De_Zebra_manual

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いおりとどろき
5 years ago
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1 De_Zebra_for_AVI Ver1.0 - manual -

2 1. はじめにこのソフトは QCam pro 3000 又は 4000( 以下 QCam) で撮影された天体の AVI ファイルに対して FFT(fast フーリエ変換 ) を利用してノイズを除去する目的で作成しました QCam で撮影された AVI ファイルにはビートノイズと呼ばれる縞状のノイズがあり特に天体の様な低輝度での撮影ではかなり目立ちますちなみに同じく天体撮影に用いられる ToUCam にはこのノイズが無いそうです初心者のうちはこれでも満足できるのですが次第に欲が出てきますとこのノイズが邪魔ですが一般のフォトレタッチソフトにあるフィルターでは取り除けません私もそういうことで QCam での撮影をあきらめてしばらくデジタル一眼を使っていましたが土星や木星を撮影するにはやはり WebCam による直焦が有利ですあるとき IRIS というフリーの天体用の画像処理ソフトのチュートリアルを読み込んでいるとある箇所に目が留まりました Periodic pattern noise removal まさにあの縞ノイズですしかも綺麗に除去できています読み解くと FFT 変換を利用していることがわかりました FFT 変換とは Wikipedia から引用するとフーリエ変換は関数をその周波成分の連続スペクトルに分解すること同様にフーリエ逆変換は連続スペクトルから関数を復元することだそうです門外漢には何のこと? ですが得られたデータ群をいろんな周波数成分の合成で表すという事らしいですそれで周期的なノイズはある周波数に集束されてしまうためノイズのみを選んで取り除くことが可能になるという理屈みたいです IRIS ですとスタック後の画像しか処理できませんし何より処理に手間がかかるため AVI ファイルの各フレームに対して処理が出来ないものかと思い立って作り始めました FFT 処理は私がプログラミングに使っている Delphi 用のライブラリが公開されていましたのでこれを利用させていただきこのライブラリのおかげでずいぶんと処理が楽になりました ( 自分で記述したルーチンは 4 倍遅くて使い物になりませんでした AVI ファイルの処理にしても DirectShow 用の DSPack というコンポーネントのお世話になっておりこのようなすばらしいライブラリやコンポーネントを公開して下さっている世界の Delphi ファンの皆様どうもありがとうございます ) いろいろ試行錯誤を繰り返してどうにか使えるようになりましたのでこのたび公開させて頂くことにしましたまだまだ荒削りな箇所もありますが QCam でも ToUCam 並みの画像が得られますので試してみてください

3 2. 使い方 1. 起動ダウンロードをし展開されたフォルダー内にはこのドキュメントとソフトの実行ファイルが入っていますソフトは任意の場所からダブルクリックで起動します起動時に設定ファイルが作られます ( 隠し属性のため見えない事もあります ) 2. ファイルを開くクリッピングフレーム選択スライドバー FFT 処理画面の右上にある File Open をクリックするとファイルを選ぶダイアログが表示されますので AVI ファイルを選んでください尚 QCam で撮影されたファイルを対象とすることを考慮していますので 1 フレームの画素は最大ピクセルまでとなっています超えた画素で構成されている AVI ファイルの場合はメッセージが表示されます

4 注意 :AVI ファイルは出来るだけ無圧縮のものを利用してください圧縮に利用したコーデックが処理に使用している PC 内にインストールされて無いとうまく開けませんファイルが開けるとスライドバーで見たいフレームを選択することが可能になります 3. クリッピングこのボタンで処理したい領域を選択できます惑星の場合はおそらくフレームの 1 画面内で必要な箇所が限られていますので不必要な箇所を削ることで後で行う FFT 処理が速くなります (FFT 処理はデーター数が増えるにしたがって指数的に演算数が増えるためデーターを減らす事は速度的に有利になります ) 先後ボタンを押すと上記の様な画面になります下の方にあるタブで行う処理を選びますタブは左から順に選んで処理を適応してゆくとよいです Threshold:( 域値設定 ) 選んだフレームを 2 値画像にするカットオフ値を決めます対象の惑星がおおよそ選ばれているくらいにし離れた箇所の輝度ノイズを拾い上げない値にします Aligment: ( 整列設定 )

5 先に選んだ域値により得られた 2 値画像のピクセル分布の中心をセットしますここでセットを行うと以後に表示される画像は同じ条件で中心が選ばれてアライメントをそろえるようになります設定をクリアする際には隣の clear ボタンをこのオプションを使うと画面内をふらふらしている惑星の大まかなアライメント修正ができ後で行うクリッピングの範囲を絞り込むことが出来ますまた幾つかの AVI ファイルをあらかじめ連結した場合繋ぎ目で起こる惑星のワープ? を修正することが出来るため後に Registax で処理した際にアライメントを lost してさまよう事が減ります Trace: トレース

6 先に設定し得られた 2 値画像を全フレーム ( あるいは指定したスキップ分をとばして ) を重ねて表示します左は先のアライメントの設定を行ったあとトレースした画像で良好にセンターが修正されています ( 代わりに輝度ノイズがふらふらしてます ) が元のまま重ねると右の様に土星が上下に踊っているのが分かります Clip: 切抜き

リストタブを押して縦あるいは横方向の画素を選びますリストにある画素は FFT において都合のよい数字を選んでいます画面の赤い枠はドラッグして移動できますので対象物が中心にくるように合わせます Set Clip rectangle を押すと切り抜きが設定されます元のフォームに戻るには Close を押します今までの設定は以後のフレームの処理に

7 リストタブを押して縦あるいは横方向の画素を選びますリストにある画素は FFT において都合のよい数字を選んでいます画面の赤い枠はドラッグして移動できますので対象物が中心にくるように合わせます Set Clip rectangle を押すと切り抜きが設定されます元のフォームに戻るには Close を押します今までの設定は以後のフレームの処理に反映されます上記により切り抜き等が設定されるとメインフォームの Clear Clip ボタンが有効になりますこれを押すと切り抜き等の設定はクリアされて AVI ファイルに格納されているままのフレームが表示されます 4.FFT フィルターメインフォームの FFT Filter を押すと画面は元の画像を順 FFT 変換したものを反映した画像になります

画面上の RGB と並んだタブは元の画像の各 RGB プレーンに対して行われた FFT 変換の結果を表示します表示された画面をクリックするとクリック位置を四角形の一頂点とした四角が描かれますこの四角形の内部の領域に対して後で設定するフィルターが適応されます Edge: このスライダーを動かすと画面の赤い枠の角を尖った角から丸角に変形します Threshold:

8 画面上の RGB と並んだタブは元の画像の各 RGB プレーンに対して行われた FFT 変換の結果を表示します表示された画面をクリックするとクリック位置を四角形の一頂点とした四角が描かれますこの四角形の内部の領域に対して後で設定するフィルターが適応されます Edge: このスライダーを動かすと画面の赤い枠の角を尖った角から丸角に変形します Threshold: フィルターを適応する域値を決めます通常左側の上限を決めるスライダは 255 のままです右のスライダで下限を決めますがこちらを動かして適応する値を決めますフィルターの設定設定の仕方 : 順 FFT 変換された画像でこのソフトの表示では 4 隅に近いところが高周波成分 ( 細かい濃度変動を表す ) で中心が低周波成分 ( 緩やかな濃度変動を表す ) を表示していますフィルターをかけてノイズを除去する際に重要な箇所は高周波成分に含まれるノイズですので四隅に近い箇所のノイズをしっかりと除去してやる必要があります逆に低周波成分のノイズは残っても見栄えにほとんど違いは分かりませんただしフィルターをかけすぎて高周波成分を余分に取り除いてしまうと今度画像がボケてしまいます

図左側はデフォルトの状態でのフィルターの適応具合です図に水色で示された箇所にフィルターが適応され値が 0 になります図のようにビートノイズは星の回折光のように十字の高輝度部分として描出される様でこれが規則性を持って並んでいます注目する箇所は先に述べたように四隅に近い箇所の成分ですので

の各プレーンに設定します Same Current Filter setting を押すと RGB の設定を現在の設定に揃えます Preview を押すと現在の設定でフィルターを行った結果を別のフォームで表示します上側のタブを切り替えると元の画像フィルター適応後の画像および両者の差の画像を強調したものが表示されます

9 図左側はデフォルトの状態でのフィルターの適応具合です図に水色で示された箇所にフィルターが適応され値が 0 になります図のようにビートノイズは星の回折光のように十字の高輝度部分として描出される様でこれが規則性を持って並んでいます注目する箇所は先に述べたように四隅に近い箇所の成分ですのでこれらが含まれてかつ画像の高周波成分にかからないように領域を設定しますそして域値のスライダを動かしてノイズの成分が十分含まれるようにあわせます ( 図右側 ) ランダムノイズのようにバックグランドが多少含まれても出来上がりに影響は少ないですがあまり極端にかけすぎるとボケた絵になりますこれを RGB の各プレーンに設定します Same Current Filter setting を押すと RGB の設定を現在の設定に揃えます Preview を押すと現在の設定でフィルターを行った結果を別のフォームで表示します上側のタブを切り替えると元の画像フィルター適応後の画像および両者の差の画像を強調したものが表示されますチェックボックスを付けると別のタブが追加されここではノイズリダクション ( とても重いフィルターで使用は勧められません ) ガウシアンぼかし移動平均ぼかしヒストグラム拡張の設定ができますが通常これらを適応しなくても良好な結果が得られます ( 作成途中の試行錯誤の結果残ったものですランダムノイズは取り除く必要ありません後でスタックすればきれいになくなりますので )

ダイアログ内で自分で適当に変えることも出来ます処理が始まると画面の様に表示されしばらく待つことになります

10 5. 実行 Execute を押すと今まで設定された内容で AVI ファイルが作られます作られる AVI ファイルのデフォルトのファイル名は元の名前にクリッピングの画素や適応したフィルターを表す略号が追加されたものになりますダイアログ内で自分で適当に変えることも出来ます処理が始まると画面の様に表示されしばらく待つことになりますチェックボックスをチェックすると処理後に 60 秒待ってからシャットダウンします大量のフレームを処理し寝る前に仕掛けたときなどに利用してください注意 :4GB を超える AVI ファイルは作成できません

6. その他基本的には QCam で撮影した AVI ファイルにこのフィルターは適応できますので月面を映したものも利用できますフルサイズを処理しますので時間はかかりますが Registax で処理する際に Wavelet のオプションを強めにかけてもノイズが目立ちませんので有効と思います

11 6. その他基本的には QCam で撮影した AVI ファイルにこのフィルターは適応できますので月面を映したものも利用できますフルサイズを処理しますので時間はかかりますが Registax で処理する際に Wavelet のオプションを強めにかけてもノイズが目立ちませんので有効と思いますこの場合はアライメント補正の設定は利用できませんのでご注意ください月面等対象物が大きいもののアライメント補正は今後の課題ですが今のところよいアイデアが出ませんコントラストのよい絵を撮影して Registax に任せましょう? 左 : オリジナルをスタック ( 縞々 ) 右 : 当ソフトでフィルター後にスタック +Wavelet

12 3. 最後に ToUCam は日本では入手性が悪いですしなにより高価です一方 QCam ですと運がよければ某オークションで数千円ぐらいですただし製造終了から年数が経っていますので今後の入手についてどうなるか不安がありますそれでも初心者の方が気楽に改造するには丁度良い値段とおもいますのでどうぞ皆さん QCam で惑星を撮影してこのソフトで処理してみて下さい ( 最後は Registax でスタックですよ ) なおこのソフトの公開にあたり十分に動作確認の検証を行いましたがご使用により生じました如何なる弊害につきましても作者は一切の責任を取りかねますことあらかじめご了承くださいまたこのソフトの無断転載等は一切禁じます July, 2008 by のん吉

2.Picasa3 の実行デスクトップのをダブルククリック一番最初の起動の時だけ下記画面が立ち上がりますマイドキュメントマイピクチャデスクトップのみスキャンにチェックを入れ続行これはパソコン内部の全画像を検索して Picasa で使用する基本データを作成するものですが完全スキャン

2.Picasa3 の実行デスクトップのをダブルククリック一番最初の起動の時だけ下記画面が立ち上がりますマイドキュメントマイピクチャデスクトップのみスキャンにチェックを入れ続行これはパソコン内部の全画像を検索して Picasa で使用する基本データを作成するものですが完全スキャン Picasa3 を使った写真の整理写真の整理はエクスプローラーを開いてフォルダの作成から写真の移動やコピーを行うことが望ましいのですがエクスプローラーの操作を覚えられずに写真の整理が進んでいない人のために画像管理ソフト Picasa3 を使った整理方法を説明しますなおこのソフトは画像に関する多くの機能を持ったものですが画像整理だけの利用では容量も大きいですからエクスプローラーの使い方をマスターしている人はこのソフトを使う必要はありません