄と安定を維持していくために日本の役割と責任には極めて大きいものがあり 日本外交は以上のような柱を明確に意識し積極的に地域の秩序作りに取り組む時代に入ったのである 第 1 章アジアの中の日本 日本による今後のアジア外交のあり方を検討するに当たり まず その前提として日本の置かれた位置及び役割について簡単に概観することとしたい 1 海洋国家としての日本 2 アジアにおける唯一の先進国日本 1. 海洋国家としての日本 海洋国家とは 一般に その地政学的条件から 国家として資源に乏しく 一旦禁輸や海上封鎖に遭えば即座に干上がってしまうという大きな脆弱性を有し その生存のためには開かれた自由な世界を強く欲する国であると言われる 日本はまさにそのような国であり アジアの極東に位置し 広大なユーラシア大陸に寄り添うように浮かぶ小さい島国である その東には 太平洋を挟んで超大国米国が存在する このような海洋国家としての地政学的特徴から 日本がその生存のために認識すべき点ないし必要な条件をアジア外交の観点から主要なものをいくつか抜き出せば以下のようなものであろう 2 2 海洋国家日本の安全保障 21 世紀の日本の国家像を求めてー ( 星山隆 世界平和研究所論文 ) に詳しい 2

7 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー (1) 平和な国際環境脆弱性を持つ国家が繁栄するには 脆弱さを露呈し 国の存亡をかけるような戦争は是が非でも避けねばならない 日本は通商国家として 自由貿易に全面的に依存せざるをえず 平和な国際環境がぜひとも必要である 特に 散乱の時代 を迎えた冷戦後においては 受動的な平和主義 から 戦略的な平和主義 いうなれば 創造する平和主義 に質的な変換を図る必要がある (2) 自由貿易体制の維持資源に乏しい海洋国家が 繁栄を維持する手段として 軍事力に頼らないのであれば 自由貿易に頼るしかすべがない その意味で 日本は世界における自由貿易の枠組みをなんとしても維持し 開かれた世界 を確保していく必要がある そのためには 自らが開く必要があり また 相手が開くための努力を積極的に行う必要がある (3) 国際秩序構築への意欲海洋国家は 協調と多様性を認める国際社会の中にあってこそ その存在感を高めることができ そうした秩序の形成をめざす外交を行えれば国益に資することになる 冷戦時代の米ソ両超大国が対峙する時代には 日本を含むその他の国の役割は限定的であったが 冷戦後の今日 国際社会は多極化 複雑化の方向にあり その分 日本の果たしうる役割は増大していることは間違いない それでは 日本にとりいかなる国際秩序が望ましいかといえば 軍事力ではなく 経済力が主要な力となるような世界であろう また 現在世界的に問題となっている宗教 イデオロギーの対立の視点からは 日本がそうした対立から距離を置いた立場にいる事実を踏まえ 文化の多様性と共存を主張し独自のソフトパワーを行使できるような国際社会が望ましい (4) 独自性のある外交日本は自ら 軍事力は抑止力として使い 必要最小限しかもたないとの制約を課したのであり 優れた外交力により戦争に到るような事態を避けることが至上命題となる ましてや 日本は安全保障上非常に厳しい状況にある東アジアに位置している しかし 日本は 冷戦期に米国の安全保障の傘で守られてきたことにより 海洋国家としてあるべき外交力を発揮する機会が少なかった 冷戦後の今日 米国に過度に依存する外交から脱却し 独自外交の余地を高めることが アジア及び国際社会の安全を強めることにつながる すなわち 日本自身が自らの 力 を強めるとともに アジアの視点 も入れた外交を展開することが 日 3

8 IIPS Policy Paper 324J March 2007 米関係を強化することとなる 2. アジアにおける唯一の先進国日本 以上では 日本がアジア政策を検討するに当たり 海洋国家という自らの地政学的位置づけから必然的に導き出される戦略方針を示した 次に 日本の別なる位置づけとしてアジアにおける最初で最大の 先進国 であるという歴史的視点から見てみよう 日本は 戦前から工業化を成し遂げ 帝国主義国家に肩を並べたという意味でアジアで唯一の国である 戦後には 戦前の民主主義の経験を更に推し進め 民主主義や法の支配を普遍化し欧米と価値観を同じくする先進資本主義国となった この歴史的経緯から アジアの中における日本の位置づけが出てくる 麻生外務大臣は 以下の3つを例示として挙げ アジア外交に臨む際最も重要な役割とみなす 3 (1) アジアの実践的先駆者 (Thought Leader) としての役割ソート リーダーとは 他人より先に難問へぶち当たらざるを得ない星回りにある者を指し 先達ゆえに 人より先に難問に直面しその解決にもがき ゆえに他人の教材になるような役割をもつ国が日本であるとする 民主主義と市場経済の建設において最も豊かな経験を積んだ国として アジア諸国にモデルを提供できるケースとして以下の 3 例を挙げている ( イ ) 大戦を通じて学んだナショナリズムの処し方偏狭なナショナリズムを正すには 世論や民主主義といった諸制度の健全性が重要である ( ロ ) 高度成長に伴う環境問題への対処環境破壊に取り組み エネルギー効率の向上といった経験を他国に伝道できる ( ハ ) 今後の少子高齢化この先急激な老齢化を経験する中国をはじめとするアジア諸国の教訓になる これらに加え 筆者としてはおそらくは以下の経験も経済成長著しいアジア諸国にとり重要な教訓となると考える ( ホ ) 国内の諸システムを制度化しよりよい統治機構を作った経験 3 わたしのアジア戦略日本はアジアの実践的先駆者 Thought Leader たるべし ( 麻生大臣 2006 年 12 月 7 日 日本記者クラブにおける講演 ) 4

9 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー ほとんどすべての途上国にとり 経済発展の隘路は政治 経済 社会 文化等あらゆる側面での制度 ( システム ) の欠如であり不備である ODA はその改善に役立つというのが現在の援助世界の潮流である ( ヘ ) バブル経済がはじけた際の対処ぶりをめぐる厳しい体験 ( ト ) 軽武装国として世界有数の経済大国になった経験 (2) アジアの安定勢力 ( スタビライザー ) としての役割また 麻生大臣は 日本は 最も古い民主主義国家 市場経済国家 としてアジアに埋め込まれた安定勢力 になっているとし このスタビライザーの役割として 主に経済 安全保障の両面でその例を挙げている ( イ ) 経済面 97 年にアジアで起こった金融危機の際の巨額の支援やODA( 政府開発援助 ) がかつて果たしてきた役割 ( ロ ) 安全保障面日米同盟の存在 戦後のアジアの経済発展の基盤は 米国の政治的 軍事的プレゼンスにあったとし 日本が一貫して日米同盟関係の維持 強化を外交の基軸に置いてきたことはアジアの安全と秩序の提供と言う意味で正しい選択であった (3) 対等な仲間意識を重んじる国更に 先進国となりながらも 日本はアジア各国と真に同輩同士の関係 対等な仲間としての関係を結んできたし これからも結んでいく国であるとして 以下を例示する ( イ ) ODA 供与における自助努力支援相手国の発展を助けるには 援助づけ ではなく 自助努力の支援を尊重するとの日本のやり方がアジアの経済成長をもたらした ( ロ ) ASEAN との関係相互信頼関係を旨とした ASEAN との関係構築は援助対象国と同じ目線に立つ姿勢や心と心のふれあいの重要性を強調する 以上の視点から 平和と繁栄を希求するアジア諸国にとり 日本はアジアのリーダーたる資格をもち その力と経験を生かして地域の秩序構築に貢献すべき責任があり その自覚をもつべきということになろう 第 2 章冷戦直後におけるアジア情勢と日本の認識 5

10 IIPS Policy Paper 324J March 2007 次に 冷戦直後のアジア情勢と現在の情勢を比較することによって この 10 数年の推移を概観するとともに 日本政府がいかなる認識でアジア外交を進めようとしてきたかを見ることとしたい 冷戦直後における日本のアジア外交を示す例としては 湾岸戦争が終了して間もない時期であり 日本が初めて ARF の創設を提案した 91 年の中山太郎外務大臣の演説 4 を抜粋することとする 現在の状況については 2006 年 5 月における麻生外務大臣の東アジア関連演説を引用する 1. 冷戦終了直後の状況 (1991 年 ) 1991 年に行われた ASEAN 拡大外相会議における中山外相のスピーチにより 当時の日本政府が如何なる地域情勢認識を持っていたかを振り返る 日本は, 従来より総合的安全保障という考え方に立って, 日米安保体制の円滑な運用の確保, 自衛力の整備と外交努力の 3 つの分野における努力によって, 国の安全保障を確保することとしてまいりました そして, 日本周辺の地域的安定を確保するために, 米軍の存在を確保するための対米支援と域内諸国の安定と発展を促進するための経済協力を重視してきたわけであります その間, 地域的安定を確保するための外交努力の分野において, 政治的な役割をより積極的に果たすことが, もう一つの大きな柱として, 近年その重要性を高めてきたことは, 御承知のとおりであります カンボディア問題についての東京会議の開催をはじめとする一連の外交努力は, その端的な例であります 他方で, アジア 太平洋地域における日本の政治的役割が拡大するにつれて, それが何処まで拡大するのかとか, 日本の果たす役割が軍事的分野にまで広がっていくのかといった不安や懸念がこの地域の国々の間に生まれ始めていることも事実であります それだけに, そうした日本の外交政策の方向や目的についてのアジア諸国の不安や懸念の表明に耳を傾け, それに対して, 日本の考えを率直に説明する機会を常に持っていることが, 日本にとっても, アジア諸国にとってもますます重要になってきたと私は認識致しております 我が国が, この お互いに安心感を高めることを目的とする政治対話 とでも呼ぶべ 4 ASEAN 拡大外相会議 全体会議における中山外務大臣ステートメント ( 於 : マレイシア 1991 年 7 月 22 日 ) 6

11 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー きプロセスに進んで参加していくことが, 日本が, 今後, アジア 太平洋地域において, 政治的な役割を果たしていくために不可欠な外交活動であると私は考えております 我が国は, かねがね, アジア 太平洋地域の地政学的条件と戦略環境は, 欧州と大きく異なっており, したがって, アジア 太平洋地域の安定のために CSCE のようなヨーロッパで発展してきたプロセスや仕組みを適用することは不適当であると主張してきました これからのアジア 太平洋地域に必要なことは, 何よりもまず, 現在存在している様々な国際協力の仕組みや対話の場を総合的かつ重層的に活用して, この地域の長期的な安定を確保していくことだと考えます そのような既存の仕組みや場として, 先ず第 1 に, この地域の安定にとって最も重要な経済協力の分野については,ASEAN,ASEAN 拡大外相会議,APEC,PECC 等の場があります また第 2 に, 紛争や対立を解決するための外交努力の分野においても, カンボディアについては, その包括的解決に向けた関係国の取組み, また, 朝鮮半島については, 南北対話を中心とする国際協力の枠組みが次第に出来上がりつつあります そして第 3 に, 安全保障の分野では, この地域に存在する日米安全保障体制をはじめとする様々な取極や協力関係が, 今日のような変化の時における安定要因になっていると考えます これらの経済協力, 外交, 安全保障の 3 つの分野における協力の仕組みや枠組みに加えなければならないことがあるとすれば, それはまずこの地域の友好国が, お互いの共通の関心事項について, 率直な意見交換を行う政治対話の場であると考えます 先に触れました日本の外交政策の将来の方向についての不安や懸念の問題はこうした政治対話の対象とすることも有意義だと私は考えます 一昨日の ASEAN 外相会議の共同コミュニケは,ASEAN 拡大外相会議を地域の平和と安全保障の問題を議論するに適当な枠組みの一つとして挙げていますが, 私も全く同様の考えであります この場で行われる友好国がお互いの安心感を高めるための対話は, 相互の協力関係の政治的基盤を強めるためのものであります その意味において, こうした政治対話は, 軍事的な緊張を緩和するため 7

12 IIPS Policy Paper 324J March 2007 に行う信頼醸成措置とはおのずから性格を異にするものであると考えます かかる認識の下で 私は この ASEAN 拡大外相会議をお互いに安心感を高めるための政治対話の場として活用することは有意義かつ時宜を得たものと思います そして, そのような政治対話をより効果的にするために, 例えば, この会議の下に, 高級事務レベル協議の場を設置し, そこでの検討の結果を本会議にフィードバックさせるのも一案かと考えています 参加各国の皆様にご検討頂ければ幸甚です この演説からは 当時の日本政府のアジア情勢認識として 以下のような特徴が指摘できる (1) 冷戦後 ヨーロッパで享受されたソ連や東欧の崩壊による緊張緩和は アジア地域では未だ認識できず むしろ脅威は残存している (2) したがって アジアにおいて安全保障上の既存の枠組みを変更することは好ましくなく CSCEのような新しい枠組みを導入することにより国内外で不適切な緊張緩和のムードが流れることを警戒している (3) 当時日本は政治的役割を強化するよう意図し 冷戦後の新しい秩序構築に向けて貢献しようとしていたが アジアには日本がそうした役割を担うことへの懸念が存在すると自ら表明し 日本の平和的意図と状況を詳細に説明し懸念の払拭に努めている (4) 同時に 安心感を高めるための政治対話 を提案している すなわち 日米安保条約を中心とする従来の安保の枠組みに加え それを補完するものとして 安保対話の枠組みの設置を遠慮がちに ( 信頼醸成措置ではないと述べてありうべき各国の警戒感を和らげている ) 提案し 今流行の言葉で言えば 軍事面での透明性確保を多国間で行うことを狙っている (5) 具体的な脅威としては ロシアの極東部分における軍事力の質的向上 カンボジアや朝鮮半島における不安定を挙げている 中国については 改革 開放努力を慫慂しているが 進行しつつあった軍拡への懸念には言及していない 北朝鮮の核兵器開発問題はまだ起こっていない また 大量破壊兵器の不拡散問題についての懸念や環境 国際テロにも言及があるが これらの安全保障関連の問題への取り組みの重要性については今日ほどの切迫感をもって語られてはいない (6) 湾岸危機が終わった直後であり この戦争に勝利した米国のプレゼンスとコミットメントがあれば アジアの安定は保ちうるとの認識が一般的に存在した (7) 当時 マレイシアのマハディール首相がEAEG( 東アジア経済グル 8

13 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー ープ構想 ) の設置を提案し ASEANと日中韓の経済協力体を作ろうとしたが 米国を排除した狭い地域主義を嫌う米国の反対に遭い頓挫した このように アジアの地域経済は未だ連携の度合いが低く 米国を抜きにした地域主義の結成は困難な状況にあった 日本としては こうした情勢認識の下 ARF という安保対話創設の提案を行っているが それ以前にも 1989 年の APEC 創設に実質的な指導力を発揮している また 中山演説にもあるとおり カンボジア和平において積極的な役割を担い その後の 1992 年には初めて自衛隊が PKO 活動に参加する等 アジアの秩序構築に積極的な姿勢を示している なお その後の特記すべきアジア地域における秩序作りの貢献としては 1997 年に起こったアジア金融危機に際しての宮澤イニシアティブの発動 一連の日米安全保障体制の強化などが挙げられよう 2. アジアの現状 (2006 年 ) 次に 2006 年の麻生外務大臣によるスピーチの抜粋を通じ現時点における日本のアジア情勢認識を見てみたい 5 冷戦そのものは 1989 年のベルリンの壁の崩壊とともに終結したかもしれませんが 冷戦時代の残滓は 依然として ユーラシア大陸の東側 特に朝鮮半島において顕著に残っています 同様に懸念されるのは テロリズム等の新しい脅威 ナショナリズムの高まり そして地域内諸国家の内外で拡大する開発格差です こうした否定的要因が 東アジア地域の持つ大きな潜在的可能性に影を落とし ひいては地域の不安定さにつながりかねないという 現実の危険があります ( 略 ) 東アジアが世界経済を牽引する中心的な役割を果たすようになってきたことを踏まえれば この地域で今後生じることは 人類が将来たどるであろう歴史の進路にも重大な影響をもたらすことでしょう 中国の台頭がどのような性質のものとなるかは もちろん この進路を確定する上で鍵となる部分です ( 略 ) 同時に 中国が 貧富の格差 地域格差の拡大のみならず 環境 エネルギー 水といった問題のごときボトルネックを抱えている事実を見逃すわけにはいき 5 東アジアの将来の安定と繁栄を共に目指して 過去の教訓 そして夢を見る自由に向けたビジョン ( 麻生外務大臣演説 2006 年 5 月 3 日 戦略国際問題研究所 ( 米国 )) 9

14 IIPS Policy Paper 324J March 2007 ません こうした問題は 中国のダイナミックな経済成長の見通しに不確実さをもたらしています ( 略 ) 日米やその他の国々にとってのもう一つの懸念事項は 中国の国防費の増大です 過去 18 年間に亘って 中国の国防費は 2 桁台の増大を続けてきました 今後中国が関係国と信頼を醸成するためには 中国が自らの軍事力の透明性を向上させることが重要です また 中国が真の民主国家になることは 将来不可避な道となるでしょう ( 略 ) 中国が 関係国にとっての 機会 として また国際社会及び地域における 責任あるステークホルダー として行動することが 東アジアの平和 安定及び繁栄にとり不可欠と 我々は考えています 先ほど述べたとおり 中国の発展には不確実性が存在しており 東アジアの地域環境に関して予見可能性を増すためには こうした不確実性を解消する必要があります そしてこの予見可能性を高めることが ひるがえって 安定しかつ繁栄した東アジア という最終目標を達成する上で鍵となるのです ( 略 ) 中国自身が建設的なパートナーとして行動し 周辺国と対等な立場でそこに参加することが-そうすることが自らの国益に最も資すると考えるような多国間の地域枠組みを 我々が築いていくことが必要です 我が国は 他のすべての関係国と共に 閉鎖された体制ではなく開かれた体制に 個別の利益ではなく共通の利益に 価値の対立ではなく価値の共有に立脚した新しい東アジアの地域秩序を作っていくとの決意です 逆に この地域を 相互不信や偏狭なナショナリズムに基づくパワーゲームの場としてはなりません このような多国間の地域枠組みを築くためには この地域において以下の 3 つの重点目標を設定することが重要であると考えます まず 自由 民主主義 市場経済 法の支配 人間の尊厳の尊重を促進することです ( 略 ) 二番目に 偏狭なナショナリズムを排除することです ( 略 ) 三番目の目標は アジアの政治 経済 軍事分野における透明性と信頼 ひいては予見可能性を高めることです 10

15 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー これらの共通目標を達成するために 我々は以下の 5 つの方策を追及すべきであると考えます ( 以下 5 方策につき見出しのみ抜粋 ) 米軍による抑止力の維持のための日米同盟の強化 日中が利益を共有し双方が利益を得られるような 日中共益の分野での中国との協力の深化 地域協力の推進 インド 豪州 ニュージーランドとの戦略的関係を強化 ASEAN との長年のきずなを再活性化 冷戦の残滓である北朝鮮に関して 核問題や拉致問題を含む諸問題への取組 再度強調したいのは 東アジア地域で我々の目標を推し進めていく上での 日米協力の重要性です この同盟の中核にあるのは 日米両国が共に信条としている 自由 民主主義 市場経済といった普遍的価値観です 東アジアがこれまで 50 年間に亘って維持してきた安定が 今後 50 年 いやそれ以上の長い年月にわたって継続されるようにするため これらの価値観を地域全体に広げていく決意です この演説を見ると 1991 年の情勢認識と15 年後の状況とでは大きく異なってきていることがわかる その主要点につき両者を比較しつつ 日本政府が表明している今後の課題についても簡単に触れてみたい (1) 東アジアでは ユーラシア大陸の東側 特に朝鮮半島において脅威が顕著に残っているとし 15 年前に比べ北朝鮮の核 ミサイル問題という深刻な脅威が新たに登場したことを示している 併せて 中国 ロシアに冷戦の残滓が残っているとする そして 全体として アジアの安全保障環境が欧州とは異なっているとする認識は15 年前と同様である (2) 冷戦直後の時期に比して テロリズム等の新しい脅威 ナショナリズムの高まり そして地域内諸国家の内外で拡大する開発格差が大きな脅威になっているとの認識を示している 11

16 IIPS Policy Paper 324J March 2007 (3) 特に 中国の台頭による影響が 経済面でも安全面でも東アジアの今後の鍵を握るとし 中国が参加し中国自身の利益にも資するような多国間の地域枠組みを構築する必要があるとする すなわち 中国の不確実性がアジアの将来の大きな不安要因であるとみなすとともに 中国が新しい地域構築の責任あるパートナーであるとする (4) 地域枠組みの基本は 人権 民主主義等の普遍的価値によるべきであるとして 日本が価値観を共有する国々と協力してこれを積極的に推進すべきであるという新しい方向性を明確に打ち出している 同時に 地域にとって偏狭なナショナリズムの排除 経済 軍事両面での透明性の向上が重要であるとする (5) 地域の脅威に対する抑止力として 日米関係強化の重要性を強調する点は15 年前と同じである (6) 15 年前に存在したアジア諸国内に日本が政治的役割を強化することへの懸念があるという点については言及されておらず 引き続き歴史の教訓を踏まえるとの言い方にとどまっている (7) この抜粋にはないが EAEG が米国の反対もあって流産したことの対比でいえば この15 年東アジア自身が急速に経済発展を果たし 域内の経済連携の機運が強まったことにより 米国抜きの地域機構の設立が可能な状況になっている点が特筆されよう 第 3 章 21 世紀アジアの地域秩序創造 以上 日本政府のアジア情勢認識とその外交方針につき見た この章では 世界平和研究所がいかなる 提言 を出したのかにつき 筆者の見解を踏まえて解説することとしたい 一言で結論を言えば 今後 年間 アジアの地域秩序の強化 に向けての努力が何よりも求められており 地域の組織作りに日本が特別の努力を傾注し能動的な外交を行うべきということである その方向性は 先に挙げた日本の現政権の見方と大きく異なるところはない 12

17 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 冒頭でも述べたように 現在のアジアにおける最大の課題は 中国による経済的 軍事的台頭を通じてパワー トランジッション ( 大国間の勢力移行 ) が起こる可能性があるという点にある その他にも 内戦 地域紛争 領土等をめぐる偶発的衝突 宗教 貧困 経済危機等を契機とする国内不安定の他国への波及 テロ 大量破壊兵器の所有による脅威など アジアに限らないものの様々な要因により不安定が惹起される 散乱の時代 である 我が国としては このような 散乱 の時代にあって 流動性の激しい状況にあるからこそ 新しい地域秩序の創造に力を入れるメリットが大きいことを理解すべきであろう その秩序とは 地域の特性および日本の利益に鑑みても 人権 民主主義を基調とする 法の支配 を重んじる社会であり 軍事力ではなく経済力が中心となる社会であろう こうした認識の下 提言 ではその具体的施策として 1 東アジア共同体の形成 2アジア海洋安全レジームの強化 3 地域的安全保障レジームの強化 4APEC の役割の強化 5アジアにおける人権 民主主義の強化 6 日米関係の強化 7 日中関係の強化 8 日中韓 3 国の連携 を挙げている これら具体的課題の解説は第 4 章及び第 5 章で行う この章では 総論として アジアの地域秩序強化 の考え方を述べ 同時に その各論の一つとも位置づけられるが 地域秩序構築のコア部分となる1 の 東アジア共同体の形成 の基本的考え方について検討を行う 提言 不確定性の高い東アジア地域の求心力を高め 集団的に安全を促進するためには 政治 経済 文化等あらゆる側面において 協力関係を推進していく必要があり 日本が積極的な役割を担うべきである まずは 米国 インド 豪州等を含む拡大アジアにおいて経済協力機構を創設し 最終的に東アジア共同体の結成をめざす また 政治 経済 文化 安保 人権 民主等 重層的な協力機構を設立し 東アジアにおける一体的協力発展を期する その際 地域の多様性を踏まえ 特にアセアンの意向を重視しつつ 段階的に進めることとする 具体的には 次のような 経済統合 信頼醸成措置 紛争予防 テロ対策 人権 民主主義 海洋安全といった現実的な地域課題の制度化に取り組む この提言が重視する基本的思想は以下のようなものであり 各項目につき簡単に解説する 1 EU とは異なる東アジア共同体 2 重層的な協力機構による秩序 3 新機構の設置 ( アジア版 OSCE) 13

18 IIPS Policy Paper 324J March 米国は共同体に不可欠な存在 5 ASEAN 中心の地域協力 6 地域課題の 制度化 - 地域秩序のルール化 7 日中は地域秩序作りの不可欠のパートナー 1. EU とは異なる東アジア共同体提言の冒頭にもあるように アジア地域においては 政治体制 発展段階 歴史 人種 宗教 地理的条件等が大きく異なることを踏まえ 寛容と柔軟性を旨としつつ 地域全体の求心力を高め る必要がある アジアは多様であり 価値観が大きく異なっていることを前提にすれば 少なくとも短中期的にはEUに匹敵するような 共同体 を実現することは想定できない すなわち 共同体 の意味がEUのように一部 主権 の移譲を意味するのであれば 東アジア諸国には現在そのような政治意思がないことは明らかである 主権の一部を譲渡してまで共同体を設立するのであれば 共同体の加盟諸国が同一の価値観を保有する必要があろう したがって 東アジア共同体への第一歩となる 経済 共同体という場合ですら最終段階で 東アジア共通通貨 の実現という困難な課題が出てくるが 共通の価値観という絆なしに通貨主権の放棄ができるかは疑問である 6 その意味で先行するASE ANが目指す共同体も主権譲渡は考えられていない それにもかかわらず 東アジア共同体 の掛け声の下に 現在東アジアで進められている地域協力の動きは十分意義がありそのような意味での政治的意思は存在する 7 2. 重層的な協力機構による秩序各国が一部主権を放棄するような形での 共同体 設立は近い将来ありえないとすれば 現在あるそれぞれの協力機構を強化 発展させたり 新しい協力機構を重層的に構築していくというのが現実的なアプローチである 先に引用した15 年前の中山演説では 既存の組織として ASEAN,ASEAN 拡大外相会議,APEC,PECC が言及されているが その後も多くの地域組織ができている 主要なものとして ARF ASEAN+3 東アジア首脳会議ができ その他にも ASEM 上海協力機構 北朝鮮情勢をめぐる 6 者協議 また 日本が創設に主導的役割を演じたチェンマイ イニシアティブやアジア海賊対策協力協定といったものもあり地域協力は相当に進んでいる これら 6 畠山襄 東アジア共同体の幻想を捨てよ 中央公論 2005 年 9 月 7 白石隆 東アジア共同体 - 非 EU 型緩やかな連合 ( 読売新聞一面 地球を読む 2007 年 2 月 4 日 ) 14

19 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー の協力は参加メンバーが固定することなく 地域全体としていくつかの協力機構が重層的に重なり合い 全体として地域の秩序が強化される方向に向かっている その意味でも各地域協力が新規参入者を排除しない 開かれた協力 であるとの原則は重要であり いずれは全体が統合に向かうという姿が理想であろう いずれにしても 地域協力が進んだ背景には様々な要因があるが 主たるものとしては 1 域内諸国の経済発展とグローバリゼーションにより相互依存関係が進化したこと 8 2アジア通貨危機や米国同時多発テロを契機として地域協力の必要性が飛躍的に高まったこと などが挙げられている 3. 新機構の設置 ( アジア版 CSCE ) 地域協力は確かに 15 年前に比して相当に進んできているが まだ十分でないことも明らかである 提言 では協力が遅れている分野において 積極的に新たな機構を設立していくことを提唱している 例えば アジアでは紛争予防 軍備管理 核 大量破壊兵器の不拡散といった伝統的な安全保障分野や 人権 民主主義 感染症対策といった人道 人権問題 更には海洋安全 テロ マネロンといった非伝統的安全保障の分野で組織化 制度化が遅れており こうした分野を包括する協力モデルとして 欧州の CSCE ( 欧州安全保障協力機構 ) があり アジアでもこのような機構の設立を念頭においている 冷戦時代 欧州では 緊張緩和の促進を目的として CSCE( 欧州安全保障協力会議 ;OSCE の前身 ) の枠組ができた そこでは 安全保障 経済 科学技術 環境 人道その他の分野 の3つの分野において対話のみならず実体的活動 協力が行われてきた 9 この機構の存在の重要性は 純粋に軍事機構である NATO と異なり 軍事部門も含む包括的な対話と協力により 信頼醸成を高め 紛争を予防し もって 8 この 10 年で 貿易額は 日中間は 4 倍 中韓間は 8 倍 中 ASEAN 間は 6 倍に増加 また 域内貿易依存度が 80 年の 33.6% 04 年 55.9% に拡大 (04 年 NAFTA43.5% EU 65.7%)( 外務省ホームページ 東アジア地域協力の拡大の現状 ) 9 人権分野もその一つ協力分野であり 人的接触 ( 人の移動 青年交流 スポーツ交流 ) 情報の浸透 ( ジャーナリストの活動条件や放送情報の浸透 ) また 人権と基本的自由が扱われ 全体として信頼醸成を主眼とした活動を行ってきた 冷戦が終了した後は 紛争予防 危機管理 復興支援に向けた国際協力に重点を置かれ 時代の推移に応じて重点が変化している 紛争予防については 人権保護 選挙監視を含む民主化プロセスの促進 小型武器拡散防止 麻薬取引 人のトラフィッキング問題対策に関し 重要な役割を担ってきている 最近ではテロ対策が重視されている 15

20 IIPS Policy Paper 324J March 2007 安全保障環境を改善していくとの試みである 1991 年の中山スピーチでは アジア 太平洋地域の安定のために CSCE のようなヨーロッパで発展してきたプロセスや仕組みを適用することは不適当 としたが 今やそのような組織の設置が可能なほどにアジアでも人権 民主主義が普及しつつあり 成長した経済発展を守るべき安全装置 ( スタビライザー ) が必要ということが域内諸国のコンセンサスになりつつある 4. 米国は共同体に不可欠な存在 提言 の中で 米国 インド 豪州等を含む拡大アジアにおいて経済協力機構を創設し 最終的に東アジア共同体の結成をめざす として 東アジアに米国を含める提案になっている 米国の入らない東アジア自由貿易地域といった経済統合体が短期的には目指されるにしても 中期的には米国を含む経済機構が創設されるべきとの考えから 厳密な地理的な条件にこだわらず 米国を内包する協力関係を目標とすべきとしている 更に 政治 安全保障面を含む長期的な共同体構築を考える場合 米国抜きには考えられないとの現実的発想に基づいている 5.ASEAN 中心の地域協力東アジアにおける地域協力は ASEAN を中心に発展してきた それは ASEAN が非同盟 反共産主義という主義 主張を背景として 経済 文化を中心とした結束を求めてできたアジアで唯一の地域協力機構であり この機構の育成に日本をはじめとする西側諸国が協力してきたとの歴史的経緯がある また 西側諸国が ASEAN を重視してきたのは ASEAN がシーレーンの要衝に位置する等地理的に主要国間の中心的位置にあることに加え 人種 宗教 政治体制 経済格差といった矛盾を多く抱え アジアの安定と繁栄にとり ASEAN 地域の安定が重視されたからに他ならないと思われる また 1990 年代以降は中国が台頭してくる中で 域内大国である米国 日本 中国 更にはインド ロシアという大国の間でスタビライザー ( 特にモラル スタンダードの旗手としての役割 ) の役割も担うようになっている 今後は インドを中心とする南アジアと東アジアのブリッジ 豪州とアジアのブリッジといった経済を中心とした更なる位置づけも付加されよう こうした地位は途上国という弱者の集合体であることから可能になるある種特殊な役割という側面がある ASEAN としては そうした地域枠組のハブとしての求心力を維持するためにも 自らの機構すなわち ASEAN 内の進化 発展に努力する必要があり これまでは大国と ASEAN が相互に牽制 支援するという好ましい相互作用が働いてきている 16

21 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 2007 年 1 月 ASEAN 憲章 の 指針 が承認され 共同体創設を予定の 2020 年から 2015 年に前倒ししたのもそのような必要から出てきたものと言える 以上のような事情から 提言 は地域協力の推進に当たり ASEAN を中心にすることが引き続き望ましいとする 確かに ASEAN 中心の原則は その コンセンサス重視 ( 全会一致 ) 内政不干渉 という基本方針に縛られやすいとのデメリットはあるものの 経済成長著しい ASEAN という連合体の支持を得つつ地域秩序を作っていくことのメリットは大きい 例えば ミャンマーの民主問題がなかなか進展しないというデメリットがある一方で 今回のASEA N+3 首脳会議と東アジアサミットで日本の 拉致問題 が議長声明に入ったが 日本の主張の正当性がアジアの声として世界に発信できたという意味で外交的意義が高いといったメリットがある そうした ASEAN の位置づけにつき 日本政府も アジアの安定というものは ASEAN 諸国が民主的落ち着いて 栄えていない限りありません 10 日本は今後とも ASEAN 統合を支援する文脈のもと 彼らのうち相対的に豊かでない国々に対してODAを重点的に実施していく 11 と述べ カンボジア ラオス ベトナム ミャンマーへの支援の必要性や経済面での連携を進めることにより ASEAN の安定 強化を図っていく旨コミットしている 日本として 日 ASEAN 関係の強化は 地域のバランス強化の観点からも ASEAN 創設期 (1967 年 ) からの一貫した外交政策であり こうした長年かけて築いた紐帯を引き続き強化していく必要がある 他方で ASEAN のペース これはある種アジア的文化の一側面といわれることがあるが これを尊重することは大切であるが 現在のペースではアジアの実効的秩序作りに十分とはいえないことも確かであり 日本として適切なペースとなるよう働きかけていく必要がある そして引き続きODA 等の活用により ASEANの経済成長 ひいては制度強化 民主化を図りASEANの安定を図っていくことが こうした秩序作りの加速化にもつながるのである 6. 地域課題の 制度化 - 地域秩序のルール化地域経済が引き続き成長していくためには WTOやFTAといった共通のルールを設定し 参加国がこれらを遵守し ルールに疑義が生じた場合は あらかじめ定めた手法により解決を図るとの制度作りが重要である 経済分野で言えば WTO のルールの他にもアジア地域には様々な非関税障壁や自由な貿易や投資を妨げる問題が存在し これらのルール化を進め 更なる経済成長を果た 10 第 166 回国会における麻生外務大臣の外交演説 (2007 年 1 月 26 日 ) 11 わたくしのアジア戦略 日本はアジアの実践的先駆者 Thought Leader たるべし 麻生外相演説 2006 年 12 月 7 日 於 : 日本記者クラブ ) 17

22 IIPS Policy Paper 324J March 2007 すことが可能である 政治や安全保障分野でも同様に 関係国間でルールを定め 違反行為を相互に監視し 紛争や危機を相互に管理 予防していく体制をとることが望ましい すなわち 一国の秩序が法を含む広い意味での 制度 のもとに成り立っているように 地域レベルでも 制度 を定め それを遵守していくことで安定した秩序がもたらされる 提言 は地域の秩序構築は 経済分野の制度化のみならず 政治 安全保障分野 特に非伝統的な安全保障分野において広範な制度化を進めることにより安定が図られるとの認識に立っている 7. 日中は地域秩序作りの不可欠のパートナー詳細は第 5 章に譲るが アジア地域の秩序維持にとって 日米中の3 者関係が最も重要であり それゆえに上述したように米国の存在は不可欠であるが 同様に 中国の入らない地域秩序作りはほとんど意味をなさない イデオロギーの異なる中国との間で どのような秩序を作るのかは大きな課題であり 日中両国が秩序作りのパートナーとして緊密な協力関係を作ることが何よりも必要な状況となっている 第 4 章協力分野別の具体的地域協力 以上 アジア地域における秩序強化につき 提言 の基本的考え方を示した ここでは分野別に 提言 で触れた内容を敷衍していくこととする 1. 東アジア共同体の形成 ( 経済面の協力 ) 提言 米国 インド 豪州等を含む拡大アジアにおいて経済協力機構を創設し 最終的に東アジア共同体の結成をめざす 貿易 投資面において EPA/FTA 網の統合とルール面での標準化 調和を図り また アジアの金融安定化にむけ 金融 資本市場の整備 育成等を行う 共同体 の考え方については 既に前章で総論的な検討を行い まずは既に緒についている経済共同体への動きを強め 日本がその主導的役割を果たすべきであるとした けだし 日本の国益を反映しやすい地域社会とは 軍事力ではなく 経済力が主要な力となるような世界であり 日本がもつ経済力 技 18

23 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 術力を使うことにより そのような方向に持っていける余地が高いからである 課題は EPA/FTA を二国間から多国間へとネットワークを広げていくこと チェンマイ イニシアティブの強化 アジア ボンド構想の実現といった努力を通じ 地域経済の連携強化と安定を図ることである 自由貿易地域は ASEAN+3がいいのか ASEAN+3+3がいいのかとの議論があるが 経済的には圧倒的に後者であることは明らかであり 可能な限り後者が目指されるべきであろう また 遠からず米国や豪州 インドを含む APEC 規模の組織になることが望ましいが いずれにせよ 先進国が入る自由貿易地域を作る場合 WTO のルールに整合的になるためにも日本は農業を中心とした国内の保護分野を開放する必要がある 日本が国内の政治的困難を克服し率先してその実現を図ることが望ましいが こうした日本の施策は地域の経済発展に資するのみならず 域内各国の改革と開放を強く促進することにつながる すなわち 日本の市場開放が市場経済という日本が普及したい価値を実現し 連動して地域の人権 民主の促進を促すことになるとの視点が重要である 2. アジア海洋安全レジームの強化 提言 現在 アジア地域における海賊対策への取り組みが緒についたが その実効性を高めるため協力強化を図るとともに より広く 核 大量破壊兵器不拡散やテロ防止を含む包括的な海洋安全を目的とした多国間機構を創設する 海洋の安全確保は 海洋国家が多数を占めるこの地域では 欧州に比して格段にその優先度が高い 海上貿易の発展にとりネックになる海賊対策は 1999 年の小渕首相の提案以来 日本が一貫して主導し アジア海賊対策地域協力協定 という形で結実し 2006 年 9 月にようやく発効にこぎつけた 最も重要なマラッカ シンガポール海峡の当事者であるインドネシア及びマレイシアは未だ批准していないし 参加国の中には実際の取締能力が低い国が多く 能力向上のための国際協力を行う等今後とも息の長い努力が必要である また 核不拡散やテロ防止も同様に重要であり 米国が主導しボランティア ベースで進めるPSI( 海上等における輸送を阻止することで大量破壊兵器野の拡散を阻止する構想 ) やCSI( 港湾等におけるコンテナ安全対策構想 ) も実効を挙げつつある 更に 昨年 国連公海漁業協定が発効したこともあり 今後は遠く公海における外国船の漁業取締りも新しい海洋の秩序維持の観点から重要性を増すことが予想されている そもそも 海洋安全は 海と船という国家主権が複雑に入り組む分野であり 19

24 IIPS Policy Paper 324J March 2007 海洋覇権や国家間紛争につながりやすい性質をもつ 海洋における活動が拡大し 利害が錯綜して来ている今日 海洋における犯罪取締り 紛争除去のため 海洋秩序構築につき域内で意識の共有を図っていく重要性は極めて高い 我が国周辺海域だけ見ても北朝鮮の不審船の例や中国船による領海侵犯 海洋資源をめぐる摩擦 また複数の領土紛争の懸念といった問題が存在する こうした問題で二国間がにらみ合う構図は安全上リスクが高い できる限り法および秩序により集団で解決する方向にもっていければそれが望ましい そのために アジア海賊対策地域協力協定 という核を中心にこの協定の所掌範囲を拡大していくのか 既に始まっている ARF における枠組で外交的解決の促進を図るのか 若しくは先に挙げた OSCE のアジア版の創設により対応していくのかはわからないものの 海洋問題の安全につき包括的に取り組む多国間機構の創設に向けて早急かつ粘り強い働きかけを行っていく必要が高まっている 3. 地域的安全保障レジームの強化 提言 既存の ARF を中心にアジア 太平洋地域の信頼醸成レジームを強化し 予防外交 軍備管理に到るまでの制度化を図る ARF(ASEAN 地域フォーラム ) は先述したとおり 1991 年に行われた日本の提案が端緒となり 1994 年から開始されたアジア太平洋地域における政治 安全保障分野を対象とする全域的な対話フォーラムである 12 これまでの会合を通じて 域内問題を含めて率直な意見交換を行う慣習が生まれており 初期段階ではあるが具体的な信頼醸成措置も実施されている 例えば 安保対話 防衛交流の推進 国連軍備登録制度への参加慫慂 国防政策ペーパーの自主的提出等の透明性を高めるための施策である 現在 ARF は第一段階の 信頼醸成措置 と第 2 段階の 予防外交 の重複した段階にあるといわれることが多い しかし 2000 年に 予防外交 の概念と原則が採択されたが その後の制度化へ向けての動きが停滞している 予防外交とは あくまで軍事行動や武力の行使は伴わず 外交手段による解決を目指すアプローチである 交渉 事実調査 仲裁 調停といった活動が想定されるが こうした活動を地域内で制度化するには 公平であるべき議長国の ASEAN 12 現在 25 カ国及び EU が参加しており 北朝鮮もメンバーである 不外交当局と国防 軍事当局の双方の代表が出席しており 毎年夏に開催される閣僚会合 ( 外相会合 ) を中心とする一連の会議の連続体であり コンセンサスを原則とし 自由な意見交換を重視する 議長は ASEAN 諸国内の持ち回り 1 信頼醸成の促進 2 予防外交の進展 3 紛争へのアプローチの充実 という三段階のアプローチを設定して漸進的な進展を目指している 20

25 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 内のみでの持回り制の是非 事務局の設置といった制度化の問題が避けられず 実際に予防外交が具現化する場合の 内政干渉 への懸念もあり 中国や ASEAN 内に抵抗があるようである 引き続き粘り強い働きかけが必要と思われるが ARF の枠組が強化されるよう日本が率先して取り組むのみならず ARF のみに頼ることなく OSCE アジア版の創設等も検討し 各国の軍を巻き込み実際の活動を通じて信頼醸成を図ることが望まれる 軍備管理としては 核兵器については東アジアにおいても中長期的な廃絶に向けて取り組むとともに 通常兵器の場合も 攻撃型兵器の削減や開発抑制などが考えられるが 保有軍備の公開 軍事演習の通報 相互視察 MTCR( ミサイル技術管理レジーム ) PSI CSI の協同の取り組み等現行の取り組みを強化することが当面重要である この点 PKO 活動や災害復旧の活動への参加は信頼醸成に資するものであり 日本がこれら活動に積極的に参加することにより域内の取り組みを主導していくことが重要である また 前述の PSI 活動や公開での漁業取締りも重要な多国間協力であるが 海上保安庁のみならず 海上自衛隊としても積極的な参加を行っていくべきであろう こうした広範な活動を通じて アジア諸国との安全保障ネットワークを強化する必要がある また 国内的には国際平和協力活動に対する我が国の基本的なスタンスを明確化し 軍事面での協力と非軍事面での協力をバランスよく配分した総合戦略の立案が必要である 13 その観点から これまで時限立法化されてきた国際平和協力活動等への参加を一般法化し 合理的な法的枠組と総合的な国益の観点からの参加基準の設定等 状況に応じた柔軟な政治的判断を可能とする体制を確保する必要があるし 集団的自衛権の解釈の問題が PKO 活動や外国との軍事演習にしろ 実際の不都合を生じさせており 折角の機会を逃しているとの結果になっている 海洋国家としての柔軟かつ現実的な決断が早期に求められる 4.APEC の役割拡大 提言 既存の経済協力としての機構をアジア 太平洋地域の政治 安全保障機構としても発展させる APEC( アジア太平洋経済協力 ) は 1989 年に初めて開催され これは大平首相以来長年我が国が地道な活動を続けてきた努力が実を結んだものである 目的は域内の持続可能な発展を図ることにあり 年以降はこれまでの閣 13 提言 の安全保障分野 : 新たな脅威への対応 主体的な防衛戦略の確立 14 アジア太平洋地域の21 国 地域から構成される ( インドは域外とされている ) 参加メンバーによる APEC 地域の経済規模は 世界全体の GDP の約 6 割 APEC 地域の人口は 21

26 IIPS Policy Paper 324J March 2007 僚レベルの会議に加え 首脳会議も開催され 域内の貿易投資の自由化 円滑化 経済 技術協力が要な活動となっている APEC はアジア 太平洋地域の主要国がすべて参加し まさに日本が望む経済力が主要な力となる地域社会を目指すうえで重要な組織であるが 必ずしも当初期待された大きな役割を果たしえていないとの感がある 2006 年に長期的展望として 自由貿易圏構想 が出されたが この目標に向けての環境づくりを粘り強く行うべきであろう また これに関連するが 2010 年は先進国にとりボゴール目標という自由化の達成年であり APEC の将来にとり重要な節目の年となる 日本はその議長国でもあり 主導的な役割を担う上でも自らの自由化アジェンダを早急に進めるとともに 他国との調整を図っていく立場にある また APEC の重要な役割の一つとして 毎年主要な大国の首脳が一堂に会するという貴重な機会が制度化されている 先進国首脳サミット同様 APEC が政治 安全保障の議論を行う場として活用され 政治 経済のバランスある協議の場になることが望ましい 現在もテロの議論を行うことが定着しているがこのような方向は散乱の時代の国際情勢にとり必要な変化と思われる 恒常的な活動が経済中心であることは 日本にとっても望ましく その意味での方向転換は不要であろう 5. アジアにおける人権 民主主義の強化 提言 地域的な人権保障の枠組みを設置する等により アジア地域の人権 民主主義の深化を推進する 人権 民主主義分野は 多様性の大きいこの地域では未だ問題を抱える国が多く マルチの議題として取り上げるのは時期尚早と考えられてきた 人権や民主主義 法の支配といった問題をマルチの場で議論すると国内に跳ね返ることが懸念されたのである 他方で ASEAN の大国であるインドネシアではスハルト大統領の失脚もあり民主化が進んでおり 多くの国で 市民社会の発展による民主化 人権といった普遍価値の普及が進んでいる 例えば この一月に開かれた ASEAN 首脳会議では 将来の最高規範となる ASEAN 憲章 の 指針 が承認されたが ここでは 内政干渉 の原則は基本的には引き続き維持されることになったものの( 一 世界全体の約 4 割 また 我が国の貿易のうち 輸出 輸入とも約 7 割を APEC 地域が占める 1994 年にボゴール目標が採択され 先進メンバーは 2010 年までに 途上メンバーは 2020 年までに自由で開かれた貿易投資の達成を確約 22

27 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 部見直しが承認されたとの前向きな見方もある ) 民主的価値観の強化 憲法に反しての非民主的な政権交代の否定 人権及び基本的な人権の尊重を通じての平和と安定の尊重といった事項が盛り込まれ こうした問題への違反に対し実質的な制裁措置がとられる可能性が示唆されている したがって 人権 民主の問題は今やタブーではなくなり 東アジアの秩序形成の重要な要素であるこの分野において地域枠組を構築する土壌ができつつあるといえよう 人権を扱う欧州の OSCE でも参加メンバーが拡大し 中央アジア諸国が入っているという前例もできている こうした動きに連動して 日本政府でも重要な方針転換が起こりつつあると思われる 2007 年 1 月 安倍総理は所信表明演説で 自由 民主主義 基本的人権 法の支配といった基本的価値観を共有する国々との連携強化 を外交方針のひとつにするとし 麻生外相も同じく外交演説で 日米同盟 国際協調 近隣アジア諸国重視の外交 3 本柱に 自由と民主主義の輪を広げる 自由と繁栄の弧 を作るという 4 本目を加える として政府全体の方針になった 再び 麻生大臣のスピーチを引用する 15 外交とは はるか未来を望み 国益と国民の福利を伸ばす営みです そのためふさわしい環境を世界に作ろうとする 営々たる努力の別名です 外交はまた あり得べき危機を極小化しなくてはなりません これら外交本来の務めを果たすため 第四の柱 すなわち 自由と繁栄の弧 を作ろうとする方針は 我が国にとって必須のものと言えます 冷戦終結以来 10 有余年 今ユーラシア大陸の外周で弧をなす一帯に 自由と民主主義に基づく道を歩むか 今しも歩みだそうとする諸国が点在しています ここにおいて我が国は 自由の輪を拡げたい 民主主義 基本的人権 市場経済 法の支配といった普遍的価値を基礎とする 豊かで安定した地域を作っていきたいと思います いま重んじようとする価値とは どこか異国の産物ではありません 我が国は 浮き沈みがあったとは申せ 近現代史を通じ これらの価値を自分の物にしてまいりました 人類社会に普遍の価値は 我が国自身の価値でもあります いまや価値の外交の実践 15 第 166 回国会における麻生外務大臣の外交演説 :2007 年 1 月 26 日 23

28 IIPS Policy Paper 324J March 2007 は 先進民主主義国として 我が国の責務であると考えます 安全保障実現にも資するものです 自由と繁栄の弧 の上で 民主化への長い道のりを走り出したか 走り出そうとしている諸国と我が国は相並び 共に駆けるランナーになりたいものです しかもその営みを 価値観と志を共にする 米国 豪州 インド 英仏独など欧州各国 国連や国際諸機関と 手を携えて進めてまいります このような新方針の背景には まさに本稿の主題である地域秩序強化の必要が高まっているとの認識があるであろう 人権や民主主義 法の支配といった原則は我が国の伝統であり自信を持って推進していくことができるし それが我が国の 安全保障の実現に資する と捉えている 世界平和研究所が 提言 の中で 地域的な人権保障機構の設置を提案しているのも同じ認識から出ているものであり 地域の市民社会の発達に伴いこれら原則が地域社会の支持を得て 域内諸国の民主化を通じ 秩序の強化が図られると考えている 秩序が安定し強固となれば 安全が高まるのである なお 注目すべきと思われるのは 同じ外交演説で 法の支配 を強調し 日本として 国際紛争につき 今後積極的に国際裁判を利用する可能性を表明していることは 領土問題等への対応にも適用される可能性を示唆した点で注目される 16 けだし 実力による領土問題の解決は厳に慎まなければならず 関係国がナショナリズムにより事態を悪化させることがないよう外交的解決が何よりも優先されるべきであろう また 二国間の解決が困難な場合には 国際機関の司法の判断に委ねることを率先して検討すべきであろう 第 5 章日米関係と日中関係 前章までは多国間の枠組構築 ( マルチ ) を通じての秩序強化を検討してきた 16 国際社会の直面する挑戦 という項で 国際社会における 法の支配 の確立に向け期待される役割を果たすため 一つお願いがございます 国際刑事裁判所へ我が国として加盟するため 今国会で 関連条約の締結につき 御承認いただきたいと思います また 紛争の平和的解決に向けた 各種国際裁判の活用に努めることを申し上げます 24

29 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー のに対し この章では二国間関係 就中日米関係と日中関係を通じた秩序強化について概観する この過程で アジア地域における日米中関係のバランスが重要であるとし そのために日本による独自外交を強める必要が高くなっていると主張する すなわち 台頭する中国が今後アジアにおいてますます存在感を示すことは間違いなく 日米中という 3 国の相互関係をいかに構築していくかが大きな課題となっているが これまでの日米同盟基軸 その中での日中友好という日本の外交政策が何がしかの調整を迫られているとする 特に強調したいのは 日本が今後アジア秩序を再構築していくに当たり 外交の柱として 日中関係の格上げ を図り 日米関係を外交の基軸 としつつも 中国を米国と並ぶ最重要の二国間関係に位置づけるべきとの点である 日本が独自外交色を強めつつ 中国に対しより濃厚な 関与 を行っていくことにより 米中関係の強化と相伴い日米中のトライアングルがより安定的なものとなり その結果 地域全体の強靭性を高めることとなると結論する 1. 外交 安保の基軸である米国との関係強化 提言 我が国が存在感を持ち 現在の安全と繁栄を確保していくためには 同じく自由と開かれた秩序を志向する海洋国家であり 体制 価値観を共有する大国である米国との関係強化は必然的な政策方針であり 外交や防衛はもとより 経済的 社会的な面を含め 望ましい国際秩序の形成に向けて連携すべきである また そのような秩序構築を目指す国々との協調を強化すべきである 東アジアの安全保障は これまで日米安保条約を中心として 日韓 日豪の同盟関係や 米比 米シンガポールの軍事協力関係といった米国をハブとする二国間の安全保障条約等を基軸に担保されてきた これを前述の麻生外相のアジア演説では 多国間の地域枠組を築くためには 米軍による抑止力の維持のための日米同盟の強化 米国の抑止力は これまでも一貫して 戦後の東アジアの平和と繁栄の基礎となってきました また 軍事面に限らず 世界最大の民主主義国家であるインドや 日米両国双方にとっての長年の友人である豪州やニュージーランドとの戦略的関係を強化するとともに 我々の ASEAN との長年のきずなを再活性化すること といった形で米国の重要性を表現している 17 すなわち 地域秩序を強化 創造するとする場合 可能であれば 欧州の 17 東アジアの将来の安定と繁栄を共に目指して 過去の教訓 そして夢を見る自由に向けたビジョン ( 麻生外務大臣演説 2006 年 5 月 3 日 戦略国際問題研究所 ( 米国 )) 25

30 IIPS Policy Paper 324J March 2007 NATOにならった集団安全保障体制の構築が模索されてもいいはずであるが アジア地域は残念ながらそのような状況にはなく引き続き米国を中心とする二国間安全保障のネットワークが基本となろう その一環として 日米同盟をより実効的なものにしていくことが地域の安全にとり重要であることは言うまでもない 日本としては 北朝鮮の脅威を含む対外脅威に対応すべき程度に応じて 必要な備えは 専守防衛 の枠内 自主的防衛力の整備を行わなければならない 海洋国家として 自国のみで安全が確保できなければ同盟を頼りにするのは戦略的な選択であり アジアの平和を維持していくには いかに日米関係をより安定的 実効的なものにしていくかが何よりも重要である点は現在でも変わりがない 他方で 地域情勢は更に不確実性を増しており 米国が軍事力を使用するような事態が起こるのを避けるべく地域の安全保障環境を緩和していく努力がより必要となっている 冷戦終了後 先に述べたように 地域の安全保障の向上を目指して ARF が立ち上がったが これは地域機関と呼ぶには事務局もなく未だ対話の段階に過ぎない 無論対話を通じた信頼醸成はそれなりに効果をあげており引き続き予防外交の実施に向けて取り組みが強化されるべきであるが 更に 非伝統的安全保障分野において実質的な協力を進め 同時に信頼醸成を図る目的で OSCE のアジア版の設置に向けて努力することが望まれるという点は既に述べた こうした軍事面 非伝統的安全保障分野で 地域の協力体制を深め 望ましい国際秩序を包括的に形成する上で米国との連携は不可欠である 特に 日米中の3 者関係が今後の地域の帰趨を握ることから 中国への 抑止力 をもつ米国と 隣国であり米国とは異なるパワー ( 主にソフトパワー ) をもつ日本がパートナーとして連携することはひときわ重要なのである 2. 日本の独自外交 提言 では 地域協力のみならず 防衛 地球的課題への対応等幅広い分野で日本の独自外交 18 の必要性を主張している なぜ 独自性が必要なのか 米国との関係強化は 同じイデオロギーを共有する海洋国家としても 現下の国際情勢からしても必然の選択ではあるが それを絶対視すべきではないという理由とともに むしろ独自外交の幅を広げることが日米関係も地域秩序も強化できるとの理由による もう少し詳しく言えば以下のようなものとなる (1) 将来 米国が大きな政策変更を行う可能性も視野に入れて 日本は自ら 18 提言 では 地域での役割 独自の情報力 防衛力強化のほか 地球的課題として援助 環境 核軍縮 不拡散等の分野での独自の貢献を挙げている 26

31 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー の安全を多面的に構想していく必要がある イラク戦争により 今後米国が協調外交を志向する可能性が高まったと言われているが 米国内政の状況によっては一方的行動をとる可能性がありうるし 米国の対外政策が常に正しいとも言えない その際 日本が米国に影響力を及ぼすためには 日本として説得する 力 をもつ必要がある なお 米中は 伝統的に関係が良いという点も念頭に置く必要がある (2) 中国の台頭により アジア地域においては 日 米 中が主要なプレイヤーとして存在することになるが 米中関係の動き次第では 日本が対立回避のためのバランサーになる場合がありうる 日本が自らの判断により 地域の平和と安定のためにスタビライザーの役割を果たすのである スタビライザーになるには 影響を及ぼすに足る 力 が必要である (3) 日本がアジアに位置する国としてアジアの本音を代弁することが可能となる グローバルなバランスの中で日本が 力 をもつことが望ましい 例えば 米国として内政上妥協が困難な人権問題のような場合 日本が一度振り上げた米国のこぶしを下ろす役割を担うことが時に可能であろう 1989 年の天安門事件の際 中国への制裁を日本がやめるよう西欧諸国を説得したのはその例である 独自性を失って 対米従属 対中従属の二者択一になるような状況は日本の外交上も 国際政治全体からしても望ましくない 独自性を持つべきというのは 米国との基本的関係を変更し 米国及び中国と等距離外交を行うべきという意味では決してない 中国が現在のイデオロギーを維持する限りそれは日本としてとりえない選択である 日本が国力を強化し国際社会で相応しい積極的な責任を果たすようになることで 日米同盟がより健全な形で維持 強化されることとなり ひいてはアジア及び国際社会の平和と繁栄が達成されるという意味である 3. 中国との関係強化 提言 日中関係は アジアの平和と繁栄にとり極めて重要な関係である 両国は対等なパートナーとして 地域に責任を有する協力関係を築くことが必要である 歴史認識の問題については高まるナショナリズムを抑え 冷静かつ客観的に対処するのが政治の役割であり 対話を損なうような政策は相互に慎まなければならない 27

32 IIPS Policy Paper 324J March 2007 例えば 有識者レベルの歴史研究の場や紛争処理メカニズムの場を設置するほか エネルギー 環境等共通の問題で緊密な連携をとる 中国の台頭は アジアに対し チャンス と リスク をもたらした 冒頭でも述べたとおり 今後 30 年間に 米国と中国の力関係が大きく変化し 勢力均衡が変化すれば 軍事的な衝突が起こるおそれがないとは言えない 米国のゼーリック国務副長官 ( 当時 ) は 一昨年中国が 責任あるステークホルダー となる必要があり 米国としてヘッジ政策をとりつつ中国の行動を注視していくと述べ大きな注目を浴びた 先に引用した麻生外相の演説は 中国が 責任あるステークホルダー として行動することが地域の平和と繁栄にとり不可欠であるとし 中国に不確実性を解消するための 透明性 を求めるとともに 中国が建設的なパートナーとして参加することが-そうすることが自らの国益に最も資すると考えるような多国間の地域枠組が必要だとする 更に その枠組は相互不信や偏狭なナショナリズムに基づくパワーゲームではなく 内包的 (inclusive) な相互信頼に基づくものであると述べている 以下では 提言 が意図する日中関係のあり方につき 重要な諸点を検討する いくつかは 提言 でも明記しているが その趣旨は 中国との関与と協力を強化して 中国とともに望ましい地域秩序を形成していくべきということである 別の言葉で言えば 日本も中国も縛られる制度 ( ルール ) に基づく地域秩序を構築するに当たり 日中の関係強化 信頼強化が不可欠であり そのための具体的施策をとることが重要であるとする (1) 対中関係の格上げ中国の台頭は既定の事実であり この地域の繁栄と安全という両方の鍵を握っている この中国とどのように付き合っていくかは今や日本の外交政策にとり最大の課題であろう 地域の責任ある大国同士の関係を構築するため 日本外交は対中関係を一段格上げするべきである 日米同盟を堅持するとの大方針の下ではあるが イデオロギーが異なる日中関係をどう処理していくかは極めて困難な作業であり 日本外交の関心と活動を従来に比して意識的に強化するのである もとより 米国との関係は外交 安保の基軸であるが 日中関係の行方は日本にとり経済面でも安全面でも生命線であり 米国とは異質ではあるが 同様の重要性を持って事に当たるべきと考えるのである 対話を強化し 関与と協力を濃密にすることを提案している (2) 中国の呪縛 からの解放 対等外交 28

33 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 日中関係に関する 提言 の中で キーワードは 対等 である 日中間に 対等 な関係があってはじめて有効な対話や関与が可能になるからである これまでの日中間の長い歴史の中で両国がいわゆる 対等 な関係にあったことはないと言われており その意味で 対等 な外交の営みというのは両者にとり始めての経験であり挑戦である しかも 日中間には引き続き複雑な 過去 の問題がつきまとう 日本人にはかつて中国を侵略したという負い目 贖罪感が強くあり 今後も存在し続けるだろう しかし 今後の外交場裡では 責任ある対等なパートナーとして 歴史の問題を切り離し 同じ目的に向けて議論を闘わせなくてはならない 歴史問題が常に影を落とす二国間関係は両国にとっても地域社会にとっても正常ではなく不都合である この点 小泉総理の靖国神社訪問を契機とする日中関係の悪化は両国にとり一つの分水嶺であったと思う すなわち 中国が台頭してきたことで日中関係の位置づけが変化し摩擦が生じやすい状況となり 中国における反日デモ 日本の安保理常任理事国入りへ反対活動 日本領海侵犯 東シナ海ガス田をめぐる対立が連鎖的に起こった そうした状況の中で靖国問題とこれら問題がシンクロして 中国との歴史問題と日中関係のあり方が日本で大議論されることになった 中国への感情的反発も日本中に蔓延した 同時に日本人は対立の過程で日中関係の重要性を再認識することになったのである こうして この5 年の不正常な関係は 日中関係を短期的に損なった一方で 日本人が中国に対して長年持っていた 罪悪感 遠慮 という呪縛を全面的にではないにしても解きほどき むしろ不満は不満として 主張は主張として明確に伝えるという正常な関係を作り出す契機になったのである 先に述べたように日本政府が 価値外交 を掲げることになったのも 中国の呪縛 が解けつつあることと無関係ではないだろう いずれにしても この数年の対立を教訓として 両国政府は今後歴史問題や国民のナショナリズムの台頭が両者の深刻な対立にエスカレートしないよう十分に注意を払う必要がある 歴史認識の問題については高まるナショナリズムを抑え 冷静かつ客観的に対処するのが政治の役割であり 対話を損なうような政策は相互に慎まなければならない と提言したのはその意味である 思うに 両国の間で 歴史問題による対立が起こるのは避けがたい 双方共に国民によるナショナリズムがあり 内政の事情というものがあるからである 特に 中国の内政事情を考えれば 冷戦の崩壊で共産主義というイデオロギーが力を失い 中国共産党の独裁を支える論理は愛国主義と帝国主義を打倒した現代史 そして台湾の祖国復帰に求めるしかないだろう それはすべて日本に関係しており 日本批判になりやすい構造がある 筆者は 台湾が独立を宣言し その独立を日本を含む国際社会が承認する事態になる可能性はないと考 29

34 IIPS Policy Paper 324J March 2007 えており そのことは 2005 年の台湾における憲法改正をみても明らかだが 19 中国はそのように考えないのは上記のような事情に基づくものであろう いずれにしろ 歴史の問題が阻害して首脳間の意思疎通ができないような事態になることは不正常であり 両国間の相互理解のための対話と交流の活発化は不可欠である 首脳間の接触が阻害されることの問題は それ例外の党や政府の要人の接触も制限されることになり 相互理解が閉ざされるとの不利益があるのである なお 安倍政権になり 両国間で歴史の共同研究が始まることになったのは 特筆されるべきと考える 双方で歴史認識が一致することは困難であるが 学問研究の場として活発な議論が行われ 事実認識の乖離を縮め 双方の主張を主張として理解する場になることが望まれる 一昨年 米国のゼーリック国務副長官が提案したように日中米の 3 者の学者による共同研究を行うことも引き続き検討されるべきと考える (3) 包括協議の枠組設置かつて日米が構造協議を行ったように 日中の間でも同様の包括協議の枠組みを設置し二国間にまたがるあらゆる問題を議論し 諸問題の解決 相互理解の向上に努めることが望ましい 日中 FTAの将来構想を含めた経済問題のみならず 紛争処理を含む外交問題 人的交流 エネルギー 環境 軍事交流を含む信頼醸成 歴史に関わる問題 人権問題等あらゆる問題を一体的に扱い 定期的にフォローしていくのである このようなプロセスを集中的に継続することにより 隣国ゆえに必然的に起こる対立や摩擦を最小限に抑えるとともに 両国民が日中関係の重要性を理解することが可能になると思われる (4) 日中経済協力日本の経済協力は よかれ悪しかれ準賠償の性質をもって行われてきた側面がある 日本から見ると贖罪意識からの資金供与であり 中国からすると賠償の肩代わりをもらっているのであるから礼を言う筋合いのものではないという意識が多かれ少なかれあったと思われる この相互心理が日本からすれば巨額の経済協力であったにもかかわらず 双方が対等かつ健全な関係を築く環境を阻害してきた一因であったと思われる 中国が援助される側から援助する側に回るほどに経済的に発展したこと 日 19 星山隆 両岸関係 現状維持 の構図 台湾海峡で軍事衝突はあるのか ( 世界平和研 究所 ) == 30

35 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 中関係がいろいろな原因で悪化したことによりこれまで日中関係の支えの役割を果たしてきた円借款の新規供与が 2008 年から行われないことが双方の合意で決まった さはさりながら資金供与の必要性は引き続きあるのであり 援助 ではない 互恵 に基づく新しい協力のあり方が検討されるべきである すなわち 提言にもあるようにエネルギーや環境問題は本来中国が一義的責任を負うべきであるが 日本にも跳ね返る性質があり 互恵 の要素を含むものである また最貧困問題もより広い観点からは 互恵 の性質をもつ 中国の政治不安は日本への難民流出といった事態に到らないまでも経済を含めて隣国日本に深刻な影響をもたらす そこで 日中間で二国間国際機関を設置し双方が資金を出し合い 両者の合意の下に互恵プロジェクトを実施する枠組が検討できるのではないかと思われる そこでは エネルギーや環境案件のほかにも 最貧困プロジェクトを実施したり 双方の留学生プロジェクトや交流事業を無償ではない有償ベースで行うことが可能であろう (5) 軍事交流中国のように軍の影響力が強い国との付き合いでは やはり 軍人同士の接触 信頼醸成は何より重要であろう これまで この分野の接触は必ずしも活発とは言えなかったが 軍人交流 相互訪問の定例化 共同演習等様々な交流が行われるべきであろう また 日米中という三者の軍交流が行われることも期待される 4. 日中韓の 3 者関係 提言 隣国である中国 韓国との間では善隣友好を旨として 三国首脳協議を年数回開催し 首脳の高級事務レベル (SOM) を制度化し 東アジアの協力緊密化 より広くアジアの地域秩序強化の問題を含む地域の諸問題の取り組みに向けて先導役を果たす 日本 中国 韓国には長い交流の歴史がある一方で 朝鮮半島を舞台とする覇権争いの不幸な歴史があり 相互の間には複雑かつ困難な問題が多く対立も目立ちやすい しかし 国連の安全保障理事会常任理事国の立候補を見ても 日本のみならず ドイツ ブラジル インドのすべてが隣国 ( ライバル ) からの反対に遭っており 隣国ゆえの対立があるのはむしろ当然である 中国も韓国も大陸国家の気質を多く持ち 我が国とは国民性も異なり 思考パターンも似ているわけではない したがって 恒常的に生ずるであろう対立をいたずらに過大視することなく 政治がナショナリズムを抑えつつ 冷静な姿勢で対話を重ねることが重要である そして 提言 はそのための体制作りを求めてい 31

36 IIPS Policy Paper 324J March 2007 る 特に 今後北朝鮮の核問題をめぐる 6 者協議が発展すれば この北東アジア地域で 6 者による地域組織が生まれる期待がある そのためにも 三国首脳協議の定期開催をはじめとして 3 国が緊密な協力を続け 信頼感を高めておくことが地域機構設立の際の貴重な土台になるものと思われる まとめ冒頭で日本が今後のアジア外交においてなすべき施策として5つを挙げたが 改めて記述すれば以下のものであった (1) 重層的構造の 地域秩序の創造 に向けての積極外交 (2) 米国との同盟関係堅持 (3) 日中関係を日米と並ぶ最重要の外交対象へ (4) 人権 民主等の普遍価値に基づく独自外交の展開 (5)ODA の強化 一言で要約すれば (1) の 地域秩序の創造 に尽きるのであるが 実はこの結論は平凡なものである アジア外交に関わる識者の多くも大同小異このような結論に到るであろう なぜなら 一般の現状認識から常識的に導かれる結論だからである 例えば アジア論の専門家である白石氏は 1 日米同盟の強化 2 東アジア共同体の構築 3 中国に対する関与と抑止の戦略を挙げている 20 また 麻生外相も既に紹介したが 1 日米同盟の強化 2 日中関係の深化 3 地域協力の推進 4インド 豪州 ニュージーランドとの戦略的関係強化 ASEANとの長年のきずなを再活性化 5 北朝鮮問題への取組 を挙げている 切り口は多少違っても提起している問題意識はほぼ同様である それでは日本として秩序構築をどのように進めればいいのか 明らかにアジア情勢は中国の台頭により不確定性を増しており 中国を入れた地域秩序を如何に構築するかが最大の課題である 域内にはそうした秩序構築に向けて歩を進めるべきとのコンセンサスもモメンタムも確かに存在する 秘策はないが処方箋はあり 重層的かつ地道な施策を積み重ねるしかない 日本としてやるべきことはわかっているのであり 後は意志と実行力である 日本の外交手段の主なものとしてODAがあり PKOがある もちろん外交交渉力も重要であり経済力や技術力がその背景となる ASEANと長年培ってきた信頼関 20 白石隆 次期首相がとるべきアジア戦略とは ( 中央公論 2006 年 10 月号 ) 32

37 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 係といった外交財産もある しかし ODAについて言えば1998 年度から一貫して援助予算が下がる一方で PKO 派遣にも大きな制約がある 秩序の変わり目であるこの重要な時期に外交手段が不如意では貴重なチャンスを逃すことになる 現実的な感覚をもってこの好機にできる限りの努力を行うことが必要であろう PKOについては 既に本文中で触れた ODAは 実は日本にとり最も重要な外交手段でありながらこれまで包括的な説明を行ってきていないので 簡単に触れて最後のまとめに代えたい この地域の協力の中心はASEANであり ASEAN 諸国の強靭性を高めることが地域のパワーバランスを高め 地域秩序を強化し加速するうえで重要であるとの趣旨は既に述べた そうした認識を踏まえて 日本は戦後一貫して ASEANを日本のODAの中心としてきた すなわち 援助は 冷戦時代 防衛と並び 我が国の安全保障を確保する手段としての役割を果たしてきた 特に 80 年代は 当時の国内政治状況を反映し 防衛費の増大に大きな制約があったことから 援助はその代替としての役割も併せて担い 単に途上国の発展に貢献するという目的のみならず 同時に西側の一員として戦略的に重要な国家に援助を行うという重要な外交手段であった それでは ASEAN 各国は地域の安定に資するという意味で既に十分に発展したのかといえば答えは否である ASEAN 原加盟国のほとんどが未だ援助を欲しているし ましてや後発加盟国のベトナム ラオス カンボジア ミャンマーはその経済発展 安定のために援助が必要である アジア秩序の中心的地位を占める ASEAN 全体を底上げすることが地域の秩序構築につながる また 日中関係の項でも触れたが インドでは 3 億 中国では1 億の最貧困層がおり アジアには未だ大規模に貧困が存在する テロにしろ 各国国内の紛争や治安悪化にしろこれらは国内の貧困に由来する場合が多く 貧困を削減することが政治の安定となり 中国を含む地域秩序の安定につながる 何よりも経済の発展は 途上国に市民社会が形成されることを意味し 人権の尊重 民主化への圧力となっていく それが結局 地域の秩序に大きな役割を果たすのである 最近の援助の潮流は 単なる貧困削減でも経済インフラの建設でもなく 統治能力やシステムの改善に重点を置くことであり こうした分野への援助が経済成長のみならず 政府自体の合理化 ひいては民主化につながることが期待されている また 先ほど挙げた 秩序 作りの各論として 海洋安全レジームの強化にしろ 人権 民主主義の強化 APEC や EPA/FTA の発展を挙げたが ODA はここでも直接の手段として重要な役割を果たす ( 残念ながら軍事関連分野は ODA と 33

38 IIPS Policy Paper 324J March 2007 しては出せないがもちろん資金協力は可能である ) このように ODA は 地域の秩序構築に多様な役割を果たすことが可能である ゆえに ODA の強化を日本がやるべき施策の5 本柱の一つとしたのであり 日本の責務は重大である この 10 年ほどで 日本の ODA は 3 分の2 程度に落ち込んだが 当面は 2005 年に行った国際公約である 今後 5 年間で ODA 事業量を 100 億ドル積み増す ことを着実に実行することから始めるべきであろう アジアの秩序の不安定化により最も被害をこうむるのは 海洋国家として自由貿易に依存し かつ地域の貿易に最も多くを依存する日本である 中国をはじめ援助国たる余力を有するようになった域内国と共に 地域秩序のために援助を使うよう主導していくのも日本の一つの役割であろう ( 了 ) 34

39 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 別添 21 世紀の日本の国家像について ( 平成 18 年 9 月 5 日 : 世界平和研究所 ) の外交 安全保障分野の関連部分 凛とした外交 海洋国家日本としての戦略外交の強化 1. 海洋国家の対外戦略日本は海洋国家として その地政学的条件は日本の平和と独立 経済的 文化的繁栄の基盤となっている 古来 海洋国家は自由経済の発展に寄与し 柔軟な外交政策を展開して 経済的発展と文化的成熟を遂げてきた 国際環境が不確実性を増している今日 我が国は このような海洋国家として グローバルに開かれた自由経済 協調と多様性を尊重する国際秩序の構築者として積極的な独自外交を展開し もつて我が国の総合的な安全保障を図る必要がある ア海洋国家としての基盤整備我が国が海洋国家としての強みを活かし存在感ある国として存続していくには 民間の創意と活力を活かし 開かれた国際秩序の構築に向けて能動的な国際的役割を果たしていく必要がある そのために 日本の強みである経済 技術力の活用や情報力を強化することを通じ 国際社会における相互依存関係の深化を図ることこそ海洋国家日本に資するとの認識の下に長期的な外交戦略を策定すべきである 同時に 海洋国家の基礎として 海の守り としての領域警備の充実 航行安全確保 海運等海洋関連産業の競争力強化 漁業 海底資源権益の確保 人材育成 研究体制充実といった海洋面での基盤整備に包括的に取り組む必要があろう イ外交 安保の基軸である米国との関係強化我が国が存在感を持ち 現在の安全と繁栄を確保していくためには 同じく自由と開かれた秩序を志向する海洋国家であり 体制 価値観を共有する大国である米国との関係強化は必然的な政策方針であり 外交や防衛はもとより 経済的 社会的な面を含め 望ましい国際秩序の形成に向けて連携すべきである また そのような秩序構築を目指す国々との協調を強化すべきである 2. アジアとの関係アジア地域においては 政治体制 発展段階 歴史 人種 宗教 地理的条件等が大きく異なることを踏まえ 寛容と柔軟性を旨としつつ 地域全体の求心力を高め 地域的に安全と繁栄を確保する組織作りに特に努力を傾注すべきである その際 自らの実力 地 35

40 IIPS Policy Paper 324J March 2007 位及び世界情勢を冷静 客観的に判断し 能動的な外交を行う アアジアの地域秩序強化不確定性の高い東アジア地域の求心力を高め 集団的に安全を促進するためには 政治 経済 文化等あらゆる側面において 協力関係を推進していく必要があり 日本が積極的な役割を担うべきである まずは 米国 インド 豪州等を含む拡大アジアにおいて経済協力機構を創設し 最終的に東アジア共同体の結成をめざす また 政治 経済 文化 安保 人権 民主等 重層的な協力機構を設立し 東アジアにおける一体的協力発展を期する その際 地域の多様性を踏まえ 特にアセアンの意向を重視しつつ 段階的に進めることとする 具体的には 次のような 経済統合 信頼醸成措置 紛争予防 テロ対策 人権 民主主義 海洋安全といった現実的な地域課題の制度化に取り組む ( ア ) 東アジア共同体の形成米国 インド 豪州等を含む拡大アジアにおいて経済協力機構を創設し 最終的に東アジア共同体の結成をめざす 貿易 投資面において EPA/FTA 網の統合とルール面での標準化 調和を図り また アジアの金融安定化にむけ 金融 資本市場の整備 育成等を行う ( イ ) アジア 海洋安全レジームの強化現在 アジア地域における海賊対策への取り組みが緒についたが その実効性を高めるため協力強化を図るとともに より広く 核 大量破壊兵器不拡散やテロ防止を含む包括的な海洋安全 (SAFETY) を目的とした多国間機構を創設する ( ウ ) 地域的安全保障レジームの強化既存の ARF を中心にアジア 太平洋地域の信頼醸成レジームを強化し 予防外交 軍備管理に到るまでの制度化を図る ( エ ) APECの役割の拡大既存の経済協力としての機構をアジア 太平洋地域の政治 安全保障機構としても発展させる ( オ ) アジアにおける人権 民主主義の強化地域的な人権保障の枠組みを設置する等により アジア地域の人権 民主主義の深化を推進する イ日中韓外交 日中関係は アジアの平和と繁栄にとり極めて重要な関係である 両国は対等なパート 36

41 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー ナーとして 地域に責任を有する協力関係を築くことが必要である 歴史認識の問題については 高まるナショナリズムを抑え 冷静かつ客観的に対処するのが政治の役割であり 対話を損なうような政策は相互に慎まなければならない 例えば 有識者レベルの歴史研究の場や紛争処理メカニズムの場を設置するほか エネルギー 環境等共通の問題で緊密な連携をとる また 同様の観点から 隣国である中国 韓国との間では善隣友好を旨として 三国首脳協議を年数回開催し 首脳の高級事務レベル (SOM) を制度化し 東アジアの協力緊密化 より広くアジアの地域秩序強化の問題を含む地域の諸問題の取り組みに向けて先導役を果たす 3. グローバルな役割冷戦崩壊後 日本は新しい国際秩序の構築に向けた外交努力を行ってきた 東側諸国やアフリカに対する援助 気候変動などの地球環境問題 感染症や災害におけるイニシアティブ PKOの派遣 核軍縮 不拡散に対するイニシアティブ等が挙げられる こうした地球規模の日本の貢献は 自由 民主国家として自らの経験と得意分野を生かした独自の役割であり 海洋国家たる我が国の安全 繁栄の確保にも資する 国際秩序の安定を確保し 人類社会の持続的発展を図るには 法の支配 国際協調並びに国連の改革と役割強化が不可欠である 我が国は 安全保障理事会常任理事国となるべく粘り強く努力し これまで果たしてきたグローバルな役割 外交を強化するとともに 信義 品格のある国家として正しきを主張していくべきである こうした努力を通じ 人間の安全保障 世界におけるアジアの役割強化 文明間の融和 南北問題の改善 地球環境の保護等の分野で独自の貢献を行うことが可能となる 新たな脅威への対応 主体的な防衛戦略の確立 1. 主体的な防衛戦略の確立核兵器を保有する大国に隣接し 自ら核を保有しない政策を選択した我が国は 日米同盟の存在を前提として自国防衛を考えなければならない 日米同盟は 日本と日本周辺に対する紛争の抑止力を提供し 地域的安定を阻害する様々な要因に有効な対処力を確保するものであり 我が国の安全保障政策の基礎となるものである さらに 現状の安全保障環境及び中長期的な戦略的安定を踏まえ 主体的な安全保障戦略を確立する 核政策については 非核保有国としての立場を堅持し NPT 体制の強化に努めるとともに 将来における国際社会の大変動に備え 核問題の検討を行っておく 37

42 IIPS Policy Paper 324J March 憲法第 9 条の改正と集団的自衛権今日の国際情勢を勘案すれば 我が国の安全保障を確保し また 国際社会における責任を果たす場合 自国や国際社会の平和と安定を他国の意思に委ねることは不可能であり また 適切ではない したがって より主体的かつ諸外国と共同して これらの問題に取り組むことの重要性は益々高まっている このため 憲法第 9 条を改正し 自衛隊を軍隊と明記し 我が国の安全保障政策の中に軍事力を正当に位置づけることが必要であり 集団的自衛権の問題についても 当然 行使が認められるべきである なお 集団的自衛権の行使の態様等については 安全保障基本法 において定めることとする 3. 防衛体制の整備ア共通の戦略目標と役割分担米国との間に共通の戦略目標を設定し 適切かつ効率的な責任 役割分担を明確にする 流動的な世界情勢において 共通の戦略目標と役割分担の設定には 日米間の様々なレベルに対話や調整を必要とする 米軍再編実施のための日米のロードマップを着実に実施するとともに 基地の整理合理化に努め 日米間の安全保障 防衛協力の向上を図る 自衛隊の能力については 米軍再編も踏まえ 新たな安全保障環境に的確に対応できるよう質的 量的向上を目指す イ自主的防衛力の整備防衛態勢構築の枠組は 共通の戦略目標と役割分担に応じ 同時に 我が国の国益を達成するための自主性 国際情勢を基盤とした協調性を体現するものでなくてはならない したがって 米軍再編計画も視野に入れ 新たな脅威に対応するなど 大綱 の見直しも含めた防衛力の質的 量的改善に向けた変革プロセスが必要となる また 従来からの政府統一見解に示されているところであるが 我が国の安全が危殆に瀕する場合 自衛権の範囲において敵基地攻撃を行うことも否定しない ウ情報収集能力 防衛関係技術の強化我が国領域周辺における自衛隊の情報収集能力を強化し 安全保障関連の独自情報を米国に対して提供しうる能力を保持することにより 日米間の安全保障関連情報の共有 協力関係の一層の強化を推進する また 防衛関連の民間技術の洗い出しや基礎研究に関する防衛当局と大学等研究機関との連携体制の構築を含め 防衛関係技術力の強化を図る 4. 略 38

43 日本のアジア外交 21 世紀の日本の国家像を求めてー 5. 防衛協力の推進と国際平和協力活動等への参加周辺アジア諸国との信頼醸成 相互理解を一層促進し 各レベルでの対話 安全保障及び安全 (SAFETY) に関係する近隣アジア諸国とのネットワークを維持 強化する また 国際平和協力活動に対する我が国の基本的なスタンスを明確化し 軍事面での協力と非軍事面での協力をバランスよく配分した総合戦略の立案が必要である 特に これまで時限立法化されてきた国際平和協力活動等への参加を一般法化し 合理的な法的枠組と総合的な国益の観点からの参加基準の設定等 状況に応じた柔軟な政治的判断を可能とする体制を確保する 39

44 星山隆 ( ほしやまたかし ) 外務省より出向 慶応大学 56 年卒 ハーバード大学修士 外務省アジア局地域政策課課長補佐 カンボジア大使館一等書記官 フィリピン大使館参事官 文化交流部政策課長 大臣官房情報通信課長等を経て 平成 17 年より現職 連絡先 :hosiyama@iips.org

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の理解と参加を促進し, 開発協力を支える社会的基盤をより一層広げ, 強化するために, NGO/ 市民社会 (CSO) との連携が推進されるべきことが謳われたところである 以上の経緯と背景の下に NGO と ODA の連携に関する中期計画 ~ 協働のための 5 年間の方向性 ~ が策定されることとなっ NGO と ODA の連携に関する中期計画 ~ 協働のための 5 年間の方向性 ~ 平成 27 年 6 月 15 日 NGO 外務省定期協議会 連携推進委員会 1 背景及び目的開発途上国は, グローバル化の進展に伴う開発課題の多様化 複雑化の中で, 大きな変化を迎えつつある 本年, 国連ミレニアム開発目標 (MDGs) がその達成期限を迎え,2030 年までの次の目標としてのポスト2015 年開発アジェンダが策定される

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