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1 平成 27 年度特許庁産業財産権制度問題調査研究報告書 産学官連携から生じる研究成果活用促進のための特許権の取扱に関する調査研究報告書 平成 28 年 2 月 株式会社価値総合研究所

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5 要 約 本調査研究では 産学官連携において共同研究及び受託研究による連携形態から大学等 と企業において共同発明が生じる可能性がある研究を 共同研究等 とし 共同研究等の 成果をイノベーションとして結実させるためにはどうしたら良いか という観点に立って 共同研究等の契約の考え方を検討した 大学等及び企業は 共同研究等を行う目的を理解して共同研究等の成果の取扱に関して協 議すべき契約事項をよく検討するとともに 研究の契約形態や共同研究等の成果である特 許の取扱についても様々な選択肢があることを踏まえ 大学等と企業にとって合理的な契 約形態をさらに検討されることを期待する - i -

6 1. 調査の目的事業を実施する大企業や中小企業等と 基本的に研究をするが事業の実施は行わない大学や公的研究機関等 ( 以下 大学等 という ) によって行われる 産学官連携 の形態には 受託研究 共同研究 寄付金等による研究や 特許権の実施許諾 大学発ベンチャー創出 リエゾン プログラム インターンシップ等の多様な連携形態がある 我が国においては 大学等と企業間において 産学官連携と言えば共同研究と捉えられることが多いように 共同研究が活発に行われている 共同研究の成果として両者による発明が生じた場合 共同出願や共有特許になることが多い 産学あるいは産官での共有特許を巡ってはこれまでも様々な観点で議論されてきたところである 企業側からは 自らの事業化に伴う経営リスクやコストを負担しない大学等から求められることが多い不実施補償の負担についての声があり 大学等からは 第三者への実施許諾や持分譲渡を行いたくても 特許法第 73 条の規定により 他の共有権者の同意が必要とされるため 共有権者である企業の同意が得られない場合に研究成果の活用が阻害されるという声がある 特許法第 73 条は 共有者間の契約で第三者への実施許諾を含めて その条件等を自由に定めることができるので 当事者間で協議して 解消すべき問題であるが 当事者の産学連携に対する目的や価値評価基準の違いなどもあり その利害調整が難しい場合もある また 企業と大学等との間で 共有特許を巡る実施許諾等の条件について契約雛形に基づいた一律かつ硬直的な契約内容 運用がなされる場合があることも 利害調整が難しい場合が生じる原因となっている 昨今 産学官連携を通じたイノベーション創出に対する期待が高まり その手法はベンチャー育成を含め多様化してきているが 引き続き大学等と企業との間において重要な連携の方法である共同研究や受託研究についても 成果の社会実装が一層促進されるよう 研究の成果の取扱について当事者が円滑に合意しうる方法を模索する必要がある 上記の背景を踏まえ 本調査研究では 我が国の産学官連携を取り巻く状況について 研究の性質 研究体制 権利発生の経緯等の種々の条件について勘案した上で 我が国における共有特許に関する規定のあり方 欧米諸国との制度 産学官連携状況等の様々な要素を考慮しつつ 産学官連携による研究成果の社会実装促進に向けて 研究成果の取扱に関する契約内容において留意すべき事項を提示することを目的とする また 産学官連携による研究成果を社会実装し 再び産学官連携につながる循環を活性化する観点から 産学官連携の成果である知的財産の活用促進に向けた施策検討の基礎資料とすることを目的とする 2. 本調査研究の検討の視点我が国におけるこれまでの産学官連携においては 少額 小規模な連携から高額 大規模な研究も含め幅広く 共同研究 という枠組みで進められてきた しかしながら 数多くある共同研究から生まれた成果が 具体的な製品 サービスに結びつく例は 必ずしも - ii -

7 多くなかった 昨今 大学等において産学官連携を取り巻く環境や期待は変わりつつあり 産学官連携を通じたイノベーション創出の期待は高まっている 本調査研究では 産学官連携において共同研究及び受託研究による連携形態から大学等と企業において共同発明が生じる可能性がある研究を 共同研究等 とし 共同研究等の成果をイノベーションとして結実させるためにはどうしたら良いか という観点に立って共同研究等の契約の考え方を検討するものである 3. 調査内容 方法 (1) 公開情報調査書籍 文献 インターネット情報 AUTM(Association of University Technology Managers) 等のデータベース等を活用し 共有特許に関する法制度 産学官連携態様の実態 産学官連携を巡る課題等について情報収集 整理した (2) 国内アンケート調査産学官連携の性質 規模 企業及び大学等における共有特許活用を巡る立場の相異などを考慮しながら 企業 ( 大企業 中小企業 ベンチャー 1,484 者 ) 及び大学等 ( 大学 TLO 公的研究機関 275 者 ) を対象にアンケート調査を実施した (3) 国内ヒアリング調査 公開情報調査 国内アンケート調査及び委員会の議論を踏まえ 企業 13 者 大学等 13 者及び産学官連携に詳しい有識者 8 者にヒアリングを実施した (4) 海外調査海外における共同研究等の成果の取扱に関する動向を把握するため 米国 英国 スイス ドイツ フランスの 5 カ国において 大学等 企業 産学連携に詳しい法律事務所等 35 者にヒアリングを実施した (5) 委員会による検討 調査研究に関して専門的な視点からの検討 分析 助言を得るために 本調査研究に関して専門的な知見を有する者で構成される調査研究委員会を設置し 5 回開催した 4. 大学等と企業における共同研究等の成果の取扱に係る現状と課題既存文献 本調査研究で実施したアンケート調査及びヒアリング調査から 共同研究及び受託研究の実施の現状を把握するとともに 共同研究等の成果の取扱に係る現状と課題を整理した - iii -

8 (1) 国内の共同研究等の現状文部科学省 産学連携等実施状況調査 によれば 2014 年度における大学と企業との共同研究及び受託研究の実施件数 受入額は 共同研究が 19,070 件 416 億円 受託研究が 6,953 件 110 億円となっている 実施件数では 共同研究が受託研究の約 2.7 倍 受入額では約 3.8 倍となっており 大学と企業との関係では共同研究が中心となっている また 2014 年度の大学と企業との共同研究 1 件あたりの受入額は 218 万円 受託研究 1 件あたりの受入額は 159 万円となっている アンケート調査によれば 企業において 過去 5 年間 国内大学との共同研究及び受託研究の実施件数に対する 共同研究及び受託研究から生じた発明をもとにした特許出願件数及び特許取得件数の割合はそれぞれ 45% 30% という結果であった 企業ヒアリングでは 共同研究等によって得られた特許は事業化に結びついていないとの意見があった (2) 海外の共同研究等の現状 OECD 調査によれば 世界の大学等の研究費は 2,380 億ドル 米国が 27.1% と最も多い ついで中国 10.2% 日本 9.1% ドイツ 7.6% フランス 4.8% の順となっている 大学等における 1 件あたりの実施許諾収入額では 日本が 72.2 万円に対し 米国が 1,556.3 万円 欧州が 2,225.0 万円と 欧米に比べて大きな差がある 海外ヒアリングによれば 米国 英国 ドイツ フランス及びスイスでは 産学官連携の形態として共同研究や受託研究の枠組みは存在するが その詳細は国や機関によって異なっている 産学官連携の形態として受託研究が多く 我が国でいう共同研究 ( 企業と大学等の双方が研究者を出して共同で研究する ) が行われる割合は少ないとの回答が多かった また 研究契約時において共有特許となることを極力回避した調整が行われているため 共同研究等の成果として共同発明や共有特許が創出される例は限定的であるとの回答があった さらに 共同研究等の成果は企業が独占的実施権を得る場合が多く 大学が共有特許を第三者へ実施許諾するために 企業の同意を得るための問題は生じにくい状況であると推察される (3) 共同研究等の成果の取扱に係る問題意識と検討事項 (i) 背景共同研究等による成果の取扱について問題が生じる背景として 大きく 3 つの要素がある まず 大学等と企業はそれぞれの立場や役割が大きく異なること 2 つ目として 共同研究等の分野や特性によって 製品への特許の貢献度が異なるため 企業の特許に対する考え方が違うこと 3 つ目として 大学等における研究費 特許関連費用と人材が不足しているため 共同研究等の個別の事情に即した対応や調整ができていないこと が挙げられる - iv -

9 (ⅱ) 共同研究等の契約等における大学等と企業の協議事項 1 共同研究等の成果等に係る費用負担の考え方アンケート調査によると 大学等と企業が共同研究等の契約において 関心の高い協議事項として 特許に関する費用負担 が挙げられている 大学側は 基礎的な研究の段階で大学が負担する研究費 人件費 特許関連費用等の一部を 研究成果を実用した場合に受益者となる企業に合理的な範囲で負担して欲しいとの考えがあることに加え 特許に関する財源が厳しい現状がある 一方 企業は 特許費用負担や実施料の条件に関して大学側の要求が強くなったとの意見もあるほか 共同研究等の成果を事業化し収益を得るまでに企業は製造や販売などに伴う莫大な投資リスクを負うことから それらを踏まえた費用負担の形を大学側に求めることがある 2 不実施補償大学等は自ら事業を実施することは 基本的にないため 大学等が企業に補償料として要求する いわゆる不実施補償を求めることがある 特に 企業に非独占的実施権を与えた場合 大学等は企業の同意を得て第三者に実施許諾することで実施許諾収入を得られる可能性があるにも関わらず 大学等が自己実施しないことを理由に対価を要求されることは 納得しがたいという企業の意見もある アンケート調査によると 大学等と企業が契約等において関心のある協議事項として 非独占的実施権における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 不実施補償の補償料や実施料の算定 といった不実施補償に係る事項が挙げられている 企業ヒアリングにおいても 不実施補償は契約交渉時における関心事項の一つであるとの意見があった 3 第三者への実施許諾に関する同意規定共有特許は 特許法第 73 条第 3 項の規定により 第三者へ実施許諾を行うには共有者全員の同意が必要となる 自己実施しない大学等が共有特許を活用するために 第三者に実施許諾する場合には企業の同意を得る必要がある この場合 企業の判断によって 大学等は第三者への実施許諾ができず 活用されない場合がある 4 契約雛型に固執した対応共同研究等に関する契約にあたって 大学等の契約雛形を利用して契約をしようとする場合があるとされている 企業ヒアリングによれば 大学側の契約雛型に基づいた硬直的な対応により契約交渉が難航する場合があり 状況に合わせた柔軟な対応を大学側に求める声も多い - v -

10 5. 本調査研究における検討事項と考察 前述の 共同研究等の成果の取扱に関する現状と課題 などから設定した検討事項について アンケートやヒアリングを踏まえて考察した (1) 共同研究等の成果を単願あるいは持分の譲渡するための課題共同研究等の成果は大学等と企業の共有特許となる場合が多く それに起因する問題が存在する 海外への訪問調査によると 米国 英国 ドイツ及びスイスでは 大学等と企業の共同研究等の成果が共有特許になる場合は稀である また 共有特許の問題を避けるために 米国 英国やスイスでは大学等に権利を帰属させる ドイツでは企業に権利を譲渡あるいは帰属させることが多いとの回答があった 一方 アンケート調査によると 国内の大学等及び企業の意識として 共同研究等の成果を大学等又は企業どちらかの単願とすることについては 単願にするための交渉に時間を要するため 共有特許のままとし 実施権等の交渉で詰めた方がよい という意見が多い 契約交渉に時間や手間を要するより 研究を進めることが優先されている 共同研究等の成果を企業に帰属 ( 持分譲渡も含む ) させた場合に 大学等の研究への影響や成果が実施されない可能性があることが課題として挙げられている 大学等に帰属 ( 持分譲渡も含む ) させた場合には 大学等において特許の維持費用負担や実施許諾先の探索が必要となることが課題として挙げられた (2) 不実施補償についてアンケート及びヒアリングによると 企業が非独占的実施権を得る契約をする場合でも不実施補償を求めている大学等では 企業との協議により 理解を得ている例がある その一方で 企業が非独占的実施権を得る契約をした場合には不実施補償を求めない大学等もあり その条件として大学等における第三者への実施許諾について事前の同意を契約に含めている例もある この場合 不実施補償を請求しないことによる収入確保の代替手段として 共同研究や受託研究の実施件数を増やすことや 第三者への実施許諾収入でまかなうなど 個々の共同研究等の契約に加えて大学等の組織全体での収益確保に向けた取組も見られる (3) 第三者への実施許諾に関する同意規定についてアンケート及びヒアリングによると 大学等からの第三者への実施許諾については 企業が一定期間実施しなかった場合に 大学等が自由に実施許諾できることを認める場合が多い しかしながら 企業が共同研究等の成果の周辺技術の特許を有しているため 第三者にとって共同研究等の成果を大学等から実施許諾を得る価値が少ない場合もあるが 大学等から第三者へ実施許諾することは実際にはほとんどなく また 企業に対して 大学等から第三者への実施許諾に関する相談もほとんどないことから 第三者に関する同意規定が問題となっていると言い切れない状況がある - vi -

11 海外への訪問調査では 研究成果を活用促進するため 独占的実施権の期間やマイルストーンを定めることにより 企業によって実施されているかを判断 確認するための取決めを行っている場合があるとの回答があった また ドイツ スイス及びフランスでは 共同研究等の成果を広く活用するため 企業に対して独占的実施権を与える分野 製品を限定し それ以外の分野は他者に実施許諾できるように取決めを行っている場合があるとの回答があった (4) 共同研究等の契約雛型の運用についてアンケート調査によると 企業が大学等と研究を行う際 共同研究 受託研究に関わらず 大学の雛型を基本とする場合が多いとの回答であった ヒアリングによると 各大学等で実態に合わせた契約雛型が整備されてきているとの意見があった 実際の契約交渉においては 雛型で対応できる項目と 個別に調整が必要な項目とが存在するため 研究契約雛形があることで交渉が効率的に進む面もある一方 契約雛形にとらわれすぎた調整は共同研究等の阻害要因となる可能性が指摘されている 海外への訪問調査及び既往文献によれば ガイドラインや契約雛形の例として 英国のランバードツールキット ドイツの連邦経済科学省が監修した契約雛形が存在する 契約雛形通りに契約が進まない場合があるので調整が必要となるが これらのガイドラインや契約雛形は 契約の手続等に人員を割けない小さな大学や企業にとって各機関独自の契約雛形を作成する上で参考となっているほか 契約交渉が難航した場合の妥協点を探るため参照情報になっているとの回答があった 6. 共同研究等の成果の取扱に関して留意すべき契約事項と判断要素大学等と企業における共同研究等を行う際に生じる懸念事項を解決するには それぞれの立場や状況 研究成果の活用等の種々の条件を勘案する必要がある そのため 共同研究等の契約を行う際に基本的な内容 ( 研究での公表 権利の帰属 実施許諾 費用負担など ) を定めるにあたって 大学等と企業の共同研究等に対する目的を踏まえる必要があるので ここでは 留意して協議すべき事項やその際に必要と思われる判断要素を示すこととした (1) 共同研究等の目的に応じた協議事項の違い (ⅰ) 大学等及び企業の目的大学等における共同研究等の目的は 大きく分けて 教育 研究 と 研究成果の社会実装 がある この他 大学等が共同研究等を行う目的として 研究費 競争的資金や特許収入など 外部資金獲得 が挙げられる場合もあるが 本調査研究では 研究費などの獲得は研究 教育を実施するためであるという整理から前者に含めた また 特許権の実施許諾による収入は 研究成果が社会実装されたことの結果であって共同研究等の目的ではないと整理した - vii -

12 企業における共同研究等の目的は 研究成果の活用意向 期待という観点で見ると 大きく分けて 自社での独占的実施 第三者も含めた非独占的実施 技術シーズの探索 情報収集 ネットワーク形成 の 3 つに分けられる これらの目的は単一ではなく 複合的な場合も存在する 第三者も含めた非独占的実施 とは 自社で事業化するために独占的実施を確保する必要性が低い場合 若しくは自社が事業対象とする市場や製品が競合しない範囲で自社以外にも広く活用されることを期待する場合である 企業は 自己実施できる状況は確保しつつも 非独占的実施とすることで 特許の実施に係る負担を低減させ 目的の実現を図ることとなる 技術シーズの探索 情報収集 ネットワーク形成 は 企業が既存事業や新規事業のために技術シーズの探索や技術動向の情報収集 あるいは研究者との関係構築が目的であり 研究成果から生じた特許を活用して事業化することの期待は必ずしも高くない 共同研究等を行うこと自体が目的となっていることもある (ⅱ) 大学等及び企業における共同研究等の目的の組合せ前述のように 大学等と企業における共同研究等の目的は 2 ないし 3 つに整理することができ この組合せとなる 下表の右上ほど 共同研究等の成果を事業化する意向が双方とも高いものと想定している なお 実際には 企業及び大学等において複数の目的を持っている場合 共同研究等を行うこととなった経緯や研究の基本的な要件などの状況によって 目的として提示した内容と必ずしも一致しない場合もある 大学企業自社での独占的実施 第三者も含めた非独占的実施 技術シーズの探索 情報収集 ネットワーク形成 表 1 大学等と企業の共同研究等の目的と協議事項教育研究 < イ > 研究成果の特許は企業側に利用価値があり 大学は研究成果の公表等を重要視している場合 特許出願にあたっての研究の公表範囲やタイミング あるいは共同出願とするかなどが協議事項となる <ハ> 企業は自己実施できる状況は確保しつつも 必ずしも独占的実施による事業化の意向や優先度が高くなく 大学等が第三者へ実施許諾する場合 上記と同様に研究の公表範囲やタイミングに加え 特許の費用負担が協議事項となる <ホ> 企業は研究成果を活用した事業化の意向は高くなく 大学は特許化よりも研究結果 内容をもとに研究利用が確保されれば良い場合 特許出願するときには 研究の公表範囲やタイミング あるいは共同出願するかなどが協議事項となる また 特許から収益を得ることは難しいため 特許関連費用の負担や特許として維持するかが協議事項となる 社会実装 <ロ> 企業も大学も事業をすることを期待する場合がある 企業が実施できない場合に第三者への実施許諾することを視野に入れる場合には 企業の事業化のしやすさが協議事項となる なお 企業が事業環境 市場の変化などにより 当初の計画通り 実施できなくなる場合の対応策を協議する必要がある <ニ> 企業は自己実施できる状況は確保しつつ 必ずしも独占的実施による事業化の意向や優先度が高くない場合 社会実装するために 大学等の第三者への特許の実施許諾等を協議事項となる < へ > 企業は研究成果を活用した事業化意向は高くない場合に 大学等において第三者への実施許諾や大学発ベンチャーによって事業化を図るときには 企業との第三者への実施許諾の同意 いわゆる不実施補償 特許関連費用の負担や特許としての維持 大学による企業の持分取得などが協議事項となる - viii -

13 第三者への実施許諾の同意の要否第三者への許諾条件 収入配分(ⅲ) 共同研究等の目的の組合せを踏まえた主な協議事項大学等と企業における共同研究等の目的を実現するには 大学等と企業のそれぞれがその目的を認識し 契約条件等を協議して合意する必要がある アンケート調査及びヒアリング調査を踏まえ 大学等と企業での協議において留意すべき契約事項を抽出した ( 下表参照 ) 下表の契約事項は いずれも協議して定める事項ではあるが 共同研究等の関心事項として 留意いただきたい 表 2 共同研究等の目的の組合せ及び大学等と企業が関心の高い契約事項 目的の組合せ 権利の帰属共同出願するか否か研究の公表範囲産学で関心の高い契約事項 優先交渉権の期間特許の費用負担海外出願の対象国実施権の種類の選択実施権の範囲や期間実施料の設定(有無や金額)イ : 大学 ( 教育 研究 ) 企業 ( 独占実施 ) 〇 〇 〇 〇 - 〇 〇 〇 ロ : 大学 ( 社会実装 ) 企業 ( 独占実施 ) 〇 〇 〇 - 〇 〇 〇 ハ : 大学 ( 教育 研究 ) 企業 ( 非独占実施 ) 〇 〇 〇 - 〇 〇 〇 ニ : 大学 ( 社会実装 ) 企業 ( 非独占実施 ) 〇 〇 - 〇 〇 〇 〇 〇 ホ : 大学 ( 教育 研究 ) 企業 ( 技術シーズ探索 ) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 へ : 大学 ( 社会実装 ) 企業 ( 技術シーズ探索 ) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 凡例 : 大学等と企業が関心の高い協議事項 : - 目的の組合せにより決まる項目で協議にはならない事項 : 無印 協議事項だが 必ずしも関心が高くない事項 (3) 共同研究等の成果の取扱に関する契約における判断要素 大学等と企業が共同研究等の成果の取扱に関する契約を協議するにあたって 考慮すべき事項及びその検討する上で考慮する判断要素を示す (ⅰ) 共同研究等の基本的な要件 共同研究等の基本的な要件として 研究の対象分野 ( 業種 ) 研究段階 バックグラウンド IP 研究予算規模 企業と大学と共同研究等の実績 が挙げられる 項目研究対象分野 ( 業種 ) 研究段階 表 3 共同研究等の基本的な要件概要医薬 創薬系 材料系 組立加工系など業種によって 製品に必要となる特許の数や価値 事業化に必要とされる期間やコストが異なる 基礎研究 応用研究であるか 事業化までの期間を見通す等の材料となる - ix -

14 バックグラウンド IP 研究予算規模 当該企業と大学との共同研究等の実績発明の貢献度 ( 持分比率 ) 大学 企業のどちらの特許をバックグランド特許として実施する研究であるかによって 成果である特許に関して 実施権の種類 権利譲渡や実施料を含めて当該特許の管理に関する判断材料となる 研究に係る予算規模は 特許関連費用の負担割合や実施料など費用負担に関わる事項や契約手続に関する対応の判断材料となる 過去に契約実績があるか否かで 過去の契約書をベースに交渉が可能であるなどの判断材料となる 共同研究等が実施後に明らかになるものであるが 出願時の持分比率や費用負担 収入配分といった判断材料となる (ⅱ) 大学等の判断要素大学等における判断要素としては 研究者の研究継続意向 知財マネジメント意向 財政( 特許関連収入 ) 財政( 支出 ) 研究相手企業 契約交渉 や 企業における社会実装 が挙げられる 項目研究者の研究継続意向 知財マネジメント 財政 ( 特許関連収入 ) 財政 ( 支出 ) 研究相手企業契約交渉企業における特許の社会実装状況 表 4 大学等の判断要素概要研究者の当該テーマに関する研究意向の有無が 研究としての継続的な利用を必要とするか 大学として 当該特許及び知財のポートフォリオとして どの程度知財として所有や管理も含めたマネジメントが必要とされるか 収入を得られる特許は必ずしも多くないなか 収入を得る方法として 実施料 ( 一時払いを含む ) など収入を得る方法 特許収入や運営費など十分な財政状況ではない大学等において特許の出願費用や維持費用は負担であり 一定の予算内で対応する必要があり 特許の出願維持の見極めが必要となる 大企業 中小企業 ベンチャー企業か 国内か海外か 業種によっても対応が異なる 契約交渉に時間や人員をどの程度割くことができるか 共同研究開始時よりも実施許諾等に関わるが 企業が実施しているか 実施していない場合に他者に実施許諾するかの判断材料となる (ⅲ) 企業の判断要素 企業における判断要素としては 成果 ( 特許 ) の活用意向 特許の活用範囲 市場 事業化までの見通し 特許関連費用 契約交渉 が挙げられる 項目研究成果 ( 特許 ) の活用意向特許の活用範囲や市場事業化までの見通し費用 ( 支出 ) 契約交渉 表 5 企業の判断要素概要企業は当該研究成果 ( 特許 ) に対してどのような権利を必要としているか 特許の実施権の種類の判断材料となる 企業が事業化の対象となる市場や製品など特許の活用範囲であり 特許の権利帰属や実施権の範囲 期間の判断材料となる 事業化までの見通しによって 実施権の期間や費用負担等の判断材料となる 費用を固定してしまう場合 実施料など料率で定める場合と費用の発生状況が判断材料となる 特許出願費用 維持費用など研究費と合わせた負担は少なければ少ない方がよい 契約交渉に係る手間をどのように捉えるか 研究の規模等に応じて交渉に時間や人員を割けるのか - x -

15 (3) 共同研究等の成果を社会実装するための契約時の協議事項と判断要素 大学等において共同研究等の成果を社会実装することが想定されている場合 大学等と企業とが協議すべき事項とその判断要素や 参考となる契約内容について述べる (ⅰ) 企業が自ら事業化を目指す意向がある場合 ( 表 1( ロ ) の場合 ) 企業が共同研究等の研究成果を事業化する意向があり 企業の自己実施を前提に独占的実施 あるいは大学等の持分を譲り受ける場合で 大学等も企業により事業化されることを期待するときを想定している 企業が想定する市場や製品等の事業化に向けて考えられる費用や利益を含めた事業性を考慮し 特許の取扱について設定するため 協議する事項としては 独占的実施権の範囲や期間等の条件 が挙げられる また 市場環境の変化や企業の業績や経営方針により 事業化に向けた活動が継続できない場合も想定されうることから 企業が実施できない場合の条件 も協議事項となる 例えば 独占的実施権の範囲 については 企業の 特許の活用範囲や市場 に関する判断と大学等における 研究相手企業 企業における特許の社会実装状況 も考慮した判断によって 独占的実施する範囲を限定することも考えられる これにより 企業は実施料の負担軽減も考慮し 大学等は企業の独占的実施の対象外となった範囲において第三者への実施許諾を行うなど さらに社会実装の可能性が広がる場合もある また 大学等においては研究成果を教育 研究において利用することを前提として 特許出願後あるいは特許取得後に企業へ持分譲渡することもあり得る (ⅱ) 第三者への実施許諾等により社会実装を図る場合 ( 表 1( ニ ) の場合 ) 企業による自己実施が期待できず 企業が非独占的実施権を得ている場合に 研究成果を社会実装するためには 大学等が第三者への実施許諾についての同意を共同研究企業から得ることが必要となる 非独占的実施権においては 不実施補償の有無 第三者への実施許諾に関する同意の有無 実施許諾先や分野 が 協議する事項として挙げられる 非独占的実施権の場合に 大学等が自己実施しないことを理由に 大学等が企業にいわゆる不実施補償を求めることは 大学等が第三者への実施許諾することにより実施収入を得る可能性があることから 関心の高い協議事項の一つである 近年 非独占的実施権の場合 実施の不実施補償を求めないと変更した産業技術総合研究所や物質 材料研究機構の例がある 物質 材料研究機構へのヒアリングによれば 不実施補償を求めないことによって 共同研究等の数が増えたという報告もある また 非独占的実施権の場合には不実施補償条項を置かず 大学等が第三者への実施許諾を自由にできるとし 特許の費用負担は持分に応じて負担している三重大学の例がある 大学等が 共同研究等の成果を社会実装することが目的であることを鑑みれば 第三者 - xi -

16 に実施許諾することを自由とする条項と併せて契約事項として定めることも好ましい なお 不実施補償は大学等における特許関連費用等の収益確保の側面もあるため 不実施補償に代わる収益を 第三者への実施許諾収入や共同研究等の研究費 寄付金などその他の手段で確保することも考えられる (3) その他 共同研究等の目的を果たすための幅広な交渉要素共同研究等の目的を果たすためには 前述のような共同研究等の成果の取扱に関する事項に限らず 幅広な視点をもって協議することも必要である 例えば 共同研究等の予算規模の拡大 共同研究と受託研究の使い分けなど大学等と企業の連携の実態にあった連携形態の見直し インターンシップ 学生教育 共同投資 共同事業化といった取組をも包含した共同事業のような大きな枠組みでの産学連携などが考えられる 7. まとめ我が国におけるこれまでの産学官連携においては 少額 小規模な連携から高額 大規模な研究も含め幅広く 共同研究 という枠組みで進められてきた 数多くある共同研究から生まれた成果は 具体的な製品 サービスに必ずしも結びついてこなかったが 昨今 大学等において産学官連携を取り巻く環境は変わりつつあり 成果を出そうとする産学官連携への期待は高まっている そのため 本調査研究では 大学等及び企業の共同研究等を行う目的を双方が認識し 共同研究等の成果の取扱に関して協議すべき事項を検討することにより 様々な契約内容の選択を見いだすことができ 現行の法制度の中でも柔軟な対応が可能となり 共同研究等の成果が活用されうる契約を行える可能性があることを示した (1) 共同研究等の成果の取扱に関する課題と考察 (ⅰ) 第三者への実施許諾に関する同意について共同研究等の成果によっては 企業が第三者への実施許諾に同意できない場合もあるが 企業が共同研究等の成果の周辺技術の特許を有しているため 第三者にとって共同研究等の成果を大学等から実施許諾を得る価値が少ない場合もあり 大学等において共同保有企業に同意を求めること自体が発生するまでに至っていない面も見受けられる 特許法第 73 条の同意規定そのものが 共同研究等の成果の活用促進を妨げている要因とは必ずしもいえず 大学等と企業とにおいて 実施許諾の可能な範囲 例えば製品 市場や企業などを定めることでも解決しうるものである (ⅱ) いわゆる不実施補償や実施料についていわゆる不実施補償や実施料については 企業が非独占的実施権を選択した場合 不実施補償を求めないが 大学等による第三者への実施許諾を自由とするといった契約例も見られた これにより共同研究等の件数や第三者への実施許諾収入を増やすことで収入を得 - xii -

17 るという考え方である 大学等と企業間では 共同研究等の実施において 不実施補償の有無 実施料の設定 特許の費用負担など費用面が 契約時における関心の高い協議事項となっていたことを踏まえると 上記契約例は解決策の一つではある ただし 大学等における特許に対する費用負担するための財源が厳しいことは喫緊の課題であり 改善が必要である (ⅲ) 海外調査による情報海外への訪問調査からは 共有特許は運用面で課題もあるので共同出願を避けたり 大学等が共有持分を企業に譲渡したり 企業が独占的実施権を受けることなどにより 特許を取扱いやすくしている場合があった さらに 企業によって実施されないことを防ぐために 企業が受ける独占的実施権を分野や製品で限定すること 実施料には最低補償価格を設定することなどは 我が国においても契約の考え方として参考となるものと考えられる (2) 共同研究等の目的に応じた共同研究等の契約に留意すべき事項と判断要素企業と大学等における共同研究等の成果の取扱に関する契約交渉や協議において留意すべき事項や判断材料として 以下のような事項が考えられる 大学等は 教育 研究 研究成果の社会実装 企業は 自社での独占的実施 第三者を含めた非独占的実施 技術シーズの探索 情報収集 ネットワーク形成 といった目的で共同研究等を行うため 目的の組合せにより共同研究等の契約において協議すべき事項や判断する要素が異なる 例えば 企業が独占的実施により事業化の意向がある場合には 独占的実施権の範囲や期間等の条件 などについて 研究対象分野 研究段階 の研究の基本的な要件を踏まえ 企業は 特許の活用範囲や市場 事業化までの見通し を 大学等は 研究相手企業 を判断要素として協議することなどが考えられる (3) 共同研究等の成果の活用促進に向けた産学官連携のあり方共同研究等の成果を活用し 社会実装やイノベーションにつなげるためには 共同研究等といった研究形態や共有特許の取扱に限らず 幅広い視点から産学官連携のあり方を検討することが求められる 例えば 共同研究だけに留まらず インターンシップ 留学生教育 ( 奨学金 ) 講義 共同投資 共同事業化といった取組をも包含した共同事業のような大きな枠組みで産学連携を捉えることも必要である 共同研究等の成果の取扱以外に各種契約事項を考慮して 共同研究等の実施目的を適切に達成し得るような総合的な共同研究契約を実現することも重要である 我が国における大学と企業との共同研究の予算規模は約 218 万円 / 件 (2014 年度 ) であり イノベーション創出に向けて 組織的な共同研究等の規模の拡大を図ることが必 - xiii -

18 要である その際 共同研究等に係る費用の 見える化 を行うことによる必要な経費 ( 人件費相当額の措置や今後の産学連携活動の発展に向けた将来への投資に係る経費等を含む ) の確保と それを可能とする大学の本部機能の体制強化等も重要である また 大学等における財政事情が 不実施補償や特許出願費用負担とも関連していることも鑑みて 大学の財務基盤強化とともに 各大学における知的財産関連予算の適切な確保も必要である 共同研究等の実績の少ない大学や中小企業に対しては 特許をはじめとする知財に関する知見や法務を理解できる人員体制や財政面が必ずしも十分ではない この点は 米国 ドイツやフランスでも同様に課題であることが海外ヒアリングから伺われた その対応策として 例えば各機関が組織単独で対応するのではなく TLO が地域の複数の大学等を取り扱う あるいは複数の大学がコンソーシアムを構築して知財を管理するといった取組を検討することが考えられる 中小企業等への対応策としては 大学等と中小企業の契約手続に際して知財総合支援窓口やよろず支援拠点の活用促進を図ることも考えられる また 政策金融機関 あるいは 政策金融機関の投資を受けた組織との連携も考えていくことも考慮される なお これらは中小企業だけでなく 地方大学等に対する相談も対応することは有用だと考えられる 最後に 本調査研究の検討を踏まえ 大学等及び企業は それぞれの共同研究等を行う目的を理解して共同研究等の成果の取扱に関して協議すべき契約事項をよく検討するとともに 研究の契約形態や共同研究等の成果である特許の取扱についても様々な選択肢があることを踏まえ 大学等と企業にとって合理的な契約形態がさらに検討されることを期待する - xiv -

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21 産学官連携から生じる研究成果活用促進のための特許権の取扱に関する調査研究委員会名簿 委員長 相澤英孝 一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授 委員 各務茂夫 東京大学教授産学連携本部イノベーション推進部長 金間大介 東京農業大学国際食料情報学部国際バイオビジネス学科准教授 北岡浩 名古屋大学学術研究 産学官連携推進本部知財 技術移転グループ特任教授 小林洋一 東光薬品工業株式会社代表取締役社長 ( 東京商工会議所知的財産戦略委員会委員 ) 進藤秀夫 東北大学理事 ( 産学連携担当 ) 林いづみ 桜坂法律事務所弁護士 / 弁護士知財ネット事務局長 山本充 富士フイルム株式会社知的財産本部知財技術部統括マネージャー ( 一般社団法人日本知的財産協会マネジメント第 2 委員会第 3 小委員会委員 ) 吉村隆 一般社団法人日本経済団体連合会産業技術本部上席主幹 (50 音順敬称略 ) オブザーバー前田仁志田名部拓也牧隆志大谷純平田哲也川島純一櫻井昭喜小河了一西田光宏中村健一進士千尋神谷直慈 特許庁総務部企画調査課課長特許庁総務部企画調査課知的財産活用企画調整官特許庁総務部企画調査課課長補佐特許庁総務部企画調査課課長補佐特許庁総務部企画調査課意匠動向係長 / 活用企画係長特許庁総務部企画調査課特許庁総務部企画調査課工業所有権調査員文部科学省科学技術 学術政策局産業連携 地域支援課大学技術移転推進室専門官経済産業省産業技術環境局技術振興 大学連携推進課室長補佐内閣官房知的財産戦略推進事務局参事官補佐国立研究開発法人日本医療研究開発機構知的財産部企画調整グループ長代理国立研究開発法人日本医療研究開発機構知的財産部知的財産コンサルタント 事務局 青木成樹井上陽介小池正雄上村直也 株式会社価値総合研究所取締役執行役員上席主席研究員株式会社価値総合研究所主席研究員株式会社価値総合研究所副主任研究員株式会社価値総合研究所研究員

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25 産学官連携から生じる研究成果活用促進のための特許権の取扱に関する調査研究報告書目次 I. 調査概要 調査目的 本調査研究における検討の視点 調査内容 方法... 3 (1) 公開情報調査... 3 (2) 国内アンケート調査... 3 (3) 国内ヒアリング調査... 4 (4) 海外調査... 4 (5) 委員会による検討... 5 II. 大学等と企業における共同研究等の成果の取扱に係る現状と課題 我が国における共同研究等に関する現状... 6 (1) 大学における産学連携と特許権の取扱の現状... 6 (2) 共同研究及び受託研究の成果の特許出願 実施許諾等へのつながり (3) アンケート調査による共同研究及び受託研究の現状 海外における共同研究等に係る現状 (1) 海外の大学等における研究費 (2) 実施許諾契約の状況 (3) 海外における共有特許の取扱に関する法制度 (4) ヒアリングによる各国の産学官連携の概要 共同研究等の成果の取扱に係る問題意識と検討事項 (1) 背景 (2) 共同研究等の契約等における大学等と企業の協議事項 本調査研究における検討事項 III. 本調査研究における検討事項に関する考察 共同研究等の成果を単願あるいは持分の譲渡とするための課題 (1) 問題の所在 (2) アンケート等を踏まえた考察 不実施補償について (1) 問題の所在 (2) アンケート等を踏まえた考察 第三者への実施許諾等の同意規定について... 67

26 (1) 問題の所在 (2) アンケート等を踏まえた考察 共同研究等における契約雛形の運用について (1) 問題の所在 (2) アンケート等を踏まえた考察 IV. 共同研究等の研究成果の取扱に関して留意すべき契約事項と判断要素 共同研究等の目的に応じた協議事項の違い (1) 大学等における目的 (2) 企業における目的 (3) 企業と大学等が共同研究等を行う経緯 共同研究等の目的の組合せと協議事項 (1) 共同研究等の目的の組合せ (2) 共同研究等の目的の組合せを踏まえた主な協議事項 共同研究等の成果の取扱に関する契約における判断要素 (1) 共同研究等の基本的な要件 (2) 大学等の判断要素 (3) 企業の判断要素 共同研究等の成果を社会実装するための契約時の協議事項と判断要素 (1) 企業が自ら事業化を目指す意向がある場合 (( ロ ) のケース ) (2) 第三者への実施許諾等により社会実装を図る場合 (( ニ ) のケース ) (3) その他 共同研究等の目的を果たすための幅広な交渉要素 V. まとめ (1) 共同研究等の成果の取扱に関する課題と考察 (2) 共同研究等の目的に応じた共同研究等の契約に留意すべき事項と判断要素 (3) 共同研究等の成果の活用促進に向けた産学官連携のあり方 資料 Ⅰ アンケート調査 ( 大学等向け ) 単純集計結果資料 Ⅱ アンケート調査 (TLO 向け ) 単純集計結果資料 Ⅲ アンケート調査 ( 企業向け ) 単純集計結果資料 Ⅳ 英国ランバートツールキットの概要資料 Ⅴ 国内ヒアリング結果概要資料 Ⅵ 海外ヒアリング結果概要

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29 I. 調査概要 1. 調査目的事業を実施する大企業や中小企業等と 基本的に研究をするが事業の実施は行わない大学や公的研究機関等 ( 以下 大学等 という ) によって行われる 産学官連携 の形態には 受託研究 共同研究 寄付金等による研究や 特許権の実施許諾 大学発ベンチャー創出 リエゾン プログラム インターンシップ等の多様な連携形態がある 我が国においては 大学等と企業間において 産学官連携と言えば共同研究と捉えられることが多いように 共同研究が活発に行われている 共同研究の成果として両者による発明が生じた場合 共同出願や共有特許になることが多い 産学あるいは産官での共有特許を巡ってはこれまでも様々な観点で議論されてきたところである 企業側からは 自らの事業化に伴う経営リスクやコストを負担しない大学等から求められることが多い不実施補償の負担についての声があり 大学等からは 第三者への実施許諾や持分譲渡を行いたくても 特許法第 73 条の規定により 他の共有権者の同意が必要とされるため 共有権者である企業の同意が得られない場合に研究成果の活用が阻害されるという声がある 特許法第 73 条は 共有者間の契約で第三者への実施許諾を含めて その条件等を自由に定めることができるので 当事者間で協議して 解消すべき問題であるが 当事者の産学連携に対する目的や価値評価基準の違いなどもあり その利害調整が難しい場合もある また 企業と大学等との間で 共有特許を巡る実施許諾等の条件について契約雛形に基づいた一律かつ硬直的な契約内容 運用がなされる場合があることも 利害調整が難しい場合が生じる原因となっている 昨今 産学官連携を通じたイノベーション創出に対する期待が高まり その手法はベンチャー育成を含め多様化してきているが 引き続き大学等と企業との間において重要な連携の方法である共同研究や受託研究についても 成果の社会実装が一層促進されるよう 研究の成果の取扱について当事者が円滑に合意しうる方法を模索する必要がある 上記の背景を踏まえ 本調査研究では 我が国の産学官連携を取り巻く状況について 研究の性質 研究体制 権利発生の経緯等の種々の条件について勘案した上で 我が国における共有特許に関する規定のあり方 欧米諸国との制度 産学官連携状況等の様々な要素を考慮しつつ 産学官連携による研究成果の社会実装促進に向けて 研究成果の取扱に関する契約内容において留意すべき事項を提示することを目的とする また 産学官連携による研究成果を社会実装し 再び産学官連携につながる循環を活性化する観点から 産学官連携の成果である知的財産の活用促進に向けた施策検討の基礎資料とすることを目的とする - 1 -

30 2. 本調査研究における検討の視点我が国におけるこれまでの産学官連携においては 少額 小規模な連携から高額 大規模な研究も含め幅広く 共同研究 という枠組みで進められてきた しかしながら 数多くある共同研究から生まれた成果が具体的な製品 サービスに結びつく例は 多くなかった 昨今 大学等において産学官連携を取り巻く環境や期待は変わりつつあり 産学官連携を通じたイノベーション創出の期待は高まっている 本調査研究では 産学官連携において共同研究及び受託研究による連携形態から大学等と企業において共同発明が生じる可能性がある研究を 共同研究等 とし 共同研究等の成果をイノベーションとして結実させるためにはどうしたら良いか という観点に立って共同研究等の契約の考え方を検討するものである - 2 -

31 3. 調査内容 方法 (1) 公開情報調査書籍 インターネット情報 AUTM 等のデータベース等を活用し 共有特許に関する法制度 産学官連携態様の実態 産学官連携を巡る課題等について情報収集 整理した (2) 国内アンケート調査産学官連携の性質 規模 企業及び大学等における共有特許活用を巡る立場の相異などを考慮する必要があるため 大学等向け TLO 向け 企業向け 3 種類のアンケート調査を実施した カテゴリ別の配布 回収実績は下表の通りである ( アンケート調査の単純集計結果は資料編を参照 ) 表 I-1 アンケート実施対象と配布回収状況 調査対象 配布数 回収数 回収率 回収数合計 大学等 大学 ( 産学官連携部署 ) 117 者 60 者 50% 公的研究機関 120 者 49 者 42% 回収率 109 者 46% TLO TLO( 承認 認証 ) 38 者 18 者 47% 18 者 47% 企業 一般社団法人日本知的財産協会会員企業 935 者 345 者 37% 理研 産総研ベンチャー 73 者 11 者 14% 大学との共同特許を持つ企業 476 者 103 者 21% 461 者 31% 無記名により調査対象が判別不可能な企業 2 者を含む 調査対象の選定基準は以下の通りである (i) 大学 平成 24~26 年度の 3 カ年で特許実施等件数 特許実施等収入のいずれか上位 100 校に含まれる大学 あるいは上記に含まれないが一般社団法人大学技術移転協議会の会員となっている大学を対象とした なお 送付は産学連携担当部署へ行った (ii) 公的研究機関 国立研究開発研究法人と地方の公設試験研究所を対象とした 地方の公設試験研究所は 地方の実情も可能な限り把握できることが望ましいとの観点から調査対象とした なお 公設試験研究機関については 産業系の公設試験研究機関でかつ当該機関のホームページ - 3 -

32 等から企業との共同研究等を実施している可能性がある機関を抽出して対象とした (iii) 企業 企業は 大学等との共同研究や受託研究の実績があることが望ましいため 一般社団法人日本知的財産協会に加盟する企業 地方で大学等と共有特許を有している中小企業及びベンチャー企業を対象とした 大学等と共同出願若しくは共有特許を有している中小企業は 特許情報プラットフォームから抽出した ベンチャー企業は 産総研技術移転ベンチャー及び理研ベンチャーを対象とした (iv) TLO 大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律 に基づき事業計画が承認 認定された技術移転事業者 ( 承認 TLO 認定 TLO) を対象とした (3) 国内ヒアリング調査 公開情報調査 国内アンケート調査 委員会の議論を踏まえ 主にアンケート調査に回答いただいた機関にヒアリング調査を実施した 表 I-2 国内ヒアリング対象者数 機関 調査対象 訪問数 合計 大学等 大学の産学連携担当部署 8 公的研究機関 2 10 TLO TLO( 承認 認証 ) 3 3 大企業 9 企業 中小企業 3 13 ベンチャー企業 1 有識者 産学官連携に詳しい法律事務所及び研究者 8 8 (4) 海外調査海外における共同研究等の成果の取扱に関する現状や課題を把握するため 米国 英国 スイス ドイツ フランスの 5 カ国において 大学等 企業 産学連携に詳しい法律事務所の 35 者にヒアリングを行った 国別及び対象機関別の実施数は下表の通りである - 4 -

33 表 I-3 海外調査実施機関数 調査対象国対象機関 米国 英国 ドイツ フランス スイス 合計 大学 研究機関 TLO 企業 法律事務所 合計 (5) 委員会による検討 調査研究に関して専門的な視点からの検討 分析 助言を得るために 本調査研究に関して専門的な知見を有する者で構成される調査研究委員会を設置し 5 回開催した 表 I-4 委員会開催実績 開催回 日時 議題 1 平成 27 年 8 月 7 日 ( 金 ) 10:00~12:00 (1) 本調査の概要 (2) 共同研究成果に係る現状整理と本調査における検討事項について (3) 国内アンケート調査について (4) 国内 海外ヒアリングの実施概要について 2 平成 27 年 10 月 13 日 ( 火 ) 10:00~12:00 3 平成 27 年 12 月 18 日 ( 火 ) 15:00~17:00 4 平成 28 年 1 月 15 日 ( 金 ) 13:00~15:00 5 平成 28 年 2 月 3 日 ( 金 ) 13:00~15:00 (1) 前回の主なご指摘 意見と対応 (2) 国内アンケート調査の結果 ( 速報 ) について (3) 共同研究等の取扱に関するベストプラクティスについて (4) 海外ヒアリング調査について (1) 前回の主なご指摘 意見と対応 (2) 国内アンケート調査の結果について (3) 国内 海外ヒアリング調査について (4) 共同研究等の成果に関するベストプラクティス ( 判断要素や選択肢 ) について (1) 前回の主なご指摘 意見と対応 (2) 海外ヒアリング調査について (3) 共同研究等の成果の取扱に関するベストプラクティスの整理案 (4) 調査報告書概要 本編構成案 (1) 調査報告書概要版及び報告書案について - 5 -

34 II. 大学等と企業における共同研究等の成果の取扱に係る現状と課題 本章では 既存文献 本調査研究で実施したアンケート調査及びヒアリング調査から 共同研究及び受託研究の実施の現状を把握するとともに 共同研究等の成果の取扱に係る現状と課題を整理した 1. 我が国における共同研究等に関する現状 (1) 大学における産学連携と特許権の取扱の現状ここでは 我が国における大学等の研究費投入から 研究の実施 発明届出 特許出願 実施許諾 譲渡に係る一連の産学連携活動 ( 下図参照 ) に関する現状について これまでに行われた調査等に基づき整理した 出典 :( 科研費 ) 文部科学省 平成 25 年度科研費 ( 補助金分 基金分 ) の配分について ( 第 2 回 ) ( その他 ) 文部科学省 大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-1 産学連携の全体像 - 6 -

35 (i) 大学等の研究費 2014 年度の大学等における研究費は 3 兆 6,962 億円となっている 組織別の研究費全体に占める割合は 私立が 52.2% 国立が 41.8% 公立が 6.0% となっている 研究費(億 40,000 35,000 30,000 25,000 20,000 34,074 33,824 34,237 34,450 35,498 34,340 35,405 35,624 36,997 36,962 円)15,000 10,000 5,000 年度 出典 : 総務省 平成 27 年科学技術研究調査結果 より作成 図 II-2 大学等の研究費の推移 私立 52.2% 国立 41.8% 公立 6.0% 出典 : 総務省 平成 27 年科学技術研究調査結果 より作成 図 II-3 大学等の組織別研究費割合 (2014 年度 ) - 7 -

36 (ii) 科学研究費補助金 寄付金 2013 年度の大学における科学研究費補助金の採択件数は 64,225 件 配分額 ( 直接経費 ) の総額は約 1,440 億円となっている また 2014 年度の国立大学等における寄付金受入額は約 707 億円となっている 70,000 2,000 60,000 50,000 1,327 1,346 1,340 1,304 1,329 1,290 入 40,000 件 1,000 数(61,061 63,353 64,225 30,000 56,843 件)50,422 円)受 40,315 42,413 44,010 43,644 45,985 20, ,000 年度 1,401 1,451 1,471 1,440 1,500 配分額(億 受入件数配分額 ( 直接経費 ) 0 国立大学 公立大学 私立大学の合計出典 : 文部科学省 科研費( 補助金分 基金分 ) の配分について より作成図 II-4 科学研究費補助金の件数と金額の推移 受入額(億 円) 年度 出典 : 文部科学省 大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-5 国立大学等における寄付金受入額 - 8 -

37 (iii) 共同研究の状況 1 共同研究の実施件数 受入額 2014 年度における大学等の共同研究全体で 22,755 件 受入額 億円となっており 共同研究の実施件数 受入額とも増加傾向にある 共同研究の相手先としては 民間企業の占める比率が多く 2014 年度では実施件数で 8 割以上 受入額で 7 割以上を占めている 25, , 施 15,000 件数(17,586 18,595 19,299 20,147 21,336 22,755 10,000 件)円)実 5,000 年度 受入額(億 実施件数 受入額 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-6 共同研究全体の実施件数 受入額 独立行政法人等 8.5% 国 0.3% 地方公共団体 1.8% その他 5.7% 独立行政法人等 15.3% 地方公共団体 1.0% その他 8.2% 国 0.5% 民間企業 83.8% 民間企業 75.0% 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-7 共同研究の相手先の構成 ( 左 ) 実施件数ベース ( 右 ) 受入額ベース (2014 年度 ) - 9 -

38 2 共同研究の分野 研究費の規模 共同研究の分野を見ると 第 2 期科学技術基本計画 ( 平成 13 年 3 月 30 日閣議決定 ) で定められた重点推進 4 分野が約 6 割を占める また 2013 年度における共同研究全体の研究費の規模別実施件数内訳によると 1 円以上 ~100 万円未満 と 100 万円以上 ~300 万円未満 で約 6 割を占める 年度 % 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ライフサイエンス情報通信情報通信環境ナノテクノロジー 材料その他 出典 : 文部科学省 平成 25 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-8 分野別の共同研究全体の件数推移 500 万円以上 ~ 1000 万円未満 4.9% 300 万円以上 ~500 万円未満 7.1% 1000 万円以上 ~ 5000 万円未満 3.9% 5000 万円以上 ~1 億円未満 0.2% 1 億円以上 0.1% 0 円 17.9% 100 万円以上 ~300 万円未満 33.7% 1 円以上 ~100 万円未満 32.1% 0 円 とは 民間企業等と複数年契約を結び 研究費の受入れを別年度に行った場合等出典 : 文部科学省 平成 25 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成図 II-9 共同研究全体の研究費の規模別実施件数内訳 (2013 年度 )

39 3 大学等と企業との共同研究の状況 大学等と企業との共同研究においては 実施件数 受入額ともに増加傾向にあり 2014 年度の実施件数 受入額は 19,070 件 416 億円となっている また 2014 年度の共同研究 1 件あたりの受入額は 218 万円となっている 企業別共同研究実施件数を見ると 大手企業 中小企業 外国企業とも大学等との共同研究実施件数は増加傾向にある 2014 年度における企業との共同研究実施件数のうち 71.0% が大手企業 27.9% が中小企業 1.1% が外国企業となっている 25, , 施 15,000 件数(10,000 14,779 15,544 16,302 16,925 17,881 19,070 件)円)実 5,000 年度 受入額(億 実施件数 受入額 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-10 大学等と企業との共同研究の実施件数 受入額 数(件)16,000 13,697 12,954 14,000 11,782 12,300 11,128 12,000 10,511 実施 10,000 件 8,000 6,000 4,268 4,416 4,520 4,625 4,927 5,373 4,000 2, 年度 大手企業中小企業外国企業 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成図 II-11 企業別の共同研究実施件数の推移

40 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% % 28.5% 1.2% % 28.1% 1.2% 年度 % 71.8% 27.4% 27.0% 1.3% 1.2% % 27.2% 1.2% % 27.9% 1.1% 大手企業中小企業外国企業 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-12 企業別の共同研究実施件数の内訳 (iv) 受託研究の状況 1 受託研究の実施件数 受入額 2014 年度の受託研究の実施件数及び受入額は 23,023 件 1,914.4 億円となっている 受託研究の相手先としては 独立行政法人等の占める比率が多く 2014 年度では実施件数で 40.3% 受入額で 58.2% を占める 民間企業は実施件数で 30.2% 受入額で 5.8% を占める 24,000 数(件)23,000 1, , , , , , ,000 20,000 22,212 施 件 21,000 23,023 円)実 20,599 20,930 21,217 19,000 19,726 年度 2, , , , 受入額(億 18, 実施件数 受入額 出典 : 文部科学省 平成 25 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-13 受託研究全体の実施件数 受入額

41 地方公共団体 7.8% その他 7.9% 民間企業 30.2% 地方公共団体 2.2% その他 3.3% 民間企業 5.8% 国 30.5% 独立行政法人等 40.3% 国 13.7% 独立行政法人等 58.2% 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-14 受託研究の相手先の構成 ( 左 ) 実施件数ベース ( 右 ) 受入額ベース (2014 年度 ) 2 受託研究の分野 治験等の実施件数等 受託研究の分野については 重点推進 4 分野が約 7 割を占める また 2014 年度における治験等の実施件数及び試験 調査費受入額によると 実施件数ベースでは国立大学等が 8 割以上 受入額ベースでは国立大学等と私立大学等がともに約 5 割を占める 年度 % 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ライフサイエンス情報通信環境ナノテクノロジー 材料その他 出典 : 文部科学省 平成 25 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成図 II-15 分野別の受託研究全体の件数推移

42 表 II-1 治験等の実施件数及び試験 調査費受入額 (2014 年度 ) 実施件数 ( 件 ) 試験 調査費受入額 ( 億円 ) 国立大学等 65, 公立大学等 1, 私立大学等 6, 計 73, 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 3 大学等と企業との受託研究の状況 2014 年度の大学等と企業との受託研究の実施件数 受入額は 6,953 件 111 億円となっている また 2014 年度の受託研究 1 件あたりの受入額は 159 万円となっている 8,000 7,000 6, 施 5,000 件 4,000 数(6, ,000 6,185 6,056 5,760 6,158 件)円)実 2,000 1,000 年度 受入額(億 実施件数 受入額 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-16 大学等と企業との受託研究の実施件数 受入額 企業別受託研究実施件数を見ると 2014 年度の大手企業の受託研究実施件数は 4,443 件 中小企業は 2,510 件 外国企業は 78 件となっている

43 実施件 5,000 4,000 3,000 2,000 4,195 4,143 3,921 1,990 1,913 1,839 1,937 4,221 4,344 4,443 2,333 2,510 1,000 0 数(件) 年度 大手企業中小企業外国企業 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-17 企業別の受託研究実施件数の推移 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% % 31.8% 1.2% % 31.1% 1.4% 年度 % 67.8% 31.5% 31.1% 1.4% 1.0% % 34.6% 1.1% % 35.7% 1.1% 大手企業中小企業外国企業 出典 : 文部科学省 平成 25 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-18 企業別の受託研究実施件数の内訳推移

44 (v) 1 大学等と企業との共同研究 受託研究の特徴 大学等と企業との共同研究 受託研究の比率 民間企業との共同研究と受託研究の比率をみると 件数ベース 金額ベースとも共同研究費の比率が約 7 割以上となっており 大学等と企業との関係では共同研究が中心となっている 0% 20% 40% 60% 80% 100% 年度 % 72.0% 73.9% 73.3% 72.8% 73.3% 29.5% 28.0% 26.1% 26.7% 27.2% 26.7% 共同研究 受託研究 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成図 II-19 大学等と企業との共同研究件数と受託研究件数の比率 0% 20% 40% 60% 80% 100% 年度 % 76.3% 79.4% 77.9% 78.7% 79.0% 27.6% 23.7% 20.6% 22.1% 21.3% 21.0% 共同研究 受託研究 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成図 II-20 大学等と企業との共同研究受入額と受託研究受入額の比率

45 2 共同研究 受託研究における間接経費 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関する研究報告書 のアンケート調査 1 によると 共同研究の間接経費については 10% 前後 (8% 以上 13% 未満 ) の比率が高く 受託研究の間接経費については 30% 前後 (28% 以上 33% 未満 ) の比率が高い 20% 前後 (18~ 23%) 5 校, 6% 30% 前後 (28~ 33%) 1 校, 1% 0% 5 校, 6% 5% 前後 (3~8%) 7 校, 9% 20% 前後 (18~23%) 5 校, 6% 0% 5 校, 6% 5% 前後 (3~8%) 7 校, 9% 15% 前後 (13~ 18%) 9 校, 11% 10% 前後 (8~13 54 校, 67% 10% 前後 (8~ 13%) 54 校, 67% 15% 前後 (13~18% 9 校, 11% 出典 : 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関する研究報告書 図 II-21 共同研究 ( 左 ) 及び受託研究 ( 右 ) における間接経費の直接経費に対する比率 (vi) 大学等による特許出願等 1 発明届出件数及び特許出願件数 2014 年度における大学等による発明届出件数は 8,368 件となっている また 特許出願件数は 9,157 件となっている 12,000 10,202 10,048 9,438 9,529 10,000 9,266 8,833 8,867 8,440 8,494 発 8,346 8,368 明 8,000 届出 6,000 件数(4,000 件)2,000 年度 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-22 大学等による発明届出件数の推移 1 国内の 82 校の産学連携推進本部に相当する組織を対象

46 12,000 特許出願件 10,000 8,000 6,000 5,994 8,527 9,090 9,869 9,435 8,801 8,675 9,124 9,104 9,303 9,157 数(件)年度 4,000 2, 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-23 大学等による特許出願件数の推移 2 国内出願 海外出願の特徴 2014 年度の大学等からの特許出願件数 9,157 件のうち 国内出願は 6,585 件 海外出願 2 は 2,572 件となっている 大学からの海外出願比率 (= 海外特許出願件数 / 総出願件数 ) は 2014 年度は 28.1% となっている 10,000 数(件)8,000 2,455 特 2,002 2,185 2,617 2,587 2,698 2,572 許 出 6,000 願 件 4,000 6,980 6,799 6,490 6,507 6,517 6,605 6,585 2,000 年度 国内出願 海外出願 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-24 大学等による特許出願件数の推移 ( 国内 海外 ) 2 PCT 出願は除く

47 35.0% 率(30.0% 28.7% 28.4% 29.0% 26.0% 25.2% 28.1% 海 25.0% 22.7% 外 出 20.0% 願 比 15.0% %)10.0% 5.0% 年度 0.0% 出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成 図 II-25 大学等による海外出願比率の推移 3 特許出願公開件数 特許登録件数 特許庁行政年次報告書によると 2014 年の大学と承認 TLO による特許公開件数は 4,647 件 特許登録件数は 4,529 件となっている 7,000 5,859 5,764 特 6,000 許 5,139 5,139 4,908 4,834 4,773 出 5,000 4,647 願公 4,000 開 2,886 件 3,000 数(2,032 件)2,000 1,095 1,492 1, 年 出典 : 特許庁 特許庁行政年次報告書 2015 年版 より作成 図 II-26 特許出願公開件数 ( 大学 + 承認 TLO)

48 6,000 数(件)特許 5,000 4,831 4,776 4,529 登録 4,000 3,465 件 3,000 2,195 2,000 1,347 1, 年 出典 : 特許庁 特許庁行政年次報告書 2015 年版 より作成 図 II-27 特許登録件数 ( 大学 + 承認 TLO) 4 単願 共願等の特徴 大学技術移転協議会の調査によると 日本の大学等 3 における国内出願のうち共願の比率は 62.0% 海外出願のうち共願の比率は 65.7% となっている 単独出願 38% 単独出願 34% 共同出願 62% 共同出願 66% 出典 : 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 より作成図 II-28 大学の出願件数に占める共同 単独出願の比率 ( 左 : 国内出願 右 : 海外出願 ) 日本の大学等における国内保有特許件数のうち 大学の共同保有の比率は 52.2% 外国保有特許件数のうち共同保有の比率は 64.0% となっている 3 国内大学 TLO 公的研究機関 102 機関が対象

49 共同出願 52% 単独出願 48% 共同出願 64% 単独出願 36% 出典 : 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 より作成 図 II-29 大学の保有特許に占める単独 共同保有の比率 ( 左 : 国内出願 右 : 海外出願 ) 5 特許に係る費用負担の状況 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関する研究報告書 のアンケート調査 4 によると 大学が単独保有する場合の費用負担については 知的財産部門が負担する と回答した割合が 83% 研究費で負担する と回答した比率が 13% で 大学側の負担が 96% を占める 一方 共同保有の場合 2008 年度では 共同者 ( 企業 ) が全額負担 と 持分比率に応じて負担 との回答が半々であったのに対し 2012 年度では 共同者 ( 企業 ) が全額負担 の割合が 6 割となっている 企業が全額負担 1% その他 3% 大学 ( 研究費 ) 13% 大学 ( 知財部の予算 ) 83% 出典 : 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関する研究報告書 図 II-30 大学が単独保有する場合の費用負担の割合 4 国内の 82 校の産学連携推進本部に相当する組織を対象

50 持分比率以外の比率に応じて負担 4% 持分比率に応じて負担 49% その他 1% 2008 年度 大学が全額負担 ( 研究費 ) 1% 共同保有者 ( 企業 ) が全額負担 42% 大学が全額負担 ( 知財部予算 ) 4% 持分比率以外の比率に応じて負担 0% 持分比率に応じて負担 34% 大学が全額負担 ( 研究費 ) 1% 大学が全額負担 ( 知財部予算 ) 4% 2012 年度 その他 2% 共同保有者 ( 企業 ) が全額負担 60% 出典 : 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関する研究報告書 図 II-31 共同保有する場合の費用負担の割合 (vii) 大学等による実施許諾 1 実施許諾等件数 実施料収入 大学等における特許権実施等件数 5 は増加傾向にあり 2014 年度の実施件数は 10,802 件 実施料収入は 19.9 億円となっている 数(件)12,000 10,802 9,856 2, ,000 8,808 許 権 8,000 実 5,645 施 6,000 4,968 等 4, 件 , 円)特 年度 実施等収入額(億 実施料等収入 特許権実施等件数 2012 年度調査から PCT 出願を行い各国移行する前後に実施許諾した場合等における 実施等件数の集計方法を再整理出典 : 文部科学省 平成 26 年度大学等における産学連携等実施状況について より作成図 II-32 特許権実施等件数 実施等収入額 また 大学技術移転協議会の調査によると 2013 年度における日本の大学等の実施許諾 5 実施許諾又は譲渡した特許権 ( 特許を受ける権利 の段階のものも含む ) の数を指す

51 6 等新規契約件数は 2,463 件 実施許諾等の継続契約件数は 6,127 件となっている 実施許諾等新規契約件 3,000 2,500 2,000 1,500 1, ,691 1,673 1,541 2,298 2,463 0 数(件) 年度 出典 : 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 より作成 図 II-33 大学等の実施許諾等新規契約件数 8,000 実 6,983 施 7,000 6,127 許 5,770 6,000 諾 5,039 等 5,000 4,509 の継 4,000 続 3,000 契約 2,000 件数(1,000 件) 年度 出典 : 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 より作成 図 II-34 大学等の実施許諾等の継続契約件数 2 実施許諾先企業の特徴 実施許諾形態 大学技術移転協議会の調査によると 日本の大学等の大企業への実施許諾が 62.0% を占め最も大きく ベンチャー企業など新たに設立された企業への実施許諾は少ない 実施許 6 特許権 実用新案権 意匠権 著作権 回路配置利用権 育成者権 マテリアル権 (MTA による ) に基づく契約 ただし 著作権とマテリアル提供は年間 10 万円以上の収入があった契約に限定 また 有償の実施許諾契約と譲渡許諾契約を含む

52 諾形態については 非独占的実施許諾契約の比率が約 6 割 独占的実施許諾契約の比率が約 4 割となっている スタートアップ 2.0% 中小企業 36.0% 大企業 62.0% 出典 : 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 より作成 図 II-35 実施許諾先企業の規模 独占 39.6% 非独占 60.4% 出典 : 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 より作成 図 II-36 実施許諾形態 3 実施許諾等収入 大学技術移転協議会の調査によると 日本の大学等 7 の実施許諾等収入について 2013 年度の実施許諾等収入 ( 正味 ) は 22.6 億円となっている 実施許諾等収入内訳をみると その他 ( 契約一時金 譲渡収入等 ) の比率が高い 7 国内大学 TLO 公的研究機関 102 機関を対象

53 実施許諾等収入(億 円) 年度 正味の実施許諾収入 = 受領した実施許諾収入 - 他機関に支払った額出典 : 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 より作成図 II-37 大学等の実施許諾等収入 ( 正味 ) 100% 80% 60% 63.7% 72.6% 74.6% 61.6% 48.3% 40% 1.4% 20.5% 20% 36.3% 27.4% 25.4% 37.1% 31.2% 0% 年度 ランニングロイヤリティー収入株式関連での収入その他のライセンス収入 出典 : 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 より作成 図 II-38 大学等の実施許諾等収入 ( 正味 ) 4 実施料の決定基準 実施許諾料の配分 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関する研究報告書 のアンケート調査 8 によると 実施料の決定方法として ケースバイケース と回答した大学が 45 校 (56%) であり 一定基準を有している大学は 12 校 (15%) である 8 国内の 82 校の産学連携推進本部に相当する組織を対象

54 また 実施許諾料の配分については 6 割近くが 発明者側 50% 大学側 50% 前後となっている 0 校 5 校 10 校 15 校 20 校 25 校 30 校 35 校 40 校 45 校 50 校 ケースバイケース 45 校 一定基準 12 校 TLO に委託 相手側の提示額からスタート 7 校 6 校 通例や実績 経験より 21 校 特許庁などの資料を参考 16 校 製品の売上高 利益率 24 校 要した経費の回収 15 校 製品への貢献度 権利範囲 10 校 教官の意見を参考 その他 5 校 6 校 出典 : 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関する研究報告書 図 II-39 実施料の決定基準 大学数 発明者側 30% 大学側 70% 発明者側 40% 大学側 60% 発明者側 50% 大学側 50% 発明者側 60% 大学側 40% 発明者側 70% 大学側 30% 発明者側 80% 大学側 20% 出典 : 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関する研究報告書 図 II-40 知的財産権の実施許諾料の配分比率の分布 5 不実施補償 大学技術移転協議会の調査によると 日本の大学等 9 10 で不実施補償を収受している大学等は全体の 64% となっている 2013 年度の不実施補償契約件数は 1,353 件である 9 国内大学 TLO 公的研究機関 102 機関を対象 10 大学技術移転協議会の調査において 不実施補償の定義はなされていない 本調査のアンケートでは 不実施補償契約を締結した件数だけでなく 実質的に不実施補償となっているとアンケート回答者が判断した契約も対象としている

55 実施なし 36% 実施あり 64% 出典 : 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 より作成 図 II-41 不実施補償実施の有無 2,000 1,738 1,616 不実施補償契約件 1,500 1,000 数(件)年度 1,388 1,145 1, 出典 : 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 より作成 図 II-42 不実施補償契約件数 6 第三者実施許諾の実施に関する条件の取決め 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関 11 する研究報告書 のアンケート調査によると 第三者への実施許諾に関する条件の取決めについて 実施する権利を一部留保している と回答した大学が 28 校 (35%) と最も多く 実施について規定していない (23 校 29%) 実施する権利を放棄している (22 11 国内の 82 校の産学連携推進本部に相当する組織を対象

56 校 27%) となっている また 共同者の同意なしで第三者への実施許諾を可能にする条項については 設けていない と回答した大学は 54% となっている 実施について規程していない 23 校 29% その他 7 校 9% 実施する権利を放棄している 22 校 27% 実施する権利を一部留保している 28 校 35% 出典 : 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関する研究報告書 図 II-43 共同所有の場合に大学が実施する権利についての取決めの有無 設けていない 43 校 54% 設けている 37 校 46% 出典 : 平成 25 年度特許庁大学知財研究推進事業 知的財産活用に資する大学の組織的取組に関する研究報告書 図 II-44 共同所有者の同意なしで第三者への実施許諾を可能にする条項の有無 (2) 共同研究及び受託研究の成果の特許出願 実施許諾等へのつながり本調査の企業向けアンケート調査によれば 過去 5 年間 企業と国内大学との共同研究及び受託研究の実施件数に対する 共同研究及び受託研究から生じた発明をもとにした特許出願件数及び特許取得件数の割合はそれぞれ 50% 33% という結果であった 企業ヒアリングでは それらは事業化に結び付いていないとの意見があった

57 表 II-2 大学等との共同研究及び受託研究が出願 取得に結びつく割合 ( 過去 5 年間 ) 特許出願 / 取得 共同研究等が出願 取得に結びつく割合 国内特許出願 12 50% 特許取得 13 29% 外国特許出願 33% 特許取得 19% 出典 : 企業向けアンケート調査 また 企業向けアンケート調査の結果と 文部科学省 大学等における産学連携等実施状況について により 共同研究及び受託研究から発明 特許出願 実施許諾について推計を行った 推計に当たっては 共同研究及び受託研究から創出された発明が 特許出願 権利取得され実施許諾に至る各段階においてタイムラグが発生すると考えられるため 各段階のデータ集計範囲を変化させて分析を行った パターン 1( 過去 3 年間の平均のデータによる分析 ) の結果を見ると 企業との共同研究及び受託研究 23,515 件から生み出されたと考えられる発明は 3,086 件 特許出願 3,506 件 実施許諾 5,087 件 ( うち独占 + 譲渡は 2,008 件 ) という推計結果となった STEP1 STEP2 STEP3 STEP4 企業との共同研究等実施件数 企業との共同研究等由来の発明届出件数 企業との共同研究等由来の特許出願件数 企業との共同研究等由来特許の実施許諾件数 推計値 ( アンケート調査結果より推計 ) 統計値 ( 文科省調査 ) 統計値 ( 文科省調査 ) 統計値 ( 文科省調査 ) 大学の実施許諾件数に占める企業との共同研究等由来の特許の実施許諾件数 図 II-45 推計の STEP 12 特許出願の割合 = 大学等の共同研究等がもととなった特許出願件数 / 企業における大学等との共同研究等の件数 13 特許取得の割合 = 大学等の共同研究等がもととなった特許取得件数 / 企業における大学等との共同研究等の件数

58 < パターン 1> 過去 3 年間の平均 (H23~H25 年度 ) < パターン 2> 各ステップの利用データ年次を 1 年ずつずらす < パターン 3> 各ステップの利用データ年次を 2 年ずつずらす H19 年度 H20 年度 パターン 3 2 年 STEP3 に関して 文科省調査では H23 年度以降しか把握できないため 2 年ずらしまでの推計となっている H21 年度 パターン 2 H22 年度 1 年 H23 年度 パターン 1 平均値 H24 年度 H25 年度 平均値 平均値 平均値 STEP1 企業との共同研究等実施件数 STEP2 企業との共同研究等由来の発明届出件数 STEP3 企業との共同研究等由来の特許出願件数 STEP4 企業との共同研究等由来特許の実施許諾件数 図 II-46 各 STEP におけるデータの集計範囲 共同研究 企業との共同研究等件数 国内 海外民間企業との共同研究件数 表 II-3 集計に使用したデータ等 企業との共同研究等企業との共同研究等由来企業との共同研究等由来特許由来の発明届出件数の特許出願件数の実施許諾件数 14 民間企業との共同研究由共同研究由来の発来の特許出願件数明届出件数 ( 国内 + 海外出願 ) ( 実施許諾件数 ) 0.63 独占 + 譲渡の場合 民間企業からの受託民間企業からの受託研究国内 海外民間企業受託研究研究由来の発明届出由来の特許出願件数 ( 実施許諾件数 ) 0.25 からの受託研究件数件数 ( 国内 + 海外出願 ) 出典等文部科学省 産学連携等実施状況調査 文部科学省調査 ( 産学連携等実施状況調査 ) 及びアンケート調査結果 (n=21) より推計 表 II-4 共同研究及び受託研究の成果の発明 特許出願 実施許諾へのつながり 企業との共同研究等由来特許企業との共同研究企業との共同研究等企業との共同研究等の実施許諾件数等実施件数由来の発明届出件数由来の特許出願件数うち独占 + 譲渡 パターン 1 過去 3 年間の平均 (H23FY~H25FY) 23,515 件 3,086 件 3,506 件 5,087 件 2,008 件 パターン 2 各 STEP の利用データ年次を 1 年ずらす パターン 3 各 STEP の利用データ年次を 2 年ずらす 21,873 件 (H22FY) 19,981 件 (H19FY) 3,079 件 (H23FY) 3,184 件 (H21FY) 3,301 件 (H24FY) 3,470 件 (H23FY) 6,188 件 (H25FY) 6,188 件 (H25FY) 2,442 件 (H25FY) 2,442 件 (H25FY) 14 民間企業からの共同研究由来の発明届出件数は統計からは把握できない

59 (3) アンケート調査による共同研究及び受託研究の現状 本調査研究における企業 大学等向けアンケート調査から共同研究及び受託研究の実施状況に関して得られた結果を示す (i) 1 共同研究及び受託研究における契約雛形と契約パターン 共同研究等の契約雛形の利用 企業が大学等と研究を行う際 共同研究 受託研究に関わらず 大学等の雛形を基本とすることが多い 国内 大学 : 共同 (n=357) 国内 大学 : 受託 (n=215) 国内 研究機関 : 共同 (n=280) 国内 研究機関 : 受託 (n=188) 外国 大学 : 共同 (n=126) 外国 大学 : 受託 (n=82) 外国 研究機関 : 共同 (n=104) 外国 研究機関 : 受託 (n=72) % 20% 40% 60% 80% 100% 企業の雛形を基本とすることが多い大学等の雛形を基本とすることが多いどちらともいえない 図 II-47 企業における大学等と共同研究及び受託研究での契約雛形の利用状況 国内企業 : 共同 (n=94) 国内企業 : 受託 (n=92) 外国企業 : 共同 (n=52) 外国企業 : 受託 (n=37) % 20% 40% 60% 80% 100% 企業の雛形を基本とすることが多い大学等の雛形を基本とすることが多いどちらともいえない 図 II-48 大学等の雛形の利用状況

60 2 大学による共同研究等の契約雛形の契約条件パターンの提示 大学等における契約雛形では 特許等の実施権や費用負担等の契約条件を明示的に提示しているのは 41% である 私立大においては 契約条件を明示しているのは 2 校のみであった n=96 n=37 28 者, 29% 18 者, 49% 13 者, 35% 57 者, 59% 11 者, 12% 国公立大学のみ 6 者, 16% 特許の実施権 ( 独占的実施権か非独占的実施権 ) の違いを提示している 特許の実施権以外に 第三者への実施許諾や特許関係費用負担など 複数の条件を組み合わせた契約パターンを提示している 特に契約パターンを明確に提示していない 特許の実施権 ( 独占的実施権か非独占的実施権 ) の違いを提示している 特許の実施権以外に 第三者への実施許諾や特許関係費用負担など 複数の条件を組み合わせた契約パターンを提示している 特に契約パターンを明確に提示していない 図 II-49 大学による共同研究等の契約雛形の契約条件の提示 3 契約条件の提示と共同研究等実績の関係 共同研究等の契約条件を提示している大学等は 共同研究の実施件数及び特許権による実施許諾収入額 ( 文科省調査 ) とも高い 一定の共同研究等の実施実績がある大学においては 契約の雛形を複数提示して対応している

61 国公立 私立 34 特許の実施権 ( 独占的実施権か非独占的実施権 ) の違いを提示している 特許の実施権以外に 第三者への実施許諾や特許関係費用負担等など 複数の条件を組み合わせた契約パターンを提示している 特に契約パターンを明確には提示していない 図 II-50 契約条件パターンの提示と共同研究等実績の関係 ( 実施件数 ) 80,000 69,216 70,000 60,000 55,341 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 1,932 0 国公立特許の実施権 ( 独占的実施権か非独占的実施権 ) の違いを提示している 1,169 私立 10,481 特許の実施権以外に 第三者への実施許諾や特許関係費用負担等など 複数の条件を組み合わせた契約パターンを提示している 特に契約パターンを明確には提示していない 図 II-51 契約条件の提示と共同研究等実績の関係 ( 実施許諾収入額 ) 4 企業と大学における共同研究契約の実績 平成 26 年度の共同研究等の契約は 企業では自社実施の可能性が高い場合には 共同で出願し 企業が独占的実施権を得る 場合が多く 自社実施するか未定の場合には 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) と 共同で出願し 企業が独占的実施権を得る が多い 大学は 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許費用は持分折半 ) とする割合が高い

62 共同で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 企業が単独で出願する ( 大学等から一時金のみで権利を買い取り 企業が利益を得ても利益還元無し ) 企業が単独で出願する ( 大学等から権利を買い取り 企業で利益が出れば利益を大学等に一部還元する ) 大学等が単独で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 大学等が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 大学等が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 企業 :n=380 大学 :n=103 4% 3% 3% 5% 3% 4% 3% 3% 11% 12% 9% 6% 8% 20% 17% 21% 29% 33% 42% 40% 40% 37% 44% 48% 47% 45% 55% 55% 企業 :(1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施が期待される場合企業 :(2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 自社で実施するか未定の場合 企業 :(3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていな 3% い あるいは発明があっても自社で実施しない場合 3% 3% 大学等 4% 7% その他 7% 0% 12% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 図 II-52 共同研究契約のパターンの実績 ( 企業 大学等 ) 共同で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 企業が単独で出願する ( 大学等から一時金のみで権利を買い取り 企業が利益を得ても利益還元無し ) 企業が単独で出願する ( 大学等から権利を買い取り 企業で利益が出れば利益を大学等に一部還元する ) 大学等が単独で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 大学等が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 大学等が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 企業 :n=380 大学 :n=103 0% 0% 0% 0% 3% 2% 2% 1% 0% 0% 0% 1% 0% 0% 1% 0% 9% 11% 12% 12% 10% 13% 13% 13% 19% 20% 26% 31% 企業 :(1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施が期待される場合 企業 :(2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 自社で実施するか未定の場合 企業 :(3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていな い あるいは発明があっても自社で実施しない場合 0% 0% 0% 大学等 0% 2% その他 2% 2% 0% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 図 II-53 共同研究契約の最も多いパターンの実績 ( 企業と大学等 )

63 5 大企業と中小企業における共同研究契約の実績 企業の契約条件について 大企業では 自社実施の意向に関わらず 共同で出願し 企業が独占的実施権を得る 場合が実績として最も多い 中小企業では 自社実施の意向が強ければ 共同で出願し 企業が独占的実施権を得る 場合が多いが 自社実施の意向が弱い場合は 共同で出願し 非独占的実施権を得る 場合が多い 共同で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 企業が単独で出願する ( 大学等から一時金のみで権利を買い取り 企業が利益を得ても利益還元無し ) 企業が単独で出願する ( 大学等から権利を買い取り 企業で利益が出れば利益を大学等に一部還元する ) 大学等が単独で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 大学等が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 大学等が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 大企業 :n=334 中小企業 :n=46 その他 0% 0% 2% 6% 2% 2% 0% 4% 4% 3% 2% 0% 0% 4% 4% 4% 2% 2% 0% 3% 3% 3% 2% 4% 0% 7% 7% 2% 2% 4% 9% 13% 13% 10% 13% 20% 22% 19% 大企業中小企28% 32% 30% 30% 33% 35% 37% 39% 39% 41% 38% 46% 48% 47% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 46% 57% (1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施が期待される場合 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 自社で実施するか未定の場合 (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていない あるいは発明があっても自社で実施しない場合 (1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施が期待される場合 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 自社で実施するか未定の場合 (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていない あるいは発明があっても自社で実施しない場合 業27% 図 II-54 共同研究契約パターンの実績 ( 大企業と中小企業 ) 共同で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 企業が単独で出願する ( 大学等から一時金のみで権利を買い取り 企業が利益を得ても利益還元無し ) 企業が単独で出願する ( 大学等から権利を買い取り 企業で利益が出れば利益を大学等に一部還元する ) 大学等が単独で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 大学等が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 大学等が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 大企業 :n=334 中小企業 :n=46 12% 20% 22% 0% 11% 13% 9% 14% 9% 9% 9% 11% 11% 12% 15% 7% 7% 2% 3% 0% 2% 0% 0% (1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施 0% 0% が期待される場合 0% 0% 0% (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 0% 自社で実施するか未定の場合 0% 0% 0% 0% (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていな 0% 0% い あるいは発明があっても自社で実施しない場合 0% 0% 0% 1% (1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施 0% 0% が期待される場合 0% 0% (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 0% 0% 0% 自社で実施するか未定の場合 0% 2% 2% (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていなその他 0% 3% い あるいは発明があっても自社で実施しない場合 0% 0% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 図 II-55 共同研究契約の最も多いパターンの実績 ( 大企業と中小企業 ) 大企業中小企業- 35 -

64 (ii) 各種契約での取決め 1 大学における各種契約における関心事項大学については 共同出願するか 特許関連費用をどうするかといった特許の出願に係る事項は共同研究契約時点では協議事項に 共同出願契約時点では具体的に決定している場合が多い ただし外国出願については 共同出願の時点で協議事項又は具体的に決定とするという回答が多い また 不実施補償料や実施許諾権に係る事項は 共同研究契約や共同出願契約において協議事項として決定し 実施許諾契約において具体的決定事項であるという回答が多い 大学の成果の発表については 共同研究契約時点で具体的に決定している場合が多い 図 II-56 大学等における具体的決定事項図 II-57 大学等における協議事項 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 共同出願とするか否か共同出願における持分比率特許の出願や出願時期等の判断外国出願における出願対象国独占的実施における不実施補償(独占補償料など)の有無非独占的実施における不実施補償(実施料)の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定(企業の費用負担との相殺等)特許の出願や維持にかかる費用負担独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件(許諾先 実施料や配分など)大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲その他秘密保持契約共同研究契約共同出願契約実施許諾契約 n=103 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 共同出願とするか否か共同出願における持分比率特許の出願や出願時期等の判断外国出願における出願対象国独占的実施における不実施補償(独占補償料など)の有無非独占的実施における不実施補償(実施料)の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定(企業の費用負担との相殺等)特許の出願や維持にかかる費用負担独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件(許諾先 実施料や配分など)大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲その他秘密保持契約共同研究契約共同出願契約実施許諾契約 n=103

65 企業における各種契約における関心事項大学等と同様に 企業も共同出願するか 特許関連費用をどうするかといった特許の出願に係る事項は 協議事項としては共同研究契約時点と回答するものが多い また 外国出願については 共同出願契約時点で協議事項とするものが多い また 不実施補償料や実施許諾権に係る事項は 協議事項としては共同出願契約と回答するものが多い 大学の成果の発表については 共同研究契約時点で協議事項とするか 具体的決定事項とするかで意見が分かれている 図 II-58 企業における具体的決定事項図 II-59 企業における協議事項 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 共同出願とするか否か共同出願における持分比率特許の出願や出願時期等の判断外国出願における出願対象国独占的実施における不実施補償(独占補償料など)の有無非独占的実施における不実施補償(実施料)の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定(企業の費用負担との相殺等)特許の出願や維持にかかる費用負担独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件(許諾先 実施料や配分など)大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲その他秘密保持契約共同研究契約共同出願契約実施許諾契約 n=380 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 共同出願とするか否か共同出願における持分比率特許の出願や出願時期等の判断外国出願における出願対象国独占的実施における不実施補償(独占補償料など)の有無非独占的実施における不実施補償(実施料)の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定(企業の費用負担との相殺等)特許の出願や維持にかかる費用負担独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件(許諾先 実施料や配分など)大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲その他秘密保持契約共同研究契約共同出願契約実施許諾契約 n=380

66 大企業と中小企業における各種契約における関心事項の違い企業の規模別にみると 大企業が多くの事項を共同研究契約から共同出願契約の時点で協議事項としておき 共同出願契約から実施許諾契約で具体的に取り決めるという回答が増加するのに対し 中小企業は多くの事項を共同出願契約の時点で協議事項にしておき 具体的に取り決める事項は全体的に少ない また 中小企業は 秘密保持契約時に取り決める事項も大企業より少ない 図 II-60 大企業における具体的決定事項図 II-61 大企業における協議事項 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 共同出願とするか否か共同出願における持分比率特許の出願や出願時期等の判断外国出願における出願対象国独占的実施における不実施補償(独占補償料など)の有無非独占的実施における不実施補償(実施料)の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定(企業の費用負担との相殺等)特許の出願や維持にかかる費用負担独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件(許諾先 実施料や配分など)大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲その他秘密保持契約共同研究契約共同出願契約実施許諾契約 n=334 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 共同出願とするか否か共同出願における持分比率特許の出願や出願時期等の判断外国出願における出願対象国独占的実施における不実施補償(独占補償料など)の有無非独占的実施における不実施補償(実施料)の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定(企業の費用負担との相殺等)特許の出願や維持にかかる費用負担独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件(許諾先 実施料や配分など)大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲その他秘密保持契約共同研究契約共同出願契約実施許諾契約 n=334

67 図 II-62 中小企業における具体的決定事項図 II-63 中小企業における協議事項 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 共同出願とするか否か共同出願における持分比率特許の出願や出願時期等の判断外国出願における出願対象国独占的実施における不実施補償(独占補償料など)の有無非独占的実施における不実施補償(実施料)の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定(企業の費用負担との相殺等)特許の出願や維持にかかる費用負担独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件(許諾先 実施料や配分など)大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲その他秘密保持契約共同研究契約共同出願契約実施許諾契約 n=46 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 共同出願とするか否か共同出願における持分比率特許の出願や出願時期等の判断外国出願における出願対象国独占的実施における不実施補償(独占補償料など)の有無非独占的実施における不実施補償(実施料)の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定(企業の費用負担との相殺等)特許の出願や維持にかかる費用負担独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件(許諾先 実施料や配分など)大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲その他秘密保持契約共同研究契約共同出願契約実施許諾契約 n=46

68 百億ドル)年((百億ドル)2. 海外における共同研究等に係る現状 (1) 海外の大学等における研究費 (i) 大学等の研究費 OECD 調査によれば 2013 年の世界の大学等の研究費は 2,380 億ドルであり 米国が 27.1% を占め ついで中国 10.2% 日本 9.1% ドイツ 7.6% フランス 4.8% の順となっている 世界合計米国中国ドイツ日本フランス 出典 :OECD Science, Technology and R&D Statistics /Main Science and Technology Indicators /Higher Education Expenditure on R&D -- HERD(million current PPP $ (2015 年 ) より作成 図 II-64 世界の大学の研究費の推移 ( 購買力平価ドルベース ) (ii) 発明届出件数 2013 年度の大学等からの発明届出件数は 日本が 8,346 件 米国が 24,052 件であり 米国は日本の約 3 倍となっている 1 機関あたりの発明届出件数をみると 日本は 8.2 件 / 機関であり 米国 欧州に比べて低くなっている

69 関)30,000 発明届出件 25,000 20,000 15,000 20,642 21,856 23,741 24,052 数(件)年度 10,000 8,867 8,448 8,494 8,346 5, 日本 米国 出典 :( 日 ) 文部科学省 平成 25 年度大学等における産学連携等実施状況について ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 より作成 図 II-65 発明届出件数の日米比較 140 機関 120 あた 100 りの 80 機発明 60 届出件 40 数(20 件 / 0 日本 (FY2013) 米国 (FY2013) 欧州 (FY2009) 出典 :( 日 ) 文部科学省 平成 25 年度大学等における産学連携等実施状況について ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 ( 欧 )The Proton Europe Seventh Annual Survey report FY2009 より作成 図 II-66 1 機関あたりの発明届出件数の日米欧比較 (iii) 特許出願件数 2013 年度の大学等からの特許出願件数は 日本が 9,303 件 米国が 14,995 件であり 米国は日本の約 1.6 倍となっている 特許出願件数 / 発明届出件数 をみると 日本は 1.1 であり 米国に比べ高い値となっている

70 特許出願件数/ 発明届出件数16,000 14,995 14,192 14,000 13,271 12,109 11,925 特 12,000 許 10,000 8,801 8,675 9,124 9,104 9,303 出願 8,000 件数(6,000 件)4,000 2,000 年度 日本 米国 出典 :( 日 ) 文部科学省 平成 25 年度大学等における産学連携等実施状況について ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 より作成 図 II-67 特許出願件数の日米比較 日本 (FY2013) 0.6 米国 (FY2013) 出典 :( 日 ) 文部科学省 平成 25 年度大学等における産学連携等実施状況について ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 より作成 図 II-68 発明届出件数に占める特許出願件数の比率の日米比較 (2) 実施許諾契約の状況 (i) 実施許諾件数 2013 年度の米国の大学等の実施許諾新規契約件数は 6,554 件 ( 日本の大学等 15 の約 2.6 倍 ) 実施許諾の継続契約件数は 43,295 件 ( 日本の約 7 倍 ) となっている 日本の大学等の 1 機関あたり新規実施許諾契約数は 26.5 件 / 機関 (2013 年度 ) となっており 米国よりは小さいものの 欧州 (2009 年度 ) よりも大きい結果となっている 15 国内大学 TLO 公的研究機関 102 機関を対象

71 関)7,000 6,051 6,372 6,554 実 6,000 5,328 5,362 施許 5,000 諾新 4,000 件)規 3,000 2,298 2,463 契 1,691 1,673 2,000 1,541 約件 1,000 数( 日本米国年度 50,000 43,295 実 38,528 38,600 40,007 施 40,000 33,523 許諾 30,000 継続 20,000 契約 10,000 5,039 5,770 6,983 4,509 6,127 件数(0 件) 年度 日本 米国 出典 :( 日 ) 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 より作成 図 II-69 実施許諾新規契約件数及び継続契約件数の比較 ( 上 : 新規 下 : 継続 ) 機 30.0 関あ約 25.0 た件り 20.0 数(件 / 機 の新 規ライセンス契 日本 (FY2013) 32.4 米国 (FY2013) 16.4 欧州 (FY2009) 出典 :( 日 ) 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 ( 欧 )The Proton Europe Seventh Annual Survey report FY2009 より作成 図 II-70 1 機関あたりの新規実施許諾契約件数

72 (ii) 実施許諾等収入 日本及び米国とも実施許諾等収入は増加傾向にある 2013 年度の米国の大学等の実施許諾等収入は 2,735 億円で 日本の約 92 倍である 実施許諾等収入の内訳をみると 米国では日本に比べランニングロイヤリティ収入の比率が高い 実施許諾等収入(億 ,487 2,467 2,417 2,613 2,735 円) 年度 日本 米国 米国は各年の OECD 購買力平価の円換算レートにより算出出典 :( 日 ) 文部科学省 平成 25 年度大学等における産学連携等実施状況について ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 より作成 図 II-71 実施許諾収入の日米比較 100% 80% 60% 63.7% 72.6% 74.6% 61.6% 48.3% 100% 80% 60% 9.5% 11.4% 12.1% 1.3% 3.9% 3.8% 6.2% 5.8% 3.1% 1.7% 40% 1.4% 20.5% 40% 89.1% 84.7% 84.1% 90.8% 92.5% 20% 36.3% 27.4% 25.4% 37.1% 31.2% 20% 0% 年度 0% 年度 その他のライセンス収入株式関連での収入ランニングロイヤリティー収入 その他のライセンス収入株式関連での収入ランニングロイヤリティー収入 出典 :( 日 ) 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 より作成 図 II-72 実施許諾収入内訳の日米比較 ( 左 : 日本 右 : 米国 ) 日本の大学等の 1 件あたりの実施許諾等収入金額 (= 実施許諾等収入額 / 収入を生じた件

73 数 ) は 72.2 万円であり 米国の約 5% 欧州の約 3% 程度である 2, 件あ 2,000.0 たり 1,500.0 の万実施 1,000.0 許諾等 収入( 日本 (FY2013) 1,556.3 米国 (FY2013) 2,225.0 欧州 (FY2009) 出典 :( 日 ) 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 ( 欧 )The Proton Europe Seventh Annual Survey report FY2009 より作成 図 II-73 1 件あたりの実施許諾収入金額の日米欧比較 (iii) ライセンシー企業の特徴 実施許諾形態 円)2.0% ライセンシー企業の特徴についてみると 米国は中小企業への実施許諾が多く スタートアップへの実施許諾も多い 実施許諾形態については 日本 米国とも非独占的実施許諾契約の比率が高い 日本の方が米国より若干独占的実施許諾契約の比率が高い 米国は日本と比較し 規模の小さい企業ほど独占的実施許諾契約を結ぶ傾向にあり スタートアップに対しては約 90% が独占的契約である 0% 20% 40% 60% 80% 100% 日本 36.0% 62.0% 米国 15.7% 43.5% 31.7% 9.1% スタートアップ中小企業大企業その他 出典 :( 日 ) 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 より作成 図 II-74 実施権者 ( 企業 ) の規模の日米比較

74 スタートアップ中小企業大企業日本0% 20% 40% 60% 80% 100% 日本 39.6% 60.4% 米国 34.1% 65.9% 独占 非独占 出典 :( 日 ) 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2013 より作成 図 II-75 実施許諾形態の日米比較 非独占 71% 独占 29% 非独占 51% 独占 49% 非独占 67% 独占 33% 非独占 9% 米国独占 91% 非独占 56% 独占 44% 非独占 66% 独占 34% 日本は 2013 年度 米国は 2006 年度データ 出典 :( 日 ) 大学技術移転協議会 大学技術移転サーベイ大学知的財産年報 2014 年度版 ( 米 )AUTM Licensing Survey FY2006 より作成 図 II-76 実施権者 ( 企業 ) 規模別実施許諾形態の日米比較

75 (3) 海外における共有特許の取扱に関する法制度ここでは 海外における共有特許に関する法制度について整理する 自己実施する場合は 各国とも共有者の同意なく 実施が可能である 第三者に実施許諾 ( 非独占的 ) する場合 米国において特許法の定めではないが同意なく可能という判例が存在する 第三者に独占的に実施許諾する場合は 各国とも同意が必要である 持分を譲渡する場合は 米国 英国 ドイツ及びフランスでは同意なく実施が可能とされている ただし フランスにおいては共有者に譲渡価格の通知や優先的な買取請求を行うことが定められている 日本 米国 英国 ドイツ フランス 表 II-5 各国の特許法における共有特許の取扱 自己実施 実施許諾 ( 非独占的 ) の共有者の同意 実施許諾 ( 独占的 ) の共有者の同意 同意なく可能 同意が必要 同意が必要 ( 特 73 条 2 項 ) ( 特 73 条 3 項 ) ( 特 73 条 3 項 ) 同意なく可能 同意なく可能 同意が必要 ( 特 262 条 ) ( 判決 16 ) ( 判決 ) 同意なく可能 同意が必要 同意が必要 ( 特 36 条 2 項 ) ( 特 36 条 3 項 ) ( 特 36 条 3 項 ) 同意なく可能 同意が必要 同意が必要 ( 民 743 条 2 項 ) ( 民 747 条 ) ( 民 747 条 ) 同意なく可能 同意なく可能 同意が必要 ( 特 L613 条 29 項 (a)) ( 特 L613 条 29 項 (c)) 同意しない場合 裁判所 ( 特 L613 条 29 項 (d)) スイス同意なく可能 ( 特 3 条 8 条 ) 資料 : 各種資料より作成 同意が必要 ( 特 34 条 ) 同意が必要 ( 特 34 条 ) 持分譲渡に関する共有者の同意同意が必要 ( 特 73 条 1 項 ) 同意なく可能 ( 規程なし ) 同意なく可能 ( 特 36 条 3 項 ) 同意なく可能 ( 民 747 条 ) 同意なく可能譲渡価格の通知 優先権あり ( 特 L613 条 29 項 (e)) 同意なく可能 ( 特 33 条 ) (4) ヒアリングによる各国の産学官連携の概要米国 英国 ドイツ フランス スイスでは 産学官連携の形態として共同研究や受託研究等の枠組みが存在し その詳細は国や機関によって異なっている 産学官連携の形態としては 受託研究が多く 我が国でいう共同研究 ( 企業と大学等の双方が研究者を出して共同で研究する ) が行われる割合は少ない また 研究契約時において共有特許となることを極力回避した調整が行われているため 産学官連携の成果として共同発明や共有特許が創出されるケースは限定的であるとの回答がなされた さらに 共同研究等の成果は企業が独占的実施権を有する場合が多く 大学が共有特許を第三者へ実施するために企業に同意を得るための問題は生じにくい状況であると推察される 以下 訪問調査で得られた産学官連携の状況について示す これらは各機関の取組や面会者の意見であり また 同一国でも機関によって意見が異なる場合があるので留意され 16 Schering Corp. v. Roussel-UCLAF SA, 104 F. 3d 341 (Fed. Cir. 1997),Talbot v. Quaker State Oil Refining Co., 28 F. Supp. 544, 548 (W.D. Pa. 1938)

76 たい (i) 共同研究等の研究形態と共有特許の発生状況 米国 英国 ドイツ スイスでは 大学と企業の共同研究等の成果が共有特許になることは稀であるとの回答であった 共有特許の問題を避けるため 米国 英国やスイスでは大学に権利を帰属させることが多く ドイツでは企業に権利を帰属させることが多いとの回答であった また 企業は独占的実施権を選択することが多いとも回答された 一方 フランスでは 企業との共同研究の結果は共有特許となるとの回答であった 特に共有特許となることを避けるような対応は行っていないとの意見があった フランスの大学は 特許の保有数が国からの1つの評価要素となっており それによる国からの資金提供にも関わるため 特許を保有し 手放さない傾向にあるとの回答があった 以下 海外への訪問調査で得られた主な回答を示す 1 米国 Sponsored Research( 受託研究 ) が多く Collaborative Research( 共同研究 ) はあまりない 技術の開発が進み製品化に近い段階では 共同研究や共有特許となることは稀である したがって 共有に起因する問題はあまり生じていない 2 英国 共有特許となることを極力避け 大学又は企業の単独所有とするので 共有に起因する問題はあまり生じていない 3 ドイツ 共同研究や受託研究など企業との連携においてその成果が共有特許となることは少なく 企業が大学の権利を買い取るか 大学に権利が帰属している場合は企業が独占的実施権を得ることが通常である 研究の成果が共有特許となることは稀であるが その場合には 企業によって実施されないことや 第三者への実施許諾の同意が必要などに関しては日本と同様の課題がある 4 フランス 共同研究の研究成果は基本的に共有としている 知財の数が大学の評価に関係しているため 共有特許となる成果を企業に帰属させることなどが少ないと推察される

77 大学の独立採算制への移行に伴い 知財を活用して収益を得る必要性は増している 公的研究機関である MINATEC の場合は 発明者 が MINATEC の研究者になることがほとんどであり 特許を単独で所有し 共同研究の相手方には分野を限定して独占的実施権を設定している (ii) 共同研究等の研究成果の取扱 フランスやドイツにおいて 共有特許となった場合の共有者間での取扱に係る問題意識は存在するが 我が国のように共有特許かつ非独占的実施権を有することによる問題 ( 同意規定等 ) ではなく 研究の成果が企業によって実施されない可能性がある点を問題としているとの回答があった 研究成果が企業により実施されないことを防ぐための対応としては 独占的実施権の有効期間を定める あるいはマイルストーン ( いつまでに特許出願 いつまでに商品化等 ) を定めるといった取決めを行っているとの回答があった また 研究成果を広く社会実装するための対応として ドイツ スイスやフランスでは大学等が企業に独占的実施権を与える分野 製品を限定し それ以外の分野では他者に実施許諾できるように取決めを行っているとした回答があった 実施料の設定については 売上に対する実施料 ( ランニングロイヤリティ ) に加えて最低補償料を設定することにより 企業への事業化を促すとともに 企業が事業化できない場合でも大学等が収益を確保しているとの回答があった 以下 海外への訪問調査で得られた主な回答を示す 1 米国 米国の特許法は日本とは異なり 共同特許であっても他方の合意なしで第三者に実施許諾を付与することができる つまり 企業が特許による権利を社内に留めたいとしても 大学は企業の合意なしで実施許諾できてしまう また 一方が第三者に実施許諾しようとしても 他方も自由に実施許諾できることから権利行使が難しくなり 権利者にとっての価値が低くなるという問題が付随することになる 法律の内容は日本とは異なるが 共同特許の実施許諾付与は難しいという点で根本的な課題は同じである 特許を大学に帰属させ 特許関連費用は企業が負担する形が多い 企業からの委託研究においても 研究費の一部が公的機関 ( 連邦政府や NIH 等 ) からの資金でまかなわれている例が多く バイドールにより知財は大学に帰属する 委託研究先企業とは優先交渉期間を設けて実施許諾交渉を行う 契約の際にマイルストーン ( いつまでに特許出願 いつまでに商品化等 ) が定められていて 企業が

78 それに従えなければ契約を解除し 別の企業を探すという形が多い 2 英国 原則として 金銭的な貢献をした者が知的財産権を得るが 英国の大学は特許を大学に帰属 特許関連費用は企業が負担する形を志向する 3 ドイツ 共有特許の費用負担について 研究期間中は大学と企業ともに負担する場合と 大学が全て負担する場合がある 現在は 大学が負担することに志向されている 4 フランス MINATEC や CNRS など公的研究機関では 企業に実施されないことを防ぐため 独占的実施権を設定する分野や期間を限定して対応している MINATEC では 企業に実施されないことを防ぐため 独占的実施権を設定している特許について 特許費用を負担する代わりに特許の実施を要請する権限を持ち 最低補償額 を設定している 5 スイス 共同研究の発明の成果は大学側に帰属される 委託研究において成果は企業に帰属する (iii) 共同研究等の契約雛形 ガイドラインの存在と利用実態 各国とも大学独自の契約雛形を保有しているとの回答があった 国等によるガイドラインは 英国のランバードツールキット ドイツの連邦経済科学省における雛形が存在する 実際の契約行為においては契約雛形通りに契約が進むことは少ないため その都度調整が必要となるとの回答があった 国等による雛形は 契約の手続等に人員を割けない小さな大学や企業が 各機関独自の契約雛形を作成する上での参考となるほか 契約交渉が難航した場合の妥協点を探るため参照情報にはなるが 雛形そのものが使われていることは少ないとの回答があった 以下 海外への訪問調査で得られた主な回答を示す

79 1 英国 大学はランバートツールキットを参考にした独自雛形を持っているケースが多い 企業側はランバードツールキットを参考にしている企業と参考にしていない企業とに分かれる ランバートツールキットは 交渉が難航した際の妥協案として参照される場合もある 2 ドイツ 科学技術省による雛形は 企業側に有利になっているとの意見もあり 大学等では活用されておらず 各大学は独自の雛形を活用している 科学技術省の雛型は作成された年次が古く使われていない ( 近々改定予定 ) が 使われているとしたら独自の雛型を所有していない団体であると推察される 3 フランス 国などによる統一的な契約雛形はなく 各機関が共同研究契約の雛形を有している 4 スイス 独自の契約雛形をインターネットに公開していたが 実際の契約には契約雛形とは異なるため 契約雛型を使用した交渉ではかえって時間がかかり 現在では雛形を利用せずに契約ごとに十分な話合いを行っている (iv) 大学等と企業との協議事項 各国とも 特許に関しては権利帰属 特許費用負担 実施料等が協議事項となる ただし 米国では 原則権利は大学に帰属することから権利帰属は争点とはならず 実施料の決定が大きな争点となることが多いことが推察される また 研究成果の公表 大学への補償 ( 訴訟等への対応 ) なども各国共通で見解が異なる事項である 共同研究等の成果の取扱に関する契約は 研究開始時 ( 研究開始前 ) に実施料等も含めて定めておくことが多いと回答された 特許の実施料等の価値は研究開始前に不明瞭な場合もあるため その場合にはある程度の幅を持って定め 契約を見直すことを条項に盛り込むこともあるとの回答があった 以下 各国での大学等と企業が協議となる事項に関して得た回答を示す

80 1 米国 大学と企業との交渉においては 実施許諾料が協議事項となる 権利帰属や特許費用負担等で問題となるケースは少ない ( 原則 特許は大学帰属 特許費用は企業負担 ) 大学の発表と特許出願の時期 大学への補償 ( 訴訟等への対応 ) なども協議事項となる 2 英国 権利帰属 特許費用負担 実施料等が協議事項となる 企業の防衛特許としての利用 大学の発表と特許出願の時期 大学への補償 ( 訴訟等への対応 ) なども協議事項となる 3 ドイツ 権利帰属 特許費用負担 実施料 大学 ( 論文等 ) の発表と特許出願の時期等が協議事項となる 4 フランス 大学や研究機関側の研究成果の公表について企業側と協議事項となる 特許の所有権と実施権の範囲に関する取決めを重要視する 実施許諾契約における分野の設定や技術の改良の可否について企業側から要望があり協議となる場合がある (v) その他 ドイツでは 労働者発明法が制定され 発明者には特許での収益の 30% を還元することが定められていた (Arbeitnehmererfindungsgesetz( ArbnErfG ) 42 Nr.4) この 30% を還元することがその財源も含めて問題となっている 具体例としては 大学等が特許の出願や維持費用を企業側に負担させた場合 その費用負担も大学にとっては収益となるとの判断から発明者に還元する必要があるとの回答があった そのため 大学側では費用は大学が負担するように切り替えている例もあるとの回答があった フランスでは 2012 年以降 大学は独立採算制を採用しており 大学の資産から収入を得る努力の重要性が増している 国から配分される予算のほかに 知財を活用して収入を得るという活動がますます必要になってきていると推察される そのような背景から国により株式会社形態の TLO として SATT(TLO) が 国内の地方ごとに 14 カ所設置された 当面

81 10 年間は国による資金的な支援があるとの回答があった 現在 CNRS は CNRS が契約行為を行っているが 徐々に SATT が契約を担うことになるとの回答があった 中小企業や地方大学における産学連携についてドイツ 英国 フランスにおいても 大学との共同研究は 資金的な面でも大企業が多く 中小企業が参画できることは難しい状況は日本と同じであるとの回答があった 中小企業との関係では大学が企業の課題を解決するといったコンサルティングなど発明を生じない場合での連携は行われているとの回答があった 大学における産学連携体制についてドイツではミュンヘン工科大学 カールスルーエ大学といった上位校は独自の体制が築けているが ザールランド大学のような地方大学とでは取り扱う件数や人員体制も 2~3 名程度であることがほとんどで十分に体制が整っている状況ではないとの回答があった 米国でも同様に上位校とその他の大学では随分の開きがあるとの回答が有識者からあった

82 3. 共同研究等の成果の取扱に係る問題意識と検討事項共同研究等の成果は大学等と企業との共有特許となることが多く それに起因する問題がこれまでも数多く指摘されてきた ここでは 共同研究等の成果の取扱に係る課題が生じる背景と課題について示す (1) 背景 (i) 大学等と企業の違い 共同研究等による成果の取扱について問題が生じる背景として 大学等と企業はそれぞれの立場や役割が異なることが指摘されている 大学等には 共同研究等により得られた成果を学会等で発表し 成果を社会に広く還元することを求められるが 企業は共同研究等により得られた成果を特許出願し 事業として収益を得ることを求める 両者の役割や立場の違いが 共同研究等の成果の取扱に対する考え方の違いを生む要因と推察される (ii) 共同研究等の分野や特性に応じて生じる課題 共同研究等が対象とする製品や分野によって 製品への特許の貢献が異なるため 特許の実施許諾条件等の考え方にも違いが見られる 製薬や材料分野といった製品に対する 1 つの特許の貢献度が高い業種においては 独占的実施許諾とすることが多いが 電機や自動車等の製品に対して多くの特許等がある分野においては 非独占的実施許諾が多く 特許に係る費用等も抑えたいという意見がある (iii) 大学等における研究費 知財関連費用と人材不足 前述のように大学における 2013 年度の共同研究数の 1 件あたりの受入額は平均約 200 万円と小規模である また 大学等においては共同研究等契約を確認し個別に対応するための人員体制が必ずしも十分でないところもあり 必ずしも共同研究等の事情に即した対応や調整をできる状態ではない (2) 共同研究等の契約等における大学等と企業の協議事項 アンケート調査において 大学等と企業が共同研究等の契約時において 下記の事項が協議されると回答されている (i) 共同研究等の契約時の重要な協議事項 大学等においては 非独占的実施権における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 が関心の高

83 い協議事項であり その他 特許の出願や維持に係る費用負担 独占的実施権における独占補償料 実施料の算定 といった費用負担に係る事項が関心のある協議事項である 公的研究機関においては 非独占的実施権における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 が最も関心の高い協議事項になっている TLO においても 独占的実施権における不実施補償の有無 が最も関心の高い協議事項となっている 企業においても同様に 不実施補償の有無 に関する項目が関心の高い協議事項となっている 企業に関しては 研究成果の自社での実施の意向の強さによって設問を分けたがそれによる差異は確認できなかった その他 特にない 共同出願とするか否か 30% 25% 20% 共同出願における持分比率 特許の出願や出願時期等の判断 大学 (n=60) 公的研究機関 (n=43) TLO(n=18) 15% 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 10% 5% 0% 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 特許の出願や維持にかかる費用負担 図 II-77 大学等と企業とで主張が異なる事項 ( 大学等 TLO) 特にない 共同出願とするか否か 30% 25% 共同出願における持分比率 その他 20% 特許の出願や出願時期等の判断 n=380 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 15% 10% 5% 0% 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 特許の出願や維持にかかる費用負担 (1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施が期待される場合 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 自社で実施するか未定の場合 (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていない あるいは発明があっても自社で実施しない場合 図 II-78 大学等と企業とで主張が異なる事項 ( 企業 )

84 (ii) 大企業と中小企業における共同研究の契約時の関心事項 大企業については 非独占的実施権における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 が関心の高い協議事項であり その他 独占的実施権における独占補償料 実施料の算定 といった事項が関心のある事項となっている 中小企業については 実施の意向が強ければ 共同出願とするか否か 共同出願における持分比率 特許に出願や維持に係る費用負担 が関心のある協議事項となっている 実施の意向を問わず不実施補償料に関して関心事項になっているという回答は少ない その他 特にない 共同出願とするか否か 25% 20% 15% 共同出願における持分比率 特許の出願や出願時期等の判断 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 10% 5% 0% 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 特許の出願や維持にかかる費用負担 (1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施が期待される場合 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 自社で実施するか未定の場合 (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていない あるいは発明があっても自社で実施しない場合 n=334 図 II-79 大学等と企業とで主張が異なる事項 ( 大企業 ) その他 特にない 共同出願とするか否か 25% 20% 15% 共同出願における持分比率 特許の出願や出願時期等の判断 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 10% 5% 0% 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 特許の出願や維持にかかる費用負担 (1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施が期待される場合 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 自社で実施するか未定の場合 (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていない あるいは発明があっても自社で実施しない場合 n=46 図 II-80 大学等と企業とで主張が異なる事項 ( 中小企業 )

85 4. 本調査研究における検討事項 これまでの調査等及び本調査研究におけるアンケート調査等にから 大学等と企業の契約時における協議事項から 本調査研究において以下の5 項目を検討事項とした 共同研究等の研究成果は共有特許となることが多いが 共有特許による各種課題を解決するため 研究成果を単願あるいは単独帰属など権利の処理を単純化することの可能性や条件 さらにその際に生じる課題はどのようなものがあるか 大学等と企業において共同研究等の契約において 特許費用負担や実施料の設定など費用に関する事項を解決するためにはどのような観点があるのか 共同研究等の研究成果が共有特許となる場合 企業と大学等の不実施補償に関する条件にはどのようなものがあるか 共同研究等の研究成果が共有特許となる場合 自己実施ができない大学等において第三者への実施許諾を行うためには 方法や条件はどのようなものがあるのか 共同研究等の契約は 大学等の契約雛形をベースに利用されていることも多いが 契約雛形のあり方や運用はいかにあるべきか また 契約雛形が共同研究等を促進しうるのか

86 III. 本調査研究における検討事項に関する考察 本章では 前章で掲げた5つの検討事項に対し 問題の所在を整理するとともに アンケート調査 ヒアリング調査を踏まえて考察した 1. 共同研究等の成果を単願あるいは持分の譲渡とするための課題 (1) 問題の所在大学等と企業の共同研究等の成果は両者の共有特許となることが多く それに起因する課題が存在する 米国 英国 ドイツ スイスでは 大学等と企業の共同研究等の成果が共有特許になることは多くないとの回答があった 共有特許の問題を避けるために 米国 英国やスイスでは大学等に権利を帰属させ ドイツでは企業に権利を帰属させるとの訪問調査回答があり フランスでは 共有特許を回避するために権利をどちらかに帰属させるといった意識は特にないとの訪問調査の回答があった (2) アンケート等を踏まえた考察 1 共同研究等の成果を大学等若しくは企業のどちらかに帰属 譲渡させることについて アンケート調査によると 共同研究成果を大学又は企業どちらかの単願とすることについては 単願にするための協議に時間を要するため 共有特許のままとし 実施権等の協議で詰めた方がよい という意見が多い 権利の帰属に関する協議より 研究を進めることが優先されていると推察される また 成果を企業に帰属させた場合 大学の研究への影響や成果が実施されない可能性があることが課題として挙げられている 一方 大学に帰属した場合 特許の維持費用負担増や成果の実施許諾先の探索などが課題として挙げられている 大学 (n=57) 11% 21% 68% 公設試等 (n=41) 2% 32% 66% TLO(n=16) 6% 19% 75% 大企業 (n=316) 31% 12% 57% 中小企業 (n=44) 30% 9% 61% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 共同出願時や権利登録時に 大学等もしくは企業のいずれかに権利を帰属させ 相手方には 独占的実施権や非独占的実施権を与えることにより 権利を単純化した方がよい権利は共有でよいが 共有持分については相手方の同意なく 第三者への実施許諾 ( 非独占的 ) が可能とするなど 第三者への対応を明確にすればよい当事者間で調整すれば良く 標準的な方式を定める必要はない ( 現行でよい ) 図 III-1 今後の共同研究成果等の取扱に関する対応

87 出願前に相手方へ一定の支払が生じる ( 研究から収益を得る前に費用 0% 0% 0% が発生する ) 8% 15% 32% 出願前 ( 権利化後 ) に当該発明 ( 特許 ) の価値の算定が困難なため 譲渡 29% 17% 額や実施料等の決定において協議が難航する 31% 20% 12% 上記 1,2のほか 権利を単願にするための交渉が必要となり 今まで以上 14% 17% に契約段階で時間を要する 9% 7% 20% 10% 大学等の研究活動の継続に支障が生じる恐れがある 17% 1% 0% 0% 発明者だが出願人ではないため 研究担当者及び所属部署の内部評価 0% 大学 (n=60) 6% に影響がある 0% 0% 公的研究機関 (n=43) 2% 出願前の譲渡は出願件数が少なくなるため 貴社の第三者からの評価 5% 0% に影響がある 0% TLO(n=18) 0% 3% 7% 大企業 (n=334) 実施許諾先や譲渡先の探索など 技術移転活動が円滑に進まなくなる 0% 0% 0% 中小企業 (n=46) 7% 共同研究成果が第三者へ実施許諾された際に 適切な収益分配の確保 7% 11% が困難になる ( 単独帰属にした際に 相手への収益分配を行う契約や 3% 0% 2% 7% 共同研究成果の事業化を通じた社会実装が遅延する 0% 6% 0% 0% 共同研究成果を侵害している第三者に対する適切な権利行使が困難に 7% 0% なる 1% 0% 0% 0% 特に生じない 0% 1% 4% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 図 III-2 企業に研究成果を帰属させる場合に最も課題となる事項 出願前に相手方へ一定の支払が生じる ( 研究から収益を得る前に費用が 5% 23% 22% 発生する ) 0% 0% 18% 出願前 ( 権利化後 ) に当該発明 ( 特許 ) の価値の算定が困難なため 譲渡 24% 11% 額や実施料等の決定において協議が難航する 24% 7% 17% 上記 1,2のほか 権利を単願にするための交渉が必要となり 今まで以上 17% 22% に契約段階で時間を要する 6% 7% 0% 0% 大学等の研究活動の継続に支障が生じる恐れがある 0% 1% 0% 0% 発明者だが出願人ではないため 研究担当者及び所属部署の内部評価 0% 0% 大学 (n=60) に影響がある 1% 0% 0% 公的研究機関 (n=43) 出願前の譲渡は出願件数が少なくなるため 貴社の第三者からの評価に 0% 0% 影響がある 0% 2% TLO(n=18) 7% 7% 実施許諾先や譲渡先の探索など 技術移転活動が円滑に進まなくなる 6% 大企業 (n=334) 2% 0% 3% 中小企業 (n=46) 共同研究成果が第三者へ実施許諾された際に 適切な収益分配の確保 2% 11% が困難になる ( 単独帰属にした際に 相手への収益分配を行う契約や 7% 2% 3% 7% 共同研究成果の事業化を通じた社会実装が遅延する 0% 2% 2% 3% 共同研究成果を侵害している第三者に対する適切な権利行使が困難に 5% 0% なる 6% 2% 2% 2% 特に生じない 0% 0% 0% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 図 III-3 大学に研究成果を帰属させる場合に最も課題となる事項

88 2 研究成果を単独の帰属するための条件 研究成果を企業若しくは大学等に帰属させる場合の条件等に関して アンケートの調査結果を示す (a) ケース1 : 原則 大学に帰属し 企業は独占的実施権を得る 条件企業からの回答としては 大学が所有している特許等の利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能な場合 と 大学側に持分を買い取る十分な資金があり 企業に実施させることで大学等に十分な収益が期待される場合 が高い場合には 大学帰属で企業に独占的実施権を与える契約も期待される 企業にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上 33% 29% 重要な分野や技術として位置づけられている場合 ( 独占的実施権を主張す 33% る場合 ) 23% 22% 企業が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当 22% 17% 該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 企業が既に所 22% 有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 16% 9% 大学等が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 48% 21% 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 大学等が所 61% 有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 46% 39% 40% 研究者 ( 大学等 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 19% 56% 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 36% 28% 45% 大学等に企業の持分を買取る十分な資金があり かつ企業に実施させるこ 38% 44% とで大学等に収益が期待される場合 43% 41% 47% 19% 企業が特許に係る費用を全額負担する場合 50% 15% 9% 7% 大学 (n=60) 取得 出願する特許に関して 企業が製品化など事業の目処を十分に見通 12% 17% せない場合 20% 17% 公的研究機関 (n=43) 13% 企業が実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法 10% TLO(n=18) 22% が存在すると考えられる場合 19% 13% 大企業 (n=334) 22% 12% 基礎技術であるなど 他の分野での横展開研究や活用が期待される場合 28% 中小企業 (n=46) 21% 17% 7% 10% 当該共同研究の内容について 新たな共同研究パートナーを探したい場合 22% 14% 13% 7% 10% 発明に関する持分比率が相手方より低い場合 11% 31% 17% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 図 III-4 ケース 1 : 原則 大学に帰属し 企業は独占的実施権を得る 条件

89 (b) ケース 2: 原則 大学に帰属し 企業は非独占的実施権を得る 条件企業からの回答としては 製品化などの事業の目処が十分に見通せない場合 企業が実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 などが高いことから 大学に帰属させ 企業が非独占的実施権を得る条件も期待される 企業にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上重要な分野や技術として位置づけられている場合 ( 独占的実施権を主張する場合 ) 企業が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 企業が既に所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 大学等が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 大学等が所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 研究者 ( 大学等 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 大学等に企業の持分を買取る十分な資金があり かつ企業に実施させることで大学等に収益が期待される場合 企業が特許に係る費用を全額負担する場合 取得 出願する特許に関して 企業が製品化など事業の目処を十分に見通せない場合 企業が実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 基礎技術であるなど 他の分野での横展開研究や活用が期待される場合 当該共同研究の内容について 新たな共同研究パートナーを探したい場合 図 III-5 ケース 2: 原則 大学に帰属し 企業は非独占的実施権を得る 条件 3% 1% 4% 4% 3% 2% 12% 11% 9% 12% 11% 19% 22% 19% 29% 26% 27% 28% 37% 36% 33% 15% 12% 発明に関する持分比率が相手方より低い場合 22% 40% 39% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 20% 24% 28% 33% 33% 37% 40% 40% 40% 38% 45% 43% 48% 46% 56% 大学 (n=60) 公的研究機関 (n=43) TLO(n=18) 大企業 (n=334) 中小企業 (n=46) 63% 61% 62% 62% 67% 67% 72% 72% 80% 78% 83% 83% 83% 83%

90 (c) ケース 3: 原則 企業に帰属し 大学等は 企業の同意許諾を要する等の所定条件下で第三者にサブライセンスできる 条件 大学等からの回答としては 企業が特許に係る費用を全額負担する場合 発明に関する持分比率が相手より低い場合 が高く 企業に帰属させ サブライセンス権を有することが期待できる場合がある 企業からの回答としては 製品化などの事業の目処が十分に見通せない場合 企業が実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 などが高く 合意がなされることも期待される 企業にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上重要な分野や技術として位置づけられている場合 ( 独占的実施権を主張する場合 ) 企業が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 企業が既に所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 大学等が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 大学等が所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 研究者 ( 大学等 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 大学等に企業の持分を買取る十分な資金があり かつ企業に実施させることで大学等に収益が期待される場合 企業が特許に係る費用を全額負担する場合 取得 出願する特許に関して 企業が製品化など事業の目処を十分に見通せない場合 企業が実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 基礎技術であるなど 他の分野での横展開研究や活用が期待される場合 2% 27% 17% 33% 28% 24% 31% 26% 15% 12% 17% 33% 17% 8% 7% 6% 30% 20% 15% 22% 24% 11% 29% 22% 32% 17% 30% 27% 12% 33% 30% 22% 12% 11% TLO(n=18) 38% 大企業 (n=334) 39% 44% 中小企業 (n=46) 53% 61% 45% 39% 49% 41% 44% 大学 (n=60) 公的研究機関 (n=43) 当該共同研究の内容について 新たな共同研究パートナーを探したい場合 図 III-6 ケース 3: 原則 企業に帰属し 大学等はサブライセンス権を有し 企業の同意許諾を要する等の所定条件下で第三者にサブライセンス可能 条件 7% 6% 12% 57% 24% 発明に関する持分比率が相手方より低い場合 61% 28% 20% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 33% 41% 42%

91 (d) ケース 4: 原則 企業に帰属し 大学等はサブライセンス権を有さず 特許法 69 条に定められた 試験 研究 についてのみ自由に実施できる 条件 大学等及び企業からの回答としては 企業が既に所有している特許等がなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になる場合 企業にとって 当該研究成果が事業戦略上重要な分野として位置づけられている場合 などにおいて 企業に帰属させて研究等での実施を認めることも期待される 企業にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上重要な分野や技術として位置づけられている場合 ( 独占的実施権を主張する場合 ) 企業が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 企業が既に所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 大学等が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 大学等が所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 研究者 ( 大学等 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 大学等に企業の持分を買取る十分な資金があり かつ企業に実施させることで大学等に収益が期待される場合 企業が特許に係る費用を全額負担する場合 取得 出願する特許に関して 企業が製品化など事業の目処を十分に見通せない場合 企業が実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 基礎技術であるなど 他の分野での横展開研究や活用が期待される場合 当該共同研究の内容について 新たな共同研究パートナーを探したい場合 0% 0% 0% 2% 5% 6% 7% 6% 2% 2% 6% 10% 12% 7% 7% 11% 13% 15% 14% 13% 15% 17% 20% 17% 20% 15% 17% 20% 24% 27% 27% 22% 27% 31% 33% 35% 39% 48% 47% 50% 50% 50% 50% 50% 57% 60% 61% 64% 大学 (n=60) 公的研究機関 (n=43) TLO(n=18) 大企業 (n=334) 中小企業 (n=46) 52% 14% 発明に関する持分比率が相手方より低い場合 39% 24% 11% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 72% 76% 図 III-7 ケース 4: 原則 企業に帰属し 大学等はサブライセンス権を有さず 特許法 69 条に定められた 試験 研究 についてのみ自由に実施できる 条件

92 2. 不実施補償について (1) 問題の所在大学等は自ら事業を実施することは 基本的には ないため 大学等が企業に対価を要求する いわゆる不実施補償を求めることがある 企業が非独占的実施権を有する場合 大学等は企業の同意を得て第三者に実施許諾することで実施収入を得られる可能性があるにも関わらず 大学等が自己実施しないことを理由に 企業に対価を要求することは 納得しがたいとの企業の意見もある 大学等においては 共同出願特許において大学等の特許収入を最大化するという観点から主張されるという側面がある一方 加えて特許法 35 条に定められた発明者補償を行うための金員を捻出できないことも関係しているとの意見もある アンケート調査によると 大学等と企業が契約等において関心のある協議事項として 非独占的実施権における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 不実施補償の補償料や実施料の算定 といった不実施補償に係る事項が 挙げられている 企業へのヒアリングにおいても契約交渉時における関心事項の一つとして不実施補償を挙げる回答もあった 物質 材料研究機構や産業技術総合研究所が不実施補償を廃止するなど 大学等が不実施補償について請求せず 柔軟に対応しようという動きもある (2) アンケート等を踏まえた考察国内の企業及び大学等へのヒアリングによると 企業が非独占的実施権を得る契約をする場合でも 不実施補償を求めている大学では 企業との協議などにより 理解を得ている例もある 大学等と企業の協議を通じて解決に至る事項ではあるが 企業が納得していない場合もある 特に 非独占実施権において 不実施補償として一時金での支払を求められる場合 収益を生み出していない段階で支払を要求される企業が難色を示す例があるとの回答があった 大学等が特許の維持費用などの費用負担をしている場合は 不実施補償に納得しているという回答もあった また 実施料をランニングロイヤリティで設定している場合は 売上げが生じない限り支払が発生しないため 大きな問題にはならないとの意見もあった ( 実施するような特許においては不実施補償の対象にもならないと想定される ) 企業が独占的実施権を得ている場合には 不実施補償を支払うことについて企業側との合意が得られやすいのではないかと推察される しかし 独占的実施において特許出願時に不実施補償を大学から求められる場合などに 特許の価値が明確でなく 事業利益がまだ得られていない段階では合意できないという企業の回答もあった 一方 産業技術総合研究所 物質 材料研究機構や三重大学では 非独占的実施権の場

93 合に 不実施補償を求めないとして その条件として第三者への実施許諾についての事前の同意を契約に含めている 大学等が不実施補償を受けない場合の収益手段として 共同研究等の実施件数や第三者への実施許諾による収入などの共同研究等の契約に加えて 大学全体での収益確保に向けた取組も見られる アンケート調査によれば 企業に独占的実施権 非独占的実施権を与えている場合とも 実施に得られた利益に応じた実施料( ランニング ロイヤリティ ) としている場合が多い 自由回答においては 企業側から 発明の実施により企業側に利益が生じた場合には 当然 大学等への不実施補償が支払われて然るべきだが 実際には利益に結びつく特許出願は全体のごく一部であり 研究費や出願費用等のリスク負担あっての利益である点を大学等の知財担当者には理解して頂きたい との意見もあった また 非独占実施の場合に無償実施 ( 不実施補償なし ) のオプションがないと 実施料発生のリスクが大きく 不当な支払を要求されることが多いことから 共同研究の中止 あるいは 特許出願しないことを前提とする研究となる といった意見があった a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 0% 17% 17% 13% 13% b. 実施化の成功報酬として一時金 c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 2% 7% 0% 6% 6% 4% 10% 10% 13% 28% 35% 39% 大学 (n=60) 公的研究機関 (n=43) TLO(n=18) 大企業 (n=334) 中小企業 (n=46) 48% 50% 49% e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 17% 19% 25% 38% 44% f. その他の方法 0% 2% 6% 10% 22% g. 定めていない 6% 20% 26% 26% 33% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 図 III-8 独占的実施権における実施料の種類

94 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 b. 実施化の成功報酬として一時金 c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 f. その他の方法 図 III-9 非独占的実施権における実施料の種類 0% 2% 7% 7% 7% 8% 2% 6% 7% 4% 0% 0% 6% 4% 2% 4% 7% 11% 11% 11% 8% 16% 19% 23% 28% 48% 50% 50% 45% 30% 26% g. 定めていない 11% 30% 30% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 39% 大学 (n=60) 公的研究機関 (n=43) TLO(n=18) 大企業 (n=334) 中小企業 (n=46)

95 3. 第三者への実施許諾等の同意規定について (1) 問題の所在共有特許は 特段の取決めをしていない場合 第三者への実施許諾を行うには共有者全員の合意が必要となる 自己実施しない大学等が共有特許を活用するためには 第三者に実施許諾する場合に企業の同意を得る必要がある この場合 企業の判断によって 大学等は第三者への実施許諾ができず 活用されない場合がある (2) アンケート等を踏まえた考察アンケート及びヒアリング調査によると 大学等からの第三者への実施許諾については 企業が一定期間実施しなかった場合に 大学に第三者への実施許諾を自由にすることを認める場合が多い しかしながら 企業が共同研究等の成果の周辺技術に関する特許を有しているため 第三者にとって共同研究等の成果を大学等から実施許諾を得る価値が少ない場合もあるが 大学等から第三者へ実施許諾する例は実際にはほとんどなく また 企業に対して 大学から第三者への実施許諾に関する相談もほとんどないことから 第三者に関する同意規定が問題となっているとまでは言い切れない状況がある ヒアリングによると 海外では研究成果を活用促進するため 日本と同様に独占的実施権の期間を定めるほか マイルストーンを定めるなどし 実施されているかを判断するといった対応が行われているとの回答があった また 共同研究等の成果を広く社会実装させるために 大学や研究機関が企業に独占的実施権を与える分野 製品を限定し それ以外の分野は他者に実施許諾できるように取決めを行っているとした例がドイツ スイス フランスの回答にあった (i) 大学からみた共有特許に関する第三者への実施許諾に関する同意について アンケート調査によれば 企業との共有特許を第三者へ実施許諾するにあたって 企業の同意を必要とすることが阻害要因になっていると感じるかについて どちらともいえない が最も多く 阻害要因と感じているのは 大学 公的研究機関ともに 2 割程度となっている また 大学等において 企業との共有特許で大学等が第三者への実施許諾が可能な場合 当該特許に係るライセンス活動は 企業の同意が必要な特許は 特に対応していない とする回答された割合が高い

96 4% 大学 (n=52) 13% 10% 54% 19% 5% 公的研究機関 (n=38) 11% 11% 45% 29% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% とてもそう思うそう思うどちらともいえないそう思わない全く思わない 図 III-10 大学等は企業との同意を必要とすることが阻害要因と考えているか 研究者に実施許諾先などを紹介してもらう 30% 37% 企業 ( 共同研究等の相手方 ) に実施許諾先を紹介してもらう 9% 17% 大学等自らが実施許諾先の発掘を行う 32% 31% Webサイトなどに登録して公開している 25% 31% TLOなど外部機関に委託している 14% 15% 特に対応していない ( 第三者から引き合いがあれば対応する ) 26% 43% 該当する特許を保有していない 6% 16% その他 3% 2% 0% 10% 20% 30% 40% 50% n=103 企業の同意が必要な特許 企業の同意が不要な特許 図 III-11 第三者への実施許諾可能な場合 大学が行うライセンス活動 2% 56% 3% 企業全体 (n=307) 35% 企業全体 (n=125) 17% 22% 56% 2% 7% 第三者への実施許諾があるもののみ 3% 2% 大企業 (n=275) 36% 大企業 (n=116) 16% 22% 56% 8% 54% 3% 中小企業 (n=32) 25% 72% 中小企業 (n=9) 22% 22% 56% 0% 0% 3% 0% 20% 40% 60% 80% 100% よくある時々あるほとんどない全くない 図 III-12 企業が第三者への実施許諾の同意を大学から求められる頻度 0% 20% 40% 60% 80% 100% 同意することが多いどちらかといえば同意することが多いどちらともいえないどちらかといえば同意しないことが多い同意しないことが多い 図 III-13 企業が大学から第三者への実施許諾を求められた場合 同意する頻度

97 アンケート調査では 第三者への実施許諾に関する条項としては 独占的実施を選択した場合に所定期間を過ぎても 企業が正当な理由なく実施しない場合には 大学等は第三者に実施できる ことを約半数が加えている 非独占的実施の場合は 特段の定めを行っていない場合が多く 同意なしで実施できるのは大学 TLO で 3 割 大企業で 2 割程度であり 中小企業では 1 割である 同意なしで第三者への実施許諾する条項を定めることの課題としては 公的研究機関 大企業 TLO では 今まで以上に契約段階での時間を要する ことが挙げられている 大学では 特許の出願や維持に係る費用負担が生じる こと 中小企業では 実施料の設定や利益配分比率など 共有権者との協議が負担になる ことが挙げられている 企業が独占的実施を選択した場合 所定期間を過ぎても 企業が正当な理由なく実施をしない場合には 貴機関は第三者に実施許諾できることを加えている 28% 48% 56% 54% 63% 企業が独占的実施を選択しない場合 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者へ実施許諾できるとしている 4% 7% 22% 28% 28% 企業が独占的実施を選択しない場合 貴機関の持分について 第三者から実施許諾及び譲渡の要請があった時には 第三者に優先的に独占的実施もしくは権利譲渡するとしている 0% 7% 6% 7% 9% 企業が独占的実施を選択しない場合 企業の同意のもと実施許諾できるとしている ( 特段の定めを行っていない ) 35% 56% 61% 68% 71% 大学 (n=60) 5% 公的研究機関 (n=43) 5% その他 6% TLO(n=18) 5% 大企業 (n=334) 15% 中小企業 (n=46) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 図 III-14 大学等の第三者への実施許諾への対応

98 共同研究等の契約時にかかる交渉が今まで以上に増える 契約の条件として特許の出願や維持に係る費用負担が生じる ( 増える ) 実施許諾先となる第三者の選定などは 企業との信頼関係を維持すべく競合関係等を調査するなど負担が生じる 第三者への実施料の設定や実施許諾した際の収益配分比率など 共有権者との協議が負担になる 第三者にライセンスしたことで 当該ライセンス技術を用いた製品 サービスが問題を起こした場合や国内産業の競争力を相対的に弱める結果となった場合の対外説明対応等のリスクマネジメントへの対処が生じる 大学 (n=60) 公的研究機関 (n=43) TLO(n=18) 大企業 (n=334) 中小企業 (n=46) 図 III-15 契約上同意なしで第三者への実施許諾が可能とすることへの最も課題となるもの 1% 0% 7% 7% 9% 10% 10% 11% 11% 0% 0% 特に生じない 0% 0% 0% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 13% 13% 14% 15% 15% 17% 17% 17% 17% 17% 17% 16% 18% 22% 22% 26%

99 4. 共同研究等における契約雛形の運用について (1) 問題の所在共同研究等に関する契約にあたって 大学等の雛形をベースに利用して契約をしようとする場合があるとの回答がある 企業ヒアリングにおいて 大学の契約雛型があることで契約がスムーズになると一定の評価が得られている一方 大学側の契約雛型に基づいた硬直的な対応により契約交渉が難航する場合があることも指摘されている 状況にあわせた柔軟な対応を求める声も多い (2) アンケート等を踏まえた考察アンケート調査によると 企業が大学等と研究を行う際 共同研究 受託研究に関わらず 大学の雛型を基本とするケースが多い ヒアリングによると 各大学等で実態に合わせた共同研究等の契約雛型が整備されてきているとの声が聞かれている 実際の契約交渉においては 雛型で対応できる項目と 個別に調整が必要な項目とが存在するため 研究契約雛形があることで交渉が効率的に進む面もある一方で 契約雛形にとらわれすぎた調整は共同研究等の阻害要因となる可能性がある 海外において国等によるガイドラインや契約雛形の例として 英国のランバートツールキット ドイツの連邦経済科学省が監修した契約雛形が存在する 当然のことながら 契約雛形通りに契約が進むことはないため その都度調整が必要となるが これらのガイドラインや契約雛形は 契約の手続等に人員を割けない小さな大学 企業や 各機関独自の契約雛形を作成する上で参考となっているほか 契約交渉が難航した場合の妥協点を探るため参照情報になっている

100 IV. 共同研究等の研究成果の取扱に関して留意すべき契約事項と判断要素 大学等と企業における共同研究等を行う際に生じる懸念事項を解決するには それぞれの立場や状況 研究成果の活用等の種々の条件を勘案する必要がある そのため 本章では共同研究等の契約を行う際に基本的な内容 ( 研究での公表 権利の帰属 実施許諾 費用負担など ) を定めるにあたっては 大学等と企業の共同研究等に対する目的を踏まえる必要があり 留意して協議すべき事項やその際に必要と思われる判断要素を示す 1. 共同研究等の目的に応じた協議事項の違い (1) 大学等における目的 17 大学等における共同研究等の目的は 教育 研究 と 研究成果の社会実装 がある 教育 研究 は大学等における組織本来の目的であり 共同研究等においても研究成果を論文等で発表すること 学生が研究に参加することになどにより 目的の実現を図る 研究成果の社会実装 は前者の目的を果たした上で より広く研究成果が社会で活用されるため 企業や大学発ベンチャー又は企業以外の第三者へ実施許諾することにより 事業化されることで 目的の実現を図ることとなる したがって 大学等において研究成果の社会実装は 自らが社会に実装するのではなく企業等に事業化を委ねることとなる また 大学等が共同研究等をする目的として 研究費 競争的資金や特許収入など外部からの資金獲得を挙げられる場合もある 本調査では外部からの資金獲得については 研究費 競争的資金や国や自治体などの受託などによる資金の獲得は教育 研究を実施するためという整理から前者に含めるものとした また 大学等が保有する特許の実施許諾収入等は 研究成果が企業等によって社会実装された結果であって特許の実施許諾収入等を得ること自体が共同研究等の目的ではないと整理している (2) 企業における目的共同研究等についての企業の目的は 研究成果の活用という観点で見ると 自社で独占的実施 第三者も含めた非独占的実施 技術シーズの探索 情報収集 ネットワーク形成 の 3 つを指摘することができる これらの目的は単一ではなく 複合的な場合も存在する 自社で独占的実施 は 特許を活用して自社の事業として収益を得ることが目的であり 専用実施権 独占的実施や大学の持分の譲受けなど 企業が独占的に実施する権利を 17 公的研究機関においては 教育 研究 のうち 研究のみが該当する

101 確保し 目的の実現を図ることが想定される 次に 第三者も含めた非独占的実施 は 研究成果が自社で事業化するために独占的実施権を確保する意義が低い場合や自己実施の可能性が高くなく 自社以外へも実施許諾することを想定しつつ 企業が非独占的実施を締結する場合がある 企業は自己実施できる権利を確保し 非独占的実施により 大学等への実施料等の費用負担を低減させつつ 第三者への実施許諾する可能性を残すことができる 企業が非独占的実施を受ける理由として 大学の方針や独占的実施権など事業化するまでの判断に時間を要する場合など 様々な例が想定される 技術シーズの探索や情報収集 ネットワーク形成 は 企業が既存事業や新規事業のために技術シーズの探索や技術動向の情報収集 あるいは大学等との関係構築が目的であり 研究成果から生じた特許を活用して事業化する意向は低く 共同研究等を行うことで 目的の実現は図られる 特許の実施権に関する種類の選択については 独占的実施権と非独占的実施権の二つともが想定される (3) 企業と大学等が共同研究等を行う経緯企業が大学等と共同研究等を実施する目的に加え 共同研究等を始める経緯も考慮する必要がある 共同研究等を行うきっかけとしては 企業が大学等の研究に興味を持ち自社事業に寄与する研究を行いたい場合 大学等が企業の持つ技術等に対して興味を持ち研究を行いたい場合 ( 企業は当該技術等で事業化は考えていない ) 企業や大学等が相手の設備 機器を利用したい場合などがある また 自社で研究開発能力 体制を有する大手企業においては 共同研究等の成果である特許の帰属が企業側に確保されない場合 事業化や製品化に近い内容を研究テーマとすることは避け 事業化からはやや離れた範囲で行う結果となり 結果的に企業にとって事業化には至らないことになるとの意見があった

102 2. 共同研究等の目的の組合せと協議事項 (1) 共同研究等の目的の組合せ前述のように 大学等と企業における共同研究等の目的は2ないし3つに整理することができ この組合せとなる 下表の右上ほど 共同研究等の成果を事業化する意向が双方とも高いものと想定している なお 実際には 企業及び大学等において複数の目的を持っている場合 共同研究等を行うこととなった経緯や研究の基本的な要件などの状況によって 目的として提示した内容と必ずしも一致しない場合もある 表 IV-1 大学等と企業の共同研究等の目的と 目的の組合せによる協議事項 大学 教育研究 社会実装 企業 自社での独占的実施 <イ> 研究成果の特許は企業側に利用価値があり 大学は研究成果の公表等を重要視している場合 特許出願にあたっての研究の公表範囲やタイミング あるいは共同出願とするかなどが協議事項となる <ロ> 企業も大学も事業をすることを期待する場合がある 企業が実施できない場合で 第三者への実施許諾することを視野に入れるときには 企業の事業化のしやすさが協議事項となる なお 企業が事業環境 市場の変化などにより 当初の計画通り 実施できなくなる場合の対応策を協議する必要がある 第三者も含めた非独占的実施 技術シーズの探索 情報収集 ネットワーク形成 <ハ> 企業は自己実施できる状況は確保しつつも 必ずしも独占的実施による事業化の意向や優先度が高くないので 大学等が第三者へ実施許諾する場合 上記と同様に研究の公表範囲やタイミングに加え 特許の費用負担が協議事項となる <ホ> 企業は研究成果を活用した事業化の意向は高くなく 大学は特許化よりも研究結果 内容をもとに研究利用が確保されれば良い場合 特許出願するときには 研究の公表範囲やタイミング あるいは共同出願するかなどが協議事項となる また 特許から収益を得ることは難しいため 特許関連費用の負担や特許として維持するかが協議事項となる < ニ > 企業は自己実施できる状況は確保しつつ 必ずしも独占的実施による事業化の意向や優先度が高くないため 社会実装するためには 大学等の第三者への特許の実施許諾等を協議事項となる < へ > 企業は研究成果を活用した事業化意向は高くない場合に 大学等において第三者への実施許諾や大学発ベンチャーによって事業化を図るときには 企業との第三者への実施許諾の同意 いわゆる不実施補償 特許関連費用の負担や特許として維持するか 大学による企業の持分取得などが協議事項となる (2) 共同研究等の目的の組合せを踏まえた主な協議事項大学等と企業における共同研究等の目的を実現するには 大学等と企業のそれぞれがその目的を認識し 契約条件等を協議して合意する必要がある アンケート調査及びヒアリング調査を踏まえ 大学等と企業での協議において留意すべき契約事項を抽出した ( 下表参照 ) 下表の契約事項は いずれも協議して定める事項ではあるが 共同研究等の関心事項として 留意いただきたい

103 第三者への実施許諾の同意の要否第三者への許諾条件 収入配分表 IV-2 共同研究等の目的の組合せと大学等と企業が関心の高い契約事項 目的の組合せ 権利の帰属 持分比率共同出願するか否か研究の公表範囲産学で関心の高い契約事項 優先交渉権の期間特許の費用負担海外出願の対象国実施権の種類の選択実施権の範囲や期間実施料の設定(有無や金額)イ : 大学 ( 教育 研究 ) 企業 ( 独占実施 ) 〇 〇 〇 - 〇 〇 〇 ロ : 大学 ( 社会実装 ) 企業 ( 独占実施 ) 〇 〇 - 〇 〇 〇 ハ : 大学 ( 教育 研究 ) 企業 ( 非独占実施 ) 〇 〇 〇 - 〇 〇 〇 ニ : 大学 ( 社会実装 ) 企業 ( 非独占実施 ) 〇 〇 - 〇 〇 〇 〇 〇 ホ : 大学 ( 教育 研究 ) 企業 ( 技術シーズ探索 ) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 へ : 大学 ( 社会実装 ) 企業 ( 技術シーズ探索 ) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 凡例 : 大学等と企業が関心の高い協議事項 : - 目的の組合せにより決まる項目で協議事項とならない項目 : 無印 協議事項だが 必ずしも関心が高くない事項 研究成果を特許出願する場合は 研究の公表の範囲 内容や時期など 研究の公表範囲 について協議することが好ましい ヒアリングによると 共同研究等に学生が参画している場合 卒業論文等の作成に影響するなどの理由で協議となることもあるため 共同研究等の開始時に 研究成果の公表には留意する必要があることを認識しておくことが好ましい 海外出願の対象国 は 企業が事業化を進める場合 あるいは企業等に事業化の意向がない場合で大学等 ( 研究者 ) の意向で広く出願したい場合において 海外出願の対象国 特許出願及び維持費用の負担と併せて協議することが好ましい 実施権の範囲や期間 は 企業が事業化を目的とし 大学等が社会実装を目的としている場合 企業の独占的実施権を設定する期間あるいは分野等の範囲について協議となることも想定される 実施料の設定 や 特許の費用負担 は協議すべき事項であり その他の判断要素と併せて協議することが好ましい 第三者への実施許諾の同意 第三者への許諾条件 収入配分 は 企業が広範な実施若しくは技術シーズ探索を目的とし 大学等において社会実装する意向がある場合には 大学等が自由に実施許諾できるとするなど 第三者への実施許諾に関する条件を協議することが好ましい

104 3. 共同研究等の成果の取扱に関する契約における判断要素 共同研究等の目的等を考慮しながら 大学等と企業が契約を協議するにあたって 考慮すべき事項 及びその検討する上で考慮する判断要素を示してみる (1) 共同研究等の基本的な要件共同研究等の基本的な要件として 研究の対象分野 ( 業種 ) 研究段階 バックグラウンド IP の帰属 研究予算規模 当該企業と大学と共同研究等の実績 が挙げられる (i) 研究対象分野 ( 業種 ) 研究対象とする分野や業種によって 事業化に必要とされる期間やコストが異なる また 一つの製品に利用される特許の数の違いもあり 当該製品や業種によっても特許の相対的な価値が異なる そのため 契約を交渉する上での基本的な判断材料となる 分野や業種としては以下のようなことが想定される 医薬 創薬系 材料 素材系 加工組立系 情報通信系 その他 (ii) 研究段階 研究段階としては 基礎研究 応用研究であるか 事業化に近い内容を研究テーマとしているかによって 研究成果から事業化までの期間を見通す等の材料となる 基礎研究 応用研究 (iii) バックグラウンド IP 大学 企業の特許をバックグランド特許として実施する研究であるかによって 成果である特許に関して 実施権の種類の選択 権利譲渡や実施料を含めて当該特許の管理に関する判断材料となる 大学が保有する特許 企業が保有する特許

105 (iv) 研究予算規模 研究に係る予算規模は 特許関連費用の負担割合や実施料など費用負担に関わる事項や契約手続に関する対応の判断材料となる 大きい 小さい (v) 企業と大学等との共同研究実績 過去に大学等と契約実績があるか否かで 過去の契約を参考とした協議が可能であるなどの判断材料となる 実績あり ( 継続や包括契約を含む ) ない (vi) 発明への貢献度 ( 特許の持分比率 ) 出願時の持分比率や費用負担 収入配分といった際の判断材料となる (2) 大学等の判断要素大学等における判断要素としては 研究者の研究継続意向 知財マネジメント意向 財政( 収入 ) 面 財政 ( 支出 ) 面 研究相手企業 を踏まえつつ 契約交渉対応 や 企業における社会実装 が挙げられる (i) 研究者の研究継続意向 研究者が当該テーマに関する研究意向の有無は 共同研究等を実施することの判断材料となるものである さらに研究成果に対して 研究者が継続的な研究や教育での利用を必要とするかは 大学等において 特許を出願するか否か 大学等としての知財管理 の対象とするか否か ( 対象としない場合は企業に持分譲渡するなど ) の判断材料となる 研究継続の意向あり 研究継続の意向なし (ii) 知財マネジメント意向 大学等として 当該特許及び当該特許群をマネジメントする意向や必要性があるか 大

106 学等における 権利の帰属 ( 継続的な保有 ) 特許の実施権の種類の選択 実施権の範囲や期間 などが判断材料となる 知財戦略等から当該特許の保有管理が必要 当該特許の保有管理は必ずしも必要ではないなお 知財マネジメントの意向は 前述のように 特許の内容に加えて 研究者の研究継続意向 後述する 財政 ( 特許関連収入 ) や 財政( 支出 ) も判断材料となると考えられる (iii) 財政 ( 特許関連収入 ) 大学等として 当該特許から得られる収入に対する考え方である 特許において収入を得られることは必ずしも多くないが 収入を得る方法として 一時金により短期的かつ確実に収益を得るか 企業の売上げ等に応じて収入を得るかも検討の対象となる 実施料の支払方法 第三者からの実施許諾収入配分 や 権利の帰属や譲渡 の判断材料となる 短期的 一時的な収入 企業が実施により得た収入に応じた配分 双方を組み合わせて収入 (iv) 財政 ( 支出 ) 大学等における特許に係る費用についての支出に対する考え方である 基本的に 大学等においては財政的に厳しいため 企業に対する 実施権の種類 や 持分比率 などと併せて 特許の出願や維持に係る費用負担 や 特許の帰属や譲渡 なども特許として保有し続けることの判断材料となる 費用負担する価値がある 費用負担する価値がない (v) 研究相手企業 共同研究等の相手企業がどのような規模 業種であるかによって 柔軟に協議する必要がある したがって 実施権の種類 実施料の設定 特許関連費用の負担 などあらゆる事項の判断材料となる 国内大企業 国内中小企業 ベンチャー企業 海外企業

107 (vi) 契約交渉 契約交渉をどのように捉えるかである 大学等において限られた人員の中で 共同研究等の基本的な要件である 研究予算規模 や研究者の意向などと併せて 契約交渉にどの程度時間の資源を利用できるかが 協議や合意の判断要素となる 契約に時間をかけたくない ( 研究の開始時期 ) 契約内容はしっかり交渉する ( 合理的な範囲で時間をかけて行う契約の詳細さ ) (vii) 企業における特許の社会実装状況 見込み 企業における自己実施の状況である 共同研究開始時よりも実施許諾時に関わるが 企業が実施しているか 実施していない場合に他者に実施許諾するかの判断材料となる 企業が実施している 企業が実施せず かつ他者の実施が見込まれる 企業が実施せず かつ他者の実施も見込まれない (3) 企業の判断要素 企業における判断要素としては 研究成果 ( 特許 ) の活用意向 特許の活用範囲 市場 事業化までの見通し 特許関連費用 契約交渉 が挙げられる (i) 研究成果 ( 特許 ) の活用 想定される活用の種類としては以下が考えられる 共同研究等を行う際の目的や特許の実施権の種類を選択する判断要素となる 企業の自己実施 第三者への実施許諾 (ii) 特許の活用範囲や市場 企業が事業化の対象と考える市場や製品など特許の活用範囲であり その活用範囲内か範囲外かによって 特許の権利帰属 や 実施権の種類とその対象範囲 の判断材料となる 研究成果は企業が設定した分野やテーマ以外にも活用されうる場合があるため 判断要素となる 企業が事業化を想定する製品 市場 企業が事業化を想定していない製品 市場また 事業化を想定する製品 市場は 共同研究等の基本的要件である 研究対象分野

108 や 研究段階 などとともに 独占的実施権の期間 や 実施料 の判断材料となる (iii) 事業化までの見通し 特許取得から 事業化までの見通しである 実施権の期間 特許関連費用負担 や 実施料 を協議する際の判断材料となる 見通しに対する年数は事業の分野や製品によっても異なるが 概ね以下の3 段階に分けられる 近いうちの事業化 (1~3 年 ) ある程度の期間 (3~10 年 ) 長期間 (10 年以上とされる ) (iv) 費用面 特許出願や維持 事業化に要する費用に対する考え方に留意することが好ましい 企業においては特許の維持管理や権利取得等に関する費用を確定させるために 売上高に対する料率等に応じた金額を支払うよりも一時金で支払う方がよいなど 実施料の算定方法及び支払方法 の判断材料となる 費用を確定させたい ( 例えば 一時金 ) 売上に基づく実施料 (v) 契約交渉 契約交渉に係る資源 ( 費用 人員 時間 ) をどのように捉えるかであり 企業にも判断要素となっている 共同研究等の基本的な要件である 研究予算規模 や 交渉に対応する人員体制などと併せて 契約交渉にどの程度時間を要するかが判断要素となる 契約に時間をかけたくない ( 研究の開始時期 ) 契約内容

109 4. 共同研究等の成果を社会実装するための契約時の協議事項と判断要素 大学等において共同研究等の成果を社会実装することが想定されている場合 大学等と企業とが協議すべき事項とその判断要素や 参考となる契約内容について述べる (1) 企業が自ら事業化を目指す意向がある場合 (( ロ ) のケース ) 企業が共同研究等の研究成果を事業化する意向があり 企業の自己実施を前提に独占的実施権 あるいは大学等の持分を譲り受ける場合で 大学等も企業により事業化されること期待するときを想定している 企業が想定する市場や製品等の事業化に向けて考えられる費用や利益を含めた事業性を考慮し 特許の取扱について設定することとなるため 協議事項としては 独占的実施権の範囲や期間等の条件 等が挙げられる また 市場環境の変化や企業の業績や経営方針により 事業化に向けた活動が継続できない場合も想定されうることから 企業が実施できない場合の条件 も協議事項となる また 大学等においては研究成果を教育 研究において利用することを前提として 特許出願後あるいは特許取得後に企業へ持分譲渡することもあり得る (i) 独占的実施権の範囲や期間等の条件 等について 独占的実施権の範囲 については 企業の 特許の活用範囲や市場 に関する判断と大学等における 研究相手企業 企業における特許の社会実装状況 も考慮した判断によって 独占的実施する範囲を限定することも考えられる これにより 企業は実施料の負担軽減も考慮し 大学等は企業の独占的実施の対象外となった範囲において第三者への実施許諾を行うなど さらに社会実装の可能性が広がる場合もある 独占的実施を設定する期間 については 研究対象分野 研究段階 を踏まえ 企業は 特許の活用範囲や市場 事業化までの見通し 大学等は 研究相手企業 が判断要素となりうる (ii) 実施料の取決めについて 企業が独占的実施権を得た場合における企業が自己実施によって得られた収入等に基づく条項は 特許の活用範囲や市場 から事業化に至る費用やリスクも踏まえ 特許費用の負担も考慮して協議することが好ましい また 実施料として売上高に対する比率で定めている場合に 企業の事業計画などを踏まえ 最低補償額を定めている例が見られた 合わせて 最低補償額での支払が続く場合は 実質的に企業が実施できていないと判断し 独占的実施権を解除する場合があると取

110 り決めている例がある 最低補償額の設定は 企業が事業化できない場合の大学等の収入確保や企業に対する事業化を促進の手段として考えることもできる (iii) 企業が実施できない場合の条項について 企業に独占的実施権を設定した場合であっても 様々な理由で結果的に実施に至らない場合がある そのため 実施できなかった場合の対応について協議することが好ましい 企業が事業化できない理由としては 企業内における事業化の優先度などから実施に至っていないが必ずしも事業化を断念したものではない場合と 企業の経営方針等の転換や当該特許を活用した事業の中断など実施の見込みが失われた場合などがある 企業が正当な理由なく 実施しない場合には 独占的実施権を解除し非独占的実施権とする と契約としている例もある また 前述のように実施料に最低補償価格を設定し 最低補償額での支払が数回にわたり続いた場合には 独占的実施権を解除し非独占的実施権とする例もある 企業による実施が見込まれなくなった場合には 企業の持分を事業化の意向のある第三者へ持分譲渡することや 大学等が企業の持分を譲り受けることも考えられる 大学等が企業の持分を譲り受ける場合 事業化の担い手となる第三者を探索する必要があることや特許維持費用の負担が増える可能性があることにも留意する必要がある 特に 医薬 創薬系など事業化に時間と費用を要する分野は留意する必要がある (iv) 企業への持分譲渡について 企業により実施が見込め かつ大学等において研究や教育目的での研究成果を利用が担保されるのであれば 大学等の持分を企業に譲渡することも考えられる なお 大学等において 特許出願数や特許取得数が大学及び教員等の評価指標の一つとなっている場合もあることから 特許出願後や特許取得後に企業に譲渡することも考えられる 譲渡額については 発明若しくは特許の内容によるため協議事項しなければならないが 例えば共同研究契約時にあらかじめ譲渡額あるいは譲渡額の上限額を設定することで 企業は共同研究成果の実施に要する費用の予測ができるため より事業化に近いテーマで共同研究等が実施できる可能性があるとの企業の意見があった (2) 第三者への実施許諾等により社会実装を図る場合 (( ニ ) のケース ) 企業による自己実施が期待されず 企業が非独占的実施権を得ている場合に 研究成果を社会実装するためには 大学等が第三者への実施許諾についての同意を共同研究企業から得ることが必要となる

111 非独占的実施権の場合においては 不実施補償の有無 第三者への実施許諾に関する同意の有無 実施許諾先や分野 が 協議する事項として挙げられる (i) 不実施補償の有無について 非独占的実施権の場合 企業は自己実施により事業化できるが 大学等は自己実施しないことを理由に 大学等が企業にいわゆる不実施補償を求めることは 大学等が第三者への実施許諾することにより実施収入を得る可能性があることから 関心の高い協議事項の一つである 近年 産業技術研究所や物質 材料研究機構において 非独占的実施権の場合 実施の不実施補償を求めないと変更した例が見られる 物質 材料研究機構からは不実施補償を求めないことによって 共同研究等の数が増えたという報告もある また 非独占的実施権の場合 不実施補償条項を置かず 大学等が第三者への実施許諾を自由にでき 特許の費用負担は持分に応じて負担している三重大学の例がある 大学等が共同研究等の成果を社会実装することが目的であることを鑑みれば 第三者に実施許諾することが自由とする条項と併せて契約事項として定めることも好ましい なお 不実施補償は大学等における特許関連費用等の収益確保の側面もあるため 不実施補償に代わる収益を 第三者への実施許諾収入や共同研究等の研究費 寄付金などその他の手段で確保することも考えられる (ii) 第三者への実施許諾に関する同意規定 及び 実施許諾先の分野や企業 について 第三者への実施許諾に関する同意 は 大学等が自由に第三者に実施許諾できることをあらかじめ同意を得ておくことも考えられる ただし 企業にとっては 第三者への実施許諾が何ら制約もなく自由に行われると 競合企業に対して実施許諾されうることなども懸念されることから 企業の 特許の事業範囲や市場 を踏まえつつ 企業が実施許諾可能な分野あるいは実施許諾を同意できない分野や相手企業等の 実施許諾先の分野や企業等 を事前に協議しておくことが好ましい さらに 第三者に実施許諾した場合の実施許諾収入の配分 について 実施許諾をした者に配分されること 企業と大学等で一定割合 ( 例えば 実施許諾した側か否か 持分比率など ) で配分することなどが考えられる 産総研や物質 材料研究機構では 企業の自己実施への対価を要求しない場合に 実施許諾者に総額を配分する例もある (3) その他 共同研究等の目的を果たすための幅広な交渉要素 共同研究等の目的を果たすためには 前述のような共同研究等の成果の取扱に関する事

112 項に限らず 以下のような観点で幅広く協議を図ることも考えられる 共同研究と受託研究の使い分けなど 大学等と企業の連携の実態にあった契約 企業と大学等との新しい連携の形として単なる共同研究だけに留まらず インターンシップ 教育 共同投資 共同事業化といった取組をも包含した共同事業のような大きな枠組みでの産学連携 間接費割合の見直しや大学の人件費相当の盛り込みなどによる共同研究等の規模拡大

113 V. まとめ我が国におけるこれまでの産学官連携においては 少額 小規模な連携から高額 大規模な研究も含め幅広く 共同研究 という枠組みで進められてきた 数多くある共同研究から生まれた成果は 具体的な製品 サービスに必ずしも結びついてこなかったが 昨今 大学等において産学官連携を取り巻く環境は変わりつつあり 成果を出そうとする産学官連携への期待は高まっている そのため 本調査研究では 大学等及び企業の共同研究等を行う目的を双方が認識し 共同研究等の成果の取扱に関して協議すべき契約事項を検討することにより 現行の法制度の中でも柔軟な対応が可能であり 共同研究等の成果が活用されうる契約を行える可能性があることを示した (1) 共同研究等の成果の取扱に関する課題と考察 (i) 第三者への実施許諾に関する同意について 共同研究等の成果によっては 企業が第三者への実施許諾に同意できない場合もあるが 企業が共同研究等の成果の周辺技術の特許を有しているため 第三者にとって共同研究等の成果を大学等から実施許諾を得る価値が少ない場合もあり 大学等において共同保有企業に同意を求めること自体が発生するまでに至っていない面も見受けられる 特許法第 73 条の同意規定そのものが 共同研究等の成果の活用促進を妨げている要因とは必ずしもいえず 大学等と企業とにおいて 実施許諾の可能な範囲 例えば製品 市場や企業などを定めることでも解決しうるものである (ii) いわゆる不実施補償や実施料について いわゆる不実施補償や実施料については 企業が 非独占的実施権を選択した場合 不実施補償を求めないが 大学等による第三者への実施許諾を自由とするといった契約例も見られた これにより共同研究等の件数や第三者への実施許諾収入を増やすことで収入を得るという考え方である 大学等と企業間では 共同研究等の実施において 不実施補償の有無 実施料の設定 特許の費用負担など費用面が 契約時における関心の高い協議事項となっていたことを踏まえると 上記契約例は解決策の一つではある ただし 大学等における特許に対する財政負担力なさは喫緊の課題であり 改善が必要である (iii) 海外調査による情報 海外への訪問調査からは 共有特許は運用面で課題もあるので共同出願となる状況を避

114 けたり 大学等が共有持分を企業に譲渡したり 企業が独占的実施権を受けることなどにより 特許の取扱をしやすくしている場合があった さらに 企業によって実施されないことを防ぐために 企業が受ける独占的実施権を分野や製品で限定すること 実施料には最低補償価格を設定することなどは 我が国においても契約の考え方として参考となるものと考えられる (2) 共同研究等の目的に応じた共同研究等の契約に留意すべき事項と判断要素産学官連携の契約のための協議において留意すべき事項や判断材料として 以下のような事項が考えられる 大学等と企業における産学官連携は 大学等は 教育 研究 研究成果の社会実装 企業は 自社での事業化 第三者を含めた広範な実施 技術シーズの探索 といった目的で行われているので 契約により 共同研究等の契約において協議すべき事項や判断する要素が異なると考えられる 例えば 企業が事業化の意向がある場合には 独占的実施権の範囲や期間等の条件 などを 研究対象分野 研究段階 を踏まえ 企業は 特許の活用範囲や市場 事業化までの見通し 大学等は 研究相手企業 を判断要素として協議することなどが考えられる (3) 共同研究等の成果の活用促進に向けた産学官連携のあり方共同研究等の成果を活用し 社会実装して イノベーションにつなげるためには 共同研究等といった研究形態や共有特許の取扱に限らず 幅広い視点から産学官連携のあり方を検討することが求められる 例えば 共同研究だけに留まらず インターンシップ 留学生教育 ( 奨学金 ) 講義 共同投資 共同事業化といった取組をも包含した共同事業のような大きな枠組みで産学連携を捉えることも必要である 共同研究等の成果の取扱以外に各種契約事項を考慮して 共同研究等の実施目的を適切に達成し得るような総合的な共同研究契約を実現することも重要である 我が国における大学と企業との共同研究の予算規模は約 218 万円 / 件 (2014 年度 ) であり イノベーション創出に向けて 組織的な共同研究等の規模の拡大を図ることが必要である その際 共同研究等に係る費用の 見える化 を行うことによる必要な経費 ( 人件費相当額の措置や今後の産学連携活動の発展に向けた将来への投資に係る経費等を含む ) の確保と それを可能とするための大学の本部機能の体制強化等も重要である また 大学等における財政事情が 不実施補償や特許出願費用負担とも関連

115 していることも鑑みて 大学の財務基盤強化とともに 各大学における知的財産関連予算の適切な確保も必要である 共同研究等の実績の少ない大学や中小企業に対しては 特許をはじめとする知財に関する知見や法務を理解できる人員体制や財政面が必ずしも十分とは言えない この点は 米国 ドイツやフランスでも同様に課題であることが海外の訪問調査からうかがわれた その対応策として 例えば各機関が組織単独で対応するのではなく TLO が地域の複数の大学等を取り扱う あるいは複数の大学がコンソーシアムを構築して知財を管理するといった取組を検討することが考えられる 中小企業等への対応策としては 大学等と中小企業の契約に際して 知財総合支援窓口やよろず支援拠点の活用促進を図ることも考えられる また 政策金融機関 あるいは 政策金融機関の投資を受けた組織との連携も考えていくことも考慮される なお これらは中小企業だけでなく 地方大学等に対する相談も対応することは有用だと考えられる 最後に 本調査研究の検討を踏まえ 大学等及び企業の共同研究等を行う目的を理解して共同研究等の成果の取扱に関して協議すべき契約事項をよく検討するとともに 研究の契約形態や共同研究等の成果である特許の取扱についても様々な選択肢があることが認知され 大学等と企業にとって合理的な契約形態がさらに検討されることを期待する

116

117 資料編

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119 資料 Ⅰ アンケート調査 ( 大学等向け ) 単純集計結果

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121 大学等向けアンケート結果 I. アンケート調査実施概要 1. 調査対象 (1) 大学産学官連携担当部署 :117 者平成 24~26 年度の 3 カ年で特許実施等件数 特許実施等収入のいずれか上位 100 者に含まれる大学あるいは上記に含まれないが UNITT( 一社大学技術移転協議会 ) の会員となっている大学とした (2) 公的研究機関 :120 者国の研究機関及び地方の研究機関 地方の実情も可能な限り把握出来ることが望ましいため 公設試験研究所も対象とした ただし 公設試験研究機関は多数存在することから 産業系の公設試験研究機関 ( 工業技術センターなどの名称 ) を対象とした ( 明らかに試験や検査しか行っていない機関は除いた ) 国立研究開発法人 (32 機関 ) 公設試験研究所 (88 機関 ) 2. 配布回収 集計状況 配布 回収状況は以下のとおりである 大学回収 / 配布数 ( 回収率 ):60 者 /117 者 (51%) ( うち 企業との共同研究の実績のある者 :60 者 ) 公的研究機関回収 / 配布数 ( 回収率 ):49 者 /120 者 (40%) ( うち 企業との共同研究の実績のある者 :43 者 ) 3. 調査実施期間 平成 27 年 9 月 14 日 ( 月 )~9 月 30 日 ( 水 )

122 II. 回答者の属性 回答者の属性 回答数 回答率 国公立大学 38 37% 私立大学 22 21% 国立研究開発法人 12 12% 公設試験研究機関 31 30% 合計 %

123 III. 単純集計結果 民間企業との共同研究及び受託研究 ( 以下 共同研究等 という ) の実績について < 共同研究等の受入れ実績 > 問 1 貴機関において 過去 5 年間 ( 平成 22~26 年度 ) に共同研究等の受入れ実績はございますか 研究相手別に実績があるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答 ) 相手先機関 共同研究 受託研究 1 国内企業 95 87% 93 85% 2 外国企業 42 39% 25 23% 3 その他 ( 国 自治体 大学 公益法人等 ) 89 82% 92 84% 4 共同研究 受託研究のいずれも実績はない 6 6% 6 6% 総数 % % 問 2 以降は いずれも実績なし 6 者を除く 103 者が対象 < 特許出願に関して発明のもととなった研究内訳 > 問 2 貴機関における平成 26 年度の特許出願状況についてお聞きします 出願した特許に関して 発明のもととなった研究の内訳について それぞれ件数をご回答下さい ( 研究の実施時期は問いません ) なお 平成 26 年度に特許出願実績がない場合は 出願件数 ( 貴機関全体 ) に 0 と記入のうえ 発明のもととなった研究の内訳 のそれぞれについて 過去 5 年間で特許出願実績のあったもの全てに 〇 をつけて下さい 国内出願分 外国出願分 平成 26 年度実績 全体 ( 件 ) 全体 ( 件 ) うち共願 うち共願 出願件数 ( 貴機関全体 ) と出 (1) 共同研究 とな願うち 民間企業 にっ関 (2) 受託研究 たし研うち 民間企業 て究発 (3) 補助金による研究 の明内 (4) 寄付金による研究 の訳も (5) 上記以外 ( 運営交付金等 ) による研究 件数は回答機関の平均値

124 企業との共同研究等の契約に係る状況について 問 3 貴機関では 企業と共同研究等を行うにあたり 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 譲渡契約などについての雛形 ( 以下 契約書雛形 という ) を準備していますか 契約書雛形がある場合は 〇 をつけ その策定年 ( 最終更新年 ) をご回答下さい 選択肢 回答欄 回答率 1 共同研究 ( 日本語版 ) 96 93% 2 共同研究 ( 英語版 ) 26 25% 3 受託研究 ( 日本語版 ) 85 83% 4 受託研究 ( 英語版 ) 15 15% 5 上記のいずれも雛形となるものは保有していない 4 4% 総数 % < 契約書雛形における契約パターンの提示 > 問 4 貴機関の契約書雛形では 企業との研究成果の帰属や共有特許の取扱に関して 特許の実施権や特許関連の費用負担などの契約条件等について 企業が取り得る契約パターンを提示 ( 例示 ) していますか 最も近いものを一つ選んで 〇 をつけて下さい 選択肢 共同研究 受託研究 1 特許の実施権 ( 独占的実施権か非独占的実施権 ) の違いを提示している 28 27% 25 24% 2 特許の実施権以外に 第三者への実施許諾や特許関係費用負担等など 複数の条件を組み 11 11% 5 5% 合わせた契約パターンを提示している 3 特に契約パターンを明確には提示していない 57 55% 58 56% 総数 % % 契約パターンの具体例 共同研究契約内では 共同でなした発明について 共同で特許出願する場合には 別に共同出願契約を結ぶこと 並びに共同出願した特許を実施する場合には 別に実施許諾を結ぶ旨記載されている 契約書ひな形では 契約パターンを提示していませんが 先方との交渉により ひな型とは異なる契約条件を提示することがあります 基本的に交渉によって様々な条件を決めている 固定したパターンを前提にすることは 双方にとっては有益ではないと考えている ただし 当方が第三者実施の自由を得られない場合は 企業に特許関連費用の負担をしてもらうこととしている 質問内容については最初別途協議で提示し研究契約時に決めることを希望される場合 成果については原則共有 共有特許の取扱については 企業側が出願前に上記の点を選択する方向の条文で調整 共同研究契約内では 共同でなした発明について 共同で特許出願する場合には 別に共同出願契約を結ぶこと 並びに共同出願した特許を実施する場合には 別に実施許諾を結ぶ旨記載されている 主に不実施補償 ( 独占実施補償 ) の支払いを条件に共有者に独占実施を認める独占パターンと 不実施補償を請求しない代わりに当機構が第三者に実施許諾することに共有者の同意を要しない非独占パターンの 2 つに分かれる しかし 契約書ひな形にこれら 2 つのパターンを提示し 共有者企業が任意に選択できるようなひな形にはしておらず ひな形には独占実施パターンのみを提示している 共有特許で企業側が希望すれば 10 年間の独占実施権を付与 共同 受託研究ともに知財の共有 持ち分 費用負担の協議 不実施を入れている交渉により選択肢 1 と 2 のいずれにもなる 持分割合その他出願等の詳細は, 別途協議としている また, 実施に関しては次のように最低限の条項のみとし, 詳細は別途協議としている 大学は実施せず, 当該企業又は第三者の実施許諾によるとしている 企業は, 実施の場合, 大学に実施料を支払うものとするとしている

125 < 契約パターン別実績 > 問 5 平成 26 年度の共同研究等の契約についてお聞きします 企業とはどのような契約パターンが多いですか 共同研究と受託研究それぞれで多い順に 1~9 の数字をご記入下さい なお 平成 26 年度は実績がない場合には 0 を 貴機関の契約パターンとして存在し得ない場合は をご記入下さい 選択肢 共同で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 企業が単独で出願する ( 貴機関から一時金のみで権利を買い取り 企業が利益を得ても利益還元無し ) 企業が単独で出願する ( 貴機関から権利を買い取り 企業で利益が出れば利益を貴機関に一部還元する ) 貴機関が単独で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 貴機関が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 貴機関が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 9 その他 実績あり 1 最も多い 2 存在しえない 共同 受託 共同 受託 共同 受託 % 30% 20% 17% 17% 20% % 20% 13% 7% 12% 22% % 29% 31% 15% 11% 21% % 14% 1% 2% 27% 33% % 4% 0% 0% 33% 35% % 8% 1% 5% 36% 31% % 5% 0% 2% 36% 33% % 3% 0% 0% 37% 36% % 22% 17% 18% 17% 15% 総数 100% 100% 100% 100% 100% 100% 1 : 実績あり は 順位に関係なく回答のあったもの 2 : 最も多い は 最も多い 1 と回答されたもの なお 複数の選択肢を 1 とする回答があった場合でもそれぞれの選択肢で集計している その他の詳細 共同研究契約では 独占 非独占を定めず 出願ご選択できるようにしている ( 共願独占 > 共願非独占 > 単独独占 > 単独非独占の順 ) 共同出願し 独占 非独占かは出願時に企業が選択 共同研究及び受託研究契約の段階では 出願や実施権について 1~8 程明確にしていない 基本的には出願を検討する際に両者協議により決めている 共同で出願し 企業が特許法に従った実施権を得る ( 特許関係費用は 持分折半 ) 知的財産の権利者は 発明等の貢献に基づき持分を単独または共同で保有することを原則としている また 特許等関係費用負担においては 独占的実施権及び優先的実施権を有する場合は 当該実施権を有する当事者が特許等関係費用の負担をすることとしている 当機構が共有者 ( 企業 ) から持分譲渡を受けて単独で出願し 当該企業に対し 無償で非独占的実施権を与える ( 費用は当機構が全額負担 ) 特許費用関係は企業負担 実施権は別途協議 受託研究契約においては 原則大学単独出願とし 企業側から 希望があった時には持ち分の一部を有償譲渡して企業負担により共同出願しているが 成果として結果がなかったため 具体的な選択は困難 受託研究による知的財産権は大学に帰属することから, 出願に関しての定めはなく, 当該知的財産権の実施に関しては相手方又は相手方の指定する者から申し出があった場合に, 優先的に実施することができる旨規定している

126 受託研究は 受託機関 ( 本学 ) に特許を受ける権利がある. 出願は受託機関 ( 本学 ) となり 委託機関 ( 企業 ) は 非独占的実施権を得る. 実施許諾契約により独占的実施権 ( 実施範囲の限定あり ) を与える場合がある 共同研究に関しては からいずれかを選択する形をとっている 上記 1~8 の事項は, ほとんど事例がないため, 0 にした 共同研究等の契約段階において, 知財関連条項を列記する企業 ( 製薬関連企業, 電気関連企業等 ) もあるが, 多くのパターンは, 特許関連事項は別途協議としている < 企業との共同研究等に係る交渉や協議について > 問 6 共同研究等の契約において 貴機関と企業のどちらの契約雛形を利用されますか 研究形態別に国内企業と外国企業のそれぞれで 当てはまるもの一つを選んで 〇 をつけて下さい 共同研究 選択肢 国内企業 外国企業 1 自機関の雛形を基本とすることが多い 76 74% 13 13% 2 先方の雛形を基本とすることが多い 3 3% 20 19% 3 ケースバイケースであり どちらともいえない 15 15% 19 18% 4 実績がない 5 5% 33 32% 回答なし 4 4% 18 17% 総数 % % 受託研究 選択肢 国内企業 外国企業 1 自機関の雛形を基本とすることが多い 63 61% 9 9% 2 先方の雛形を基本とすることが多い 11 11% 14 14% 3 ケースバイケースであり どちらともいえない 18 17% 14 14% 4 実績がない 1 1% 46 45% 回答なし 10 10% 20 19% 総数 % %

127 < 研究契約における企業との協議事項 > 問 7 企業との研究成果の帰属や特許の取扱に関して どのようなタイミングで協議 決定することが多いですか 共同研究と受託研究のそれぞれ 各契約の段階別に具体的に定める事項は 内容の詳細は定めずに次の段階での協議事項として定める事項は 〇 をつけて下さい (1) 共同研究の場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 3% 40% 21% 5% 53% 1% 2% % 1% 37% 0% 6% 76% 0% 2% % 0% 32% 3% 12% 61% 0% 3% % 0% 15% 0% 33% 35% 2% 6% % 1% 19% 26% 12% 24% 2% 22% % 1% 19% 25% 13% 27% 2% 28% % 0% 21% 4% 26% 16% 3% 51% % 2% 25% 18% 8% 59% 0% 9% % 0% 23% 17% 15% 25% 1% 38% % 0% 16% 21% 15% 21% 1% 23% % 1% 17% 29% 11% 34% 2% 19% % 0% 24% 9% 23% 18% 7% 36% % 6% 18% 50% 12% 12% 2% 4% % 0% 2% 1% 2% 0% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他の詳細 技術情報の取扱い

128 (2) 受託研究の場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 1% 28% 20% 3% 44% 1% 3% % 0% 25% 4% 5% 62% 0% 3% % 0% 24% 3% 9% 50% 0% 3% % 0% 13% 2% 26% 27% 2% 6% % 1% 16% 23% 8% 21% 1% 26% % 1% 16% 24% 10% 22% 1% 31% % 0% 18% 3% 22% 12% 3% 51% % 2% 20% 17% 5% 50% 0% 9% % 0% 20% 16% 14% 18% 1% 38% % 0% 14% 22% 11% 15% 1% 19% % 0% 17% 22% 10% 25% 1% 18% % 0% 18% 11% 18% 16% 6% 38% % 6% 15% 46% 7% 8% 2% 5% % 0% 3% 1% 0% 1% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他の詳細 受託研究は実質大学帰属 ケースバイケースで協議 技術情報の取扱い 本学では受託研究から生まれる研究成果は原則 本学単独所有としている 委託先との協議の結果 共同で所有することになった場合は 共同研究契約と同等の取り扱いとなる

129 問 8 企業との共同研究等において 企業から契約書雛形の変更要請など契約交渉時に主張が異なる事項はどのようなことですか 共同研究と受託研究のそれぞれについて 企業から変更 協議要請が最も多い項目に よく変更要請がある項目に 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 1 共同出願とするか否か 選択肢 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 5 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無 6 非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 7 不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 15 特にない 共同研究 受託研究 最も多い項目 最も多い項目 % 0% 17% 6% % 2% 15% 6% % 1% 5% 2% % 1% 4% 1% % 14% 20% 12% % 23% 24% 10% % 10% 25% 8% % 14% 21% 7% % 6% 10% 2% % 3% 7% 1% % 7% 10% 1% % 0% 8% 0% % 6% 14% 3% % 2% 9% 3% % 9% 19% 11% 総数 100% 100% 100% 100% 協議事項として最も多い項目について 同一の回答者が複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他詳細 企業規模が大きいほど 契約書ひな型の変更要請の比率が多い オープンイノベーションを標榜する企業が不実施補償 ( 実施料 ) や特許関連費用を拒む傾向が最近強い 受託研究の場合は協議により共有とした場合のみ共同研究と同じポイントが議論になる 大学は 実施 することがないので 特許料の企業負担 不実施補償を法定化してほしい 研究成果の発表にかかる手続き方法 研究分野や企業規模 ( 傾向としては大企業 旧公社系企業 ) により 交渉に応じず 自社のひな形に沿ってでなければ研究体制を築けないと主張する企業がある 第三者が共有特許権等を実施できないことが公共の利益を著しく損なうと認められるとき または共有特許権等を実施しないとき 正当な理由が無い限り企業は第三者への実施許諾に同意することを求めること 国内製造業では 権利の持ち分に応じて共同出願費用を負担することを主張する企業が他の分野に比べて多い

130 協議や要請の観点や度合いが異なる場合 バイオ 化学分野は譲渡を希望する企業があることから 共同研究の結果発明が生じた場合 本学持分を有償で譲渡するときもある 外国企業との共同研究契約は 不実施補償に係る条項が無いことが多い 外国企業は 共同研究等の成果は基本的に企業側に帰属すると主張することが多く 共同出願にすることを 共同研究契約交渉の時点で拒みます また 共同出願可であっても不実施補償は理解を示されません 企業との共有特許における第三者への実施許諾や不実施補償 ( 補償料 ) に関する現在の対応について < 第三者への実施許諾の同意に関する対応 > 問 9 貴機関では 企業との共有特許に関して第三者への実施許諾はどのような対応をとられていますか 当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 企業が独占的実施を選択した場合 所定期間を過ぎても 企 業が正当な理由なく実施をしない場合には 貴機関は第三者 58 56% に実施許諾できることを加えている 企業が独占的実施を選択しない場合 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者へ実施許諾できるとしている 20 19% 企業が独占的実施を選択しない場合 貴機関の持分について 第三者から実施許諾及び譲渡の要請があった時には 第三者に優先的に独占的実施もしくは権利譲渡するとしている 4 4% 4 企業が独占的実施を選択しない場合 企業の同意のもと実施許諾できるとしている ( 特段の定めを行っていない ) 72 70% 5 その他 5 5% 総数 % その他詳細 独占的実施権は認めておらず 第三者の実施許諾には共有者の同意を必要としている ひな型では 企業の独占実施については 弊所がその選択権を持つひな形となっており 独占させた場合は 正当な理由なく実施しない場合第三者許諾を可能とし 非独占とした場合は 企業の同意なしで第三者許諾を可能としています ただ ひな型を変更した契約では 不実施補償を求めない替わりに 弊所の第三者譲渡を企業の同意なしで認めるものもあります 案件ごとで対応が違う 基本的に 実施権やライセンス権は放棄し 企業にゆだねている 基本的には独占実施を許諾しておらず 独占実施を希望する場合や第三者への実施許諾には その可否や許諾の条件等について別途協議としている 1 の場合にも, 企業の同意が必要としている 共有者企業に独占実施させない場合 第三者への実施許諾は企業の同意を不要としており さらに 当該第三者から得られる実施 優先交渉権を設定し 第三者への許諾は行わない 第三者が共有特許権等を実施できないことが公共の利益を著しく損なうと認められるとき または共有特許権等を実施しないとき 正当な理由が無い限り企業は同意すると 共同出願契約の条文中に明記しています

131 < 第三者への実施許諾の可能な特許の取扱 > 問 10 貴機関では 企業との共有特許でかつ貴機関が第三者への実施許諾が可能な場合 当該特許に係るライセンス活動はどのような対応をとっていますか 第三者への実施許諾に関する企業の同意が必要な場合と不要な場合でそれぞれ当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 企業の同意が企業の同意が必要な特許不要な特許 1 研究者に実施許諾先などを紹介してもらう 38 37% 31 30% 2 企業 ( 共同研究等の相手方 ) に実施許諾先を紹介してもらう 18 17% 9 9% 3 貴機関自らが実施許諾先の発掘を行う 33 32% 32 31% 4 Web サイトなどに登録して公開している 26 25% 32 31% 5 TLO など外部機関に委託している 14 14% 15 15% 6 特に対応していない ( 第三者から引き合いがあれば対応する ) 44 43% 27 26% 7 該当する特許を保有していない 6 6% 16 16% 8 その他 3 3% 2 2% 総数 % % その他の詳細 企業との共有特許は全て同意を得て 第三者に実施許諾することとしている 企業等との共有特許は 少なくとも出願費用 独占的通常実施権を許諾すれば実施料の負担が企業にあるため さらに第三者へのライセンス活動を行っていない 上記のとおり 1~3 を選択したが, 実際は第三者や企業からの引き合いやそのような話があったタイミングで対応することになると思われる 企業と共有の特許では第三者へライセンス活動はほとんど行っていない 問 11 貴機関が 企業との共有特許を第三者へ実施許諾するにあたって 企業の同意を必要とすることが阻害要因になっていると感じますか 当てはまるもの一つを選んで 〇 をつけて下さい ( なお 契約等において 第三者への実施許諾に企業の同意を不要とした特許は除きます ) 選択肢 回答数 回答率 1 とてもそう思う 11 11% 2 そう思う 9 9% 3 どちらともいえない 45 44% 4 そう思わない 21 20% 5 全くそう思わない 4 4% 6 該当する特許を保有していない 9 9% 無回答 4 39% 総数 %

132 付問 1. とてもそう思う 2. そう思う とお答えいただいた方にお聞きします どのような点でお困りですか 差し支えない範囲で具体例をご回答下さい 大学の研究者と企業の関係性を悪くしてまで 第三者への実施を探ることが難しい ( 出願費用は基本的に企業の 100% 負担のため 大学側の発言権は弱くならざるを得ない ) 第三者への許諾に同意するかどうか不明のため 第三者に積極的に紹介できない 共願企業の同意が必要となっている場合 第三者実施許諾の可能性があっても共願企業は同意しないため そもそも同意する可能性が高いならば 同意が必要との条件をつける必要がない 米国と同様の方法が取れれば産業連携はしやすくなる 共願企業の事業分野以外であれば 共願企業にも特許収入が見込める為 話を出しやすいが事業分野が重複する場合は了解を得るのは困難となる 当該企業に実施の予定がないにも関わらず 第三者への実施許諾に同意しないケースが多い点 企業の同意を容易に得られないことが予想され 実施許諾を実質的にできない 共有特許の実施許諾を受けるライセンシー候補企業が見つかったとしても 共有者に同意を拒否されれば 許諾できず ライセンシー候補企業に迷惑をかけることになるため ライセンシング活動ができない 具体例は無いが 競合他社から許諾の申込みがあっても拒絶されることが想定され 実質的に共願人の独占状態の発明に研究所が知財費用を支出してよいのか という議論がある 共有先企業の同意を得る のを 第三者企業にコンタクトする前にしなければならないのであれば 興味を示すかどうか不明な段階でコンタクトする企業すべてについて事前に同意を得なければならないし 興味を示した第三者企業とある程度話が進んだところで共有先企業に同意を求める場合は 同意が得られない場合に第三者企業も大学もそれまでの話が無駄になるという懸念があり 技術移転活動自体に二の足を踏むことになる 共願人企業の存在によって 第三者が許諾を受けることに二の足を踏むことが考えられる 大学との共願特許のうちに 当該企業が単独特許 例えば基本特許 を保有しており その実施許諾もうけなければならなくなるかもしれない といった懸念を持つことが考えられる 基本特許を維持していても活かすことができない 1 社独占にすることによりグローバルスタンダートにできない可能性がある

133 < 不実施補償の請求の有無 > 問 12 貴機関では 共有特許の相手となる企業との間で 独占補償料等の実施料 ( いわゆる不実施補償 ) の定めはありますか また 定めている場合はどのような方式ですか 企業が独占的実施権を得る場合 非独占的実施権を得る場合及び権利を譲渡する場合 それぞれで当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 貴社が独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 10 10% b. 実施化の成功報酬として一時金 7 7% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 8 8% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 50 49% e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 31 30% f. その他の方法 8 8% g. 定めていない 23 22% 2 貴社が非独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 4 4% b. 実施化の成功報酬として一時金 5 5% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 0 0% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 50 49% e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 19 18% f. その他の方法 5 5% g. 定めていない 31 30% 3 貴社に大学が権利を譲渡する場合 a. 譲渡時に一時金 51 50% b. 当該特許の実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 9 9% c. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 12 12% d. その他の方法 5 5% e. 定めていない 32 31% その他の詳細 1. 企業が独占的実施権を得る場合 実施契約時に一時金 有無の見定め 方法は協議する 実施の目途がたった時点で別途協議 特許登録時に一時金 ミニマムペイメント ( 最低実施料 ) 2. 企業が非独占的実施権を得る場合 同意なく第三者への実施許諾を可能としている 共有知財の共有者による非独占実施の場合 不実施補償の支払を求めない契約としている 有無の見定め 方法は協議する 3. 企業が権利を譲渡する場合 無償で譲渡する 権利維持費用等が実施料収入を上回ったため特許権を無償譲渡した

134 問 13 問 12 において 1.~3. のいずれかの場合に 定めていない とお答えいただいた方にお聞きします 不実施補償を定めていない理由はどのようなものですか 企業が独占的実施権を得る場合 非独占的実施権を得る場合 及び権利を譲渡する場合 それぞれで当てはまるもの全てに をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 1 企業が特許関係費用を負担しているため 2 研究費の規模が小さいため 3 企業の同意なく 第三者への実施許諾を可能とする契約であるため 4 産学連携 ( 共同研究等 ) を活発化したいため 5 その他総数 独占的実施 非独占的実施 権利譲渡 % 6% 3% % 2% 2% % 4% 0% % 6% 6% % 13% 16% % 100% 100% その他の詳細 公設試験場であるため 独占的実施を認めていないため特に定めていない 大学として実施する可能性があるため ケースバイケースのため また 発明者と関連企業の意向によるため 他の財産と同様に取扱うため 交渉により条件を定めるため 企業が実施する場合 実施契約を結ぶことになっているため アカデミアでは通常不実施補償を求めないため 県有の知的財産権を民間企業へ譲渡するための取り決めがないため 譲渡を想定していない

135 貴機関における産学連携に関する体制等について < 産学連携の受入体制 > 問 14 貴機関において 発明の発掘から権利化や活用に至るまで 外部機関はどのように関与していますか 主に関与している機関 ( 学内も含む ) に 補助的に関与している機関に をつけて下さい ( いずれも複数回答可 ) 選択肢 学内 TLO 外部弁理士外部弁護士その他主体的補助的主体的補助的主体的補助的主体的補助的主体的補助的 1 発明発掘 % 11% 9% 8% 1% 8% 0% 0% 2% 5% 2 発明届 % 7% 3% 8% 3% 2% 0% 0% 1% 3% 3 学内審査 % 5% 6% 8% 3% 15% 1% 0% 3% 9% 4 価値評価 % 9% 9% 9% 4% 15% 0% 0% 4% 13% 5 先行技術調査 % 20% 12% 5% 13% 26% 0% 1% 8% 16% 6 権利化支援 % 23% 10% 9% 21% 32% 0% 0% 2% 13% 7 第三者への実施許諾 % 17% 15% 10% 4% 11% 0% 2% 3% 7% 8 実施料等の算定 % 13% 11% 8% 3% 4% 0% 1% 3% 7% 9 移転 譲渡先の探索 % 15% 15% 13% 1% 2% 0% 0% 2% 13% 総数 % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他の詳細 JST 等の発明技術評価サービスを使用 知財総合支援窓口 国立研究開発法人科学技術振興機構による発明評価 先行技術調査等 一部案件については 外部技術移転支援組織を活用 学内審査においては 外部有識者も関与している JST,( 独 ) 工業所有権情報等のデータベースに登録 事業化支援コンサルティング 企業 ( 産業 ) 支援財団 項目 9 における その他 は web 公開 JST 公開 イベントブースでの研究成果紹介などである 知財に関しては 県の資産として登録されるため 出願後は県庁 ( 商工労働部産業技術課 ) が中心に権利化 実施等の処理を進めている ( 一社 ) 静岡県発明協会の知財総合支援窓口を活用している

136 < 契約書雛形の利用や理解促進に関する取組 > 問 15 貴機関では 研究者や産学連携担当者を対象に 契約書雛形の使い方や留意すべき事項など 企業との契約に関して理解を促進する取組は行っていますか また 今後 行いたい取組はございますか それぞれ当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 実施済 今後取り組みたい ( 継続も含む ) 1 契約書雛形に関する逐条解説を提示している 14 14% 28 27% 2 どのような研究形態や契約条件が望ましいか 選定基準となるチェック項目や留意点などをマニュアルやガイドラインを提示している 12 12% 33 32% 3 学内向けサイト等に FAQ などを提示している 15 15% 27 26% 4 発明届出時など その都度 相談を受けるようにしている 86 83% 28 27% 5 知的財産権の取扱や契約等に関して 説明会などを開催している 43 42% 32 31% 6 その他 ( 下記に具体的にご記入下さい ) 3 3% 0 0% 総数 % % 特に新任教員には 着任時に研究費の執行等を併せて知財の取り扱いの説明をしている 著作権についての説明会 産学 地域連携推進機構での共同研究 委託研究についての知財面での特徴を紹介している 今後の共同研究等の促進に向けた産学連携のあり方について 問 16 共同研究等から生じる研究成果 ( 特許 ) の取扱について どのような対応を促進することが望ましいとお考えですか 最も近いお考えを一つ選んで 〇 をつけて下さい 選択肢 回答数 回答率 1 共同出願時や権利登録時に 大学等もしくは企業のいずれかに権利を帰属させ 相手方には 独占的実施権や非独占的実施権を与えることにより 権利を単純化し 7 7% た方がよい 2 権利は共有でよいが 共有持分については相手方の同意なく 第三者への実施許諾 ( 非独占的 ) が可能とするなど 第三者への対応を明確にすればよい 25 24% 3 当事者間で調整すれば良く 標準的な方式を定める必要はない ( 現行でよい ) 67 65% 無回答 1 1% 総数 % その他の具体例や補足 ケースバイケースで 相互に win-win の契約になるよう努める 2 の選択肢とも画一的な標準とすべきではない 特許案件によって個別に定めればよいと考える

137 問 17 仮に 共同研究等の成果を貴機関もしくは共同研究相手の企業のいずれかに権利を帰属させるとしたら 貴機関においてどのようなことが課題になると想定されますか 貴機関と企業に帰属させる場合それぞれで 最も課題になるもの一つ選んで 課題となるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 出願前に相手方へ一定の支払が生じる ( 研究から収益を得る前に費用が発生する ) 出願前 ( 権利化後 ) に当該発明 ( 特許 ) の価値算定が困難なため 譲渡額や実施料等の決定において協議が難航する 上記 1 2 のほかに権利を単願にするための交渉が必要となり 今まで以上に契約段階で時間を要する 4 貴機関の研究活動の継続に支障が生じる恐れがある 発明者だが出願人ではないため 研究担当者及び所属部署の内部評価に影響がある 出願前の譲渡は出願件数が少なくなるため 貴機関の第三者からの評価に影響がある 実施許諾先や譲渡先の探索など 技術移転活動が円滑に進まなくなる 共同研究成果が第三者へ実施許諾された際に 適切な収益分配の確保が困難になる ( 単独帰属にした際に 相手への収益分配を行う契約や実務は困難 ) 9 共同研究成果の事業化を通じた社会実装が遅延する 10 共同研究成果を侵害している第三者に対する適切な権利行使が困難になる 11 特に生じない 企業帰属 大学帰属 うち重要課題 うち重要課題 % 17% % 31% 58% 20% % 13% 61% 17% % 16% % 0% % 3% % 5% 22% 7% % 7% 25% 3% % 4% 21% 5% % 3% 25% 4% % 0% 6% 2% 総数 100% 100% 100% 100% 最も重要な課題について 同一の回答者が複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の具体例や補足 いずれのケースも基本的には行わない ( 権利の譲渡は行わない ) 大学の単独帰属とすると出願 権利化の費用がかさむ 独法通則法等において財産の譲渡等に制限があり 手続き等を勘案すると当所持分の企業への譲渡は困難 規定上 いずれかに権利を帰属させることを定めておらず 課題の想定も困難であるため回答を控えさせていただきたい 協議が難航するわけではないが 出願前に企業に権利を帰属させる場合に対価が低く設定されがちである 地方自治法第 238 条に規定する公有財産を処分 ( 譲渡 ) するには 相応の理由が必要であり 出願前に明瞭かつ客観的な根拠をもとに判断することは容易でないため

138 問 18 仮に 共同研究等の成果の帰属について 貴機関もしくは企業に権利を単独で帰属させるとした場合 大きく 4 つのケース ( 以下のケース 1-4) が考えられます それぞれのケースは どのような条件 状況であれば適用の可能性があると思われますか ケース毎に適用可能性があると思われる条件 状況の全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 ケース 1 ケース 2 ケース 3 ケース 4 企業にとって 当該共同研究及びそこから期待される 1 成果が 事業戦略上重要な分野や技術として位置づけ 33 32% 7 7% 23 22% 44 43% られている場合 ( 独占的実施権を主張する場合 ) 2 企業が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 企業が既に所有している特 21 20% 15 15% 36 35% 49 48% 許が研究のベースとなっている場合 ) 3 貴機関が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 貴機関が既に所有してい 38 37% 63 61% 14 14% 8 8% る特許が研究のベースとなっている場合 ) 4 研究者 ( 貴機関 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとし 32 31% 64 62% 8 8% 9 9% て不可欠な位置を占めている場合 5 貴機関に企業の持分を買取る十分な資金があり かつ企業に実施させることで貴機関に収益が期待される場 43 42% 57 55% 10 10% 5 5% 合 6 企業が特許に係る費用を全額負担する場合 37 36% 24 23% 44 43% 35 34% 7 取得 出願する特許に関して 企業が製品化など事業の目処を十分に見通せない場合 9 9% 55 53% 26 25% 12 12% 8 企業が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 12 12% 55 53% 21 20% 7 7% 9 基礎技術であるなど 他の分野での横展開研究や活用が期待される場合 18 17% 66 64% 18 17% 7 7% 10 当該共同研究の内容について 新たな共同研究パートナーを探したい場合 8 8% 64 62% 10 10% 2 2% 11 発明に関する持分比率が相手方より低い場合 9 9% 14 14% 44 43% 37 36% 総数 % % % % その他の具体例や補足 企業 大学両者に権利が帰属することを前提に共同出願しているため 仮定で回答できない 原則企業帰属とする際に契約一時金の支払いが見込める場合 ( ケース 3,4) 国プロでケース 1 を行うことがあるが制約がない場合はそのようなケースはない 企業へ独占権を与えるいずれのケースでも 研究に限定された無償の通常実施権を本機関は確保する措置を取っている 基本的に 特許権は共有とするが 場合によっては企業単独のケースもありうる 本学に権利が帰属するケース 1 では共同研究企業から実施料をいただくこと ケース 2 では共同研究企業からは実施料をいただかず許諾した第三者企業から実施料をいただくことを前提としている ケース 3 はあまり考えられない ケース 4 で企業に権利を帰属させる場合 本学持分の譲渡に対し有償で一時金を申し受ける 当県では ケース 1 のように企業への独占的実施権は認めていない ケース 3 のように 当機関が企業からサブライセンス権を有することはない

139 問 19 仮に共有特許の持分について 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者に実施許諾が可能とする場合 貴機関においてどのようなことが課題になると想定されますか 最も課題となるもの一つを選んで 課題となるもの全てに をつけて下さい 選択肢 課題 重要な課題 1 共同研究等の契約時にかかる交渉が今まで以上に増える 54 52% 21 20% 2 契約の条件として特許の出願や維持に係る費用負担が生じる ( 増える ) 38 37% 14 14% 3 実施許諾先となる第三者の選定などは 企業との信頼関係を維持すべく競合関係等を調査するなど負担が生じる 54 52% 12 12% 4 第三者への実施料の設定や実施許諾した際の収益配分比率など 共有権者との協議が負担になる 55 53% 13 13% 5 第三者にライセンスしたことで 当該ライセンス技術を用いた 製品 サービスが問題を起こした場合や国内産業の競争力を相対的に弱める結果となった場合の対外説明対応等のリ 38 37% 13 13% スクマネジメントへの対処が生じる 6 特に生じない 7 7% 0 0% 総数 % % 重要な課題 : 同一の回答者が複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の具体例や補足 課題より他の企業と連携できる機会が増えるメリットがある 企業との共有特許を大学から第三者にライセンスすることはなかなか困難である 基本的には選択してほしくない

140 問 20 仮に共有特許の持分について 相手方の同意なく 第三者に実施許諾が可能とできる場合には どのような条件 状況があると思われますか 可能性があるものについて 全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 企業にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上 重要な分野や技術として位置づけられていない場合 61 59% 2 研究者 ( 貴機関 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 27 26% 3 貴機関と企業が特許に関する費用を持分比率に応じて負担する場合 37 36% 4 共有特許について 貴機関による貢献が大半であって 相手側の貢献はほとんどない場合 54 52% 5 出願 取得する特許に関して 企業が製品化など事業の目処を提示できない場合 ( 事業化の意思が無い場合 ) 68 66% 6 企業が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野 使用方法等が存在し 企業が関心のある分野を除いて 許諾する場合 58 56% 7 基礎技術であって 事業化から遠い技術である場合 39 38% 8 基盤技術 ( 技術標準等 ) であって 非競争分野の技術として広く第三者に活用させることが事業化を促進させる場合 61 59% 総数 % その他の具体例や補足 現状大学に出願等の費用を負担とし 企業が非独占なら対応は可能 国等の支援で得られた研究費から生じた発明の場合 独法通則法等において財産の譲渡等に制限があり 手続き等を勘案すると当所持分の企業への譲渡は困難 その都度 組織内で第三者への実施許諾の可否を検討することになる ( ただし これまで第三者から実施許諾を求められたことはない ) 問 21 企業との産学連携を推進する上で 共同研究等の研究成果の取扱や契約等に関するガイドラインや事例集などは必要と思われますか いずれか一つに 〇 をつけて下さい また 必要と思われる場合は どのような内容が提示されるとよいですか 選択肢 回答数 回答率 1 ガイドライン等が作成されると良いと思う 73 71% 2 ガイドライン等の作成は特に必要ないと思う 25 24% 無回答 5 5% 総数 %

141 問 22 平成 26 年度中に得られた特許の実施許諾及び譲渡に関する件数と収入額をご回答下さい 共有の特許権については うち 共有 欄に内数として記入して下さい ( 平成 26 年度以前に実施契約を行い平成 26 年度末現在で継続しているものを含みます ) 選択肢 権利数 ( 件数 ) 収入額 ( 千円 ) うち 共有うち 共有 1. 国内 ( 国内で権利化された特許 ) ,395 5,974 実施許諾 ,777 4,083 譲渡 ( 無償の場合も含む ) ,709 2, 外国 ( 外国で権利化された特許 ) ,763 1,609 実施許諾 ,798 1,556 譲渡 ( 無償の場合も含む ) PCT EPC 8 5 1, 実施許諾 譲渡 ( 無償の場合も含む )

142 問 23 問 22 でご回答いただいた 実施許諾及び譲渡の収入がある特許についてお聞きします そのうち 共同研究等がもととなって取得した国内及び外国の特許について 権利数及び実施許諾収入額をご回答下さい ( 共同研究等の実施時期は問いません ) 国内分 : 日本国内で権利化された特許が該当 保有する特許 権利数収入額 ( 千円 ) 単独共有単独共有 実施許諾の相手先実施権 企業 その他 企業 その他 企業 その他 企業 その他 1. 独占的実施許諾 , 契約一時金 ランニング ロイヤリティ オプション契約 マイルストーン収入 その他 非独占的実施許諾 , , 契約一時金 ランニング ロイヤリティ , , オプション契約 マイルストーン収入 その他 譲渡 ( 無償の場合も含む ) , 外国分 : 外国において権利化された特許が該当 保有する特許 権利数収入額 ( 千円 ) 単独共有単独共有 実施許諾の相手先実施権 企業 その他 企業 その他 企業 その他 企業 その他 1. 独占的実施許諾 契約一時金 ランニング ロイヤリティ オプション契約 マイルストーン収入 その他 非独占的実施許諾 契約一時金 ランニング ロイヤリティ オプション契約 マイルストーン収入 その他 譲渡 ( 無償の場合も含む )

143 IV. 単純集計結果 ( 大学のみ ) 民間企業との共同研究及び受託研究 ( 以下 共同研究等 という ) の実績について < 共同研究等の受入れ実績 > 問 1 貴機関において 過去 5 年間 ( 平成 22~26 年度 ) に共同研究等の受入れ実績はございますか 研究相手別に実績があるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答 ) 相手先機関 共同研究 受託研究 1 国内企業 59 98% 58 97% 2 外国企業 36 60% 23 38% 3 その他 ( 国 自治体 大学 公益法人等 ) 55 92% 59 98% 4 共同研究 受託研究のいずれも実績はない 0 0% 0 0% 総数 % % < 特許出願に関して発明のもととなった研究内訳 > 問 2 貴機関における平成 26 年度の特許出願状況についてお聞きします 出願した特許に関して 発明のもととなった研究の内訳について それぞれ件数をご回答下さい ( 研究の実施時期は問いません ) なお 平成 26 年度に特許出願実績がない場合は 出願件数 ( 貴機関全体 ) に 0 と記入のうえ 発明のもととなった研究の内訳 のそれぞれについて 過去 5 年間で特許出願実績のあったもの全てに 〇 をつけて下さい 国内出願分 外国出願分 平成 26 年度実績 全体 ( 件 ) 全体 ( 件 ) うち共願 うち共願 出願件数 ( 貴機関全体 ) と出 (1) 共同研究 とな願うち 民間企業 にっ関 (2) 受託研究 たし研うち 民間企業 て究発 (3) 補助金による研究 の明内 (4) 寄付金による研究 の訳も (5) 上記以外 ( 運営交付金等 ) による研究 件数は回答機関の平均値

144 企業との共同研究等の契約に係る状況について 問 3 貴機関では 企業と共同研究等を行うにあたり 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 譲渡契約などについての雛形 ( 以下 契約書雛形 という ) を準備していますか 契約書雛形がある場合は 〇 をつけ その策定年 ( 最終更新年 ) をご回答下さい 選択肢 回答欄 回答率 1 共同研究 ( 日本語版 ) 56 93% 2 共同研究 ( 英語版 ) 19 32% 3 受託研究 ( 日本語版 ) 53 88% 4 受託研究 ( 英語版 ) 14 23% 5 上記のいずれも雛形となるものは保有していない 4 7% 総数 % < 契約書雛形における契約パターンの提示 > 問 4 貴機関の契約書雛形では 企業との研究成果の帰属や共有特許の取扱に関して 特許の実施権や特許関連の費用負担などの契約条件等について 企業が取り得る契約パターンを提示 ( 例示 ) していますか 最も近いものを一つ選んで 〇 をつけて下さい 選択肢 共同研究 受託研究 1 特許の実施権 ( 独占的実施権か非独占的実施権 ) の違いを提示している 13 22% 14 23% 2 特許の実施権以外に 第三者への実施許諾や特許関係費用負担等など 複数の条件を組み 8 13% 4 7% 合わせた契約パターンを提示している 3 特に契約パターンを明確には提示していない 35 58% 35 58% 総数 % % 契約パターンの具体例 質問内容については最初別途協議で提示し研究契約時に決めることを希望される場合 成果については原則共有 共有特許の取扱については 企業側が出願前に上記の点を選択する方向の条文で調整 共同研究契約書のひな形を添付 受託研究契約においても規定はほぼ同様 共同 受託研究ともに知財の共有 持ち分 費用負担の協議 不実施を入れている交渉により選択肢 1 と 2 のいずれにもなる 持分割合その他出願等の詳細は, 別途協議としている また, 実施に関しては次のように最低限の条項のみとし, 詳細は別途協議としている 大学は実施せず, 当該企業又は第三者の実施許諾によるとしている 企業は, 実施の場合, 大学に実施料を支払うものとするとしている

145 < 契約パターン別実績 > 問 5 平成 26 年度の共同研究等の契約についてお聞きします 企業とはどのような契約パターンが多いですか 共同研究と受託研究それぞれで多い順に 1~9 の数字をご記入下さい なお 平成 26 年度は実績がない場合には 0 を 貴機関の契約パターンとして存在し得ない場合は をご記入下さい 選択肢 共同で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 共同で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 企業が単独で出願する ( 貴機関から一時金のみで権利を買い取り 企業が利益を得ても利益還元無し ) 企業が単独で出願する ( 貴機関から権利を買い取り 企業で利益が出れば利益を貴機関に一部還元する ) 貴機関が単独で出願し 企業が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 貴機関が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は企業負担 ) 貴機関が単独で出願し 企業が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 9 その他 実績あり 1 最も多い 2 存在しえない 共同受託共同受託共同受託 % 35% 30% 20% 8% 17% % 25% 12% 10% 3% 18% % 23% 20% 3% 7% 23% % 18% 2% 2% 12% 25% % 5% 0% 0% 23% 30% % 13% 2% 8% 32% 25% % 8% 0% 3% 28% 27% % 3% 0% 0% 33% 33% % 20% 30% 28% 13% 23% 総数 100% 100% 100% 100% 100% 100% 1 : 実績あり は 順位に関係なく回答のあったもの 2 : 最も多い は 最も多い 1 と回答されたもの なお 複数の選択肢を 1 とする回答があった場合でもそれぞれの選択肢で集計している その他の詳細 共同研究契約では 独占 非独占を定めず 出願ご選択できるようにしている ( 共願独占 > 共願非独占 > 単独独占 > 単独非独占の順 ) 共同で出願し 企業が特許法に従った実施権を得る ( 特許関係費用は 持分折半 ) 当機構が共有者 ( 企業 ) から持分譲渡を受けて単独で出願し 当該企業に対し 無償で非独占的実施権を与える ( 費用は当機構が全額負担 ) 特許費用関係は企業負担 実施権は別途協議 受託研究契約においては 原則大学単独出願とし 企業側から希望があった時には持ち分の一部を有償譲渡して企業負担により共同出願しているが 成果として結果がなかったため 具体的な選択は困難 受託研究による知的財産権は大学に帰属することから, 出願に関しての定めはなく, 当該知的財産権の実施に関しては相手方又は相手方の指定する者から申し出があった場合に, 優先的に実施することができる旨規定している 受託研究は 受託機関 ( 本学 ) に特許を受ける権利がある. 出願は受託機関 ( 本学 ) となり 委託機関 ( 企業 ) は 非独占的実施権を得る. 実施許諾契約により独占的実施権 ( 実施範囲の限定あり ) を与える場合がある 共同研究に関しては からいずれかを選択する形をとっている

146 上記 1~8 の事項は事例がないため, 0 にした 共同研究等の契約段階において, 知財関連条項を列記する企業 ( 製薬関連企業, 電気関連企業等 ) もあるが, 多くは, 特許関連事項は別途協議としている < 企業との共同研究等に係る交渉や協議について > 問 6 共同研究等の契約において 貴機関と企業のどちらの契約雛形を利用されますか 研究形態別に国内企業と外国企業のそれぞれで 当てはまるもの一つを選んで 〇 をつけて下さい 共同研究 選択肢 国内企業 外国企業 1 自機関の雛形を基本とすることが多い 43 72% 8 13% 2 先方の雛形を基本とすることが多い 2 3% 18 30% 3 ケースバイケースであり どちらともいえない 12 20% 15 25% 4 実績がない 1 2% 10 17% 回答なし 2 3% 9 15% 総数 % % 受託研究 選択肢 国内企業 外国企業 1 自機関の雛形を基本とすることが多い 37 62% 8 13% 2 先方の雛形を基本とすることが多い 7 12% 12 20% 3 ケースバイケースであり どちらともいえない 13 22% 10 17% 4 実績がない 0 0% 22 37% 回答なし 3 5% 8 13% 総数 % %

147 < 研究契約における企業との協議事項 > 問 7 企業との研究成果の帰属や特許の取扱に関して どのようなタイミングで協議 決定することが多いですか 共同研究と受託研究のそれぞれ 各契約の段階別に具体的に定める事項は 内容の詳細は定めずに次の段階での協議事項として定める事項は 〇 をつけて下さい (1) 共同研究の場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 5% 38% 27% 5% 55% 2% 3% % 2% 45% 0% 5% 80% 0% 3% % 0% 38% 5% 10% 68% 0% 3% % 0% 22% 0% 35% 42% 2% 5% % 0% 22% 28% 13% 35% 2% 25% % 0% 22% 27% 12% 40% 2% 30% % 0% 25% 5% 33% 18% 2% 53% % 2% 28% 25% 5% 65% 0% 12% % 0% 27% 18% 17% 28% 0% 43% % 0% 18% 27% 18% 23% 0% 28% % 0% 18% 35% 12% 37% 2% 22% % 0% 27% 13% 25% 23% 7% 40% % 7% 15% 65% 10% 18% 3% 5% % 0% 2% 2% 2% 0% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他の詳細 技術情報の取扱い

148 (2) 受託研究の場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無 非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 2% 28% 22% 3% 43% 2% 3% % 0% 30% 3% 5% 60% 0% 3% % 3% 25% 3% 7% 55% 0% 3% % 0% 15% 2% 30% 28% 2% 7% % 0% 18% 25% 10% 28% 2% 25% % 0% 18% 27% 10% 32% 2% 30% % 0% 20% 3% 25% 15% 2% 50% % 0% 25% 17% 5% 53% 0% 12% % 0% 22% 18% 15% 18% 0% 42% % 0% 17% 27% 13% 15% 0% 22% % 2% 22% 25% 10% 28% 2% 18% % 7% 20% 15% 18% 18% 7% 40% % 3% 12% 57% 5% 10% 3% 5% % 7% 3% 2% 0% 0% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他の詳細 受託研究は実質大学帰属 ケースバイケースで協議 技術情報の取扱い 本学では受託研究から生まれる研究成果は原則 本学単独所有としている 委託先との協議の結果 共同で所有することになった場合は 共同研究契約と同等の取り扱いとなる

149 問 8 企業との共同研究等において 企業から契約書雛形の変更要請など契約交渉時に主張が異なる事項はどのようなことですか 共同研究と受託研究のそれぞれについて 企業から変更 協議要請が最も多い項目に よく変更要請がある項目に 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 選択肢 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 5 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無 6 非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 7 不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 12 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 13 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 15 特にない 共同研究 受託研究 最も多い項目 最も多い項目 % 0% 22% 8% % 0% 13% 5% % 0% 3% 2% % 0% 2% 0% % 15% 18% 12% % 28% 27% 10% % 13% 27% 7% % 20% 25% 8% % 8% 7% 3% % 3% 7% 0% % 7% 10% 0% % 0% 7% 0% % 10% 17% 5% % 3% 12% 5% % 8% 17% 10% 総数 100% 100% 100% 100% 協議事項として最も多い項目について 同一の回答者が複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の詳細 企業規模が大きいほど 契約書ひな型の変更要請の比率が多い オープンイノベーションを標榜する企業が不実施補償 ( 実施料 ) や特許関連費用を拒む傾向が最近強い 受託研究の場合は協議により共有とした場合のみ共同研究と同じポイントが議論になる 大学は 実施 することがないので 特許料の企業負担 不実施補償を法定化してほしい 研究成果の発表にかかる手続き方法 研究分野や企業規模 ( 傾向としては大企業 旧公社系企業 ) により 交渉に応じず 自社のひな形に沿ってでなければ研究体制を築けないと主張する企業がある 国内製造業では 権利の持ち分に応じて共同出願費用を負担することを主張する企業が他の分野に比べて多い

150 協議や要請の観点や度合いが異なる場合 バイオ 化学分野は譲渡を希望する企業があることから 共同研究の結果発明が生じた場合 本学持分を有償で譲渡するときもある 外国企業との共同研究契約は 不実施補償に係る条項が無いことが多い 外国企業は 共同研究等の成果は基本的に企業側に帰属すると主張することが多く 共同出願にすることを 共同研究契約交渉の時点で拒みます また 共同出願可であっても不実施補償は理解を示されません 企業との共有特許における第三者への実施許諾や不実施補償 ( 補償料 ) に関する現在の対応について < 第三者への実施許諾の同意に関する対応 > 問 9 貴機関では 企業との共有特許に関して第三者への実施許諾はどのような対応をとられていますか 当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 企業が独占的実施を選択した場合 所定期間を過ぎても 企 業が正当な理由なく実施をしない場合には 貴機関は第三者 38 63% に実施許諾できることを加えている 企業が独占的実施を選択しない場合 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者へ実施許諾できるとしている 17 28% 企業が独占的実施を選択しない場合 貴機関の持分について 第三者から実施許諾及び譲渡の要請があった時には 第三者に優先的に独占的実施もしくは権利譲渡するとしている 4 7% 4 企業が独占的実施を選択しない場合 企業の同意のもと実施許諾できるとしている ( 特段の定めを行っていない ) 41 68% 5 その他 3 5% 総数 % その他の詳細 案件ごとで対応が違う 基本的に 実施権やライセンス権は放棄し 企業にゆだねている 基本的には独占実施を許諾しておらず 独占実施を希望する場合や第三者への実施許諾には その可否や許諾の条件等について別途協議としている 優先交渉権を設定し 第三者への許諾は行わない

151 < 第三者への実施許諾の可能な特許の取扱 > 問 10 貴機関では 企業との共有特許でかつ貴機関が第三者への実施許諾が可能な場合 当該特許に係るライセンス活動はどのような対応をとっていますか 第三者への実施許諾に関する企業の同意が必要な場合と不要な場合でそれぞれ当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 企業の同意が企業の同意が必要な特許不要な特許 1 研究者に実施許諾先などを紹介してもらう 23 38% 22 37% 2 企業 ( 共同研究等の相手方 ) に実施許諾先を紹介してもらう 11 18% 7 12% 3 貴機関自らが実施許諾先の発掘を行う 21 35% 23 38% 4 Web サイトなどに登録して公開している 13 22% 19 32% 5 TLO など外部機関に委託している 11 18% 14 23% 6 特に対応していない ( 第三者から引き合いがあれば対応する ) 29 48% 20 33% 7 該当する特許を保有していない 4 7% 9 15% 8 その他 1 2% 1 2% 総数 % % その他の詳細 上記のとおり 1~3 を選択したが, 実際は第三者や企業からの引き合いやそのような話があったタイミングで対応することになると思われる 企業と共有の特許では第三者へライセンス活動はほとんど行っていない 問 11 貴機関が 企業との共有特許を第三者へ実施許諾するにあたって 企業の同意を必要とすることが阻害要因になっていると感じますか 当てはまるもの一つを選んで 〇 をつけて下さい ( なお 契約等において 第三者への実施許諾に企業の同意を不要とした特許は除きます ) 選択肢 回答数 回答率 1 とてもそう思う 7 12% 2 そう思う 5 8% 3 どちらともいえない 28 47% 4 そう思わない 10 17% 5 全くそう思わない 2 3% 6 該当する特許を保有していない 6 10% 総数 %

152 付問 1. とてもそう思う 2. そう思う とお答えいただいた方にお聞きします どのような点でお困りですか 差し支えない範囲で具体例をご回答下さい 大学の研究者と企業の関係性を悪くしてまで 第三者への実施を探ることが難しい ( 出願費用は基本的に企業の 100% 負担のため 大学側の発言権は弱くならざるを得ない ) 共願企業の同意が必要となっている場合 第三者実施許諾の可能性があっても共願企業は同意しないため そもそも同意する可能性が高いならば 同意が必要との条件をつける必要がない 米国と同様の方法が取れれば産業連携はしやすくなる 当該企業に実施の予定がないにも関わらず 第三者への実施許諾に同意しないケースが多い点 企業の同意を容易に得られないことが予想され 実施許諾を実質的にできない 共有先企業の同意を得る のを 第三者企業にコンタクトする前にしなければならないのであれば 興味を示すかどうか不明な段階でコンタクトする企業すべてについて事前に同意を得なければならないし 興味を示した第三者企業とある程度話が進んだところで共有先企業に同意を求める場合は 同意が得られない場合に第三者企業も大学もそれまでの話が無駄になるという懸念があり 技術移転活動自体に二の足を踏むことになる 共願人企業の存在によって 第三者が許諾を受けることに二の足を踏むことが考えられる 大学との共願特許のうちに 当該企業が単独特許 例えば基本特許 を保有しており その実施許諾もうけなければならなくなるかもしれない といった懸念を持つことが考えられる

153 < 不実施補償の請求の有無 > 問 12 貴機関では 共有特許の相手となる企業との間で 独占補償料等の実施料 ( いわゆる不実施補償 ) の定めはありますか また 定めている場合はどのような方式ですか 企業が独占的実施権を得る場合 非独占的実施権を得る場合及び権利を譲渡する場合 それぞれで当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 企業が独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 10 17% b. 実施化の成功報酬として一時金 6 10% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 8 13% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 29 48% e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 23 38% f. その他の方法 6 10% g. 定めていない 12 20% 2 企業が非独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 4 7% b. 実施化の成功報酬として一時金 5 8% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 0 0% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 29 48% e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 14 23% f. その他の方法 4 7% g. 定めていない 18 30% 3 企業が大学に権利を譲渡する場合 a. 譲渡時に一時金 41 68% b. 当該特許の実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 9 15% c. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 11 18% d. その他の方法 1 2% e. 定めていない 10 17% その他の詳細 1. 企業が独占的実施権を得る場合 有無の見定め 方法は協議する 実施の目途がたった時点で別途協議 特許登録時に一時金 2. 企業が非独占的実施権を得る場合 同意なく第三者への実施許諾を可能としている 有無の見定め 方法は協議する 3. 企業が権利を譲渡する場合 権利維持費用等が実施料収入を上回ったため特許権を無償譲渡した

154 問 13 問 12 において 1.~3. のいずれかの場合に 定めていない とお答えいただいた方にお聞きします 不実施補償を定めていない理由はどのようなものですか 企業が独占的実施権を得る場合 非独占的実施権を得る場合 及び権利を譲渡する場合 それぞれで当てはまるもの全てに をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 1 企業が特許関係費用を負担しているため 2 研究費の規模が小さいため 3 企業の同意なく 第三者への実施許諾を可能とする契約であるため 4 産学連携 ( 共同研究等 ) を活発化したいため 5 その他総数 独占的実施 非独占的実施 権利譲渡 % 5% 3% % 2% 2% % 5% 0% % 5% 2% % 12% 8% % 100% 100% その他の詳細 大学として実施する可能性があるため ケースバイケースのため また 発明者と関連企業の意向によるため

155 貴機関における産学連携に関する体制等について < 産学連携の受入体制 > 問 14 貴機関において 発明の発掘から権利化や活用に至るまで 外部機関はどのように関与していますか 主に関与している機関 ( 学内も含む ) に 補助的に関与している機関に をつけて下さい ( いずれも複数回答可 ) 選択肢 学内 TLO 外部弁理士外部弁護士その他主体的補助的主体的補助的主体的補助的主体的補助的主体的補助的 1 発明発掘 % 17% 15% 13% 0% 8% 0% 0% 3% 2% 2 発明届 % 8% 5% 13% 2% 0% 0% 0% 2% 2% 3 学内審査 % 5% 10% 13% 3% 18% 2% 0% 3% 8% 4 価値評価 % 12% 15% 15% 3% 17% 0% 0% 5% 15% 5 先行技術調査 % 27% 20% 8% 13% 25% 0% 2% 13% 18% 6 権利化支援 % 25% 17% 15% 18% 30% 0% 0% 2% 12% 7 第三者への実施許諾 % 23% 23% 17% 3% 8% 0% 3% 3% 7% 8 実施料等の算定 % 15% 18% 12% 2% 3% 0% 0% 3% 5% 9 移転 譲渡先の探索 % 23% 23% 20% 2% 2% 0% 0% 3% 13% 総数 % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他の詳細 JST 等の発明技術評価サービスを使用 静岡県発明協会 国立研究開発法人科学技術振興機構による発明評価 先行技術調査等 学内審査においては 外部有識者も関与している JST,( 独 ) 工業所有権情報等のデータベースに登録 事業化支援コンサルティング 企業 ( 産業 ) 支援財団 項目 9 における その他 は web 公開 JST 公開 イベントブースでの研究成果紹介などである

156 < 契約書雛形の利用や理解促進に関する取組 > 問 15 貴機関では 研究者や産学連携担当者を対象に 契約書雛形の使い方や留意すべき事項など 企業との契約に関して理解を促進する取組は行っていますか また 今後 行いたい取組はございますか それぞれ当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 実施済 今後取り組みたい ( 継続も含む ) 1 契約書雛形に関する逐条解説を提示している 6 10% 20 33% 2 どのような研究形態や契約条件が望ましいか 選定基準となるチェック項目や留意点などをマニュアルやガイドラインを提示している 8 13% 26 43% 3 学内向けサイト等に FAQ などを提示している 12 20% 20 33% 4 発明届出時など その都度 相談を受けるようにしている 54 90% 15 25% 5 知的財産権の取扱や契約等に関して 説明会などを開催している 27 45% 22 37% 6 その他 ( 下記に具体的にご記入下さい ) 3 5% 0 0% 総数 % % その他の詳細 特に新任教員には 着任時に研究費の執行等を併せて知財の取り扱いの説明をしている 著作権についての説明会 産学 地域連携推進機構での共同研究 委託研究についての知財面での特徴を紹介している 今後の共同研究等の促進に向けた産学連携のあり方について 問 16 共同研究等から生じる研究成果 ( 特許 ) の取扱について どのような対応を促進することが望ましいとお考えですか 最も近いお考えを一つ選んで 〇 をつけて下さい 選択肢 回答数 回答率 1 共同出願時や権利登録時に 大学等もしくは企業のいずれかに権利を帰属させ 相手方には 独占的実施権や非独占的実施権を与えることにより 権利を単純化し 6 10% た方がよい 2 権利は共有でよいが 共有持分については相手方の同意なく 第三者への実施許諾 ( 非独占的 ) が可能とするなど 第三者への対応を明確にすればよい 12 20% 3 当事者間で調整すれば良く 標準的な方式を定める必要はない ( 現行でよい ) 39 65% 無回答 1 2% 総数 % 具体例や補足 ケースバイケースで 相互に win-win の契約になるよう努める. 2 の選択肢とも画一的な標準とすべきではない 特許案件によって個別に定めればよいと考える

157 問 17 仮に 共同研究等の成果を貴機関もしくは共同研究相手の企業のいずれかに権利を帰属させるとしたら 貴機関においてどのようなことが課題になると想定されますか 貴機関と企業に帰属させる場合それぞれで 最も課題になるもの一つ選んで 課題となるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 出願前に相手方へ一定の支払が生じる ( 研究から収益を得る前に費用が発生する ) 出願前 ( 権利化後 ) に当該発明 ( 特許 ) の価値算定が困難なため 譲渡額や実施料等の決定において協議が難航する上記 1 2 のほかに権利を単願にするための交渉が必要となり 今まで以上に契約段階で時間を要する 4 貴機関の研究活動の継続に支障が生じる恐れがある 発明者だが出願人ではないため 研究担当者及び所属部署の内部評価に影響がある出願前の譲渡は出願件数が少なくなるため 貴機関の第三者からの評価に影響がある実施許諾先や譲渡先の探索など 技術移転活動が円滑に進まなくなる共同研究成果が第三者へ実施許諾された際に 適切な収益分配の確保が困難になる ( 単独帰属にした際に 相手への収益分配を行う契約や実務は困難 ) 9 共同研究成果の事業化を通じた社会実装が遅延する 10 共同研究成果を侵害している第三者に対する適切な権利行使が困難になる 11 特に生じない 企業帰属 大学帰属 うち重要課題 うち重要課題 % 23% % 32% 53% 18% % 12% 67% 17% % 20% % 0% % 2% % 3% 23% 7% % 7% 22% 3% % 2% 25% 3% % 0% 27% 3% % 0% 5% 2% 総数 100% 100% 100% 100% 最も重要な課題について 同一の回答者が複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している 具体例や補足 いずれのケースも基本的には行わない ( 権利の譲渡は行わない ) 大学の単独帰属とすると出願 権利化の費用がかさむ 協議が難航するわけではないが 出願前に企業に権利を帰属させる場合に対価が低く設定されがちである

158 問 18 仮に 共同研究等の成果の帰属について 貴機関もしくは企業に権利を単独で帰属させるとした場合 大きく 4 つのケース ( 以下のケース 1-4) が考えられます それぞれのケースは どのような条件 状況であれば適用の可能性があると思われますか ケース毎に適用可能性があると思われる条件 状況の全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 ケース 1 ケース 2 ケース 3 ケース 4 企業にとって 当該共同研究及びそこから期待される 1 成果が 事業戦略上重要な分野や技術として位置づけ 20 33% 2 3% 16 27% 34 57% られている場合 ( 独占的実施権を主張する場合 ) 2 企業が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 企業が既に所有している特 13 22% 7 12% 23 38% 36 60% 許が研究のベースとなっている場合 ) 3 貴機関が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 貴機関が既に所有してい 29 48% 43 72% 9 15% 6 10% る特許が研究のベースとなっている場合 ) 4 研究者 ( 貴機関 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとし 24 40% 43 72% 5 8% 9 15% て不可欠な位置を占めている場合 5 貴機関に企業の持分を買取る十分な資金があり かつ企業に実施させることで貴機関に収益が期待される場 27 45% 38 63% 9 15% 4 7% 合 6 企業が特許に係る費用を全額負担する場合 28 47% 16 27% 32 53% 29 48% 7 取得 出願する特許に関して 企業が製品化など事業の目処を十分に見通せない場合 4 7% 37 62% 19 32% 12 20% 8 企業が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 8 13% 37 62% 16 27% 7 12% 9 基礎技術であるなど 他の分野での横展開研究や活用が期待される場合 13 22% 48 80% 13 22% 4 7% 10 当該共同研究の内容について 新たな共同研究パートナーを探したい場合 4 7% 47 78% 7 12% 1 2% 11 発明に関する持分比率が相手方より低い場合 4 7% 9 15% 34 57% 31 52% 総数 % % % % 具体例や補足 企業 大学両者に権利が帰属することを前提に共同出願しているため 仮定で回答できない 原則企業帰属とする際に契約一時金の支払いが見込める場合 ( ケース 3,4) 国プロでケース 1 を行うことがあるが制約がない場合はそのようなケースはない 企業へ独占権を与えるいずれのケースでも 研究に限定された無償の通常実施権を本機関は確保する措置を取っている 基本的に 特許権は共有とするが 場合によっては企業単独のケースもありうる 本学に権利が帰属するケース 1 では共同研究企業から実施料をいただくこと ケース 2 では共同研究企業からは実施料をいただかず許諾した第三者企業から実施料をいただくことを前提としている ケース 3 はあまり考えられない ケース 4 で企業に権利を帰属させる場合 本学持分の譲渡に対し有償で一時金を申し受ける

159 問 19 仮に共有特許の持分について 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者に実施許諾が可能とする場合 貴機関においてどのようなことが課題になると想定されますか 最も課題となるもの一つを選んで 課題となるもの全てに をつけて下さい 選択肢 課題 重要な課題 1 共同研究等の契約時にかかる交渉が今まで以上に増える 34 57% 9 15% 2 契約の条件として特許の出願や維持に係る費用負担が生じる ( 増える ) 29 48% 11 18% 3 実施許諾先となる第三者の選定などは 企業との信頼関係を維持すべく競合関係等を調査するなど負担が生じる 30 50% 9 15% 4 第三者への実施料の設定や実施許諾した際の収益配分比率など 共有権者との協議が負担になる 30 50% 6 10% 5 第三者にライセンスしたことで 当該ライセンス技術を用いた 製品 サービスが問題を起こした場合や国内産業の競争力を相対的に弱める結果となった場合の対外説明対応等のリ 24 40% 6 10% スクマネジメントへの対処が生じる 6 特に生じない 6 10% 0 0% 総数 % % 重要な課題 : 同一の回答者が複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している 具体例や補足 課題より他の企業と連携できる機会が増えるメリットがある 企業との共有特許を大学から第三者にライセンスすることはなかなか困難である 基本的には選択してほしくない 問 20 仮に共有特許の持分について 相手方の同意なく 第三者に実施許諾が可能とできる場合には どのような条件 状況があると思われますか 可能性があるものについて 全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 企業にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上 重要な分野や技術として位置づけられていない場合 40 67% 2 研究者 ( 貴機関 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 18 30% 3 貴機関と企業が特許に関する費用を持分比率に応じて負担する場合 25 42% 4 共有特許について 貴機関による貢献が大半であって 相手側の貢献はほとんどない場合 37 62% 5 出願 取得する特許に関して 企業が製品化など事業の目処を提示できない場合 ( 事業化の意思が無い場合 ) 41 68% 6 企業が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野 使用方法等が存在し 企業が関心のある分野を除いて 許諾する場合 40 67% 7 基礎技術であって 事業化から遠い技術である場合 23 38% 8 基盤技術 ( 技術標準等 ) であって 非競争分野の技術として広く第三者に活用させることが事業化を促進させる場合 39 65% 総数 % 具体例や補足 現状大学に出願等の費用を負担とし 企業が非独占なら対応は可能 国等の支援で得られた研究費から生じた発明の場合

160 問 21 企業との産学連携を推進する上で 共同研究等の研究成果の取扱や契約等に関するガイドラインや事例集などは必要と思われますか いずれか一つに 〇 をつけて下さい また 必要と思われる場合は どのような内容が提示されるとよいですか 選択肢 回答数 回答率 1 ガイドライン等が作成されると良いと思う 40 67% 2 ガイドライン等の作成は特に必要ないと思う 18 30% 無回答 2 3% 総数 % 問 22 平成 26 年度中に得られた特許の実施許諾及び譲渡に関する件数と収入額をご回答下さい 共有の特許権については うち 共有 欄に内数として記入して下さい ( 平成 26 年度以前に実施契約を行い平成 26 年度末現在で継続しているものを含みます ) 選択肢 権利数 ( 件数 ) 収入額 ( 千円 ) うち 共有うち 共有 1 国内 ( 国内で権利化された特許 ) ,557 6,761 実施許諾 ,491 3,851 譲渡 ( 無償の場合も含む ) ,880 3,113 2 外国 ( 外国で権利化された特許 ) ,288 1,951 実施許諾 ,253 1,886 譲渡 ( 無償の場合も含む ) PCT EPC , 実施許諾 譲渡 ( 無償の場合も含む ) 1 1 1,

161 問 23 問 22 でご回答いただいた 実施許諾及び譲渡の収入がある特許についてお聞きします そのうち 共同研究等がもととなって取得した国内及び外国の特許について 権利数及び実施許諾収入額をご回答下さい ( 共同研究等の実施時期は問いません ) 国内分 : 日本国内で権利化された特許が該当 保有する特許 権利数収入額 ( 千円 ) 単独共有単独共有 実施許諾の相手先実施権 企業 その他 企業 その他 企業 その他 企業 その他 1 独占的実施許諾 , 契約一時金 ランニング ロイヤリティ , オプション契約 マイルストーン収入 その他 非独占的実施許諾 , 契約一時金 ランニング ロイヤリティ オプション契約 マイルストーン収入 その他 譲渡 ( 無償の場合も含む ) , 外国分 : 外国において権利化された特許が該当 保有する特許 権利数収入額 ( 千円 ) 単独共有単独共有 実施許諾の相手先実施権 企業 その他 企業 その他 企業 その他 企業 その他 1 独占的実施許諾 契約一時金 ランニング ロイヤリティ オプション契約 マイルストーン収入 その他 非独占的実施許諾 契約一時金 ランニング ロイヤリティ オプション契約 マイルストーン収入 その他 譲渡 ( 無償の場合も含む )

162 V. 自由回答 1. 作成されるガイドラインの内容への意見 (1) 具体的な事例集 (i) 大学 契約時の注意点 事例集 大学等が主張出来る権利やその割合が提示されているガイドライン 共同研究 共同出願契約に盛り込む内容に関して 特許費用 持分 優先実施条件 第三者への実施条件など 自己実施しない大学側が不利になりすぎない妥協点が示されるとありがたい 具体例の多いもの 最低限契約書で定めておくべき事項 ( 条項 ) を共同研究 受託研究別かつ分野別に 問題が起きた事例とそれが発生しないための対策 Q&A 多くの事例と判断基準 考え方などが記載される事 特に長期的に見た場合の判断留意点が判ると良い 契約パターン等 (ii) 公的研究機関 様々な事例を交えたガイドラインが必要と思われる 企業との知財共有を前提とした場合 主に共同研究契約時と実施許諾時の注意事項として 事例をあげた解説が重要 事例集があれば 参考になるのでひな型に反映することができる (2) 契約書の各条項の解説 (i) 大学 交渉事案に対するフローチャート式のガイドラインやマニュアル 1 研究成果の公開時期と公開の自由について ( 学会 論文発表の事前通知のみで OK) 2 成果の研究利用について ( 第三者との研究のベースとしての利用 ) 3 出願時の費用と実施の対価について ( 金銭ではない対価も OK 製品に大学のマークや共同開発と記す等 ) 4 防衛特許の場合や実施時期が未定の知財の取り扱いについて 利益相反の面から気をつけるべきポイント 研究費無しの共同研究契約の適正性について 費用負担割合 実施料の有無 (ii) 公的研究機関 共同研究時の貢献度の数値化やそれに伴う持ち分割合と費用負担額の算出方法 1 共同研究費を共同研究機関それぞれで負担する共同研究 2 独占的実施権を与えない場合の研究成果の取扱 3 特許を受ける権利の価値の算定 共同研究等の成果の取扱や契約等に関する内容 研究成果の公表 知的財産権発生時の対応等について複数の契約パターンにおける取り扱いや考え方 実施料及び経費負担についての各企業等の割合 事前に当事者双方で定めておくべき権利 義務について 成果物の帰属について 特許 ノウハウ情報の提供について 守秘義務の取り扱いについて等

163 (3) 契約書のひな型について (i) 大学 各種契約書ひな形 不実施補償 特許料負担 民法等法的解釈の解説 (ii) 公的研究機関 契約内容及び契約条項を示したひな形事例集 また チェック項目や留意点を記載した導入マニュアル 契約書のひな形等 具体的にすぐに使用できる書式 (4) ガイドライン作成上の注意 (i) 大学 大学にとっては 研究者の活動の自由 ( 研究 公表 ) が確保されていることが望ましい NEDO や JST 等からガイドライン等が作成されるケースが増えてきているが 大学の実情を理解していない方によるガイドラインは障害になるばかりである 大学の実務経験者がこのようなガイドラインの作成に携わらなければこの先よい産学連携は難しい 事例集としては 大学実務者との協議によって合意に至り 技術分野や企業との関係のバックグラウンド 契約成立の経緯等まで記載されたものがあれば参考になると思う 2. 自由意見 (1) 不実施補償について (i) 大学 不実施補償について法的に認め 発明創出のインセンティブになるようにしていただきたい (2) TLO の存在意義について (i) 公的研究機関 大学等の共同研究についての理解と認識を深めるため TLO 法の概要とその運用解釈 実際の承認 認定 TLO の取組 成果の具体事例について特許庁主催で説明会を開催していただきたいと思います

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165 資料 Ⅱ アンケート調査 (TLO 向け ) 単純集計結果

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167 TLO 向けアンケート結果 I. アンケート調査実施概要 1. 調査対象 承認 認証 TLO 38 者 2. 配布回収状況 回収 / 配布数 ( 回収率 ):18 者 /38 者 (47%) 3. 調査実施期間 平成 27 年 9 月 14 日 ( 月 )~9 月 30 日 ( 水 )

168 II. 単純集計 貴機関における体制 役割について 問 1 貴機関は 大学とはどのような関係ですか 最も近い体系を一つ選んで 〇 をつけて下さい 選択肢 回答数 回答率 1 大学内部の機関 7 39% 2 外部一体型の機関 5 28% 3 外部広域型の機関 6 33% 総数 % 問 2 貴機関は 大学に対してどのような関わりや役割を担っていますか 当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい なお 問 1 で 2. もしくは 3. とご回答いただいた機関で 大学によって対応が異なる場合は 主要な大学への対応をお答え下さい 選択肢 主体的に関与 補助的に関与 1 発明発掘 12 67% 5 28% 2 発明届 6 33% 9 50% 3 学内審査 9 50% 7 39% 4 価値評価 11 61% 4 22% 5 先行技術調査 10 56% 5 28% 6 権利化支援 12 67% 4 22% 7 第三者への実施許諾 16 89% 2 11% 8 実施料等の算定 13 72% 2 11% 9 移転 譲渡先の探索 16 89% 1 6% 総数 % %

169 問 3 貴機関において 平成 26 年度末時点で取り扱う特許はどのような構成となっていますか それぞれの件数をご回答下さい 特許の構成 大学単独共同出願 保有 ( 貴機関保有も含む ) 企業と大学が共有 特許出願 国内特許 外国特許 PCT EPC 出願 権利化された特許 国内特許 外国特許 PCT EPC 出願 問 4 貴機関において 大学が企業と共有する特許の取扱は どのような位置づけですか 最も近いものを一つ選んで 〇 をつけて下さい 選択肢 回答数 回答率 1 基本的には取り扱う機会がない ( 取扱の対象としない ) 2 11% 2 大学が第三者への実施許諾を企業から得られている場合のみ取り扱う ( 企業の同意が不要な場合も含む ) 5 28% 3 大学や第三者から 第三者が実施許諾等の意向がある旨の情報が入れば対応する 1 6% 4 その他 9 50% 総数 % その他の対応 90% は共同出願で対応 共同研究の推進 競争的資金の獲得 企業が自己実施する場合又は企業の同意を得て 第三者へ実施許諾する場合等 大学と企業の共同出願の全てを取り扱う 大学及び企業の意向 第三者への実施許諾可否等を検討し 個別的に対応している 基本的には 1 弊社が共同研究のコーディネートを行った場合のみ取り扱い 問 3. に示すように 現在 弊財団が取り扱っている特許は 2 件を除き 企業と共有する特許はない また 今後新たに TLO 事業に供する特許は 原則として 大学等が保有する単独出願の特許で 再実施許諾権付独占的実施権の許諾を受け企業等への技術移転を実施する 従って 以降の問には この 2 件対し回答できる範囲で記載している 特に 問 11 以降に関する調整 契約に係わることは今後原則として無いため回答を記載していない 学内 TLO であるので, 位置づけを意識はしないが, 共有特許だからといって, 特段の取扱いはしていない むしろ, 費用負担という面においては, 望ましいという一面もあると考える

170 企業との共同研究等の契約について 問 5 貴機関及び貴機関が取り扱う大学 ( 以下 貴機関等 という ) では 企業との共同研究及び受託研究 ( 以下 共同研究等 という ) を行うにあたり 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 譲渡契約などについての雛形 ( 以下 契約書雛形 という ) を準備していますか それぞれで 契約書雛形がある場合は全て 〇 をつけて下さい ひな形の種類 貴機関 貴機関が取り扱う大学 1 共同研究 ( 日本語版 ) 6 33% 14 78% 2 共同研究 ( 英語版 ) 3 17% 9 50% 3 受託研究 ( 日本語版 ) 4 22% 13 72% 4 受託研究 ( 英語版 ) 1 6% 8 44% 5 上記のいずれも雛形となるものは保有していない 4 22% 1 6% 総数 % %

171 問 6 企業との共同研究等の成果の取扱に関して 貴機関等と企業との間で 契約交渉時に主張が異なる事項はどのようなものですか 共同研究と受託研究のそれぞれ 企業から変更 協議要請が最も多い項目を一つ選んで よく変更要請がある項目の全てに 〇 をつけて下さい また 貴機関が取り扱わない事項については とつけて下さい ( 複数回答 ) 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 15 特にない 共同協議事項 受託協議事項 最も多い項目 最も多い項目 % 0% 39% 17% % 0% 33% 0% % 6% 17% 0% % 6% 17% 0% % 22% 39% 6% % 11% 56% 11% % 0% 44% 0% % 6% 44% 6% % 6% 44% 6% % 0% 22% 0% % 0% 28% 0% % 0% 22% 0% % 11% 44% 6% % 0% 22% 0% % 0% 6% 6% 総数 100% 100% 100% 100% 最も多い項目 : 最も多い項目について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の詳細 秘密保持期間 企業が正当な理由なく実施を行わない場合 大学側が企業側の同意なく ( 通知のみ ) 非独占的に第三者に許諾をすることができることを定める際の 企業が正当な理由なく不実施であった期間の設定 外国出願に要する費用負担 ( 国内と同一条件でない場合がほとんど )

172 企業との共有特許に関する第三者への実施許諾や不実施補償の対応について < 第三者への実施許諾の同意に関する対応 > 問 7 貴機関等では 企業との共有特許に関して第三者への実施許諾はどのような対応をとられていますか 当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 企業が独占的実施を選択した場合 所定期間を過ぎても 企業が正当な理由なく実施をしない場合には 貴機関等は第三者に実施許諾 10 56% できることを加えている 2 企業が独占的実施を選択しない場合 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者へ実施許諾できるとしている 5 28% 3 企業が独占的実施を選択しない場合 貴機関等の持分について 第三者から実施許諾及び譲渡の要請があった時には 第三者に優先的 1 6% に独占的実施もしくは権利譲渡するとしている 4 企業が独占的実施を選択しない場合 企業の同意のもと実施許諾できるとしている ( 特段の定めを行っていない ) 10 56% 5 その他 1 6% 総数 % その他の詳細 選択肢 2 における 独占実施をしない場合 相手の同意 の 2 点でとるべき対応は 選択肢 2 で述べられている方法以外にも多岐にわたるため ( 下記の事例参照 ) 選択肢 5 を選択した ( 例 1) 企業が独占的実施を選択しない場合 かつ企業の同意のもと第三者へ非独占的実施権を実施許諾できるとする場合 企業に当該共有特許の維持費用負担を課す ; ( 例 2) 企業が独占的実施を選択しない場合 企業側の同意のもと第三者へ実施許諾できるが 企業が第三者への実施許諾を ( 第三者の企業名や許諾条件 ( それらを確定するための第三者への接触 / ライセンス提案自体を含む ) 等を理由に ) 同意しなかった場合は 企業の独占的実施と見なし 企業側に独占的実施の場合の条件 ( 実施料 維持費用負担等 ) を課す ( 例 3) 企業が独占的実施を選択しない場合 企業側の同意なく ( 通知のみ ) 第三者へ実施許諾できるが 当該共有特許の維持費用はお互いの権利持分に応じて案分するほか 第三者への実施許諾で得た収入は大学単独の収入とする 等

173 問 8 貴機関等が 企業との共有特許を第三者へ実施許諾するにあたって 企業の同意を必要とすることが ライセンス活動の阻害要因になっていると感じますか 最も当てはまるもの一つを選んで 〇 をつけて下さい ( 第三者への実施許諾に際し 企業の同意が不要な特許は除きます ) 選択肢 回答数 回答率 1 とてもそう思う 3 17% 2 そう思う 2 11% 3 どちらともいえない 7 39% 4 そう思わない 4 22% 5 全くそう思わない 0 0% 6 該当する特許を保有していない 取り扱っていない 0 0% 総数 % 困っていると回答した理由 企業との共有特許を第三者に実施許諾することは容易なことではないが それでも同業他社で第三者が見つかった後に共同出願企業から不同意理由がライバル企業だからという理由で不同意がなされる場合もあるため 実施可能性が高い同業他社に対してライセンス活動が行いにくい 契約では 企業が独占を希望しない場合 第三者への実施許諾は可能 としているが 現実には 競合他社への実施許諾は信義則上からも困難であり 又 発明者の研究活動にも影響を及ぼすことが懸念される 複数企業に共通して使用できる特許では 企業が同業者に使用されることを望まない場合が多く この特許を回避することに苦労する 当該企業に実施の予定がないにもかかわらず 第三者への実施許諾に同意しない場合がほとんどである

174 < 不実施補償の請求の有無 > 問 9 貴機関等では 共有特許の相手となる企業との間で 独占補償料等の実施料 ( いわゆる不実施補償 ) の定めはありますか また 定めている場合はどのような方式ですか 企業が独占的実施権を得る場合 非独占的実施権を得る場合及び権利を譲渡した場合 それぞれで当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 企業が独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 3 17% b. 実施化の成功報酬として一時金 5 28% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 1 6% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 7 39% e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 8 44% f. その他の方法 4 22% g. 定めていない 1 6% 2 企業が非独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 2 11% b. 実施化の成功報酬として一時金 1 6% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 1 6% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 9 50% e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 5 28% f. その他の方法 2 11% g. 定めていない 2 11% 3 企業に大学が権利を譲渡する場合 a. 譲渡時に一時金 10 56% b. 当該特許の実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 2 11% c. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 3 17% d. その他の方法 2 11% e. 定めていない 2 11% 定めていない理由 1. 企業が独占的実施権を得る場合 実施により得られた 売上 額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 特許経費を企業側が全額負担 独占的実施権許諾の契約締結の対価として一時金 出願費用の負担 ( ただし ロイヤリティーが発生した場合 ロイヤリティーは減額する ) 2. 企業が非独占的実施権を得る場合 実施により得られた 売上 額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 企業側の同意を得ることなく 第三者への実施許諾 譲渡等が出来ることとしている 非独占的実施権許諾の契約締結の対価として算出した額を一括支払 又は企業の出願費用全額負担により実施料なし 不実施補償を求めない 3. 企業が大学に権利を譲渡する場合 当該特許の実施により得られた 売上 額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 発明が生み出す利益を想定した額を一括支払 持ち分を放棄

175 問 10 問 9 において 1.~3. のいずれかの場合に 定めていない とお答えいただいた方にお聞きします 不実施補償を定めていない理由はどのようなものですか 企業が独占的実施権を得る場合 非独占的実施権を得る場合 及び権利を譲渡する場合 それぞれで当てはまるもの全てに をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 独占的実施 非独占的実施 権利譲渡 1 企業が特許関係費用を負担しているため 0 0% 0 0% 0 0% 2 研究費の規模が小さいため 0 0% 0 0% 0 0% 3 企業の同意なく 第三者への実施許諾を可能とする契約であるため 0 0% 0 0% 0 0% 4 産学連携 ( 共同研究等 ) を活発化したいため 0 0% 0 0% 0 0% 5 その他 1 6% 2 11% 2 11% 総数 % % % その他の詳細 その都度検討 別途契約としているが現時点では未締結

176 問 11 大学と企業は 共同研究等の成果の帰属や取扱について どのようなタイミングで協議 決定することが望ましいとお考えですか 契約段階別に 具体的に定めることが望ましい事項は 内容の詳細は定めずに協議事項して定めることが望ましい事項は 〇 でご回答下さい ( 複数回答可 ) (1) 共同研究等の開始時から 発明が企業での実施が期待される場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無 非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 11% 33% 44% 17% 33% 0% 6% % 0% 22% 11% 22% 56% 0% 6% % 0% 33% 6% 22% 44% 0% 6% % 0% 22% 6% 33% 33% 6% 6% % 0% 44% 28% 17% 33% 6% 22% % 0% 33% 22% 22% 28% 11% 22% % 0% 33% 17% 44% 17% 6% 50% % 0% 22% 50% 11% 50% 0% 6% % 0% 28% 11% 28% 39% 6% 33% % 0% 28% 17% 22% 39% 6% 22% % 0% 44% 11% 28% 22% 11% 28% % 0% 39% 0% 39% 17% 17% 33% % 11% 22% 50% 11% 22% 6% 11% % 0% 0% 6% 0% 0% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%

177 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 企業が実施するか未定の場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無 非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 11% 33% 33% 11% 39% 0% 6% % 0% 33% 11% 17% 56% 0% 6% % 0% 22% 0% 22% 50% 0% 6% % 0% 11% 0% 44% 28% 6% 11% % 0% 28% 28% 28% 22% 0% 33% % 0% 33% 22% 28% 17% 0% 33% % 0% 33% 11% 44% 11% 6% 44% % 0% 22% 33% 11% 50% 0% 11% % 0% 28% 11% 22% 22% 11% 39% % 0% 28% 11% 28% 22% 6% 28% % 0% 33% 17% 33% 17% 6% 28% % 0% 22% 0% 44% 17% 22% 39% % 22% 22% 39% 6% 17% 11% 11% % 0% 6% 0% 0% 0% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%

178 (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されない あるいは発明があっても企業が実施しない場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無 非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無 不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 11% 44% 28% 11% 44% 0% 6% % 0% 33% 11% 17% 50% 0% 6% % 0% 33% 0% 17% 50% 0% 6% % 0% 22% 0% 39% 28% 6% 11% % 0% 33% 28% 22% 22% 0% 28% % 0% 39% 22% 22% 17% 0% 28% % 0% 44% 6% 39% 11% 6% 39% % 0% 28% 33% 6% 44% 0% 11% % 0% 39% 6% 17% 28% 11% 39% % 0% 39% 6% 22% 28% 6% 28% % 0% 39% 6% 22% 22% 6% 28% % 0% 33% 6% 39% 17% 28% 28% % 17% 22% 44% 6% 17% 11% 11% % 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%

179 今後の共同研究等の促進に向けた産学連携のあり方について 問 12 共同研究等から生じる研究成果 ( 特許 ) の取扱について どのような対応を促進することが望ましいとお考えですか 最も近いものを一つ選んで 〇 をつけて下さい 選択肢 回答数 回答率 共同出願時や権利登録時に 貴機関等もしくは企業のいずれ かに権利を帰属させ 相手方には 独占的実施権や非独占的 1 6% 実施権を与えることにより 権利を単純化した方がよい 権利は共有でよいが 共有持分については相手方の同意なく 第三者への実施許諾 ( 非独占的 ) が可能とするなど 第三者へ 3 17% の対応を明確にすればよい 当事者間で調整すれば良く 標準的な方式を定める必要はない ( 現行でよい ) 12 67% 総数 % 具体例や補足 研究契約に関わらず, 契約はパワーバランスであるので, 大学としてのスタンスを示すためにも雛形は提示するが, 実際の契約は交渉次第であると考える いずれか一方に権利を帰属させることは単純化には役立つが 大学となった場合は 実施をしない大学にとって出願権利化費用の負担に限界があり 企業となった場合は 実施料が大学に入らないという問題があるため 条件面で折り合わない可能性も高い

180 問 13 仮に 共同研究等の成果を貴機関等もしくは共同研究相手の企業のいずれかに権利を帰属させるとしたら 貴機関等においてどのようなことが課題になると想定されますか 大学と企業に帰属させる場合それぞれで 最も課題になるもの一つ選んで 課題となるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 出願前に相手方へ一定の支払が生じる ( 研究から収益を得る前に費用が発生する ) 出願前 ( 権利化後 ) に当該発明 ( 特許 ) の価値の算定が困難なため 譲渡額や実施料等の決定において協議が難航する上記 1,2 のほか 権利を単願にするための交渉が必要となり 今まで以上に契約段階で時間を要する 4 大学等の研究活動の継続に支障が生じる恐れがある 発明者だが出願人ではないため 研究担当者及び所属部署の内部評価に影響がある出願前の譲渡は出願件数が少なくなるため 大学の第三者からの評価に影響がある実施許諾先や譲渡先の探索など 技術移転活動が円滑に進まなくなる共同研究成果が第三者へ実施許諾された際に 適切な収益分配の確保が困難になる ( 単独帰属にした際に 相手への収益分配を行う契約や実務は困難 ) 9 共同研究成果の事業化を通じた社会実装が遅延する 10 共同研究成果を侵害している第三者に対する適切な権利行使が困難になる 11 特に生じない 企業帰属 大学帰属 重要な課題 重要な課題 % 22% % 17% 61% 11% % 17% 72% 22% % 17% % 6% % 0% % 0% 17% 6% % 11% 33% 11% % 6% 17% 0% % 0% 33% 0% % 0% 0% 0% 総数 61% 17% 100% 100% 重要な課題 : 最も重要な課題について 同一の回答者が複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している 具体例や補足 企業 1 社と大学との共同出願だけを想定しておられる設問のようにお見受けしますが 実際の産学連携の現場では 企業 2 社以上と大学といったケースや 2 以上の大学と企業 1 社といった 3 以上の機関による連携体制もごく普通に存在します こういう複雑な連携体制のケースでも共同研究が活発化され秘密情報がやりとりされ 共有の知財が生まれています また 3 以上の機関の連携体制下での知財マネジメントは大学知財部や TLO が日々汗水を流して 全当事者が納得する合意形成を達成しているところですが その困難さは企業 1 社と大学という単純な体制どころの騒ぎではないことは ご想像に難くないと思います 3 以上の機関の連携体制下での合意形成においてどこかの 1 機関に知財を帰属させるなどという議論は 出願に関する全当事者の利害の衝突が最も激しくなる議論で まず合意形成は無理に近い できても年単位で時間が必要な交渉にあると予想され 最悪の場合 こういう提案 議論のせいで産学連携がスタートすらせず破談 ということも想定しておく必要があるような話題です

181 問 14 仮に 共同研究等の成果の帰属について 貴機関等もしくは企業に権利を単独で帰属させるとした場合 大きく 4 つのケース ( 以下のケース 1-4) が考えられます それぞれのケースは どのような条件 状況であれば適用の可能性があると思われますか ケース毎に適用可能性があると思われる条件 状況の全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 ケース 1 ケース 2 ケース 3 ケース 4 企業にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事 1 業戦略上重要な分野や技術として位置づけられている場合 ( 独占 6 33% 2 11% 6 33% 9 50% 的実施権を主張する場合 ) 2 企業が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 企業が既に所有している特許が研究のベースとなっている場 4 22% 4 22% 7 39% 11 61% 合 ) 3 貴機関が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 貴機関が既に所有している特許が研究のベースとなってい 11 61% 15 83% 3 17% 3 17% る場合 ) 4 研究者 ( 貴機関 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占 10 56% 15 83% 1 6% 1 6% めている場合 5 貴機関に企業の持分を買取る十分な資金があり かつ企業に実施させることで貴機関に収益が期待される場合 8 44% 11 61% 4 22% 1 6% 6 企業が特許に係る費用を全額負担する場合 9 50% 5 28% 11 61% 6 33% 7 取得 出願する特許に関して 企業が製品化など事業の目処を十分に見通せない場合 3 17% 12 67% 7 39% 4 22% 8 企業が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 4 22% 12 67% 6 33% 3 17% 9 基礎技術であるなど 他の分野での横展開研究や活用が期待される場合 5 28% 15 83% 2 11% 2 11% 10 当該共同研究の内容について 新たな共同研究パートナーを探したい場合 4 22% 15 83% 1 6% 1 6% 11 発明に関する持分比率が相手方より低い場合 2 11% 4 22% 11 61% 7 39% 総数 % % % % その他の詳細 ケース 1 の 1~5 7~11 ケース 4 については企業側の費用負担又は独占対価の支払いが前提となります 企業に帰属させ 実施時の対価を得る権利のみを確保する 企業の実施化が未定という理由 ( 通常よくある理由 ) で 大学が権利を自らに帰属させることは費用負担の関係で実際にはほぼ不可能に思われる 企業に帰属させるにあたって妥当な対価条件が定められること

182 問 15 仮に共有特許の持分について 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者に実施許諾が可能とする場合 貴機関等においてどのようなことが課題になると想定されますか 最も課題となるもの一つを選んで 課題となるもの全てに をつけて下さい 選択肢 課題 重要な課題 1 共同研究等の契約時にかかる交渉が今まで以上に増える 13 72% 4 22% 2 契約の条件として特許の出願や維持に係る費用負担が生じる ( 増える ) 12 67% 2 11% 3 実施許諾先となる第三者の選定などは 企業と の信頼関係を維持すべく競合関係等を調査するなど負担が生じる 10 56% 3 17% 4 第三者への実施料の設定や実施許諾した際の 収益配分比率など 共有権者との協議が負担になる 8 44% 2 11% 5 第三者にライセンスしたことで 当該ライセンス 技術を用いた製品 サービスが問題を起こした場合や国内産業の競争力を相対的に弱める結 10 56% 3 17% 果となった場合の対外説明対応等のリスクマネジメントへの対処が生じる 6 特に生じない 0 0% 0 0% 総数 % % 重要な課題 : 最も重要な課題について 同一の回答者が複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の詳細 許諾の対象分野を限定する点 企業との交渉が予想されます

183 問 16 仮に共有特許の持分について 相手方の同意なく 第三者に実施許諾が可能とできる場合には どのような条件 状況があると思われますか 可能性があるものについて 全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 企業にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上 重要な分野や技術として位置づけられていない場合 10 56% 2 研究者 ( 貴機関 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 3 17% 3 貴機関と企業が特許に関する費用を持分比率に応じて負担する場合 11 61% 4 共有特許について 貴機関による貢献が大半であって 相手側の貢献はほとんどない場合 6 33% 5 出願 取得する特許に関して 企業が製品化など事業の目処を提示できない場合 ( 事業化の意思が無い場合 ) 12 67% 6 企業が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野 使用方法等が存在し 企業が関心のある分野を除いて 許諾する場合 13 72% 7 基礎技術であって 事業化から遠い技術である場合 7 39% 8 基盤技術 ( 技術標準等 ) であって 非競争分野の技術として広く第三者に活用させることが事業化を促進させる場合 8 44% 総数 % 問 17 大学と企業の産学連携を推進する上で 共同研究等の成果の取扱や契約等に関するガイドラインや事例集などは必要と思われますか いずれか一つに 〇 をつけて下さい また 必要と思われる場合は どのような内容が提示されるとよいですか 選択肢 回答数 回答率 1 ガイドライン等が作成されると良いと思う 7 39% 2 ガイドライン等の作成は特に必要ないと思う 8 44% 無回答 3 17% 総数 %

184 III. 自由回答 1. 作成されるガイドラインの内容 (1) ひな形 複数のケースに分けてひな形を提示いただき 総じて大学の権利維持負担が低減されるものが好ましいと思われます 成果の取り扱いについてどのような契約上の考え方があるかの解説 秘密情報の管理についての解説 独禁法及び安全保障貿易管理を含めコンプライアンスについての解説 (2) ガイドライン作成上の注意 大学の規模により考えが異なると予想される ガイドラインが提示されると良いとは思うが 大学側と企業側の双方が納得できるようなガイドラインの策定は大変な困難さが伴うと思われます 特許法 73 条の改正も視野に入れて 大学の発明がより活かされるようになるようなガイドラインを望みます これまでに生じたトラブルとその回避策に関する事例集は有効だが ガイドラインで詳細な規定を設けた場合 逆に交渉の自由度が低くなることが懸念される (3) 不実施補償の取り扱い 共有にかかる特許権は それぞれ実施できるが 大学は企業が特許権を使用できるように支援する側面もある 不実施補償の正当性を主張できるガイドラインがほしい 不実施補償について (4) TLO の存在意義 産学連携はますます重要と考えるが 大学には産学官連携部門もあり 知財部門もある そのような中で 外部機関である TLO の役割が不透明である 企業から見ると使い勝手がよく 公的資金の獲得支援等大学教育からも一定の評価を得ている TLO が存在意義を認めてもらえるような国の施策が必要と考える 2. 自由意見 (1) ガイドライン作成上の注意 共同研究や共同出願契約については 大手の大学と中小の大学 大企業と中小企業 それぞれの場合で様々な契約形態を取る必要があると考えている 一律にガイドラインを作ることに疑問を感じる 大学における研究成果の公表を一方的に制限する案を提示されますと 研究活動に支障をきたす可能性が高く 受入が困難となります 許諾の対象分野を限定する点 企業との交渉が予想されます 大学の規模により考えが異なると予想される (2) 不実施補償について 研究成果について 大学では特許の取り扱いに重きを置く傾向が強いが ノウハウの取り扱い 特にノウハウ ライセンスによる研究成果の活用を図る必要がある 不実施補償に起因する問題に関しては 実際に企業と交渉する中で 時には激しい対立の要因になる非常に複雑な問題と考えています 実施料額の問題だけでなく 出願権利化費用の負担や企業が有する独占実施 非独占実施の選択権な

185 どいろいろな組み合わせがあり それにより新たな対立軸が生まれるなど簡単には解決できそうにないと感じています 企業は特許法 73 条の文言どおりの適用を求めてくるが それは理解できる反面 不実施機関である大学は一方的に不利益を迫られる場合も多いと思われます 不実施補償 = 大学のエゴ という認識が一人歩きしている面もありますが 共同研究の目的とは何なのか 共同研究により企業と大学がそれぞれ何を提供し何を得られるのかを 原点に遡って不実施補償という概念が生まれた背景まで考え直さなければ 真の WIN-WIN の産学連携は出来ないと考えております

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187 資料 Ⅲ アンケート調査 ( 企業向け ) 単純集計結果

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189 企業向けアンケート結果 I. アンケート調査実施概要 1. 調査対象 JIPA 加盟企業 :935 社 大学と共同して特許を出願している企業 :476 社 産総研 理研ベンチャー :73 社 2. 配布回収 集計状況配布 回収状況は以下のとおり 回収 / 配布数 ( 回収率 ):461 者 /1,484 者 (31%) うち 大学等との共同研究の実績がある者 :380 者 3. 調査実施期間 平成 27 年 9 月 14 日 ( 月 )~30 日 ( 水 )

190 II. 回答者の属性 回答者の属性 回答数 回答率 大企業 % 中小企業 46 12% 総数 %

191 III. 単純集計結果 全企業 貴社についての基本的な情報について 問 1 貴社に関する基本的な情報 ( 資本金 従業員数 業種 ) について それぞれ該当する番号を回答欄にご記入下さい 資本金 回答数 回答率 1 1 千万円以下 22 5% 2 1 千万円超 ~3 千万円以下 15 3% 3 3 千万円超 ~5 千万円以下 22 5% 4 5 千万円超 ~1 億円以下 37 8% 5 1 億円超 ~3 億円以下 21 5% 6 3 億円超 % 無回答 3 1% 総数 % 従業員数 回答数 回答率 1 5 人以下 16 3% 2 6 人以上 20 人以下 16 3% 3 21 人以上 50 人以下 15 3% 4 51 人以上 100 人以下 17 4% 人以上 300 人以下 46 10% 人以上 % 無回答 3 1% 総数 % 業種 回答数 回答率 1 農業 林業 漁業 1 0% 2 建設業 27 6% 3 製造業 % 4 電気 ガス 熱供給 水道業 8 2% 5 情報通信業 16 3% 6 運輸業 4 1% 7 卸売 小売業 15 3% 8 金融業 0 0% 9 不動産業 0 0% 10 医療 福祉 3 1% 11 サービス業 16 3% 12 その他 18 4% 無回答 6 1% 総数 %

192 問 2 貴社において 過去 5 年間に大学等と共同研究等を実施した実績はございますか 実績があるものについて全て でご回答下さい 研究相手機関 大学 公的研究機関 国内 共同研究 % % 受託研究 % % 外国 共同研究 66 14% 45 10% 受託研究 34 7% 26 6% いずれも実績なし 81 18% 総数 % 問 3 以降は いずれも実績なし 81 者を除く 380 者が対象 問 3 貴社において 過去 5 年間に大学等との共同研究等を実施した分野はどちらになりますか 実施したことがある分野について全て でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 ライフサイエンス分野 % 2 情報通信分野 63 17% 3 環境分野 88 23% 4 ナノテクノロジー 材料分野 % 5 エネルギー分野 72 19% 6 製造技術分野 % 7 社会基盤分野 47 12% 8 フロンティア分野 10 3% 9 その他 40 11% 総数 %

193 問 4 貴社において 過去 5 年間で大学等との共同研究等から創出された発明がもととなって 特許出願及び取得した特許権はございますか 実績のあるもの全てに 〇 をつけて下さい また 貴社における大学等との共同研究等のうち 特許出願や権利取得に結びつく割合はどの程度ですか おおよその傾向で構いませんのでご回答下さい 選択肢 実績有無共同研究等が 回答数回答率出願 取得に結びつく割合 国内 特許出願 % 50% 特許取得 % 29% 外国 特許出願 % 33% 特許取得 % 19% 出願の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許出願件数 / 共同研究等の件数 取得の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許取得件数 / 共同研究等の件数 問 5 貴社の過去 5 年間の特許出願及び特許取得において 大学等との共同研究等から創出された発明がもととなっている特許出願や特許取得の占める割合はどのくらいですか おおよその傾向で構いませんのでご回答下さい ( なお 共同研究等が実施された年度は問いません ) 出願先 大学等との共同研究等から創出された発明がもととなって いる特許出願や特許取得の占める割合 国内 特許出願 15% 特許取得 9% 外国 特許出願 12% 特許取得 7% 出願の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許出願件数 / 特許出願件数取得の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許取得件数 / 特許取得件数 大学等との共同研究等の契約に係る状況について 問 6 貴社には 現在 大学等との共同研究等の実施にあたり契約書の雛形はございますか 共同研究及び受託研究のそれぞれで 当てはまるもの全てに 〇 でご回答下さい 選択肢 共同研究受託研究日本語英語日本語英語 1 相手が大学等に限らず 汎用的な自社の雛形がある % 62 16% % 42 11% 2 大学等の研究機関向けに自社の雛形がある 65 17% 20 5% 36 9% 12 3% 3 特にない % % % % 総数 % % % %

194 問 7 大学等との共同研究等の契約において 過去 5 年間 貴社と大学等とどちらの契約雛形を利用されていますか 共同研究及び委託研究のそれぞれで 当てはまるもの全てに 〇 でご回答下さい (1) 共同研究の場合 選択肢 国内外国大学公的研究機関大学公的研究機関 1 自社の雛形を基本とすることが多い 21 6% 14 4% 8 2% 5 1% 2 先方の雛形を基本とすることが多い % % 87 23% 76 20% 3 どちらともいえない 65 17% 54 14% 31 8% 23 6% 4 実績がない 7 2% 41 11% % % 無回答 16 4% 59 16% % % 総数 % % % % (2) 受託研究の場合 選択肢 国内外国大学公的研究機関大学公的研究機関 1 自社の雛形を基本とすることが多い 23 6% 13 3% 7 2% 6 2% 2 先方の雛形を基本とすることが多い % % 52 14% 45 12% 3 どちらともいえない 41 11% 38 10% 23 6% 21 6% 4 実績がない 91 24% % % % 無回答 74 19% 92 24% % % 総数 % % % %

195 問 8 国内の大学等との共同研究等の契約において 過去 5 年間 どのような条件で契約される場合が多いですか 共同研究等の開始時に貴社が想定している 共同研究等から得られる発明の創出の可能性 ごとにお答え下さい 共同研究と受託研究それぞれで 契約の実績が最も多いものに 契約実績があるもの全てに 〇 をご回答下さい 選択肢 共同で出願し 貴社が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 共同で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 共同で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 貴社が単独で出願する ( 大学等から一時金のみで権利を買い取り 貴社が利益を得ても利益還元無し ) 貴社が単独で出願する ( 大学等から権利を買い取り 貴社で利益が出れば利益を大学等に一部還元する ) 大学等が単独で出願し 貴社が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 大学等が単独で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 大学等が単独で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) その他 (3) 共同研究等の開始時は 発 (1) 共同研究等の開始時から発明 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていない あの創出及び自社での実施が期待さ明の創出が期待されるが 自社でるいは発明があっても自社で実施れる場合実施するか未定の場合しない場合共同受託共同受託共同受託 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 % 26% 20% 9% 44% 19% 16% 6% 29% 11% 10% 3% % 13% 14% 3% 45% 13% 16% 4% 33% 9% 13% 2% % 12% 13% 3% 40% 12% 15% 4% 37% 10% 13% 4% % 3% 11% 3% 17% 2% 9% 2% 11% 2% 7% 1% % 0% 4% 0% 9% 0% 4% 1% 6% 0% 4% 1% % 0% 2% 1% 3% 0% 2% 1% 3% 0% 2% 1% % 0% 2% 0% 4% 0% 3% 1% 3% 1% 2% 0% % 0% 2% 0% 3% 0% 3% 1% 3% 0% 2% 0% % 2% 7% 2% 7% 2% 5% 2% 12% 2% 7% 1% 総数 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% うち 最多 : 最も多い実績について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の詳細 大学 当社の双方単独で発明を行った時は 単独帰属となり単独出願し 共同出願する場合は 別途双方の持分を定めた共同出願契約等を締結する 出願前に 譲受 独占実施又は非独占実施のいずれかを選択する 帰属は発明者主義とし 実施権は独占も非独占も選択可とし 共有権利の費用は企業負担が多い 共同で出願が前提だが 実施権の種類は出願時に決定 発明の発生した側の発明とする ただし相互に通知する義務を課す 自己実施が未定の状況で共同開発等を行うことはありません 出願が発生したときに共同出願契約書により個別に決定 別途協議事項として開始時には取り決めない 発明者が所属する企業又は大学が単独出願 共同で出願し 弊社が独占的実施権も得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 共願 単願のそれぞれの場合について条件を規定 共同研究で特許等の申請時に甲乙協議と書かれているものが多い

196 大学等との共同研究等の契約に係る協議事項について 問 9 大学等との共同研究等の成果の帰属や取扱について どのようなタイミングで協議 決定することが多いですか 各契約段階のそれぞれにおいて 具体的に定める事項 ( 複数可 ) には 詳細は定めないが次の段階で具体的な協議とすることを定める事項 ( 複数可 ) には 〇 をご回答下さい 共同研究等の開始時に貴社が想定している 共同研究等から得られる発明の創出の可能性 ごとにお答え下さい (1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施が期待される場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 2% 39% 27% 17% 30% 1% 1% % 0% 37% 11% 23% 49% 1% 1% % 1% 28% 8% 29% 32% 1% 0% % 0% 17% 2% 48% 23% 3% 2% % 0% 29% 19% 29% 17% 6% 13% % 0% 27% 19% 29% 16% 7% 14% % 0% 20% 8% 28% 14% 16% 21% % 0% 34% 16% 24% 42% 2% 3% % 0% 29% 17% 25% 19% 10% 17% % 0% 25% 18% 23% 16% 8% 9% % 0% 27% 21% 24% 25% 9% 8% % 0% 26% 8% 34% 12% 15% 23% % 2% 32% 29% 18% 8% 4% 2% % 0% 3% 1% 1% 1% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他詳細共同研究契約 出願の可否 出願国の選択権 放棄時にも内部研究への使用を可とする

197 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 自社で実施するか未定の場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 2% 41% 23% 16% 32% 1% 1% % 0% 38% 9% 22% 48% 1% 1% % 1% 27% 7% 26% 31% 1% 0% % 0% 17% 2% 44% 23% 3% 2% % 1% 28% 16% 29% 17% 5% 13% % 1% 27% 17% 28% 16% 6% 13% % 0% 19% 8% 28% 14% 13% 20% % 1% 32% 15% 23% 41% 2% 3% % 0% 27% 15% 25% 19% 8% 15% % 0% 23% 17% 24% 16% 7% 9% % 0% 25% 19% 23% 26% 7% 8% % 0% 24% 8% 33% 13% 13% 20% % 2% 30% 27% 18% 8% 3% 2% % 0% 3% 1% 2% 0% 1% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他の詳細共同研究契約 放棄時にも内部研究への使用を可とする 実施許諾契約 自社での実施を前提に共同研究を開始する方針

198 (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されない あるいは発明があっても自社で実施しない場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 3% 34% 17% 14% 27% 1% 1% % 1% 32% 7% 18% 39% 1% 1% % 1% 24% 6% 22% 26% 1% 1% % 0% 15% 2% 36% 20% 2% 1% % 1% 23% 14% 22% 14% 6% 10% % 0% 23% 14% 22% 14% 6% 10% % 0% 17% 6% 22% 13% 12% 17% % 1% 26% 13% 19% 32% 1% 2% % 0% 23% 13% 20% 16% 8% 12% % 0% 19% 15% 19% 13% 7% 8% % 0% 21% 16% 18% 21% 7% 7% % 1% 20% 7% 25% 13% 12% 15% % 2% 26% 22% 16% 7% 3% 2% % 0% 4% 1% 2% 0% 1% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他の詳細全時点共通 このケースでは共同研究を行わない 共同研究契約 放棄時にも内部研究への使用を可とする 共同出願契約 自社で実施しないことが明白なときは共同出願しない ( 共同出願契約実績もない ) 実施許諾契約 当社が実施しない場合 当初又は大学による実施許諾について取り決めをしたことがありません

199 問 10 大学等との共同研究等の契約において 大学等から契約書雛形の変更要請など契約交渉時に主張が異なる事項はどのようなものですか 共同研究と受託研究のそれぞれについて 貴社から大学等に対し 変更 協議要請が最も多い項目に よく協議要請となる項目全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 15 特にない (3) 共同研究等の開始時は 発 (1) 共同研究等の開始時から (2) 共同研究等の開始時は 明の創出が想定されていない 発明の創出及び自社での実施発明の創出が期待されるが 自あるいは発明があっても自社でが期待される場合社で実施するか未定の場合実施しない場合共同受託共同受託共同受託 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 % 4% 6% 4% 14% 4% 6% 4% 13% 4% 7% 4% % 4% 5% 2% 15% 4% 5% 2% 13% 3% 4% 2% % 2% 3% 1% 7% 2% 2% 1% 6% 1% 2% 1% % 3% 3% 1% 7% 2% 2% 1% 6% 1% 2% 0% % 17% 13% 6% 27% 14% 12% 6% 20% 12% 9% 4% % 22% 13% 9% 29% 20% 13% 8% 22% 16% 11% 7% % 13% 13% 6% 29% 11% 12% 6% 21% 9% 10% 4% % 10% 10% 4% 30% 8% 10% 4% 23% 8% 9% 4% % 5% 10% 2% 22% 4% 8% 2% 17% 3% 7% 1% % 4% 9% 2% 21% 4% 7% 2% 16% 4% 6% 2% % 5% 9% 3% 21% 4% 8% 2% 16% 4% 8% 2% % 4% 7% 2% 20% 3% 7% 1% 15% 2% 7% 1% % 2% 7% 0% 18% 2% 7% 1% 14% 1% 7% 1% % 1% 1% 1% 1% 1% 1% 1% 2% 1% 2% 1% % 2% 7% 1% 10% 2% 8% 1% 11% 1% 8% 1% 総数 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% うち 最多 : 最も多い実績について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の詳細 共同研究の取組の中で, どちらかの契約当事者に属する研究者のみの関与により発明を創出した場合に, 発明は当該当事者への単独帰属とするか, 当事者双方の帰属とするか, という議論になることが多い 成果 ( ノウハウ 産業財産権 著作権 ) の帰属 項目 8 は国公立系の団体で対象となりがち 私立では当然に持ち分相当とされて対象となることは少ない 大学等のひな形において研究成果の権利帰属が大学等の帰属となっているため 権利帰属については協議要請の対象となり得る 大学等との受託研究は 成果知財の取扱が企業にとって不利な条件であるため 成果知財が生まれるような業務には原則として使用しておりません 大学 ( 特に国立大学法人 ) が相手先の場合 あまり交渉の余地はない 自己実施が未定の段階では共同開発を行わない

200 当社の親会社 ( 契約当事者の一つ ) が大学と共同研究の契約交渉をしており 当社は契約交渉時に主張の異なる事項にどんなものがあるかについては不明 成果の自由利用できる範囲 受託研究で上記の取り決めをすることは少ない 不実施補償がある場合は契約しない

201 大学等との共有特許の取扱についてお聞きします < 不実施補償 ( 実施料 ) の取り決め > 問 11 共同研究等の研究成果に係る特許権実施や譲渡にあたり 大学等との間で独占補償料等の不実施補償の定め がありますか 不実施補償に関する定めがある場合は どのような方法ですか 独占的実施権を得る場合と非独占的実施権を得る場合 それぞれで当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 貴社が独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 49 13% b. 実施化の成功報酬として一時金 36 9% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 23 6% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) % e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 90 24% f. その他の方法 19 5% g. 定めていない % 2 貴社が非独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 27 7% b. 実施化の成功報酬として一時金 27 7% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 15 4% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) % e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 59 16% f. その他の方法 29 8% g. 定めていない % 3 貴社に大学が権利を譲渡する場合 a. 譲渡時に一時金 % b. 当該特許の実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 34 9% c. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 32 8% d. その他の方法 13 3% e. 定めていない % 特許維持費用負担等の相殺や事業収益が発生していないことなどにより 貴社から大学等に支払が結果的に生じていなくても 契約として定めていることをお答え下さい その他の詳細 1. 貴社が独占的実施権を得る場合 実施した場合に 利益を勘案して 当社が支払い額を決める 不実施補償ではなく 独占に対する対価 ( 補償 ) という意味合いで支払う取り決めが多い 別途協議 契約には 1( 企業への ) 権利譲渡 ( 企業による ) 独占的実施 非独占的実施等の複数の選択肢が掲げてあり ( どれを選択するかは特許出願前までに協議 ) 2 その上で ( 大学等への ) 具体的な補償についても別途協議する形になっている契約があります 定額かつ定期の研究費の提供 不実施補償等の詳細は それが生じる際に協議して定める旨 定めている 実際に案件が生じたときに協議により決める 出願及びその維持費用の負担 利益額に対して R/R を求められるのではない 販売に対してである しかし 実施化に至らすには多くの障害があり まず赤字でスタートするのが実用化の現状である 不実施補償は産学連携の促進の大きな障害と

202 なっている なお 非独占時に不実施補償の支払いをしないという線引きは 電機 自動車には適しているであろうが 他業界にはマッチしていない 出願後一時金を支払った 2. 貴社が非独占的実施権を得る場合 大学側が第三者に実施許諾可 無償実施が基本である 別途契約を締結して定める 発明を 販売を目的とした製品で実施しようとするときに 実施契約で定めるとしている 支払わない 又は 大学等が実施許諾していない場合に限って不実施補償する 特許出願費用による相殺 出願 権利維持費用の負担のみで 追加の補償はなし 不実施補償しない 3. 貴社が大学へ権利を譲渡する場合 別途契約を締結して定める 特許費用負担等の相殺 < 第三者への実施許諾の同意に関する対応 > 問 12 貴社では 大学等との共有特許に関して第三者への実施許諾はどのような対応をとられていますか 当てはまるもの全てに 〇 でご回答下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 貴社が独占的実施を選択した場合 所定期間を過ぎても 貴社が正当な理由なく実施をしない場合には 大学等は第三者に実施許諾できることを加えて % いる 2 貴社が独占的実施を選択しない場合 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者へ実施許諾できるとしている 75 20% 3 貴社が独占的実施を選択しない場合 大学等の持分について 第三者から実施許諾及び譲渡の要請があった時には 第三者に優先的に独占的実施も 28 7% しくは権利譲渡するとしている 4 貴社が独占的実施を選択しない場合 貴社の同意のもと大学等は実施許諾できるとしている ( 特段の定めを行っていない ) % 5 その他 23 6% 総数 % その他の詳細 第三者への実施許諾はしないことにしている 両社協議のうえ 別途契約を結ぶ 第三者実施許諾可とする場合には費用負担は按分 重要性や実態を考慮して判断する 特段の定めを行ってないのではなく 大学等のひな型により同意のもと許諾できるが 同意を拒めないことになっている

203 問 13 貴社において 大学等との共有特許でかつ非独占的実施権を有する特許について 大学等から第三者への実施許諾や 大学等が第三者への持分譲渡に関する要請など 貴社の同意を得るような機会は多いですか 当てはまるもの一つ選んで 〇 でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 よくある 6 2% 2 時々ある 23 6% 3 ほとんどない % 4 全くない % 5 対象となる特許がない 49 13% 無回答 24 6% 総数 % 問 14 上記で 1. よくある ~3. あまりない とお答えいただいた方にお聞きします 大学等から第三者への実施許諾や持分の譲渡に関する要請があった際に 同意する場合が多いですか 当てはまるものを一つ選んで でご回答ください また 同意が可能な条件とはどのようなケースがございますか 差し支えない範囲でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 同意することが多い 23 16% 2 どちらかといえば同意することが多い 28 20% 3 どちらともいえない 78 56% 4 どちらかといえば同意しないことが多い 5 4% 5 同意しないことが多い 6 4% 総数 % 第三者実施を承諾するケース 同業他社が要望してきた場合 非独占実施としてかまわない場合 競合他社ではない場合のみ同意 当該知財を ( 実施する相手が当社の時牛王の競合でない 競合他社以外への実施許諾である場合 対象となる材料の種類が異なる場合 ( 金属とプラスチックなど ) 自社事業への悪影響が無い場合 当該権利が事業上重要でない場合 要請時に譲渡による自社の事業への影響を考慮し 影響なしと 判断出来る場合 自社の実施見通しが立たない 2. 当該第三者の実施による自社実施への影響が少ない と判断 そもそもそこまで有効な特許はまず出てこない 絵に描いた餅 の話である

204 今後の共同研究の促進に向けた産学連携のあり方について 問 15 共同研究等の成果から生じる研究成果 ( 特許 ) の取扱については どのような対応を促進することが望ましいとお考えですか 最も近いものを一つ選び でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 共同出願時や権利登録時に 貴社もしくは大学等のいずれかに権利を 帰属させ 相手方には 独占的実施権や非独占的実施権を与えることにより 権利を単純化した方がよい % 2 権利は共有でよいが 共有持分については相手方の同意なく 第三者 への実施許諾 ( 非独占的 ) が可能とするなど 第三者への対応を明確に 42 11% すればよい 3 当事者間で調整すれば良く 標準的な方式を定める必要はない ( 現行でよい ) % 無回答 20 5% 総数 % 具体例や補足 非独占実施については 大学がライセンス収入を得る可能性があるため 不実施補償を認めるべきではない 米国の特許法と同様にした方が 使用 は促進される 契約よりも特許法を変更した方がいい M&A 戦略の障害となる虞があるため共有は好ましくない 権利の帰属はケースバイケースだが 不実施補償は原則不要とすべき 企業側からすれば 将来の事業実施時のコストの見積もりが難しく 足踏みする虞大 どちらかといえば 研究を始める際や出願時の企業側の費負担に重きを置くべき ( なるべく早い段階の協議で解決し 以降の不実施補償なしとすべき ) また 仮に補償するにしても 特許権である限りは 排他権に価値を置くべきであり 実施に価値を置くべきではない 相手方に独占的実施権や非独占的実施権を当事者間で調整すれば良く 標準的な方式を定める必要はない ( 調整において 現行のように雛形や大学等の独自ルール 過去の条件の存在自体を根拠にするのではなく 希望する条件が必要な理由について説明責任を果たしていただき 研究成果の背景や環境にふさわしくない場合にはひな形の修正を受け入れていただきたい ) 共同研究 でひとくくりにはできない ケースバイケースだと考えている もし 問 20 にて回答したような形で, 標準的な方式を定めていただけるのであれば, 定めていただきたい 企業間での契約と同様 不実施補償なく企業が実施できるとし 第三者実施許諾については当事者間で協議の上定めればよい 業種によって特許の重要性が異なるのでケースバイケースで対応すべき 例えば 医薬では独占実施権を有することが重要なので共同出願ではなく企業単独出願としても良いが 電機は多数の特許が関連するので第三者への共願のままとして実施許諾を可能としても良い 当事者間で調整できれば一番良いが ひな形を変更することを拒む研究機関がまだまだ多い 権利は共有でよく 第三者の実施許諾 ( 非独占 ) は 相手方の立場を尊重し 誠意をもって協議する 大学の先生が移動された時 前任の大学との協議が発生する場合がある 大学を含め特許権者が多い場合が複数例 (10 件以上 ) あるので これらの特許を特定の特許運営会社に独占的実施権を許諾している

205 問 16 仮に 共同研究の成果を貴社もしくは大学等のいずれかに権利を帰属させるとしたら 貴社 ( 企業 ) においてどのようなことが課題になると想定されますか 企業と大学等に帰属させる場合それぞれで 最も課題になるもの一つ選んで 課題となるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 出願前に相手方へ一定の支払が生じる ( 研究から収益を得る前に費用が発生する ) 出願前 ( 権利化後 ) に当該発明 ( 特許 ) の価値の算定が困難なため 譲渡額や実施料等の決定において協議が難航する 上記 1,2 のほか 権利を単願にするための交渉が必要となり 今まで以上に契約段階で時間を要する 4 大学等の研究活動の継続に支障が生じる恐れがある 発明者だが出願人ではないため 研究担当者及び所属部署の内部評価に影響がある 出願前の譲渡は出願件数が少なくなるため 貴社の第三者からの評価に影響がある 実施許諾先や譲渡先の探索など 技術移転活動が円滑に進まなくなる 共同研究成果が第三者へ実施許諾された際に 適切な収益分配の確保が困難になる ( 単独帰属にした際に 相手への収益分配を行う契約や実務は困難 ) 9 共同研究成果の事業化を通じた社会実装が遅延する 10 共同研究成果を侵害している第三者に対する適切な権利行使が困難になる 11 特に生じない 企業帰属 重要な課題 % 9% 大学帰属 重要な課題 % 30% 31% 22% % 9% 28% 6% % 1% 6% 1% % 1% % 0% % 0% 12% 2% % 3% 25% 7% % 0% 13% 2% % 1% 23% 5% % 2% 3% 0% 総数 100% 100% 100% 100% 重要な課題 : 最も重要な課題について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している 具体例や補足 不実施補償が最大の争点となると予想され この予見可能性の低さから 官学の活用が難しくなっていると思われる 単独に帰属すること自体は無償にすべき 産業財産権の場合 権利帰属されなかった共同研究者の権利行使に対する法的根拠の確保が課題となる 企業帰属の場合 外国出願の際の相手方発明者の同意取得等 手続面での対応が困難になる 発明者報奨上の問題が生じる場合もあると考える

206 問 17 仮に 共同研究等の成果の帰属について 貴社もしくは大学等に権利を単独で帰属させるとした場合 大きく 4 つのケース ( 以下のケース 1-4) が考えられます それぞれのケースは どのような条件 状況であれば適用の可能性があると思われますか ケース毎に適用可能性があると思われる条件 状況の全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 ケース 1 ケース 2 ケース 3 ケース 4 貴社にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上重要 な分野や技術として位置づけられている場合 ( 独占的実施権を主張する場合 ) 23% 1% 28% 73% 貴社が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研 究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 貴社が既に所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 15% 10% 42% 62% 大学等が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該 研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 大学等が所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 45% 36% 31% 25% 研究者 ( 大学等 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 大学等に貴社の持分を買取る十分な資金があり かつ貴社に実施させることで大学等に収益が期待される場合 6 貴社が特許に係る費用を全額負担する場合 7 8 取得 出願する特許に関して 貴社が製品化など事業の目処を十分に見通せない場合 貴社が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 9 基礎技術であるなど 他の分野での横展開研究や活用が期待される場合 10 当該共同研究の内容について 新たな共同研究パートナーを探したい場合 11 発明に関する持分比率が相手方より低い場合 総数 % 36% 29% 37% % 28% 22% 26% % 3% 42% 69% % 44% 47% 26% % 53% 40% 20% % 32% 44% 44% % 18% 41% 48% % 40% 27% 22% % 100% 100% 100% 具体例や補足 ライセンス料等の条件が欠けているため 判断のしようがありません 事業部の方針によるので 一概に決められない 不実施補償の有無が重要 いずれの場合もケース 1-4 に決定する場合に付される条件次第 ( 譲渡対価や実施料等 ) で判断は異なります ケース 1 2 を主張する大学とは交渉しない 自社が試験研究費を拠出している場合 特許ポートフォリオ管理に関しては 外国出願も含めた出願戦略 費用負担 競合他社参入阻止等の観点から 企業が一元管理することが好ましい 独占実施権に関しては 機関や許諾範囲を限定する選択肢もある ケース 1,2 は大学等が 不実施 で有る以上 帰属させる必要はないと考える ケース 3 においては大学等が出願 維持費用を負担しないならば可能性はないと思われる ケース 1 2 は大学様の担当者および代理人によることが想定されるので 権利化までの実務を弊社主体でできなくなるので 弊社では難しいと感じます

207 問 18 仮に共有特許の持分について 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者に実施許諾を可能とする場合 貴社においてどのようなことが課題になると想定されますか 最も課題となるもの一つを選んで 課題となるもの全てに をつけて下さい 選択肢 課題 重要課題 1 共同研究等の契約時にかかる交渉が今まで以上に増える % 61 16% 契約の条件として特許の出願や維持に係る費用負担が生じる 2 ( 増える ) 57 15% 4 1% 実施許諾先となる第三者の選定などは 企業との信頼関係を 3 維持すべく競合関係等を調査するなど負担が生じる % 52 14% 第三者への実施料の設定や実施許諾した際の収益配分比率 4 など 共有権者との協議が負担になる % 57 15% 第三者にライセンスしたことで 当該ライセンス技術を用いた製品 サービスが問題を起こした場合や国内産業の競争力を 5 相対的に弱める結果となった場合の対外説明対応等のリスク % 58 15% マネジメントへの対処が生じる 6 特に生じない 16 4% 0 0% 総数 % % 重要な課題 : 最も重要な課題について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している 具体例や補足 他の条件に依存するので回答のしようがありません 特許法の原則に基づくべきでは? 例外は混乱を生じさせる 共同研究等の内容として 期待される成果が 第三者が実施できないもの 第三者にとって価値のないもの 不特性の第三者に実施いただくことが弊社のメリットにつながるもの あるいは 第三者の実施があっても弊社に影響が出にくいものしか選定できなくなる 原則としてそのような共同研究契約は認められない 競合先へ実施許諾され 特許を取得した意味がなくなってしまう 差別化できなくなり 研究する意味がなくなる 企業は差別化が一番です 競合他社へ実施許諾されてしまう可能性がある 当社の同意なく 競合他社に実施許諾されるリスク ( 競争戦略上の課題 ) 競合他社の参入余地を与えることになり 当社の優位性 競争力が損なわれ 結果として事業に失敗する 相手方が当社のビジネスに影響を及ぼすようなライセンスが出来ることとなり 事業への悪影響をよく考えた契約条件の交渉が必要となるのではないか 共同研究先の企業の統合に許諾された場合 当該企業の事業存続にかかわるケースがある このような場合には共同研究を行わない選択となる 実施許諾の条件を許諾前に協議できることが必須条件 大学等が当社の競合相手に実施許諾をした場合 共同研究を行ったメリットが少なくなる ( コスト負担と引き換えに成果を独占的に商用できるメリットがなくなる ) 産学連携への参加が見送られる 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者に実施許諾を可能とする前提が認められない

208 問 19 仮に 共有特許の自らの持分について 相手方の同意なく 第三者に実施許諾が可能とするためには どのような条件 状況であれば適用可能性があると思われますか 適用可能性があるものについて 全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 貴社にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上 重要な分野や技術として位置づけられていない場合 % 2 研究者 ( 大学等 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 37 10% 3 貴社が大学等と特許に関する費用を持分比率に応じて負担する場合 62 16% 4 共有特許について 大学等による貢献が大半であって相手側の貢献はほとんどない場合 % 5 出願 取得する特許に関して 貴社が製品化など事業の目処を提示できない場合 ( 事業化の意思が無い場合 ) % 6 貴社が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野 使用方法等が存在し 貴社が関心のある分野を除いて 許諾する場合 % 7 基礎技術であって 事業化から遠い技術である場合 99 26% 8 基盤技術 ( 技術標準等 ) であって 非競争分野の技術として広く第三者に活用させることが事業化を促進させる場合 % 総数 % 具体例や補足 無償実施できることが必須条件です 持分だけ ( たとえば 50%) の実施許諾が成立するかどうかが疑問 特許法の原則に基づくべきでは? 例外は混乱を生じさせる 同意を得ずに通知なく実施許諾することはありえない 基本的に同意必要 スクリーニング特許等で非独占の実施許諾であれば可能 自社の同意なく相手方が第三者に実施許諾が可能な持分は 企業にとってそもそも保有する価値がない 上記 1,5,6 については その判断は難しい 市場を拡大し かつ当社優位性が維持できる範囲ならば第三者に実施許諾しても良い 但し 実施許諾の条件を許諾前に協議できることが必須条件 当該第三者が共有権者の統合先でないことを 確約する事前取り決めがある場合 2 の場合は実施範囲外として許諾不要と考える 大学等は 不実施 であるため大学等と競合する第三者への許諾は想定されず 企業のみが競合第三者へ許諾されるリスクを負うことになる 協議の余地があり大学等に従う必要がないのであれば 3 を前提に 1,5,6,8 の場合であれば適用可能性があると考える可能性はあるとしてもかなり低いと思われる 将来どのように展開するかの予測はできないため いかなる条件 状況でも相手方の同意なしにということは考えられない 同意不要の第三者実施許諾の可否判断と 上記の選択肢とは直接的に関連しないと考える ロイヤリティを得られる場合 相手方に同意なく第三者へ実施許諾しない

209 問 20 大学等との産学連携を推進する上で 研究成果の取扱や契約等に関するガイドラインや事例集などは必要と思われますか 必要と思われる場合は ガイドラインにはどのようなことが提示されるとよいですか 選択肢 回答数 回答率 1 ガイドライン等が作成されると良いと思う % 2 ガイドライン等の作成は特に必要ないと思う % 無回答 25 7% 総数 %

210 1. 大企業編 貴社についての基本的な情報について 問 1 貴社に関する基本的な情報 ( 資本金 従業員数 業種 ) について それぞれ該当する番号を回答欄にご記入下さい 資本金 回答数 回答率 1 1 千万円以下 0 0% 2 1 千万円超 ~3 千万円以下 4 1% 3 3 千万円超 ~5 千万円以下 13 3% 4 5 千万円超 ~1 億円以下 15 4% 5 1 億円超 ~3 億円以下 14 4% 6 3 億円超 % 無回答 1 0% 総数 % 従業員数 回答数 回答率 1 5 人以下 0 0% 2 6 人以上 20 人以下 1 0% 3 21 人以上 50 人以下 5 1% 4 51 人以上 100 人以下 5 1% 人以上 300 人以下 28 7% 人以上 % 無回答 1 0% 総数 % 業種 回答数 回答率 1 農業 林業 漁業 1 0% 2 建設業 22 6% 3 製造業 % 4 電気 ガス 熱供給 水道業 8 2% 5 情報通信業 10 3% 6 運輸業 4 1% 7 卸売 小売業 11 3% 8 金融業 0 0% 9 不動産業 0 0% 10 医療 福祉 3 1% 11 サービス業 10 3% 12 その他 16 4% 無回答 1 0% 総数 %

211 問 2 貴社において 過去 5 年間に大学等と共同研究等を実施した実績はございますか 実績があるものについて全て でご回答下さい 研究相手機関 大学 公的研究機関 国内 共同研究 % % 受託研究 % % 外国 共同研究 66 17% 45 12% 受託研究 34 9% 25 6% いずれも実績なし 54 14% 総数 % 問 3 以降は いずれも実績なし 54 者を除く 334 者が対象 問 3 貴社において 過去 5 年間に大学等との共同研究等を実施した分野はどちらになりますか 実施したことがある分野について全て でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 ライフサイエンス分野 % 2 情報通信分野 57 17% 3 環境分野 85 25% 4 ナノテクノロジー 材料分野 % 5 エネルギー分野 69 21% 6 製造技術分野 % 7 社会基盤分野 44 13% 8 フロンティア分野 9 3% 9 その他 34 10% 総数 %

212 問 4 貴社において 過去 5 年間で大学等との共同研究等から創出された発明がもととなって 特許出願及び取得した特許権はございますか 実績のあるもの全てに 〇 をつけて下さい また 貴社における大学等との共同研究等のうち 特許出願や権利取得に結びつく割合はどの程度ですか おおよその傾向で構いませんのでご回答下さい 選択肢 実績有無共同研究等が 回答数回答率出願 取得に結びつく割合 国内 特許出願 % 49% 特許取得 % 29% 外国 特許出願 % 33% 特許取得 % 18% 出願の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許出願件数 / 共同研究等の件数 取得の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許取得件数 / 共同研究等の件数 問 5 貴社の過去 5 年間の特許出願及び特許取得において 大学等との共同研究等から創出された発明がもととなっている特許出願や特許取得の占める割合はどのくらいですか おおよその傾向で構いませんのでご回答下さい ( なお 共同研究等が実施された年度は問いません ) 出願先 大学等との共同研究等から創出された発明がもととなって いる特許出願や特許取得の占める割合 国内 特許出願 11% 特許取得 7% 外国 特許出願 9% 特許取得 6% 出願の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許出願件数 / 特許出願件数取得の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許取得件数 / 特許取得件数 大学等との共同研究等の契約に係る状況について 問 6 貴社には 現在 大学等との共同研究等の実施にあたり契約書の雛形はございますか 共同研究及び受託研究のそれぞれで 当てはまるもの全てに 〇 でご回答下さい 選択肢 共同研究受託研究日本語英語日本語英語 1 相手が大学等に限らず 汎用的な自社の雛形がある % 61 18% 97 29% 42 13% 2 大学等の研究機関向けに自社の雛形がある 58 17% 20 6% 34 10% 12 4% 3 特にない % % % % 総数 % % % %

213 問 7 大学等との共同研究等の契約において 過去 5 年間 貴社と大学等とどちらの契約雛形を利用されていますか 共同研究及び委託研究のそれぞれで 当てはまるもの全てに 〇 でご回答下さい (1) 共同研究の場合 選択肢 国内外国大学公的研究機関大学公的研究機関 1 自社の雛形を基本とすることが多い 19 6% 11 3% 8 2% 5 1% 2 先方の雛形を基本とすることが多い % % 84 25% 75 22% 3 どちらともいえない 56 17% 50 15% 30 9% 22 7% 4 実績がない 19 6% 33 10% % % 無回答 0 0% 44 13% % % 総数 % % % % (2) 受託研究の場合 選択肢 国内外国大学公的研究機関大学公的研究機関 1 自社の雛形を基本とすることが多い 22 7% 12 4% 7 2% 6 2% 2 先方の雛形を基本とすることが多い % % 52 16% 45 13% 3 どちらともいえない 38 11% 34 10% 22 7% 20 6% 4 実績がない 76 23% 87 26% % % 無回答 60 18% 73 22% % % 総数 % % % %

214 問 8 国内の大学等との共同研究等の契約において 過去 5 年間 どのような条件で契約される場合が多いですか 共同研究等の開始時に貴社が想定している 共同研究等から得られる発明の創出の可能性 ごとにお答え下さい 共同研究と受託研究それぞれで 契約の実績が最も多いものに 契約実績があるもの全てに 〇 をご回答下さい 選択肢 共同で出願し 貴社が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 共同で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 共同で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 貴社が単独で出願する ( 大学等から一時金のみで権利を買い取り 貴社が利益を得ても利益還元無し ) 貴社が単独で出願する ( 大学等から権利を買い取り 貴社で利益が出れば利益を大学等に一部還元する ) 大学等が単独で出願し 貴社が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 大学等が単独で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 大学等が単独で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) その他 (3) 共同研究等の開始時は 発 (1) 共同研究等の開始時から発明 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていない あの創出及び自社での実施が期待さ明の創出が期待されるが 自社でるいは発明があっても自社で実施れる場合実施するか未定の場合しない場合共同受託共同受託共同受託 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 % 27% 21% 8% 46% 20% 16% 6% 32% 12% 11% 4% % 13% 14% 3% 47% 14% 16% 4% 35% 9% 13% 2% % 11% 14% 3% 41% 12% 16% 4% 38% 11% 14% 4% % 3% 12% 4% 19% 2% 10% 2% 13% 2% 8% 1% % 0% 5% 0% 10% 0% 5% 1% 6% 0% 5% 1% % 0% 3% 1% 4% 0% 3% 1% 3% 0% 3% 1% % 0% 2% 0% 4% 0% 3% 1% 4% 1% 2% 0% % 0% 2% 0% 3% 0% 3% 1% 3% 0% 2% 0% % 2% 7% 2% 7% 2% 5% 2% 13% 3% 7% 1% 総数 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% うち 最多 : 最も多い実績について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の詳細 大学 当社の双方単独で発明を行った時は 単独帰属となり単独出願し 共同出願する場合は 別途双方の持分を定めた共同出願契約等を締結する 出願前に 譲受 独占実施又は非独占実施のいずれかを選択する 帰属は発明者主義とし 実施権は独占も非独占も選択可とし 共有権利の費用は企業負担が多い 共同で出願が前提だが 実施権の種類は出願時に決定 発明の発生した側の発明とする ただし相互に通知する義務を課す 自己実施が未定の状況で共同開発等を行うことはありません 出願が発生したときに共同出願契約書により個別に決定 別途協議事項として開始時には取り決めない 発明者が所属する企業又は大学が単独出願 共同で出願し 弊社が独占的実施権も得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 共願 単願のそれぞれの場合について条件を規定 実施の際に実施契約にて取り決める

215 大学等との共同研究等の契約に係る協議事項について 問 9 大学等との共同研究等の成果の帰属や取扱について どのようなタイミングで協議 決定することが多いですか 各契約段階のそれぞれにおいて 具体的に定める事項 ( 複数可 ) には 詳細は定めないが次の段階で具体的な協議とすることを定める事項 ( 複数可 ) には 〇 をご回答下さい 共同研究等の開始時に貴社が想定している 共同研究等から得られる発明の創出の可能性 ごとにお答え下さい (1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施が期待される場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 2% 42% 28% 16% 34% 1% 1% % 0% 39% 11% 22% 53% 1% 1% % 1% 29% 8% 28% 36% 1% 0% % 0% 18% 2% 49% 26% 2% 2% % 0% 32% 21% 28% 19% 5% 15% % 0% 30% 21% 29% 18% 6% 16% % 0% 22% 9% 28% 16% 15% 24% % 0% 37% 17% 22% 46% 2% 4% % 0% 33% 18% 25% 21% 9% 19% % 0% 28% 20% 23% 18% 7% 10% % 0% 30% 24% 25% 27% 6% 9% % 0% 28% 10% 35% 14% 12% 25% % 2% 34% 32% 17% 9% 3% 2% % 0% 3% 1% 1% 1% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他詳細共同研究契約 出願の可否 出願国の選択権 放棄時にも内部研究への使用を可とする

216 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 自社で実施するか未定の場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 2% 43% 25% 16% 35% 1% 1% % 0% 40% 10% 21% 52% 1% 1% % 1% 28% 8% 26% 34% 1% 0% % 0% 19% 2% 45% 25% 2% 3% % 1% 32% 18% 28% 19% 4% 14% % 1% 30% 19% 28% 18% 5% 15% % 0% 22% 9% 28% 15% 14% 23% % 1% 35% 16% 21% 45% 2% 3% % 0% 30% 16% 24% 21% 8% 16% % 0% 26% 19% 23% 17% 6% 10% % 0% 28% 21% 23% 28% 5% 9% % 0% 27% 10% 34% 15% 12% 22% % 2% 33% 29% 17% 10% 3% 3% % 0% 3% 1% 2% 0% 1% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他の詳細共同研究契約 放棄時にも内部研究への使用を可とする 実施許諾契約 自社での実施を前提に共同研究を開始する方針 当社が実施しない場合 当初又は大学による実施許諾について取り決めをしたことがありません

217 (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されない あるいは発明があっても自社で実施しない場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 3% 37% 18% 14% 30% 1% 1% % 1% 34% 7% 17% 43% 1% 1% % 1% 25% 7% 22% 29% 1% 1% % 0% 16% 2% 37% 23% 2% 1% % 1% 26% 16% 22% 16% 5% 11% % 0% 25% 16% 23% 16% 5% 11% % 0% 19% 6% 22% 15% 12% 19% % 1% 28% 14% 19% 36% 1% 3% % 0% 25% 14% 20% 18% 8% 13% % 0% 21% 17% 19% 15% 6% 9% % 0% 24% 17% 19% 24% 5% 7% % 1% 22% 8% 26% 14% 10% 17% % 2% 28% 24% 16% 8% 3% 2% % 0% 4% 1% 2% 0% 1% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% その他の詳細全時点共通 このケースでは共同研究を行わない 共同研究契約 放棄時にも内部研究への使用を可とする 共同出願契約 自社で実施しないことが明白なときは共同出願しない ( 共同出願契約実績もない ) 実施許諾契約 当社が実施しない場合 当初又は大学による実施許諾について取り決めをしたことがありません

218 問 10 大学等との共同研究等の契約において 大学等から契約書雛形の変更要請など契約交渉時に主張が異なる事項はどのようなものですか 共同研究と受託研究のそれぞれについて 貴社から大学等に対し 変更 協議要請が最も多い項目に よく協議要請となる項目全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 15 特にない (3) 共同研究等の開始時は 発 (1) 共同研究等の開始時から発 (2) 共同研究等の開始時は 明の創出が想定されていない 明の創出及び自社での実施が期発明の創出が期待されるが 自あるいは発明があっても自社で待される場合社で実施するか未定の場合実施しない場合 共同 受託 共同 受託 共同 受託 うち 最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 % 3% 6% 4% 14% 4% 6% 4% 13% 4% 7% 4% % 4% 5% 1% 15% 4% 5% 2% 13% 3% 4% 2% % 1% 2% 0% 6% 1% 1% 1% 5% 1% 1% 1% % 3% 3% 1% 6% 2% 1% 1% 5% 1% 1% 0% % 19% 13% 6% 28% 16% 13% 6% 22% 13% 10% 4% % 25% 14% 10% 31% 23% 15% 9% 24% 18% 12% 7% % 14% 13% 7% 31% 12% 13% 6% 23% 10% 11% 5% % 11% 10% 4% 31% 10% 10% 4% 25% 9% 10% 4% % 5% 11% 2% 24% 5% 9% 2% 18% 3% 7% 1% % 4% 10% 2% 23% 4% 8% 2% 18% 4% 6% 2% % 6% 9% 3% 24% 5% 9% 2% 18% 5% 8% 2% % 4% 8% 2% 21% 3% 8% 1% 17% 2% 8% 1% % 2% 7% 0% 19% 2% 7% 1% 14% 1% 6% 1% % 1% 1% 1% 1% 1% 1% 1% 3% 1% 2% 1% % 1% 8% 1% 8% 1% 9% 1% 10% 1% 8% 1% 総数 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% うち 最多 : 最も多い実績について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の詳細 共同研究の取組の中で, どちらかの契約当事者に属する研究者のみの関与により発明を創出した場合に, 発明は当該当事者への単独帰属とするか, 当事者双方の帰属とするか, という議論になることが多い 成果 ( ノウハウ 産業財産権 著作権 ) の帰属 項目 8 は国公立系の団体で対象となりがち 私立では当然に持ち分相当とされて対象となることは少ない 大学等のひな形において研究成果の権利帰属が大学等の帰属となっているため 権利帰属は協議要請の対象となり得る 大学等との受託研究は 成果知財の取扱が企業にとって不利な条件であるため 成果知財が生まれるような業務には原則として使用しておりません 大学 ( 特に国立大学法人 ) が相手先の場合 あまり交渉の余地はない 自己実施が未定の段階では共同開発を行わない 当社の親会社 ( 契約当事者の一つ ) が大学と共同研究の契約交渉をしており 当社は契約交渉時に主張の異なる事項にどんなものがあるかについては不明

219 成果の自由利用できる範囲 受託研究で上記の取り決めをすることは少ない 大学等との共有特許の取扱についてお聞きします < 不実施補償 ( 実施料 ) の取り決め > 問 11 共同研究等の研究成果に係る特許権実施や譲渡にあたり 大学等との間で独占補償料等の不実施補償の定め がありますか 不実施補償に関する定めがある場合は どのような方法ですか 独占的実施権を得る場合と非独占的実施権を得る場合 それぞれで当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 貴社が独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 43 13% b. 実施化の成功報酬として一時金 33 10% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 21 6% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) % e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 82 25% f. その他の方法 19 6% g. 定めていない 86 26% 2 貴社が非独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 24 7% b. 実施化の成功報酬として一時金 25 7% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 14 4% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) % e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 54 16% f. その他の方法 27 8% g. 定めていない % 3 貴社に大学が権利を譲渡する場合 a. 譲渡時に一時金 % b. 当該特許の実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 29 9% c. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 30 9% d. その他の方法 13 4% e. 定めていない % 特許維持費用負担等の相殺や事業収益が発生していないことなどにより 貴社から大学等に支払が結果的に生じていなくても 契約として定めていることをお答え下さい その他の詳細 1. 貴社が独占的実施権を得る場合 実施した場合に 利益を勘案して 当社が支払い額を決める 不実施補償ではなく 独占に対する対価 ( 補償 ) という意味合いで支払う取り決めが多い 別途協議 契約には 1( 企業への ) 権利譲渡 ( 企業による ) 独占的実施 非独占的実施等の複数の選択肢が掲げてあり ( どれを選択するかは特許出願前までに協議 ) 2 その上で ( 大学等への ) 具体的な補償についても別途協議する形になっている契約があります 定額かつ定期の研究費の提供 不実施補償等の詳細は それが生じる際に協議して定める旨 定めている 実際に案件が生じたときに協議により決める 出願およびその維持費用の負担

220 利益額に対して R/R を求められるのではない 販売に対してである しかし 実施化に至らすには多くの障害があり まず赤字でスタートするのが実用化の現状である 不実施補償は産学連携の促進の大きな障害となっている なお 非独占時に不実施補償の支払いをしないという線引きは 電機 自動車には適しているであろうが 他業界にはマッチしていない 2. 貴社が非独占的実施権を得る場合 大学側が第三者に実施許諾可 無償実施が基本である 別途契約を締結して定める 発明を 販売を目的とした製品で実施しようとするときに 実施契約で定めるとしている 支払わない 又は 大学等が実施許諾していない場合に限って不実施補償する 特許出願費用による相殺 出願 権利維持費用の負担のみで 追加の補償はなし 不実施補償しない 3. 貴社が大学へ権利を譲渡する場合 別途契約を締結して定める 特許費用負担等の相殺 < 第三者への実施許諾の同意に関する対応 > 問 12 貴社では 大学等との共有特許に関して第三者への実施許諾はどのような対応をとられていますか 当てはまるもの全てに 〇 でご回答下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 貴社が独占的実施を選択した場合 所定期間を過ぎても 貴社が正当な理由なく実施をしない場合には 大学等は第三者に実施許諾できることを加えて % いる 2 貴社が独占的実施を選択しない場合 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者へ実施許諾できるとしている 73 22% 3 貴社が独占的実施を選択しない場合 大学等の持分について 第三者から実施許諾及び譲渡の要請があった時には 第三者に優先的に独占的実施も 24 7% しくは権利譲渡するとしている 4 貴社が独占的実施を選択しない場合 貴社の同意のもと大学等は実施許諾できるとしている ( 特段の定めを行っていない ) % 5 その他 16 5% 総数 % その他の詳細 第三者への実施許諾はしないことにしている 両社協議のうえ 別途契約を結ぶ 第三者実施許諾可とする場合には費用負担は按分 重要性や実態を考慮して判断する 特段の定めを行ってないのではなく 大学等のひな型により同意のもと許諾できるが 同意を拒めないことになっている 問 13 貴社において 大学等との共有特許でかつ非独占的実施権を有する特許について 大学等から第三者への実施許諾や 大学等が第三者への持分譲渡に関する要請など 貴社の同意を得るような機会は多いですか 当てはまるもの一つ選んで 〇 でご回答下さい

221 選択肢 回答数 回答率 1 よくある 6 2% 2 時々ある 22 7% 3 ほとんどない 98 29% 4 全くない % 5 対象となる特許がない 39 12% 無回答 20 6% 総数 % 問 14 上記で 1. よくある ~3. あまりない とお答えいただいた方にお聞きします 大学等から第三者への実施許諾や持分の譲渡に関する要請があった際に 同意する場合が多いですか 当てはまるものを一つ選んで でご回答ください また 同意が可能な条件とはどのようなケースがございますか 差し支えない範囲でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 同意することが多い 20 16% 2 どちらかといえば同意することが多い 26 20% 3 どちらともいえない 71 56% 4 どちらかといえば同意しないことが多い 5 4% 5 同意しないことが多い 5 4% 総数 % 第三者実施を承諾するケース 同業他社が要望してきた場合 非独占実施としてかまわない場合 競合他社ではない場合のみ同意 当該知財を実施する相手が当社の事業の競合でない 競合他社以外への実施許諾である場合 対象となる材料の種類が異なる場合 ( 金属とプラスチックなど ) 自社事業への悪影響が無い場合 当該権利が事業上重要でない場合 要請時に譲渡による自社の事業への影響を考慮し 影響無しと 判断出来る場合 自社の実施見通しが立たない 当該第三者の実施による自社実施への影響が少ない と判断 そもそもそこまで有効な特許はまず出てこない 絵に描いた餅 の話である

222 今後の共同研究の促進に向けた産学連携のあり方について 問 15 共同研究等の成果から生じる研究成果 ( 特許 ) の取扱については どのような対応を促進することが望ましいとお考えですか 最も近いものを一つ選び でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 共同出願時や権利登録時に 貴社もしくは大学等のいずれかに権利を 帰属させ 相手方には 独占的実施権や非独占的実施権を与えることにより 権利を単純化した方がよい 99 30% 2 権利は共有でよいが 共有持分については相手方の同意なく 第三者 への実施許諾 ( 非独占的 ) が可能とするなど 第三者への対応を明確に 38 11% すればよい 3 当事者間で調整すれば良く 標準的な方式を定める必要はない ( 現行でよい ) % 無回答 18 5% 総数 % 具体例や補足 非独占実施については 大学がライセンス収入を得る可能性があるため 不実施補償を認めるべきではない 米国の特許法と同様にした方が 使用 は促進される 契約よりも特許法を変更した方がいい M&A 戦略の障害となる虞があるため共有は好ましくない 権利の帰属はケースバイケースだが 不実施補償は原則不要とすべき 企業側からすれば 将来の事業実施時のコストの見積もりが難しく 足踏みする虞大 どちらかといえば 研究を始める際や出願時の企業側の費負担に重きを置くべき ( なるべく早い段階の協議で解決し 以降の不実施補償なしとすべき ) また 仮に補償するにしても 特許権である限りは 排他権に価値を置くべきであり 実施に価値を置くべきではない 相手方に独占的実施権や非独占的実施権を当事者間で調整すれば良く 標準的な方式を定める必要はない ( 調整において 現行のように雛形や大学等の独自ルール 過去の条件の存在自体を根拠にするのではなく 希望する条件が必要な理由について説明責任を果たしていただき 研究成果の背景や環境にふさわしくない場合にはひな形の修正を受け入れていただきたい ) 共同研究 でひとくくりにはできない ケースバイケースだと考えている もし 問 20 にて回答したような形で, 標準的な方式を定めていただけるのであれば, 定めていただきたい 企業間での契約と同様 不実施補償なく企業が実施できるとし 第三者実施許諾については当事者間で協議の上定めればよい 業種によって特許の重要性が異なるのでケースバイケースで対応すべき 例えば 医薬では独占実施権を有することが重要なので共同出願ではなく企業単独出願としても良いが 電機は多数の特許が関連するので第三者への共願のままとして実施許諾を可能としても良い 当事者間で調整できれば一番良いが ひな形を変更することを拒む研究機関がまだまだ多い 権利は共有でよく 第三者の実施許諾 ( 非独占 ) は 相手方の立場を尊重し 誠意をもって協議する

223 問 16 仮に 共同研究の成果を貴社もしくは大学等のいずれかに権利を帰属させるとしたら 貴社 ( 企業 ) においてどのようなことが課題になると想定されますか 企業と大学等に帰属させる場合それぞれで 最も課題になるもの一つ選んで 課題となるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 出願前に相手方へ一定の支払が生じる ( 研究から収益を得る前に費用が発生する ) 出願前 ( 権利化後 ) に当該発明 ( 特許 ) の価値の算定が困難なため 譲渡額や実施料等の決定において協議が難航する 上記 1,2 のほか 権利を単願にするための交渉が必要となり 今まで以上に契約段階で時間を要する 4 大学等の研究活動の継続に支障が生じる恐れがある 発明者だが出願人ではないため 研究担当者及び所属部署の内部評価に影響がある 出願前の譲渡は出願件数が少なくなるため 貴社の第三者からの評価に影響がある 実施許諾先や譲渡先の探索など 技術移転活動が円滑に進まなくなる 共同研究成果が第三者へ実施許諾された際に 適切な収益分配の確保が困難になる ( 単独帰属にした際に 相手への収益分配を行う契約や実務は困難 ) 9 共同研究成果の事業化を通じた社会実装が遅延する 10 共同研究成果を侵害している第三者に対する適切な権利行使が困難になる 11 特に生じない 企業帰属 重要な課題 % 8% 大学帰属 重要な課題 % 31% 32% 24% % 9% 30% 6% % 1% 6% 1% % 1% % 0% % 0% 13% 2% % 3% 26% 7% % 0% 13% 2% % 1% 23% 6% % 1% 3% 0% 総数 100% 100% 100% 100% 重要な課題 : 最も重要な課題について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している 具体例や補足 不実施補償が最大の争点となると予想され この予見可能性の低さから 官学の活用が難しくなっていると思われる 単独に帰属すること自体は無償にすべき 産業財産権の場合 権利帰属されなかった共同研究者の権利行使に対する法的根拠の確保が課題となる 企業帰属の場合 外国出願の際の相手方発明者の同意取得等 手続面での対応が困難になる 発明者報奨上の問題が生じる場合もあると考える

224 問 17 仮に 共同研究等の成果の帰属について 貴社もしくは大学等に権利を単独で帰属させるとした場合 大きく 4 つのケース ( 以下のケース 1-4) が考えられます それぞれのケースは どのような条件 状況であれば適用の可能性があると思われますか ケース毎に適用可能性があると思われる条件 状況の全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 ケース 1 ケース 2 ケース 3 ケース 4 貴社にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上重要 な分野や技術として位置づけられている場合 ( 独占的実施権を主張する場合 ) 23% 1% 28% 76% 貴社が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研 究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 貴社が既に所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 16% 11% 44% 64% 大学等が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該 研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 大学等が所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 46% 37% 33% 27% 研究者 ( 大学等 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 大学等に貴社の持分を買取る十分な資金があり かつ貴社に実施させることで大学等に収益が期待される場合 6 貴社が特許に係る費用を全額負担する場合 7 8 取得 出願する特許に関して 貴社が製品化など事業の目処を十分に見通せない場合 貴社が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 9 基礎技術であるなど 他の分野での横展開研究や活用が期待される場合 10 当該共同研究の内容について 新たな共同研究パートナーを探したい場合 11 発明に関する持分比率が相手方より低い場合 総数 % 36% 30% 39% % 29% 24% 27% % 3% 45% 72% % 46% 49% 27% % 56% 41% 20% % 33% 44% 47% % 20% 42% 50% % 40% 28% 24% % 100% 100% 100% 具体例や補足 ライセンス料等の条件が欠けているため 判断のしようがありません 事業部の方針によるので 一概に決められない 不実施補償の有無が重要 いずれの場合もケース 1-4 に決定する場合に付される条件次第 ( 譲渡対価や実施料等 ) で判断は異なります ケース 1 2 を主張する大学とは交渉しない 自社が試験研究費を拠出している場合 特許ポートフォリオ管理に関しては 外国出願も含めた出願戦略 費用負担 競合他社参入阻止等の観点から 企業が一元管理することが好ましい 独占実施権に関しては 機関や許諾範囲を限定する選択肢もある ケース 1,2 は大学等が 不実施 で有る以上 帰属させる必要はないと考える ケース 3 においては大学等が出願 維持費用を負担しないならば可能性はないと思われる

225 問 18 仮に共有特許の持分について 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者に実施許諾を可能とする場合 貴社においてどのようなことが課題になると想定されますか 最も課題となるもの一つを選んで 課題となるもの全てに をつけて下さい 選択肢 課題 重要課題 1 共同研究等の契約時にかかる交渉が今まで以上に増える % 57 17% 契約の条件として特許の出願や維持に係る費用負担が生じる 2 ( 増える ) 50 15% 4 1% 実施許諾先となる第三者の選定などは 企業との信頼関係を 3 維持すべく競合関係等を調査するなど負担が生じる % 44 13% 第三者への実施料の設定や実施許諾した際の収益配分比率 4 など 共有権者との協議が負担になる % 47 14% 第三者にライセンスしたことで 当該ライセンス技術を用いた製品 サービスが問題を起こした場合や国内産業の競争力を 5 相対的に弱める結果となった場合の対外説明対応等のリスク % 52 16% マネジメントへの対処が生じる 6 特に生じない 14 4% 0 0% 総数 % % 重要な課題 : 最も重要な課題について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している 具体例や補足 他の条件に依存するので回答のしようがありません 特許法の原則に基づくべきでは? 例外は混乱を生じさせる 共同研究等の内容として 期待される成果が 第三者が実施できないもの 第三者にとって価値のないもの 不特性の第三者に実施いただくことが弊社のメリットにつながるもの あるいは 第三者の実施があっても弊社に影響が出にくいものしか選定できなくなる 原則としてそのような共同研究契約は認められない 競合先へ実施許諾され 特許を取得した意味がなくなってしまう 差別化できなくなり 研究する意味がなくなる 企業は差別化が一番です 競合他社へ実施許諾されてしまう可能性がある 当社の同意なく 競合他社に実施許諾されるリスク ( 競争戦略上の課題 ) 競合他社の参入余地を与えることになり 当社の優位性 競争力が損なわれ 結果として事業に失敗する 相手方が当社のビジネスに影響を及ぼすようなライセンスが出来ることとなり 事業への悪影響をよく考えた契約条件の交渉が必要となるのではないか 共同研究先の企業の統合に許諾された場合 当該企業の事業存続にかかわるケースがある このような場合には共同研究を行わない選択となる 実施許諾の条件を許諾前に協議できることが必須条件 大学等が当社の競合相手に実施許諾をした場合 共同研究を行ったメリットが少なくなる ( コスト負担と引き換えに成果を独占的に商用できるメリットがなくなる ) 産学連携への参加が見送られる 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者に実施許諾を可能とする前提が認められない

226 問 19 仮に 共有特許の自らの持分について 相手方の同意なく 第三者に実施許諾が可能とするためには どのような条件 状況であれば適用可能性があると思われますか 適用可能性があるものについて 全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 貴社にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上 重要な分野や技術として位置づけられていない場合 % 2 研究者 ( 大学等 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 27 8% 3 貴社が大学等と特許に関する費用を持分比率に応じて負担する場合 52 16% 4 共有特許について 大学等による貢献が大半であって相手側の貢献はほとんどない場合 % 5 出願 取得する特許に関して 貴社が製品化など事業の目処を提示できない場合 ( 事業化の意思が無い場合 ) % 6 貴社が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野 使用方法等が存在し 貴社が関心のある分野を除いて 許諾する場合 % 7 基礎技術であって 事業化から遠い技術である場合 86 26% 8 基盤技術 ( 技術標準等 ) であって 非競争分野の技術として広く第三者に活用させることが事業化を促進させる場合 % 総数 % 具体例や補足 無償実施できることが必須条件です 持分だけ ( たとえば 50%) の実施許諾が成立するかどうかが疑問 特許法の原則に基づくべきでは? 例外は混乱を生じさせる 同意を得ずに通知なく実施許諾することはありえない 基本的に同意必要 スクリーニング特許等で非独占の実施許諾であれば可能 自社の同意なく相手方が第三者に実施許諾が可能な持分は 企業にとってそもそも保有する価値がない 上記 1,5,6 については その判断は難しい 市場を拡大し かつ当社優位性が維持できる範囲ならば第三者に実施許諾しても良い 但し 実施許諾の条件を許諾前に協議できることが必須条件 当該第三者が共有権者の統合先でないことを 確約する事前取り決めがある場合 2 の場合は実施範囲外として許諾不要と考える 大学等は 不実施 であるため大学等と競合する第三者への許諾は想定されず 企業のみが競合第三者へ許諾されるリスクを負うことになる 協議の余地があり大学等に従う必要がないのであれば 3 を前提に 1,5,6,8 の場合であれば適用可能性があると考える可能性はあるとしてもかなり低いと思われる 将来どのように展開するかの予測はできないため いかなる条件 状況でも相手方の同意なしにということは考えられない 同意不要の第三者実施許諾の可否判断と 上記の選択肢とは直接的に関連しないと考える

227 問 20 大学等との産学連携を推進する上で 研究成果の取扱や契約等に関するガイドラインや事例集などは必要と思われますか 必要と思われる場合は ガイドラインにはどのようなことが提示されるとよいですか 選択肢 回答数 回答率 1 ガイドライン等が作成されると良いと思う % 2 ガイドライン等の作成は特に必要ないと思う % 無回答 20 6% 総数 %

228 2. 中小企業編 貴社についての基本的な情報について 問 1 貴社に関する基本的な情報 ( 資本金 従業員数 業種 ) について それぞれ該当する番号を回答欄にご記入下さい 資本金 回答数 回答率 1 1 千万円以下 22 31% 2 1 千万円超 ~3 千万円以下 11 15% 3 3 千万円超 ~5 千万円以下 9 13% 4 5 千万円超 ~1 億円以下 22 31% 5 1 億円超 ~3 億円以下 7 10% 6 3 億円超 0 0% 無回答 0 0% 総数 % 従業員数 回答数 回答率 1 5 人以下 16 23% 2 6 人以上 20 人以下 15 21% 3 21 人以上 50 人以下 10 14% 4 51 人以上 100 人以下 12 17% 人以上 300 人以下 18 25% 人以上 0 0% 無回答 0 0% 総数 % 業種 回答数 回答率 1 農業 林業 漁業 0 0% 2 建設業 5 7% 3 製造業 45 63% 4 電気 ガス 熱供給 水道業 0 0% 5 情報通信業 6 8% 6 運輸業 0 0% 7 卸売 小売業 5 7% 8 金融業 0 0% 9 不動産業 0 0% 10 医療 福祉 0 0% 11 サービス業 6 8% 12 その他 2 3% 無回答 2 3% 総数 %

229 問 2 貴社において 過去 5 年間に大学等と共同研究等を実施した実績はございますか 実績があるものについて全て でご回答下さい 研究相手機関 大学 公的研究機関 国内 共同研究 43 61% 18 25% 受託研究 13 18% 7 10% 外国 共同研究 0 0% 0 0% 受託研究 0 0% 1 1% いずれも実績なし 25 35% 総数 % 問 3 以降は いずれも実績なし 25 者を除く 46 者が対象 問 3 貴社において 過去 5 年間に大学等との共同研究等を実施した分野はどちらになりますか 実施したことがある分野について全て でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 ライフサイエンス分野 14 30% 2 情報通信分野 6 13% 3 環境分野 3 7% 4 ナノテクノロジー 材料分野 8 17% 5 エネルギー分野 3 7% 6 製造技術分野 11 24% 7 社会基盤分野 3 7% 8 フロンティア分野 1 2% 9 その他 6 13% 総数 %

230 問 4 貴社において 過去 5 年間で大学等との共同研究等から創出された発明がもととなって 特許出願及び取得した特許権はございますか 実績のあるもの全てに 〇 をつけて下さい また 貴社における大学等との共同研究等のうち 特許出願や権利取得に結びつく割合はどの程度ですか おおよその傾向で構いませんのでご回答下さい 選択肢 実績有無共同研究等が 回答数回答率出願 取得に結びつく割合 国内 特許出願 39 85% 55% 特許取得 23 50% 31% 外国 特許出願 17 37% 37% 特許取得 8 17% 29% 出願の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許出願件数 / 共同研究等の件数 取得の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許取得件数 / 共同研究等の件数 問 5 貴社の過去 5 年間の特許出願及び特許取得において 大学等との共同研究等から創出された発明がもととなっている特許出願や特許取得の占める割合はどのくらいですか おおよその傾向で構いませんのでご回答下さい ( なお 共同研究等が実施された年度は問いません ) 出願先 大学等との共同研究等から創出された発明がもととなって いる特許出願や特許取得の占める割合 国内 特許出願 38% 特許取得 20% 外国 特許出願 32% 特許取得 24% 出願の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許出願件数 / 特許出願件数取得の割合 = 貴社の共同研究等がもととなった特許取得件数 / 特許取得件数 大学等との共同研究等の契約に係る状況について 問 6 貴社には 現在 大学等との共同研究等の実施にあたり契約書の雛形はございますか 共同研究及び受託研究のそれぞれで 当てはまるもの全てに 〇 でご回答下さい 選択肢 共同研究受託研究日本語英語日本語英語 1 相手が大学等に限らず 汎用的な自社の雛形がある 22 48% 1 2% 5 11% 0 0% 2 大学等の研究機関向けに自社の雛形がある 7 15% 0 0% 2 4% 0 0% 3 特にない 20 43% 21 46% 23 50% 21 46% 総数 % % % %

231 問 7 大学等との共同研究等の契約において 過去 5 年間 貴社と大学等とどちらの契約雛形を利用されていますか 共同研究及び委託研究のそれぞれで 当てはまるもの全てに 〇 でご回答下さい (1) 共同研究の場合 選択肢 国内外国大学公的研究機関大学公的研究機関 1 自社の雛形を基本とすることが多い 2 4% 3 7% 0 0% 0 0% 2 先方の雛形を基本とすることが多い 31 67% 16 35% 3 7% 1 2% 3 どちらともいえない 9 20% 4 9% 1 2% 1 2% 4 実績がない 1 2% 8 17% 18 39% 19 41% 無回答 3 7% 15 33% 24 52% 25 54% 総数 % % % % (2) 受託研究の場合 選択肢 国内外国大学公的研究機関大学公的研究機関 1 自社の雛形を基本とすることが多い 1 2% 1 2% 0 0% 0 0% 2 先方の雛形を基本とすることが多い 13 28% 9 20% 0 0% 0 0% 3 どちらともいえない 3 7% 4 9% 1 2% 1 2% 4 実績がない 15 33% 13 28% 18 39% 17 37% 無回答 14 30% 19 41% 27 59% 28 61% 総数 % % % %

232 問 8 国内の大学等との共同研究等の契約において 過去 5 年間 どのような条件で契約される場合が多いですか 共同研究等の開始時に貴社が想定している 共同研究等から得られる発明の創出の可能性 ごとにお答え下さい 共同研究と受託研究それぞれで 契約の実績が最も多いものに 契約実績があるもの全てに 〇 をご回答下さい 選択肢 共同で出願し 貴社が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 共同で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 共同で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) 貴社が単独で出願する ( 大学等から一時金のみで権利を買い取り 貴社が利益を得ても利益還元無し ) 貴社が単独で出願する ( 大学等から権利を買い取り 貴社で利益が出れば利益を大学等に一部還元する ) 大学等が単独で出願し 貴社が独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 大学等が単独で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は貴社負担 ) 大学等が単独で出願し 貴社が非独占的実施権を得る ( 特許関係費用は持分折半 ) その他 (3) 共同研究等の開始時は 発 (1) 共同研究等の開始時から発明 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が想定されていない あの創出及び自社での実施が期待さ明の創出が期待されるが 自社でるいは発明があっても自社で実施れる場合実施するか未定の場合しない場合共同受託共同受託共同受託 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 % 22% 15% 11% 30% 11% 11% 4% 9% 0% 2% 0% % 9% 11% 2% 30% 9% 13% 4% 20% 9% 11% 4% % 15% 4% 2% 33% 7% 7% 2% 28% 7% 7% 2% % 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 2% 0% 2% 0% % 0% 0% 0% 2% 0% 2% 0% 0% 0% 0% 0% % 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% % 0% 0% 0% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% % 0% 0% 0% 4% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% % 0% 2% 0% 2% 0% 2% 0% 4% 0% 4% 0% 総数 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% うち 最多 : 最も多い実績について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の詳細 共同研究で特許等の申請時に甲乙協議と書かれているものが多い

233 大学等との共同研究等の契約に係る協議事項について 問 9 大学等との共同研究等の成果の帰属や取扱について どのようなタイミングで協議 決定することが多いですか 各契約段階のそれぞれにおいて 具体的に定める事項 ( 複数可 ) には 詳細は定めないが次の段階で具体的な協議とすることを定める事項 ( 複数可 ) には 〇 をご回答下さい 共同研究等の開始時に貴社が想定している 共同研究等から得られる発明の創出の可能性 ごとにお答え下さい (1) 共同研究等の開始時から発明の創出及び自社での実施が期待される場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 0% 24% 24% 17% 7% 0% 0% % 0% 24% 9% 33% 20% 0% 0% % 0% 24% 7% 37% 4% 0% 0% % 0% 11% 0% 43% 4% 9% 0% % 0% 7% 4% 39% 2% 13% 2% % 0% 7% 4% 30% 0% 17% 0% % 0% 2% 2% 26% 4% 22% 4% % 0% 11% 9% 35% 13% 4% 0% % 0% 2% 9% 28% 7% 15% 2% % 0% 7% 4% 28% 4% 15% 0% % 0% 9% 4% 20% 9% 30% 0% % 0% 7% 0% 24% 2% 35% 9% % 4% 17% 11% 28% 0% 9% 0% % 0% 2% 0% 2% 0% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%

234 (2) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されるが 自社で実施するか未定の場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 0% 30% 13% 20% 7% 0% 0% % 0% 24% 2% 30% 17% 0% 0% % 0% 24% 0% 30% 7% 0% 0% % 0% 9% 0% 41% 2% 7% 0% % 0% 4% 2% 37% 2% 11% 2% % 0% 4% 2% 26% 0% 13% 2% % 0% 2% 0% 26% 7% 11% 2% % 0% 7% 7% 39% 11% 2% 0% % 0% 4% 4% 35% 7% 11% 2% % 0% 2% 2% 28% 2% 15% 0% % 0% 2% 2% 24% 7% 20% 0% % 0% 2% 0% 26% 4% 24% 2% % 2% 11% 7% 26% 0% 4% 0% % 0% 4% 0% 7% 0% 2% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%

235 (3) 共同研究等の開始時は 発明の創出が期待されない あるいは発明があっても自社で実施しない場合 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 9 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間 10 独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間 11 第三者への実施許諾に対する同意の必要性 第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 総数 秘密保持契約 共同研究契約 共同出願契約 実施許諾契約 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 協議 具体的 % 0% 15% 9% 15% 4% 0% 0% % 0% 13% 2% 22% 11% 0% 0% % 0% 20% 0% 20% 7% 0% 0% % 0% 7% 0% 28% 2% 2% 0% % 0% 7% 2% 22% 0% 11% 0% % 0% 7% 2% 15% 0% 11% 0% % 0% 4% 0% 15% 2% 9% 2% % 0% 4% 7% 22% 9% 0% 0% % 0% 7% 4% 20% 2% 9% 0% % 0% 4% 2% 15% 0% 13% 0% % 0% 4% 2% 13% 4% 17% 0% % 0% 4% 0% 15% 2% 20% 2% % 2% 11% 4% 20% 0% 4% 0% % 0% 2% 0% 2% 0% 0% 0% % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%

236 問 10 大学等との共同研究等の契約において 大学等から契約書雛形の変更要請など契約交渉時に主張が異なる事項はどのようなものですか 共同研究と受託研究のそれぞれについて 貴社から大学等に対し 変更 協議要請が最も多い項目に よく協議要請となる項目全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 1 共同出願とするか否か 2 共同出願における持分比率 3 特許の出願や出願時期等の判断 4 外国出願における出願対象国 独占的実施における不実施補償 ( 独占補償料など ) の有無非独占的実施における不実施補償 ( 実施料 ) の有無不実施補償等の補償料や実施料の算定 ( 企業の費用負担との相殺等 ) 8 特許の出願や維持にかかる費用負担 独占的実施もしくは非独占的実施に関する期間独占的実施もしくは非独占的実施の判断に関する優先交渉権の期間第三者への実施許諾に対する同意の必要性第三者への実施許諾に対する条件 ( 許諾先 実施料や配分など ) 大学等の研究活動として研究成果の発表など活用可能な時期 範囲 14 その他 15 特にない (3) 共同研究等の開始時は 発 (1) 共同研究等の開始時から (2) 共同研究等の開始時は 明の創出が想定されていない 発明の創出及び自社での実施発明の創出が期待されるが 自あるいは発明があっても自社でが期待される場合社で実施するか未定の場合実施しない場合共同受託共同受託共同受託 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 うち最多 % 9% 4% 2% 13% 9% 7% 2% 13% 4% 4% 2% % 9% 4% 2% 11% 9% 7% 2% 13% 0% 4% 0% % 4% 4% 2% 13% 4% 4% 2% 9% 4% 2% 2% % 4% 2% 2% 15% 2% 2% 2% 9% 0% 2% 0% % 2% 9% 0% 13% 0% 4% 0% 4% 0% 0% 0% % 0% 9% 0% 17% 0% 4% 0% 4% 2% 2% 0% % 2% 9% 0% 15% 2% 7% 0% 4% 0% 2% 0% % 7% 9% 2% 24% 0% 11% 0% 11% 0% 7% 0% % 0% 4% 0% 9% 0% 2% 0% 4% 0% 2% 0% % 2% 2% 2% 7% 2% 0% 2% 2% 2% 0% 2% % 0% 4% 0% 4% 0% 2% 0% 2% 0% 2% 0% % 2% 2% 0% 9% 0% 2% 0% 4% 0% 2% 0% % 0% 9% 0% 15% 0% 7% 0% 11% 0% 9% 0% % 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% % 4% 0% 0% 22% 4% 2% 0% 20% 2% 2% 0% 総数 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% うち 最多 : 最も多い実績について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している その他の詳細 不実施補償がある場合は契約しない

237 大学等との共有特許の取扱についてお聞きします < 不実施補償 ( 実施料 ) の取り決め > 問 11 共同研究等の研究成果に係る特許権実施や譲渡にあたり 大学等との間で独占補償料等の不実施補償の定め がありますか 不実施補償に関する定めがある場合は どのような方法ですか 独占的実施権を得る場合と非独占的実施権を得る場合 それぞれで当てはまるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 貴社が独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 6 13% b. 実施化の成功報酬として一時金 3 7% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 2 4% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 16 35% e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 8 17% f. その他の方法 0 0% g. 定めていない 15 33% 2 貴社が非独占的実施権を得る場合 a. 出願前 ( 実施前 ) に一時金 3 7% b. 実施化の成功報酬として一時金 2 4% c. 実施化の成功報酬を一定期間 分割 ( 年定額 ) 1 2% d. 実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 18 39% e. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 5 11% f. その他の方法 2 4% g. 定めていない 14 30% 3 貴社に大学が権利を譲渡する場合 a. 譲渡時に一時金 8 17% b. 当該特許の実施により得られた利益額に応じた実施料 ( ランニング ロイヤリティ ) 5 11% c. 一時金とランニング ロイヤリティの双方 2 4% d. その他の方法 0 0% e. 定めていない 21 46% 特許維持費用負担等の相殺や事業収益が発生していないことなどにより 貴社から大学等に支払が結果的に生じていなくても 契約として定めていることをお答え下さい その他の詳細 1. 貴社が独占的実施権を得る場合 出願後一時金を支払った

238 < 第三者への実施許諾の同意に関する対応 > 問 12 貴社では 大学等との共有特許に関して第三者への実施許諾はどのような対応をとられていますか 当てはまるもの全てに 〇 でご回答下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 貴社が独占的実施を選択した場合 所定期間を過ぎても 貴社が正当な理由なく実施をしない場合には 大学等は第三者に実施許諾できることを加えて 13 28% いる 2 貴社が独占的実施を選択しない場合 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者へ実施許諾できるとしている 2 4% 3 貴社が独占的実施を選択しない場合 大学等の持分について 第三者から実施許諾及び譲渡の要請があった時には 第三者に優先的に独占的実施も 4 9% しくは権利譲渡するとしている 4 貴社が独占的実施を選択しない場合 貴社の同意のもと大学等は実施許諾できるとしている ( 特段の定めを行っていない ) 16 35% 5 その他 7 15% 総数 %

239 問 13 貴社において 大学等との共有特許でかつ非独占的実施権を有する特許について 大学等から第三者への実施許諾や 大学等が第三者への持分譲渡に関する要請など 貴社の同意を得るような機会は多いですか 当てはまるもの一つ選んで 〇 でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 よくある 0 0% 2 時々ある 1 2% 3 ほとんどない 8 17% 4 全くない 23 50% 5 対象となる特許がない 10 22% 無回答 4 9% 総数 % 問 14 上記で 1. よくある ~3. あまりない とお答えいただいた方にお聞きします 大学等から第三者への実施許諾や持分の譲渡に関する要請があった際に 同意する場合が多いですか 当てはまるものを一つ選んで でご回答ください また 同意が可能な条件とはどのようなケースがございますか 差し支えない範囲でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 同意することが多い 3 23% 2 どちらかといえば同意することが多い 2 15% 3 どちらともいえない 7 54% 4 どちらかといえば同意しないことが多い 0 0% 5 同意しないことが多い 1 8% 総数 %

240 今後の共同研究の促進に向けた産学連携のあり方について 問 15 共同研究等の成果から生じる研究成果 ( 特許 ) の取扱については どのような対応を促進することが望ましいとお考えですか 最も近いものを一つ選び でご回答下さい 選択肢 回答数 回答率 1 共同出願時や権利登録時に 貴社もしくは大学等のいずれかに権利を 帰属させ 相手方には 独占的実施権や非独占的実施権を与えることにより 権利を単純化した方がよい 13 28% 2 権利は共有でよいが 共有持分については相手方の同意なく 第三者 への実施許諾 ( 非独占的 ) が可能とするなど 第三者への対応を明確に 4 9% すればよい 3 当事者間で調整すれば良く 標準的な方式を定める必要はない ( 現行でよい ) 27 59% 無回答 2 4% 総数 % 具体例や補足 大学の先生が移動された時 前任の大学との協議が発生する場合がある 大学を含め特許権者が多い場合が複数例 (10 件以上 ) あるので これらの特許を特定の特許運営会社に独占的実施権を許諾している

241 問 16 仮に 共同研究の成果を貴社もしくは大学等のいずれかに権利を帰属させるとしたら 貴社 ( 企業 ) においてどのようなことが課題になると想定されますか 企業と大学等に帰属させる場合それぞれで 最も課題になるもの一つ選んで 課題となるもの全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 出願前に相手方へ一定の支払が生じる ( 研究から収益を得る前に費用が発生する ) 出願前 ( 権利化後 ) に当該発明 ( 特許 ) の価値の算定が困難なため 譲渡額や実施料等の決定において協議が難航する 上記 1,2 のほか 権利を単願にするための交渉が必要となり 今まで以上に契約段階で時間を要する 4 大学等の研究活動の継続に支障が生じる恐れがある 発明者だが出願人ではないため 研究担当者及び所属部署の内部評価に影響がある 出願前の譲渡は出願件数が少なくなるため 貴社の第三者からの評価に影響がある 実施許諾先や譲渡先の探索など 技術移転活動が円滑に進まなくなる 共同研究成果が第三者へ実施許諾された際に 適切な収益分配の確保が困難になる ( 単独帰属にした際に 相手への収益分配を行う契約や実務は困難 ) 9 共同研究成果の事業化を通じた社会実装が遅延する 10 共同研究成果を侵害している第三者に対する適切な権利行使が困難になる 11 特に生じない 企業帰属 重要な課題 % 15% 大学帰属 重要な課題 % 20% 22% 7% % 7% 11% 7% % 0% 2% 0% % 0% 3 1 7% 2% % 0% 2% 0% % 0% 17% 2% % 0% 9% 2% % 0% 17% 2% % 4% 7% 0% 総数 100% 100% 100% 100% 重要な課題 : 最も重要な課題について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している

242 問 17 仮に 共同研究等の成果の帰属について 貴社もしくは大学等に権利を単独で帰属させるとした場合 大きく 4 つのケース ( 以下のケース 1-4) が考えられます それぞれのケースは どのような条件 状況であれば適用の可能性があると思われますか ケース毎に適用可能性があると思われる条件 状況の全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 ケース 1 ケース 2 ケース 3 ケース 4 貴社にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上重要 な分野や技術として位置づけられている場合 ( 独占的実施権を主張する場合 ) 22% 4% 24% 50% 貴社が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該研 究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 貴社が既に所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 9% 4% 26% 50% 大学等が既に所有している特許やマテリアルの利用が許諾されなければ 当該 研究の目標が達成困難 不可能になると考えられる場合 ( 大学等が所有している特許が研究のベースとなっている場合 ) 39% 28% 17% 15% 研究者 ( 大学等 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 大学等に貴社の持分を買取る十分な資金があり かつ貴社に実施させることで大学等に収益が期待される場合 6 貴社が特許に係る費用を全額負担する場合 7 8 取得 出願する特許に関して 貴社が製品化など事業の目処を十分に見通せない場合 貴社が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野等の使用領域や方法が存在すると考えられる場合 9 基礎技術であるなど 他の分野での横展開研究や活用が期待される場合 10 当該共同研究の内容について 新たな共同研究パートナーを探したい場合 11 発明に関する持分比率が相手方より低い場合 総数 % 33% 20% 20% % 26% 11% 13% % 2% 22% 50% % 33% 30% 13% % 37% 30% 15% % 24% 41% 17% % 9% 33% 35% % 39% 20% 11% % 100% 100% 100% 具体例や補足 ケース 1 2 は大学様の担当者および代理人によることが想定されるので 権利化までの実務を弊社主体でできなくなるので 弊社では難しいと感じます

243 問 18 仮に共有特許の持分について 相手方の同意なく ( 通知のみ ) 第三者に実施許諾を可能とする場合 貴社においてどのようなことが課題になると想定されますか 最も課題となるもの一つを選んで 課題となるもの全てに をつけて下さい 選択肢 課題 重要課題 1 共同研究等の契約時にかかる交渉が今まで以上に増える 11 24% 4 9% 契約の条件として特許の出願や維持に係る費用負担が生じる 2 ( 増える ) 7 15% 0 0% 実施許諾先となる第三者の選定などは 企業との信頼関係を 3 維持すべく競合関係等を調査するなど負担が生じる 18 39% 8 17% 第三者への実施料の設定や実施許諾した際の収益配分比率 4 など 共有権者との協議が負担になる 18 39% 10 22% 第三者にライセンスしたことで 当該ライセンス技術を用いた製品 サービスが問題を起こした場合や国内産業の競争力を 5 相対的に弱める結果となった場合の対外説明対応等のリスク 15 33% 6 13% マネジメントへの対処が生じる 6 特に生じない 2 4% 0 0% 総数 % % 重要な課題 : 最も重要な課題について 複数の選択肢を回答している場合 重複して集計している

244 問 19 仮に 共有特許の自らの持分について 相手方の同意なく 第三者に実施許諾が可能とするためには どのような条件 状況であれば適用可能性があると思われますか 適用可能性があるものについて 全てに 〇 をつけて下さい ( 複数回答可 ) 選択肢 回答数 回答率 1 貴社にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 事業戦略上 重要な分野や技術として位置づけられていない場合 24 52% 2 研究者 ( 大学等 ) にとって 当該共同研究及びそこから期待される成果が 研究者の長期的な研究テーマとして不可欠な位置を占めている場合 10 22% 3 貴社が大学等と特許に関する費用を持分比率に応じて負担する場合 10 22% 4 共有特許について 大学等による貢献が大半であって相手側の貢献はほとんどない場合 13 28% 5 出願 取得する特許に関して 貴社が製品化など事業の目処を提示できない場合 ( 事業化の意思が無い場合 ) 19 41% 6 貴社が 実施に関心を持たないと考えられる市場 分野 使用方法等が存在し 貴社が関心のある分野を除いて 許諾する場合 22 48% 7 基礎技術であって 事業化から遠い技術である場合 13 28% 8 基盤技術 ( 技術標準等 ) であって 非競争分野の技術として広く第三者に活用させることが事業化を促進させる場合 21 46% 総数 % 具体例や補足 ロイヤリティを得られる場合 相手方に同意なく第三者へ実施許諾しない

245 問 20 大学等との産学連携を推進する上で 研究成果の取扱や契約等に関するガイドラインや事例集などは必要と思われますか 必要と思われる場合は ガイドラインにはどのようなことが提示されるとよいですか 選択肢 回答数 回答率 1 ガイドライン等が作成されると良いと思う % 2 ガイドライン等の作成は特に必要ないと思う % 無回答 20 6% 総数 %

246 IV. 自由回答 作成されるガイドラインの内容について (1) 契約書の各条項の解説 (i) 大企業 不実施補償の実施料の算定方法や支払いの時期等に関する指標 不実施補償額の算出方法 ( カテゴリ別 : 製品製法が好ましい ) 特許に関する費用の負担割合と権利内容の関連性 持分比率算定 権利持分と費用負担をどのような理由根拠で決定すればよいか という基準や考え方 実施許諾と実施料に関するルール 不実施補償の考え方 事例に関するガイドライン 不実施補償の具体的なルール ( 評価基準 実施料 一時金の算出方法 ) 不実施補償が発生しないようなスキーム 争点となりやすい不実施料等ガイドラインを定めるべき 例えば産総研の指針などを広めるべき 不実施補償に関する取り決めや手続きのガイドライン 特に詳細の取り決めを先延ばしした場合に同一の研究テーマにおける成果が複数ある場合に不実施補償のロイヤリティの累積が問題となる 相手方発明の帰属 不実施補償の算定 特許法第 35 条改正による大学等の発明の帰属に関する考え方 権利所有者とライセンス比率 共同出願の条件 ( 持分比率 独占的実施権 費用負担 etc) 成果物の帰属 実施条件 ( 許諾を含む ) は 提示されるべきと思います 1 研究成果の帰属について 2 共有特許の取扱について 3 大学の新規 / 既存特許の取扱について コンペティターへの実施許諾の実施料 ライセンス料 ( サブライセンス料 ) の基準に関する考え方 第三者への実施料の設定や実施許諾した際の収益の算出方法 共同出願ではなく単独出願で出願する場合 ( 補償や委託費用 ) 大学等からの企業への特許権の譲渡について 権利の持分の考え方 実施許諾の条件 第三者へのライセンス条件 外国出願の取扱い 大学側の言う 独占的実施権 等とは何を意味しているのかの解説 (ii) 中小企業 独占実施権の実施料の相場やその支払い期間の事例集 (2) 具体的な事例集 (i) 大企業 ケースごとに柔軟に対応すべきである点が明確になっているとよいです ガイドライン等は 暗に強制されますので ケースごとに柔軟に対応すべきという上記意見と 両立は難しいと考えます うまくいかない事例集 好ましくない類型 避けるべき類型として大学側が企業側に対し 特許発明の実施による利益が生じていない段階からの実施料の支払いを要求する 具体例の例示と各条件によって メリット デメリットが提示されている事例集 (ii) 中小企業 成功例を示してほしい

247 判例 (3) 契約書のひな形について (i) 大企業 大学公的研究機関との産業連携において 共同研究契約 共同出願契約の条項が内容統一されれば 連携を組む相手先の範囲が拡大すると思う 持分比率と費用負担率はリンクしてほしい 秘密保持 共同研究 共同出願 実施許諾等の各段階における契約書のひな形の充実 契約に関わる協議事項の各項について 判断の指針が提示されるとよい (ii) 中小企業 契約書例 契約条項のサンプル ( 一般論 ) (4) ガイドライン作成上の注意 (i) 大企業 ガイドライン等の出しっ放しはやめて欲しい 東京大学の契約原案が一番優れている これを全大学で活用するようにして欲しい ガイドラインが作成されるとこれにこだわり硬直化することが予想されます 事例集は参考になるのであった方がいいと考えます ガイドラインによって却って縛られてしまい柔軟性が失われる可能性があるので 作成される時は フレキシビリティのあるものとしていただきたい ガイドラインを作成する場合 契約交渉時に契約を詰める根拠とする為 ある程度拘束力のある内容であることを望みます 問 15 でコメントした様に 共同研究契約はケースバイケースで策定すべきなので ガイドライン等は不要と考える 契約条件が例示されることによって 各大学からの要求条件の差がなくなり 共同研究等の契約交渉が軽減される 契約内容が統一されると 契約管理業務が軽減される (ii) 中小企業 大学側に都合の良いガイドラインは不用 法的な効力をもたせたガイドライン 例 : 出願費用の負担額に応じて実施権が変動する等定める (5) 大学職員の知的財産権へのリテラシーの向上 (i) 大企業 大学から提示される契約書の原案に 商標権を受ける権利 と記載されていたり 大学の契約担当者が 仮通常実施権 の内容なのに当該 仮通常実施権 の存在を知らなかったりする場合があり その都度 対応に苦慮している 一部の大学等には 特許法の原則を逸脱する内容の契約書ひな形を持っているところもあり 衡平のとれたガイドラインにより自制を促したい 大学の契約担当者のバックグラウンドの違いによるのか ( 電気機械分野に適さない要求をされたことがあるため ) (6) 企業の意向を汲んだガイドラインの策定 (i) 大企業 特に大学向けのスタンスで中小企業に配慮した内容となる共同研究共同出願に関するガイドで有れば良い

248 な と思います 産業の発展 ( 企業の発展 育成 ) に重きを置き この中で必要最低限の公平性を如何に担保していくかは議論が必要 この当たり 企業のニーズを十分に把握し議論しつくされた上で作成するのであれば ガイドラインはあった方がよい 中途半端なガイドラインは混乱を誘発し 企業と産学の連携を阻害する 現在 大学のガイドラインは文部科学省作成の物があるが 企業よりのガイドラインはないため そのような事例集があればよい 企業側の利益追求を視野に入れ 合意ができるような具体的な条件の事例が掲載されている 企業の研究分野 ( 事業 ) の特性に応じた対応 例えば 製造業でも機械と医薬では 製品化 ( 実用化 ) までの期間や製品への貢献度等が大きく異なる 企業の置かれた厳しい現実を反映したガイドラインであって欲しい 共有特許は各出願人がそれぞれ自由に実施できることが原則であること この原則と大学と企業の利益とのバランスを調和させる必要があること 企業活動に制約が加わることがないガイドラインとなることを希望いたします 共同研究契約書の調整段階時に, 共同研究先の大学等から, 共同研究成果の第三者への実施許諾につき, 研究当事者である企業側の同意を得ずに実施許諾できるようにしたい, との申出をもらうことが最近増えたように思う 非独占的な実施を企業側が希望する場合は, 第三者への実施許諾を全く受け入れない訳ではないが, 資金等を投じて共同研究に参加した企業が, 参加していない企業に対し競争優位性が喪失することがないよう配慮してもらえるガイドライン等のシステム作りを行っていただき, 企業側が大学と研究することに二の足を踏む要因を減らしてもらいたい 大学の都合を優位に置くのではなく 双方にメリットが生じる内容 企業側のリスクが高い内容が何かを明示してほしい ( 契約がまとまらない 企業側のリスクが考慮されず 大学側が一方的にもうかる内容になっている事を認識できていない契約担当者が大学に多い ) 大学等に産業界の懸念を理解していただけるよう 産業界の実態 リスクに即したガイドラインの作成をお願いいたします 尚 業種 企業毎に活用の仕方は様々であるため 特定の業種企業に不利益とならないよう 慎重に作成いただきますようお願いいたします 企業側が利用しやすいもの 契約交渉が柔軟にできるレベルのもの 独占的実施権を得られやすいような内容が望ましい せめて開発後数年間は独占としたい 企業にとって 共有特許を非独占で実施する場合には 大学への 不実施補償を払いたくないものである ( 支払いを強要されると 共有のメリットが減り 発明意欲も減るということを大学側に理解いただきたい ) 企業としては 独占的実施権を得ないにもかかわらず不実施補償を支払うことに不都合性を感じる この点を十分に考慮し 企業と大学側等との間の利害のバランスを図る考え方が具体的に盛り込まれることを期待する 複数企業と大学との集合による基礎的な共同研究を除き 個々の企業のニーズに基づいて個別企業が大学との共同研究で得られる成果については 企業側に属することにする その際 企業側への帰属 ( 大学から企業への持ち分譲渡 ) に際して企業側が大学に支払う対価は 共同研究で企業が負担する研究費用にあらかじめ含まれることにする 一方 大学は 研究成果について特許出願後は基本的に公表 ( 学会 論文発表 ) できる等 メリットが得られる内容にする (7) その他 (i) 大企業 契約交渉の仲介をしてくれる調停役があるといいと思う 知財協 日本食品バイオ知財協会 (JAFBIC) 特許庁が調停役に乗り出すことはできないのか (ii) 中小企業 共有特許における国内外での出願によるリスクマネジメントの図り方

249 2. 自由意見 (1) 大学側の硬直的な対応 (i) 大企業 大学等との契約において ベースが同じひな型を用いているケースが多くみられる 大学によってはひな型の修正不可を欲求されるケースもあり 案件ごとの柔軟な対応が出来ない事例もある ガイドライン等を作成することで 大学側がガイドラインに縛られ企業との柔軟な交渉が出来ない事態にならないよう配慮していただきたい 大学等は協議の余地がないと主張されるケースが多いため ガイドラインが作成されるとますますその余地がなくなり 企業側の負担がより一方的になる懸念がある 契約交渉に関し 大学側よりは TLO の交渉力の低さ 融通のなさを感じる時がある 近年 従来と比較して一部の大学等の産学連携担当者におかれましては 共同研究等に企業が参加することによる競合他社と比べた場合のメリットを認めていただき また 技術の成熟度を見極め その契約条件において 柔軟な対応を受け入れていただける機会が増えてきている 一方で 契約条件の調整において 大学独自の内規やひな形 過去の別研究で条件を受け入れた事実の存在のみを理由に 交渉が長期化する例は依然として少なくない その規定の存在理由の説明や案件毎に双方にとってメリットのある条件の模索等 大学等が準備するひな形の変更の機会について検討いただきたい 上記のとおりであるため ひな形のようにより硬直的になる可能性のあるガイドライン等の作成は望みません また 大学等との共同研究等の成果について 採用を検討した場合 企業としては実施条件について 交渉に要する期間や必要となる追加的な負担が予測できず 量産反映のハードルになっています きちんとリエゾン担当が入ってくれればいいが 時にはリエゾン担当を通さず個人として発明者にだけ名前を連ねたいという事例もあり 権利関係が複雑になる場合がある 共願契約について大学のひな形からの変更を全く受けつけない大学もあり 出願時期が一年以上遅れるケースもあるので 案件ごとに適した契約内容を検討してほしい 特に大学から提示される契約規定等では変更が困難だった 10 年以上前と比べて 近年では 弊社意向が配慮される場合もある等 成果の取扱についても契約交渉の環境が比較的改善されつつあると感じております 一方 検討条件を明示するとともに経費を支払い検討結果報告を受ける場合に 業務委託 ( 受託 ) でなく 共同研究もしくは受託研究を前提とした契約締結を求められる等 見解の相違で交渉に手間取ることもあります 産学連携等で共有成果の取扱いを標準化する利点もない訳ではありませんが 一律に標準化するよりは 個別案件について双方粘り強く協議交渉することが 双方の有効活用につながり 結果的に共同研究の促進に役立つのではないかと思います 交渉によって柔軟に契約条件を決めようとする研究機関は まだ少ない様に感じる 制度やガイドラインで方向付けをするのではなく 事業を理解した上で契約条件を考えられる経験者等を研究機関側に充実させて行くことを検討すべきと考える 大学側が もっと積極的に企業などへのライセンス活動をしてもらえれば 共同研究の実施に関する取扱ももう少しまとまりやすくなると思います 大学からの要求は厳しく また 交渉してくれないことが多くなってきている 中小企業としては 負担が大きく ( 出願費用全額 出願登録時の一時金を大学へ支払い 実施補償はリスクを全て企業が負うことになり ) 共同開発先を大学から民間にシフトせざるを得ないことが増えています (ii) 中小企業 最近の大学は知財部門の専任者がいて大した特許でもないのに高く売りつけようとする傾向があります 昔のようなおおらかさがないため 研究者の自由な研究意欲や発想に制約をはめているような気がします いい研究 ( ユニークな研究 ) ができていないかも (2) 企業の事情に対する大学の理解 (i) 大企業 公的機関ではさほど感じませんが 大学 ( 特に私立大学の場合 ) 私企業 特に中小企業の事情を充分理解されずに話を進めよう ( 高圧的に ) というケースが見受けられることがあります ガイドラインを作成するならば

250 そのあたりの配慮が大学 ( 特に私立大学 ) としてもらえるような指導内容であればいいな と思います 企業の立場からすれば 現状の官学は使いにくい 実施機関である企業が安心して研究費用を投入できる ( 将来の知財リスクを心配せずに ) 仕組みとすることが 産学連携の推進につながるものと考えます 公共性 中立性を指向する大学と市場競争にさらされる企業とは互いに法人の目的が異なることから 共同研究には一定の限度がある 製品化では利益が出るようにするためには費用だけではなくいろんな部署の人たちが関わって努力しており そこに対する大学の協力はない (3) 公平な費用負担 (i) 大企業 非独占実施の場合に無償実施 ( 不実施補償なし ) のオプションがないと 実施料発生のリスクが大きく 不当な支払いを要求されることが多いことから 共同研究の中止 或いは 特許出願しないことを前提とする研究となります 大学は事業のリスクを負わないので共有者より不実施補償をとるべきではない 利益を共有したいというのであればリスクも共有すべき 大学等との共同研究等の場合 通常企業から大学等に共同研究費用を負担していることが多い その場合 企業側からすると共同出願特許の不実施補償をなぜしなければならないのかという疑問を持つのではないでしょうか この点を解決していければ産学連携が促進されるのかもしれません 企業から公的機関等に支払う不実施補償の法的な妥当性について納得のできる説明を受けることを希望する ( 一方的に企業は義務を負わされているかのような契約ひな形が散見されるため ) 発明の完成から出願手続きまでに時間がかかる場合がある また 不実施補償の負担が懸念されることから全ての成果を出願することができない 日米の大学で比較すると 大学側が費用負担できるかどうかの違いがあると感じます 特に日本の国公立大学は知財予算が少ない ( なお 特許権取得維持に関する費用が減免されたとしても 日本のみでは国際競争力の向上という観点では意味がないと思います ) 大学側が費用負担できれば 不実施補償等の取り決めについて交渉力が強まります また 第三者へのライセンスも大学側が 100% 費用負担しているなら企業も認めるはずです 大学側が単願で出願し その後 企業にライセンス譲渡するなどのスキームも可能となります 不実施補償等は製品開発がどのようになるかわからない中ではリスクでしかないため 基本は委託を行わないようにしている 近年 大学発ベンチャー等により 大学自身で特許発明を実施できる選択肢が増えているため 不実施補償ありきではなく 企業と大学がニュートラルに交渉できるよう不実施補償が不要な場合の事例紹介や考え方などがガイドライン化されるといいと考える 特許出願イコール共同研究パートナー (= 企業 ) からの実施料収入 と誤解している大学等が散見され 契約交渉の障碍となっている そのような大学等は 研究費 出願費用等の負担 ( リスク ) は一切負わずに 無条件で共同研究パートナーからの実施料収入 ( ベネフィット ) が得られるという考えを持っているところもあるようである 発明の実施により企業側に利益が生じた場合には 当然 大学等への不実施補償が支払われて然るべきだが 実際には利益に結びつく特許出願は全体のごく一部であり 研究費や出願費用等のリスク負担あっての利益である点を大学等の知財担当者には理解していただきたい しかし 費用の一切は企業側に負担させ 自らは研究教育のために無償で発明を実施できるとしながら 企業側には研究のための発明の実施についても実施料を要求する大学等に対しては それを要求できる正当な理由を示すよう求めると すぐに主張を取り下げるケースも多く 確信犯的に要求しているようにも見える 企業は大学と共同研究する際に少なからずの金額を提供している ( 研究費や寄付金等 ) この上 成果が大学に単独で帰属になったり自由に実施許諾できるようになると企業としては大学と共同研究を行いにくくなる 出願費用等の全額を企業に負担させるという条件は 撤廃して欲しい 不実施補償を払うかどうかについて, 研究契約書調整段階で時間を費やすことが多い いっそのこと, 大学

251 側は不実施補償料を請求する代わりに, その不実施補償料を見込んだ研究費を算定し, 不実施補償料は請求しないとしてはどうか 共同研究等の成果 ( 知的財産権 ) が共有となる場合に 1 不実施補償 2 出願維持費用の企業負担 の 2 点が依然契約上の大きな論点となることがあります 1 については 企業が実施したことにより支払が生じることになるため事業化の妨げにつながるため また 2 については ( 多くの場合 ) 大学等は予算が無いという理由の為 弊社としましては いずれも受諾できるものではなく それらの問題を回避するために 上記回答の通り 出願前に譲受 独占実施又は非独占実施のいずれかを選択とするとしています しかしながら その選択をするために 出願前に発明の評価をし 大学等と条件交渉をしなければならず 合意までに時間とコストを要することとなり 出願の遅延の原因の一つになっております 大学等は共同研究等の成果の産業界での利用促進を謳っているにもかかわらず 上記主張は むしろ 共同研究等の相手先企業による共同研究等の成果 ( 共有 ) の利用の妨げに繋がりかねません 従って 大学等には 1 については これをなしとし 2 については 持分に応じた負担とし 費用が持てないのであれば その出願を共同研究等の相手先企業に委ねていただくことを ご考慮頂くことを強く要望いたします 成果の非独占実施は無償とすること 企業が独占を望まない発明の権利化を行わないこと 職務発明の帰属が発明者でなくなるのであれば なおさら不実施補償というものは必要ないのでは? 不実施補償は共同研究のさまたげになっている 企業の意見を尊重し 不実施補償を要求しないことを表明する大学や研究機関が増えてきている中で未だに 不実施補償を強く要望してくる大学も多く 時代を逆行しているのではないかと思う 弊社の場合 大学等との共同研究契約の際には 不実施補償に関する規定が争点になる事が多く 契約締結までに時間を要する場合がある 契約を円滑に短期間で締結するためにも 利益貢献度に応じた支払条件等に応じた支払条件を規定するなどし 不実施補償規定を設けないのが望ましいと考える 大学との共同研究で得られた成果について大学と共同出願し 企業が実施した際に売り上げに応じて大学に対価を払う ( 不実実施補償 ) 制度は廃止すべきと考えます 共同研究で得られたテーマでは共同研究成果に基づいて新規事業化する際の足かせになっていると考えられる 不実施補償等は 初期段階の一時金で解決し 企業が事業計画を立てやすくすべき 特許権である限り 排他性で評価すべきであり実施で評価すべきでない 大学だから事業化しない だから不実施補償は必須 という主張は納得できない 大学との協議のポイントはほぼ出願費用の全額負担と不実施補償しかない 国立と私立とで考えは違うのか? 大学の研究費を企業が負担したうえで発明の出願や実施権を大学に置くという考えについて 企業側からすると不合理に感じるところがある (ii) 中小企業 出願料を応分負担としていただきたい (4) 大学のスタンス (i) 大企業 庁の出先機関であれば 研究後に庁への PR が可能であるし 市場調査も機関サイドに期待できる 一方 大学サイドでは困難であることが多いように思う 大学は国立大学法人法に規定されているように教育研究機関であり 一般企業のような利益追求法人ではない その大学の有する特殊性から多額の税金が投入されている しかし 共同研究等での契約交渉等で見えてくるのは 大学は企業との共同研究により研究費の回収はもちろん次の研究費用を徴収するという一般企業のスタンスそのものである 必然的に一般企業の共同研究費用と同じか割高になる さらに 契約等において前例主義の牙城があり一般企業のような柔軟性に欠ける 開発力は優れていても資力に乏しい企業はその時点で排除される また 大学の研究内容の知見を導入した成果物のほとんどが即実用化できるものではなく 企業側でさらに多額の費用を投入して実用化を図る必要がある このように一般企業にとって高額な費用を投じて共同研究するメリットが少ないという事情も大学側は十分認識すべきである したがって 産学共同研究を促進し 大学の研究成果を産業発展に活かしていくためには 大学とは利益追求法人では

252 なく 教育研究機関であるという基本理念に立ち戻ることが肝要である 国益の為というのであれば 企業を不要に拘束すべきではなく 産業 ( 企業 ) の発展により 国益が増すとのスタンスを貫くべき また 特に大学は 相手は企業人であろうとも 育成機関のスタンスを貫くべき 大学と企業では発明の取り扱いに関する文化がまったく異なる 大学の論文発表に実効性のある制限を加えるべき 大学は基礎研究の成果に関わる特許権を保有し 企業は基礎研究の成果を利用した製品化事業に関わる特許権を保有すべき あるいは 大学は 企業の委託を受けて 製品化事業に関わる開発を行い 一時的な対価を得るようにすべき 発明だけでは事業が成り立たないので 大学としてどこまで何を行うのかを考えたうえで発明に対する持ち分をどう考えているのかを明示する必要がある 大学側は 研究室と知財部門の間で認識に差異があるように思われる すなわち 研究室は 研究成果の社会への還元と 成果発表によるポジション向上にある大学としては それで十分に存在価値があると考えるが 往々にして知財部門が共同出願契約 とりわけ実施料契約に拘泥し 話がまとまりにくくなることがある 企業側としては 大学に 研究委託費を払い ( それでリスクをとっているはずである ) 後日の実施料支払いは回避したいと考えている 百歩譲っても 一定の控除を定めるべきである 支払い手続き 実施料支払いは非効率にすぎるといえます (ii) 中小企業 大学の研究者に対する知識の啓蒙が必要 弊社の事例の場合 共同研究の結果 特許出願し権利化まではできるのですが 実製品への搭載 ( 量産化 ) には非常に多くの課題があるようで なかなか成果が出せていないのが現状で ご協力いただいた大学には残念な思いを抱かせていると思います そのような状況を棚に上げて言うのは申し訳ないのですが 大学は 実施していない強み を活かし ( 言葉は良くないのですが ) 米国のパテントトロールのように ( 特に ) 海外企業に権利行使し ライセンス料を奪い取ることができれば 我々日本企業にとって大きな援護射撃となりますし 大学の収益にもなるのかな? いっそ 企業が所定の期間内に実施できない特許権を束ねて 大学等に代わって権利行使を専門とする組織を作るというのはどうでしょうね? 米国のパテントトロールに奪われたライセンス料を取り返してもらえたら こんなうれしいことはありません 費用負担等リスクを負わず 利益を得ようとする大学が多い 大学等の特許申請と事業化の可能性を意識づける判断基準 特許は申請し 共同負担するも 事業化推進の責任者が明確でなく 頓挫する場合も多い (5) ガイドラインについて (i) 大企業 ガイドラインの作成は反対 電機 自動車にとって都合のよいもの以外ではすすめられず また それは他の業界にとっては障害以外の何物でもない そもそも学も産学連携によるメリット ( 開発費 研究費のネタ 教育研究の機会 ) を得ており 知的財産面からだけの公平を図ろうとすることにより 産学連携の推進が損なわれている 不実施補償を全廃するというガイドラインであれば賛同できる おかげさまで大きなトラブルもなく大学等との共同研究を実施している 相互に相手を尊重する 尊重できる関係が重要であり 共同研究等のガイドライン作成においてもそのようなプロセスを組み入れてい頂ければよろしいのではないかと思料する 真に WIN-WIN となるためにはどうあるべきかを考え ガイドラインを作成修正していっていただきたい 商売 ( 実施 ) に関わる範囲が異なるのであれば ガイドラインなどで両者を一律にまとめる行為は危険かもしれない 産学連携の共同開発等は 事業分野や研究テーマ業種によりレベル感の違いもあり また 形式的な共同研究の存在等 一律に扱えないと考えます それ故 ガイドライン等で絞るよりも 当事者双方の自由度を確認すべきです 一方 大学では 知財本部等が作成した定型案をもとに 個々の研究につき 担当の先生が認めていても 実質的な契約書の文言が修正しづらい側面があります この点の自由度を確保することによっ

253 て 企業側はよりよい成果の活用を図れるのではないかと考えます 大学等と企業における使命はことなりますので 混乱しないよう事例など豊富にし わかりやすい説明をお願いしたい (6) 知的財産権の取り扱い (i) 大企業 大学との共願契約の場合 大学は このアンケートでも用いられている 独占的実施権 というような用語を使い 発明の実施を独占するか非独占とするかの選択を企業に求めてきます 発明の実施 と言われば当然に特許法 2 条 3 項に規定されている 実施 と理解するわけで ここに ライセンス行為 は含まれていません それにもかかわらず 発明の実施について非独占 を選択すると 第三者へのライセンスも自由に可能になるという解釈をするケースが見られ 実務的に困ったことがあります 発明の実施 について独占か非独占を選択するというのは 特許法 73 条 2 項の定めからしても 権利の共有者間で実施者を限定するか否かの取り決めと解釈するのが通常だと思います このアンケートでは 独占的実施権 非独占的実施権 について用語解説がなされており これをよく見れば用語が意味しようとしているところは理解できます しかし 独占的実施権 = 専用実施権 非独占的実施権 = 非独占的通常実施権 のように解説されているのであれば 問 13 にある 共有特許でかつ非独占的実施権を有する特許 というのはわかりにくくないでしょうか 共有特許について 一方の権利者から他の権利者に実施権を許諾するような解釈ができてしまうのですが 誰がこんな誤解の生じやすい用語を使い始めたのかわかりませんが アンケートでも別の表現を使用するなどして 誤解を生じ難くしてほしいと思いますし ガイドライン等が作成されるのならば このあたりの用語の使い方には十分配慮いただければと思います 産学連携においても All Japan の意識を高く持ち 技術で勝ったうえで事業でも勝つ日本を目指せたらと思います 共同研究等による発明等は企業に帰属させるとする方策が良い その場合の譲渡し金額の上限を一定に定めておく そうでないと企業は大学等との共同研究を本格化しない させないと考える 現状は出願費用負担を全額企業負担としている中で第三者に自由に実施許諾という考え方は大学側はリスクゼロで妥当性に乏しい 発明の実施による製造検討 安全性確認 品質保証 ロジスティックマーケ戦略などの多大な寄与が結実して初めて成されることを充分に認識する必要がある 大学等の研究者の成果公表意識が強すぎ 発明の秘密性を保つ事が困難な場合が多い 発明に対する評価が低い事が大きな問題である 研究費等に対する倫理教育も良いが そろそろ知的財産に関する教育 ( 大学等の研究者に対して 特に国立系大学 公立系大学 ) へ重点をシフトしてはどうだろうかと思う 共同研究で得られた知財権のうち 実施せずに企業が防衛的に利用し埋没するものが多い事が問題視され 大学の単独出願とすることで第三者に実施許諾して技術の普及を図るという考え方もあるが 防衛的に利用することは競合他社の参入を阻止するという点で企業としては活用していると言える また 前述のように大学が単独出願した場合 外国出願まで管理することが出来ずグローバルな特許ポートフォリオ構築が出来なくなるおそれがある 当該共同研究の目標が国益の実現を目指すものならば 外国出願も確実に行い海外競合の参入を阻止することが望ましい また 標準化技術などは 大学等が保有し 国内企業にライセンスし 外国企業には抑止する等大学等でハンドリングすることも一つの選択肢と考えられる その場合 大学においては外国出願も含めた予算と管理体制の手当てをする必要がある 大学が共同研究に求めるものはライセンス収入ではなく 研究の機会 ( 研究費 ) を増やし更なる成果を得ることであると考える ライセンス収入を研究費に充てることも考えられるが 共同研究の実績を積み その成果を発表することにより次の研究機会を獲得することの方が確実であろう 特許の活用としては 1 ライセンスアウトによる対価獲得 2 自社技術の保護 3 競合他社の参入阻止 4 競合他社実施の妨害 5 クロスライセンスによる他社技術の獲得などが挙げられるが 企業が 1~5 全ての活用方法を選択できるのに対し 商業的実施を行わない大学は 1 のみが選択肢となる 共同研究の成果を特許権として活用するには 企業が一元管理して知財戦略を策定することが望ましい

254 (7) 契約書の条項 (i) 大企業 秘密情報の表現があいまいで 不要なもめ事を誘発しかねない 秘密情報はより限定的にした方が双方にとって利便性が良いはず 研究者の残留情報や他の研究活動へ情報のコンタミネーションをコントロールすることは実際の運用では難しく 不要に負担が生じたり 双方の活動を拘束する事を認識すべき 官学との共同研究は 双方にとって 比較的基本的であり 明らかにそれぞれが横展開する様な研究を実施しているケースが多いと思われる が この場合 目的外使用禁止条項を入れる事自体 実態に合っていない 研究機関の契約書ひな形においては 知財にならない研究成果の取扱いを規定していないケースが散見されるが 知財にならない場合であってもその帰属や使用条件 ( 原則共有 自己の研究には自由に使用可能等 ) はあらかじめ明記いただいた方がわかりやすい ひな形に規定がない場合は 加筆させていただくことになる 2 特に大学においては 知財が生じた場合にもそれを機関へ承継させずに研究者個人に帰属させることを認めている場合があるが 法人契約下で生まれた知財を個人帰属とすることは避けていただきたい 3 共同研究下の発明にも拘らず それらに係る知財が研究機関側の単独帰属 ( 単独発明や企業側が権利放棄 ) になった際に 企業側の無償使用 ( この場合は社内研究目的のみ ) を認めていただけないケースがある ( 実施料を求められる ) たとえ 企業側に知財の権利が残らなかったとしても 研究費を拠出しているという点で 第三者へ優位性を与えるようなことはご考慮いただきたい 共同研究等の成果に関する契約が各大学等により異なっており できれば統一された指針に基づく各契約のひな形を提示いただければ好ましい ただし 企業の事業展開に不利となる条項が標準化されると 今後産学連携を積極的に推進するのに支障となる懸念があり 企業の意見を反映いただきたい (8) 本調査への意見 (i) 大企業 大学と公的研究機関とを一括りで調査することは無理があるかも知れない (ii) 中小企業 弊社の場合の産学連携は 弊社が有する特許の実施を大学に依頼しているので 本アンケートの主旨とは少しずれているように思いました

255 英国ランバートツールキットの概要 資料 Ⅳ

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257 英国ランバートツールキットの概要 (Lambert Review of Business-University Collaboration) ランバートレビュー 1 概要 元フィナンシャルタイムズ編集者である Richard Lambert をチェアマンとした調査報告であり 2003 年に最終報告がなされた この調査を基に 現行のランバート ツールキット (Lambert Toolkit) が策定された ランバート ツールキット (Lambert Toolkit) 2 概要 イノベーション 大学 職業技能省 (Department for Innovation, Universities and Skills) の下部機関である英国知的財産庁 (The Intellectual Property Office) より提供されている 契約における指針や雛型を含む一連の契約モデルを指す 大学と外部機関との共同研究契約締結に当たって 以下の 3 点を契約当事者双方がもれなくカバーし 共同研究の結果からもたらされる知財 (IP) の取扱いに疑義 紛争等を生じることを未然に防ぎ 研究開発活動を進めるうえで無駄な時間を費やすことの無いようにすることを目指している 1) The ownership and rights to use the results of the project 2) The financial and other contributions made by the commercial sponsor 3) The university s use of the results for academic purposes 知的財産の単独所有推奨の背景 問題意識 ランバートレビューでは産学連携における知的財産の所有について もっとも大きな貢献をした者が 貢献度に見合った所有権を優先的に保有すべきである 3 との見解を示している また 共同研究において生じた知的財産については 基本的に大学がその権利を持ち 企業側はそのライセンス契約の交渉を自由に行うことができるという認識を基本として 交渉を行うことを要求している 4 また ランバート ツールキットの概要においても 契約者双方の調整が困難になるため 知的財産の共同所有を可能な限り避けるべきであるとの記述がみられる 5 このように英国知的財産庁が知的財産の共同所有を避け 大学側の権利保有を勧める背景としては 共同研究における知的財産についての契約基準がランバートレビュー以前には不明確であったという問題意識があった そのために 大学と企業がこの知的財産の所有権を巡って対立し 共同研究契約に際してコストと時間がかかっていた いくつかのケースでは この問題のために合意に至らず 共同研究契約そのものが不成立に終わった例も見られたという こうした問題に対し 英国ではいくつかのガイドラインが策定されたものの その効果はこの問題への注意を喚起した程度に留まっていた 6 1 英国財務省アーカイブ 2 英国政府公式ホームページ 3 ランバートレビュー p.51, l.27-l.30 4 ランバートレビュー p.52, l.11-l.13 5 英国政府公式ホームページ Joint ownership このような方針からランバート契約モデルでは 次頁に掲載した 5 つの契約書雛型のいずれも知的財産権の共同保有について取り扱っていないとしている コンソーシアム型の契約書 A の 5 章 -4 のみ 共同保有の例を示している 6 ランバートレビュー p.50 l.17-l

258 これらの問題を解消し 研究開発活動を促進する目的で ランバートレビュー及びランバート契約は知的財産の所有についての指針を示したのである ランバート契約の各雛型について ランバート契約では 産学間共同研究契約締結のための雛型が整備されている 大学と企業一社の二者間の契約を想定した雛型が 5 種類 複数の企業等が参加するコンソーシアム型の契約を想定した雛型が 4 種類の計 9 種類がある ケースごとにどの雛型を使用するかは 主に以下の表に示す適応条件を勘案して決定する また ランバート ツールキットのウェブサイト上では チェックリスト形式の Online Decision Guide 7 を公開しており 利用者はチェックを行うことで 以下の各契約書のうち どれが行おうとしている契約にふさわしいかを選択するための参考とすることができる 表 -1 共同研究契約書雛型一覧 ( 二者間 ) 8 共同研究契約書 適応条件 知的財産所有権 契約書 1 出資者が特定領域における非独占的実施権を持つ 第三者実施 大学 許諾不可 契約書 2 出資者が大学の保有する全てまたはいくつかの知的財産実施権 大学 について交渉する可能性がある 契約書 3 出資者が大学の保有する知的財産のうちのいくつかの譲渡につ 大学 いて交渉する可能性がある 契約書 4 大学が非商業的な目的において知的財産を使用する権利がある 出資者 契約書 5 共同研究 : 大学が研究を公開するためには出資者の許諾が必要出資者 コンソ契約書契約書 A 契約書 B 契約書 C 契約書 D 表 -2 共同研究契約書雛型一覧 ( コンソーシアム ) 適応条件各者が非独占的実施権をプロジェクトの目的以外には使用しないことを条件に コンソーシアム参加者全員が知的財産権を保有する 知的財産利用を主導する者が 知的財産の利用を約束することを条件に 他の参加者が彼らの知的財産権について契約する 各者が中心的な事業と直接関係のある知的財産権に限って利用することを条件に契約を行う プロジェクトを計画する目的においてのみ利用できる非独占的実施権を各者が保有する もしメンバーが他のメンバーが保有する知的財産権の使用許諾を求める交渉を希望した場合 その知的財産を保有するメンバーはライセンス契約または譲渡の交渉を行う 英国政府公式ホームページ

259 図 - 1 英国ランバート契約モデルにおける Online Decision Guide 質問構成 ランバート契約モデルにおける Online Decision guide Section 1 当てはまる項目にチェックを入れてください 1. そのプロジェクトは出資者が研究活動に参加するものですか? 2. そのプロジェクトは出資者の買収または開発戦略において重要なものですか? 3. そのプロジェクトは出資者がすでに所有しているマテリアルやバックグラウンド IP 9 に対して相当な割合を占めると思われますか? 4. そのプロジェクトは出資者がすでに所有しているマテリアルやバックグラウンド IP の利用を許可されなければ 目標達成が困難 または不可能になると考えられますか? 5. プロジェクトは出資者がすでに所有しているマテリアルを検証または分析すること もしくは出資者のマテリアルまたはバックグラウンド IP をベースとする調査が中心となりますか? 6. 出資者はプロジェクトの研究計画の策定を主導しますか? 7. 出資者はプロジェクトの成果目標 ( と / または ) マイルストーンを設定しますか? 8. そのプロジェクトはプロジェクトの主任研究員による他の研究と区分されますか? 9. 研究結果として得られる知的財産権に対する出資者の所有権は 主任研究員によるその後の調査研究に無関係ですか ( 主任研究員のその他の調査研究または関連する知的財産権に対する波及効果は無いか )? 10. 出資者は利益に加えて全ての費用を負担しますか? 9 研究開発プロジェクトを実施するに当たり プロジェクト参加者がプロジェクト開始前から保有していた知的財産権やプロジェクト開始後にプロジェクトの実施とは関係なく取得した知的財産権 引用元 :2015 年 4 月 28 日経済産業省産業技術環境局産業技術政策課成果普及 連携推進室提出資料

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