# 深く掘り下げる C++ 講座 < 第 2 回 > // 先に先週の内容の解説 r ( キャリッジリターン ) 行の先頭に戻る 語源はタイプライターからだそうです とりあえず 以下に rを使ったくるくる回る顔文字のソース 注 : 以下のソースはmacのターミナル上での動作のみ保証 例 ) #inc

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1 # 深く掘り下げる C++ 講座 < 第 2 回 > // 先に先週の内容の解説 r ( キャリッジリターン ) 行の先頭に戻る 語源はタイプライターからだそうです とりあえず 以下に rを使ったくるくる回る顔文字のソース 注 : 以下のソースはmacのターミナル上での動作のみ保証 #include <unistd.h> int main(void){ cout << "ctrl+cで終了します\n"; while (1){ cout << "(' ω )\r" << flush; cout << "(ω )\r" << flush; cout << "( )\r" << flush; cout << "( ' ω)\r" << flush; flush の使う意味 cout は内部に出力バッファを持っており 改行文字を出力するか出力バッファが一杯になるまで溜め込みます その為 flush を使い文字を強制的に吐き出させます C 言語の場合では printf() は stdout ストリームとして管理されているので fflush(stdout) とします sleep 関数プログラムの動作を一時的に止める方法として 以下の関数がある 注意 :CPU 実行のスレッドを放棄し 処理を行わないので 並列処理などのパフォーマンスの測定には使えない Unix や Mac などの POSIX(Portable Operating System Interface)OS (unistd.h をインクルード ) sleep() 1 秒停止 usleep() 1 マイクロ秒停止 ( 現在の POSIX ではこの関数は過去の物と宣言されている ) nanosleep(timespec *req,timespec *rem) 1 ナノ秒停止 (sys/time.h が必要 )

2 req は実行を停止する時間 rem は停止の残り時間の格納先 引数のtimespecは同じくsys/time.hに定義されている struct timespec{ time_t tv_sec; // 秒 long int tv_nsec; // ナノ秒 #include <sys/time.h> #define MILLI_SEC int main() { struct timespec req = {0,500* MILLI_SEC; std::cout<<" 実行中 \n"; //500 ミリ秒停止 nanosleep(&req,null); std::cout << 終了 \n"; Windows 系 (windows.hをインクルード) Sleep() 1ミリ秒停止 const と #define const は定数として変数を宣言する #define は数字そのものに別名を与え 文字を置き換える また define はプリプロセッサと呼ばれるコンパイルの前段階に処理されるのも大きな特徴の一つである 一般的に #define は関数の中でソースとしてそのまま展開される為 オーバーヘッド ( 関数の呼び出しなど 本来の処理以外にかかる時間 ) が少なく 動作が速い defineの #define Integer int //Integer を int と置き換える Integer a; // コンパイル時にはint a; となる a = 10; cout << a; しかし テキストエディタの様にそのまま文字を置き換えるだけなので 誤作動が怖い

3 誤作動の例 1) #define NUM int a = NUM * 2; cout << a; 上の例は #define NUM ( ) とする事で回避できるが #define を使ったマクロには回避できない問題点もある 誤作動の例 2) #define MAX(a,b) ( (a) > (b)? (a) : (b) ) int a =1; int b= 2; std::cout << MAX(++a,++b); // MAX(2,3) で 3 と表示したい 実行結果 : 4 ( 理由 ) MAX(++a,++b) のところが (++a) > (++b)? (++a) : (++b) と置換され 結果的に 2 回インクリメントされる よって関数マクロではインクリメント デクリメントは使用できない 対して const では型の指定を行い 型の確認がする事ができ またプログラムの実行時に初めて分かるような値 ( 関数の引数等 ) に対しても定数として指定する事が可能であることから 比較的安全性が高いと言える 〇入出力の書式設定 cin,cout などの ios クラスでは書式フラグが列挙型の fmtflags として定義されている 以下一覧である skipws = 入力時にスペース等を飛ばす left = 出力を左寄せ right = 出力を右寄せ internal= フィールドいっぱいになるまで数値を追加 dec = 10 進数 oct = 8 進数 hex = 16 進数

4 showbase = 基数表示 (1F(16) 0x1F と表示 ) uppercase = 科学表記のeの大文字表示 (1.0e-2 1.0E-2 と表示 ) showpos = プラスの値の前に正符号を付ける showpoint = 小数の後ろの0を表示 scientific = 科学技術表記 fixed = 通常表記 flush = バッファを出力 unitbuf = 挿入操作のたびバッファを出力するようにする boolalpha = bool 型の入出力にtrue,falseを使用する 書式フラグを設定するには setf 関数を使う 使い方 ) fmtflags setf( fmtflags ); #include <unistd.h> int main(void){ cout << "ctrl+c で終了します \n"; cout.setf(ios::unitbuf); while (1){ cout << "(' ω )\r" ; cout << "(ω )\r"; cout << "( )\r" ; cout << "( ' ω)\r"; OR を使うと複数設定できる cout.setf(ios::showpoint ios::hex); 書式フラグをリセットするには unsetf(fmtflags) 関数を使う 書式フラグがどう設定されているか知るには flags() 関数を使う 関連する書式フラグを全て設定するには flags(fmtflags) 関数を使う 〇書式フラグ以外の関数 width(streamsize): フィールド幅を設定整数 ( コンパイラによって出力毎にリセットされる ) cout.width(7) cout << 1; //7 文字の間隔で表示

5 precision(streamsize): 有効桁数を設定 cout << << endl; //6 桁まで表示 cout.precision(10); cout << << endl; //10 桁まで表示 fill(char): 充填文字を設定 cout.fill('%'); cout.width(10); cout << Hello ; //%%%%%%Hello と表示 〇入出力マニュピュレータ入出力マニュピュレータは入出力文の内部で使用できる特別な入出力書式関数である 以下に一覧を示す endl = 改行文字を出力 ends = ヌル文字を出力 flush = ストリームをクリア boolalpha = boolaphaフラグをon dec = decフラグをon oct = octフラグをon hex = hexフラグをon setw(int) = 文字幅を指定 setprecision(int ) = 小数点の桁数を指定 (setwの様に仮引数をとるマニュピュレータは <iomaip> をインクルードする必要がある ) ポイントとしては当該入出力を含んでいるストリームにしか作用しないという事である cout << Hello << endl; // 改行を行うマニュピュレータ