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1 ( 12 ) 論 説 誘引侵害に関する米国最高裁判所判決及びそれが特許戦略に与える影響 Irfan A. Lateef*,Kendall Loebbaka** 事務局 ( 訳 ) 2015 年 5 月, 米国最高裁判所は Commil USA, LLC v Cisco Sys., Inc., 575 U.S.. No の判決 (2015 年 5 月 26 日 ) において, 被疑侵害者が特許は無効であると善意に基づき確信していたことは誘引侵害に対する抗弁にならないと判断した しかし, このような判断にかかわらず, 被疑侵害者は依然として誘引侵害の主張に対して積極的な抗弁を準備する機会を有している 以下, 最初の章では米国における直接及び間接侵害の法的背景について述べていく その後の各章では, その背景に Commil 判決がどのように組み込まれ, 法律を変えていったのか論じていく Ⅰ. 特許権侵害の各理論特許権者は直接又は間接侵害のいずれかによって特許権侵害を証明することができる 直接侵害の場合, 被疑侵害者は被疑侵害行為を実行する 1) これに対して間接侵害では, 他の当事者が関与し, 証明が複雑になる場合が多い 2) 間接侵害には寄与侵害及び誘引侵害が含まれる 特許権者は, これらのいずれかの理論に基づき, 直接及び間接侵害の両方から損害賠償を受けることができる A. 直接侵害 35 U.S.C.( 米国特許法 ) 第 271 条 (a) に基づき, 次の者は直接侵害の責任を負う 特許の存続期間中に, 権原なく合衆国において特許発明の生産, 使用, 販売の申出若しくは販売を行う者, 又は合衆国に特許発明を輸入 する者 直接侵害は厳格な責任を伴う侵害行為であり, したがって被疑侵害者の心理状態は侵害行為の判断と無関係である 3) たとえば被疑侵害者が特許発明の販売の申出を実際に行った場合には, 被疑侵害者がその特許について知らなかった場合であっても責任を負う 直接侵害では, 単一の行為者が各ステップを実行することは要求されない 行為者が複数名存在する場合, 被疑侵害者の 1 人は, 次の 2 つの状況において他の被疑侵害者の行為について責任を負う : (1) その企業が, 他人の行為を指示又は管理している場合 及び,(2) 複数の行為者が共同 4) 企業を構成する場合 他人の行為を指示及び管理する責任は, クレーム方法のステップを実行するための代理関係又は契約が存在している場合に存在する 5) 更にこの責任は, 被疑侵害者が, 特許方法の 1 つ若しくは複数のステップの実行による活動又は利益の受領に参加するための条件を設けており, その実行の方法又は時期を画定している場合 にも存在する 6) 共同事業の場合には, 各行為者が侵害について責任を負うものと判断される可能性がある 7) 共同事業の理論に基づき侵害を証明する場合, 特許権者は次の存在を証明しなければならない : (1) 当該グループの各構成員間における明確又は黙示的な同意 (2) グルー * Partner, Knobbe Martens Olson & Bear LLP s Orange County, California office ** Associate, Knobbe Martens Olson & Bear LLP s Orange County, California office ( 112 ) AIPPI(2016)Vol.61 No.2

2 ( 13 ) プが実行する共通の目的 (3) 各構成員間における, その目的に対する金銭的利益の共同性 (4) 企業の方向性に対して意見する同等の権利, 及び 8) それによって与えられる同等の管理権 B. 誘引侵害誘引理論に基づく侵害には, 複数の行為者, すなわち被疑侵害者及び第三者が要求される 法律の規定によると, 誘引侵害の責任は被疑侵害者が 特許権侵害を能動的に誘引する 9) 場合に存在する これについて裁判所は,(1) 直接侵害であること,(2) 被疑侵害者が故意に侵害を誘引しており, 他人 ( 第三者 ) による侵害を助長する特別の意思を有していたこと, の両方を証明しなければならないと解釈している 10) すなわち誘引侵害の場合には, 次の 2 つの道筋, すなわち誘引侵害には 被告が特許について知っており, かつ, 誘引された行為が特許権侵害を構成すること を知っていた 11) ことに関して, 直接侵害と比べて高いレベルの 故意性 又は認識が要求される 特許権者は状況証拠を利用して, 誘引侵害理論に基づき直接侵害を証明することができる 12) たとえば一部のケースでは 被疑侵害者が, ある製品を, 侵害となるような態様で使用するために設計し, その製品を, 侵害となるような態様で使用 13) するよう使用者に指示した場合, 直接侵害を証明することができる Toshiba Corp. v. Imation Corp. では, 被疑侵害者がユーザに対し,DVD をファイナライズして, 本件特許権を侵害する DVD を作成する特別なモードを使用するよう指示していた 14) ユーザは侵害とならない態様で製品を使用することも可能であったが, この使用態様は取扱説明書に反していた 15) CAFC はこの証拠に基づき, 非侵害と判断していたサマリージャッジメントを破棄した 16) 認識の程度の証明に関して, 誘引侵害の場合には それが侵害行為であることを被告が知っていた証拠が要求される 17) 過去の Global-Tech Appliances, Inc. v. SEB S.A., No. 10-6, 563 U.S. (2011) における最高裁判所の意見では, より低いレベルの心理状態を基準とすること 18) を明確に拒否している たとえば, 故意に無知を装うことは結果的に責任を負うが, その一方で, 無謀及び過失というより低いレベルの心理状態では責任を負わない 19) 無謀な被疑侵害者は 不法行為の重大かつ正当化できないリスクを単に知っているだけ であり, 過失のある被疑侵害者は 同様のリスクについて知るべきであったが, 実際には知らなかった 20) ことを指す これと対照的に, 被疑侵害者が 不法行為の可能性が高いことを確認する行為を意図的に避けており, その重要な事実について実際に知っていたといっても差し支えない 21) 場合には, 故意に無知を装っていたものとされる C. 寄与侵害法律の規定上, 寄与侵害は次のように説明される 特許された機械, 製造物, 組立物若しくは組成物の構成要素, 又は特許方法を実施するために使用される材料若しくは装置であって, その発明の主要部分を構成しているものについて, それが当該特許権侵害に使用するために特別に製造若しくは適用されたものであり, 一般的市販品若しくは実質的に侵害しない使用に適した取引商品でないことを知りながら, 合衆国において販売の申出若しくは販売を行う者, 又は合衆国に輸入する者は, 寄与侵害者としての責任を負う 22) 裁判所は寄与侵害を証明するために必要な要素のリストを作成している それによると原告は次を証明しなければならない :(1) 直接侵害の事実 (2) 被疑侵害者が, 特許及びそれが侵害されている行為について知っていた (3) 実質的に非侵害の用途がない (4) 被疑構成要素が, 発明の重要部分である 23) したがって誘引侵害と同様に, 寄与侵害の場合にも比較的高いレベルの認識, すなわち特許について知っていること, 及び特許権侵害について知っていることが要求される 24) AIPPI(2016)Vol.61 No.2 ( 113 )

3 ( 14 ) Ⅱ.COMMIL 事件の経緯 A. 地方裁判所 Commil USA, LLC v. Cisco Sys., Inc. の訴訟手続が開始されたのは 2007 年であり,Commil USA, LLC( Commil 社 ) が特許権侵害を主張して,Cisco Systems, Inc.( Cisco 社 ) をテキサス州東部地区連邦地方裁判所に提訴した 25) 本件特許は大学キャンパスやリゾートホテルなどの広い区域で実施可能なワイヤレスネットワークに関するものであった 26) 本件は陪審による審理が行われ, 陪審評決では Cisco 社が Commil 社に対する直接侵害の責任を負うものとして 370 万ドルの損害賠償が認められた 27) 陪審は更に,Cisco 社が誘引侵害の責任は負わないものと判断した 28) しかし Cisco 社の弁護士が陪審審理中に不適切な陳述を行ったことから, 地方裁判所は誘引侵害について新たな陪審審理を行うことを認めた 29) 地方裁判所は,2 回目の陪審による審理の対象を誘引侵害及び損害賠償に限定した 30) Cisco 社は, 特許が無効であると善意に基づき確信していた旨の証拠を提出し, したがって Cisco 社は誘引侵害の責任を負わないと主張した 31) しかし地方裁判所は, この証拠には適格性がないと決定した 32) 地方裁判所は, 証拠を排除した理由は明確に述べなかったが, 特許が無効であると単に確信するだけでは誘引侵害に対する適切な抗弁とならないことを示唆した 33) 地方裁判所は審理終結時に, 次が証明される場合,Cisco 社が誘引侵害の責任を負うものと判断することができると陪審に指示した Cisco 社が 直接侵害を構成する行為を発生させることを実際に意図しており, その行為によって実際の侵害を誘引するおそれがあることを,Cisco 社が知っていた又は知るべきであった 34) 陪審は,Cisco 社が誘引侵害の責任を負うものと判断し,6370 万ドルの損害賠償を認めた 35) 陪審評決の後であって地方裁判所の判決が行わ れる前に, 最高裁判所は Global-Tech Appliances, Inc. v. SEB S.A., No. 10-6, 563 U.S. (2011) における判決を言い渡した Global-Tech 判決では, 被疑誘引者が本件特許について知っており, 誘引行為が侵害行為であり, それによって誘引侵害が確立されることを知っていた旨を, 原告が証明しなければならないと判断された 36) 上述した陪審の指示に対して Cisco 社は反対意見を主張し続けたが, 地方裁判所は陪審評決に従い,Commil 社に有利な判決を下した 37) B.CAFC における控訴審地方裁判所の判決は, 米国最高裁判所の一審級下であって特許控訴事件について専属的な管轄権を有する米国連邦巡回区控訴裁判所 (CAFC) に控訴された 控訴審において CAFC は原審判決の一部を支持したが, 一部を破棄し, 更なる審理を命じて地方裁判所に差し戻した 38) CAFC は, 地方裁判所が 認識が要求されるにも関わらず, 単なる過失に基づき,(Cisco 社が ) 責任を負うものと陪審が判断すること を許可していたものと判断した 39) CAFC は Global-Tech 判決の観点から, 誘引侵害には 誘引行為が特許権侵害を構成するという認識が要求される と述べた 40) CAFC は更に, 特許が無効であると善意に基づき確信していた旨の Cisco 社による証拠を地方裁判所が排除したことは誤りであったと判断した 41) CAFC は 特許が無効であると被疑誘引者が善意に基づき確信していた旨の証拠によって, 誘引侵害の意思という前提条件は否定される可能性がある と述べた 42) CAFC は, 誘引侵害の抗弁としての特許権が侵害されていないという確信と, 特許が無効であるという確信との間に違いを見出さなかった 43) Newman 裁判官は反対意見を述べ, 実際に侵害行為が存在しているのか否かの判断は, 特許無効が認められるかもしれないと考える被疑侵害者の確信によって左右されない と論じた 44) Newman 裁判官によると, 特許は無効であると被疑侵害が確信する場合であっても, それは有効な特許権の侵害を否定するものではない 45) New- ( 114 ) AIPPI(2016)Vol.61 No.2

4 ( 15 ) man 裁判官は 有効性と侵害とは異なる問題であって, その責任は異なり, 前提条件は異なり, そして証拠も異なる と述べて自身の立場を理由付けた 46) C. 最高裁判所最高裁判所は Commil 事件において, 限定された争点, すなわち特許が無効であると善意に基づき確信することは, 誘引侵害の適切な抗弁となるのか否かの問題点を審理した 47) 過去の Global- Tech 事件において最高裁判所は, 若干異なる争点を審理し, 誘引侵害には それが侵害行為であることを被告が知っていたとの立証 が要求されると判断していた 48) Global-Tech 事件では侵害に関する被疑侵害者の認識が問題とされたが,Commil 事件では特許の有効性に関する被疑侵害者の認識が問題とされた 最高裁判所は Commil 判決において, 侵害と有効性とは異なる争点であり, したがって誘引侵害を定義する法律の規定に基づき, 有効性に関する確信によって, 故意性の要件を否定することはできない と判断した 49) 最高裁判所はその判決の裏付けとして, 無効と侵害とが別個かつ独立した争点として扱われている特許法に関する事例を引用した 50) たとえば最高裁判所は, 無効と侵害とで別個の抗弁をリストアップしている 35 U.S.C. 第 282 条 (b)(1) 及び (2) の条文を引用した 51) 更に最高裁判所は, 無効であると善意に基づき確信していたことを抗弁として認めた場合には, 特許が有効なものであると推定する従来の基本原則が損なわれるおそれがあると述べた 52) この理論を裏付ける目的で, 最高裁判所は有効性の推定について次のように述べた 有効性の推定によって, 原告は自身の特許が有効であり, それに基づく請求が可能である旨の証明が不要となる しかし無効を確信していたことが誘引侵害の抗弁として認められた場合, 被告は特許が無効であると合理的に確信していたことを証明すれば優位に立つことができるので, その推定の効力が大幅に減少するであろう これは議会が選択したものと考えられ る, 明確かつ確信を持つに足る基準という高いハードルを回避するものとなるおそれがある Microsoft Corp. v. i4i Ltd. Partnership, 564 U.S., - (2011)(Slip Op. at 8-10) を参照されたい 53) 最高裁判所は無効性が 責任に対する抗弁 であって 侵害に対する抗弁ではない と区別した 54) この区別に基づき, 最高裁判所は 無効であるという確信によって, 誘引侵害の要件である故意性を否定することはできない と理由づけた 55) 最高裁判所は更に, 被疑侵害者には特許に対して異論を唱える複数の代替手段が存在していると判断した その例として最高裁判所は, 被疑侵害者は自ら宣言判決訴訟を提起すること, 米国特許商標庁 ( 特許庁 ) に当事者系レビュー若しくは査定系再審査を請求すること, 又は侵害が主張されているいずれかの手続において積極的抗弁として無効を主張することなどが可能であると述べた 56) 反対意見では Scalia 判事に Roberts 首席判事が加わり, 特許無効は誘引侵害の抗弁とすべきであるとして, 次のように述べた 57) 特許権は侵害されないと確信する者が, その侵害を構成するものと認識する行為を誘引することは不可能である 58) 反対意見では, 誘引侵害と判断するためには認識が要求されるところ, 無効な特許権の 侵害は存在しないのであるから, 無効であると善意に基づき確信していたことは, 適切な抗弁とみなすべきであると論じた 59) Ⅲ.COMMIL 事件の影響企業の製品又はサービスに対する潜在的なリスクと考えられる特許が発見された場合, 用意周到な企業であれば, 適切な特許専門弁護士から, リスクを緩和する手助けとなる 見解書 (opinion letter) の分析及び作成による支援を受けることが多い このような見解書の多くでは, 特許が有効であるのか否か, そして当該企業の製品又は AIPPI(2016)Vol.61 No.2 ( 115 )

5 ( 16 ) サービスが, 侵害のリスクをもたらすほど特許クレームと類似しているのか否かについて分析している 見解書が持ち合わせている有用性の 1 つとして, その企業が有効な特許権を侵害していないものと善意に基づき確信するに至った努力姿勢を示すことが挙げられる そして Commil 判決は, このような企業実務, そして見解書の有用性に影響を与えるものといえる 誘引侵害の抗弁としての有効性に対する見解は排除されたが, 弁護士が有効性について見解を示すことは, 特許訴訟前, そして訴訟手続中にも, 引き続き有益である たとえば見解書は, 製品立ち上げに伴う潜在的なリスクを企業が管理するための助言となる また無効という見解が示された場合には, 故意侵害の主張に対して引き続き抗弁とすることができる Commil 判決が与えた実務上の更なる影響について, 以下詳細に述べる A. 誘引侵害に対する抗弁最高裁判所は, 無効であると善意に基づき確信していたことを誘引侵害の抗弁として認めなかったが, 被疑侵害者又は潜在的な侵害者が誘引侵害に対して抗弁し, 特許に対して積極的に異論を唱えるための道筋は引き続き複数存在している 1. 無効の積極的抗弁誘引侵害に対する抗弁として長年認められている方法の 1 つとして, 特許の無効性を証明することが挙げられる 裁判所は先行技術による新規性否定 (anticipation), 自明性, 不公正行為, 特許権の濫用, そして衡平法上の禁反言など, 数多くの理論に基づき特許が無効であると判断している 特許権侵害訴訟において被疑侵害者は, 無効性の調査に要する費用を計上しておくべきである そして被疑侵害者は, 徹底した調査を行うために, 米国特許だけでなく外国の引用例も取り込むべきである 更に被疑侵害者は, 予算的に可能であれば, 複数の調査会社との契約も検討すべきである これによって最も徹底した無効性の調査が確約され, 無効であるという堅固な理論を確立させることができる 被疑侵害者がいったん無効性を裏付ける引用例を発見すれば, 特許を無効とする方法は複数存在している 既に訴訟手続中であれば, 積極的抗弁として引用例を提示することが可能であり, 無効のサマリージャッジメントを求める申立の根拠とすることができる サマリージャッジメントは容易に認められるものではないが, 近年, 裁判所ではサマリージャッジメントの手続中に案件を終結させる傾向が高くなっている サマリージャッジメントに失敗した場合には, 引用例を事実認定者 ( 通常であれば陪審員 ) に提示して特許を無効とする必要がある 更に, 以下詳細に述べるように, 被疑侵害者は特許庁に対する手続においても, 査定系再審査, 当事者系レビュー, そしてコンピュータ利用ビジネス方法の付与後レビューなどによって特許を無効にすることができる 2. 宣言的判決訴訟現状で争点とされる特許について訴訟で争われていなければ, 被疑侵害者は宣言的判決を求める訴訟を提起することを検討するのが良策であろう 宣言的判決訴訟は, 訴訟当事者が自身に対して特許に基づく訴訟が提起されるおそれがあると確信する場合, それを根拠として, 特許が無効である旨の判断を裁判所に求める手続である 更に宣言的判決訴訟には, 提訴されるおそれがある特許権を侵害していない旨の判断を請求原因に含むこともできる 宣言的判決訴訟の裁判権は あらゆる状況において, 主張される事実に基づき, 相反する法的利益を有する当事者間に, 宣言的判決を行うための担保となる十分な緊急性及び現実性の存在に関する実質的な争点が存在していることが証明されているのか否か によって異なる 60) 換言すれば裁判権は, その状況の全体性によって異なる たとえば特許権者が訴訟を提起する明白なおそれがあれば, 宣言的判決訴訟の裁判権が発生する しかし, 特許が存在している旨を潜在的な侵害者に単に通知するだけでは, このような裁判権を発生させるために十分なおそれがあるものといえない もっとも, 宣言的判決訴訟の裁判権が認められない場合であっても, 潜在的な侵害者は特 ( 116 ) AIPPI(2016)Vol.61 No.2

6 ( 17 ) 許庁に対する手続に依拠して特許を無効にすることができる 宣言的判決訴訟は先制攻撃的な効果があり, 潜在的な侵害者は先手を打って訴訟を提起することができる これによって潜在的な侵害者は法廷地を選択することができる 地元の法廷地を選択すれば, 訴訟手続に伴う旅費などの経費削減に貢献する また潜在的な侵害者は, たとえばテキサス州東部地区のように, 特許に 好意的 な傾向が強く無効の論理に同意する可能性が低い法廷地を避けることもできる ただし宣言的判決訴訟には, 潜在的な侵害者が提訴前に検討すべきいくつかのネガティブな結末も考えられる 最初に, 宣言的判決訴訟は, 訴訟が提起されるかもしれないというリスク又は予測を, 現実の訴訟に置き換えるものであり, 多大なコストを要する可能性がある 予想外の争点が生じると, 訴訟コストは急速に予算を超えてしまうであろう 第 2 に宣言的判決訴訟では, ほとんど自動的に侵害を主張する反訴が提起される 反訴において特許権者は, 潜在的な侵害者が最初に想定していなかった特許を追加し, それによって訴訟範囲を拡大する可能性がある 3. 査定系再審査特許庁は更に, 査定系再審査 (ex parte reexamination) を含めて, 当事者が特許を無効とするための道筋を提供している 査定系再審査の申立は, 新たに提示された無効理由に基づき, 特許を付与すべきであったのか特許庁による再検証を請求するものである この申立は 先行特許及び印刷公表物に基づく, 特許性に関する実体的かつ新たな各問題を指摘する陳述 を含まなければならない 61) したがって査定系再審査では, 第 101 条, 公然使用, 発明者などの争点について考慮することができない M.P.E.P. 2258(B) を参照されたい 申立人は 再審査が請求されるすべてのクレームを特定し, 再審査が請求されるすべてのクレームに対して先行技術を適用する適切性及び方法を詳細に説明 しなければならない 62) 特許庁は申立を検討し, 特許性に関する実体的かつ 新たな問題が申立に示されている場合には, 再審査手続の開始を認める 当事者は, 訴訟手続中, 又は訴訟が係属していない場合であっても, いつでも査定系再審査を請求することができる 更に査定系再審査は匿名で請求することも可能であるから, 潜在的な侵害者が訴訟の標的とされるリスクを回避することができる 査定系再審査の性質上, 申立人は, 申立後に手続当事者として参加するわけではない したがって特許庁が査定系再審査手続を開始するときには, 申立時における査定系再審査請求の内容, そして, 特許権者が自身の特許を防御するために提出した答弁について検討する 特許権者及び特許庁は提出物があれば申立人に送付するが, 申立人は提出物に関与又は応答することができない したがって申立人が手続中に更に積極的な役割を演じることを希望する場合, 査定系再審査は望ましいものといえないであろう 4. 当事者系レビュー及びコンピュータ利用ビジネス方法の付与後レビュー誘引侵害の被疑者が特許庁における特許無効手続に参加することを希望する場合には, 当事者系レビュー (Inter Partes Review, IPR) 又は特定ビジネス方法 (Covered Business Method, CBM) レビューの申立を行うことができる IPR 及び CBM は近年の米国発明法によって創設され,2012 年 9 月から利用可能となっている 手続上,IPR と CBM とは似たものであるが, その目的は異なる IPR によると, 当事者は 35 U.S.C. 第 102 条に規定する先行技術による新規性否定 (anticipation) 又は 35 U.S.C. 第 103 条に規定する自明性に基づき, 特許又は印刷公表物を引用して特許無効を申し立てることができる IPR 申立は, 第 101 条又は第 112 条などの争点に基づき無効を求めることができない 申立人が少なくとも 1 つのクレームに関して優位性を持つものと考えられる合理的な可能性の存在が証明された場合, 特許庁は IPR 手続の開始を認める 63) AIPPI(2016)Vol.61 No.2 ( 117 )

7 ( 18 ) これに対して CBM レビューは特定の技術分野における特許に限定される CBM 特許は 金融商品若しくはサービスの実行, 管理又は運営に使用される, データ処理若しくはその他の運用の方法, 又はそれに対応する装置, ただし技術発明の特許は含まないもの に関するクレームであることが要求される 64) ここで技術発明とは ある技術的解決手段を使用して, ある技術的課題を解決する ものである 65) IPR と同様に,CBM 手続では先行技術による新規性否定及び自明性を対象とすることができる ただし CBM 手続では, たとえば 35 U.S.C. 第 101 条及び第 112 条など, 追加的な無効理由によって特許に異論を唱えることもできる IPR 及び CBM レビューについては, 申立人がレビューを請求することができる場合に関する制限が存在する CBM 申立は特許権侵害で提訴された当事者だけに認められる これと対照的に IPR の場合, 当事者は訴訟が係属していない限りいつでも申立を行うことができる ただし, いったん提訴されると, 被疑侵害者が IPR 申立を行うための期間は 1 年以内となる この 1 年の限定的な期間が終了した後, 被疑侵害者は IPR を利用することができない したがって, 訴訟の早期段階で無効調査を行うことが重要である 調査を早期に実施することによって, 被疑侵害者にはその分だけ無効の引用例を分析するための時間が与えられるので,IPR 又は CBM の申立が有利なものとなるのか判断することができる 被疑侵害者にとって IPR 及び CBM は, 裁判所手続の利点をいくつか含みながら, 裁判所手続に代わる廉価な手続を提供するものである たとえば両当事者は, レビューで提起された争点に限定して, 発明者及び専門家などの証言者による証言を得ることができる 更に IPR 及び CBM レビューは, 概して地方裁判所における訴訟手続と比較して早期に審理される 特許庁は IPR 又は CBM レビューを開始すべきか否かについて申立後 6か月以内に決定する いったん手続が開始されると, 特許庁は 12 か月以内に最終決定を行う したがって IPR 又は CBM の開始から終結までに 要する期間は一般的に 1 年半である 早期に解決され, 範囲も限定的であることから, この選択肢はコスト削減に貢献する 更に訴訟当事者は, 訴訟手続と比較して IPR 及び CBM 手続には更に有益な証明基準及び証明責任が存在していることから, これらの手続を好むかもしれない IPR 及び CBM 手続において証明基準となるのは証拠の優越性又は 50% を超える蓋然性である これと対照的に, 地方裁判所における訴訟の場合, 被疑侵害者は無効に関する明確かつ説得力のある証拠を提示しなければならない 更に,IPR 及び CBM 手続におけるクレーム解釈の基準は, 地方裁判所における基準と異なる 特許庁においてクレームは 最も広い合理的解釈 (broadest reasonable interpretation) に基づき解釈されるが, その一方で, 地方裁判所においてクレーム文言は その普通かつ慣習的な意味 (ordinary and customary meaning) によって解釈される このように基準が異なることから, IPR 及び CBM レビューは特許の無効理由となる先行技術の幅を広げている IPR 及び CBM レビューには数多くの利点がある一方で, 被疑侵害者はこれらの手続に潜むネガティブな結末にも考慮すべきである たとえば IPR 及び CBM レビューは禁反言を生じさせるので, 被疑侵害者は訴訟手続中に同一の無効性を抗弁として主張することができない 更に, 特許庁において被疑侵害者が行った主張は, 非侵害の立場を害するおそれがある 当事者は更に, 現状で特許権侵害訴訟が係属していない場合,IPR 又は CBM の申立が動機となって, 特許権者が侵害訴訟を提起する可能性があることも考慮すべきである 5. 善意に基づく非侵害の確信 Commil 判決後であっても被疑侵害者は, 誘引侵害に対する抗弁として, 特許権を侵害していないと善意に基づき確信していた旨を引き続き根拠とすることができる 66) 被疑侵害者は, この抗弁を成立させるためには, 非侵害との意見を, 善意 に基づき形成した旨を証明しなければならな ( 118 ) AIPPI(2016)Vol.61 No.2

8 ( 19 ) い この証明方法の 1 つとして, 特許権が侵害されていない旨の見解書を弁護士に作成させることが挙げられる 見解書は, 誘引侵害における故意性の要件を否定する目的で, 被疑侵害者の心理状態を示す証拠となる 67) B. 見解書は引き続き重要である Commil 判決は無効性に関する見解書の重要性を著しく減少させたが, 見解書は引き続きビジネス実務における重要性及び将来的な訴訟に対する影響力を有している 見解書は, 無効性, そして侵害という 2 つの重要な問題に焦点を置くことができる 良質な見解書の典型例では, 裁判例に従い特許クレームを解釈している この場合, 非侵害の見解書であれば, 対象製品と解釈されたクレームとを比較し, 可能であれば客観的かつ論理的に非侵害の結論を導き出している このような見解書では更に, 文言侵害及び均等論の原則に基づき, 対象製品及びクレームを分析する 非侵害の見解書は, 後の訴訟手続において誘引侵害及び寄与侵害に対する抗弁として利用することができる 更に見解書は, 訴訟手続中, クレーム解釈及び有効性の主張に関する戦略上の手引として利用することもできる 特許が無効であるという見解書では, 特許クレームを分析し, 先行技術による新規性否定, 自明性, 明細書記載, 実施可能性, 不明確性, そして特許適格主題などを含む複数の無効理論に基づき, クレームが有効であるのか否かを判断する 入念な分析による無効の判断は, 将来的に訴訟が提起された時点で交渉の手助けとなる たとえば, 無効であるという分析が確固たるものであれば, 特許権者が早期かつ低額の和解を検討する動機づけとなる Commil 判決後, 被疑侵害者は誘引侵害に対する抗弁として, 無効性のみを対象とする見解書を利用することができなくなった しかしながら, このような見解書に含まれている弁護士の助言は, 引き続きビジネス戦略上の重要な手引となる 無効かつ非侵害の見解書は, 企業が情報に通じたビジネス上の決定を行うための支援となる たとえ ば特許弁護士はターゲット製品及び問題とされる特許を分析し, 特許を回避する設計を特定することができる 更に見解書は, ある製品のビジネスを続行する利点が, 競争者の特許から想定されるリスクに優越するのか否かに関して, ビジネス上の決定を行うための情報を提供することができる C. 誘引侵害以外で Commil 判決が与えた影響 1. 無効であるという見解は, 寄与侵害に対する抗弁にならない可能性があるある当事者が特許発明の構成部品について販売, 販売の申出又は輸入を行い, その構成部品が, 実質的に侵害しない使用に適するものでなければ, 寄与侵害が存在する ある製品が実質的に侵害しない用途を有していれば寄与侵害が存在しないという点で, 寄与侵害は誘引侵害と異なる 実質的に侵害しない使用のために寄与侵害が存在しない場合であっても, 被疑侵害者は依然として, 侵害する態様で製品を使用するよう使用者を誘引したことによる誘引侵害の責任を負う可能性がある 68) いずれの理論によっても侵害の責任が存在する可能性はあるが, 寄与侵害及び誘引侵害はいずれも同様に 本件訴訟の対象である特許について知っていること, 及び特許権侵害について知っていること が要求される 69) 最高裁判所による Commil 判決は, 特許が無効であると確信していたことが誘引侵害の抗弁となるのか否かという限定された問題を扱ったものである しかし Commil 判決は, 寄与侵害にも同様に適用される可能性がある 最高裁判所は次のように述べている ここで対象とすべき争点は, 厳密にいえば侵害の不当な誘引という主張に関するものであるが, 以下の議論は, 同様に直接侵害及び寄与侵害にも関するものである 70) すなわち最高裁判所は, 無効であると善意に基づき確信していた旨を, 寄与侵害に対する抗弁として利用する可能性を排除する意図があったものと考えられる 最高裁判所が使用した文言に基づ AIPPI(2016)Vol.61 No.2 ( 119 )

9 ( 20 ) き, 下級裁判所は, 無効であると善意に基づき確信していたという主張のみに依拠する, 寄与侵害に対する抗弁を拒絶する可能性が高い が弁護士の助言を得ないことを決定した場合, 特許権者は, 弁護士の助言を得なかったことを利用して故意侵害を証明することができない 73) 2. 無効であるという見解は, 引き続き故意侵害の抗弁となる故意侵害は次の場合に存在する :(1) 侵害者が, 自身の行為が有効な特許権の侵害を構成する客観的なおそれが高いにもかかわらず, その行為をした (2) 被疑侵害者が, 侵害のおそれが客観的に高いことを 知っていた, 又はきわめて明白であり知っていたはずである 71) 故意侵害と判断された場合, 損害賠償額は 3 倍まで認められるので, 被疑侵害者にとっては脅威である 現在, 無効であるという見解は故意侵害に対する正当な抗弁とされる 72) Seagate 判決の基準によると, 被疑侵害者は有効な特許に関して行為したことが要求されるので, 特許が無効であると善意に基づき確信していたことは引き続き抗弁となるはずである しかし裁判所が Commil 判決の理由づけを拡大解釈した場合には, この先例が故意侵害にも影響を与え, 抗弁としての無効性の見解が排除されるおそれがある たとえば裁判所の理由づけによると, 特許法は侵害と有効性とを別個の問題とみなしているが, この理由づけが故意性の問題に適用されるかもしれない もっとも, 最高裁判所は Commil 判決において直接及び寄与侵害について具体的に言及したが, 故意侵害については沈黙を守っていたことから, このような拡大解釈は不合理なものと主張できる したがって, 将来的なリスクは潜在的に存在するが, 故意侵害に関していえば, 無効であるという見解は引き続き有益なものといえる 無効であるという見解が故意侵害に対する抗弁として利用できることから, 陪審手続において無効であると述べた見解書を提示する機会が得られる 侵害性及び有効性に関する見解書を被疑侵害者取得したと聞けば, 陪審は被疑侵害者に有利な判断に傾くかもしれない したがって見解書は引き続き訴訟において有益なものとなる 米国発明法 (AIA) によると, 潜在的な侵害者 Ⅳ. 終わりに Commil 判決は, 訴訟における抗弁として弁護士の助言を利用できる方法を限定しているが, 潜在的な侵害者は, 問題となりそうな特許に対峙したとき, 見解書を取得することを引き続き検討すべきである 侵害していないという見解書は, 誘引侵害に対する抗弁, そして寄与及び故意侵害に対する抗弁として引き続き利用することができる 更に被疑侵害者は, 故意侵害に対する抗弁として, 特許が無効であるという見解書を引き続き提示することができる 見解書は, 訴訟手続における重要性だけでなく, 情報に通じたビジネス上の決定を行うときにも引き続き有益である ビジネスにおいて警戒すべき特許が存在する場合には, 見解書によって, 最良の決定を行うために必要な幅広いビジネス情報を受けることができる ここで非侵害性のみに限定した見解書を取得した場合, それは最大限の情報に基づく決定を行うために必要な情報の半分を受け取るに過ぎないのである ( 注 ) 1) Akamai Technologies, Inc. v. Limelight Networks, Inc., No (Fed. Cir. Aug 13, 2015) (en banc), Slip Op. at 4を参照 2)Hewlett-Packard Co. v. Bausch & Lomb, Inc., 909 F.2d 1464, 1469 (Fed. Cir. 1990) を参照 概論については 35 U.S.C. 第 271 条 (b)( 誘引侵害 ) 及び第 271 条 (c)( 寄与侵害 ) を参照されたい 3) Commil USA, LLC v. Cisco Sys., Inc., 575 U.S., No (May 26, 2015), Slip Op. at 4. 4) Akamai Techs., Inc. v. Limelight Networks, Inc., No , Slip Op. at 6 (Fed. Cir. Aug 13, 2015). 5) 同上,at 5. 6) 同上 7) 同上 8) 同上,at 5-6. ( 120 ) AIPPI(2016)Vol.61 No.2

10 ( 21 ) 9)35 U.S.C. 第 271 条 (b) 10) Toshiba Corp. v. Imation Corp., 681 F.3d 1358, 1363 (Fed. Cir. 2012)( 引用及び抜粋は省略 ) 11)Commil, Slip Op. at 5. 12)Toshiba, 681 F.3d at ) 同上,at ) 同上 15) 同上 16) 同上 17)Commil, Slip Op. at 5. 18) 同上 (Global-Tech, Slip Op. at を引用 ) 19)Global-Tech, Slip Op. at ) 同上 21) 同上 22)35 U.S.C. 第 271 条 (c) 23) Fujitsu Ltd. v. Netgear Inc., 620 F.3d 1321, 1326 and 1330; Toshiba Corp. v. Imation Corp., 681 F.3d 1358, 1362 (Fed. Cir. 2012). 24)Commil, Slip Op. at 6, Aro Mfg. Co. v. Convertible Top Replacement Co., 377 U.S. 476, 488 (1964) を引用 25)Commil, Slip Op. at 2. 26) 同上,at ) 同上,at 2. 28) 同上 29) 同上,at 2. 30) 同上,at 3. 31) 同上 32) 同上 33) 同上 34) 同上 ( 強調付加 ) 35) 同上 36)Global-Tech Appliances, Inc. v. SEB S.A., No. 10-6, 563 U.S., Slip Op. at 10 (2011). 37)Commil, Slip Op. at 3. 38) 同上,at ) Commil USA, LLC v. Cisco Sys., Inc., 720 F.3d 1361, 1366 (Fed. Cir. 2013). 40) 同上,at 1374, Global-Tech, 131 S. Ct. at 2068 を引用 41)Commil, 720 F.3d at ) 同上,at ) 同上 44) 同上,at 1374( 一部同意, 一部反対意見 ) 45) 同上 46) 同上 47)Commil, Slip Op. at 6. 48) 同上,at 9, Global-Tech, Slip Op. at を引用 49) 同上 50) 同上,at ) 同上,at ) 同上,at ) 同上 54) 同上,at ) 同上 56) 同上,at )Commil, Dissent Slip Op. at 1. 58) 同上,at 2. 59) 同上,at 3. 60)Medimmune, Inc. v. Genentech, Inc., 549 U.S. 118, 127 (2007). 61)37 C.F.R (b)(1). 62)37 C.F.R (b)(2). 63)35 U.S.C. 第 314 条 (a) 64)37 C.F.R (a). 65)37 C.F.R (b). 66) たとえば DSU Med. Corp. v. JMS Co., Ltd., 471 F.3d 1293 (Fed. Cir. 2006) を参照 67) たとえば Bettcher Indus., Inc. v. Bunzi USA, Inc., 661 F.3d 649 (Fed. Cir. 2011) を参照 68) Toshiba Corp. v. Imation Corp., 681 F.3d 1358, 1366 (Fed. Cir. 2012). 69) 同上,at 6(Aro Mfg. Co. v. Convertible Top Replacement Co., 377 U.S. 476, 488 (1964) を引用 ) 70)Commil, Slip Op. at 5. 71)In re Seagate Tech., LLC, 497 F.3d 1360, 1371 (Fed. Cir. 2007)( 大法廷 )( 強調付加 ) 72) Black & Decker, Inc. v. Robert Bosch Tool Corp., 260 F. App'x 284, 292 (Fed. Cir. 2008); 更に Finisar v. DirecTV Group, 523 F.3d 1323 (Fed. Cir. 2008) も参照 73)35 U.S.C. 第 298 条 ( 原稿受領日平成 27 年 9 月 28 日 ) AIPPI(2016)Vol.61 No.2 ( 121 )

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