クイックスタートガイドデスクトップバージョン GeoGebra とは? ひとつの使いやすいパッケージになった, 動的数学ソフトウェアです すべての教育段階における学習や指導に使用できます 二次元および三次元の幾何 (geometry), 代数 (algebra), 表計算, グラフ, 解析, そして

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1 クイックスタートガイドデスクトップバージョン GeoGebra とは? ひとつの使いやすいパッケージになった, 動的数学ソフトウェアです すべての教育段階における学習や指導に使用できます 二次元および三次元の幾何 (geometry), 代数 (algebra), 表計算, グラフ, 解析, そして統計が動的に結びついています オープンソースソフトウェアであり, GeoGebra のホームページ から自由に使用できます 概要 GeoGebra は, 生徒たちの数学的な図形やモデルの作成を手助けします. オブジェクトをドラッグして動かしたり, パラメータを変更したりことで, 対話的な探究をすることができます. GeoGebra は, 先生たちが対話的なワークシートを作成するためのツールでもあります.GeoGebra の教材のページ では, 教材を自由に見たり, 作成した教材を共有したりすることができます. GeoGebra Quickstart, Version

2 はじめに ツールバー 元に戻す / やり直す グラフィックスビュー 数式ビュー パースペクティブサイドバー 入力バー 上の画像は, デスクトップバージョンの GeoGebra の初期画面を示しています. やりたいこと ( 幾何, 代数, 統計, ) に対応したビューをパースペクティブメニューから選択できます. 初期設定では,GeoGebra ウィンドウには数式ビューとグラフィックスビューが表示されています. ツールバーは, 類似したツールがまとめられたツールボックスの列で構成されています. それらのツールを使用することで, グラフィックスビューにマウスを用いて作図できます. 同時に数式ビューには, 作成したオブジェクトに対応した座標や等式が表示されます. ここで, それぞれのビューは自身のツールバーを持っており, これにより自身とは異なるツールのセットにアクセスしていることに注意してください. GeoGebra ウィンドウの下端にある入力バーは, 座標, 等式, コマンド, 関数を直接入力するときに使います.Enter キーを押した後, グラフィックスビューにグラフが表示されている間, 数式ビューにはオブジェクトの数式表現が表示されています. さらに GeoGebra は,3D グラフィックスビュー,GeoGebra の数式処理システムを使用するための CAS ビュー, データや統計的概念を用いて作業をするための表計算ビュー, 確率分布を計算したりグラフにしたりするための確率計算器を提供しています. GeoGebra の全てのビューは動的に繋がっており, それはある 1 つのビューにあるオブジェクトに変更を加えると, 他のビューにあるオブジェクトは, できる限りその変更に合わせて自動的に変更が加えられるということを意味しています. Youtube アイコンをクリックして, クイックスタートの動画を見てみましょう. GeoGebra Quickstart, Version

3 例 1: 三角形の外接円 作業 : GeoGebra を用いて, 三角形 ABC 作成し, その外接円を作成する. 準備 GeoGebra の新規ウィンドウを開きます. グラフィックスビューの右端にある矢印をクリックしてパースペクティブサイドバーを開き, 幾何スパースペクティブを選択します. グラフィックスビューツールバーのツールに慣れましょう. 作図手順 ヒント : 初期ツールの右下にある小さい矢印をクリックして, ツールボックスを開くとこができます ツールバーから 多角形 ツールを選択します. グラフィックスビュー上で反時計回りに 3 回クリックして, 頂点 A,B,C を作成します. 三角形を閉じるために, もう一度点 A を押します. 垂直二等分線 ツールを選択し, 三角形の 2 辺を続けてクリックして,2 本の垂直二等分線を作成します. ヒント : 初期状態でツールがツールバーにない場合は, ツールボックスの中を探してみると良いかもしれません. 2 つのオブジェクトの交点 ツールで,2 つの垂直二等分線の交点をクリックし, 三角形の外接円の中心を作成します. ヒント : 初期状態では, 交点の名前は D になっています. 中心と円周上の1 点で決まる円 ツールを選択します. まずは, 中心点 D をクリックし, 次に三角形の頂点のうちどれか1 点をクリックして外接円を作成します. 移動 ツールを選択し, マウスを使用して三角形の頂点を動かしてみます 頂点を動かしている間, 作成した図形が動的に変わることでしょう. GeoGebra Quickstart, Version

4 ヒント : グラフィックスビューで作成した図全体を動かす場合は, グラフィックスビューの移動 ツールを選択し, 周辺をドラッグして動かしてみましょう. ヒント ツールバーの右側にある元に戻す / やり直すボタンを試してみましょう. オブジェクトを非表示にするには, そのオブジェクト上で右クリック (Mac OS: Ctrl - click) して, 表示されるコンテキストメニューのオブジェクトの表示のチェックを外しましょう. スタイルバーを使用すれば, オブジェクトの見た目 ( 色や線のスタイルを変更する, ラベルの表示 / 非表示, ) を簡単に変更できます. 見た目を良くしたいオブジェクトを選択し, グラフィックスビューの左上の角にある小さい矢印をクリックして, スタイルバーを開きます. スタイルバーを使用することで, 軸やグリッドを表示 / 非表示することもできます. グラフィックスビューの空白部分をクリックして, 何もオブジェクトを選択していないことを確認します. そして, グラフィックスビューの左上の角にある小さい矢印をクリックして, スタイルバーを開きます. 作図手順 ( メニューの 表示 にあります ) は, すべての作図手順の一覧表を提供しています. 矢印キーで作図手順をもう一度見直すことができます. さらに, 列をドラッグして上下に動かすことで, 作図手順の順番を変更できます. GeoGebra Quickstart, Version

5 例 2: 一次方程式のパラメータ 作業 : スライダーを使用して, 一次方程式のパラメータを動的に変更する. 準備 メニューの ファイル から GeoGebra の新規ウィンドウを開きます. 作図手順 グラフィックスビューの右端にある矢印をクリックして, パースペクティブサイドバーを開き, 数式ビューを選択します. 1 入力バーに y = 0.8 * x と入力し,Enter キーを押します. 探究 : ( 矢印キーで ) 数式ビューの一次方程式を修正したり,( マウス 2 で ) グラフィックスビューの直線を修正したりするには, どのパラメータを変更すれば良いでしょうか? ヒント : 修正をする前に, 方程式 / 直線が選択されていることを確認しましょう. グラフィックスビューで, オブジェクトの削除 ツールを使用して, 直線を削除します. 3 ヒント : このツールを選択するには, ツールボックスを開く必要があります. スライダー ツールを使用して, スライダーの初期設定画面で2つのスラ 4 イダー a,b を作成します. ヒント : グラフィックスビューをクリックした後, スライダーのパラメータを指定するためのウィンドウが開きます. 適用 をクリックしてウィンドウを閉じ, スライダーを作成します. 5 入力バーに y = a * x + b と入力し,Enter キーを押します. グラフィックスビューツールバーから 2 つのオブジェクトの交点 ツー 6 ルを選択して, 直線と y 軸の交点に交点 A を作成します. 7 オブジェクト上の点 ツールを使用し, 原点に点 B を作成します. GeoGebra Quickstart, Version

6 8 2 点を結ぶ線分 ツールを使用し, 点 A と B の間に線分を作成します. 9 傾き ツールを使用し, 直線の傾き ( 三角形 ) を作成します. ヒント スタイルバーを使用して, 作成した図の見た目を良くしたほうがいいかもしれません ( 線分を太くして y 軸上で見えるようにする, 傾きの名前の代わりに傾きの値を表示する, ). そのためにはまず, 見た目を良くしたいオブジェクトを選択し, 次にグラフィックスビューの左上の角にある小さい矢印をクリックして, スタイルバーを開きます. 例 3: 多項式関数の交点 作業 : 二次関数と一次関数がどのようにして交わるか, それら関数の差の根を求めることによって探究します. 準備 メニューの ファイル から GeoGebra の新規ウィンドウを開きます. グラフィックスビューの右端にある矢印をクリックして, パースペクティブサイドバーを開き, CAS パースペクティブを開きます. 作図手順 1 CAS ビューで,1 行目に f(x):= x^2 3/2 * x + 2 と入力して Enter キーを押し, 二次関数を作成します. GeoGebra Quickstart, Version

7 グラフィックスビューから スライダー ツールを選択し, スライダーの初期設定画面で2つのスライダー a,b を作成します. ヒント : グラフィックスビューをクリックした後, スライダーのパラメータを指定するためのウィンドウが開きます. 適用 をクリックしてウィンドウを閉じ, スライダーを作成します. CAS ビューで,2 行目に g(x):= a * x + b と入力して Enter キーを押し, 一次関数を作成します. グラフィックスビューで, 移動 ツールを使用し, スライダー a の値を 0.5 に, スライダー b の値を 2 に変更します. CAS ビューに h(x):= f(x) g(x) と入力し, 二次関数と一次関数の差を定義します. CAS ビューに h(x) と入力し,CAS ビューツールバーから 因数 ツールを選択して, 多項式を因数分解します. ヒント : 今求めた因数を利用して, 関数 h(x) の根を求められます. CAS ビューに Solve[h(x)] と入力し, 関数 h(x) の根を確認しましょう. CAS ビューに Intersect[f(x), g(x)] と入力し, 関数 f(x) と g(x) の交点を作成します. ヒント : CAS ビューにて, 今入力した行の番号下の表示 / 非表示アイコンをクリックすることで, グラフィックスビューに交点を表示させることができます. 探究 : 関数 f(x) と g(x) の交点が差関数 h(x) と共通した根を持つことについて考えてみてください. 一次関数のパラメータを変更して, 交点が 2,1,0 個の時の a,b の値について考えましょう. ヒント : 移動 ツールでスライダーの値を変更し, 探究のための新たな関数を作成しましょう. ヒント CAS ビューでは, 分数, 方程式,( 未定義の変数を含む ) 公式を使用して作業することができます. 自動入力補間機能について = y = 2 x + 1 と入力し, 方程式を定義します. := f(x):= 2x + 1 と入力し, 関数に f という名前を割り当てます. () [] 開き丸括弧や角括弧を入力した場合,GeoGebra は対応する閉じ括弧を自動的に挿入します. CAS ビューでコマンドを入力している間,GeoGebra はコマンドの自動補間をしようとして, 構文規則を用いてあなたを支援します. ヒント : 表示された一覧から入力したいコマンドを選択して,Enter キーを押し, 提言を適用します. GeoGebra Quickstart, Version

8 CAS ツールバーは, 入力を評価するための 3 つの異なるツールを提供し, それは次の通りです. ' 評価 ' は記号的操作で入力を計算し単純化します. 数値的 は入力された数式を計算し, その結果を 10 進数表記で返します. ' 入力を保つ ' は入力を保ち, チェックします. これは入力を自動的に単純化してほしくないとき, たとえば式の操作を紹介するときにとても便利です. マウスを使って式を選択し, 因数のようなツールをクリックすることによって, 式の一部分だけを操作することもできます. 例 4: 散布図と最良近似直線 作業 : 散布図を作成し, 得られたデータセットより 2 変数の回帰分析を行います. また, 外れ値が最良近似直線にどう影響を与えるのか探究します. 準備 メニューの ファイル から GeoGebra の新規ウィンドウを開きます. グラフィックスビューの右端にある矢印をクリックして, パースペクティブサイドバーを開き, 表計算パースペクティブを選択します. GeoGebra Quickstart, Version

9 作図手順 表計算ビューで,A 列の各セルに次の値を入力します. A1: 1 A2: 5 A3: 2 A4: 8 A5: -2 ヒント : Enter キーを押すことで, 常時入力を評価します. B 列の各セルに次の値を入力します. B1: -1 B2: 2 B3: 3 B4: 4 B5: 1 このデータから散布図を作成します. データを含む A 列と B 列の全てのセルを選択します. そして, 表計算ビューから 点のリストの作成 ツールを選択し, 作成 をクリックしてデータセットから点を作成します. 注釈 : A 列,B 列の値は, それぞれプロットした点の,x 座標,y 座標の値を指定しています. ヒント : グラフィックスビューに 5 つすべての点が表示されていない場合は, グラフィックスビューの移動 ツールを使用すると良いかもしれません. グラフィックスビューツールバーの 最良近似直線 ツールを選択します. プロットした点をすべて含むように矩形選択で囲み, 最良近似直線を作成します. ヒント : グラフィックスビューの左上の角をクリックし, グラフィックスビューの右下の角までマウスでしっかりとスライドし, 矩形選択を作成します. 矩形選択内にすべての点があることを確認しましょう. 探究 : この作成した図を使用して, 外れ値がデータセットの最良近似直線にどう影響を与えるのか, 簡単に実演できます. 移動 ツールを選択し,1 点をドラッグして動かし, 外れ値を作成します. ヒント : 表計算ビューの初期値を直接変更することもできます. ヒント あなたは, 線や点のスタイルを変更 ( 色, 太さ, ) するかもしれません. そのためにはまず, 見た目を良くしたいオブジェクトを選択し, 次にグラフィックスビューの左上の角にある小さい矢印をクリックして, スタイルバーを開きます. GeoGebra を使用すれば, 表計算ビューにほかの表計算ソフトウェアからデータを取り込むことができます. 取り込みたいデータを選択し, コピーします. ヒント : たとえば, ショートカットキー Ctrl C(Mac OS: Ctrl - C) を使用して, コンピュータのクリップボードにデータをコピーしましょう. GeoGebra ウィンドウを開き, 表計算ビューを表示します. 最初のデータを入れるべき表計算のセル ( たとえば, セル A1) をクリックします. コンピュータのクリップボードから GeoGebra の表計算ビューにデータを貼り付けます. GeoGebra Quickstart, Version

10 ヒント : たとえば, 選択したセル上で右クリック (Mac OS: Ctrl click) して, 貼り付けを選択します. 例 5: 平面と直線の交点 作業 : GeoGebra の 3D グラフィックスビューで平面と直線がどうしたら交わることができるのか考えます. 準備 メニューの ファイル から GeoGebra の新規ウィンドウを開きます. グラフィックスビューの右端にある矢印をクリックして, パースペクティブサイドバーを開き, 3D グラフィックスパースペクティブを選択します. 作図手順 入力バーに p: x + y = z と入力し,Enter キーを押して, 平面 p を定義します. まずは, 入力バーに A = (3, 4, 3) と入力し,Enter キーを押します. 次に, 入力バーに B = (-4, -2, -1) と入力し, 再び Enter キーを押すことで,2 つの点 A,B を作成します. 3D グラフィックスツールバーから 2 点を通る直線 ツールを選択し, 点 A,B をそれぞれクリックして 2 点を通る直線を作成します. GeoGebra Quickstart, Version

11 4 5 2 つのオブジェクトの交点 ツールを選択します. そして, 平面と直線をクリックして, 交点 C を作成します. 探究 : 移動 ツールを使用して, 点 A,B の位置を変更してみましょう. 直線が平面と平行になったとき, また平面内に点 A,B があるとき, 何が起こるでしょうか? ヒント 3D グラフィックスビュー ツールを使用して, 作成した図を異なる視点から見てみると良いかもしれません. スタイルバーを使用して, 作成した図の見た目を良くしたほうが良いかもしれません ( 線分を太くして y 軸上で見えるようにする, 傾きの名前の代わりに傾きの値を表示する, ). そのためにはまず, 見た目を良くしたいオブジェクトを選択し, 次に 3D グラフィックスビューの左上の角にある小さい矢印をクリックして, スタイルバーを開きます. スタイルバーを使用して, xy 平面や軸の非表示もできます.3D グラフィックスビューの空白部分をクリックして, 何もオブジェクトを選択していないことを確認します. そして,3D グラフィックスビューの左上の角にある小さい矢印をクリックして, スタイルバーを開きましょう. さらなる情報 GeoGebra のホームページ では, さらなる情報や教材, ヘルプを発見できます. GeoGebra Quickstart, Version