飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究 ( 第 報 ) Ⅰ はじめに 食 品 による 健 康 被 害 には 物 理 学 的 被 害, 化 学 的 被 害, 生 物 学 的 被 害,その 他 のことなどが 考 えら れる このうち 生 物 学 的 危 害 は,すでに 生 産

Transcription

1 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要 第 号 0 年 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究 ( 第 報 ) - 回 転 寿 司 ネタを 対 象 として- 薩 田 清 明 糸 永 美 穂 三 代 絢 子 石 原 由 実 子 小 野 かお 里 貞 富 春 花 柳 宏 美 柴 田 真 理 子 奥 村 千 絵 阿 部 瑶 子 吉 川 直 美 9 国 府 田 都 池 田 早 希 中 島 亜 由 美 須 永 有 貴 田 所 薫 9 原 島 千 夏 柴 田 寛 子 古 賀 千 奈 津 0 著 しい 発 展 をみせる 回 転 寿 司 店 舗 において 非 加 熱 で 提 供 される 店 舗 の 回 転 寿 司 ネタを 対 象 に,その 安 全 性 について 細 菌 学 的 および 食 品 衛 生 学 的 に 検 討 し, 次 のような 成 績 が 得 られた 一 般 細 菌 の 平 均 菌 数 の 上 では 両 店 舗 間 に 有 意 差 はなく,かつその 菌 数 はいずれも 基 準 値 以 下 を 示 し, 問 題 のないことが 認 められた しかし, 大 腸 菌 群 の 検 出 率 はA 店 舗 が0~9%,B 店 舗 が0 ~9%のごとく,いずれも 高 率 に 認 められたことは 食 品 衛 生 法 に 違 反 することは 明 らかで, 重 大 な 問 題 のある 飲 食 物 と 言 わなければならない さらに, 両 店 舗 の 一 部 の 試 料 から 糞 便 汚 染 の 指 標 であるEscherichia coli( 糞 便 性 大 腸 菌 )や 大 腸 菌 群 を 構 成 するEnterobacter cloacaeが 検 出 された また,わが 国 の 代 表 的 な 食 中 毒 細 菌 であるVibrio parahaemolyticus( 腸 炎 ビブリオ)も 分 離 同 定 されたことを 含 めて, 本 研 究 対 象 とした 寿 司 ネタは 細 菌 学 的 にみてその 安 全 性 に 大 きな 問 題 のあ ることが 判 明 した キーワード: 回 転 寿 司 一 般 細 菌 大 腸 菌 群 糞 便 性 大 腸 菌 腸 炎 ビブリオ 前 東 京 家 政 学 院 大 学 家 政 学 部 健 康 栄 養 学 科 東 京 家 政 学 院 大 学 現 代 生 活 学 部 健 康 栄 養 学 科 東 京 家 政 学 院 大 学 家 政 学 部 家 政 学 科 (99 年 度 卒 業 ): 現 服 部 栄 養 専 門 学 校 同 上 (00 年 度 卒 業 ): 現 グリーンハウス 多 摩 北 部 医 療 センター 同 上 (00 年 度 卒 業 ): 現 富 士 産 業 老 人 保 健 施 設 こすもぴあ 同 上 (00 年 度 卒 業 ): 現 静 岡 市 同 上 (009 年 度 卒 業 ): 現 グリーンハウス 関 東 第 一 支 社 第 二 営 業 部 損 保 ジャパン 事 務 本 部 同 上 (009 年 度 卒 業 ): 現 東 京 都 府 中 保 健 所 9 同 上 (009 年 度 卒 業 ): 現 会 田 記 念 リハビリテーション 病 院 0 同 上 (009 年 度 卒 業 ): 現 エバージョイ 会 社 カーブス 淵 野 辺 同 上 (009 年 度 卒 業 ): 現 大 和 市 同 上 (009 年 度 卒 業 ): 現 木 曽 路 同 上 (00 年 度 卒 業 ): 現 社 会 福 祉 法 人 敬 愛 学 園 保 育 園 同 上 (00 年 度 卒 業 ): 現 社 会 福 祉 法 人 若 竹 会 介 護 老 人 福 祉 施 設 若 竹 青 葉 同 上 (00 年 度 卒 業 ): 現 ミニストップKK 営 業 本 部 企 画 部 同 上 (00 年 度 卒 業 ): 現 KK 保 健 科 学 東 日 本 同 上 (00 年 度 卒 業 ): 現 KKレパスト 都 立 府 中 病 院 同 上 (00 年 度 卒 業 ): 現 社 会 福 祉 法 人 聖 光 会 聖 光 三 つ 藤 保 育 園 9 同 上 (00 年 度 卒 業 ): 現 KK 華 屋 与 兵 衛 - -

2 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究 ( 第 報 ) Ⅰ はじめに 食 品 による 健 康 被 害 には 物 理 学 的 被 害, 化 学 的 被 害, 生 物 学 的 被 害,その 他 のことなどが 考 えら れる このうち 生 物 学 的 危 害 は,すでに 生 産 地 で 食 材 が 病 原 体 に 汚 染 され,かつ 増 殖 していた, 購 入 後 の 食 材 が 保 管 中 に 病 原 体 に 汚 染 され,かつ 増 殖 した, 製 造 工 程 で 食 品 が 病 原 体 に 汚 染 され,か つ 増 殖 した, 包 装 や 輸 送 中 に 食 品 が 病 原 体 に 汚 染 され,かつ 増 殖 したなどのことが 考 えられる 生 物 学 的 危 害 例 として 代 表 的 なものは 毎 年 の 食 中 毒 事 件 の 発 生 ),BSE( 狂 牛 病 ) ),000( 平 成 ) 年 の 黄 色 ブドウ 球 菌 による 大 型 食 中 毒 事 件 ), 000( 平 成 ) 年 のバタークリーム ) や00( 平 成 ) 年 の 月 見 まんじゅう ),00( 平 成 ) 年 のカスタードクリーム ) などにおけるSalmonella enteritidis 事 件,00( 平 成 9) 年 月 の 石 屋 製 菓 事 件 (アイスクリームから 黄 色 ブドウ 球 菌 を 検 出 ),さらにノーウォークウイルス( 平 成 年 月 から 名 称 がノロウイルスとなった) ),セレウ ス 菌 ),A 型 肝 炎 ウイルス 9), 腸 管 出 血 性 大 腸 菌 0), 赤 痢 菌 ),サルモネラ 菌 ) などの 流 行 例 がある また, 当 研 究 室 では 永 年 にわたり 各 種 の 市 販 飲 食 物 を 対 象 として,その 安 全 性 について 食 品 衛 生 学 的 見 地 から 細 菌 学 的 な 検 討 を 継 続 実 施 してき た これまでに 豆 腐 ),),),レトルト 食 品 ),),), ミネラルウォーター9),0),), 厚 焼 き 卵 とアイスク リーム ),),),カップ 野 菜 サラダ ),),),サンド イッチ ),カ ッ ト 野 菜 9),0),), シ ュ ー ク リ ー ム ),),),),), 串 ダンゴ ),), 食 用 カキ 9),0), 各 種 のサラダ ),),),コロッケ ),), 牛 肉 ),), 回 転 寿 司 ネタ ),9),0),),),),) ), 真 空 包 装 食 品 などの 成 績 について 報 告 してきた 今 回 著 者 らは, 近 年 全 国 的 に 著 しい 拡 大 展 開 を みせている 回 転 寿 司 店 の 寿 司 ネタを 対 象 に 現 状 に おけるその 安 全 性 について 細 菌 学 を 中 心 に 食 品 衛 生 学 的 見 地 から 検 討 してみた Ⅱ 研 究 試 料 および 研 究 方 法. 研 究 試 料 について 本 研 究 試 料 は 表, 表 に 示 すごとく 回 転 寿 司 店 (A 店,B 店 )のツブ 貝 ( 以 下 試 料 Aとする), トリ 貝 ( 以 下 試 料 Bとする),アジ( 以 下 試 料 C とする),イワシ( 以 下 試 料 Dとする), 中 トロ ( 以 下 試 料 Eとする),トロサーモン( 以 下 試 料 F とする),タイ( 以 下 試 料 Gとする),エビ( 以 下 試 料 Hとする)の 種 のネタを 対 象 とした また, いずれの 試 料 も 各 検 討 日 ごとに, 開 店 後 時 間 以 内 に 購 入 し, 購 入 後 は 低 温 で 持 ち 帰 り 冷 蔵 庫 に 保 存 し 出 来 るだけ 早 期 に, 若 しくは 直 ちに 検 討 を 開 始 した なお, 容 器 の 安 全 性 については 初 回 の 試 料 購 入 後 に 試 料 の 触 れていない 部 分 のふき 取 り 検 査 によ り, 少 なくとも 糞 便 性 大 腸 菌 (Escherichia coli) や 大 腸 菌 群 が 付 着 していないことを 細 菌 学 的 に 確 認 した さらに 本 研 究 試 料 は 原 則 として0 試 料 ず つである しかし, 各 店 の 試 料 Bは0 試 料 ずつで ある さらにB 店 の 試 料 Gは 数 回 の 検 討 実 施 後 入 手 が 不 可 能 になったため 本 研 究 から 除 外 した ま た 本 研 究 の 検 討 期 間 は 夏 季 を 中 心 に 月 から0 月 までの 約 ケ 月 間 である. 研 究 方 法 について 各 試 料 0gを 無 菌 的 に 採 取 し,90mlの 滅 菌 生 理 的 食 塩 水 と 共 に 滅 菌 済 みストマフィルターバッ クに 投 入 し,~ 分 間 ストマッカ にかけて 粉 砕 した 乳 剤 を 原 液 とした この 原 液 を 必 要 に 応 じ て 滅 菌 生 理 的 食 塩 水 で0 倍 階 段 希 釈 した なお 各 試 料 は 滅 菌 した 薬 耳 で 採 取 し 計 量 した ) 一 般 細 菌 の 検 出 について 一 般 細 菌 の 検 出 は 原 液 および 各 希 釈 液 mlを ハートインフュージョンブイヨン 培 地 ( 日 水 )に 接 種 し, で 時 間 培 養 した 培 養 後 の 判 定 は 同 培 地 に 混 濁 が 認 められた 場 合 を 細 菌 陽 性 と 判 定 した 各 試 料 とも 細 菌 陽 性 と 認 められた 希 釈 倍 数 をもって 菌 数 を 測 定 し,さらに 各 試 料 別 の 平 均 菌 数 ( 標 準 偏 差 )を 求 め,その 差 を 統 計 学 的 (t- 検 定 )に 比 較 検 討 した 後 述 の 大 腸 菌 群 の 平 均 菌 数 についても 同 様 に 検 討 した ) 大 腸 菌 群 の 検 出 について 大 腸 菌 群 の 検 出 は 原 液 および 各 希 釈 液 mlを BGLB 培 地 ( 栄 研 )に 接 種 し, で 時 間 培 養 した 培 養 後 の 判 定 は 同 培 地 内 のダーラム 管 内 に ガスの 産 生 が 認 められた 場 合 を 大 腸 菌 群 陽 性 と 判 定 した なお 大 腸 菌 群 の 検 出 率 の 比 較 は 統 計 学 的 - -

3 薩 田 清 明 他 にχ - 検 定 で 実 施 した さらに,それぞれ 陽 性 を 示 した 培 地 から 一 般 細 菌 は 普 通 寒 天 平 板 培 地 ( 栄 研 )へ, 大 腸 菌 群 は EMB 寒 天 平 板 培 地 ( 栄 研 )へそれぞれ 白 金 耳 量 を 塗 沫 し で 時 間 培 養 した 培 養 後 の 各 平 板 培 地 上 に 形 成 されたコロニーの 大 きさや 表 面 の 隆 起 ( 形 状 ), 色 調 などの 性 状 か ら 代 表 的 な 集 落 を 鉤 菌 し, 普 通 寒 天 斜 面 培 地 に 塗 沫 し, で 時 間 培 養 し,その 後 の 菌 株 は 同 定 試 験 まで 冷 蔵 庫 に 保 管 した ) 同 定 試 験 について 分 離 細 菌 の 同 定 試 験 は 次 のような 方 法 で 実 施 し た まず,グラム 染 色 (Huckerの 変 法 )による 染 色 性 や 菌 型 を 顕 微 鏡 下 で 観 察 するとともに,チ トクローム オキシダーゼ 試 験 による 腸 内 細 菌 と 非 腸 内 細 菌 の 鑑 別,TSI 寒 天 培 地 ( 栄 研 )を 利 用 して 糖 分 解 能 試 験 等 の 結 果 から, 同 定 試 験 用 の 日 水 製 のIDキット(NF-,SP-,EB-0)を 選 択 し,その 使 用 方 法 に 従 って 実 施 した Ⅲ 結 果. 一 般 細 菌 について A 店,B 店 の 各 試 料 別 にみた 一 般 細 菌 の 検 出 状 況 は 表, 表 に 示 す 通 りである 表 からA 店 の 状 況 をみると 試 料 A(ツブ 貝 ), 試 料 B(トリ 貝 )はそれぞれ0 ~0 を 中 心 に 分 布 し,その 平 均 菌 数 はそれぞれ0. (SD:0.0 ),0.9 (SD: 0. )を 示 している 以 下 同 様 にみると 試 料 C (アジ), 試 料 D(イワシ)はいずれも0 ~0 を 中 心 に 分 布 し,その 平 均 菌 数 はそれぞれ0. (S D:0.09 ),0. (SD:0.0 )を 示 している 表 各 試 料 別 にみた 一 般 細 菌 数 の 比 較 菌 数 試 料 平 均 菌 数 (SD) A (0) 9 0. (.0) B (0) A 店 0.9 (.) C (0) (.09) D (0) 0 0. (.0) A (0) 0 0. (.0) B (0) B 店 0. (.) C (0) 0.0 (0.9) D (0) 0. (.9) A:ツブ 貝, B:トリ 貝, C:アジ, D:イワシ, SD: 標 準 偏 差, ( )は 試 料 数 一 方,B 店 について 同 様 にみると, 試 料 A(ツ ブ 貝 )は0 ~0 を 中 心 に 分 布 し,その 平 均 菌 数 は0. (SD:0.0 )を, 試 料 B(トリ 貝 ), 試 料 C(アジ)はいずれも0 を 中 心 に 分 布 し,そ の 平 均 菌 数 はそれぞれ0. (SD:0. ),0.0 (S D:0 0.9 )を, 試 料 D(イワシ)は0 ~0 を 中 心 に 分 布 し,その 平 均 菌 数 は0. (SD:0.9 ) を 示 している さらに, 店 舗 別 の 各 試 料 間 の 一 般 細 菌 の 平 均 菌 数 の 差 を 統 計 学 的 (t- 検 定 )に 比 較 検 討 してみ たのが 図 である A 店 では 試 料 Aと 試 料 C, 試 料 Dの 間 に 有 意 差 のあることが 認 められた すな わち, 試 料 Aの 平 均 菌 数 に 比 べて 試 料 Cおよび 試 料 Dのその 値 の 方 が 有 意 に 多 いことが 認 められ た(それぞれt=.00,p<0.0, 及 びt=., p<0.0) また, 試 料 Bと 試 料 C, 試 料 Dとの 間 でも 有 意 差 のあることが 認 められた すなわち, 試 料 Bの 平 均 菌 数 に 比 べて 試 料 Cおよび 試 料 Dの その 値 の 方 が 有 意 に 多 いことが 認 められた(それ ぞれt=.0,p<0.0, 及 びt=.0,p<0.0) 図 各 試 料 別 にみた 一 般 細 菌 数 の 平 均 値 の 比 較 一 方,B 店 について 同 様 にみると, 試 料 Aと 試 料 B, 試 料 C, 試 料 Dとの 間 に 有 意 差 のあること が 認 められた すなわち, 試 料 Aの 平 均 菌 数 の 方 が 試 料 B, 試 料 C, 試 料 Dのその 値 に 比 べて 有 意 に 少 ないことが 認 められた(それぞれt=., p<0.0, 及 びt=.09,p<0.0, 及 びt=., - -

4 飲食物の安全性に関する細菌学的研究 第報 ｐ 0.0 さらに試料Ｄの平均菌数の方が試料 Ｃのその値より有意に多いことが認められた ｔ 次に表２の４試料別にみると Ａ店の試料Ｅ 中 均 0 トロ 試料Ｆ トロサーモン 試料Ｇ タイ 菌 はいずれも0を中心に分布し その平均菌数は 数 ＳＤ 0.9 を示している 試料Ｈ エビ 00 中トロ は0 0を中心に分布し その平均菌数は0. 菌数 平均菌数 SD) 試料 数 E (0) F (0) H (0) B店 エビ 均 0 菌 F (0) タイ を示している G (0) トロサーモン 0 平 表２ 各試料別にみた一般細菌数の比較 A店 A店 0 * P 0.0 ** P 0.0 それぞれ0. ＳＤ ＳＤ 0.0 E (0) * 0 平 ＳＤ 0 **.9 ｐ 0.0. ** 0 B店 0 0 ** ** 図２ 各試料別にみた一般細菌数の平均値の比較 られた それぞれｔ. ｐ 0.0 及びｔ ｐ ２ 大腸菌群について. G( ) H (0) E 中トロ F トロサーモン G タイ H エビ SD 標準偏差 ( は試料数 Ａ店 Ｂ店の各試料別にみた大腸菌群の検出率 一方 Ｂ店の４試料についてみると 試料Ｅ 料の各試料別の大腸菌群の検出率をみると Ａ店 中トロ 試料Ｆ トロサーモン はいずれも では9 9 Ｂ店では0 9 にそれぞれ認め 0 を中心に分布し その平均菌数はそれぞれ られた さらに表４の４試料についてみるとＡ店 は表３ 表４に示す通りである まず表３の４試 を示 では0 90 Ｂ店では 9 にそれぞれ認め している 試料Ｈ エビ は0 0を中心に られた Ａ店 Ｂ店の各試料間の検出率は統計学. 0 Ｓ Ｄ Ｓ Ｄ 分布し その平均菌数は0 ＳＤ 0. を 的 χ 検定 に有意差は認められなかった 示している 次に各試料別に大腸菌群の検出状況を表３でみ さらに 店舗別の各試料間の一般細菌の平均菌 ると Ａ店の試料Ａは00を 試料Ｂは0を 試 数の差を統計学的 ｔ 検定 に比較検討してみ 料Ｃは0 0を 試料Ｄは0 0を中心にそ たのが図２である Ａ店では試料Ｈと試料Ｅ 試料Ｆ 試料Ｇとの 間に有意差のあることが認められた すなわち 表３ 各試料別にみた大腸菌群数の比較 菌数 < 平均菌数 SD) 試料 試料Ｈの平均菌数の方が他の３試料のその値に比 べて有意に多いことが認められた それぞれｔ A店. ｐ 0.0 及びｔ. ｐ 0.0 及 びｔ. ｐ 0.0 一方 Ｂ店について同様にみると 試料Ｈと試 料Ｅ 試料Ｆとの間に有意差のあることが認めら B店 れた すなわち 試料Ｈの平均菌数の方が試料Ｅ 試料Ｆのその値に比べて有意に多いことが認め A (0) B (0) 0.. C (0) 0.0. D (0) 9 9 A (0) B (0) C (0) D (0) A ツブ貝 B トリ貝 C アジ D イワシ SD 標準偏差 ( は試料数

5 薩 田 清 明 他 れぞれの 分 布 が 認 められる また,その 平 均 菌 数 はそれぞれ0 0. (SD:0 0.9 ),0. (SD: 0. ),0.0 (SD:0. ),0. (SD:0.0 ) を 示 している また,B 店 について 同 様 にみると, 試 料 Aは 0 0 を, 試 料 Bは0 を, 試 料 Cは0 ~0 を, 試 料 Dは0 0 ~0 を 中 心 にそれぞれの 分 布 が 認 めら れる また,その 平 均 菌 数 はそれぞれ0 0. (SD: 0. ),0. (SD:0. ),0. (SD:0.9 ), 0. (SD:0. )を 示 している さらに, 店 舗 別 の 各 試 料 間 の 大 腸 菌 群 の 平 均 菌 数 の 差 を 統 計 学 的 (t- 検 定 )に 比 較 検 討 してみ たのが 図 である A 店 では 試 料 Aと 他 の 試 料 B, 試 料 C, 試 料 Dとの 間 に 有 意 差 のあることが 認 め られた すなわち, 試 料 Aの 平 均 菌 数 の 方 が 他 の 試 料 のその 値 に 比 べて 有 意 に 少 ないことが 認 め られた(それぞれt=.,p<0.0, 及 びt=.,p<0.0, 及 びt=.,p<0.0) 平 均 菌 数 平 0 均 菌 0 数 0 ツブ 貝 トリ 貝 アジ イワシ * * *:P<0.0 **:P<0.0 一 方,B 店 について 同 様 にみると, 試 料 Aと 試 料 B, 試 料 C, 試 料 Dとの 間 に 有 意 差 のあること が 認 められた すなわち, 試 料 Aの 平 均 菌 数 の 方 が 他 の 試 料 のその 値 に 比 べて 有 意 に 少 ないこと が 認 められた(それぞれt=.,p<0.0, 及 びt=.,p<0.0, 及 びt=.0,p<0.0) 次 に, 表 の 試 料 について 同 様 にみると,A 店 の 試 料 Eは0 0 を, 試 料 Fは0 0 ~0 を, 試 料 G と 試 料 Hは0 ~0 を 中 心 にそれぞれ 分 布 し,そ A 店 B 店 図 各 試 料 別 にみた 大 腸 菌 群 数 の 平 均 値 の 比 較 の 平 均 菌 数 はそれぞれ0 0. (SD:0.00 ),0. (SD:0.0 ),0. (SD:0. ),0 0. (SD: 0.9 )を 示 している 表 各 試 料 別 にみた 一 般 細 菌 数 の 比 較 菌 数 試 料 < 平 均 菌 数 (SD) E (0) (.00) F (0) A 店 0. (.0) G (0) 0. (.) H (0) (.9) E (0) 0 0. (.0) F (0) B 店 0 0. (.0) G ( ) H (0) 0. (.9) E: 中 トロ, F:トロサーモン, G:タイ, H:エビ, SD: 標 準 偏 差, ( )は 試 料 数 一 方,B 店 について 同 様 にみると, 試 料 E, 試 料 Fは0 0 を, 試 料 Hは0 を 中 心 にそれぞれ 分 布 し,その 平 均 菌 数 はそれぞれ0 0. (SD:0.0 ), 0 0. (SD:0.0 ),0. (SD:0.9 )を 示 し ている さらに, 店 舗 別 の 各 試 料 間 の 大 腸 菌 群 の 平 均 菌 数 の 差 を 統 計 学 的 (t- 検 定 )に 比 較 検 討 してみ たのが 図 である A 店 では 試 料 Eと 試 料 F, 試 料 G, 試 料 Hとの 間 に 有 意 差 のあることが 認 めら れた すなわち, 試 料 Eの 平 均 菌 数 の 方 が 他 の 試 料 のその 値 に 比 べて 有 意 に 少 ないことが 認 めら れた (それぞれt=.9,p<0.0, 及 びt=.9,p<0.0, 及 びt=.,p<0.0) また, 平 均 菌 数 平 0 均 0 菌 数 0 中 トロ トロサーモン タイ エビ A 店 B 店 図 各 試 料 別 にみた 大 腸 菌 群 数 の 平 均 値 の 比 較 * *:P<0.0 **:P<

6 飲食物の安全性に関する細菌学的研究 第報 試料Ｈと試料Ｆ 試料Ｇとの間でも有意差のある 表６ 同定された菌種名 B 店 ことが認められた すなわち 試料Ｈの平均菌数 菌 種 名 の方が試料Ｆおよび試料Ｇのその値に比べて有 Enterobacter cloacae Staphylococcus lentus Pseudomonas cepacia Klebsiella pneumoniae Escherichia coli Salmonella gallinarum Staphylococcus epidermidis Pseudomonas aeruginosa Vibrio parahaemolyticus Serratia marcescens 同 定 不 能 合 計 意に多いことが認められた それぞれｔ.0 ｐ 0.0 及びｔ.0 ｐ 0.0 一方 Ｂ店について同様にみると 試料Ｈと試 料Ｅ 試料Ｆとの間に有意差のあることが認めら れた すなわち 試料Ｈの平均菌数の方が試料Ｅ および試料Ｆのその値に比べて有意に多いことが 認められた それぞれｔ.9 ｐ 0.0 及び ｔ. ｐ 0.0 ３ 分離同定された菌種名について 分離同定された菌種名は表５ Ａ店 表６ Ｂ店 に示すような細菌種を明らかにするこ 菌株数 とができた 分離同定された菌種の中で最も多 かったのは 大腸菌群を構成する細菌の一つで Enterobacter cloacae が菌株 A店の試料から ７菌株 B店の試料から８菌株 である 本菌は ヒトや動物の糞便から分離されることが多く そ の他下水や土壌などに広く分布がみられる 次い で多く分離同定されたのはPseudomonas cepacia が菌株 A店の試料から６菌株 B店の試料か ら７菌株 で 本菌は土壌や河川水など自然界に 広く分布がみられる 次いで多く分離同定され たのは糞便性大腸菌 Escherichia coli が菌株 Ａ店の試料から７菌株 B店の試料から４菌株 Staphylococcus Lentus が菌 株 A店 の 試 料 か ら３菌株 B店の試料から８菌株 である 特に Escherichia coli は大腸菌群を構成し 糞便汚染の 指標細菌として重要性の高い糞便性大腸菌である また 夏季に多く わが国の代表的な食中毒細 菌であるVibrio parahaemolyticus 腸炎ビブリオ も両店の試料から１菌株ずつ分離同定された Ⅳ 考察 9 昭和0 年代の日本は経済の高度成長を 契機に それ以降は食品に関わる産業が大きく躍 進することとなった 中でも外食産業は種々の社 会的背景を要因としてめざましい発展を遂げた 特に戦後における冷蔵庫の登場とその普及は 表５ 同定された菌種名 A 店 菌 種 名 Enterobacter cloacae Escherichia coli Pseudomonas cepacia Staphylococcus epidermidis Salmonella gallinarum Staphylococcus lentus Citrobacter freundii Klebsiella oxytoca Serratia liquefaciens Vibrio parahaemolyticus 同 定 不 能 合 計 菌株数 冷蔵食品や冷凍食品などを取り扱う食品業界を飛 躍的に発展させた さらに 食品の品質管理が容 易になったことから 90 昭和 年代以降は 中食という新たなマーケットも加わった その後 の外食産業は著しい勢いで普及すると共に国民の 日常生活の中に身近なものとして定着することに なった 現在では諸外国の食材や食文化が容易に取り込 まれるようになり 食の飽和時代を迎えた今日の 日本では 外食 中食産業を仲介としてあらゆる 食品が手軽に しかも安価で購入できるように なった このような社会的背景の中で著者らは 種々の 食品が多様な形態で氾濫している今日 その原点

7 薩 田 清 明 他 に 戻 り 日 本 人 にとって 馴 染 みの 深 い 寿 司 に 着 目 し た 寿 司 はいつの 時 代 においても 年 齢 層 に 関 係 な く 人 気 の 高 い 国 民 食 の 代 表 であると 言 えよう 現 在 では 寿 司 の 販 売 形 態 は 多 種 に 及 んでいる 寿 司 ネタの 多 くは 生 鮮 魚 介 類 が 中 心 で,その 大 部 分 が 非 加 熱 食 材 を 利 用 している このことは 食 材 の 補 獲 から 流 通 経 路 における 第 一 次 の 汚 染,さら に 調 理 関 係 者 からも 第 二 次 の 汚 染 を 受 ける 可 能 性 が 非 常 に 高 い 食 品 でもある 一 方, 回 転 寿 司 という 独 特 の 提 供 形 態 によりネ タの 多 くは 外 気 に 曝 されやすく, 提 供 から 喫 食 ま での 環 境 衛 生 や 食 品 衛 生 の 両 面 からみて 問 題 があ るのではないかと 考 えた そこで 本 研 究 ではつ の 店 舗 の 回 転 寿 司 ネタの 安 全 性 について 細 菌 学 的 および 食 品 衛 生 学 的 立 場 から 比 較 検 討 したので 報 告 する 回 転 寿 司 の 元 祖 は9( 昭 和 ) 年 東 大 阪 市 に 登 場 した 廻 る 元 禄 寿 司 といわれている ) 現 在 の 回 転 寿 司 とは, 各 種 の 寿 司 を 載 せた 小 皿 を 客 席 沿 いに 設 置 されたチェーンコンベア 上 に 連 続 し て 循 環 させ, 客 は 寿 司 を 皿 ごと 取 り 上 げる, 半 セ ルフサービス 型 の 安 価 な 寿 司 店 の 形 態 である 現 在 多 数 店 舗 を 展 開 している 回 転 寿 司 業 界 売 上 高 ( 億 円 ), 売 上 高 (シェア%)の 上 位 店 舗 をみ ると 第 位 がカッパ クリエイト, 店 舗 名 カッ パ 寿 司 の 億 円,.%, 第 位 がくら 寿 司 の 億 円,.%, 第 位 がアトム 寿 司 の 億 円,.%である この 店 舗 で 売 上 高 の 約 半 数 の.%を 占 めている ) (00 年 月 日 現 在 ) 一 方, 国 外 についてみるとイギリスでは YO! Sushi というチェーン 店 が 約 0 店 舗,アメリカ では SUSHI LAND の 店 名 で 約 0 店 舗 が 出 店 されている また, 台 湾, 韓 国, 中 国 でも 出 店 が みられている 魚 介 類 が 細 菌 汚 染 を 受 ける 機 会 として 次 のこと が 考 えられる 海 中 ( 淡 水 中 )での 汚 染 (この 自 然 界 におけるこれらの 汚 染 はそれほど 問 題 にはな らないであろう) むしろ 水 揚 げ 時, 仲 買 店, 卸 売 り 市 場, 小 売 店 などでの 取 り 扱 いが 問 題 とな る さらに, 小 売 店 での 処 理 台, 調 理 人 の 手 指, 調 理 器 具 などからの 汚 染 も 重 要 である 坂 田 に よると ), 調 理 従 事 者 の 手 指 の 細 菌 汚 染 の 程 度 は 一 般 細 菌 数 が0 ~0 個 /g, 大 腸 菌 群 はすべて 陽 性 であったと 報 告 している 以 上 のことからみて, 特 に 寿 司 や 刺 身 などを 処 理 する 調 理 人 の 手 指 からの 細 菌 汚 染 を 受 けるため, 常 に 手 洗 いとアルコール 消 毒 などによって 細 菌 の 汚 染 増 殖 を 防 止 するなどの 食 品 衛 生 に 関 する 知 識 の 向 上 に 努 めることが 重 要 である 大 型 チェーン 店 では, 数 百 店 舗 分 の 食 材 をまと めて 調 達 し, 捌 き, 冷 凍 冷 蔵 して 各 店 舗 へ 配 送 するとともに, 寿 司 握 り 用 機 械 の 導 入 が 人 件 費 の 削 減 や 飲 食 スペースの 拡 大 などを 容 易 にし, 安 価 な 寿 司 の 提 供 を 可 能 としている 握 り 鮨 は, 腐 敗 しやすい 生 鮮 魚 介 類 と 酢 飯 を 握 る 工 程 を 行 うものであり,その 過 程 で 雑 菌 が 付 着 することは 避 けられない ただし, 日 本 国 内 でも スーパーで 持 ち 帰 りの 寿 司 を 作 る 場 合 は 手 袋 を 着 用 している しかし, 今 回 著 者 らが 研 究 対 象 としたA 店,B 店 ( 上 記 の0 店 舗 に 含 まれている ) )の 寿 司 店 舗 では 他 の 寿 司 店 舗 と 同 様 に 寿 司 作 りの 作 業 工 程 の 中 核 となる 握 る 作 業 は 実 施 していない この ような 多 数 店 舗 を 展 開 し,かつ 低 価 格 業 態 で 多 い 回 転 寿 司 店 では 機 械 によって 成 型 された 酢 飯 に 寿 司 ネタを 載 せて 提 供 する 業 態 が 主 流 である また, 各 種 寿 司 ネタは 魚 介 類 を 中 心 とした 非 加 熱 食 材 がほとんどである 現 在 では 冷 凍 冷 蔵 な どの 保 存 技 術 や 輸 送 技 術 の 発 達 により 国 内 の 種 々 の 地 域 や 国 外 から 生 鮮 食 品 が 手 軽 に 入 手 できるよ うになった 特 に 時 間 の 経 過 とともに 鮮 度 の 低 下 が 著 しく 進 む 生 鮮 魚 介 類 に 関 しては 冷 凍 輸 送 され るものが 大 部 分 を 占 めている このような 事 実 から, 食 品 の 規 格 基 準 として 生 食 用 魚 介 類 より, 現 状 ではむしろ 生 食 用 冷 凍 魚 介 類 を 用 いることが 中 心 になっている 食 品 衛 生 法 に 基 づく 生 食 用 冷 凍 生 魚 介 類 ( 冷 凍 食 品 のうち, 切 り 身 またはむき 身 にした 鮮 魚 介 であって 生 食 用 のものを 凍 結 させたものをいう)については,) 検 体 g 当 たりの 一 般 細 菌 数 は0 個 以 下 である こと ) 大 腸 菌 群 が 陰 性 であること ) 検 体 g 当 たり 腸 炎 ビブリオの 最 確 数 が0 個 以 下 で あることなどのつの 規 定 が 定 められている 一 般 細 菌 数 とは,ある 一 定 の 条 件 下 で 発 育 する - -

8 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究 ( 第 報 ) 中 温 性 好 気 性 細 菌 を 意 味 し,あらゆる 食 品 ならび にそれらを 取 り 扱 う 環 境 材 料 ( 容 器,まな 板 な ど)も 検 査 対 象 となり, 食 品 の 微 生 物 汚 染 の 程 度 を 示 す 最 も 代 表 的 な 細 菌 である 同 時 にその 細 菌 数 により 食 品 の 腐 敗 (0 ~0 個 /gで 初 期 腐 敗 と 判 定 される)や 変 敗 の 有 無, 食 中 毒 発 生 の 危 険 性 などを 測 定 することにも 利 用 されている さら に, 食 品 およびそれらが 製 造 加 工 された 環 境 全 般 の 細 菌 汚 染 状 況 を 反 映 し,また 食 品 の 安 全 性, 保 存 性, 衛 生 的 な 取 扱 いの 良 否 などの 総 合 的 な 評 価 にも 利 用 されている 次 に 本 研 究 試 料 中 の 一 般 細 菌 数 について 検 討 し てみた 試 料 g 当 たりの 一 般 細 菌 の 平 均 菌 数 は,A 店 の 試 料 A~Hでは 試 料 Aの0. (SD: 0.0 )から 試 料 Hの0. (SD:0. )の 間 に, B 店 では 試 料 Aの0. (SD:0.0 )から 試 料 D の0. (SD:0.9 )の 間 に 分 布 し,いずれの 試 料 も 生 食 用 冷 凍 生 魚 介 類 の 一 般 細 菌 の 基 準 値 ( g 当 たり0 個 ) 以 下 を 示 し 問 題 のないことが 認 められた これらの 成 績 は 冨 岡 9) の 結 果 ともほ ぼ 一 致 していた しかし, 吉 田 0) によると 微 生 物 学 的 品 質 は 寿 司 ネタの 種 類 により 保 存 温 度 の 影 響 を 強 く 受 けると 指 摘 している 一 方, 柏 倉 ら ) によると, 刺 身 の 一 般 細 菌 数 0 ~0 個 /gのも のが0%を 占 め 汚 染 度 の 高 いことを 指 摘 している また 清 水 ら ) もマグロの 刺 身 で0 ~0 個 /gを 認 めている 一 般 細 菌 数 の 多 い 食 品 は, 一 般 的 にその 加 工, 製 造, 輸 送, 貯 蔵 などの 過 程 で 衛 生 的,かつ 適 切 な 取 扱 いがされなかったり, 加 熱 が 不 十 分, 保 存 中 の 温 度 管 理 が 不 適 切 であったことなどを 強 く 示 唆 するものである 食 中 毒 細 菌 や 食 品 を 媒 介 する 消 化 器 系 感 染 症 細 菌 のほとんどか 中 温 細 菌 (0 ~0 で 増 殖 する: 至 適 温 度 は ~0 )であ ることから, 中 温 性 好 気 性 細 菌 数 が 多 ければ,こ のような 病 原 菌 が 存 在 する 可 能 性 の 高 いことを 示 すと 言 えよう 次 に 大 腸 菌 群 の 検 出 状 況 について 検 討 してみた 大 腸 菌 群 の 検 査 は, 糞 便 あるいは 腸 管 系 病 原 菌 の 汚 染 指 標 として 最 も 一 般 的 に 使 用 されている 大 腸 菌 群 はグラム 陰 性 の 無 芽 胞 桿 菌 で, 時 間 以 内 に 乳 糖 を 分 解 して 酸 とガスを 産 生 する 好 気 性 また は 通 性 嫌 気 性 と 定 義 される 細 菌 の 一 群 である 食 品 衛 生 法 の 成 分 規 格 からみて 生 食 用 冷 凍 生 魚 介 類 では 大 腸 菌 群 は 陰 性 でなければならないとなって いる A 店 の 試 料,B 店 の 試 料 のすべての 試 料 から 大 腸 菌 群 が 検 出 され,その 検 出 率 はA 店 が 0~9%,B 店 が0~9%のごとく 非 常 に 高 率 で 検 出 が 認 められた また 試 料 別 の 大 腸 菌 群 の 平 均 菌 数 が 少 ない A 店 の 試 料 の0 0. (SD:0.00 ) から 試 料 Cの0.0 (SD:0. ),B 店 の 試 料 A の0 0. (SD:0. )から 試 料 Cの0. (SD: 0.9 ) とは 言 え,いずれの 試 料 からも 大 腸 菌 群 が 検 出 されたことは 問 題 のあることを 強 く 示 すも のである この 著 者 らの 成 績 は 柏 倉 ら ) の 刺 身 用 の 表 皮, 筋 肉, 刺 身, 酢 じめからの 大 腸 菌 群 がそれ ぞれ%,%,%,0%を, 清 水 ら ) もマグロの 刺 身 から 大 腸 菌 群 を0 ~0 個 /gに 認 めている また 平 田 ら ) は 一 般 魚 介 類 0 種 検 体 中 0 検 体 の.%から 大 腸 菌 群 の 検 出 を 認 めている 一 般 的 にみて, 寿 司 ネタや 刺 身 用 に 利 用 される 魚 介 類 は 低 温 ( 冷 蔵 冷 凍 )に 保 存 されているこ とは 明 らかである 従 って, 細 菌 の 増 殖 は 抑 制 さ れている しかし, 低 温 庫 から 取 り 出 し, 寿 司 ネ タや 刺 身 用 に 処 理 される 過 程 でまな 板, 包 丁, 布 巾 などの 調 理 器 具 や 調 理 者 の 手 指 から 汚 染 され, かつ 魚 介 類 の 温 度 の 上 昇 に 伴 い 増 殖 したものと 考 えるのが 妥 当 であろう 従 来 から 食 品 中 における 大 腸 菌 群 の 存 在 は, 糞 便 汚 染 の 可 能 性 があったとみなされ,そのことから 赤 痢 菌,コレラ 菌,サルモネラ 菌 などの 腸 管 系 感 染 症 の 病 原 菌 や 食 中 毒 細 菌 の 存 在 する 可 能 性 も 考 えなれば ならない 不 潔 な 食 品 として 判 定 されてきた しかし, 大 腸 菌 群 の 中 に 含 まれる 性 状 を 示 す 細 菌 の 中 には,ヒトや 動 物 とは 直 接 関 係 のない 自 然 界 にも 広 く 分 布 する 細 菌 も 存 在 することから, 現 在 では 安 全 の 指 標 というよりは,むしろ 環 境 衛 生 管 理 上 の 汚 染 指 標 細 菌 と 考 えるのが 妥 当 である 一 般 的 に 自 然 界 からの 汚 染 がそのまま 反 映 され る 生 肉, 魚 介 類, 生 野 菜 などの 非 加 熱 食 品 からヒ トおよび 動 物 の 糞 便 中 の 大 腸 菌,すなわち, 糞 便 性 大 腸 菌 (Escherichia coli)が 分 離 同 定 されるこ とがある 本 菌 は 外 界 ( 腸 管 外 )では 死 滅 しやす いので,この 細 菌 の 存 在 は 安 全 性 を 示 す 安 全 指 標 - -

9 薩 田 清 明 他 9 として 適 用 される つまり, 食 品 中 に 糞 便 性 大 腸 菌 が 存 在 することは 直 接 的,または 間 接 的 に, 比 較 的 新 しい 糞 便 汚 染 があったことを 示 し, 大 腸 菌 群 の 場 合 よりも 一 層 不 適 切 な 取 扱 いを 受 けたこと が 強 く 推 測 され,それだけ 腸 管 系 病 原 菌 の 汚 染 の 可 能 性 が 高 いと 言 える わが 国 では 包 装 後 加 熱 食 肉 製 品 や 魚 肉 練 り 製 品, 大 部 分 の 冷 凍 食 品 には 大 腸 菌 群 の, 生 食 用 カキや 乾 燥, 非 加 熱, 特 定 加 熱, 加 熱 後 包 装 食 肉 製 品 お よび 冷 凍 食 品 中 の 凍 結 前 未 加 熱 の 加 熱 後 摂 取 製 品 にはEscherichia coli( 糞 便 性 大 腸 菌 )の 成 分 規 格 が 定 められている それによるといずれも 陰 性 で あることとなっている しかし, 本 研 究 対 象 のA 店, B 店 の 試 料 からEscherichia coliがそれぞれ 菌 株, 菌 株 ずつ 分 離 同 定 された それに 加 えて 大 腸 菌 群 を 構 成 するEnterobacter cloacaeがそれぞれ 菌 株, 菌 株 ずつ 分 離 同 定 された これらの 事 実 は 食 品 衛 生 学 的 にみて 重 大 な 問 題 を 含 んでいる さらにまた,わが 国 の 代 表 的 な 食 中 毒 細 菌 であ り, 魚 介 類 を 中 心 にその 発 生 がみられる 腸 炎 ビブ リオ(Vibrio parahaemolyticus)が 両 店 舗 の 試 料 から 菌 株 ずつ 分 離 同 定 された 事 実 も 食 品 衛 生 学 的 には 問 題 である 平 成 (009) 年 度 の 全 国 の 食 中 毒 事 件 の 発 生 状 況 をみると, 原 因 食 品 が 判 明 したもののうち 魚 介 類 を 原 因 食 品 とする 事 件 は9 件 ( 原 因 食 品 が 判 明 したものの 構 成 比 は.%) で 最 も 多 い ) 鶴 見 は 行 政 の 立 場 から 腸 炎 ビブリ オによる 食 中 毒 の 防 止 策 として, 次 のように 述 べ ている ) 漁 獲 後 の 生 食 用 魚 介 類 の 保 存 は 清 浄 な 海 水 ( 沖 合 の)を 使 用 する 刺 身,むき 身 貝 類 の 製 品 中 の 腸 炎 ビブリオの 最 確 数 は0 個 /g 以 下 で,かつ 以 下 で 管 理 すること さらに 冷 蔵 保 存 状 態 から 取 り 出 した 場 合 には, 最 大 でも 時 間 以 内 に 消 費 されることなどが 必 要 であることを 指 摘 している このことから 生 鮮 魚 介 類 が 中 心 であ る 寿 司 ネタは 取 扱 いに 不 備 があると 食 中 毒 の 発 生 を 引 き 起 こす 危 険 性 の 高 い 食 品 である 一 方, 魚 介 類 を 使 用 する 他 の 外 食 産 業 への 依 存 度 が 年 々 増 加 している 現 在, 飲 食 店 などの 大 量 調 理 場 で 一 度 食 中 毒 事 件 が 発 生 すると, 大 規 模 な 事 件 へと 発 展 する 可 能 性 が 高 いことを 示 唆 している 食 中 毒 については 厚 生 労 働 省 と 関 係 地 方 公 共 団 体 が 発 生 予 防 や 原 因 究 明 に 努 めている 発 生 予 防 対 策 としては 厚 生 労 働 省 が 調 理 工 程 等 における 重 要 管 理 事 項 を 定 めた 大 量 調 理 施 設 管 理 指 針 に 基 づく 特 定 給 食 施 設 等 に 対 する 監 視 指 導 の 強 化 とともに, 地 方 公 共 団 体 による 家 庭 における 調 理 上 の 注 意 事 項 を 示 した 家 庭 用 防 止 マニュアル の 啓 発 普 及 の 実 施 や 調 理 施 設 におけるHACCP ( 危 険 分 析 重 要 管 理 点 方 式 )の 概 念 を 取 り 入 れた 衛 生 管 理 の 試 行 的 実 施 を 講 じてきた さらに, 原 因 究 明 対 策 として 検 食 の 保 存 期 間 の 延 長 や 保 存 方 法 の 改 善, 食 中 毒 調 査 の 具 体 的 な 実 施 方 法 を 定 めた 食 中 毒 調 査 指 針 による 食 中 毒 の 迅 速 確 実 な 調 査 等 の 措 置 も 講 じられている 回 転 寿 司 店 舗 では 提 供 形 態 の 特 性 上, 数 百 店 舗 分 の 食 材 を 多 量 に 調 達, 一 括 して 捌 き( 処 理 ), 系 列 の 店 舗 に 配 送 していることが 指 摘 されている 本 研 究 対 象 の 各 店 舗 の 研 究 期 間 は 夏 季 を 中 心 に0 回,すなわち,0 週 間 ( 年 間 )であり,その 間 の0~9%の 試 料 から 大 腸 菌 群 が 検 出 されたこと は, 処 理 施 設 の 衛 生 管 理 に 問 題 のあることを 強 く 示 唆 するものである 厳 重 な 取 締 りの 必 要 性 が 指 摘 されなければならない その 上 に 寿 司 店 舗 では 多 数 の 従 業 員 が 機 械 を 使 用 し, 大 量 の 調 理 ( 処 理 ) がされている また 喫 食 対 象 者 も 多 種 多 様 である このような 中 で 衛 生 管 理 を 効 果 的 に 実 践 するため には 衛 生 管 理 体 制 を 確 立 し, 一 連 の 作 業 過 程 にお ける 重 要 管 理 事 項 をマニュアル 化 し 作 業 従 事 者 各 自 が 把 握 することが 重 要 である さらに, 空 中 浮 遊 落 下 細 菌 や 喫 食 者 の 手 指 から の 汚 染 を 受 ける 可 能 性 を 含 んでいる そのため 最 近 の 回 転 寿 司 店 舗 では 皿 の 裏 に 二 次 元 バーコード を 付 けることにより 鮮 度 管 理 コンベア 上 を 一 定 時 間 ( 分 ) 以 上 流 れたままになっている 寿 司 を 自 動 的 に 回 収 廃 棄 する などの 機 械 化 が 進 行 しつ つある また, 寿 司 の 写 真 をチェーンコンベア 上 を 循 環 させ,その 場 で 注 文 を 受 けて 提 供 する さ らに 各 客 席 にタッチパネル 式 の 末 端 が 設 置 され, 流 れている 商 品 と 同 じもの,または 別 の 商 品 の 注 文 を 受 けるなどの,より 効 果 的 な 衛 生 管 理 に 取 組 む 店 舗 もみられる 一 方, 消 費 者 側 の 予 防 策 としては 購 入 後 は 直 ち に 消 費 することが 望 ましい しかし, 持 ち 帰 りの - 9 -

10 0 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究 ( 第 報 ) 場 合 は 喫 食 まで 低 温 で 保 存 することも 必 要 である Ⅴ 結 論 著 者 らは, 回 転 寿 司 店 (A 店,B 店 )の 寿 司 ネ タ 試 料 ツブ 貝,トリ 貝,アジ,イワシ, 中 トロ, トロサーモン,タイ(B 店 は 欠 品 ),エビ)を 対 象 に,その 安 全 性 について 細 菌 学 的 および 食 品 衛 生 学 的 に 検 討 し, 次 のような 成 績 が 得 られた. 一 般 細 菌 の 平 均 菌 数 はA 店 が0. ~0. に, B 店 が0. ~0. にそれぞれ 認 められ,いずれ も 基 準 値 (0 個 /g) 以 下 を 示 し, 問 題 のな いことが 認 められた. 大 腸 菌 群 の 検 出 率 はA 店 が0~9%,B 店 が 0~9%にそれぞれ 認 められ, 店 舗 間 に 有 意 差 は 認 められなかった. 大 腸 菌 群 の 平 均 菌 数 はA 店 が0 0. ~0.0,B 店 が0 0. ~0. にそれぞれ 認 められ, 店 舗 間 に 有 意 差 は 認 められなかった. 分 離 同 定 された 菌 種 の 中 に 糞 便 性 大 腸 菌 (Escherichia coli)が,さらに 大 腸 菌 群 を 構 成 するEnterobacter cloacaeが 両 店 舗 の 試 料 から 検 出 された.さらに,わが 国 の 代 表 的 な 食 中 毒 細 菌 である 腸 炎 ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)が 両 店 舗 の 試 料 から 菌 株 ずつ 分 離 同 定 された 以 上 のごとく, 非 加 熱 で 食 する 本 研 究 の 対 象 試 料 (B 店 は 試 料 )から 菌 数 は 少 ないとは 言 え, いずれの 試 料 からも 高 率 に 大 腸 菌 群 が 検 出 された ことは 食 品 衛 生 法 に 違 反 することは 明 らかであり, 重 大 な 問 題 のある 非 衛 生 的 な 飲 食 物 であると 言 わ なければならない さらに, 両 店 舗 の 寿 司 ネタか らわが 国 の 細 菌 性 食 中 毒 の 代 表 的 な 腸 炎 ビブリオ も 検 出 されたことは, 消 費 者 側 も 家 庭 に 持 ち 帰 っ た 場 合 は 直 ちに 摂 食 するか,または 摂 食 するまで 食 中 毒 細 菌 の 増 殖 を 防 止 するために 低 温 保 存 する などの 配 慮 が 必 要 である なお, 本 論 文 の 内 容 の 要 旨 は 第 回 家 政 学 関 連 卒 業 論 文 発 表 会 ( 共 立 女 子 大 学,009 年 月 ), 第 回 日 本 公 衆 衛 生 学 会 総 会 ( 奈 良 市,009 年 0 月 ), 第 9 回 日 本 衛 生 学 会 総 会 ( 東 京,009 年 月 ), 第 0 回 日 本 衛 生 学 会 総 会 ( 仙 台 市,00 年 月 ) でそれぞれ 発 表 した Ⅵ 文 献 ) 厚 生 統 計 協 会 : 厚 生 の 指 標, 国 民 衛 生 の 動 向,9-9(00) ) 山 内 一 也 : 牛 海 綿 状 脳 症 の 現 状 と 今 後 の 対 策. 食 品 衛 生 研 究,-(00) ) 雪 印 食 中 毒 事 件 に 係 る 厚 生 省 大 阪 市 原 因 究 明 合 同 専 門 家 会 議 : 雪 印 乳 業 食 中 毒 事 件 の 原 因 究 明 調 査 結 果 について( 最 終 報 告 ) 低 脂 肪 乳 等 による 黄 色 ブドウ 球 菌 エンテロトキシ ンA 型 食 中 毒 の 原 因 について. 食 品 衛 生 研 究,-9(00) ) 斎 藤 紀 行, 佐 々 木 美 江, 山 口 友 美, 畠 山 敬, 秋 山 和 夫, 白 石 広 行, 鈴 木 功, 佐 藤 俊 郎, 中 島 博 :ウェディングケーキが 原 因 食 品 となったSalmonella thompson 食 中 毒 事 例 宮 城 県. 病 原 微 生 物 検 出 情 報,-9(000) ) 松 井 珠 乃, 鈴 木 里 知, 柴 田 和 顕, 木 島 秀 雄, 瀬 尾 幸 嗣, 塚 田 真 樹, 松 崎 利 奈 子, 泉 谷 秀 昌, 渡 辺 治 雄, 大 山 卓 昭, 岡 部 信 彦, 高 橋 央 : 市 内 一 円 で 発 生 し たSalmonella Enteritidis 食 中 毒 の 集 団 発 生 事 例 豊 橋 市. 食 品 衛 生 研 究,9-(00) ) 橋 渡 佳 子, 下 村 佳, 古 田 佳 美, 毛 利 好 江, 佐 々 木 敏 之, 石 村 勝 之, 萓 原 隆 行, 河 本 秀 一, 平 崎 和 幸, 荻 野 武 雄 : 洋 菓 子 店 の 洋 生 菓 子 を 原 因 としたSalmonella enteritidis 食 中 毒 事 例 広 島 市. 病 原 微 生 物 検 出 情 報,0(00) )Karitsky J.N., Osterholm M,T., Greenberg H,B., Keriath,J,A.,Godes,J,R.,Hedberg,C,W., Forfang,J,C.,Kapikian,A,Z.,Mocullough,J., W.White, K,E., :Norwalk gastroenteritis a community outbreak associated with bakery product consumption.ann.intern.med.,00, 9-(9) )Harmon S.M., Kautter D.A., Solomon H.M.,: Bacillus cereus contamination of seeds and vegetable sprouts grown in a home sprouting kit.j.food Prot.,0,-(9) 9)Niu N.T., Polish L.B., Robertson B.H., Khanna B.K., Woodruff B.A., Shapiro C.N., Miller M.A., Smith J.D., Gedrose J.K., Alter M.J., Margoles H,S.,:Multisate outbreak - 0 -

11 薩 田 清 明 他 of hepatitis A associated with frozen strawberries.j.infect.dis.,,-(99) 0)Besser R.E., Lett S.M., Weber J.T., Doyle M.P., Barrett T,J., Wells J.G., Griffin P.M.,: An outbreak of diarrhea and hemolytic uremic syndrome from Escherichia coli O:H in fresh-pressed apple cider.j.am. Med.Assoc.,9,-0(99) )Frost J.A., McEvoy M.B., Bedntley C.A., Andersson Y., Rove A.,:An outbreak of Shigella sonnei infection associated with consumption of iceberg lettuce.emerg.infet. Dis.,,-9(99) )Boonmar S., Bangtrakulnonth A., Pornruangwong S., Samosornsuk S., Kaneko K., Ogawa M.,: Significant increase in antibiotic resistance of salmonella isolates from human be9ngs and chicken meat in Thailand. Vet. Microbiol.,,-0(99) ) 大 谷 千 津 子, 薩 田 清 明, 高 橋 昌 巳 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報, 豆 腐 を 対 象 に~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 : 9(99) ) 薩 田 清 明, 黒 木 玉 枝, 柴 田 真 理 子, 石 井 直 美, 今 井 優 子, 辻 雅 子, 中 島 麻 美 : 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研,~ 第 報, 特 に 豆 腐 を 対 象 として~. 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要, 自 然 科 学 工 学 系 9:9-(999) ) 辻 雅 子, 薩 田 清 明, 中 島 麻 美 : 細 菌 学 的 に みた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報, 特 に 豆 腐 を 対 象 に~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 : 9(999) ) 川 村 綾 子, 薩 田 清 明, 浅 井 康 枝 : 細 菌 学 的 に みた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報,レ トルト 食 品 を 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 会 雑 誌 :(999) ) 長 谷 川 祐 子, 薩 田 清 明, 浅 井 康 枝, 川 村 綾 子, 竹 内 美 佳 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 に ついて,~ 第 報,レトルト 食 品 を 対 象 とし て~. 日 本 公 衆 衛 生 学 会 雑 誌 :(000) ) 薩 田 清 明, 堺 由 布 子, 佐 々 木 玲 子, 浅 井 康 枝, 川 村 綾 子, 竹 内 美 佳, 長 谷 川 祐 子 : 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究,~ 第 報, レトルト 食 品 を 対 象 として~. 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要, 自 然 科 学 工 学 系 0:-0(00) 9) 薩 田 清 明, 川 合 由 希 子, 山 村 淳 子 :ミネラル ウォーターにおける 細 菌 学 的 検 討. 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要, 自 然 科 学 工 学 系 :- (99) 0) 薩 田 清 明, 宮 崎 美 紀, 吉 見 玲 子 : 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究,~ 第 報,ミネ ラルウォーターを 対 象 として~. 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要, 自 然 科 学 工 学 系 :-0 (00) ) 吉 見 玲 子, 薩 田 清 明 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報,ミネラルウォー ターを 対 象 に~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 : (00) ) 鵜 飼 香 内 子, 薩 田 清 明, 石 井 恵 子, 浦 田 和 子, 戸 木 真 由 美 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報, 厚 焼 き 卵 を 対 象 に~. 日 本 公 衆 衛 生 学 会 雑 誌 :(00) ) 薩 田 清 明, 石 井 恵 子, 浦 田 和 子, 戸 木 真 由 美, 鵜 飼 香 内 子, 佐 藤 友 子, 矢 野 知 世 子, 吉 田 奈 緒 子, 飯 村 美 和 子, 村 岡 範 子, 牟 田 美 紀 子 : 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究,~ 第 報, 厚 焼 き 卵 とアイスクリームを 対 象 とし て~. 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要, 自 然 科 学 工 学 系 :-(00) ) 村 岡 範 子, 薩 田 清 明, 矢 野 知 世 子, 飯 村 美 和 子, 牟 田 美 紀 子 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報,アイスクリームを 対 象 に~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 9:90(00) ) 中 川 幸 子, 薩 田 清 明, 藤 居 仁 美, 豊 岡 香 奈, 羽 木 麻 里 子 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 9 報, 野 菜 サラダを 対 象 に~, 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 9:90(00) ) 薩 田 清 明, 樋 口 幸 子, 中 川 幸 子, 木 村 由 郁, 宇 留 野 京 子, 藤 井 仁 美, 豊 岡 香 奈, 羽 木 麻 里 子, 仁 張 恭 子, 佐 藤 依 子, 鈴 木 理 恵 : 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究,~ 第 報, カップ 野 菜 サラダとサンドイッチを 対 象 とし て~. 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要, 自 然 科 学 工 学 系 :9-9(00) - -

12 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究 ( 第 報 ) ) 木 村 由 郁, 薩 田 清 明, 鈴 木 理 恵 : 細 菌 学 的 に みた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報, 生 野 菜 サラダを 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 0:(00) ) 樋 口 幸 子, 薩 田 清 明, 宇 留 野 京 子, 仁 張 恭 子 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 0 報,サンドイッチを 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 0:(00) 9) 石 井 奈 緒 子, 薩 田 清 明, 鈴 木 由 実 子, 久 保 田 明 子 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 につい て,~ 第 報,カット 野 菜 を 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 0:9(00) 0) 山 本 美 穂, 薩 田 清 明, 有 尾 優 希 : 細 菌 学 的 に みた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報,カッ ト 野 菜 を 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :00(00) ) 薩 田 清 明, 山 本 美 穂, 柴 田 真 理 子, 石 井 奈 緒 子, 久 保 田 明 子, 有 尾 優 希, 鈴 木 由 実 子, 蛭 田 栄 子 : 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究,~ 第 報,カット 野 菜 を 対 象 として~. 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要, 自 然 科 学 工 学 系 :- (00) ) 山 崎 敬 子, 薩 田 清 明, 松 山 ゆみ 子 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報, シュークリームを 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :00(00) ) 田 辺 祐 子, 薩 田 清 明, 仲 野 諭 子, 山 本 美 穂, 柴 田 真 理 子 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 0 報,シュークリームを 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :90(00) ) 木 下 雅 代, 薩 田 清 明, 山 本 美 穂, 柴 田 真 理 子 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について, ~ 第 報, 各 種 のシュークリームを 対 象 に~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :(00) ) 薩 田 清 明, 山 本 美 穂, 山 崎 敬 子, 松 山 ゆみ 子 : シュークリームの 細 菌 学 的 にみた 安 全 性 につ いて.~ 第 報, 日 本 衛 生 学 雑 誌 :(00) ) 薩 田 清 明, 糸 永 美 穂, 山 﨑 敬 子, 上 田 佳 奈, 田 辺 祐 子, 木 下 雅 代, 柴 田 真 理 子, 松 山 ゆみ 子, 安 達 恵, 武 内 由 香 里, 沼 山 紘 子, 上 島 妙 子, 横 堀 陽 子, 仲 野 諭 子, 草 野 亜 季 子, 田 村 ゆう 子 : 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究.~ 第 報,シュークリームと 串 ダンゴ を 対 象 として~. 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要, 自 然 科 学 工 学 系 :9-0(00) ) 上 田 佳 奈, 薩 田 清 明, 上 島 妙 子, 横 堀 陽 子, 山 本 美 穂, 市 川 恵, 金 澤 由 香 里, 沼 山 紘 子, 柴 田 真 理 子 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報, 串 ダンゴを 対 象 として ~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :99(00) ) 薩 田 清 明, 山 本 美 穂, 上 島 妙 子, 横 堀 陽 子 : 串 ダンゴの 細 菌 学 的 にみた 安 全 性 について. 第 報, 日 本 衛 生 学 雑 誌 :(00) 9) 清 水 佳 美, 薩 田 清 明, 岡 村 悠 夏, 中 村 彩 子, 山 本 美 穂, 山 中 真 由 美, 秋 山 久 美 子, 佐 川 純 子, 前 場 佐 祐 里, 柴 田 真 理 子 : 細 菌 学 的 にみ た 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 9 報, 食 用 カキを 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :99(00) 0) 薩 田 清 明, 清 水 佳 美, 山 本 美 穂, 山 中 真 由 美, 岡 村 悠 夏, 中 村 彩 子, 柴 田 真 理 子, 秋 山 久 美 子, 佐 川 純 子, 前 場 佐 裕 里 : 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究.~ 第 報, 食 用 カキ を 対 象 として~. 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要, 自 然 科 学 工 学 系 :-0(00) ) 齋 藤 あゆみ, 薩 田 清 明, 矢 野 千 尋, 青 木 梢, 山 本 美 穂, 植 村 あやの, 山 北 怜 子, 山 名 慶 美, 柴 田 真 理 子 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報, 各 種 のサラダを 対 象 と して~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :(00) ) 菅 野 渚, 幡 野 弥 生, 糸 永 美 穂, 柴 田 真 理 子, 小 野 かお 里, 薩 田 清 明 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報, 各 種 のサラ ダを 対 象 として~, 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 : (00) ) 薩 田 清 明, 糸 永 美 穂, 矢 野 千 尋, 植 村 あやの, 菅 野 渚, 柴 田 真 理 子, 青 木 梢, 斎 藤 あゆ み, 山 北 怜 子, 山 名 慶 美, 幡 野 弥 生, 千 田 亜 希 子, 本 田 悦 子, 小 俣 茂 子, 谷 真 沙 美, 蓮 見 朋 子 : 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究,~ 第 9 報, 野 菜 サラダとコロッケを 対 象 として~, 東 京 家 政 学 院 大 学, 自 然 科 学 工 学 系,9:-(009) ) 山 本 美 穂, 薩 田 清 明, 柴 田 真 理 子, 千 田 亜 希 子, - -

13 薩 田 清 明 他 本 田 悦 子 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 に ついて,~ 第 報, 各 種 のコロッケを 対 象 と して~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :(00) ) 植 村 あやの, 糸 永 美 穂, 柴 田 真 理 子, 小 野 か お 里, 薩 田 清 明 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報, 各 種 のコロッケを 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 : (00) ) 武 山 悠 子, 糸 永 美 穂, 柴 田 真 理 子, 鈴 木 佳 奈, 生 田 目 香 織, 小 野 かお 里, 薩 田 清 明 : 細 菌 学 的 にみた 飲 食 物 の 安 全 性 について,~ 第 報, 焼 肉 ( 牛 肉 )を 対 象 として~, 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :(00) ) 薩 田 清 明, 武 山 悠 子, 糸 永 美 穂, 柴 田 真 理 子, 椿 佳 央 理, 仲 野 沙 織, 中 野 鈴 子, 石 毛 久 美 子, 鈴 木 佳 奈, 生 田 目 香 織, 小 野 かお 里 : 焼 肉 ( 牛 肉 )の 細 菌 学 的 にみた 安 全 性 について. 象 として, 日 本 衛 生 学 雑 誌 :(00) ) 薩 田 清 明, 柴 田 真 理 子, 糸 永 美 穂, 吉 川 直 美, 阿 部 瑶 子, 国 府 田 都, 貞 富 春 花, 奥 村 千 絵, 小 野 かお 里, 須 永 有 貴, 田 所 薫, 古 賀 千 奈 津 : 回 転 寿 司 の 細 菌 学 的 にみた 安 全 性 につ いて, 第 報, 回 転 寿 司 B 店 を 対 象 として, 日 本 衛 生 学 雑 誌 :(00) ) 薩 田 清 明 :~ 回 転 寿 司 店 の 寿 司 ねた~, 大 半 で 大 腸 菌 群 を 検 出,Medical tribune, -(00) ) 薩 田 清 明, 岩 井 達, 小 田 中 さおり, 小 野 か お 里, 岡 崎 恵 美, 青 木 茜, 石 井 加 奈, 大 上 愛 衣, 武 田 麻 美 : 飲 食 物 の 安 全 性 に 関 する 細 菌 学 的 研 究, 第 0 報,~ 真 空 包 装 食 品 を 対 象 として~, 東 京 家 政 学 院 大 学 紀 要, 自 然 科 学 工 学 系 0:-(00) ) 第 報, 日 本 衛 生 学 雑 誌 :0(009) rekishi.htm ) 奥 村 千 絵, 池 田 早 希, 薩 田 清 明 : 細 菌 学 的 に みた 飲 食 物 の 安 全 性 について, 第 9 報, 回 転 寿 司 ネタを 対 象 として, 第 回 家 政 学 関 連 卒 業 研 究 発 表 会, 共 立 女 子 大 学 (009) 9) 薩 田 清 明, 阿 部 瑶 子, 吉 川 直 美, 糸 永 美 穂, 柴 田 真 理 子, 小 野 かお 里 : 回 転 寿 司 の 細 菌 学 的 にみた 安 全 性 について. 第 報, 日 本 衛 生 学 雑 誌 :09(009) 0) 阿 部 瑶 子, 薩 田 清 明, 吉 川 直 美, 奥 村 千 絵, 糸 永 美 穂, 柴 田 真 理 子, 小 野 かお 里 : 回 転 寿 司 の 細 菌 学 的 にみた 安 全 性 について.~ 第 0 報, 回 転 寿 司 A 店 を 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :(009) ) ) 坂 田 由 紀 子 : 市 販 の 刺 身 とその つま の 細 菌 汚 染 と 調 理 材 料 への 移 行 について, 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 ::99-0(99) 9) 冨 岡 和 子 : 市 販 冷 凍 魚 介 類 の 鮮 度 について, 調 理 科 学 :9-9(990) 0) 吉 田 啓 子 : 小 売 段 階 における 寿 司 製 品 の 消 費 期 限 について, 鎌 倉 女 子 大 学 紀 要 :9- (00) ) 柏 倉 久 代, 下 橋 淳 子, 寺 田 和 子 : 市 販 魚 の 細 菌 汚 染 状 況,~ 表 皮, 筋 肉, 刺 身 および 酢 じ め~, 駒 沢 女 子 短 期 大 学 研 究 紀 要,- (9) ) 貞 富 春 花, 薩 田 清 明, 国 府 田 都, 三 代 絢 子, ) 清 水 英 世, 渡 辺 優 子 : 市 販 刺 身 の 細 菌 汚 染 実 糸 永 美 穂, 柴 田 真 理 子, 小 野 かお 里 : 回 転 寿 司 の 細 菌 学 的 にみた 安 全 性 について.~ 第 報, 回 転 寿 司 B 店 を 対 象 として~. 日 本 公 衆 衛 生 学 雑 誌 :(009) ) 薩 田 清 明, 柴 田 真 理 子, 糸 永 美 穂, 阿 部 瑶 子, 態 調 査, 岐 阜 市 立 女 子 短 期 大 学 研 究 紀 要, 0-0(00) ) 平 田 一 士, 鞍 田 光 : 塩 蔵 魚 介 類 の 細 菌 学 的 考 察 Ⅱ, 特 に 腸 内 細 菌 の 分 布 について, 食 物 学 会 誌 0,9-(9) 吉 川 直 美, 貞 富 春 花, 奥 村 千 絵, 国 府 田 都, ) 鶴 見 和 彦 : 腸 炎 ビブリオによる 食 中 毒 防 止 小 野 かお 里, 中 島 亜 由 美, 石 原 由 実 子, 柴 田 寛 子, 原 島 千 夏 : 回 転 寿 司 の 細 菌 学 的 にみた 安 全 性 について, 第 報, 回 転 寿 司 A 店 を 対 対 策 に 関 する 報 告 書 解 説, 食 品 衛 生 研 究 0, -(000) ( 受 付 0.. 受 理 0..) - -