（別添様式）

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1 未 承 認 薬 適 応 外 薬 の 要 望 に 対 する 企 業 見 解 ( 別 添 様 式 ) 1. 要 望 内 容 に 関 連 する 事 項 会 社 名 ファイザー 株 式 会 社 要 望 番 号 III-4-1 成 分 名 ( 一 般 名 ) レボホリナートカルシウム 販 売 名 アイソボリン 点 滴 静 注 用 25mg アイソボリン 点 滴 静 注 用 100mg 要 望 さ れ た 医 薬 品 未 承 認 薬 適 応 外 薬 の 分 類 ( 該 当 するもの に チ ェ ッ ク す る ) 未 承 認 薬 2009 年 4 月 以 降 に FDA 又 はEMAで 承 認 された が 国 内 で 承 認 されていない 医 薬 品 上 記 以 外 のもの 適 応 外 薬 医 師 主 導 治 験 や 先 進 医 療 B(ただし ICH-GCP を 準 拠 できたものに 限 る )にて 実 施 され 結 果 がまとめられたもの 上 記 以 外 のもの 要 望 内 容 効 能 効 果 ( 要 望 された 効 能 効 果 につい て 記 載 する ) 用 法 用 量 ( 要 望 された 用 法 用 量 につい て 記 載 する ) 備 考 ( 該 当 する 場 合 は チ ェ ッ ク す る ) 小 腸 癌 通 常 成 人 にはレボホリナートとして 1 回 200 mg/m 2 ( 体 表 面 積 )を 2 時 間 かけて 点 滴 静 脈 内 注 射 する レボホリナートの 点 滴 静 脈 内 注 射 終 了 直 後 に フ ル オ ロ ウ ラ シ ル と し て 400 mg/m 2 ( 体 表 面 積 )を 静 脈 内 注 射 するとともに フルオロウラ シルとして 2400~3000 mg/m 2 ( 体 表 面 積 )を 46 時 間 かけて 持 続 静 脈 内 注 射 する これを 2 週 間 ごとに 繰 り 返 す 小 児 に 関 する 要 望 ( 特 記 事 項 等 ) 1

2 希 少 疾 病 用 医 薬 品 の 該 当 性 ( 推 定 対 象 患 者 数 推 定 方 法 につ いても 記 載 する ) 現 在 の 国 内 の 開 発 状 況 企 業 と し て の 開 発 の 意 思 現 在 開 発 中 治 験 実 施 中 約 1000 人 < 推 定 方 法 > がんの 統 計 14によると2013 年 の 小 腸 癌 の 死 亡 数 は1260 人 と 報 告 されている 1) 小 腸 癌 に 対 する 治 療 として 根 治 を 目 指 すこと が 可 能 なのは 手 術 しかない すなわち 根 治 し 得 ずに 死 亡 に 至 る 全 てが 抗 がん 剤 治 療 の 適 応 と 考 えられ 全 身 状 態 不 良 など の 理 由 にて 抗 がん 剤 治 療 が 行 えない 対 象 が20% 弱 存 在 すると して 約 1000 人 と 推 定 した 承 認 審 査 中 現 在 開 発 していない 承 認 済 み 国 内 開 発 中 止 国 内 開 発 なし ( 特 記 事 項 等 ) あり なし ( 開 発 が 困 難 とする 場 合 その 特 段 の 理 由 ) 本 邦 には 小 腸 癌 の 治 療 に 関 するガイドラインはない 欧 米 等 6 ヵ 国 において ロイコボリンの 小 腸 癌 の 適 応 は 承 認 されておらず 米 国 の NCCN ガイドラン Colon Cancer Version ) においてのみ 結 腸 癌 の 治 療 に 準 じて 小 腸 癌 の 治 療 を 行 うことが 推 奨 されているが エビデンスレベルの 高 いデータに 基 づく 推 奨 ではない また フルオロウラシルとロイコボリンの 併 用 投 与 を 含 む 化 学 療 法 レジメンを 小 腸 癌 の 患 者 に 投 与 した 場 合 の 有 用 性 に 関 する 報 告 は 本 邦 およ び 海 外 でも 限 定 的 である 現 在 フルオロウラシルとロイコボリンの 併 用 投 与 を 含 む 化 学 療 法 レジメンの 小 腸 癌 に 対 する 薬 物 治 療 としての 科 学 的 な 根 拠 は 限 られており これが 標 準 治 療 として 確 立 しているとは 判 断 できない これら のことから 現 時 点 で 小 腸 癌 に 対 してフルオロウラシルとロイコボリンの 併 用 投 与 を 含 む 化 学 療 法 レジメンの 有 用 性 が 明 確 であるとは 言 い 難 い 希 少 疾 病 用 医 薬 品 の 該 当 性 の 記 載 の 通 り 本 邦 における 薬 物 療 法 の 対 象 とな る 小 腸 癌 患 者 の 年 間 患 者 数 は 1,000 例 と 予 想 される 米 国 の 統 計 に 基 づく 推 定 によると 小 腸 癌 の 新 規 罹 患 者 の 割 合 は 全 悪 性 腫 瘍 の 0.6%(9,410 例 /1,658,370 2

3 例 ) 全 消 化 管 悪 性 腫 瘍 の 約 3%(9,410 例 /291,150 例 )と 報 告 されている 3) ま た 米 国 における 小 腸 癌 の 年 間 発 症 率 は 10 万 人 あたり 2.2 人 であり 他 の 癌 や 大 腸 癌 ( 癌 全 体 の 8%)と 比 べ 発 症 率 が 低 い( 癌 全 体 の 0.6%)と 報 告 されてい る 4) このように 小 腸 癌 は 希 少 疾 患 であり フルオロウラシルとロイコボリ ンの 併 用 投 与 を 含 む 化 学 療 法 レジメンの 適 用 となる 患 者 はさらに 少 ないと 想 定 されることから 検 証 的 規 模 の 臨 床 試 験 を 国 内 で 実 施 することは 困 難 である と 考 える 医 療 上 の 必 要 性 に 係 る 基 準 へ の 該 当 性 ( 該 当 す るも のに チェ ック し 分 類 した 根 拠 につ いて 記 載 す る ) 以 上 より 本 開 発 は 困 難 であると 判 断 した 1. 適 応 疾 病 の 重 篤 性 ア 生 命 に 重 大 な 影 響 がある 疾 患 ( 致 死 的 な 疾 患 ) イ 病 気 の 進 行 が 不 可 逆 的 で 日 常 生 活 に 著 しい 影 響 を 及 ぼす 疾 患 ウ その 他 日 常 生 活 に 著 しい 影 響 を 及 ぼす 疾 患 エ 上 記 の 基 準 に 該 当 しない ( 上 記 に 分 類 した 根 拠 ) 2. 医 療 上 の 有 用 性 ア 既 存 の 療 法 が 国 内 にない イ 欧 米 の 臨 床 試 験 において 有 効 性 安 全 性 等 が 既 存 の 療 法 と 比 べ て 明 らかに 優 れている ウ 欧 米 において 標 準 的 療 法 に 位 置 づけられており 国 内 外 の 医 療 環 境 の 違 い 等 を 踏 まえても 国 内 における 有 用 性 が 期 待 できると 考 えられる エ 上 記 の 基 準 に 該 当 しない ( 上 記 に 分 類 した 根 拠 ) 本 邦 において 小 腸 癌 に 対 する 効 能 効 果 が 承 認 された 薬 剤 はない 3

4 備 考 以 下 タイトルが 網 かけされた 項 目 は 学 会 等 より 提 出 された 要 望 書 又 は 見 解 に 補 足 等 がある 場 合 にのみ 記 載 2. 要 望 内 容 に 係 る 欧 米 での 承 認 等 の 状 況 欧 米 等 6 か 国 での 承 認 状 況 ( 該 当 国 にチ ェックし 該 当 国 の 承 認 内 容 を 記 載 す る ) 米 国 英 国 独 国 仏 国 加 国 豪 州 欧 米 等 6 か 国 での 承 認 内 容 米 国 欧 米 各 国 での 承 認 内 容 ( 要 望 内 容 に 関 連 する 箇 所 に 下 線 ) 販 売 名 ( 企 業 名 ) 承 認 なし 効 能 効 果 用 法 用 量 備 考 英 国 販 売 名 ( 企 業 名 ) 承 認 なし 効 能 効 果 用 法 用 量 備 考 独 国 販 売 名 ( 企 業 名 ) 承 認 なし 効 能 効 果 用 法 用 量 備 考 仏 国 販 売 名 ( 企 業 名 ) 承 認 なし 効 能 効 果 用 法 用 量 備 考 加 国 販 売 名 ( 企 業 名 ) 承 認 なし 効 能 効 果 用 法 用 量 備 考 豪 国 販 売 名 ( 企 業 名 ) 承 認 なし 効 能 効 果 用 法 用 量 備 考 欧 米 等 6 か 国 での 標 準 的 使 用 状 況 ( 欧 米 等 6 か 米 国 英 国 独 国 仏 国 加 国 豪 州 欧 米 等 6 か 国 での 標 準 的 使 用 内 容 4

5 国 で 要 望 内 容 に 関 する 承 認 がない 適 応 外 薬 についての み 該 当 国 に チェックし 該 当 国 の 標 準 的 使 用 内 容 を 記 載 する ) 米 国 欧 米 各 国 での 標 準 的 使 用 内 容 ( 要 望 内 容 に 関 連 する 箇 所 に 下 線 ) ガイドライ ン 名 効 能 効 果 (または 効 能 効 果 に 関 連 のあ る 記 載 箇 所 ) 用 法 用 量 (または 用 法 用 量 に 関 連 のあ る 記 載 箇 所 ) NCCN ガイドライン(2016 年 第 2 版 ) National Comprehensive Cancer Network Clinical Practice Guidelines in Oncology: Colon Cancer Version ) Colon Cancer COL-1 および COL-2 脚 注 a に Small bowel and appendiceal adenocarcinoma may be treated with systemic chemotherapy according to the NCCN Guidekines for Colon Cancer. と 記 載 されている Colon Cancer の Chemotherapy には Leucovorin を 含 むレジメン(FOLFOX FOLFIRI FOLFOXIRI) が 記 載 されている FOLFOX(mFOLFOX6) Oxaliplatin 85 mg/m 2 IV over 2 hours, day 1 Leucovorin 400 mg/m 2 IV over 2 hours, day 1 5-FU 400 mg/m 2 IV bolus on day1, then 1200 mg/m 2 /day x 2 days (total 2400 mg/m 2 over hours) IV continuous infusion Repeat every 2 weeks FOLFIRI Irinotecan 180 mg/m 2 IV over minutes, day 1 Leucovorin 400 mg/m 2 IV infusion to match duration of irinotecan infusion, day 1 5-FU 400 mg/m 2 IV bolus on day 1, then 1200 mg/m 2 /day x 2 days (total 2400 mg/m 2 over hours) IV continuous infusion Repeat every 2 weeks ガイドライン の 根 拠 論 文 FOLFOXIRI Irinotecan 165mg/m 2 IV day 1, oxaliplatin 85 mg/m 2 day1, leucovorin 400 mg/m 2 day 1, fluorouracil 1600 mg/m 2 /day x 2 days (total 3200 mg/m 2 over 48 hours) continuous infusion starting on day 1. Repeat every 2 weeks. 小 腸 癌 に 対 する 根 拠 論 文 なし なお MS -8 Adenocarcinomas of the Small Bowel 5

6 備 考 and Appendix に 以 下 の 記 載 あり Adenocarcinomas of the small bowel or appendix are rare cancers for which no NCCN guidelines exist.( 中 略 )Acknowledging the lack of high-level data, the panel recommends that adenocarcinomas of the panel recommends that adenocarcinomas of the small bowel or appendix be treated with systemic chemotherapy according to these NCCN Guidelines for Colon Cancer. CMS (Centers for Medicare and Medicaid Services) Article ID Number A46756 As treatment for advanced small bowel adenocarcinoma when used in combination with infusional fluorouracil (e.g., FOLFOX or OxMdG) 英 国 独 国 ガイドライ ン 名 効 能 効 果 (または 効 能 効 果 に 関 連 のあ る 記 載 箇 所 ) 用 法 用 量 (または 用 法 用 量 に 関 連 のあ る 記 載 箇 所 ) ガイドライン の 根 拠 論 文 備 考 ガイドライ ン 名 効 能 効 果 (または 効 能 効 果 に 関 連 のあ る 記 載 箇 所 ) 用 法 用 量 (または 用 法 用 量 に 関 連 のあ 米 国 臨 床 腫 瘍 学 会 (ASCO)の 診 療 ガイドライン および 米 国 National Cancer Institute Physician Data Query(NCI-PDQ)に 治 療 についての 記 載 な し 不 明 欧 州 臨 床 腫 瘍 学 会 (ESMO)の 診 療 ガイドライン に 記 載 なし 不 明 6

7 仏 国 加 国 る 記 載 箇 所 ) ガイドライン の 根 拠 論 文 備 考 ガイドライ ン 名 効 能 効 果 (または 効 能 効 果 に 関 連 のあ る 記 載 箇 所 ) 用 法 用 量 (または 用 法 用 量 に 関 連 のあ る 記 載 箇 所 ) ガイドライン の 根 拠 論 文 備 考 ガイドライ ン 名 効 能 効 果 (または 効 能 効 果 に 関 連 のある 記 載 箇 所 ) 用 法 用 量 (または 用 法 用 量 に 関 連 のある 記 載 箇 所 ) ガイドライ ンの 根 拠 論 文 備 考 欧 州 臨 床 腫 瘍 学 会 (ESMO)の 診 療 ガイドライン に 記 載 なし 不 明 欧 州 臨 床 腫 瘍 学 会 (ESMO)の 診 療 ガイドライン に 記 載 なし 不 明 A Quality Initiative of the Program in Evidence-Based Care (PEBC), Cancer Care Ontario (CCO) Evidence-Based Series #2-5 Strategies of Sequential Therapies in Unresectable, Metastatic Colorectal Cancer Treated with Palliative Intent 7

8 Report Date: Jan 28, 2014 に 記 載 なし 豪 州 ガイドライ ン 名 効 能 効 果 (または 効 能 効 果 に 関 連 のある 記 載 箇 所 ) 用 法 用 量 (または 用 法 用 量 に 関 連 のある 記 載 箇 所 ) ガイドライ ンの 根 拠 論 文 備 考 Alberta Health Services Clinical practice guideline GI -003 Version 8 Effective Date: July 2015 に 記 載 なし 不 明 Australian Government, National Health and Medical Research Council の HP ( Clinical Practice Guidelines の FOR THE PREVENTION, EARLY DETECTION AND MANAGEMENT OF COLORECTAL CANCER に 記 載 なし 3. 要 望 内 容 に 係 る 国 内 外 の 公 表 文 献 成 書 等 について (1) 無 作 為 化 比 較 試 験 薬 物 動 態 試 験 等 に 係 る 公 表 文 献 としての 報 告 状 況 < 文 献 の 検 索 方 法 ( 検 索 式 や 検 索 時 期 等 ) 検 索 結 果 文 献 成 書 等 の 選 定 理 由 の 概 略 等 > 2015 年 12 月 8 日 時 点 において PubMed で Leucovorin Fluorouracil および small bowel adenocarcinoma をキーワードとして 文 献 検 索 を 行 い 60 件 の 文 献 を 抽 出 した これら の 文 献 のうち フルオロウラシルとロイコボリンの 併 用 投 与 を 含 む 化 学 療 法 レジメン を 要 望 の 用 法 用 量 にて 進 行 再 発 小 腸 癌 に 投 与 した 報 告 ( 症 例 報 告 および 総 説 を 除 く)を 選 定 した 対 照 群 を 設 けた 無 作 為 化 試 験 の 報 告 はなく 前 向 き 試 験 の 報 告 1 件 ( 海 外 ) レトロスペクティブな 検 討 3 件 ( 海 外 2 件 国 内 1 件 )があった 検 索 式 :(("leucovorin"[mesh Terms] OR "leucovorin"[all Fields]) OR 8

9 ("levoleucovorin"[mesh Terms] OR "levoleucovorin"[all Fields])) AND ("fluorouracil"[mesh Terms] OR "fluorouracil"[all Fields]) OR fluoropyrimidine[all Fields] OR FOLFOX[All Fields]) AND (("intestine, small"[mesh Terms] OR ("intestine"[all Fields] AND "small"[all Fields]) OR "small intestine"[all Fields] OR ("small"[all Fields] AND "bowel"[all Fields]) OR "small bowel"[all Fields]) AND ("adenocarcinoma"[mesh Terms] OR "adenocarcinoma"[all Fields])) < 海 外 における 臨 床 試 験 等 > 1)Xiang XJ, Liu YW, Zhang L, et al. A phase II study of modified FOLFOX as first -line chemotherapy in advanced small bowel adenocarcinoma. Anticancer Drugs 2012;23: ) 試 験 目 的 :mfolfox の 有 効 性 および 忍 容 性 の 検 討 試 験 デザイン: 記 載 なし 対 象 患 者 : 進 行 小 腸 腺 癌 患 者 ( 膨 大 部 癌 患 者 は 除 く) 症 例 数 :33 例 主 要 評 価 項 目 : 奏 効 率 試 験 の 相 : 第 II 相 投 与 レジメン: 1 日 目 にロイコボリン(LV)400 mg/m 2 を 2 時 間 点 滴 静 注 後 5-FU 2600 mg/m 2 を 46 時 間 持 続 点 滴 同 じく 1 日 目 にオキサリプラチン 85 mg/m 2 を 2 時 間 かけて 投 与 した(mFOLFOX) 2 週 ごとのサイクルで 投 与 を 実 施 した 有 効 性 の 結 果 : CR が 1 例 (3.0%) PR が 15 例 (45.5%)に 認 められ 奏 効 率 は 48.5%(95%CI: 31~67%)であった また 12 例 (36.4%)が SD 5 例 (15.1%)が PD であった TTP および OS の 中 央 値 は それぞれ 7.8 ヵ 月 (95%CI:6.0~9.6 ヵ 月 )および 15.2 ヵ 月 (95%CI:11.0~19.4 ヵ 月 )であった 安 全 性 の 結 果 : 主 なグレード 3 以 上 の 副 作 用 は 好 中 球 減 少 症 4 例 (12.1%) 末 梢 性 ニューロパ チー(9.1%) および 悪 心 (6.1%) 嘔 吐 下 痢 疲 労 血 小 板 減 少 症 が 各 1 例 ( 3.0%) であった グレード 4 または 試 験 期 間 中 に 死 亡 に 至 った 副 作 用 は 認 められなかっ た 2 ) Zaanan A, Costes L, Gauthier M, et al. Chemotherapy of advanced small-bowel adenocarcinoma: a multicenter AGEO study. Ann Oncol 2010;21: ) 試 験 目 的 : 局 所 進 行 または 転 移 性 小 腸 腺 癌 に 対 する 化 学 療 法 の 有 効 性 および 忍 容 性 の 検 討 ならびに 一 次 治 療 としての 種 々のプラチナ 製 剤 併 用 療 法 における 有 効 性 の 比 較 試 験 デザイン: 多 施 設 共 同 レトロスペクティブ 9

10 対 象 患 者 :1996 年 11 月 から 2008 年 2 月 の 間 に 一 次 治 療 として 5-FU およびロイ コボリン(LV5FU2 レジメン)を 単 独 でまたはイリノテカン シスプラチンまたは オキサリプラチンとの 併 用 にて 投 与 を 受 けた 局 所 進 行 小 腸 腺 癌 ( 切 除 不 能 または 完 全 切 除 不 能 )または 転 移 性 小 腸 腺 癌 患 者 ( 膨 大 部 腫 瘍 患 者 を 除 く) 症 例 数 :93 例 主 要 評 価 項 目 : 記 載 なし 試 験 フェーズ: 該 当 せず 投 与 レジメン: 隔 週 simplified LV5FU2(10 例 ):ロイコボリン 400 mg/m 2 を 2 時 間 点 滴 静 注 その 後 5-FU 400 mg/m 2 急 速 静 注 に 続 いて 5-FU 2400 mg/m 2 を 46 時 間 持 続 点 滴 FOLFOX(48 例 ):LV5FU2 にオキサリプラチンを 追 加 (1 日 目 にオキサリプラチ ン mg/m 2 のいずれかを 2 時 間 点 滴 静 注 ) FOLFIRI(19 例 ):LV5FU2 にイリノテカンを 追 加 (1 日 目 にイリノテカン 180 mg/m 2 を 90 分 点 滴 静 注 ) LV5FU2-シスプラチン(16 例 ):LV5FU2 療 法 にシスプラチンを 追 加 (1 日 目 にシ スプラチン 50 mg/m 2 を 60 分 点 滴 静 注 ) 有 効 性 の 結 果 : 全 集 団 において CR は 認 められず PR が 18 例 に 認 められた 4 つの 投 与 集 団 の 奏 効 率 に 有 意 差 は 認 められなかった(p=0.18) ORR を 含 めた 投 与 集 団 別 の 有 効 性 の 結 果 を 表 に 示 す 表 投 与 集 団 別 の 有 効 性 の 結 果 ORR*(%) PFS 中 央 値 (95%CI) OS 中 央 値 (95%CI) 全 集 団 ヵ 月 ( ) 15.1 ヵ 月 ( ) LV5FU ヵ 月 (2.1- 未 実 13.5 ヵ 月 ( ) 施 ) FOLFOX ヵ 月 ( ) 17.8 ヵ 月 ( ) FOLFIRI ヵ 月 ( ) 10.6 ヵ 月 ( ) LV5FU2- シスプラチ ヵ 月 ( ) 9.3 ヵ 月 ( ) ン *ORR 評 価 対 象 例 数 : 全 集 団 68 例 LV5FU2 6 例 FOLFOX 38 例 FOLFIRI 11 例 LV5FU2-シスプラチン 13 例 安 全 性 の 結 果 : 重 症 度 の 高 い 有 害 事 象 の 発 現 頻 度 は LV5FU2-シスプラチンで 有 意 に 高 かった (p=0.001)[ LV5FU2:0 例 (0%) FOLFOX:22 例 (46%) FOLFIRI:7 例 (39%) LV5FU2-シスプラチン:12 例 (75%)] 主 な 有 害 事 象 は 血 液 毒 性 であり グレー ド 3 または 4 の 好 中 球 減 少 症 が FOLFOX で 12 例 ( 25%) FOLFIRI で 4 例 ( 22%) LV5FU2-シスプラチンで 6 例 (37%)に 認 められた プラチナ 製 剤 を 用 いたレジメ 10

11 ンによる 治 療 を 施 行 した 患 者 にのみ 神 経 毒 性 が 認 められ LV5FU2-シスプラチンで は 2 例 にグレード 3 の 感 覚 神 経 毒 性 が 発 現 した FOLFOX では グレード 3 の 神 経 毒 性 (4 例 ) グレード 2 の 神 経 毒 性 (3 例 ) グレード 2 のアレルギー 反 応 (1 例 ) 毒 性 による 死 亡 (1 例 )によりオキサリプラチンの 投 与 を 中 止 した 3)Zaanan A, Gauthier M, Malka D, et al. Second-line chemotherapy with fluorouracil, leucovorin, and irinotecan (FOLFIRI regimen) in patients with advanced small bowel adenocarcinoma after failure of first-line platinum-based chemotherapy: a multicenter AGEO study. Cancer 2011;117: ) 試 験 目 的 :プラチナ 製 剤 を 含 むレジメンによる 一 次 治 療 不 応 患 者 に 対 する 二 次 治 療 としての FOLFIRI レジメンの 検 討 試 験 デザイン: 多 施 設 共 同 レトロスペクティブ 対 象 患 者 :1996 年 11 月 から 2008 年 2 月 の 間 の 進 行 小 腸 腺 癌 患 者 を 対 象 として 過 去 に 実 施 したレトロスペクティブ 試 験 の 患 者 のうち 二 次 治 療 として FOLFIRI レ ジメンを 受 けた 患 者 症 例 数 :28 例 主 要 評 価 項 目 : 記 載 なし 試 験 フェーズ: 該 当 せず 投 与 レジメン: FOLFIRI:Day 1 にイリノテカン(180 mg/m 2 )を 90 分 点 滴 静 注 ロイコボリン 400 mg/m 2 を 2 時 間 点 滴 静 注 後 5-FU 400 mg/m 2 を 急 速 静 注 その 後 5-FU 2400 mg/m 2 を 46 時 間 持 続 点 滴 これを 2 週 ごとに 投 与 有 効 性 の 結 果 : 有 効 性 (ORR PFS 中 央 値 OS 中 央 値 )の 結 果 を 表 に 示 す 表 有 効 性 の 結 果 ORR(%) n=25 PFS 中 央 値 (95%CI) N=28 OS 中 央 値 (95%CI) N=28 20% 3.2 ヵ 月 ( ) 10.5 ヵ 月 ( ) 安 全 性 の 結 果 : 患 者 の 48%に 重 症 度 の 高 い 毒 性 の 発 現 が 認 められ 主 な 重 症 度 の 高 い 血 液 毒 性 お よび 非 血 液 毒 性 は それぞれ 好 中 球 減 少 症 (37%) 悪 心 または 嘔 吐 (11%)であ った 1 例 がグレード 4 の 好 中 球 減 少 の 結 果 死 亡 した < 日 本 における 臨 床 試 験 等 > 1)Tsushima T, Taguri M, Honma Y, et al. Multicenter retrospective study of 132 patients with unresectable small bowel adenocarcinoma treated with chemotherapy. Oncologist 11

12 2012;17: ) 試 験 目 的 : 切 除 不 能 または 再 発 小 腸 腺 癌 患 者 に 対 する 有 望 な 薬 物 治 療 レジメンの 探 索 試 験 デザイン: 多 施 設 共 同 レトロスペクティブ 対 象 患 者 :1999 年 4 月 から 2009 年 3 月 までに 国 内 41 施 設 において 一 次 療 法 とし て 化 学 療 法 を 受 けた 切 除 不 能 または 再 発 小 腸 腺 癌 症 例 数 :132 例 主 要 評 価 項 目 : 記 載 なし 試 験 の 相 : 該 当 せず 投 与 レジメン: 投 与 グループ A(60 例 ):フルオロピリミジン 単 独 投 与 (ロイコボリンとの 併 用 投 与 も 含 む) 投 与 グループ B(17 例 ):フルオロピリミジン+シスプラチン 併 用 投 与 投 与 グループ C(22 例 ):フルオロピリミジン+オキサリプラチン 併 用 投 与 (ロイ コボリンとの 併 用 投 与 も 含 む) 投 与 グループ D(11 例 ):フルオロピリミジン+イリノテカン 併 用 投 与 (ロイコボ リンとの 併 用 投 与 も 含 む) 投 与 グループ E(22 例 ):その 他 有 効 性 の 結 果 : 各 グループの 有 効 性 (ORR PFS 中 央 値 OS 中 央 値 )の 結 果 を 表 に 示 す 表 グループ 別 の 有 効 性 の 結 果 投 与 ORR (%) PFS (ヵ 月 ) HR (95%CI)* OS (ヵ 月 ) HR (95%CI)* グループ A Reference 13.9 Reference B ( ) ( ) C ( ) ( ) D ( ) ( ) E ( ) ( ) * 多 変 量 解 析 で 特 定 した 予 後 因 子 により 調 整 したハザード 比 多 変 量 解 析 で 特 定 した 予 後 因 子 により 調 整 したフルオロピリミジン 単 独 投 与 に 対 する 各 投 与 グループの PFS および OS のハザード 比 の 検 討 から オキサリプラチ ン 併 用 ( 投 与 グループ C)において PFS および OS の 延 長 が 認 められた 安 全 性 の 結 果 : 記 載 なし 12

13 ICH-GCP 準 拠 の 臨 床 試 験 については その 旨 記 載 すること (2)Peer-reviewed journal の 総 説 メタ アナリシス 等 の 報 告 状 況 1)Ynson ML, Senatore F, Dasanu CA. What are the latest pharmacotherapy options for small bowel adenocarcinoma? Expert Opin Pharmacother 2014;15: ) フルオロウラシルとロイコボリンの 併 用 投 与 を 含 む 化 学 療 法 レジメンとして Zaanan 6), 7) Xiang 5) Tsushima 8) らの 報 告 が 引 用 されており FOLFOX または CAPOX(カペシ タビン+オキサリプラチン)が 転 移 性 小 腸 腺 癌 に 対 する 一 次 治 療 として 使 用 されるべ きと 述 べられているものの 報 告 されている 結 果 は 小 規 模 の 試 験 であり レトロスペ クティブな 検 討 に 基 づいているため 推 奨 には 制 限 があるとも 述 べられている 2)Raghav K, Overman MJ. Small bowel adenocarcinomas existing evidence and evolving paradigms. Nat Rev Clin Oncol. 2013;10: ) 6 件 のレトロスペクティブ 試 験 ( 表 )の 統 合 解 析 から 転 移 性 小 腸 癌 に 対 する 全 身 化 学 療 法 による OS の 延 長 が 示 唆 されている(OS 中 央 値 : 化 学 療 法 集 団 vs ベストサポ ーティブケア 13 ヵ 月 vs 4 ヵ 月 p = 0.02) ただし これらの 試 験 はレトロスペクテ ィブな 検 討 であり 不 均 一 な 患 者 集 団 であること また 患 者 選 択 にバイアスがかかっ ていることが 述 べられている Koo et al. (2011) Halfdanarson et al. (2010) Czaykowski et al. (2007) Fishman et al. (2006) Dabaja et al. (2004) Ouriel et al. (1984) 表 統 合 解 析 に 使 用 したレトロスペクティブ 試 験 N 投 与 レジメン ORR(%) TTP または PFS(ヵ 月 ) OS 中 央 値 vs BSC (ヵ 月 ) 81 5-FU を 含 むレ vs 4.1; p <0.001 ジメン 165 種 々の 化 学 療 NR NA 15.5 vs 3.3; p <0.001 法 薬 37 種 々の 化 学 療 法 薬 12.5 NA 15.6 vs 7.7; p = 種 々の 化 学 療 36.0 NA 18.6 vs 13.4; p = 0.03 法 薬 49 NR NR NA 12.0 vs 2.0; p = FU を 含 むレ NR NA 10.7 vs 4.0; NR ジメン BSC:ベストサポーティブケア NA: 該 当 せず NR: 記 載 なし また 4 件 の 前 向 き 試 験 の 結 果 ( 表 )から CAPOX または FOLFOX が 小 腸 癌 に 対 す 13

14 る 一 次 治 療 を 構 成 するべきであると 述 べられている McWilliams et al. (2012) 表 小 腸 癌 患 者 を 対 象 として 化 学 療 法 の 有 効 性 を 検 討 した 前 向 き 試 験 試 験 の 相 N 投 与 レジメン ORR(%) TTP または PFS(ヵ 月 ) OS 中 央 値 (ヵ 月 ) II 23 CAPOXIRI Xiang et al. II 33 FOLFOX (2012) 1) Overman et al. (2009) Gibson et al. (2005) II 25 CAPOX II 38 FAM CAPOX:カペシタビン+オキサリプラチン CAPOXIRI:CAPOX+イリノテカン FAM: 5 FU ドキソルビシン+シスプラチン FOLFOX:5 FU ロイコボリン+オキサリプラ チン oxaliplatin (3) 教 科 書 等 への 標 準 的 治 療 としての 記 載 状 況 < 海 外 における 教 科 書 等 > 1)DeVita, Hellman, and Rosenberg s Cancer 10th edition. 11) Cancer of the Small Bowel Adenocarcinoma Treatment for Metastatic Disease の 項 に 複 数 のレトロスペクティブな 検 討 から 緩 和 的 化 学 療 法 はベストサポーティブケアと 比 べて その 差 は 大 きくないものの 延 命 に 寄 与 することが 示 されていると 述 べられ ている また 進 行 小 腸 腺 癌 患 者 に 対 する 化 学 療 法 の 役 割 を 明 らかにするために 複 数 の 臨 床 試 験 が 現 在 実 施 中 であることが 述 べられている < 日 本 における 教 科 書 等 > 1) 新 臨 床 腫 瘍 学 ( 改 訂 第 4 版 ) 小 腸 癌 に 対 するフルオロウラシルとロイコボリンの 併 用 投 与 を 含 む 薬 物 療 法 レジメ ンに 関 する 記 載 はなかった (4) 学 会 又 は 組 織 等 の 診 療 ガイドラインへの 記 載 状 況 < 海 外 におけるガイドライン 等 > 1)NCCN ガイドラン Colon Cancer Version ) 要 望 書 記 載 のとおり 小 腸 癌 に 対 する 治 療 は 結 腸 癌 のガイドラインに 従 って 治 療 し てもよいことが 記 載 されている Colon Cancer COL-1 COL-2 の 脚 注 に Small bowel and appendiceal adenocarcinoma may 14

15 be treated with systemic chemotherapy according to the NCCN Guidelines for Colon Cancer と 記 載 されている また MS-8 Adenocarcinomas of the Small Bowel and Appendix では Adenocarinomas of the small bowel or appendix are rare cancers for which no NCCN guidelines exist.( 中 略 )Acknowledging the lack of high-level data, the panel recommends that adenocarcinomas of the small bowel or appendix be treated with systemic chemotherapy according to these NCCN Guidelines for Colon Cancer. と 記 載 されている Colon Cancer の Chemotherapy にはロイコボリンおよび 5-FU を 含 むレジメン(FOLFOX FOLFIRI FOLFOXIRI)が 記 載 されている FOLFOX (mfolfox6) Oxaliplatin 85 mg/m 2 IV over 2 hours, day 1 Leucovorin 400* mg/m 2 IV over 2 hours, day 1 5-FU 400 mg/m 2 IV bolus on day 1, then 1200 mg/m 2 /day x 2 days (total 2400 mg/m 2 over hours) IV continuous infusion. Repeat every 2 weeks FOLFIRI Irinotecan 180 mg/m 2 IV over minutes, day 1 Leucovorin 400* mg/m 2 IV infusion to match duration of irinotecan infusion, day 1 5-FU 400 mg/m 2 IV bolus on day 1, then 1200 mg/m 2 /day x 2 days (total 2400 mg/m 2 over hours) continuous infusion. Repeat every 2 weeks FOLFOXIRI Irinotecan 165 mg/m 2 IV day 1, oxaliplatin 85 mg/m 2 day 1, leucovorin 400* mg/m 2 day 1, flurouracil 1600 mg/m 2 /day x 2 days (total 3200 mg/m 2 over 48 hours) continuous infusion starting on day 1. Repeat every 2 weeks *Leucovorin 400 mg/m 2 is the equivalent of levoleucovorin 200 mg/m 2. 米 国 臨 床 腫 瘍 学 会 (ASCO)の 診 療 ガイドライン 欧 州 臨 床 腫 瘍 学 会 (ESMO)の 診 療 ガイドラインおよび 米 国 National Cancer Instutute Physician Data Query(NCI-PDQ)に 記 載 なし < 日 本 におけるガイドライン 等 > 1)なし (5) 要 望 内 容 に 係 る 本 邦 での 臨 床 試 験 成 績 及 び 臨 床 使 用 実 態 ( 上 記 (1) 以 外 )について 15

16 1)Nakayama N, Horimatsu T, Takagi S, et al. A phase II study of 5-FU/l-LV/oxaliplatin (mfolfox6) in patients with metastatic or unresectable small bowel adenocarcinoma. J Clin Oncol 2014;32 (suppl; abstr 3646) 12) 試 験 目 的 : 小 腸 腺 癌 患 者 に 対 する 一 次 治 療 としての mfolfox の 有 効 性 および 安 全 性 の 検 討 試 験 デザイン: 多 施 設 共 同 単 群 非 盲 検 対 象 患 者 :ECOG パフォーマンスステータス 0~2 の 組 織 学 的 に 腺 癌 と 診 断 された 患 者 症 例 数 :24 例 主 要 評 価 項 目 :1 年 無 増 悪 生 存 率 試 験 の 相 : 第 II 相 投 与 レジメン: 2 週 間 を 1 サイクルとし 1 日 目 にオキサリプラチン 85 mg/m 2 および l-ロイコボリ ン 200 mg/m 2 を 2 時 間 かけて 点 滴 静 注 後 5-FU 400mg/m 2 を 急 速 静 注 および 5-FU 2400 mg/m 2 を 46 時 間 持 続 点 滴 有 効 性 の 結 果 : 1 年 PFS 率 は 23.3%であった 奏 効 率 は 45%(9/20 例 ) PFS 中 央 値 は 5.9 ヵ 月 (95%CI: ) OS 中 央 値 17.3 ヵ 月 (95%CI: )であった 安 全 性 の 結 果 : 主 なグレード 3 または 4 の 有 害 事 象 は 好 中 球 減 少 症 (38%) 貧 血 (25%) 末 梢 性 ニューロパチー(25%) 狭 窄 (17%) 疲 労 (8%) 食 欲 不 振 (8%) ビリルビ ン 増 加 (8%) 下 痢 (4%)であった 治 療 関 連 死 は 認 められなかった 2) 本 邦 での 臨 床 使 用 実 態 2015 年 12 月 7 日 時 点 において 医 学 中 央 雑 誌 で 小 腸 癌 and Leucovorin をキーワー ドとして 検 索 を 行 い 129 件 の 文 献 を 抽 出 した これらの 文 献 のうち フルオロウラ シルとロイコボリンの 併 用 投 与 を 含 む 化 学 療 法 レジメンを 進 行 再 発 小 腸 癌 に 投 与 し た 74 件 を 選 定 した 1. 三 澤 俊 一 堀 江 久 永 熊 野 秀 俊 他 : 当 院 での 原 発 性 小 腸 癌 10 例 の 臨 床 病 理 学 的 検 討 と 最 近 5 年 間 の 本 邦 報 告 例 116 例 の 文 献 的 考 察 日 本 消 化 器 病 学 会 雑 誌 108 巻 3 号 Page ( ) 13) 1989 年 から 2009 年 の 20 年 間 で 治 療 を 行 った 小 腸 癌 患 者 10 例 のうち Stage IV の 2 例 および 術 後 再 発 の 1 例 の 計 3 例 に 全 身 化 学 療 法 が 施 行 された 患 者 はそれぞれシス プラチン+アドリアマイシン+5-FU 5-FU+ロイコボリンおよび FOLFIRI+ベバシズ マブによる 治 療 を 受 け 生 存 期 間 はそれぞれ 34 ヵ 月 不 明 (48 ヵ 月 時 点 で 生 存 ) 10 ヵ 月 時 点 で 生 存 であった 16

17 2005 年 から 2009 年 までに 医 学 中 央 雑 誌 に 収 録 された 報 告 ( 会 議 録 を 除 く)では 合 計 116 例 の 原 発 性 小 腸 癌 が 報 告 されており これらの 患 者 の 約 半 数 に 対 化 学 療 法 が 施 行 されていた[テガフール ギメラシル オテラシル(TS-1): 40% テガフール ウ ラシル(UFT): 28% 5-FU:20% イリノテカン:12% パクリタキセル:4% FOLFOX: 4% シスプラチン:4%] 2. 杉 本 貴 史 石 井 政 嗣 河 井 敏 宏 他 : 当 院 で 化 学 療 法 を 施 行 した 原 発 性 十 二 指 腸 小 腸 癌 5 例 の 検 討 日 本 消 化 器 病 学 会 雑 誌 112 巻 臨 増 総 会 Page A497( ) 14) 対 象 疾 患 : 十 二 指 腸 癌 3 例 小 腸 癌 2 例 年 齢 性 別 : 記 載 なし 投 与 レジメン:FOLFOX( 一 次 治 療 ) FOLFIRI( 二 次 治 療 ) 有 効 性 : 一 次 治 療 として 2 例 に FOLFOX を 投 与 し 5 例 中 2 例 に 二 次 治 療 として FOLFOX を 投 与 した 5 例 全 体 の 生 存 期 間 中 央 値 は 10.2 ヵ 月 であった 3. 那 須 淳 一 郎 神 崎 洋 光 岡 田 裕 之 : 原 発 性 小 腸 癌 129 例 の 臨 床 像 の 後 方 視 的 検 討 日 本 消 化 器 病 学 会 雑 誌 112 巻 臨 増 総 会 Page A209( ) 15) 2003 年 1 月 から 2013 年 8 月 に 診 断 された 原 発 性 小 腸 癌 129 例 ( 十 二 指 腸 95 例 空 腸 または 回 腸 34 例 )についてのレトロスペクティブな 検 討 患 者 の 平 均 年 齢 は 68.7 歳 (28~89 歳 )であり 19 例 に 対 して 化 学 療 法 [ 投 与 レジメン:TS-1/FOLFOX/IRIS (イリノテカン+TS-1)/5-FU+ロイコボリン/XELOX(カペシタビン+オキサリプラ チン):13 例 /3 例 /1 例 /1 例 /1 例 ]を 実 施 した 19 例 の 生 存 期 間 中 央 値 は 328 日 であっ た 安 全 性 について 記 載 なし 4. 内 野 大 倫 三 嶋 秀 行 木 村 研 吾 他 :Bevacizumab 併 用 化 学 療 法 中 の 消 化 管 穿 孔 4 例 の 検 討 癌 と 化 学 療 法 41 巻 12 号 Page ( ) 16) 対 象 疾 患 : 十 二 指 腸 癌 大 腸 癌 肝 転 移 年 齢 性 別 :51 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX+ベバシズマブ 有 効 性 : 記 載 なし 安 全 性 :ベバシズマブ 投 与 から 8 日 目 に 小 腸 穿 孔 5. 岡 田 敏 正 近 藤 潤 也 西 村 拓 他 : 原 発 性 小 腸 癌 肺 転 移 切 除 後 長 期 生 存 の 1 例 癌 と 化 学 療 法 41 巻 12 号 Page ( ) 17) 対 象 疾 患 : 空 腸 癌 17

18 年 齢 性 別 :60 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFIRI 有 効 性 : 術 後 補 助 療 法 として mfolfox6 を 8 回 投 与 後 に 肺 転 移 を 認 め FOLFIRI の 投 与 を 開 始 するも 副 作 用 により 投 与 中 止 安 全 性 : 全 身 倦 怠 感 により 経 口 摂 取 不 能 となったため FOLFIRI の 投 与 を 中 止 6. 鈴 木 興 秀 石 橋 敬 一 郎 天 野 邦 彦 他 : 当 科 における 切 除 不 能 進 行 空 腸 回 腸 癌 に 対 する mfolfox6 療 法 の 検 討 日 本 消 化 器 外 科 学 会 総 会 68 回 Page P-123-6( ) 18) 2005 年 1 月 から 2012 年 11 月 までに 経 験 した 切 除 不 能 進 行 空 腸 回 腸 癌 7 例 について のレトロスペクティブな 検 討 患 者 は 男 性 1 例 女 性 6 例 年 齢 中 央 値 は 66 歳 ( 歳 )であった mfolfox6 を 4 例 XELOX XELOX+ベバシズマブ 経 口 5-FU 系 薬 剤 をそれぞれ 1 例 に 投 与 した 4 例 に 二 次 治 療 としてイリノテカンを 含 むレジメンを 投 与 した オキサリプラチンを 含 むレジメンの 投 与 を 受 けた 6 例 の 観 察 期 間 中 央 値 は 352(61-900) 日 であり 全 生 存 期 間 中 央 値 は 14.8 ヵ 月 であった 安 全 性 について 記 載 なし 7. 玉 井 康 将 小 島 真 一 黒 田 直 起 他 :mfolfox6 療 法 にて 治 療 した 原 発 性 小 腸 癌 の 2 例 日 本 消 化 器 病 学 会 雑 誌 111 巻 臨 増 大 会 Page A872( ) 19) 症 例 1 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 ( 粘 液 癌 ) 年 齢 性 別 :63 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 :mfolfox6 を 2 クール 投 与 も 腫 瘍 の 増 大 を 認 め 術 後 5 ヵ 月 で 死 亡 症 例 2 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 ( 胎 児 消 化 管 上 皮 類 似 癌 ) 年 齢 性 別 :71 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 : 腫 瘍 の 縮 小 を 認 めるも 術 後 8 ヵ 月 で 死 亡 8. 佐 々 木 基 清 水 晴 夫 飯 田 智 哉 他 :mfolfox6 療 法 が 奏 功 し 切 除 可 能 とな った 進 行 十 二 指 腸 癌 の 一 例 日 本 癌 治 療 学 会 誌 49 巻 3 号 Page 1978( ) 20) 対 象 疾 患 : 原 発 性 十 二 指 腸 癌 多 発 リンパ 節 転 移 18

19 年 齢 性 別 :60 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 :mfolfox6 を 4 コース 投 与 後 に 治 癒 切 除 可 能 と 判 断 し 手 術 を 実 施 現 在 まで 約 1 年 間 無 再 発 9. 久 松 篤 滝 西 安 隆 嶋 田 顕 : 切 除 不 能 小 腸 癌 に FOLFOX+Cetuximab 療 法 を 施 行 した 結 果 奏 効 し 原 発 切 除 手 術 した 1 例 日 本 癌 治 療 学 会 誌 49 巻 3 号 Page 1637( ) 21) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 年 齢 性 別 :55 歳 女 性 投 与 レジメン:FOLFOX4(オキサリプラチン 100 mg l-ロイコボリン 125 mg 5-FU 500 mg 急 速 静 注 5-FU 750 mg 静 注 )およびセツキシマブ 600 mg 有 効 性 :2011 年 4 月 より 投 与 を 開 始 し 治 療 6 週 目 の CT で 腫 瘍 縮 小 が 得 られ 20 コース 目 まで PR 継 続 2012 年 5 月 に 小 腸 腫 瘍 切 除 を 実 施 10. 藤 田 秀 人 表 和 彦 藤 田 純 他 : 当 院 における 切 除 不 能 再 発 小 腸 癌 に 対 する 化 学 療 法 の 治 療 成 績 日 本 癌 治 療 学 会 誌 49 巻 3 号 Page 1636( ) 22) 症 例 5 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :72 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 :mfolfox6 を 継 続 して 10 ヵ 月 生 存 中 症 例 6 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 多 発 リンパ 節 転 移 年 齢 性 別 :76 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 :PR が 認 められ 9 ヵ 月 生 存 中 11. 大 谷 将 秀 石 田 隆 志 櫻 岡 佑 樹 他 : 当 院 における 原 発 性 十 二 指 腸 癌 8 例 の 検 討 日 本 肝 胆 膵 外 科 学 会 学 術 集 会 プログラム 抄 録 集 26 回 Page 504( ) 23) 2009 年 から 2013 年 に 経 験 した 原 発 性 十 二 指 腸 癌 8 例 の 検 討 患 者 は 男 性 6 例 女 性 19

20 2 例 平 均 年 齢 73 歳 (52-85 歳 )であった 非 切 除 症 例 の 2 例 にそれぞれ FOLFOX FOLFOX および FOLFIRI を 投 与 するも 2 例 とも 1 年 以 内 に 死 亡 術 後 再 発 した 1 例 に FOLFOX を 投 与 中 (11 ヵ 月 ) 安 全 性 についての 記 載 なし 12. 赤 星 慎 一 清 往 雄 希 清 田 礼 孝 他 : 集 学 的 治 療 を 行 った 腹 膜 播 種 を 伴 う 原 発 性 小 腸 癌 の 1 例 癌 と 化 学 療 法 41 巻 6 号 Page ( ) 24) 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 両 側 肺 転 移 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :55 歳 女 性 投 与 レジメン:FOLFIRI( 二 次 治 療 ) 有 効 性 : 術 後 補 助 療 法 として TS-1 を 投 与 右 卵 巣 転 移 を 切 除 後 両 側 肺 転 移 およ び 腹 膜 播 種 を 認 め 一 次 治 療 として XELOX を 投 与 副 作 用 により 8 ヵ 月 目 に FOLFIRI に 変 更 するも 副 作 用 により 3 コースで 投 与 を 中 止 初 回 術 後 33 ヵ 月 で 死 亡 安 全 性 : 薬 剤 性 肺 炎 により 3 コースで FOLFIRI の 投 与 を 中 止 13. 安 居 利 晃 椋 棒 英 世 中 沼 伸 一 他 :FOLFOX 療 法 が 奏 効 した 再 発 十 二 指 腸 癌 の 1 例 癌 と 化 学 療 法 40 巻 12 号 Page1726-8( ) 25) 対 象 疾 患 : 再 発 十 二 指 腸 癌 大 動 脈 周 囲 リンパ 節 転 移 肺 転 移 年 齢 性 別 :60 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6(1 日 目 にオキサリプラチン 85 mg/m 2 ロイコボリン 200 mg/m 2 5-FU 400 mg/m 2 急 速 静 注 5-FU 2400 mg/m 2 46 時 間 持 続 静 注 を 14 日 お きに 実 施 )( 二 次 治 療 ) 有 効 性 : 術 後 補 助 療 法 として TS-1 を 投 与 大 動 脈 周 囲 リンパ 節 再 発 に 対 してゲム シタビンを 8 コース 投 与 も 肺 転 移 を 認 めたため mfolfox6 に 変 更 6 コース 終 了 時 に PR が 認 められた 副 作 用 により 11 コース 以 降 はオキサリプラチンの 投 与 を 中 止 したが mfolfox6 開 始 後 15 ヵ 月 時 点 で PR を 継 続 している 安 全 性 :グレード 3 の 神 経 障 害 によりオキサリプラチンの 投 与 を 中 止 14. 鈴 木 興 秀 石 橋 敬 一 郎 今 泉 英 子 他 : 原 発 性 小 腸 癌 の 治 療 成 績 と 遺 伝 子 発 現 解 析 からみた 化 学 療 法 の 検 討 癌 と 化 学 療 法 40 巻 12 号 Page ( ) 26) 2005 年 1 月 から 2012 年 12 月 までに 原 発 性 小 腸 癌 と 診 断 された 8 例 を 対 象 とした 臨 床 病 理 学 的 背 景 因 子 と 治 療 成 績 についてのレトロスペクティブな 検 討 患 者 は 男 性 1 例 女 性 7 例 年 齢 中 央 値 69 歳 (37-87 歳 )であった Stage IV の 患 者 5 例 のうち 初 回 治 療 として mfolfox6 を 2 例 CapeOX(カペシタビン+オキサリプラチン)+ ベバシズマブ CapeOX ドキシフルリジンをそれぞれ 1 例 に 投 与 した このうち 2 例 に 二 次 治 療 として FOLFIRI を 投 与 した Stage IV 5 例 の 生 存 期 間 中 央 値 は 13.8 ヵ 月 20

21 であった 安 全 性 についての 記 載 なし 15. 中 ノ 子 智 徳 古 賀 聡 井 口 詔 一 他 : 当 院 における 小 腸 癌 に 対 する 外 科 的 治 療 化 学 療 法 の 現 状 日 本 外 科 学 会 雑 誌 115 巻 臨 増 2 Page 344( ) 27) 2004 年 1 月 から 2013 年 8 月 までに 切 除 または 化 学 療 法 を 行 った 小 腸 癌 12 例 ( 空 腸 癌 10 例 回 腸 癌 2 例 )についての 治 療 内 容 および 予 後 の 検 討 再 発 および Stage IV 症 例 の 化 学 療 法 はすべて FOLFOX を 選 択 した 癌 死 となったが 2 例 に 腫 瘍 縮 小 効 果 が 認 められた 安 全 性 についての 記 載 なし 16. 高 城 武 嗣 飯 田 亮 松 尾 謙 太 郎 他 : 集 学 的 治 療 が 奏 功 した 遠 隔 転 移 を 伴 った 原 発 性 小 腸 癌 の 1 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 74 巻 増 刊 Page 814( ) 28) 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 肝 転 移 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :61 歳 男 性 投 与 レジメン: 一 次 治 療 mfolfox6(34 コース 中 32 コースはベバシズマブを 併 用 投 与 ) 二 次 治 療 FOLFIRI+セツキシマブ 有 効 性 : 術 後 の 残 存 腫 瘍 に 対 する 一 次 治 療 として mfolfox6 を 34 コース 投 与 (32 コースはベバシズマブとの 併 用 投 与 ) 一 旦 CR となるも 肝 転 移 の 再 発 のため FOLFIRI+セツキシマブに 変 更 FOLFIRI+セツキシマブを 21 コース セツキシ マブ 単 剤 投 与 を 30 コース 投 与 最 終 的 に 3 年 5 ヵ 月 の 生 存 期 間 を 得 た 17. 坂 本 太 郎 高 橋 祐 有 田 淳 一 他 : 原 発 性 十 二 指 腸 癌 肝 転 移 に 対 する 肝 切 除 5 例 の 治 療 成 績 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 74 巻 増 刊 Page 803( ) 29) 症 例 3 対 象 疾 患 : 原 発 性 十 二 指 腸 癌 肝 転 移 年 齢 性 別 :57 歳 女 性 投 与 レジメン:FOLFOX( 一 次 治 療 ) FOLFIRI( 二 次 治 療 ) 有 効 性 :FOLFOX 4 コースで PD FOLFIRI 5 コースで PD パクリタキセル 3 コー ス 投 与 し 肝 切 除 後 13 ヵ 月 で 死 亡 症 例 5 対 象 疾 患 : 原 発 性 十 二 指 腸 癌 肝 転 移 年 齢 性 別 :36 歳 女 性 投 与 レジメン:FOLFOX 有 効 性 :12 ヵ 月 PR 維 持 生 存 中 21

22 18. 佐 野 貴 之 重 吉 到 栗 原 唯 生 他 : 穿 孔 性 腹 膜 炎 で 発 症 した 原 発 性 小 腸 未 分 化 癌 の 一 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 74 巻 増 刊 Page 608( ) 30) 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 未 分 化 癌 年 齢 性 別 :68 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFOX 有 効 性 :7 クール 投 与 するも PD 19.Nogaki K, Ohike N, Takahashi M, et al. A Clinicopathological Study of Primary Small Intestinal Cancer with Emphasis on Cellular Characteristics. Showa Univ J Med Sci 2012;24: ) 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 年 齢 性 別 :70 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFOX 有 効 性 : 術 後 50 日 に 死 亡 20. 鈴 木 興 秀 石 橋 敬 一 郎 馬 場 裕 之 他 : 切 除 不 能 再 発 空 腸 回 腸 癌 に 対 す る oxaliplatin base 療 法 の 検 討 日 本 大 腸 肛 門 病 学 会 雑 誌 66 巻 9 号 Page 748( ) 32) 2006 年 9 月 から 2012 年 12 月 までに 経 験 した 切 除 不 能 進 行 空 腸 回 腸 癌 患 者 6 例 の 検 討 患 者 は 男 性 1 例 女 性 5 例 年 齢 中 央 値 59 歳 (37-77 歳 )であった 一 次 治 療 として mfolfox6 を 3 例 XELOX を 3 例 に 投 与 二 次 治 療 としてイリノテカンを 含 むレジメンを 4 例 に 投 与 生 存 期 間 中 央 値 は 14.2 ヵ 月 であった 安 全 性 についての 記 載 なし 21. 澤 崎 翔 佐 伯 博 行 富 永 訓 央 他 : 長 期 生 存 を 認 めている 小 腸 癌 の 1 例 癌 と 化 学 療 法 40 巻 3 号 Page 393-5( ) 33) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 年 齢 性 別 :47 歳 女 性 投 与 レジメン:UFT ホリナート mfolfox6 FOLFIRI 有 効 性 :2010 年 7 月 に 多 発 肺 転 移 に 対 して UFT ホリナートを 投 与 するも 腫 瘍 マ ーカーが 上 昇 傾 向 のため 2011 年 3 月 より mfolfox6(オキサリプラチン 85 mg/m 2 ロイコボリン 200 mg/m 2 5-FU 400 mg/m 2 急 速 静 注 5-FU 2400 mg/m

23 時 間 持 続 静 注 )に 変 更 副 作 用 のため mfolfox6 を 2 サイクルで 中 止 し FOLFIRI (イリノテカン 150 mg/m 2 ロイコボリン 200 mg/m 2 5-FU 400 mg/m 2 急 速 静 注 5-FU 2400 mg/m 2 46 時 間 持 続 静 注 )を 開 始 7 コース 後 の 7 月 に PD と 判 定 安 全 性 :グレード 1 のアレルギー 反 応 にて mfolfox6 の 投 与 を 中 止 22. 福 永 浩 紀 遠 藤 和 喜 雄 太 田 博 文 他 : 空 腸 癌 術 後 再 発 に 対 し FOLFOX6 が 有 効 であった 1 例 癌 と 化 学 療 法 39 巻 12 号 Page ( ) 34) 対 象 疾 患 : 再 発 空 腸 癌 年 齢 性 別 :73 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFOX6( 一 次 治 療 ) FOLFIRI( 二 次 治 療 ) 有 効 性 :FOLFOX6 により PR が 認 められるも 9 コース 投 与 後 に PD となる その 後 FOLFIRI にて 治 療 継 続 中 23. 水 野 龍 義 真 田 徹 山 口 大 輔 他 :mfolfox6 が 奏 効 した 十 二 指 腸 癌 の 1 例 癌 と 化 学 療 法 39 巻 12 号 Page ( ) 35) 対 象 疾 患 : 十 二 指 腸 癌 年 齢 性 別 :73 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 :50% 以 上 の 腫 瘍 縮 小 を 認 め PR と 診 断 現 在 PR を 維 持 しており 通 院 過 量 にて 化 学 療 法 を 継 続 中 安 全 性 :5 ヵ 月 後 に 好 中 球 の 減 少 を 認 めたため 80%に 減 量 6 ヵ 月 後 より 末 梢 神 経 障 害 を 認 めたためオキサリプラチンのみ 中 止 し slv5fu2 レジメンを 継 続 24. 向 山 智 之 田 本 明 弘 角 田 宏 明 他 :G-CSF 産 生 十 二 指 腸 癌 の 1 例 消 化 管 の 臨 床 18 巻 Page 69-72( ) 36) 対 象 疾 患 : 十 二 指 腸 腺 癌 年 齢 性 別 :70 歳 代 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6(l-ロイコボリン 200mg/m 2 /day オキサリプラチン 85mg/m 2 /day 5-FU 400mg/m 2 /day 5-FU 2400mg/m 2 /46hr) 有 効 性 :2 コースを 終 了 した 時 点 で 初 診 時 に 小 児 頭 大 あった 腫 瘍 は 鶏 卵 大 まで 縮 小 退 院 が 可 能 となった 3 コース 目 までの 休 薬 期 間 中 に 腫 瘍 が 急 速 に 増 大 これ に 伴 う PS の 悪 化 (グレード 4)により 化 学 療 法 の 変 更 および 継 続 は 困 難 となっ た 23

24 25. 阿 辻 清 人 田 中 宏 樹 天 池 寿 : 回 腸 癌 同 時 性 多 発 肝 転 移 異 時 性 多 発 肺 転 移 に 対 し 右 半 結 腸 切 除 術 化 学 療 法 肝 右 葉 切 除 両 側 肺 部 分 切 除 術 の 集 学 的 治 療 を 施 行 し 無 再 発 生 存 が 得 られている 一 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 73 巻 増 刊 Page 966( ) 37) 対 象 疾 患 : 回 腸 癌 年 齢 性 別 :66 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6+ベバシズマブ( 一 次 治 療 ) FOLFIRI+ベバシズマブ ( 二 次 治 療 ) 5-FU+ロイコボリン( 三 次 治 療 ) 有 効 性 : 一 次 治 療 により PR が 得 られたが 副 作 用 により 14 クールで 終 了 FOLFIRI +ベバシズマブを 開 始 するも 副 作 用 が 強 く 4 クールで 終 了 その 後 5-FU+ロイ コボリンを 4 クール 投 与 安 全 性 : 痺 れにより 投 与 中 止 (mfolfox6+ベバシズマブ FOLFIRI+ベバシズ マブ) 26. 伴 野 繁 雄 大 森 鉄 平 千 嶋 さやか 他 : 空 腸 癌 卵 巣 転 移 術 後 Colitic Cancer を 併 発 した 潰 瘍 性 大 腸 炎 の 一 例 Progress of Digestive Endoscopy 82 巻 Suppl. Page 113( ) 38) 対 象 疾 患 : 空 腸 癌 年 齢 性 別 :66 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFIRI+ベバシズマブ 有 効 性 : 記 載 なし 27. 山 崎 信 義 平 田 泰 南 村 圭 亮 他 : 原 発 性 小 腸 癌 8 例 の 検 討 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 73 巻 9 号 Page ( ) 39) 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 年 齢 性 別 :44 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFOX4 有 効 性 : 術 後 10 ヵ 月 時 点 で 生 存 28. 稲 田 健 太 郎 真 栄 城 剛 志 田 大 他 : 腹 膜 播 種 を 伴 う 進 行 小 腸 癌 に 対 し 術 後 FOLFOX 療 法 が 有 効 であった 1 例 癌 と 化 学 療 法 39 巻 8 号 Page ( ) 40) 対 象 疾 患 : 進 行 小 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :38 歳 男 性 24

25 投 与 レジメン:FOLFOX4(オキサリプラチン 85 mg/m 2 ロイコボリン 100 mg/m 2 5-FU 400 mg/m 2 急 速 静 注 5-FU 600 mg/m 2 持 続 投 与 )( 一 次 治 療 ) FOLFOX+ベバ シズマブ( 二 次 治 療 ) 有 効 性 : 残 存 播 種 病 変 の 消 失 を 認 めたため 画 像 上 CR と 判 断 化 学 療 法 時 に 腹 痛 が 出 現 するため 計 17 コース 施 行 時 点 で 化 学 療 法 を 一 旦 中 止 再 発 のため 術 後 45 ヵ 月 時 点 で FOLFOX+ベバシズマブを 計 23 コース 投 与 画 像 評 価 では PR と 判 断 し 化 学 療 法 継 続 予 定 安 全 性 : 骨 髄 抑 制 (グレード 3)により FOLFOX4 を 80%に 減 量 腹 痛 により FOLFOX4 を 中 止 29. 里 村 仁 志 大 塚 吉 郎 勝 又 大 輔 他 : 原 発 性 小 腸 癌 5 例 の 検 討 日 本 外 科 系 連 合 学 会 誌 37 巻 3 号 Page 586( ) 41) 小 腸 癌 5 例 [ 空 腸 癌 4 例 回 腸 癌 1 例 男 性 3 例 女 性 2 例 平 均 年 齢 62 歳 (53-70 歳 )]のうち 2 例 に mfolfox6 を 投 与 中 有 効 性 および 安 全 性 についての 記 載 なし 30. 山 口 大 輔 真 田 徹 大 田 真 紀 代 他 : 化 学 療 法 と stent in stent にて 1 年 間 経 過 良 好 な 進 行 空 腸 癌 の 1 例 Gastroenterological Endoscopy 54 巻 Suppl.1 Page 1226( ) 42) 対 象 疾 患 : 進 行 空 腸 癌 年 齢 性 別 :63 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6( 一 次 治 療 ) FOLFIRI( 二 次 治 療 ) 有 効 性 :8 クール 投 与 し PR を 認 める 11 クールまで 投 与 したが PD となり 現 在 FOLFIRI を 継 続 中 31. 平 尾 元 宏 小 森 真 人 鈴 木 麻 奈 他 : 小 腸 癌 の 診 断 および 化 学 療 法 の 治 療 効 果 判 定 にダブルバルーン 内 視 鏡 (DBE)が 有 用 であった 一 例 Gastroenterological Endoscopy 54 巻 Suppl.1 Page 1175( ) 43) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 年 齢 性 別 :77 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX7(オキサリプラチン 85 mg/m 2 ロイコボリン 200 mg/m 2 5-FU 2400 mg/m 2 46h) 有 効 性 :9 クール 投 与 後 に 内 視 鏡 的 に 小 腸 癌 の 著 明 な 縮 小 を 確 認 常 食 摂 取 が 可 能 となった 安 全 性 :グレード 3 の 好 中 球 減 少 症 のため 4 クール 目 より 80%に 減 量 25

26 32. 出 雲 渉 新 井 俊 文 窪 田 猛 他 : 化 学 療 法 が 奏 効 した 小 腸 癌 の 1 例 埼 玉 県 医 学 会 雑 誌 46 巻 2 号 Page 353-7( ) 44) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :63 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFOX4(オキサリプラチン 85 mg/m 2 /day l-ロイコボリン 100 mg/m 2 /day 5-FU 400 mg/m 2 /day 急 速 静 注 5-FU 600 mg/m 2 /day 22 時 間 持 続 点 滴 )( 二 次 治 療 ) FOLFOX4+ベバシズマブ( 初 回 5 mg/kg/day 2 回 目 以 降 10 mg/kg/day)( 三 次 治 療 ) 有 効 性 : 腹 部 症 状 の 改 善 が 認 められ 5 コースまで 実 施 腫 瘍 効 果 が 減 弱 したため 6 コース 目 からベバシズマブ( 初 回 5 mg/kg/day 2 回 目 以 降 10 mg/kg/day)との 併 用 を 開 始 し 7 コース 目 に PR を 認 めた 初 診 より 17 ヵ 月 間 生 存 中 安 全 性 :グレード 3 の 口 内 炎 症 状 により 3 コース 目 から 5-FU およびロイコボリン を 減 量 33. 栗 原 直 人 坊 岡 英 祐 市 原 明 子 他 : 原 発 性 小 腸 癌 に 対 して FOLFIRI 療 法 が 著 効 した 一 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 72 巻 増 刊 Page 890( ) 45) 対 象 疾 患 : 空 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :65 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFIRI+ベバシズマブ 有 効 性 : 空 腸 部 分 切 除 直 後 にシスプラチンを 腹 腔 内 投 与 FOLFIRI +ベバシズマブ を 48 クール(1 年 9 ヵ 月 ) 投 与 し 再 発 兆 候 は 認 められなかった 術 後 1 年 9 ヵ 月 時 に 転 倒 骨 折 し 約 2 ヵ 月 の 化 学 療 法 の 休 薬 を 契 機 に 癌 性 腹 膜 炎 の 急 性 増 悪 と なった 34. 池 田 公 治 青 木 順 高 橋 里 奈 他 : 小 腸 癌 に 集 学 的 治 療 を 施 行 した 切 除 不 能 の 一 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 72 巻 9 号 Page 2470( ) 46) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 年 齢 性 別 :58 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6+ベバシズマブを 2 週 間 隔 で 投 与 有 効 性 : 腫 瘍 マーカーの 減 少 傾 向 を 認 める 35. 本 間 周 作 河 本 和 幸 岡 部 道 雄 他 : 原 発 性 小 腸 癌 13 例 の 臨 床 経 験 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 72 巻 9 号 Page ( ) 47) 26

27 空 腸 癌 5 例 回 腸 癌 8 例 [ 平 均 年 齢 60.6 歳 (32~84 歳 ) 男 女 比 は 9/4] 1 例 に TS-1/ シスプラチン FOLFIRI FOLFOX レジメンを 順 次 投 与 し 術 後 2 年 8 ヵ 月 の 生 存 を 得 た 安 全 性 についての 記 載 なし 36. 喜 納 政 哉 渡 邊 憲 弥 蔵 谷 大 輔 他 :FOLFOX 療 法 が 奏 効 した 多 発 肝 転 移 を 伴 う 原 発 性 十 二 指 腸 癌 の 1 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 72 巻 4 号 Page 1061( ) 48) 対 象 疾 患 : 原 発 性 十 二 指 腸 癌 多 発 肝 転 移 年 齢 性 別 :83 歳 女 性 投 与 レジメン:FOLFOX6(5-FU ロイコボリン オキサリプラチン) 有 効 性 :3 コース 終 了 後 より PR が 得 られ その 後 7 ヵ 月 間 PR を 維 持 している 安 全 性 :グレード 2 以 上 の 血 液 毒 性 や 非 血 液 毒 性 は 認 めず 37. 大 久 保 恵 太 吉 岡 慎 一 飛 鳥 井 慶 他 : 原 発 性 小 腸 癌 の 1 例 癌 と 化 学 療 法 37 巻 12 号 Page ( ) 49) 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 両 側 肺 転 移 年 齢 性 別 :64 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6+ベバシズマブ 有 効 性 : 術 後 1 年 2 ヵ 月 後 に 両 側 肺 転 移 を 認 め mfolfox6+ベバシズマブの 投 与 により 画 像 所 見 上 CR となり 現 在 術 後 2 年 1 ヵ 月 生 存 中 である 38. 李 友 浩 野 田 英 児 前 田 清 他 :S-1 UFT/LV 療 法 が 奏 効 した 原 発 性 小 腸 癌 の 2 例 癌 と 化 学 療 法 37 巻 12 号 Page ( ) 50) 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :61 歳 男 性 投 与 レジメン:UFT/ロイコボリン 有 効 性 : 効 果 判 定 は PR であったが 術 後 20 ヵ 月 で PD となった 現 在 ベストサ ポーティブケアにて 術 後 32 ヵ 月 で 生 存 中 である 39.Yonemura Y, Tsukiyama G, Miyata R, et al. Indication of Peritonectomy for Peritoneal Dissemination. Jpn J Cancer Chemother 2010;37: ) 10 例 の 小 腸 癌 患 者 が TS-1 FOLFOX FOLFIRI NIPS(neoadjuvant intraperitoneal/systemic chemotherapy)による 治 療 を 受 けた 有 効 性 および 安 全 性 につ 27

28 いての 記 載 なし 40. 新 田 壮 平 宮 田 佳 典 堀 田 欣 一 他 :ダブルバルーン 内 視 鏡 (DBE)にて 診 断 され FOLFOX 療 法 が 奏 効 した 空 腸 癌 の 1 例 ENDOSCOPIC FORUM for digestive disease 26 巻 1 号 Page 65( ) 52) 対 象 疾 患 : 空 腸 癌 肝 転 移 年 齢 性 別 :50 代 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 :4 コース 後 に PR を 認 め 11 コース 後 に 副 作 用 によりオキサリプラチンを 中 止 その 後 slv5fu2 レジメンを 13 コース 投 与 し 治 療 開 始 から 14 ヵ 月 時 点 で ほぼ CR を 維 持 している 安 全 性 :グレード 3 以 上 の 有 害 事 象 として 好 中 球 減 少 症 が 認 められ グレード 2 の 末 梢 神 経 障 害 によりオキサリプラチンの 投 与 を 中 止 41. 伊 藤 貴 博 藤 谷 幹 浩 藤 城 貴 教 他 : 原 発 性 小 腸 癌 の 3 例 日 本 内 科 学 会 雑 誌 100 巻 Suppl. Page 116( ) 53) 2009 年 9 月 から 2010 年 2 月 までに 経 験 した 原 発 性 小 腸 癌 3 例 の 報 告 患 者 は 男 性 1 例 女 性 2 例 平 均 年 齢 46 歳 であった 原 発 巣 が 切 除 できなかった 1 例 に mfolfox6 原 発 巣 を 切 除 した 他 の 2 例 に FOLFOX6+ベバシズマブを 一 次 治 療 として 投 与 した 治 療 開 始 後 8~11 ヵ 月 経 過 し 全 例 生 存 中 で 化 学 療 法 を 継 続 中 安 全 性 についての 記 載 なし 42. 石 橋 由 紀 子 東 大 二 郎 二 見 喜 太 郎 他 : 集 学 的 治 療 を 行 った 原 発 性 小 腸 癌 の 2 例 臨 牀 と 研 究 87 巻 11 号 Page ( ) 54) 症 例 1 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :35 歳 女 性 投 与 レジメン:FOLFOX( 二 次 治 療 ) 有 効 性 : 術 後 補 助 化 学 療 法 として TS-1 IRIS の 投 与 を 実 施 腹 膜 播 種 の 再 燃 に 対 し IRIS 療 法 を 再 開 するも 初 回 手 術 後 19 ヵ 月 目 に 腫 瘍 の 進 行 を 認 めたため FOLFOX 療 法 へ 切 り 替 え 治 療 効 果 見 られず 腫 瘍 の 増 大 を 認 めた 症 例 2 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :37 歳 男 性 28

29 投 与 レジメン:FOLFOX+ベバシズマブ( 二 次 治 療 ) 有 効 性 : 術 後 化 学 療 法 として TS-1 を 投 与 腹 膜 播 種 の 所 見 を 得 たため IRIS の 投 与 を 開 始 し 以 後 15 ヵ 月 間 は 増 悪 なく 同 治 療 を 継 続 した 術 後 18 ヵ 月 頃 から 腹 膜 播 種 病 変 の 増 悪 が 見 られ FOLFOX+ベバシズマブに 変 更 するも 効 果 を 認 めず 術 後 30 ヵ 月 で 癌 性 腹 膜 炎 のため 死 亡 に 至 った 43. 藤 岡 憲 中 山 吾 郎 小 寺 泰 弘 他 : 原 発 性 小 腸 癌 に 対 し mfolfox6 を 施 行 した 1 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 71 巻 増 刊 Page 764( ) 55) 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 年 齢 性 別 :37 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 : 全 身 状 態 が 安 定 QOL が 改 善 し 外 来 通 院 で 治 療 を 受 けている 44. 塚 田 祐 一 郎 西 智 史 西 田 保 則 他 :mfolfox 6 が 奏 功 した 小 腸 癌 術 後 腹 膜 播 種 の 一 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 71 巻 増 刊 Page 764( ) 56) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :61 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6(L-OHP 85 mg/m 2 1-LV 175 mg/m 2 5-FU 400 mg/m 2 急 速 静 注 +5-FU 2400 mg/m 2 持 続 点 滴 ) 有 効 性 :8 クール 施 行 後 FDG-PET で 腹 膜 播 種 の 集 積 は 消 失 その 1 ヵ 月 後 から 5-FU+LV に その 2 ヵ 月 後 から TS-1 に 変 更 した 3 ヵ 月 後 も 再 発 転 移 を 認 めず CR を 維 持 している 45. 長 野 裕 人 臼 田 磨 弥 人 中 嶌 雄 高 他 :FOLFOX が 著 効 した 原 発 性 小 腸 癌 による 癌 性 腹 膜 炎 の 1 例 日 本 癌 治 療 学 会 誌 45 巻 2 号 Page 879( ) 57) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :60 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 : 現 在 までに 11 コース 投 与 し CEA の 正 常 化 を 認 め CT 検 査 でも 新 たな 転 移 巣 や 腹 膜 播 種 巣 は 認 められていない 46. 末 廣 祐 樹 :FORFOX4 FOLFIRI 療 法 が 有 効 であった 原 発 性 空 腸 癌 の 1 例 日 29

30 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 71 巻 12 号 Page 3252( ) 58) 対 象 疾 患 : 原 発 性 空 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :69 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFOX4( 一 次 治 療 ) FOLFIRI( 二 次 治 療 ) 有 効 性 : 腫 瘍 マーカーの 漸 減 を 認 めたが 8 コース 終 了 時 に 腫 瘍 マーカーの 再 上 昇 を 認 めたため FOLFIRI に 変 更 変 更 後 再 び 腫 瘍 マーカーの 漸 減 を 認 めた 術 後 7 ヵ 月 間 増 悪 の 所 見 なく 経 過 47. 清 水 智 治 目 片 英 治 山 口 智 弘 他 : 抗 癌 剤 感 受 性 検 査 に 基 づいて 化 学 療 法 を 行 った 小 腸 癌 の 2 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 71 巻 11 号 Page ( ) 59) 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 年 齢 性 別 :71 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6(2~4 週 ごと) 有 効 性 : 術 後 補 助 化 学 療 法 として TS-1 およびイリノテカンを 7 コース 投 与 術 後 9 ヵ 月 目 に 腹 部 大 動 脈 周 囲 リンパ 節 転 移 を 認 め 大 動 脈 周 囲 リンパ 節 郭 清 を 実 施 補 助 療 法 として TS-1 ドセタキセルを 投 与 するも 初 回 術 後 12 ヵ 月 目 に 大 動 脈 周 囲 リンパ 節 再 々 発 を 認 め 13 ヵ 月 目 にリンパ 節 郭 清 を 実 施 その 後 Docetaxel 単 剤 を 初 回 術 後 15 ヵ 月 目 に 開 始 するも PD と 判 断 初 回 術 後 22 ヵ 月 目 に mfolfox6 に 変 更 腫 瘍 マーカーの 低 下 と 腎 門 部 の 大 動 脈 リンパ 節 の 若 干 の 縮 小 を 認 めた 現 在 初 回 術 後 26 ヵ 月 で SD を 確 認 し 治 療 継 続 中 48. 日 下 茂 吉 岡 亮 木 村 史 子 他 :FOLFOX 療 法 が 有 効 であった 原 発 性 十 二 指 腸 癌 の 1 例 日 本 老 年 医 学 会 雑 誌 47 巻 4 号 Page 358( ) 60) 対 象 疾 患 : 原 発 性 十 二 指 腸 癌 リンパ 節 転 移 肝 転 移 年 齢 性 別 :76 歳 女 性 投 与 レジメン:FOLFOX( 一 次 治 療 ) FOLFIRI( 二 次 治 療 ) 有 効 性 :FOLFOX にて 肝 転 移 巣 の 消 失 が 認 められたが 副 作 用 により FOLFIRI へ 変 更 患 者 希 望 により 化 学 療 法 中 止 安 全 性 :FOLFOX にて 著 明 な 末 梢 神 経 障 害 が 認 められ FOLFIRI に 変 更 FORFIRI 投 与 中 に 口 内 炎 骨 髄 抑 制 による 著 名 な 食 欲 不 振 が 認 められた 49. 西 山 光 郎 硲 彰 一 岡 正 朗 : 腹 膜 播 種 を 伴 った 原 発 性 空 腸 癌 の 一 例 日 本 大 腸 肛 門 病 学 会 雑 誌 63 巻 7 号 Page 480( ) 61) 30

31 対 象 疾 患 : 原 発 性 空 腸 癌 年 齢 性 別 :46 歳 男 性 投 与 レジメン:5-FU+ロイコボリン 有 効 性 : 術 後 4 ヵ 月 での CT では 局 所 再 発 や 播 種 病 変 の 増 大 を 認 めず 8 ヵ 月 後 の CT で 大 綱 の 播 種 病 変 の 増 大 肝 転 移 を 認 めた 術 後 13 ヵ 月 目 に 永 眠 50. 木 川 岳 根 本 洋 石 橋 一 慶 他 : 当 院 における 小 腸 癌 の 手 術 症 例 の 検 討 日 本 大 腸 肛 門 病 学 会 雑 誌 63 巻 7 号 Page 479( ) 62) 2001 年 1 月 から 2009 年 9 月 までに 手 術 した 小 腸 癌 5 例 のうち 1 例 において 術 後 の 残 存 腫 瘍 に 対 して FOLFOX6 を 投 与 し 現 在 治 療 中 である 51. 高 柳 智 保 田 代 聖 子 山 本 大 輔 他 : 術 前 術 後 化 学 療 法 を 行 い 長 期 生 存 を 得 た 原 発 性 小 腸 癌 の 1 例 日 本 大 腸 肛 門 病 学 会 雑 誌 63 巻 7 号 Page 477( ) 63) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 年 齢 性 別 :53 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 : 術 後 にシスプラチン+TS-1 を 投 与 したが 投 与 開 始 8 ヵ 月 後 に 局 所 再 発 を 認 め 再 手 術 を 実 施 術 後 はイリノテカン+TS-1 を 投 与 し 1 年 間 投 与 後 に 再 発 兆 候 なく 中 止 中 止 から 2 ヵ 月 後 に 腹 膜 播 種 再 発 を 認 め イリノテカン+TS1 パクリタキセルを 投 与 したが 病 変 の 増 大 を 認 めたため mfolfox6 を 6 コース 投 与 したところ 腹 膜 播 種 病 変 の 縮 小 を 認 めた 現 在 術 後 4 年 間 経 過 中 52. 田 島 雄 介 浅 野 道 雄 矢 野 孝 明 他 : 当 院 で 経 験 した 小 腸 癌 の 1 例 日 本 大 腸 肛 門 病 学 会 雑 誌 63 巻 7 号 Page 475( ) 64) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :60 歳 台 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6( 二 次 治 療 ) 有 効 性 : 一 次 治 療 として IRIS を 投 与 するも 病 変 増 大 のため 7 クール 投 与 後 に mfolfox6 に 変 更 4 クール 投 与 するも 著 効 せず 徐 々に 全 身 状 態 が 悪 化 し 術 後 7 ヵ 月 で 死 亡 53. 森 本 慎 也 島 田 光 生 栗 田 信 浩 他 : 当 科 における 小 腸 癌 の 診 断 と 治 療 日 本 大 腸 肛 門 病 学 会 雑 誌 63 巻 7 号 Page 469( ) 65) 31

32 空 腸 癌 3 例 についての 検 討 Stage IV の 1 例 に 対 し 術 後 イリノテカン FOLFOX 等 を 投 与 したが 術 後 3 年 で 死 亡 安 全 性 についての 記 載 なし 54.Shibata Y, Baba E, Ariyama H, et al. Irinotecan-based combination chemotherapy for metastatic small intestinal adenocarcinoma. Oncology letters 2010;1: ) 疾 患 : 小 腸 癌 多 発 肺 転 移 腹 膜 リンパ 節 転 移 年 齢 性 別 :67 歳 女 性 投 与 レジメン:イリノテカン 100 mg/m 2 l-ロイコボリン 20 mg/m 2 5-FU 500 mg/m 2 急 速 静 注 (1 日 目 8 日 目 15 日 目 に 投 与 ) 有 効 性 :1 コース 投 与 後 白 血 球 減 少 症 が 持 続 したため 3 コース 目 以 降 はイリノ テカンを 80 mg/m 2 に 減 量 して 1 日 目 8 日 目 に 投 与 した(1 コース 3 週 間 ) 2 コ ース 投 与 後 65%の 腫 瘍 縮 小 を 認 めた 6 コース 投 与 後 に 再 び 腫 瘍 の 増 大 を 認 め 初 回 診 断 から 12 ヵ 月 後 に 死 亡 安 全 性 :グレード 2 の 白 血 球 減 少 症 のため 1 コース 目 の 15 日 目 の 投 与 を 延 期 グレード 2 の 白 血 球 減 少 症 の 遷 延 のため 3 コース 目 以 降 のイリノテカンを 減 量 55. 市 川 寛 長 谷 川 潤 渡 辺 隆 興 他 : 嘔 吐 にて 発 症 した 上 部 空 腸 原 発 の 小 腸 癌 の 1 例 新 潟 医 学 会 雑 誌 123 巻 12 号 Page 641( ) 67) 対 象 疾 患 : 上 部 空 腸 原 発 の 小 腸 癌 年 齢 性 別 :75 歳 女 性 投 与 レジメン:FOLFOX 有 効 性 : 現 在 投 与 中 56. 石 山 智 敏 神 宮 彰 松 本 秀 一 他 :FOLFOX 療 法 が 奏 効 した 腹 腔 内 多 発 リ ンパ 節 転 移 を 伴 う 小 腸 癌 の 一 症 例 外 科 治 療 102 巻 2 号 Page 207-9( ) 68) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 多 発 リンパ 節 転 移 年 齢 性 別 :60 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6( 一 次 治 療 ) FOLFIRI( 二 次 治 療 ) 有 効 性 : 小 腸 部 分 切 除 術 後 に 投 与 を 開 始 PR が 得 られたが 15 コース 投 与 した 時 点 で PD となったため FOLFIRI に 変 更 腫 瘍 の 進 行 が 認 められため 11 コース の 投 与 で 終 了 化 学 療 法 開 始 後 約 16 ヵ 月 で 死 亡 安 全 性 :mfolfox6 投 与 中 に 重 篤 な 副 作 用 は 認 められず 57. 笹 木 有 佑 夏 井 坂 光 輝 高 野 眞 寿 他 : 多 発 肝 転 移 に mfolfox6 療 法 が 奏 32

33 効 した 原 発 性 小 腸 癌 の 1 例 癌 と 化 学 療 法 36 巻 11 号 Page1927-9( ) 69) 対 象 疾 患 : 原 発 性 小 腸 癌 肝 転 移 年 齢 性 別 :60 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6(オキサリプラチン 85 mg/m 2 l-ロイコボリン 200 mg/m 2 5-FU 400 mg/m 2 急 速 静 注 5-FU 2400 mg/m 2 48 時 間 持 続 静 注 ) 有 効 性 : 術 後 肝 転 移 に 対 して 投 与 5 コース 終 了 後 肝 転 移 巣 は 著 明 に 縮 小 効 果 判 定 は PR 58. 國 枝 献 治 宮 田 佳 典 堀 田 欣 一 他 : 空 腸 回 腸 癌 に 対 する FOLFOX 療 法 の 検 討 日 本 癌 治 療 学 会 誌 44 巻 2 号 Page 577( ) 70) 症 例 1 対 象 疾 患 : 空 腸 癌 肝 転 移 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :50 代 女 性 投 与 レジメン:FOLFOX 有 効 性 : 術 後 FOLFOX の 投 与 により 肝 転 移 が 著 明 に 縮 小 し PR と 判 定 11 コー ス 終 了 後 副 作 用 のため 5-FU+ロイコボリンに 変 更 し 継 続 した 10 ヵ 月 経 過 時 点 で PR 継 続 中 安 全 性 : 末 梢 神 経 障 害 により FOLFOX の 投 与 を 中 止 症 例 2 対 象 疾 患 : 空 腸 癌 多 発 肝 転 移 リンパ 節 転 移 年 齢 性 別 :60 代 女 性 投 与 レジメン:FOLFOX( 一 次 治 療 ) FOLFIRI( 二 次 治 療 ) 有 効 性 : 術 後 FOLFOX の 投 与 により 転 移 巣 の 縮 小 を 認 めた( 総 合 効 果 は SD) 13 コース 終 了 後 PD 二 次 治 療 として FOLFIRI を 投 与 したが 奏 功 せず 全 経 過 1 年 2 ヵ 月 で 死 亡 59. 岡 田 滋 末 永 洋 右 川 本 清 他 :FOLFOX が 有 効 であった 原 発 性 十 二 指 腸 癌 の 一 例 日 本 消 化 器 病 学 会 雑 誌 106 巻 臨 増 大 会 Page A796( ) 71) 対 象 疾 患 : 原 発 性 十 二 指 腸 癌 年 齢 性 別 :55 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6( 三 次 治 療 ) 有 効 性 : 根 治 的 切 除 を 断 念 し TS-1 と 免 疫 療 法 にて 治 療 するも PD TS-1+イリノ テカンへ 変 更 したが 2 クール 投 与 後 に 副 作 用 により 中 止 した mfolfox6 に 切 33

34 り 替 え 10 クール 投 与 したところ 肺 肝 転 移 が 消 失 局 所 病 変 も 縮 小 を 認 めた 術 後 2 年 現 在 も PR が 持 続 し mfolfox6 を 継 続 中 60. 濱 口 京 子 松 枝 和 宏 尾 崎 由 直 他 : 化 学 療 法 と 手 術 療 法 が 奏 功 した Stage 4 原 発 性 十 二 指 腸 癌 の 3 症 例 日 本 消 化 器 病 学 会 雑 誌 106 巻 臨 増 大 会 Page A796( ) 72) 症 例 1 対 象 疾 患 : 原 発 性 十 二 指 腸 癌 多 発 肝 転 移 年 齢 性 別 :55 歳 女 性 投 与 レジメン:5-FU+ロイコボリン FOLFOX4 有 効 性 : 術 後 に TS-1 を 開 始 したが 多 発 肝 転 移 を 認 めたためイリノテカン+シス プラチンに 変 更 さらに 転 移 巣 増 大 のため 5-FU+ロイコボリンに 変 更 し 1 年 半 継 続 その 後 切 除 部 近 傍 の 再 発 巣 の 増 大 を 認 めたため FOLFOX4 へ 変 更 するも 骨 髄 抑 制 のため 継 続 困 難 となり 再 発 部 を 追 加 切 除 した 現 在 初 診 から 5 年 4 ヵ 月 経 過 し 再 発 を 認 めず 安 全 性 : 骨 髄 抑 制 により FOLFOX4 の 投 与 を 中 止 症 例 2 対 象 疾 患 : 原 発 性 十 二 指 腸 癌 リンパ 節 転 移 年 齢 性 別 :39 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFIRI 有 効 性 :9 コース 投 与 後 CR と 判 断 され 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 施 行 術 後 化 学 療 法 として FOLFIRI を 半 年 間 投 与 した 現 在 初 診 から 1 年 3 ヵ 月 経 過 し 再 発 を 認 めず 症 例 3 対 象 疾 患 : 原 発 性 十 二 指 腸 癌 肝 転 移 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :62 歳 女 性 投 与 レジメン:FOLFIRI 有 効 性 :6 コース 投 与 し 原 発 巣 肝 転 移 巣 腹 膜 播 種 の 縮 小 を 認 めるも 原 発 巣 瘢 痕 狭 窄 による 通 過 障 害 のため 空 腸 部 分 切 除 肝 外 側 区 域 切 除 腸 瘻 造 設 術 と 腹 膜 生 検 を 実 施 腹 膜 播 種 残 存 のため FOLFIRI の 投 与 を 継 続 中 現 在 初 診 から 半 年 が 経 過 61. 康 純 明 村 田 哲 洋 天 道 正 成 他 : 高 度 リンパ 節 転 移 に 対 し S-1+CDDP 療 34

35 法 が 奏 効 した 原 発 性 十 二 指 腸 癌 の 1 例 癌 と 化 学 療 法 36 巻 9 号 Page ( ) 73) 対 象 疾 患 : 十 二 指 腸 癌 リンパ 節 転 移 年 齢 性 別 :48 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6(l-ロイコボリン 200 mg/m 2 オキサリプラチン 85 mg/m 2 を 2 時 間 点 滴 静 注 後 5-FU 400 mg/m 2 を 急 速 静 注 し 引 き 続 き 5-FU 2400 mg/m 2 を 46 時 間 持 続 静 注 2 週 ごと) 有 効 性 :TS-1+シスプラチンを 5 コース 投 与 によりリンパ 節 転 移 病 変 の 著 明 な 縮 小 を 認 め 手 術 にて 原 発 巣 切 除 を 行 った 術 後 1 ヵ 月 に 腫 瘍 マーカー 上 昇 が 認 め られたことから 二 次 治 療 として TS-1+イリノテカンを 3 コース 投 与 したが 腫 瘍 の 増 大 を 認 め 三 次 治 療 として mfolfox6 を 投 与 3 コース 終 了 1 週 間 後 に 副 作 用 のため 以 降 の 化 学 療 法 を 中 止 した 治 療 開 始 後 15 ヵ 月 で 死 亡 安 全 性 : 肺 動 脈 塞 栓 症 により mfolfox6 の 投 与 を 中 止 62.Suenaga M, Mizunuma N, Chin K, et al. Chemotherapy for small-bowel adenocarcinoma at a single institution. Surg Today. 2009;39: ) 2001 年 8 月 から 2006 年 3 月 までに 化 学 療 法 を 行 った 切 除 不 能 または 再 発 小 腸 腺 癌 10 例 についてのレトロスペクティブな 検 討 患 者 は 男 性 6 例 女 性 4 例 年 齢 中 央 値 60 歳 (37-77 歳 )であった 一 次 治 療 としてフルオロウラシルとロイコボリンを 併 用 投 与 または UTF もしくは TS-1 を 投 与 した 一 次 治 療 での 抗 腫 瘍 効 果 は PR 1 例 SD 4 例 PD 4 例 評 価 不 能 1 名 であった また 生 存 期 間 の 中 央 値 は 12 ヵ 月 ( 範 囲 : 3-39 ヵ 月 )であった 安 全 性 については 全 般 として 忍 容 性 があった 主 に 消 化 器 症 状 が 認 められ 2 例 にグレード 3 の 悪 心 が 発 現 した 63. 藤 原 康 宏 猶 本 良 夫 田 邊 俊 介 他 :FOLFOX 療 法 が 奏 効 した 肝 転 移 を 伴 う 原 発 性 十 二 指 腸 癌 の 1 例 癌 と 化 学 療 法 36 巻 4 号 Page 655-7( ) 75) 対 象 疾 患 : 切 除 不 能 進 行 原 発 性 十 二 指 腸 癌 多 発 性 肝 転 移 年 齢 性 別 :60 代 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6(オキサリプラチン 85 mg/m 2 l-ロイコボリン 200 mg/m 2 ) 5-FU 400 mg/m 2 急 速 静 注 5-FU 2,400 mg/m 2 46 時 間 持 続 静 注 を 14 日 おきに 投 与 ) 有 効 性 :2 コース 投 与 後 に PR を 確 認 8 ヵ 月 時 点 で PR 継 続 安 全 性 :グレード 3 以 上 の 血 液 毒 性 は 認 められず グレード 1 の 神 経 毒 性 が 発 現 したが QoL および 日 常 の 活 動 を 損 なうことはなく 化 学 療 法 が 継 続 可 能 であった 64. 菅 江 崇 矢 口 豊 久 梶 川 真 樹 他 :FOLFOX が 有 効 であった 原 発 性 回 腸 癌 35

36 再 発 の 1 例 癌 と 化 学 療 法 35 巻 11 号 Page ( ) 76) 対 象 疾 患 : 再 発 回 腸 癌 腹 壁 転 移 年 齢 性 別 :46 歳 男 性 投 与 レジメン:5-FU(600 mg/m 2 )+ロイコボリン(250 mg/m 2 ) mfolfox6[オ キサリプラチン 85 mg/m 2 レボホリナートカルシウム 200 mg/m 2 5-FU 320 mg/m 2 静 脈 注 射 5-FU 1920 mg/m 2 持 続 投 与 (5-FU 80% 減 量 投 与 )] FOLFIRI(イリノテ カン 125 mg/m 2 レボホリナートカルシウム 200 mg/m 2 5-FU 400 mg/m 2 静 脈 注 射 5-FU 600 mg/m 2 持 続 投 与 ) 有 効 性 :ドキシフルリジンによる 術 後 補 助 化 学 療 法 中 に 再 発 を 認 め 5-FU+ロイ コボリンの 投 与 を 開 始 したが 副 作 用 により 投 与 を 中 止 その 後 UFT+ロイコ ボリン イリノテカンを 投 与 したが 副 作 用 または 腫 瘍 の 進 行 により 投 与 中 止 と なり mfolfox6(それまでの 化 学 療 法 による 好 中 球 減 少 症 を 考 慮 し 5-FU は 基 準 量 の 80%の 減 量 投 与 )の 投 与 を 開 始 創 部 に 触 知 していた 腫 瘤 は 著 明 な 縮 小 傾 向 を 示 した 患 者 希 望 により 一 時 的 に 経 口 可 能 な TS-1 に 変 更 したが 腹 壁 腫 瘤 の 増 大 から mfolfox6 を 再 開 腹 壁 腫 瘤 の 増 大 傾 向 と 腫 瘍 マーカーの 再 上 昇 を 示 し たため 再 開 後 10 回 目 を 終 了 して FOLFIRI に 移 行 4 回 目 投 与 後 に 消 化 管 穿 孔 に 対 するドレナージ 術 の 翌 日 に 永 眠 再 発 から 2 年 9 ヵ 月 の 生 存 であった 安 全 性 : 再 発 後 の 5-FU+ロイコボリンの 投 与 では 好 中 球 減 少 のため 投 与 スケジ ュールを 遵 守 できなかった mfolfox6 ではグレード 2 の 末 梢 知 覚 障 害 を 認 めた が 重 篤 な 副 作 用 はみられなかった 65. 稲 尾 瞳 子 矢 野 誠 司 西 健 他 : 肺 転 移 をきたした 進 行 小 腸 癌 の 1 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 69 巻 増 刊 Page 714( ) 77) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 肺 転 移 年 齢 性 別 :48 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFOX6 有 効 性 : 奏 効 なく 術 後 6 ヵ 月 目 に 癌 性 胸 膜 炎 にて 永 眠 66. 藤 井 康 関 村 敦 桑 原 義 之 : 照 射 併 用 化 学 療 法 が 有 効 であった 切 除 不 能 小 腸 癌 の 一 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 69 巻 増 刊 Page 660( ) 78) 対 象 疾 患 : 切 除 不 能 小 腸 癌 年 齢 性 別 :62 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 : 骨 盤 への 放 射 線 照 射 および mfolfox6 の 投 与 を 実 施 mfolfox6 開 始 5 クール 実 施 の 時 点 でマーカー 正 常 化 治 療 開 始 半 年 を 経 過 した 時 点 で 腫 瘍 マーカ 36

37 ーの 上 昇 は 認 めず 外 来 にて 通 院 化 学 療 法 を 継 続 中 67. 伊 禮 靖 苗 長 濱 正 吉 久 志 一 朗 他 : 化 学 療 法 が 効 果 的 であった 進 行 十 二 指 腸 癌 の 1 例 日 本 癌 治 療 学 会 誌 43 巻 2 号 Page 937( ) 79) 対 象 疾 患 : 進 行 十 二 指 腸 癌 回 盲 部 リンパ 節 転 移 年 齢 性 別 :40 代 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 :14 コース 投 与 後 CR と 判 断 68. 橋 本 慎 二 篠 崎 勝 則 土 井 美 帆 子 他 : 小 腸 癌 術 後 腹 膜 播 種 に 対 して mfolfox6 療 法 が 著 効 した 1 例 日 本 癌 治 療 学 会 誌 42 巻 2 号 Page 715( ) 80) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :73 歳 女 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6 有 効 性 : 現 在 までに 13 クール 投 与 貧 血 および 下 血 等 の 臨 床 症 状 が 消 失 し 腫 瘍 の 再 燃 は 認 めていない 69. 加 藤 順 子 永 原 章 仁 飯 島 克 順 他 : 切 除 不 能 進 行 再 発 小 腸 癌 に 対 する FOLFIRI 療 法 の 試 み 日 本 癌 治 療 学 会 誌 42 巻 2 号 Page 714( ) 81) 症 例 1 対 象 疾 患 : 回 腸 癌 肝 転 移 骨 転 移 年 齢 性 別 :57 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFIRI 有 効 性 : 術 後 2 年 3 ヵ 月 目 に 肝 転 移 骨 転 移 を 認 め 骨 転 移 に 対 し 放 射 線 療 法 を 実 施 後 FOLFIRI を 投 与 腫 瘍 の 進 行 は 認 められていない 症 例 2 対 象 疾 患 : 空 腸 癌 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :35 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFIRI 有 効 性 : 再 発 を 認 めず 37

38 症 例 3 対 象 疾 患 : 空 腸 癌 肺 転 移 腹 膜 播 種 年 齢 性 別 :48 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFORI( 二 次 治 療 ) 有 効 性 :TS-1 療 法 を 2 コース 投 与 するも 原 発 巣 の 増 悪 を 認 め FOLFIRI を 投 与 腫 瘍 の 進 行 は 認 められていない 70. 篠 崎 英 司 有 田 誠 司 中 村 和 美 他 :mfolfox6 が 奏 効 した 回 腸 癌 術 後 肝 転 移 の 一 例 日 本 臨 床 外 科 学 会 雑 誌 68 巻 2 号 Page 502( ) 82) 対 象 疾 患 : 回 腸 癌 多 発 肝 転 移 年 齢 性 別 :74 歳 男 性 投 与 レジメン:mFOLFOX6( 高 齢 のため 5-FU オキサリプラチンの 投 与 量 を 80% に 減 量 ) 有 効 性 :9 コース 投 与 し 著 明 な 腫 瘍 縮 小 効 果 が 継 続 安 全 性 : 重 篤 な 有 害 事 象 は 認 められなかった 71. 栗 原 陽 次 郎 谷 口 英 治 吉 川 正 人 他 : 臨 床 の 実 際 FOLFOX 療 法 が 有 効 であった 進 行 回 腸 癌 の 1 例 外 科 治 療 97 巻 1 号 Page 111-3( ) 83) 対 象 疾 患 : 回 腸 癌 腹 膜 播 種 肝 転 移 年 齢 性 別 :61 歳 男 性 投 与 レジメン:FOLFOX4(1 日 目 にオキサリプラチン 100 mg 1 日 目 および 2 日 目 にアイソボリン 150 mg 5-FU 400 mg 急 速 静 注 5-FU 600 mg 持 続 点 滴 ) 2 週 間 後 より 原 則 として 隔 週 で FOLFOX6(1 日 目 にオキサリプラチン 170 mg アイソボ リン 250 mg 5-FU 400 mg 急 速 静 注 2500 mg 持 続 点 滴 ) FOLFIRI 有 効 性 :FOLFOX4 を 投 与 したが 2 週 間 後 より 原 則 として 隔 週 で FOLFOX6 を 投 与 し 合 計 13 コース 投 与 肝 転 移 は 7 コース 終 了 時 点 で 痕 跡 状 となり 10 コース 終 了 時 点 で 消 失 さらに 3 コース 追 加 した 時 点 で CR と 判 断 して 化 学 療 法 を 中 止 し て 経 過 観 察 に 移 行 化 学 療 法 中 止 後 4 ヵ 月 で 新 たな 肝 転 移 が 出 現 したため 再 度 FOLFOX6 を 5 コース 施 行 するも PD 現 在 FOLFIRI を 投 与 中 72. 鈴 木 幸 正 白 相 悟 村 上 泰 介 他 : 進 行 小 腸 癌 を 合 併 した Peutz-Jeghers 症 候 群 の 1 例 日 本 消 化 器 外 科 学 会 雑 誌 39 巻 7 号 Page 1248( ) 84) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 リンパ 節 転 移 38

39 年 齢 性 別 :50 歳 男 性 投 与 レジメン:5-FU+ロイコボリン 有 効 性 : 化 学 療 法 開 始 から 1 年 後 癌 性 腹 膜 炎 で 死 亡 73. 有 山 寛 馬 場 英 司 柴 田 義 宏 他 :CPT-11/5-FU/l-LV による 化 学 療 法 が 奏 功 した 小 腸 癌 の 一 症 例 日 本 癌 治 療 学 会 誌 39 巻 2 号 Page 897( ) 85) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 肺 転 移 年 齢 性 別 :67 歳 女 性 投 与 レジメン:1 日 目 8 日 目 にイリノテカン 80 mg/m 2 5-FU 500 mg/m 2 l-ロイ コボリン 20 mg/m 2 有 効 性 :2 コース 終 了 後 に PR が 認 められ 現 在 も 同 化 学 療 法 を 継 続 中 74. 重 永 豊 一 郎 舛 井 秀 宣 國 廣 理 他 :5-FU アイソボリンの 全 身 化 学 療 法 が 奏 効 した 小 腸 癌 肝 転 移 腹 膜 播 種 の 一 例 日 本 消 化 器 外 科 学 会 雑 誌 35 巻 7 号 Page 1314( ) 86) 対 象 疾 患 : 小 腸 癌 腹 膜 播 種 多 発 肝 転 移 年 齢 性 別 :69 歳 男 性 投 与 レジメン:5-FU(750 mg/body/day)+アイソボリン(25 mg/body/day)( 3 日 間 2 回 投 与 ) 5-FU(750 mg/body/day)+アイソボリン(25 mg/body/day)( 毎 週 投 与 ) 有 効 性 : 術 後 5-FU+アイソボリンを 3 日 間 2 回 投 与 し イレウス 症 状 が 改 善 経 口 摂 取 可 能 となった 退 院 後 5-FU+アイソボリンの 毎 週 投 与 を 19 回 行 い 多 発 肝 転 移 が 縮 小 または 消 失 (6) 上 記 の(1)から(5)を 踏 まえた 要 望 の 妥 当 性 について < 要 望 効 能 効 果 について> 現 在 小 腸 癌 患 者 を 対 象 として 適 切 な 対 照 群 を 用 いてフルオロウラシルとロイコボ リンの 併 用 投 与 を 含 む 薬 物 療 法 レジメンの 有 効 性 および 安 全 性 を 検 討 した 無 作 為 化 臨 床 試 験 の 報 告 はなく エビデンスレベルの 高 い 報 告 は 認 められなかった また 米 国 の NCCN ガイドラインにて 結 腸 癌 の 治 療 に 準 じて 小 腸 癌 の 治 療 を 行 うことが 推 奨 されているものの エビデンスレベルの 高 いデータに 基 づく 推 奨 ではないことが 併 記 されており 小 腸 癌 に 対 する 治 療 として 結 腸 癌 と 同 一 の 薬 物 治 療 が 積 極 的 に 推 奨 され 39