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せとかかたづ
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1 JWCHR 2017 年 7 月 3 日 ( 月 ) 第 133 号国連経社理特別協議資格 NGO 国際人権活動日本委員会東京都豊島区南大塚東京労働会館 1F tel: fax: hmrights@yahoo.co.jp 安倍自公内閣に対し万感の思いを込めて抗議する議長鈴木亜英共謀罪は違憲共謀罪を通すな国民の悲痛な叫びを一顧だにせず政府は共謀罪を成立させた安倍首相は国際組織犯罪防止条約締結のため必要とか 2020 年オリンピックのテロ対策に必要といった偽物の立法理由をつかんで離さないこれ程の執念の根源は何かと問えば決して否定することのなかった一般市民への共謀罪適用が浮上する真の立法動機がここにあったと確信できる誠に危険な事態になったと言わざるを得ない既遂処罰の刑法大原則を大いにゆがめて共謀段階から処罰することになる日本を一体どんな社会にしようと言うのか秘密保護法制定盗聴法拡大に続き国民に向けた弾圧手段を新たに手にしようとしている安倍自公内閣に対し万感の思いを込めて抗議したいおりしも国連の表現の自由担当の特別報告者デービッドケイ氏が来日し表現の自由が危ないことをプライバシー担当の特別報告者ジョセフケナタッチ氏が共謀罪には市民保護のカギがかかっていないことをおのおの警告した政府は国連特別報告者制度を全く理解せず中身のない感情的な反駁に終始するだけで実りあるやり取りには程遠かった二人の特別報告者はいずれも専門家であり自由権規約の趣旨に則り共謀罪法案等のもつ市民的政治的権利への侵害をニュートラルな立場から懸念したにすぎないのに右翼的立ち位置にある安倍首相には左からの雑音としかうつらなかったのだろう第 4 回代表者会議 7 月 18 日 ( 火 )18 時 30 分 ~ 会場東京労働会館 5 階会議室当面の会議日程第 5 回幹事会 8 月 22 日 ( 火 )18 時 30 分 ~ 会場東京労働会館会議室共謀罪反対! 若者コールが深夜まで 6 14 国会正門前菅官房長官の抗議を聞いていると 2013 年の拷問等禁止条約の日本審査における日本政府代表団の団長であった人権人道大使上田英明氏のあのシャラップ! 暴言と重なって聞こえる第 2 のシャラップ事件と言えようなぜ国連をこれほど敵視するのか北朝鮮拉致問題を担当した国連のマルズキダルスマン特別報告者に対しては旭日重光賞の叙勲までしている毀誉褒貶が激しいユニセフ事件では日本政府は分担金の支払いを一時ストップしようとした言うことを聞かないことへの怒りからかいわば経済制裁をしようとしたのである傲慢な態度の背後にあるのは国連分担金世界二位の驕りがあろう何もかもが気にいらなくなっているアメリカの国連対応を見習っているかのようである日本政府のこの姿を国際連盟脱退時の日本政府の姿に重ね合わせる人もいる日本をアジアで中国と覇を競うことのできる軍事大国にしたいという安倍首相の個人的な野望のために軍事国家治安国家が築かれてゆくことに私たちは徹底した抵抗を示そうではないか国際人権活動ニュース 2017 年 7 日 3 日 ( 月 ) 第 133 号 1

2 安倍政権に怒りを覚える共謀罪 NHK クローズアップ現代の取材に関わって (4 月 4 日放映 ) 生駒能正はじまりは日弁連主催の市民集会発端は 3 月 14 日の弁護士会館で行われたいわゆる共謀罪に関する法案の上程に反対する市民集会に開始時間より早く到着したことから始まった講演パネリスト ( 海渡雄一氏青木理氏高山佳奈子氏 ) の討論で印象に残ったことはこの法案の狙いはテロの防止ではなく今でも不当な捜査 ( 大垣警察市民監視事件裁判所から行き過ぎという指摘を受けた警察の GPS 捜査別府にある労働組合を対象とした監視カメラの設置 ) をしている警察や検察そして公安が今まで以上に取り締まりをしやすくすることにあるということだった会場には早い時間から NHK( 報道局 ) が取材に来ておりたまたま会場に早く到着していた私が取材を受けることとなり集会後に次のような内容でコメントした国会で共謀罪が取り上げられテレビの国会中継などを見て関心を持ちこの集会に参加した今日の話を聞いて思った以上に危険な法律だと思った自分は市民団体に参加しているが警察などの判断で組織的犯罪集団と指定される可能性がある原発反対や安保法制に反対し国会にも頻繁に行ったりしているので目を付けられて監視されたり尾行されたりしたら安心して市民生活を送れなくなるその後も NHK の方が熱心に聴きとりをしてデモに参加しているところや私が所属している市民団体の様子を撮影したいという要望もあったこのまま進むとテレビに名前も出て目立つ扱いになるような予感がしていたし初めてのことなので迷いはあったが乗りかかった舟に後戻りすることもできず行くところまで行くという覚悟を決めたまた NHK の報道に期待する気持ちも働いていた数日後に行われた原発反対の集会とデモに参加しているところを撮影 ( テレビに映し出された ) されデモ終了後インタヴューを受けた内容の一部がテレビに映し出された日本委員会の学習会も取材さらに国際人権活動日本委員会の会議で共謀罪の学習会が行われ小池弁護士によるレクチャーや質疑応答などを始めから終わりまで長時間撮影していたがテレビに流れたのは音声なしで会議の参加者を一通り映したものだった映し出されたテレビの映像を最初に見た時は私の名前が画面に出て周囲にいた方も何人も映っておりある程度覚悟はしていたもののこれからどうなるのか不安を感じたインターネットで自分の名前を検索すると数件ヒットしたビデオを何回か見るうちに少し冷静に分析できるようになった NHK としては市民団体に所属する私が共謀罪法案が通ってしまったら委縮してしまうという内容でまとめたかったように思う残念に思うことなど一連の出来事を振り返って残念に思うことは発端になった日弁連の講演やパネリストの討論国際人権活動日本委員会の学習会の中身が NHK の番組ではほとんど触れられていないことだ私へのインタヴューにしてもこの法案の狙いや国会審議の内容が分かるように丁寧に NHK を含めた報道が他人事のようにではなく真摯に対応してほしいというような内容を言ったのだが ( 予想通り ) 削除されていた NHK の会長が代わり番組で共謀罪を取り上げるということで幾分期待していたしテレビによる報道は大きな影響力をもっていると思うだけに無念な思いは深い安倍政権に怒りを覚える 5 月 18 日にはイイノホールで日本弁護士連合会主催の市民の人権自由を広く侵害する共謀罪創設に反対する集会に参加した木村草太氏山口二郎氏ほか大学教授の方々元裁判官の泉山禎治氏大垣警察市民監視違憲訴訟原告の方自治労連活動局長一般の人にも関係する共謀罪の恐さを生活者の視点から特集掲載した週刊女性の編集部の方小林多喜二の母を制作した山田火砂子映画監督周防正行映画監督などが講演とリレートークをした国連人権理事会特別報告者のカナタチ氏からも日本の共謀罪はプライバシー権と表現の自由を侵す懸念があることが指摘され国際ペン (102 か国 144 センターを組織する文学団体 ) の会長からも共謀罪反対声明が出された国内外からの共謀罪に反対する声や疑問を無視し国会答弁でのごまかしや数の力で自分たちの都合のいいように何でも通そうとする安倍政権に怒りを覚える 2 国際人権活動ニュース 2017 年 7 月 3 日 ( 月 ) 第 133 号 URL:

3 共謀罪法成立を受けてこれからを考える弁護士小池振一郎立法府の誇りを放棄した国会審議共謀罪法案について多くの疑問が指摘されながら, 政府答弁は最初の建前を繰り返すだけでそのウソが明らかになっても同じ答弁を繰り返し小手先の言い逃れをするだけで真摯に対応をしなかった国民を馬鹿にした不誠実な答弁に終始した恥ずべき対応であった立法府の誇りを放棄した国会審議の最後は委員会採決抜きの本会議採決という国会法にも違反する異例のやり方だった 6 14 深夜の国会前徹夜を覚悟した人たち国会内の報告があるたびに怒りの声がわき上がる国際連盟脱退を彷彿とさせる政府の対応国連人権理事会のケナタッチ特別報告者が日本政府に公開質問状を出し政府は速やかにご説明する用意があるとの見解を表明していたにもかかわらずついに何も回答しないまま成立を強行したその上国連の正規の機関の質問に対して一方的だと抗議までした失礼極まりない戦前の国際連盟脱退を彷彿とさせるこれほど狂暴に何が何でも成立させたいというのはどうしてかしかも施行日が本年 7 月 11 日と異常に早い最高裁法務省はこれで規則制定など対応できるのかと思う政府与党全体にそれほどの執念があったとは思えない安倍首相の意地しかないとも言われるがその背後に ( 公安 ) 警察の思惑があることを見なければならない安倍警察ラインが突っ走ったのだ 3 度廃案にされた共謀罪法案が 4 度目に登場したとき安倍首相菅官房長官金田法務大臣は口々に今度の法案は過去の共謀罪とは全く違うテロ対策だと説明したにもかかわらず TOC 条約批准のために必要というのだからそれ自体が矛盾しているなぜなら TOC 条約はテロ対策が目的ではなくしかも法案はテロ防止にはならない今回の法案も過去の共謀罪法案と基本的に同じである警察を監督する警察第三者機関が必要法案成立を受けて日弁連をはじめ全国の弁護士会は今後は共謀罪法廃止に向けて取り組む決意を表明しているそれは当然であるがさらに警察を監督する警察第三者機関の設置を提案したい諸外国には警察とは別の機関があるニュージーランドには警察とは別の警察組織があり米国の FBI( 連邦捜査局 ) は連邦司法省下の警察組織であり州警察とは組織が異なる日本では公安委員会があるとか裁判所のチェックがあると政府は弁明するだろうが公安委員会は実質的に独立していないし裁判所のチェック機能が果たされていないこの間の廃案運動のなかで私はこの問題を提起し続けてきた幸いケナタッチ氏が監視活動を行う機関 ( 警察 ) から完全に独立した活動監督機関の設置を求める提案をしてくれた実はこの問題は旬になる可能性がある先日の最高裁 GPS 捜査判決で GPS 捜査は立法課題だと提起された今回の共謀罪法案で関連する付帯決議が維新の党の提案で採択されたいろいろな条件を付けて立法化されるであろうが警察を監督する警察第三者機関の設置とセットでなければ絵に描いた餅になると提案するチャンスであるこれは必然的に共謀罪と結びついた提案となる共謀罪を運用するなら国連特別報告者が言うように警察を監督する第三者機関の設置とセットでなければならないと提起するのだ一見修正論的に見えるかもしれないが警察は現状では絶対にこの提案に応じないからこれは共謀罪法を運用させないたたかいになり得るしさらには共謀罪法の廃止につながるたたかいとなるケナタッチ氏はこれからもやる気満々のようだから国連人権理事会国際人権規約委員会なども活用しながらこれが国連の見解であるとして国際的にも国内的にも攻勢的に展開しようマスコミが世界の警察組織のダブル組織状況を調査して世論喚起できれば第三者機関の設置が実現する展望が出てくるそれが国内人権機関の設置さらには代用監獄廃止につながるかもしれない国際人権活動ニュース 2017 年 7 日 3 日 ( 月 ) 第 133 号 3

4 共謀罪に世界から懸念の声ジョセフケナタッチ氏の質問状海渡雄一 ( 共謀罪 NO! 実行委員会 ) 国連プライバシー権に関する特別報告者であるジョセフケナタッチ氏が 5 月 18 日共謀罪 ( テロ等準備罪 ) に関する法案はプライバシー権と表現の自由を制約するおそれがあるとして深刻な懸念を表明する書簡を安倍首相宛てに送付し国連のウェブページで公表した < 書簡の内容 > 書簡では法案の計画や準備行為組織的犯罪集団の文言があいまいで恣意的な適用のおそれがある対象となる 277 の犯罪が広範でテロリズムや組織犯罪と無関係の犯罪を多く含んでいることを指摘しいかなる行為が処罰の対象となるかが不明確であり刑罰法規の明確性の原則に照らして問題があるとしているさらに共謀罪の制定が監視を強めることになることを指摘し日本の法制度においてプライバシーを守るための法的な仕組み監視捜査に対する令状主義の強化やナショナルセキュリティのために行われる監視活動を事前に許可するための独立した機関の設置など想定されていないことを指摘しているまた我が国の裁判所が警察の捜査に対する監督として十分機能していないとの事実認識を示しているそのうえで政府に対して法案とその審議に関する情報の提供を求めさらに要望があれば国連から法案の改善のために専門家を派遣する用意があると表明している法案の策定を一からやり直すべき日本政府はこの書簡に答えなければならないまた日本政府はこれまで共謀罪法案を制定する根拠として国連越境組織犯罪防止条約の批准のためとしてきた同じ国連の人権理事会が選任した専門家から人権高等弁務官事務所を介して国会審議中の法案について疑問が提起され見直しが促されたことは極めて重要である日本政府はまず国連からの質問に答え協議を開始しそのためにも衆議院における法案の採決を棚上げにするべきであるそして国連との対話を通じて法案の策定作業を一からやり直すべきである ( 以上海渡雄一氏 ) しかし自公政権は国連や国際社会からの懸念の声を無視し国民の強い反対の声を押し切って 5 月 23 日 ( 火 ) 衆議院本会議で強行採決をし治安維持法の再来と言われる共謀罪は参議院に送られた参議院では十分な審議もなく委員会での採決を省略し本会議で中間報告を採決するという方針を野党に伝えたこの極めて異例なやり方を野党は拒否したが絶対多数を占める自公政権はそれを無視し 6 月 15 日 ( 木 ) 早朝の本会議で共謀罪法案を採決成立させた国会周辺には多くの徹夜組の人たちが朝まで抗議の声をあげ続けたスパイや公安警察がうろつき国民の自由と民主主義を制約する息苦しい社会にし戦争する国にしようというのだろうかとても正気の沙汰とは思えない自公政権による暴挙である国際ペン ( ジャナリストの国際組織 ) ジェニフアクレメント会長の声明共謀罪を制定しようという日本政府の意図を厳しい目で注視している同法が成立すれば日本における表現の自由とプライバシーの権利を脅かすものとなると指摘国会に対しても日本国民の基本的な自由を深く侵害することとなる立法に反対することを強く求めている国際ペン =26000 人以上のジャーナリストが参加する国際組織 1921 年設立ロンドンに本部を置き 100 以上の国地域に 149 のセンターがある日本ペンクラブもその一つ国連の TOC 条約の法指針を執筆したニコラスパッサス氏のアドバイスと助言国際組織犯罪防止条約 (TOC 条約 ) はテロ防止目的ではない新法導入の正当化に利用してはならないパッサス氏は TOC 条約は組織的犯罪集団による金銭的な利益を目的とした国際犯罪が対象でテロは対象から除外されていると指摘非民主的な国では政府への抗議活動を犯罪とみなす場合があるだからイデオロギーに由来する犯罪は除外されたと説明またプライバシーの侵害につながるような捜査手法の導入を求めていない新たな施策導入の口実にしないよう注意を喚起したプライバシーの侵害につながる捜査が可能になることへの懸念については捜査の主体や手法それらを監督する仕組みを明確にする法律を求めることとアドバイスと助言をした東京新聞 6 月 5 日掲載 4 国際人権活動ニュース 2017 年 7 月 3 日 ( 月 ) 第 133 号 URL:

5 テロ等準備罪 = 共謀罪の内容と問題点松宮孝明さん ( 立命館大学教授 ) の講演から参議院法務委員会での採決なしで本会議の採決を行なうという異例なやり方で成立させた共謀罪安倍政権が成立させたい共謀罪 ( テロ等準備罪 ) の内容と問題点について参議員での採決から 5 日後の 6 月 21 日 ( 水 ) 院内集会で立命館大学の松宮孝明教授が講演しました 1 法案の問題点 Q1 これまでの共謀罪法案とは別物か? A これまで 3 度廃案となった共謀罪とは別物と安倍首相は言ってきたが法案の処罰の本命は二人以上で計画したことであって法律家はこれを共謀と呼んでいるだから過去の共謀罪と同質である政府は法案に準備行為を入れたので過去の共謀罪とは違うとも言っているが 2006 年に自公が出した修正案には準備行為が入っているのでこれはウソである Q2 組織的犯罪集団はテロ組織に限定されているか? A TOC 条約では組織的犯罪集団の定義は国際的組織的経済犯罪集団と規定しテロリズム集団とはまったく関係ないイスラム過激派と言われる人たちの自爆テロの目的が金銭的利益のためではないことからも明らかでテロ犯罪を取り締まるための条約ではない TOC 条約には詐欺罪なども入って対象犯罪も広い Q3 一般市民も処罰の対象になるのか? A 安部首相は一般の人が対象になることはないと繰り返し言っているが法案第 6 条の 2 の 2 項の意味は組織的犯罪集団に属していない人でも 277 の犯罪の一覧表の中の犯罪を二人以上で計画しそれが組織的犯罪集団の不正権益に役に立つ場合は処罰されるということで組織的犯罪集団とは関係ない人を対象としたものと言えるこれまでの共謀共同正犯の解釈で順次共謀という考え方があるがこれも適用される一堂に会さず順次合意しても共謀罪は成立する Q4 対象犯罪を 277 に限定したのは恣意的か A 今回の法律では公職選挙法上の組織的な買収および利益誘導罪が省かれている例えば電通から選挙参謀を雇い選挙運動員にアルバイト料を支払うと電通は組織的犯罪集団になるこれには与党議員は全員反対するので省いたと推測される特別公務員凌辱罪や特別法上の公務員以外の収賄罪も省かれている Q TOC 条約批准のために法案は必要か A 政府はことあるごとに TOC 条約を批准するためにこの法律が必要と言っている TOC 条約がつくられた主旨は国際的経済的組織犯罪について各国が協力して取り組む ( 捜査裁判犯罪人引き渡し ) ということで 4 年以上の懲役禁固を定める重大犯罪を合意の犯罪とすることを求めている各国が法案を起草する場合の立法ガイドでは条約の意味と精神に焦点をあてるべきとなっており立法ガイドでも組織的な犯罪集団に対する効果的な措置をとればよいと書いている国際協力の対象となるような重大犯罪について実質的に見て処罰の間隙がなければ共謀罪の立法は不要と言っている Q6 共謀罪によるテロ防止効果はあるのか A テロの脅威は対テロ戦争に参加しているから生み出される日本も安倍政権になって海外での I S によるテロの犠牲者が増加したのは日本政府の態度が変わったからではないか安部首相が東京オリンピックが開催できないと言っているのは 2020 年の第 14 回国際犯罪防止刑事司法会議 in 東京までに条約が批准できないと体裁が悪いというのが本音ではないか 2 市民的自由の窒息 1 密告規定の危険性法案 6 条の 2 第 1 項に実行に着手する前に自首した者にはその刑を軽減しまたは免除するとあるがこれは自首した者は刑を軽くする刑を受けなくてもよいとする密告奨励規定といえる共謀罪では計画したこと自体が処罰されるので途中でやめても処罰される一方反省しないで密告すれば助かるということ共謀罪は計画の中止や反省を評価するのではなくて裏切りに報酬を与える制度なのである 2 次は室内会話盗聴の合法化か昨年 5 月の通信傍受法改正によって対象犯罪が万引きなど窃盗や政務活動費をごまかす詐欺罪の一般犯罪まで一挙に拡大された共謀罪法案が成立すれば犯罪計画段階の密告を奨励するばかりか共謀罪にあたることを証明するために捜査手法としての盗聴の日常化をもたらす危険がある次の改正の焦点は室内会話盗聴の合法化だといわれすでにそのための動きが法務省を中心に始まっているともいわれている当日配布の資料と講演からまとめました国際人権活動ニュース 2017 年 7 日 3 日 ( 月 ) 第 133 号 5

6 UPR 審査 LOI 採択に向けて事務局長松田順一 1 UPR 第 3 回日本政府報告の審査に向けたレポート提出すべての国連加盟国の人権状況を審査する UP R 審査 ( 普遍的定期的審査 ) が 2008 年に人権理事会で創設され今年の 11 月第 3 回目の日本政府報告審査が行われます国際人権活動日本委員会は前回までと同様政府報告に対する NGO 報告としての意見を 3 月に提出しました今回の報告は次の 3 項目です (1) 第一選択議定書 ( 個人通報制度 ) の早期批准長年にわたる勧告と私たちの粘り強い取り組みにもにもかかわらずいまだ批准に至っていない個人通報制度の実現はあらためて早期批准を目ざして力を入れて取り組む課題です批准をすることにより被害者の人権を国際規約に基づいて救済する道が開かれるばかりでなく立ち遅れている国内法を早急に国際基準に引き上げる効果が期待できます UPR 審査の議論に参加するすべての国連加盟国の委員に対して日本政府への働きかけを要請するレポートです (2) 東京の公立学校における国旗国歌の強制について 2014 年自由権規約委員会から思想良心及び表現の自由に対する制約は規定された厳しい条件を満たさない限り課してはならないとの勧告を受けたにもかかわらず何ら履行していない政府を追及しています戦前の侵略戦争を推進した基本道徳であった教育勅語を肯定する政府高官が報道され特定秘密保護法や共謀罪など物言えぬ社会へ引きずり込もうとする政府の策動を訴えるレポートです (3) 戦前の治安維持法犠牲者に対する謝罪と賠償の実現を昨年 12 月の人権デーにおける法務省要請で法務省高官は治安維持法は当時適切に制定されたものであり同法違反の罪にかかる刑の執行も適法に構成された裁判所で言い渡された有罪判決に基づいて適法に行われたものである違法であったとは認められないと回答しましたそして損害賠償をする理由もなければ謝罪も実態調査の必要もないと延べ最後にこれが人道に反する悪法であったとは認めないと続けました共謀罪が治安維持法の再来と危惧されている今日治安維持法下における被害の実態とその後の救済を求めてレポートしました 2. 自由権規約委員会第 7 回日本政府報告の審査に関する LOI( リストオブイシュー ) 採択に向けてのレポート準備今回から審査のシステムが変わります前回 ( 第 6 回 2014 年 ) の審査から 3 年が経ち今回の第 7 回審査から規約委員会が事前にリストオブイシュー ( 質問項目 ) を作成採択しこれに対して日本政府が 1 年以内に回答する形式に変更になります規約委員会はこの回答 ( 政府報告 ) の受領後 1 年以内に審査を行うことになります従って政府報告書の審査は 2018 年以降になるものと思われます現在国際人権活動日本委員会は規約委員会のリストオブイシューの採択に向けて NG O からの情報提供としてのレポートの準備中です ( リストオブイシュー採択のためのレポート ) 現在下記の団体会員個人などがレポートの提出を予定しその作成準備を行っています規約委員会へのレポート提出の締め切りは 7 月 24 日 ( 月 ) です < レポート提出予定の団体 > (1) 国際人権活動日本委員会 (2) 兵庫県レッドパージ反対懇談会 (3) 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟 (4) 日本国民救援会 (5) 国連に障がい児の権利を訴える会 (6) 東京教育の自由裁判をすすめる会 (7) 個人情報保護条例を活かす会 (8) 消防職員ネットワーク (9) 日本出版労働組合連合会 (10) 日本航空解雇裁判原告 6 国際人権活動ニュース 2017 年 7 月 3 日 ( 月 ) 第 133 号 URL:

7 書籍の紹介スノーデン日本への警告 ( 集英社新書 ) エドワードスノーデン ( 著 ) 市民を監視する政府への監視が鍵米国国家安全保障局の諜報職員だったエドワードスノーデン氏が 2013 年 6 月米政府による情報の無差別監視をリークしたドイツのメルケル首相の携帯電話まで狙われたとあって騒然となりその規模の大きさは世界を震感させるに十分であった本書は昨年 6 月に東京大学で行われたシンポジウムにロシアから映像で参加した同氏の真相暴露を書籍化したものだ米政府はグーグルフェイスブックヤフーなどといったインターネットサービスや通信事業者の協力を得て電話メール位置情報検索履歴などすべての情報通信に合法的にアクセスしてきたというこれらは通信技術の進歩によって容易になった新しい監視手法である治安や犯罪に無関係のすべての国内外の市民が対象とされその日常がつぶさに大量かつ無差別に傍受されているというすべての記録は自動的に収集され誰が誰に何分電話したかいつメールしたかといったメタデータとして保管され利用されているのである米国ではあの9 11テロ以後監視政策の大転換が行われ情報の共有は日本とも緊密になっているが日本における警戒心の低さを警告している自戒すべきであろうスノーデン氏は技術的には暗号化がプライバシーを守る鍵だとはしつつもテクノロジーの軍拡競争ではなくメディアも市民も政府への監視を強める必要を強調する結局過剰な秘密主義を民主的にコントロールすることが課題だと読み取れる権力による違法な情報収集をとがめる訴訟が全国にある本書はその闘いの重要性を再認識させることになろう ( 鈴木亜英 ) 集英社新書 720 円しんぶん赤旗 6 月 25 日より第二章はベンワイズナー氏 (ACLU 所属の弁護士スノーデン氏の法律アドバイザー ) マリコヒロセ氏 ( ニューヨーク自由人権協会所属弁護士 ) 宮下紘氏 ( 中央大学総合政策学部准教授プライバシーの専門家 ) 青木理氏 ( ジャーナリスト ) による討論テーマは信教の自由プライバシーと監視社会テロ対策を改めて考えるさらにエドワードスノーデンのメッセージベンワイズナーとの対話 ( 聞き手金昌浩 ) などを掲載新会員のご紹介宮下奈美さん埼玉県蕨市の市議会議員 2 期目の宮下奈美です前職は派遣で広告デザインの仕事をしていました日本の人権に疑問を持ち特に高齢者や女性子どもが暮らしにくい社会だと感じますみなさまと一緒に勉強し活動をしたいと思いますよろしくお願いします大嶋祐介さん 2006 年に全学連の代表として国連で発言させていただきました卒業後は最も困難な地域で役割を果たそうと鳥取民医連で貧困や差別の問題に取り組みました今年東京に戻ったので自身に影響を与えてくれた国際人権活動日本委員会で少しでも役割を果たせればと思います機会があればまた国連に行きたいです国際人権活動ニュース 2017 年 7 日 3 日 ( 月 ) 第 133 号 7

8 前号からの活動日誌 3 月 20 日フクシマを忘れない! さようなら原発大集会デモ 3 月 21 日第 2 回代表者会議 NHK クローズアップ現代取材共謀罪法案閣議決定 3 月 22 日学習決起集会アベ政権退場を見据えて次の一手を! 3 月 25 日第 3 回 UPR レポート提出 3 月 28 日 UPR 政府報告に関して外務省と NGO との意見交換会 4 月 4 日 NHK クローズアップ現代共謀罪法案放映 4 月 6 日共謀罪反対日比谷野音集会デモ 4 月 11 日院内集会 - 共謀罪法案 4 月 14 日三多摩法律事務所創立 50 周年記念レセプション 4 月 16 日治安維持法国賠同盟東京都本部 40 周年記念集会 4 月 18 日第 3 回幹事会 4 月 19 日辺野古埋め立て強行反対集会 4 月 22 日日弁連問われる憲法の危機集会 4 月 23 日学習会日本軍慰安婦問題と朝鮮半島 4 月 24 日学習会ハーグ条約と親子断絶防止法案 4 月 25 日共謀罪反対国会前行動 4 月 26 日共謀罪反対院内集会 4 月 27 日森友疑惑糾弾共謀罪反対国家前行動 4 月 29 日沖縄連帯の集い 5 月 1 日メーデー 5 月 3 日日本国憲法施行 70 年平和といのちと人権を5 3 集会 5 月 8 日共謀罪の廃案を求める国会行動院内集会 5 月 9 日共謀罪院内集会 5 月 11 日共謀罪法案反対集会 5 月 12 日これからの刑事司法を考えるー取り調べの可視化を求める市民集会 5 月 13 日憲法フェスティバルーメディアと憲法と私たち 5 月 15 日死刑廃止後の最高刑代替制を考える 5 月 16 日第 3 回代表者会議 5 月 18 日共謀罪反対憲法 25 条で守る 5 18 決起集会 5 月 22 日共謀罪衆議院第 2 議員会館前集会 5 月 23 日百人委員会共謀罪院内集会 5 月 24 日労働運動と市民運動の連帯をめざす日比谷野音集会 5 月 25 日共謀罪反対行動 ( 昼夜 ) 5 月 27 日日弁連憲法記念シンポジウム戦後を支えてきたのは? 憲法施行 70 年目の立憲主義 5 月 29 日 30 日共謀罪反対国会前行動 5 月 31 日共謀罪許すな日比谷野音集会 6 月 1 日共謀罪反対国会前行動 6 月 2 日デヴィドケイさん講演九条の会講演会 6 月 3 日障害児の人権を国際視点から考える布川国賠訴訟総会 6 月 5 日裁判員裁判のいま出版記念パーティー 6 月 6 日 6 の日行動国会前 6 月 8 日共謀罪反対木曜行動 ( 国会前 ) 6 月 9 日共謀罪国際シンポジウムケナタッチ氏とスカイプでつないで 6 月 13 日昼休み行動 ( 議員会館前 ) 夜( 日比谷野音 ) 共謀罪許すな集会 6 月 14 日昼夜議員会館前徹夜朝までコール 6 月 15 日早朝共謀罪法案参議院で委員会採決なしの本会議強行採決 6 月 20 日第 4 回幹事会 6 月 21 日日弁連主催共謀罪院内集会当面の行動日程被爆者の声をうけつぐ映画祭 7 月 15 日 ( 土 )10 時 ~ ( プログラム1~4),7 月 16 日 ( 日 )10 時 ( プログラム 5~7) チケット代金前売り1000 円当日 1200 円会場 / 武蔵大学江古田キャンパスお問い合わせは共同映画市民憲法講座第 116 回 2020 年安倍改憲 ~その中身と狙いは何か講師 : 清水雅彦さん ( 日本体育大学教授憲法学 ) 7 月 15 日 ( 土 )18 時 30 分 ~ 文京シビックセンター 3F 会議室 A+B 参加費 800 円第 4 回代表者会議 7 月 18 日 ( 火 ) 5 階会議室非戦を選ぶ演劇人の会ピースリーディング 19 人いる!~ 憲法 9 条と沖縄落書き戦場イラクからのメール 7 月 19 日 ( 水 )19 時 ~ 20 日 ( 木 )1 4 時 ~ 全労済ホール / スペースゼロいろそら合唱団手をとりあって 2017コンサート 7 月 22 日 ( 土 ) 開演 13 時 30 分四谷区民ホール 2000 円 JAL 原告合唱団も友情出演洗脳教育はゴメンだ! 第 7 回日の丸君が代問題等全国学習交流集会 7 月 23 日 ( 日 )10 時 ~16 時 30 分記念講演 / 高島信欣さん ( 琉球大名誉教授 ) 場所 : 日比谷図書文化館地下ホール孫たちのために平和をコンサート in 月 2 日 ( 水 ) 13 時 30 分 ~ 杉並公会堂小ホール 2000 円平和をねがう中央区民の戦争展 8 月 12 日 ( 土 )13 時 ~16 時南京事件から 80 年調べてわかったこと 8 月 12 日 ( 土 ) オープニング企画 ( 合唱など ) 講演兵士たちが記録した南京大虐殺講師 / 小野賢二さん ( 元労働者 ) など 13 日 ( 日 )10 時 20 分 ~ DVD 上映戦争を知らない子供たちへ少年兵の告白講演なぜ民主的憲法を持っていたドイツにヒトラー独裁政権が誕生したのか? 抜け穴は緊急事態条項講師 / 石田勇治さん第 5 回幹事会 8 月 22 日 ( 火 ) 8 国際人権活動ニュース 2017 年 7 月 3 日 ( 月 ) 第 133 号 URL:

朝日 TV 2015/4/18-19 原発政策安倍内閣は今後の電力供給のあり方について検討しているなかで 2030 年時点で電力の 2 割程度を原子力発電で賄う方針を示していますあなたはこれを支持しますか支持しませんか? 支持する 29% 支持しない 53% わからない答えない 18%

朝日 TV 2015/4/18-19 原発政策安倍内閣は今後の電力供給のあり方について検討しているなかで 2030 年時点で電力の 2 割程度を原子力発電で賄う方針を示していますあなたはこれを支持しますか支持しませんか? 支持する 29% 支持しない 53% わからない答えない 18% 朝日 TV 2015/4/18-19 原発政策安倍内閣は今後の電力供給のあり方について検討しているなかで 2030 年時点で電力の 2 割程度を原子力発電で賄う方針を示していますあなたはこれを支持しますか支持しませんか? 支持する 29% 支持しない 53% わからない答えない 18% 国の原子力規制委員会は東日本大震災のあとに決めた新たな基準に基づいて止まっている原子力発電所の審査を進めています