Yocto Project 紹介 2018/12/11 サイバートラスト株式会社 OSS 技術本部岩松信洋 Copyright Cybertrust Japan Co., Ltd. All rights reserved. 公開

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あつひろみやくぼ
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1 Yocto Project 紹介 2018/12/11 サイバートラスト株式会社 OSS 技術本部岩松信洋

2 アジェンダ 1. OSによる開発の違い 2. Yocto Project について 3. Poky について 4. レイヤー機能について 5. 質疑応答

3 OS による開発の違い

4 OS による開発の違い 1. ある OS の場合 2. Linux OSの場合

5 ある OS の場合アプリケーションソフトウェア X ライブラリ A ライブラリ B GUI 基本ライブラリカーネルソフトウェア X が動作する環境を考えるカーネル GUI 基本ライブラリ等はOSベンダーから提供されたものを利用ライブラリA ベンダーから購入して組み込みライブラリB フリーウェアを組み込みソフトウェアX ライブラリ A とライブラリ B を利用する自社製ソフトウェア CPU メモリデバイス

6 Linux OS の場合ライブラリ A アプリケーションソフトウェア X 基本ライブラリカーネルライブラリ B デバイスドライバ CPU メモリデバイスソフトウェア X が動作する環境を考えるカーネルドライバ基本ライブラリ等は Linux ディストリビューターから頒布されているバイナリを使用またはソースコードからコンパイルして利用ライブラリA OSSをコンパイルし組み込むライブラリB ベンダーから購入して組み込みソフトウェアX ライブラリ A とライブラリ B を利用する自社製ソフトウェア

7 Linux ディストリビューションと頒布方法ライブラリ A アプリケーションソフトウェア X 基本ライブラリカーネルライブラリ B デバイスドライバ CPU メモリデバイス Linuxディストリビューション Linuxを利用者がインストールしたり利用できる形にまとめ上げたもの上記を頒布する団体プロジェクトはディストリビューターなぜディストリビューターがいるのか本来 LinuxはOSではなく Linuxカーネルのみを指すカーネルだけではOSとして動作しない基本ライブラリ (glibc) やコンパイラ (gcc, LLVM) などの Linux OS を構成するソフトウェアは Linux とは直接関係ないOSS (Open Source Software) のプロジェクトよってこれらを組み合わせて利用できるようにする必要がある

8 Linux ディストリビューションと頒布方法頒布方法 Linuxディストリビューションによって異なるバイナリベースソースコードベース

9 Linux ディストリビューションと頒布方法ソースコードダウンロードコンパイル Linux のディストリビューションのほとんどは OSS で構成される基本 OSS はソースと共にコンパイル方法と使用方法のみが提供されているユーザーは自身でソフトウェアをダウンロードコンパイルインストールを行う必要があるバイナリインストール

10 Linux ディストリビューションと頒布方法 OSS でも OSS やその他のソフトウェアの依存関係を元に動作する使用したいソフトウェアをコンパイルするためには依存しているソフトウェアやライブラリをコンパイルし依存関係を解消する必要があるこれらの作業を簡略化したものを提供しているのが Linux ディストリビューター提供されているものが Linux ディストリビューションソフトウェア同士の依存使用したいソフトウェア依存しているソフトウェア

11 Linux ディストリビューションと頒布方法ソースコードバイナリベースソースコードベースダウンロードコンパイルソースコード取得コンパイルインストール方法をまとめたものバイナリインストールバイナリとインストール方法をまとめたもの

12 Linux ディストリビューションと頒布方法ソースコードバイナリベースソースコードベースダウンロードソースコードとコンパイル方法をまとめたものコンパイルソースコード取得コンパイルインストール方法をまとめたものバイナリインストールバイナリとインストール方法をまとめたもの

13 バイナリベースディストリビューターがコンパイル済みのソフトウェアをパッケージとして頒布するソフトウェアの最適化やパッケージで提供される機能はディストリビューターが決める例 1 : FPU( 浮動小数点演算ユニット ) をサポートするバイナリを提供するしない例 2: ソフトウェアで提供される機能があるパッケージを提供するしないこの方法を取ってるディストリビューション例 Red Hat CentOS Debian Ubuntu

14 バイナリベースメリットコンパイル済みのソフトウェアを頒布するためすぐに利用できるユーザーは同じバイナリを使用するためユーザー同士で問題を共有できる提供さえたバイナリのコンパイルできる手順が確立されているデメリット最適化が行われていない CPU 性能を最大限に生かせない ( 一部のユーザーにとって ) 不要な機能やファイルが含まれる

15 ソースコードベースディストリビューターがソフトウェアのコンパイル方法を頒布するコンパイル済みのバイナリは基本頒布しないこの方法を取っているディストリビューション例 gentoo OpenEmbedded

16 ソースコードベースメリット細かい最適化ができる CPUへの最適化利用者が必要な機能のみの有効化などソフトウェアライセンスへの対応が柔軟にできる基本的にソフトウェアのバイナリ頒布を行わないデメリット多くのリソース (CPU メモリ HDD ネットワーク) を必要とする利用者がコンパイルするため利用できるまでに時間を必要とするユーザー同士で最適化の内容が異なるため問題の共有が難しい

17 組込み Linux システム開発の課題 SoC ボードベンダーがしているBSP SDKをベースに開発することが多い BSP (Board Support Package) SDK(Software Development Kit) 課題 OSSによる開発は規模が大きくなるため詳細が把握できない機能の過不足が判断しずらい OSSに関する情報のキャッチアップが難しい OSSの機能修正追加が難しい SoCベンダー毎に開発環境が異なる BSP SDKでソフトウェアのバージョンが異なる

18 Yocto Project について

19 Yocto Project 組込み向けOS 開発環境を構築する仕組みを提供するプロジェクト CPUアーキテクチャへの依存を最小限にコンパイル環境 (SDK) も構築提供できる仕組みエミュレーターによる実機以外のサポート目的に合わせたOSイメージのビルド (OS 最小構成 GUIあり Webサーバーのみなど ) ソースコードベース

20 プロジェクト体制 Linux Foundation プロジェクトの一つ複数のプロジェクトが協力 Poky リファレンスビルドシステム OpenEmbedded ソフトウェアのビルド手順が記載されたレシピと呼ばれるファイル群とビルドエンジンである bitbakeを開発 matchbox GUI ライブラリ Eclispe IDE Plug-in IDE 向け開発プラグイン opkg パッケージングシステム Toaster ビルドサポート用 GUI

21 プロジェクト体制メンバー企業 Intel Arm Linaro TEXAS INSTRUMENTS NXP XLILNX RENESAS open embedded Mentor Facebook DELL

22 リリースポリシー半年ごとにリリース現在のバージョン : 2.6 コードネーム : Thud Poky セキュリティ修正とレシピのバグによって更新パッチによる更新約 1 年半のサポート

23 利用している SoC ベンダーや SIer などサポートしているCPU x86(32bit/64bit) ARM(32bit/64bit) MIPS(32bit/64bit) powerpc SoCベンダー共通のビルドシステムとして利用可能 NXP Xilinx Renesas Intel ( 旧 Altera 含む ) TIなど SIer への移行引き渡しがスムーズになる可能性も Wind River Mentor Enea などの組込みLinuxOSベンダーが Poky ベースのシステムも利用 Real Time patch が適用されたLinux カーネルもサポート

24 解決できる課題課題 OSSによる開発は規模が大きくなるため詳細が把握できない機能の過不足が判断しずらい OSSに関する情報のキャッチアップが難しい OSSの機能修正追加が難しい SoCベンダー毎に開発環境が異なる BSP SDKでソフトウェアのバージョンが異なる

25 解決できる課題課題 OSSによる開発は規模が大きくなるため詳細が把握できない機能の過不足が判断しずらい OSSに関する情報のキャッチアップが難しい OSSの機能修正追加が難しい SoCベンダー毎に開発環境が異なる BSP SDKでソフトウェアのバージョンが異なる

26 Yocto Project まとめ組込みLinux 開発環境を構築する仕組みを提供するLinux Foundation 傘下のプロジェクト複数のプロジェクトが協力 Poky OpenEmbedded matchbox Eclispe IDE Plug-in opkg Toaster SoCベンダーから組込みLinux SIerまで利用しており組込みLinux 開発のスタンダードとなっている

27 Yocto Project まとめ組込みLinux 開発環境を構築する仕組みを提供するLinux Foundation 傘下のプロジェクト複数のプロジェクトが協力 Poky OpenEmbedded matchbox Eclispe IDE Plug-in opkg Toaster SoCベンダーから組込みLinux SIerまで利用しており組込みLinux 開発のスタンダードとなっている

28 Poky について

29 プロジェクト体制 Linux Foundation プロジェクトの一つ複数のプロジェクトが協力 Poky リファレンスビルドシステム OpenEmbedded ソフトウェアのビルド手順が記載されたレシピと呼ばれるファイル群とビルドエンジンである bitbakeを開発 matchbox GUI ライブラリ Eclispe IDE Plug-in IDE 向け開発プラグイン opkg パッケージングシステム Toaster ビルドサポート用 GUI

30 Poky リファレンスビルドシステムディストリビューションではないディストリビューション作成をサポートするビルドシステム最小構成のLinuxディストリビューションを構築できるユーザーはPokyをベースにカスタマイズする主な構成要素 bitbake メタデータ ( レシピ設定ファイル ) 主な生成物 Linux カーネルブートローダーユーザーランド (rootfs) クロスツールチェイン SDK

31 Poky Poky 構成図 Poky bitbake メタデータ meta meta-yocto-bsp meta-poky meta recipe-foo recipe-bar 設定ファイル (*.conf) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) class ファイル (*.bbclass) include ファイル (*.inc) build linux カーネル rootfs ブートローダー SDK

32 Poky Poky 構成図メタデータはレイヤーという単位で管理される Poky bitbake メタデータ meta meta-yocto-bsp meta-poky meta recipe-foo recipe-bar 設定ファイル (*.conf) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) class ファイル (*.bbclass) include ファイル (*.inc) build linux カーネル rootfs ブートローダー SDK

33 Poky Poky 構成図 Poky bitbake メタデータ meta meta-yocto-bsp meta-poky meta recipe-foo recipe-bar 設定ファイル (*.conf) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) class ファイル (*.bbclass) include ファイル (*.inc) build linux カーネル rootfs ブートローダー SDK

34 Poky 主な構成要素レシピ ( 拡張子 :.bb または.bbappend) ソースコードの取得ソフトウェアのコンパイルパッケージングまでの動作を定義シェルスクリプトとPythonで記述レシピ同士の依存関係を設定 bbppaned ファイルは既存の bb ファイルに内容を修正追加する際に使用設定ファイル ( 拡張子 :.conf) CPU アーキテクチャなどのターゲットマシン毎の定義ビルド環境などの独自設定 bitbake Python で書かれたビルドツールレシピを解析し定義された動作を実行する

35 Poky Poky 構成図 Poky bitbake メタデータ meta meta-yocto-bsp meta-poky meta recipe-foo recipe-bar 設定ファイル (*.conf) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) class ファイル (*.bbclass) include ファイル (*.inc) build linux カーネル rootfs ブートローダー SDK

36 Poky Poky 構成図 Poky bitbake メタデータ meta meta-yocto-bsp meta-poky meta recipe-foo recipe-bar 設定ファイル (*.conf) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) class ファイル (*.bbclass) include ファイル (*.inc) build linux-kernel rootfs ブートローダー SDK

37 Poky 主な構成要素レシピ ( 拡張子 :.bb または.bbappend) ソースコードの取得ソフトウェアのコンパイルパッケージングまでの動作を定義シェルスクリプトとPythonで記述レシピ同士の依存関係を設定 bbppaned ファイルは既存の bb ファイルに内容を修正追加する際に使用設定ファイル ( 拡張子 :.conf) CPU アーキテクチャなどのターゲットマシン毎の定義ビルド環境などの独自設定 bitbake Python で書かれたビルドツールレシピを解析し定義された動作を実行する

38 bitbake の動作 $ bitbake core-image-minimal

39 bitbake の動作 $ bitbake core-image-minimal bitbake 実行時にビルドするレシピを指定する

40 bitbake の動作 $ bitbake core-image-minimal レシピを解析ソースコードのダウンロードソースコードの展開パッチの適用ソフトウェアのコンパイル生成物をパッケージ化

41 bitbake の動作 $ bitbake core-image-minimal レシピを解析ソースコードのダウンロードソースコードの展開コンパイルするソフトウェアの情報どこからダウンロードするのかどのように展開するのかどのようなパッチを適用するのかパッチの適用ソフトウェアのコンパイル生成物をパッケージ化コンパイル方法どのようなオプションでコンパイルするのかどのような機能を有効無効にするのかソフトウェア同士の依存関係インストールパッケージング方法どのファイルをどこにインストールするのかどのファイルをどのパッケージに入れるのかパッケージング方式は何にするのか

42 bitbake の動作 $ bitbake core-image-minimal レシピを解析ソースコードのダウンロードソースコードの展開パッチの適用ソフトウェアのコンパイル生成物をパッケージ化コンパイルするソフトウェアの情報どこからダウンロードするのかどのように展開するのかどのようなパッチを適用するのかコンパイル方法どのようなオプションでコンパイルするのかどのような機能を有効無効にするのかソフトウェア同士の依存関係インストールパッケージング方法どのファイルをどこにインストールするのかどのファイルをどのパッケージに入れるのかパッケージング方式は何にするのかこれらをタスク呼びレシピ記述する

43 bitbake の動作タスク bitbake で実行される動作単位タスクを定義する際 do_ タスク名とする必要がある例 : do_fetch: ソースコードを取得するタスクレシピをビルドする際 1 タスク 1 スレッドで実行されるプログラミング言語に合わせたタスクが約 70 ほど定義されておりコンパイル方式インストール方式などに合わせて利用するタスク同士は依存関係を持っており依存関係に合わせて実行される

44 bitbake の動作 $ bitbake core-image-minimal レシピを解析ソースコードのダウンロード do_fetch ソースコードの展開パッチの適用ソフトウェアのコンパイル生成物をパッケージ化 do_unpack do_patch do_configure do_compile do_install do_package これらをタスク呼びレシピ記述する

45 レシピの中身 (zlib) SRC_URI = "${SOURCEFORGE_MIRROR}/libpng/${BPN}/${PV}/${BPN}-${PV}.tar.xz \ file://remove.ldconfig.call.patch \ file://makefile-runtests.patch \ file://ldflags-tests.patch \ file://run-ptest \ " UPSTREAM_CHECK_URI = " SRC_URI[md5sum] = "85adef240c5f370b308da8c938951a68" SRC_URI[sha256sum] = "4ff ace0d4d203e3483be9dbc9da f97ea0a2114e19bf066" CFLAGS += "-D_REENTRANT" RDEPENDS_${PN}-ptest += "make" inherit ptest do_configure() { uname=gnu./configure --prefix=${prefix} --shared --libdir=${libdir} } do_compile() { oe_runmake shared }

46 レシピの中身 (zlib) SRC_URI = "${SOURCEFORGE_MIRROR}/libpng/${BPN}/${PV}/${BPN}-${PV}.tar.xz \ file://remove.ldconfig.call.patch \ file://makefile-runtests.patch \ file://ldflags-tests.patch \ file://run-ptest \ " UPSTREAM_CHECK_URI = " SRC_URI[md5sum] = "85adef240c5f370b308da8c938951a68" SRC_URI[sha256sum] = "4ff ace0d4d203e3483be9dbc9da f97ea0a2114e19bf066" CFLAGS += "-D_REENTRANT" RDEPENDS_${PN}-ptest += "make" inherit ptest do_configure() { uname=gnu./configure --prefix=${prefix} --shared --libdir=${libdir} } do_compile() { oe_runmake shared }

47 レシピの中身 (zlib) SRC_URI = "${SOURCEFORGE_MIRROR}/libpng/${BPN}/${PV}/${BPN}-${PV}.tar.xz \ file://remove.ldconfig.call.patch \ file://makefile-runtests.patch \ file://ldflags-tests.patch \ file://run-ptest \ " UPSTREAM_CHECK_URI = " SRC_URI[md5sum] = "85adef240c5f370b308da8c938951a68" SRC_URI[sha256sum] = "4ff ace0d4d203e3483be9dbc9da f97ea0a2114e19bf066" CFLAGS += "-D_REENTRANT" RDEPENDS_${PN}-ptest += "make" inherit ptest do_configure() { uname=gnu./configure --prefix=${prefix} --shared --libdir=${libdir} } do_compile() { oe_runmake shared }

48 bitbake の動作 *.conf レシピ bitbake イメージ

49 bitbake の動作 *.conf レシピ bitbake イメージ core-image-minimal

50 bitbake の動作 *.conf レシピ bitbake イメージ core-image-minimal 依存 busybox glibc

51 bitbake の動作 *.conf レシピ bitbake イメージ core-image-minimal 依存 busybox gcc-cross glibc 依存 binutils-cross

52 bitbake の動作 *.conf レシピ bitbake イメージ core-image-minimal 依存 busybox gcc-cross gettext-native glibc 依存 binutils-cross 依存 zlib-native

53 bitbake の動作 *.conf レシピ bitbake イメージ core-image-minimal 依存 busybox gcc-cross glibc 依存 binutils-cross 依存 gettext-native zlib-native ビルド gettext-native zlib-native

54 bitbake の動作 *.conf レシピ bitbake イメージ core-image-minimal 依存 busybox glibc 依存 gcc-cross binutils-cross 依存ビルド gcc-cross binutils-cross ビルド依存 gettext-native zlib-native ビルド gettext-native zlib-native

55 bitbake の動作 *.conf レシピ bitbake イメージ core-image-minimal 依存 busybox glibc 依存ビルド busybox glibc ビルド依存 gcc-cross binutils-cross 依存ビルド gcc-cross binutils-cross ビルド依存 gettext-native zlib-native ビルド gettext-native zlib-native

56 bitbake の動作 *.conf レシピ bitbake イメージ core-image-minimal インストール core-image-minimal.bz2 zimage 依存ビルド依存 busybox glibc 依存ビルド busybox glibc ビルド依存 gcc-cross binutils-cross 依存ビルド gcc-cross binutils-cross ビルド依存 gettext-native zlib-native ビルド gettext-native zlib-native

57 Poky で解決できる課題課題 OSSによる開発は規模が大きくなるため詳細が把握できない機能の過不足が判断しずらい OSSに関する情報のキャッチアップが難しい OSSの機能修正追加が難しい SoCベンダー毎に開発環境が異なる BSP SDKでソフトウェアのバージョンが異なる

58 Poky に関するまとめリファレンスビルドシステムディストリビューション作成をサポートするビルドシステム最小構成のLinuxディストリビューションを構築できる主な構成要素 bitbake メタデータ( レシピ設定ファイル ) ビルドする際には bitbake コマンドを使用する bitbake はレシピファイルを解析しビルドに必要なアクションを実行するレシピ同士の依存関係の解決ソースコードの取得パッチ適用コンパイルパッケージ化などレシピにはソフトウェアのビルドに必要な処理を記述する処理はタスクと呼ばれる主な生成物 Linux カーネルブートローダーユーザーランド (rootfs) クロスツールチェイン SDK

59 レイヤー機能について

60 レイヤー機能について Poky 構成図 Poky bitbake メタデータ meta meta-yocto-bsp meta-poky meta recipe-foo recipe-bar 設定ファイル (*.conf) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) class ファイル (*.bbclass) include ファイル (*.inc) build linux カーネル rootfs ブートローダー SDK

61 レイヤー機能について Poky 構成図 Poky bitbake メタデータ meta meta-yocto-bsp meta-poky meta recipe-foo recipe-bar 設定ファイル (*.conf) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) レシピファイル (*.bb, *.bbappend) class ファイル (*.bbclass) include ファイル (*.inc) build linux カーネル rootfs ブートローダー SDK

62 レイヤー機能について Poky bitbake meta meta-poky meta-yocto-bsp ビルドエンジン Linux kernelやソフトウェアのレシピ Poky ディストリビューションの情報 BSPの構成情報など最小構成の Linux ディストリビューションを構築できる

63 レイヤー機能について Poky bitbake meta meta-poky ビルドエンジン Linux kernel やソフトウェアのレシピ Poky ディストリビューションの情報 meta-yocto-bsp BSP の構成情報など Xilinx 社の MPSoC SoC を使用したシステムを構築したい

64 レイヤー機能について Poky bitbake meta meta-poky meta-yocto-bsp ビルドエンジン Linux kernelやソフトウェアのレシピ Poky ディストリビューションの情報 BSPの構成情報など追加 meta-xilinx Xilinx 社の MPSoC をサポートするメタデータ

65 レイヤー機能について Poky bitbake meta meta-poky meta-yocto-bsp ビルドエンジン Linux kernelやソフトウェアのレシピ Poky ディストリビューションの情報 BSPの構成情報など追加 meta-xilinx Xilinx 社の MPSoC をサポートするメタデータ conf/bblayers.conf: BBLAYERS?= " \ /home/user/work/poky/meta \ /home/user/work/poky/meta-poky \ /home/user/work/poky/meta-yocto-bsp \ /home/user/work/meta-xilinx/meta-xilinx-bsp \ "

66 レイヤー機能について meta-poky busybox meta busybox linux-yocto

67 レイヤー機能について meta-xilinx linux-yocto meta-poky busybox meta busybox linux-yocto

68 レイヤー機能について meta-xilinx linux-yocto 使用するボードの設定等 meta-poky busybox meta busybox linux-yocto

69 レイヤー機能について meta-xilinx linux-yocto 使用するボードの設定等 meta-poky meta busybox 機能の追加 busybox Xilinx MPSoC の設定有効 linux-yocto

70 レイヤー機能について meta-xilinx linux-yocto 使用するボードの設定等 meta-poky meta busybox 機能の追加 busybox Xilinx MPSoC の設定有効 linux-yocto レシピの解析最終的なレシピ busybox linux-yocto

71 レイヤー機能について meta-xilinx linux-yocto 使用するボードの設定等 meta-poky meta busybox 機能の追加 busybox Xilinx MPSoC の設定有効 linux-yocto レシピの解析最終的なレシピ busybox linux-yocto

72 レイヤー機能について poky/meta-yocto/recipes-core/busybox/ -- busybox `-- poky-tiny `-- defconfig `-- busybox_%.bbappend poky/meta/recipes-core/busybox/ -- busybox -- ` Switch-to-POSIX-utmpx-API.patch -- busybox.inc -- busybox_ bb `-- files -- `-- umount.busybox

73 レイヤー機能について poky/meta-yocto/recipes-core/busybox/ -- busybox `-- poky-tiny `-- defconfig `-- busybox_%.bbappend poky/meta/recipes-core/busybox/ -- busybox -- ` Switch-to-POSIX-utmpx-API.patch -- busybox.inc -- busybox_ bb `-- files -- `-- umount.busybox recipes-core/busybox/busybox_%.bbappaned recipes-core/busybox/busybox_ bb + bbappend ファイルで定義した内容が上書きまたは追加された busybox_ bb

74 レイヤー機能 Poky bitbake meta meta-poky meta-yocto-bsp meta-xilinx ビルドエンジン Linux kernelやソフトウェアのレシピ Poky ディストリビューションの情報 BSPの構成情報など Xilinx 社の MPSoC をサポートするメタデータ自社で作ったアプリケーションをシステムにインストールしたい

75 レイヤー機能について Poky bitbake meta meta-poky meta-yocto-bsp ビルドエンジン Linux kernelやソフトウェアのレシピ Poky ディストリビューションの情報 BSPの構成情報など追加 meta-xilinx meta-myapp Xilinx 社の MPSoC をサポートするメタデータ自社で作ったアプリケーション用レシピを含んだメタデータ conf/bblayers.conf: BBLAYERS?= " \ /home/user/work/poky/meta \ /home/user/work/poky/meta-poky \ /home/user/work/poky/meta-yocto-bsp \ /home/user/work/meta-xilinx/meta-xilinx-bsp \ /home/user/work/meta-myapp \ "

76 レイヤー機能について meta-xilinx linux-yocto 使用するボードの設定等 meta-poky busybox meta busybox linux-yocto

77 レイヤー機能について meta-myapp myapp myapp に関する設定 meta-xilinx linux-yocto 使用するボードの設定等 meta-poky busybox meta busybox linux-yocto

78 レイヤー機能について meta-myapp myapp myapp に関する設定 meta-xilinx linux-yocto 使用するボードの設定等 meta-poky meta busybox 機能の追加 busybox Xilinx MPSoC の設定有効 linux-yocto レシピの解析最終的なレシピ busybox linux-yocto myapp

79 レイヤー機能で解決できる課題課題 OSSによる開発は規模が大きくなるため詳細が把握できない機能の過不足が判断しずらい OSSに関する情報のキャッチアップが難しい OSSの機能修正追加が難しい SoCベンダー毎に開発環境が異なる BSP SDKでソフトウェアのバージョンが異なる

80 レイヤー機能に関するまとめ Poky は最小構成の Linux ディストリビューションを構築するためのツールやメタデータを提供するユーザーが独自の実装を追加するにはレイヤー機能を使って追加する各 SoC の設定やボードの設定などもレイヤー単位で提供されるレイヤーを使用することによって他のレイヤーで提供されているレシピのファイルそのものを変更せずにレシピの修正等ができるようになっている

81 質疑応答

82 参考文献

83 参考文献 Yocto Project Yocto Project ハンズオンプレゼン用資料レシピの作り方入門

84 いらすとや使用画像 1. x x x x x /food_niku_pack.png x x x x x2

85 信頼とともに留意事項本資料に記載されている会社名製品名サービス名は当社または各社各団体の商標もしくは登録商標ですその他本資料に記載されているイラストロゴ写真動画ソフトウェア等は当社または第三者が有する知的財産権やその他の権利により守られておりますお客様は当社が著作権を有するコンテンツについて特に定めた場合を除き複製改変頒布などをすることはできません本資料に記載されている情報は予告なしに変更されることがありますまた時間の経過などにより記載内容が不正確となる場合がありますが当社は当該情報を更新する義務を負うものではありません

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