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1 目次 動物の愛護及び管理に関する法律 3 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 ( 環境省告示 ) 31 研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針 ( 文部科学省告示 ) 37 動物実験の適正な実施に向けたガイドライン ( 日本学術会議 ) 43 動物の殺処分方法に関する指針 ( 総理府 環境省告示 ) 75 遺伝子組換え動物を用いた実験について ( 文部科学省 ) 77 東京大学動物実験実施マニュアル 89 動物実験計画書等の作成の手引き 133 付録 動物実験に関する諸手続きについて 167 1

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3 動物の愛護及び管理に関する法律 3

4 動物の愛護及び管理に関する法律 ( 昭和四十八年十月一日法律第百五号 ) 最終改正 : 平成二五年六月一二日法律第三八号 ( 最終改正までの未施行法令 ) 平成二十五年六月十二日法律第三十七号 ( 未施行 ) 平成二十五年六月十二日法律第三十八号 ( 未施行 ) 第一章総則 ( 第一条 第四条 ) 第二章基本指針等 ( 第五条 第六条 ) 第三章動物の適正な取扱い第一節総則 ( 第七条 第九条 ) 第二節第一種動物取扱業者 ( 第十条 第二十四条 ) 第三節第二種動物取扱業者 ( 第二十四条の二 第二十四条の四 ) 第四節周辺の生活環境の保全等に係る措置 ( 第二十五条 ) 第五節動物による人の生命等に対する侵害を防止するための措置 ( 第二十六条 第三十三条 ) 第六節動物愛護担当職員 ( 第三十四条 ) 第四章都道府県等の措置等 ( 第三十五条 第三十九条 ) 第五章雑則 ( 第四十条 第四十三条 ) 第六章罰則 ( 第四十四条 第五十条 ) 附則 ( 目的 ) 第一章総則 第一条 この法律は 動物の虐待及び遺棄の防止 動物の適正な取扱いその他動物の健康及び安全の保持等 の動物の愛護に関する事項を定めて国民の間に動物を愛護する気風を招来し 生命尊重 友愛及び平和の情操の涵養に資するとともに 動物の管理に関する事項を定めて動物による人の生命 身体及び財産に対する侵害並びに生活環境の保全上の支障を防止し もつて人と動物の共生する社会の実現を図ることを目的とする ( 基本原則 ) 第二条 動物が命あるものであることにかんがみ 何人も 動物をみだりに殺し 傷つけ 又は苦しめるこ とのないようにするのみでなく 人と動物の共生に配慮しつつ その習性を考慮して適正に取り扱うように 4

5 しなければならない 2 何人も 動物を取り扱う場合には その飼養又は保管の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で 適切な給餌及び給水 必要な健康の管理並びにその動物の種類 習性等を考慮した飼養又は保管を行うための環境の確保を行わなければならない ( 普及啓発 ) 第三条 国及び地方公共団体は 動物の愛護と適正な飼養に関し 前条の趣旨にのつとり 相互に連携を図 りつつ 学校 地域 家庭等における教育活動 広報活動等を通じて普及啓発を図るように努めなければな らない ( 動物愛護週間 ) 第四条 ひろく国民の間に命あるものである動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深めるように するため 動物愛護週間を設ける 2 動物愛護週間は 九月二十日から同月二十六日までとする 3 国及び地方公共団体は 動物愛護週間には その趣旨にふさわしい行事が実施されるように努めなければならない 第二章基本指針等 ( 基本指針 ) 第五条 環境大臣は 動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針 ( 以下 基 本指針 という ) を定めなければならない 2 基本指針には 次の事項を定めるものとする 一 二 三 動物の愛護及び管理に関する施策の推進に関する基本的な方向 次条第一項に規定する動物愛護管理推進計画の策定に関する基本的な事項 その他動物の愛護及び管理に関する施策の推進に関する重要事項 3 環境大臣は 基本指針を定め 又はこれを変更しようとするときは あらかじめ 関係行政機関の長に協議しなければならない 4 環境大臣は 基本指針を定め 又はこれを変更したときは 遅滞なく これを公表しなければならない ( 動物愛護管理推進計画 ) 第六条 都道府県は 基本指針に即して 当該都道府県の区域における動物の愛護及び管理に関する施策を 推進するための計画 ( 以下 動物愛護管理推進計画 という ) を定めなければならない 2 動物愛護管理推進計画には 次の事項を定めるものとする 一 二 動物の愛護及び管理に関し実施すべき施策に関する基本的な方針 動物の適正な飼養及び保管を図るための施策に関する事項 5

6 三 四 災害時における動物の適正な飼養及び保管を図るための施策に関する事項 動物の愛護及び管理に関する施策を実施するために必要な体制の整備 ( 国 関係地方公共団体 民間団 体等との連携の確保を含む ) に関する事項 3 動物愛護管理推進計画には 前項各号に掲げる事項のほか 動物の愛護及び管理に関する普及啓発に関する事項その他動物の愛護及び管理に関する施策を推進するために必要な事項を定めるように努めるものとする 4 都道府県は 動物愛護管理推進計画を定め 又はこれを変更しようとするときは あらかじめ 関係市町村の意見を聴かなければならない 5 都道府県は 動物愛護管理推進計画を定め 又はこれを変更したときは 遅滞なく これを公表するように努めなければならない 第三章動物の適正な取扱い 第一節総則 ( 動物の所有者又は占有者の責務等 ) 第七条 動物の所有者又は占有者は 命あるものである動物の所有者又は占有者として動物の愛護及び管理 に関する責任を十分に自覚して その動物をその種類 習性等に応じて適正に飼養し 又は保管することにより 動物の健康及び安全を保持するように努めるとともに 動物が人の生命 身体若しくは財産に害を加え 生活環境の保全上の支障を生じさせ 又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない 2 動物の所有者又は占有者は その所有し 又は占有する動物に起因する感染性の疾病について正しい知識を持ち その予防のために必要な注意を払うように努めなければならない 3 動物の所有者又は占有者は その所有し 又は占有する動物の逸走を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない 4 動物の所有者は その所有する動物の飼養又は保管の目的等を達する上で支障を及ぼさない範囲で できる限り 当該動物がその命を終えるまで適切に飼養すること ( 以下 終生飼養 という ) に努めなければならない 5 動物の所有者は その所有する動物がみだりに繁殖して適正に飼養することが困難とならないよう 繁殖に関する適切な措置を講ずるよう努めなければならない 6 動物の所有者は その所有する動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置として環境大臣が定めるものを講ずるように努めなければならない 7 環境大臣は 関係行政機関の長と協議して 動物の飼養及び保管に関しよるべき基準を定めることができる 6

7 ( 動物販売業者の責務 ) 第八条 動物の販売を業として行う者は 当該販売に係る動物の購入者に対し 当該動物の種類 習性 供 用の目的等に応じて その適正な飼養又は保管の方法について 必要な説明をしなければならない 2 動物の販売を業として行う者は 購入者の購入しようとする動物の飼養及び保管に係る知識及び経験に照らして 当該購入者に理解されるために必要な方法及び程度により 前項の説明を行うよう努めなければならない ( 地方公共団体の措置 ) 第九条 地方公共団体は 動物の健康及び安全を保持するとともに 動物が人に迷惑を及ぼすことのないよ うにするため 条例で定めるところにより 動物の飼養及び保管について動物の所有者又は占有者に対する指導をすること 多数の動物の飼養及び保管に係る届出をさせることその他の必要な措置を講ずることができる 第二節第一種動物取扱業者 ( 第一種動物取扱業の登録 ) 第十条 動物 ( 哺乳類 鳥類又は爬虫類に属するものに限り 畜産農業に係るもの及び試験研究用又は生物 学的製剤の製造の用その他政令で定める用途に供するために飼養し 又は保管しているものを除く 以下この節から第四節までにおいて同じ ) の取扱業 ( 動物の販売 ( その取次ぎ又は代理を含む 次項 第十二条第一項第六号及び第二十一条の四において同じ ) 保管 貸出し 訓練 展示( 動物との触れ合いの機会の提供を含む 次項及び第二十四条の二において同じ ) その他政令で定める取扱いを業として行うことをいう 以下この節及び第四十六条第一号において 第一種動物取扱業 という ) を営もうとする者は 当該業を営もうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事 ( 地方自治法 ( 昭和二十二年法律第六十七号 ) 第二百五十二条の十九第一項の指定都市 ( 以下 指定都市 という ) にあつては その長とする 以下この節から第五節まで ( 第二十五条第四項を除く ) において同じ ) の登録を受けなければならない 2 前項の登録を受けようとする者は 次に掲げる事項を記載した申請書に環境省令で定める書類を添えて これを都道府県知事に提出しなければならない 一二三四 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名事業所の名称及び所在地事業所ごとに置かれる動物取扱責任者 ( 第二十二条第一項に規定する者をいう ) の氏名その営もうとする第一種動物取扱業の種別 ( 販売 保管 貸出し 訓練 展示又は前項の政令で定める 取扱いの別をいう 以下この号において同じ ) 並びにその種別に応じた業務の内容及び実施の方法 五 六 主として取り扱う動物の種類及び数 動物の飼養又は保管のための施設 ( 以下この節及び次節において 飼養施設 という ) を設置してい るときは 次に掲げる事項 イ飼養施設の所在地 7

8 ロ飼養施設の構造及び規模 ハ飼養施設の管理の方法 七 その他環境省令で定める事項 3 第一項の登録の申請をする者は 犬猫等販売業 ( 犬猫等 ( 犬又は猫その他環境省令で定める動物をい う 以下同じ ) の販売を業として行うことをいう 以下同じ ) を営もうとする場合には 前項各号に掲 げる事項のほか 同項の申請書に次に掲げる事項を併せて記載しなければならない 一 二 販売の用に供する犬猫等の繁殖を行うかどうかの別 販売の用に供する幼齢の犬猫等 ( 繁殖を併せて行う場合にあつては 幼齢の犬猫等及び繁殖の用に供 し 又は供する目的で飼養する犬猫等 第十二条第一項において同じ ) の健康及び安全を保持するための体制の整備 販売の用に供することが困難となつた犬猫等の取扱いその他環境省令で定める事項に関する計画 ( 以下 犬猫等健康安全計画 という ) ( 登録の実施 ) 第十一条 都道府県知事は 前条第二項の規定による登録の申請があつたときは 次条第一項の規定により 登録を拒否する場合を除くほか 前条第二項第一号から第三号まで及び第五号に掲げる事項並びに登録年月日及び登録番号を第一種動物取扱業者登録簿に登録しなければならない 2 都道府県知事は 前項の規定による登録をしたときは 遅滞なく その旨を申請者に通知しなければならない ( 登録の拒否 ) 第十二条 都道府県知事は 第十条第一項の登録を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当すると き 同条第二項の規定による登録の申請に係る同項第四号に掲げる事項が動物の健康及び安全の保持その他動物の適正な取扱いを確保するため必要なものとして環境省令で定める基準に適合していないと認めるとき 同項の規定による登録の申請に係る同項第六号ロ及びハに掲げる事項が環境省令で定める飼養施設の構造 規模及び管理に関する基準に適合していないと認めるとき 若しくは犬猫等販売業を営もうとする場合にあつては 犬猫等健康安全計画が幼齢の犬猫等の健康及び安全の確保並びに犬猫等の終生飼養の確保を図るため適切なものとして環境省令で定める基準に適合していないと認めるとき 又は申請書若しくは添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり 若しくは重要な事実の記載が欠けているときは その登録を拒否しなければならない 一 二 三 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの 第十九条第一項の規定により登録を取り消され その処分のあつた日から二年を経過しない者 第十条第一項の登録を受けた者 ( 以下 第一種動物取扱業者 という ) で法人であるものが第十九条 第一項の規定により登録を取り消された場合において その処分のあつた日前三十日以内にその第一種動物 取扱業者の役員であつた者でその処分のあつた日から二年を経過しないもの 四 第十九条第一項の規定により業務の停止を命ぜられ その停止の期間が経過しない者 8

9 五 この法律の規定 化製場等に関する法律 ( 昭和二十三年法律第百四十号 ) 第十条第二号 ( 同法第九条 第五項において準用する同法第七条に係る部分に限る ) 若しくは第三号の規定又は狂犬病予防法 ( 昭 和二十五年法律第二百四十七号 ) 第二十七条第一号若しくは第二号の規定により罰金以上の刑に処せら れ その執行を終わり 又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者 六 動物の販売を業として営もうとする場合にあつては 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関す る法律 ( 平成四年法律第七十五号 ) 第五十七条の二 ( 同法第十二条第一項 ( 希少野生動植物種の個体等である動物の個体の譲渡し又は引渡しに係る部分に限る ) に係る部分に限る 以下同じ ) 第五十八条第一号 ( 同法第十八条 ( 希少野生動植物種の個体等である動物の個体に係る部分に限る ) に係る部分に限る 以下同じ ) 若しくは第二号 ( 同法第十七条 ( 希少野生動植物種の個体等である動物の個体に係る部分に限る ) に係る部分に限る 以下同じ ) 第六十三条第五号( 同法第二十一条第一項 ( 国際希少野生動植物種の個体等である動物の個体に係る部分に限る ) 又は第二項 ( 国際希少野生動植物種の個体等である動物の個体の譲渡し又は引渡しに係る部分に限る ) に係る部分に限る 以下同じ ) 若しくは第六十五条第一項 ( 同法第五十七条の二 第五十八条第一号若しくは第二号又は第六十三条第五号に係る部分に限る ) の規定 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律 ( 平成十四年法律第八十八号 ) 第八十四条第一項第五号 ( 同法第二十条第一項 ( 譲渡し又は引渡しに係る部分に限る ) 第二十三条( 加工品又は卵に係る部分を除く ) 第二十六条第六項( 譲渡し等のうち譲渡し又は引渡しに係る部分に限る ) 又は第二十七条 ( 譲渡し又は引渡しに係る部分に限る ) に係る部分に限る 以下同じ ) 第八十六条第一号( 同法第二十四条第七項に係る部分に限る 以下同じ ) 若しくは第八十八条 ( 同法第八十四条第一項第五号又は第八十六条第一号に係る部分に限る ) の規定又は特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 ( 平成十六年法律第七十八号 ) 第三十二条第一号 ( 特定外来生物である動物に係る部分に限る 以下同じ ) 若しくは第五号 ( 特定外来生物である動物に係る部分に限る 以下同じ ) 第三十三条第一号 ( 同法第八条 ( 特定外来生物である動物の譲渡し又は引渡しに係る部分に限る ) に係る部分に限る 以下同じ ) 若しくは第三十六条 ( 同法第三十二条第一号若しくは第五号又は第三十三条第一号に係る部分に限る ) の規定により罰金以上の刑に処せられ その執行を終わり 又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者 七 法人であつて その役員のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの 2 都道府県知事は 前項の規定により登録を拒否したときは 遅滞なく その理由を示して その旨を申 請者に通知しなければならない ( 登録の更新 ) 第十三条 第十条第一項の登録は 五年ごとにその更新を受けなければ その期間の経過によつて その効 力を失う 2 第十条第二項及び第三項並びに前二条の規定は 前項の更新について準用する 3 第一項の更新の申請があつた場合において 同項の期間 ( 以下この条において 登録の有効期間 とい 9

10 う ) の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは 従前の登録は 登録の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は なおその効力を有する 4 前項の場合において 登録の更新がされたときは その登録の有効期間は 従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする ( 変更の届出 ) 第十四条 第一種動物取扱業者は 第十条第二項第四号若しくは第三項第一号に掲げる事項の変更 ( 環境省 令で定める軽微なものを除く ) をし 飼養施設を設置しようとし 又は犬猫等販売業を営もうとする場合には あらかじめ 環境省令で定めるところにより 都道府県知事に届け出なければならない 2 第一種動物取扱業者は 前項の環境省令で定める軽微な変更があつた場合又は第十条第二項各号 ( 第四号を除く ) 若しくは第三項第二号に掲げる事項に変更 ( 環境省令で定める軽微なものを除く ) があつた場合には 前項の場合を除き その日から三十日以内に 環境省令で定める書類を添えて その旨を都道府県知事に届け出なければならない 3 第十条第一項の登録を受けて犬猫等販売業を営む者 ( 以下 犬猫等販売業者 という ) は 犬猫等販売業を営むことをやめた場合には 第十六条第一項に規定する場合を除き その日から三十日以内に 環境省令で定める書類を添えて その旨を都道府県知事に届け出なければならない 4 第十一条及び第十二条の規定は 前三項の規定による届出があつた場合に準用する ( 第一種動物取扱業者登録簿の閲覧 ) 第十五条 都道府県知事は 第一種動物取扱業者登録簿を一般の閲覧に供しなければならない ( 廃業等の届出 ) 第十六条 第一種動物取扱業者が次の各号のいずれかに該当することとなつた場合においては 当該各号に 定める者は その日から三十日以内に その旨を都道府県知事に届け出なければならない 一二三四五 死亡した場合その相続人法人が合併により消滅した場合その法人を代表する役員であつた者法人が破産手続開始の決定により解散した場合その破産管財人法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散した場合その清算人その登録に係る第一種動物取扱業を廃止した場合第一種動物取扱業者であつた個人又は第一種動物取 扱業者であつた法人を代表する役員 2 第一種動物取扱業者が前項各号のいずれかに該当するに至つたときは 第一種動物取扱業者の登録は その効力を失う ( 登録の抹消 ) 第十七条 都道府県知事は 第十三条第一項若しくは前条第二項の規定により登録がその効力を失つたとき 又は第十九条第一項の規定により登録を取り消したときは 当該第一種動物取扱業者の登録を抹消しなければ ならない 10

11 ( 標識の掲示 ) 第十八条 第一種動物取扱業者は 環境省令で定めるところにより その事業所ごとに 公衆の見やすい場 所に 氏名又は名称 登録番号その他の環境省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない ( 登録の取消し等 ) 第十九条 都道府県知事は 第一種動物取扱業者が次の各号のいずれかに該当するときは その登録を取り 消し 又は六月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる 一 二 不正の手段により第一種動物取扱業者の登録を受けたとき その者が行う業務の内容及び実施の方法が第十二条第一項に規定する動物の健康及び安全の保持その他 動物の適正な取扱いを確保するため必要なものとして環境省令で定める基準に適合しなくなつたとき 三 飼養施設を設置している場合において その者の飼養施設の構造 規模及び管理の方法が第十二条第一 項に規定する飼養施設の構造 規模及び管理に関する基準に適合しなくなつたとき 四 犬猫等販売業を営んでいる場合において 犬猫等健康安全計画が第十二条第一項に規定する幼齢の犬猫 等の健康及び安全の確保並びに犬猫等の終生飼養の確保を図るため適切なものとして環境省令で定める基準 に適合しなくなつたとき 五 六 第十二条第一項第一号 第三号又は第五号から第七号までのいずれかに該当することとなつたとき この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこの法律に基づく処分に違反したとき 2 第十二条第二項の規定は 前項の規定による処分をした場合に準用する ( 環境省令への委任 ) 第二十条 第十条から前条までに定めるもののほか 第一種動物取扱業者の登録に関し必要な事項について は 環境省令で定める ( 基準遵守義務 ) 第二十一条 第一種動物取扱業者は 動物の健康及び安全を保持するとともに 生活環境の保全上の支障が 生ずることを防止するため その取り扱う動物の管理の方法等に関し環境省令で定める基準を遵守しなければならない 2 都道府県又は指定都市は 動物の健康及び安全を保持するとともに 生活環境の保全上の支障が生ずることを防止するため その自然的 社会的条件から判断して必要があると認めるときは 条例で 前項の基準に代えて第一種動物取扱業者が遵守すべき基準を定めることができる ( 感染性の疾病の予防 ) 第二十一条の二 第一種動物取扱業者は その取り扱う動物の健康状態を日常的に確認すること 必要に応 じて獣医師による診療を受けさせることその他のその取り扱う動物の感染性の疾病の予防のために必要な措 置を適切に実施するよう努めなければならない 11

12 ( 動物を取り扱うことが困難になつた場合の譲渡し等 ) 第二十一条の三 第一種動物取扱業者は 第一種動物取扱業を廃止する場合その他の業として動物を取り扱 うことが困難になつた場合には 当該動物の譲渡しその他の適切な措置を講ずるよう努めなければならな い ( 販売に際しての情報提供の方法等 ) 第二十一条の四 第一種動物取扱業者のうち犬 猫その他の環境省令で定める動物の販売を業として営む者 は 当該動物を販売する場合には あらかじめ 当該動物を購入しようとする者 ( 第一種動物取扱業者を除く ) に対し 当該販売に係る動物の現在の状態を直接見せるとともに 対面 ( 対面によることが困難な場合として環境省令で定める場合には 対面に相当する方法として環境省令で定めるものを含む ) により書面又は電磁的記録 ( 電子的方式 磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう ) を用いて当該動物の飼養又は保管の方法 生年月日 当該動物に係る繁殖を行つた者の氏名その他の適正な飼養又は保管のために必要な情報として環境省令で定めるものを提供しなければならない ( 動物取扱責任者 ) 第二十二条 第一種動物取扱業者は 事業所ごとに 環境省令で定めるところにより 当該事業所に係る業 務を適正に実施するため 動物取扱責任者を選任しなければならない 2 動物取扱責任者は 第十二条第一項第一号から第六号までに該当する者以外の者でなければならない 3 第一種動物取扱業者は 環境省令で定めるところにより 動物取扱責任者に動物取扱責任者研修 ( 都道府県知事が行う動物取扱責任者の業務に必要な知識及び能力に関する研修をいう ) を受けさせなければならない ( 犬猫等健康安全計画の遵守 ) 第二十二条の二 犬猫等販売業者は 犬猫等健康安全計画の定めるところに従い その業務を行わなければ ならない ( 獣医師等との連携の確保 ) 第二十二条の三 犬猫等販売業者は その飼養又は保管をする犬猫等の健康及び安全を確保するため 獣医 師等との適切な連携の確保を図らなければならない ( 終生飼養の確保 ) 第二十二条の四 犬猫等販売業者は やむを得ない場合を除き 販売の用に供することが困難となつた犬猫 等についても 引き続き 当該犬猫等の終生飼養の確保を図らなければならない ( 幼齢の犬又は猫に係る販売等の制限 ) 第二十二条の五 犬猫等販売業者 ( 販売の用に供する犬又は猫の繁殖を行う者に限る ) は その繁殖を行つ た犬又は猫であつて出生後五十六日を経過しないものについて 販売のため又は販売の用に供するために引渡 し又は展示をしてはならない 12

13 ( 犬猫等の個体に関する帳簿の備付け等 ) 第二十二条の六 犬猫等販売業者は 環境省令で定めるところにより 帳簿を備え その所有する犬猫等の 個体ごとに その所有するに至つた日 その販売若しくは引渡しをした日又は死亡した日その他の環境省令で定める事項を記載し これを保存しなければならない 2 犬猫等販売業者は 環境省令で定めるところにより 環境省令で定める期間ごとに 次に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない 一二三四五 当該期間が開始した日に所有していた犬猫等の種類ごとの数当該期間中に新たに所有するに至つた犬猫等の種類ごとの数当該期間中に販売若しくは引渡し又は死亡の事実が生じた犬猫等の当該区分ごと及び種類ごとの数当該期間が終了した日に所有していた犬猫等の種類ごとの数その他環境省令で定める事項 3 都道府県知事は 犬猫等販売業者の所有する犬猫等に係る死亡の事実の発生の状況に照らして必要があると認めるときは 環境省令で定めるところにより 犬猫等販売業者に対して 期間を指定して 当該指定期間内にその所有する犬猫等に係る死亡の事実が発生した場合には獣医師による診療中に死亡したときを除き獣医師による検案を受け 当該指定期間が満了した日から三十日以内に当該指定期間内に死亡の事実が発生した全ての犬猫等の検案書又は死亡診断書を提出すべきことを命ずることができる ( 勧告及び命令 ) 第二十三条 都道府県知事は 第一種動物取扱業者が第二十一条第一項又は第二項の基準を遵守していない と認めるときは その者に対し 期限を定めて その取り扱う動物の管理の方法等を改善すべきことを勧告することができる 2 都道府県知事は 第一種動物取扱業者が第二十一条の四若しくは第二十二条第三項の規定を遵守していないと認めるとき 又は犬猫等販売業者が第二十二条の五の規定を遵守していないと認めるときは その者に対し 期限を定めて 必要な措置をとるべきことを勧告することができる 3 都道府県知事は 前二項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは その者に対し 期限を定めて その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる ( 報告及び検査 ) 第二十四条 都道府県知事は 第十条から第十九条まで及び第二十一条から前条までの規定の施行に必要な 限度において 第一種動物取扱業者に対し 飼養施設の状況 その取り扱う動物の管理の方法その他必要な事項に関し報告を求め 又はその職員に 当該第一種動物取扱業者の事業所その他関係のある場所に立ち入り 飼養施設その他の物件を検査させることができる 2 前項の規定により立入検査をする職員は その身分を示す証明書を携帯し 関係人に提示しなければならない 3 第一項の規定による立入検査の権限は 犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない 13

14 第三節第二種動物取扱業者 ( 第二種動物取扱業の届出 ) 第二十四条の二 飼養施設 ( 環境省令で定めるものに限る 以下この節において同じ ) を設置して動物の 取扱業 ( 動物の譲渡し 保管 貸出し 訓練 展示その他第十条第一項の政令で定める取扱いに類する取扱いとして環境省令で定めるもの ( 以下この条において その他の取扱い という ) を業として行うことをいう 以下この条において 第二種動物取扱業 という ) を行おうとする者 ( 第十条第一項の登録を受けるべき者及びその取り扱おうとする動物の数が環境省令で定める数に満たない者を除く ) は 第三十五条の規定に基づき同条第一項に規定する都道府県等が犬又は猫の取扱いを行う場合その他環境省令で定める場合を除き 飼養施設を設置する場所ごとに 環境省令で定めるところにより 環境省令で定める書類を添えて 次の事項を都道府県知事に届け出なければならない 一 二 三 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名 飼養施設の所在地 その行おうとする第二種動物取扱業の種別 ( 譲渡し 保管 貸出し 訓練 展示又はその他の取扱いの 別をいう 以下この号において同じ ) 並びにその種別に応じた事業の内容及び実施の方法 四五六七 主として取り扱う動物の種類及び数飼養施設の構造及び規模飼養施設の管理の方法その他環境省令で定める事項 ( 変更の届出 ) 第二十四条の三 前条の規定による届出をした者 ( 以下 第二種動物取扱業者 という ) は 同条第三号 から第七号までに掲げる事項の変更をしようとするときは 環境省令で定めるところにより その旨を都道府県知事に届け出なければならない ただし その変更が環境省令で定める軽微なものであるときは この限りでない 2 第二種動物取扱業者は 前条第一号若しくは第二号に掲げる事項に変更があつたとき 又は届出に係る飼養施設の使用を廃止したときは その日から三十日以内に その旨を都道府県知事に届け出なければならない ( 準用規定 ) 第二十四条の四 第十六条第一項 ( 第五号に係る部分を除く ) 第二十条 第二十一条 第二十三条 ( 第 二項を除く ) 及び第二十四条の規定は 第二種動物取扱業者について準用する この場合において 第二十条中 第十条から前条まで とあるのは 第二十四条の二 第二十四条の三及び第二十四条の四において準用する第十六条第一項 ( 第五号に係る部分を除く ) と 登録 とあるのは 届出 と 第二十三条第一項中 第二十一条第一項又は第二項 とあるのは 第二十四条の四において準用する第二十一条第一項又は第二項 と 同条第三項中 前二項 とあるのは 第一項 と 第二十四条第一項中 第十条から第十 14

15 九条まで及び第二十一条から前条まで とあるのは 第二十四条の二 第二十四条の三並びに第二十四条の四において準用する第十六条第一項 ( 第五号に係る部分を除く ) 第二十一条及び第二十三条( 第二項を除く ) と 事業所 とあるのは 飼養施設を設置する場所 と読み替えるものとするほか 必要な技術的読替えは 政令で定める 第四節周辺の生活環境の保全等に係る措置 第二十五条 都道府県知事は 多数の動物の飼養又は保管に起因した騒音又は悪臭の発生 動物の毛の飛 散 多数の昆虫の発生等によつて周辺の生活環境が損なわれている事態として環境省令で定める事態が生じていると認めるときは 当該事態を生じさせている者に対し 期限を定めて その事態を除去するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる 2 都道府県知事は 前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に係る措置をとらなかつた場合において 特に必要があると認めるときは その者に対し 期限を定めて その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる 3 都道府県知事は 多数の動物の飼養又は保管が適正でないことに起因して動物が衰弱する等の虐待を受けるおそれがある事態として環境省令で定める事態が生じていると認めるときは 当該事態を生じさせている者に対し 期限を定めて 当該事態を改善するために必要な措置をとるべきことを命じ 又は勧告することができる 4 都道府県知事は 市町村 ( 特別区を含む ) の長 ( 指定都市の長を除く ) に対し 前三項の規定による勧告又は命令に関し 必要な協力を求めることができる 第五節動物による人の生命等に対する侵害を防止するための措置 ( 特定動物の飼養又は保管の許可 ) 第二十六条 人の生命 身体又は財産に害を加えるおそれがある動物として政令で定める動物 ( 以下 特定 動物 という ) の飼養又は保管を行おうとする者は 環境省令で定めるところにより 特定動物の種類ごとに 特定動物の飼養又は保管のための施設 ( 以下この節において 特定飼養施設 という ) の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない ただし 診療施設 ( 獣医療法 ( 平成四年法律第四十六号 ) 第二条第二項に規定する診療施設をいう ) において獣医師が診療のために特定動物を飼養又は保管する場合その他の環境省令で定める場合は この限りでない 2 前項の許可を受けようとする者は 環境省令で定めるところにより 次に掲げる事項を記載した申請書に環境省令で定める書類を添えて これを都道府県知事に提出しなければならない 一二三四五 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名特定動物の種類及び数飼養又は保管の目的特定飼養施設の所在地特定飼養施設の構造及び規模 15

16 六 七 八 特定動物の飼養又は保管の方法 特定動物の飼養又は保管が困難になつた場合における措置に関する事項 その他環境省令で定める事項 ( 許可の基準 ) 第二十七条 都道府県知事は 前条第一項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなけれ ば 同項の許可をしてはならない 一 その申請に係る前条第二項第五号から第七号までに掲げる事項が 特定動物の性質に応じて環境省令で 定める特定飼養施設の構造及び規模 特定動物の飼養又は保管の方法並びに特定動物の飼養又は保管が困難 になつた場合における措置に関する基準に適合するものであること 二 申請者が次のいずれにも該当しないこと イこの法律又はこの法律に基づく処分に違反して罰金以上の刑に処せられ その執行を終わり 又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者ロ第二十九条の規定により許可を取り消され その処分のあつた日から二年を経過しない者ハ法人であつて その役員のうちにイ又はロのいずれかに該当する者があるもの 2 都道府県知事は 前条第一項の許可をする場合において 特定動物による人の生命 身体又は財産に対する侵害の防止のため必要があると認めるときは その必要の限度において その許可に条件を付することができる ( 変更の許可等 ) 第二十八条 第二十六条第一項の許可 ( この項の規定による許可を含む ) を受けた者 ( 以下 特定動物飼 養者 という ) は 同条第二項第二号又は第四号から第七号までに掲げる事項を変更しようとするときは 環境省令で定めるところにより都道府県知事の許可を受けなければならない ただし その変更が環境省令で定める軽微なものであるときは この限りでない 2 前条の規定は 前項の許可について準用する 3 特定動物飼養者は 第一項ただし書の環境省令で定める軽微な変更があつたとき 又は第二十六条第二項第一号若しくは第三号に掲げる事項その他環境省令で定める事項に変更があつたときは その日から三十日以内に その旨を都道府県知事に届け出なければならない ( 許可の取消し ) 第二十九条 都道府県知事は 特定動物飼養者が次の各号のいずれかに該当するときは その許可を取り消 すことができる 一 二 不正の手段により特定動物飼養者の許可を受けたとき その者の特定飼養施設の構造及び規模並びに特定動物の飼養又は保管の方法が第二十七条第一項第一号 に規定する基準に適合しなくなつたとき 三 第二十七条第一項第二号ハに該当することとなつたとき 16

17 四 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこの法律に基づく処分に違反したとき ( 環境省令への委任 ) 第三十条 第二十六条から前条までに定めるもののほか 特定動物の飼養又は保管の許可に関し必要な事項 については 環境省令で定める ( 飼養又は保管の方法 ) 第三十一条 特定動物飼養者は その許可に係る飼養又は保管をするには 当該特定動物に係る特定飼養施 設の点検を定期的に行うこと 当該特定動物についてその許可を受けていることを明らかにすることその他 の環境省令で定める方法によらなければならない ( 特定動物飼養者に対する措置命令等 ) 第三十二条 都道府県知事は 特定動物飼養者が前条の規定に違反し 又は第二十七条第二項 ( 第二十八条 第二項において準用する場合を含む ) の規定により付された条件に違反した場合において 特定動物による人の生命 身体又は財産に対する侵害の防止のため必要があると認めるときは 当該特定動物に係る飼養又は保管の方法の改善その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる ( 報告及び検査 ) 第三十三条 都道府県知事は 第二十六条から第二十九条まで及び前二条の規定の施行に必要な限度におい て 特定動物飼養者に対し 特定飼養施設の状況 特定動物の飼養又は保管の方法その他必要な事項に関し報告を求め 又はその職員に 当該特定動物飼養者の特定飼養施設を設置する場所その他関係のある場所に立ち入り 特定飼養施設その他の物件を検査させることができる 2 第二十四条第二項及び第三項の規定は 前項の規定による立入検査について準用する 第六節動物愛護担当職員 第三十四条 地方公共団体は 条例で定めるところにより 第二十四条第一項 ( 第二十四条の四において読 み替えて準用する場合を含む ) 又は前条第一項の規定による立入検査その他の動物の愛護及び管理に関する事務を行わせるため 動物愛護管理員等の職名を有する職員 ( 次項及び第四十一条の四において 動物愛護担当職員 という ) を置くことができる 2 動物愛護担当職員は 当該地方公共団体の職員であつて獣医師等動物の適正な飼養及び保管に関し専門的な知識を有するものをもつて充てる 第四章都道府県等の措置等 ( 犬及び猫の引取り ) 第三十五条 都道府県等 ( 都道府県及び指定都市 地方自治法第二百五十二条の二十二第一項の中核市 ( 以下 中核市 という ) その他政令で定める市 ( 特別区を含む 以下同じ ) をいう 以下同じ ) は 犬又は猫の引取りをその所有者から求められたときは これを引き取らなければならない ただし 犬 猫等販売業者から引取りを求められた場合その他の第七条第四項の規定の趣旨に照らして引取りを求める相 17

18 当の事由がないと認められる場合として環境省令で定める場合には その引取りを拒否することができる 2 前項本文の規定により都道府県等が犬又は猫を引き取る場合には 都道府県知事等 ( 都道府県等の長をいう 以下同じ ) は その犬又は猫を引き取るべき場所を指定することができる 3 第一項本文及び前項の規定は 都道府県等が所有者の判明しない犬又は猫の引取りをその拾得者その他の者から求められた場合に準用する 4 都道府県知事等は 第一項本文 ( 前項において準用する場合を含む 次項 第七項及び第八項において同じ ) の規定により引取りを行つた犬又は猫について 殺処分がなくなることを目指して 所有者がいると推測されるものについてはその所有者を発見し 当該所有者に返還するよう努めるとともに 所有者がいないと推測されるもの 所有者から引取りを求められたもの又は所有者の発見ができないものについてはその飼養を希望する者を募集し 当該希望する者に譲り渡すよう努めるものとする 5 都道府県知事は 市町村 ( 特別区を含む ) の長 ( 指定都市 中核市及び第一項の政令で定める市の長を除く ) に対し 第一項本文の規定による犬又は猫の引取りに関し 必要な協力を求めることができる 6 都道府県知事等は 動物の愛護を目的とする団体その他の者に犬及び猫の引取り又は譲渡しを委託することができる 7 環境大臣は 関係行政機関の長と協議して 第一項本文の規定により引き取る場合の措置に関し必要な事項を定めることができる 8 国は 都道府県等に対し 予算の範囲内において 政令で定めるところにより 第一項本文の引取りに関し 費用の一部を補助することができる ( 負傷動物等の発見者の通報措置 ) 第三十六条 道路 公園 広場その他の公共の場所において 疾病にかかり 若しくは負傷した犬 猫等の 動物又は犬 猫等の動物の死体を発見した者は 速やかに その所有者が判明しているときは所有者に その所有者が判明しないときは都道府県知事等に通報するように努めなければならない 2 都道府県等は 前項の規定による通報があつたときは その動物又はその動物の死体を収容しなければならない 3 前条第七項の規定は 前項の規定により動物を収容する場合に準用する ( 犬及び猫の繁殖制限 ) 第三十七条 犬又は猫の所有者は これらの動物がみだりに繁殖してこれに適正な飼養を受ける機会を与え ることが困難となるようなおそれがあると認める場合には その繁殖を防止するため 生殖を不能にする手術その他の措置をするように努めなければならない 2 都道府県等は 第三十五条第一項本文の規定による犬又は猫の引取り等に際して 前項に規定する措置が適切になされるよう 必要な指導及び助言を行うように努めなければならない 18

19 ( 動物愛護推進員 ) 第三十八条 都道府県知事等は 地域における犬 猫等の動物の愛護の推進に熱意と識見を有する者のうち から 動物愛護推進員を委嘱することができる 2 動物愛護推進員は 次に掲げる活動を行う 一 二 犬 猫等の動物の愛護と適正な飼養の重要性について住民の理解を深めること 住民に対し その求めに応じて 犬 猫等の動物がみだりに繁殖することを防止するための生殖を不能 にする手術その他の措置に関する必要な助言をすること 三 犬 猫等の動物の所有者等に対し その求めに応じて これらの動物に適正な飼養を受ける機会を与え るために譲渡のあつせんその他の必要な支援をすること 四 犬 猫等の動物の愛護と適正な飼養の推進のために国又は都道府県等が行う施策に必要な協力をするこ と 五 災害時において 国又は都道府県等が行う犬 猫等の動物の避難 保護等に関する施策に必要な協力を すること ( 協議会 ) 第三十九条 都道府県等 動物の愛護を目的とする一般社団法人又は一般財団法人 獣医師の団体その他の 動物の愛護と適正な飼養について普及啓発を行つている団体等は 当該都道府県等における動物愛護推進員 の委嘱の推進 動物愛護推進員の活動に対する支援等に関し必要な協議を行うための協議会を組織すること ができる 第五章雑則 ( 動物を殺す場合の方法 ) 第四十条 動物を殺さなければならない場合には できる限りその動物に苦痛を与えない方法によつてしな ければならない 2 環境大臣は 関係行政機関の長と協議して 前項の方法に関し必要な事項を定めることができる ( 動物を科学上の利用に供する場合の方法 事後措置等 ) 第四十一条 動物を教育 試験研究又は生物学的製剤の製造の用その他の科学上の利用に供する場合には 科学上の利用の目的を達することができる範囲において できる限り動物を供する方法に代わり得るものを利用すること できる限りその利用に供される動物の数を少なくすること等により動物を適切に利用することに配慮するものとする 2 動物を科学上の利用に供する場合には その利用に必要な限度において できる限りその動物に苦痛を与えない方法によつてしなければならない 3 動物が科学上の利用に供された後において回復の見込みのない状態に陥つている場合には その科学上の利用に供した者は 直ちに できる限り苦痛を与えない方法によつてその動物を処分しなければならない 19

20 4 環境大臣は 関係行政機関の長と協議して 第二項の方法及び前項の措置に関しよるべき基準を定める ことができる ( 獣医師による通報 ) 第四十一条の二 獣医師は その業務を行うに当たり みだりに殺されたと思われる動物の死体又はみだり に傷つけられ 若しくは虐待を受けたと思われる動物を発見したときは 都道府県知事その他の関係機関に 通報するよう努めなければならない ( 表彰 ) 第四十一条の三 環境大臣は 動物の愛護及び適正な管理の推進に関し特に顕著な功績があると認められる 者に対し 表彰を行うことができる ( 地方公共団体への情報提供等 ) 第四十一条の四 国は 動物の愛護及び管理に関する施策の適切かつ円滑な実施に資するよう 動物愛護担 当職員の設置 動物愛護担当職員に対する動物の愛護及び管理に関する研修の実施 動物の愛護及び管理に関する業務を担当する地方公共団体の部局と都道府県警察の連携の強化 動物愛護推進員の委嘱及び資質の向上に資する研修の実施等に関し 地方公共団体に対する情報の提供 技術的な助言その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする ( 経過措置 ) 第四十二条 この法律の規定に基づき命令を制定し 又は改廃する場合においては その命令で その制定 又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において 所要の経過措置 ( 罰則に関する経過措置を含 む ) を定めることができる ( 審議会の意見の聴取 ) 第四十三条 環境大臣は 基本指針の策定 第七条第七項 第十二条第一項 第二十一条第一項 ( 第二十四 条の四において準用する場合を含む ) 第二十七条第一項第一号若しくは第四十一条第四項の基準の設定 第二十五条第一項若しくは第三項の事態の設定又は第三十五条第七項 ( 第三十六条第三項において準用する場合を含む ) 若しくは第四十条第二項の定めをしようとするときは 中央環境審議会の意見を聴かなければならない これらの基本指針 基準 事態又は定めを変更し 又は廃止しようとするときも 同様とする 第六章罰則 第四十四条 愛護動物をみだりに殺し 又は傷つけた者は 二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処す る 2 愛護動物に対し みだりに 給餌若しくは給水をやめ 酷使し 又はその健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束することにより衰弱させること 自己の飼養し 又は保管する愛護動物であつて疾病にかかり 又は負傷したものの適切な保護を行わないこと 排せつ物の堆積した施設又は他の愛護動物の死体 20

21 が放置された施設であつて自己の管理するものにおいて飼養し 又は保管することその他の虐待を行つた者は 百万円以下の罰金に処する 3 愛護動物を遺棄した者は 百万円以下の罰金に処する 4 前三項において 愛護動物 とは 次の各号に掲げる動物をいう 一 二 牛 馬 豚 めん羊 山羊 犬 猫 いえうさぎ 鶏 いえばと及びあひる 前号に掲げるものを除くほか 人が占有している動物で哺乳類 鳥類又は爬虫類に属するもの 第四十五条 次の各号のいずれかに該当する者は 六月以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する 一 二 三 第二十六条第一項の規定に違反して許可を受けないで特定動物を飼養し 又は保管した者 不正の手段によつて第二十六条第一項の許可を受けた者 第二十八条第一項の規定に違反して第二十六条第二項第二号又は第四号から第七号までに掲げる事項を 変更した者 第四十六条 次の各号のいずれかに該当する者は 百万円以下の罰金に処する 一二三四 第十条第一項の規定に違反して登録を受けないで第一種動物取扱業を営んだ者不正の手段によつて第十条第一項の登録 ( 第十三条第一項の登録の更新を含む ) を受けた者第十九条第一項の規定による業務の停止の命令に違反した者第二十三条第三項又は第三十二条の規定による命令に違反した者 第四十六条の二 第二十五条第二項又は第三項の規定による命令に違反した者は 五十万円以下の罰金に処 する 第四十七条 次の各号のいずれかに該当する者は 三十万円以下の罰金に処する 一 第十四条第一項から第三項まで 第二十四条の二 第二十四条の三第一項又は第二十八条第三項の規定 による届出をせず 又は虚偽の届出をした者 二 三 第二十二条の六第三項の規定による命令に違反して 検案書又は死亡診断書を提出しなかつた者 第二十四条第一項 ( 第二十四条の四において読み替えて準用する場合を含む ) 又は第三十三条第一項 の規定による報告をせず 若しくは虚偽の報告をし 又はこれらの規定による検査を拒み 妨げ 若しくは 忌避した者 四 第二十四条の四において読み替えて準用する第二十三条第三項の規定による命令に違反した者 第四十八条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人 使用人その他の従業者が その法人又は人の業務 に関し 第四十四条から前条までの違反行為をしたときは 行為者を罰するほか その法人に対して次の各 号に定める罰金刑を その人に対して各本条の罰金刑を科する 一 二 第四十五条五千万円以下の罰金刑 第四十四条又は前三条各本条の罰金刑 第四十九条 次の各号のいずれかに該当する者は 二十万円以下の過料に処する 一 第十六条第一項 ( 第二十四条の四において準用する場合を含む ) 第二十二条の六第二項又は第二十四 21

22 条の三第二項の規定による届出をせず 又は虚偽の届出をした者 二 第二十二条の六第一項の規定に違反して 帳簿を備えず 帳簿に記載せず 若しくは虚偽の記載をし 又 は帳簿を保存しなかつた者 第五十条 第十八条の規定による標識を掲げない者は 十万円以下の過料に処する 附則抄 ( 施行期日 ) 1 この法律は 公布の日から起算して六月を経過した日から施行する ( 罰則に関する経過措置 ) 5 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については なお従前の例による 附則 ( 昭和五八年一二月二日法律第八〇号 ) 抄 ( 施行期日 ) 1 この法律は 総務庁設置法 ( 昭和五十八年法律第七十九号 ) の施行の日から施行する ( 経過措置 ) 6 この法律に定めるもののほか この法律の施行に関し必要な経過措置は 政令で定めることができる ( 施行期日 ) 附則 ( 平成一一年七月一六日法律第八七号 ) 抄 第一条 この法律は 平成十二年四月一日から施行する ただし 次の各号に掲げる規定は 当該各号に定 める日から施行する 一 第一条中地方自治法第二百五十条の次に五条 節名並びに二款及び款名を加える改正規定 ( 同法第二百 五十条の九第一項に係る部分 ( 両議院の同意を得ることに係る部分に限る ) に限る ) 第四十条中自然公園法附則第九項及び第十項の改正規定 ( 同法附則第十項に係る部分に限る ) 第二百四十四条の規定 ( 農業改良助長法第十四条の三の改正規定に係る部分を除く ) 並びに第四百七十二条の規定 ( 市町村の合併の特例に関する法律第六条 第八条及び第十七条の改正規定に係る部分を除く ) 並びに附則第七条 第十条 第十二条 第五十九条ただし書 第六十条第四項及び第五項 第七十三条 第七十七条 第百五十七条第四項から第六項まで 第百六十条 第百六十三条 第百六十四条並びに第二百二条の規定公布の日 ( 国等の事務 ) 第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか この法律の施行前におい て 地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国 他の地方公共団体その 他公共団体の事務 ( 附則第百六十一条において 国等の事務 という ) は この法律の施行後は 地方公 共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする 22

23 ( 処分 申請等に関する経過措置 ) 第百六十条 この法律 ( 附則第一条各号に掲げる規定については 当該各規定 以下この条及び附則第百六 十三条において同じ ) の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為 ( 以下この条において 処分等の行為 という ) 又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為 ( 以下この条において 申請等の行為 という ) で この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは 附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律 ( これに基づく命令を含む ) の経過措置に関する規定に定めるものを除き この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については 改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす 2 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告 届出 提出その他の手続をしなければならない事項で この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか これを 改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告 届出 提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する ( 不服申立てに関する経過措置 ) 第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって 当該処分をした行政庁 ( 以下この条にお いて 処分庁 という ) に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁 ( 以下この条において 上級行政庁 という ) があったものについての同法による不服申立てについては 施行日以後においても 当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして 行政不服審査法の規定を適用する この場合において 当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は 施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする 2 前項の場合において 上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは 当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする ( 手数料に関する経過措置 ) 第百六十二条 施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律 ( これに基づく命令を含む ) の 規定により納付すべきであった手数料については この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもの のほか なお従前の例による ( 罰則に関する経過措置 ) 第百六十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については なお従前の例による ( その他の経過措置の政令への委任 ) 第百六十四条 この附則に規定するもののほか この法律の施行に伴い必要な経過措置 ( 罰則に関する経過 23

24 措置を含む ) は 政令で定める 2 附則第十八条 第五十一条及び第百八十四条の規定の適用に関して必要な事項は 政令で定める ( 検討 ) 第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については できる限り新 たに設けることのないようにするとともに 新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく 政令に示すものについては 地方分権を推進する観点から検討を加え 適宜 適切な見直しを行うものとす る 第二百五十一条 政府は 地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう 国と地方公 共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について 経済情勢の推移等を勘案しつつ検討 し その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする 第二百五十二条 政府は 医療保険制度 年金制度等の改革に伴い 社会保険の事務処理の体制 これに従 事する職員の在り方等について 被保険者等の利便性の確保 事務処理の効率化等の視点に立って 検討 し 必要があると認めるときは その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする ( 施行期日 ) 附則 ( 平成一一年七月一六日法律第一〇二号 ) 抄 第一条 この法律は 内閣法の一部を改正する法律 ( 平成十一年法律第八十八号 ) の施行の日から施行す る ただし 次の各号に掲げる規定は 当該各号に定める日から施行する 二 附則第十条第一項及び第五項 第十四条第三項 第二十三条 第二十八条並びに第三十条の規定公布 の日 ( 職員の身分引継ぎ ) 第三条 この法律の施行の際現に従前の総理府 法務省 外務省 大蔵省 文部省 厚生省 農林水産省 通商産業省 運輸省 郵政省 労働省 建設省又は自治省 ( 以下この条において 従前の府省 という ) の職員 ( 国家行政組織法 ( 昭和二十三年法律第百二十号 ) 第八条の審議会等の会長又は委員長及び委員 中央防災会議の委員 日本工業標準調査会の会長及び委員並びにこれらに類する者として政令で定めるものを除く ) である者は 別に辞令を発せられない限り 同一の勤務条件をもって この法律の施行後の内閣府 総務省 法務省 外務省 財務省 文部科学省 厚生労働省 農林水産省 経済産業省 国土交通省若しくは環境省 ( 以下この条において 新府省 という ) 又はこれに置かれる部局若しくは機関のうち この法律の施行の際現に当該職員が属する従前の府省又はこれに置かれる部局若しくは機関の相当の新府省又はこれに置かれる部局若しくは機関として政令で定めるものの相当の職員となるものとする 24

25 ( 別に定める経過措置 ) 第三十条 第二条から前条までに規定するもののほか この法律の施行に伴い必要となる経過措置は 別に 法律で定める ( 施行期日 ) 附則 ( 平成一一年一二月二二日法律第一六〇号 ) 抄 第一条 この法律 ( 第二条及び第三条を除く ) は 平成十三年一月六日から施行する ( 施行期日 ) 附則 ( 平成一一年一二月二二日法律第二二一号 ) 抄 第一条 この法律は 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する ただし 附則第三条の規定は 公布の日から施行する ( 検討 ) 第二条 政府は この法律の施行後五年を目途として 国 地方公共団体等における動物の愛護及び管理に 関する各種の取組の状況等を勘案して 改正後の動物の愛護及び管理に関する法律の施行の状況について検討を加え 動物の適正な飼養及び保管の観点から必要があると認めるときは その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする ( 施行前の準備 ) 第三条 改正後の第十一条第一項の基準の設定及び改正後の第十五条第一項の事態の設定については 内閣 総理大臣は この法律の施行前においても動物保護審議会に諮問することができる ( 経過措置 ) 第四条 この法律の施行の際現に改正後の第八条第一項に規定する飼養施設を設置して同項に規定する動物 取扱業を営んでいる者は 当該飼養施設を設置する事業所ごとに この法律の施行の日から六十日以内に 総理府令で定めるところにより 同条第二項に規定する書類を添付して 同条第一項各号に掲げる事項を都道府県知事 ( 地方自治法 ( 昭和二十二年法律第六十七号 ) 第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては その長とする ) に届け出なければならない 2 前項の規定による届出をした者は 改正後の第八条第一項の規定による届出をした者とみなす 3 第一項の規定による届出をせず 又は虚偽の届出をした者は 二十万円以下の罰金に処する 4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人 使用人その他の従業者が その法人又は人の業務に関し 前項の違反行為をしたときは 行為者を罰するほか その法人又は人に対して同項の刑を科する 25

26 ( 施行期日 ) 附則 ( 平成一七年六月二二日法律第六八号 ) 第一条 この法律は 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する ただし 次条及び附則第三条の規定は 公布の日から施行する ( 施行前の準備 ) 第二条 環境大臣は この法律の施行前においても この法律による改正後の動物の愛護及び管理に関する 法律 ( 以下 新法 という ) 第五条第一項から第三項まで及び第四十三条の規定の例により 動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針を定めることができる 2 環境大臣は 前項の基本的な指針を定めたときは 遅滞なく これを公表しなければならない 3 第一項の規定により定められた基本的な指針は この法律の施行の日 ( 以下 施行日 という ) において新法第五条第一項及び第二項の規定により定められた基本指針とみなす 第三条 新法第十二条第一項 第二十一条第一項及び第二十七条第一項第一号の基準の設定については 環 境大臣は この法律の施行前においても 中央環境審議会の意見を聴くことができる ( 経過措置 ) 第四条 この法律の施行の際現に新法第十条第一項に規定する動物取扱業 ( 以下単に 動物取扱業 とい う ) を営んでいる者 ( 次項に規定する者及びこの法律による改正前の動物の愛護及び管理に関する法律 ( 以下 旧法 という ) 第八条第一項の規定に違反して同項の規定による届出をしていない者 ( 旧法第十四条の規定に基づく条例の規定に違反して同項の規定による届出に代わる措置をとっていない者を含む ) を除く ) は 施行日から一年間 ( 当該期間内に新法第十二条第一項の規定による登録を拒否する処分があったときは 当該処分のあった日までの間 ) は 新法第十条第一項の登録を受けないでも 引き続き当該業を営むことができる その者がその期間内に当該登録の申請をした場合において その期間を経過したときは その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間も 同様とする 2 前項の規定は この法律の施行の際現に動物の飼養又は保管のための施設を設置することなく動物取扱業を営んでいる者について準用する この場合において 同項中 引き続き当該業 とあるのは 引き続き動物の飼養又は保管のための施設を設置することなく当該業 と読み替えるものとする 3 第一項 ( 前項において準用する場合を含む ) の規定により引き続き動物取扱業を営むことができる場合においては その者を当該業を営もうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事 ( 地方自治法 ( 昭和二十二年法律第六十七号 ) 第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては その長とする 次条第三項において同じ ) の登録を受けた動物取扱業者とみなして 新法第十九条第一項 ( 登録の取消しに係る部分を除く ) 及び第二項 第二十一条 第二十三条第一項及び第三項並びに第二十四条の規定 ( これらの規定に係る罰則を含む ) を適用する 第五条 この法律の施行の際現に旧法第十六条の規定に基づく条例の規定による許可を受けて新法第二十六 条第一項に規定する特定動物 ( 以下単に 特定動物 という ) の飼養又は保管を行っている者は 施行日 26

27 から一年間 ( 当該期間内に同項の許可に係る申請について不許可の処分があったときは 当該処分のあった日までの間 ) は 同項の許可を受けないでも 引き続き当該特定動物の飼養又は保管を行うことができる その者がその期間内に当該許可の申請をした場合において その期間を経過したときは その申請について許可又は不許可の処分があるまでの間も 同様とする 2 前項の規定は 同項の規定により引き続き特定動物の飼養又は保管を行うことができる者が当該特定動物の飼養又は保管のための施設の構造又は規模の変更 ( 環境省令で定める軽微なものを除く ) をする場合その他環境省令で定める場合には 適用しない 3 第一項の規定により引き続き特定動物の飼養又は保管を行うことができる場合においては その者を当該特定動物の飼養又は保管のための施設の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けた者とみなして 新法第三十一条 第三十二条 ( 第三十一条の規定に係る部分に限る ) 及び第三十三条の規定 ( これらの規定に係る罰則を含む ) を適用する ( 罰則に関する経過措置 ) 第六条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については なお従前の例による ( 政令への委任 ) 第七条 前三条に定めるもののほか この法律の施行に関し必要となる経過措置は 政令で定める ( 条例との関係 ) 第八条 地方公共団体の条例の規定で 新法第三章第二節及び第四節で規制する行為で新法第六章で罰則が 定められているものを処罰する旨を定めているものの当該行為に係る部分については この法律の施行と同時に その効力を失うものとする 2 前項の規定により条例の規定がその効力を失う場合において 当該地方公共団体が条例で別段の定めをしないときは その失効前にした違反行為の処罰については その失効後も なお従前の例による ( 検討 ) 第九条 政府は この法律の施行後五年を目途として 新法の施行の状況について検討を加え 必要がある と認めるときは その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする 附則 ( 平成一八年六月二日法律第五〇号 ) この法律は 一般社団 財団法人法の施行の日から施行する 附則 ( 平成二三年六月二四日法律第七四号 ) 抄 ( 施行期日 ) 第一条 この法律は 公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する 27

28 ( 施行期日 ) 附則 ( 平成二三年八月三〇日法律第一〇五号 ) 抄 第一条 この法律は 公布の日から施行する ( 罰則に関する経過措置 ) 第八十一条この法律 ( 附則第一条各号に掲げる規定にあっては 当該規定 以下この条において同じ ) の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については なお従前の例による ( 政令への委任 ) 第八十二条 この附則に規定するもののほか この法律の施行に関し必要な経過措置 ( 罰則に関する経過措 置を含む ) は 政令で定める ( 施行期日 ) 附則 ( 平成二四年九月五日法律第七九号 ) 抄 第一条 この法律は 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する ただし 次条及び附則第十二条の規定は 公布の日から施行する ( 施行前の準備 ) 第二条 この法律による改正後の動物の愛護及び管理に関する法律 ( 以下 新法 という ) 第十二条第一 項及び第二十四条の四において準用する第二十一条第一項の基準の設定並びに第二十五条第三項の事態の設 定については 環境大臣は この法律の施行前においても 中央環境審議会の意見を聴くことができる ( 経過措置 ) 第三条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の動物の愛護及び管理に関する法律 ( 以下 旧法 という ) 第十条第一項の登録を受けている者は 当該登録に係る業務の範囲内において この法律の施行の日 ( 以下 施行日 という ) に新法第十条第一項の登録を受けたものとみなす 2 前項の規定により新法第十条第一項の登録を受けたものとみなされる者のうちこの法律の施行の際現に同条第三項に規定する犬猫等販売業を営んでいる者は 施行日から起算して三月以内に 環境省令で定めるところにより 同項各号に掲げる事項を記載した書類を都道府県知事 ( 地方自治法 ( 昭和二十二年法律第六十七号 ) 第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては その長とする 附則第八条第一項において同じ ) に届け出なければならない 3 前項の規定による届出は 新法第十四条第一項の規定によりされたものとみなして 同条第四項の規定を適用する 4 第二項の規定に違反した者は 新法第十四条第一項の規定に違反した者とみなして 新法第十九条第一項第六号の規定を適用する 28

29 第四条 旧法第十条第一項の登録 ( 旧法第十三条第一項の登録の更新を含む ) の申請をした者 ( 登録の更 新にあっては この法律の施行後に旧法第十三条第三項に規定する登録の有効期間が満了する者を除く ) の当該申請に係る登録の基準については なお従前の例による 第五条 新法第十三条の規定の適用については この法律の施行の際現に旧法第十条第一項の登録を受けて いる者は 附則第三条第一項の規定にかかわらず その登録を受けた日において 新法第十条第一項の登録 を受けたものとみなす 第六条 この法律の施行の際現に旧法第十条第一項の登録を受けている者又はこの法律の施行前にした登録 ( 旧法第十三条第一項の登録の更新を含む ) の申請に基づきこの法律の施行後に新法第十条第一項の登録を受けた者 ( 登録の更新の場合にあっては この法律の施行後に旧法第十三条第三項に規定する登録の有効期間が満了する者を除く ) に対する登録の取消しに関しては この法律の施行前に生じた事由については なお従前の例による 第七条 施行日から起算して三年を経過する日までの間は 新法第二十二条の五中 五十六日 とあるの は 四十五日 と読み替えるものとする 2 前項に規定する期間を経過する日の翌日から別に法律で定める日までの間は 新法第二十二条の五中 五十六日 とあるのは 四十九日 と読み替えるものとする 3 前項の別に法律で定める日については 犬猫等販売業者 ( 新法第十四条第三項に規定する犬猫等販売業者をいう 以下この項において同じ ) の業務の実態 マイクロチップを活用した調査研究の実施等による科学的知見の更なる充実を踏まえた犬や猫と人間が密接な社会的関係を構築するための親等から引き離す理想的な時期についての社会一般への定着の度合い及び犬猫等販売業者へのその科学的知見の浸透の状況 犬や猫の生年月日を証明させるための担保措置の充実の状況等を勘案してこの法律の施行後五年以内に検討するものとし その結果に基づき 速やかに定めるものとする 第八条 この法律の施行の際現に新法第十条第二項第六号に規定する飼養施設 ( 新法第二十四条の二の環境 省令で定めるものに限る ) を設置して新法第二十四条の二に規定する第二種動物取扱業を行っている者 ( 新法第十条第一項の登録を受けるべき者及びこの法律の施行の際現に旧法第十条第一項の登録を受けている者並びにその取り扱っている動物の数が新法第二十四条の二の環境省令で定める数に満たない者を除く ) は 環境省令で定める場合を除き 当該飼養施設を設置している場所ごとに 施行日から六十日以内に 環境省令で定めるところにより 環境省令で定める書類を添えて 同条各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない 2 前項の規定による届出をした者は 新法第二十四条の二の規定による届出をした者とみなす 第九条 附則第三条第二項又は前条第一項の規定による届出をせず 又は虚偽の届出をした者は 三十万円 以下の罰金に処する 2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人 使用人その他の従業者が その法人又は人の業務に関し 前項の違反行為をしたときは 行為者を罰するほか その法人又は人に対して同項の刑を科する 29

30 第十条 この法律の施行前に旧法又はこれに基づく命令の規定によりした処分 手続その他の行為は この 附則に別段の定めがあるものを除き 新法又はこれに基づく命令の相当の規定によりした処分 手続その他 の行為とみなす 第十一条 第十二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については なお従前の例による 附則第二条から前条までに定めるもののほか この法律の施行に関して必要な経過措置は 政令 で定める ( マイクロチップの装着等 ) 第十四条 国は 販売の用に供せられる犬 猫等にマイクロチップを装着することが当該犬 猫等の健康及 び安全の保持に寄与するものであること等に鑑み 犬 猫等が装着すべきマイクロチップについて その装着を義務付けることに向けて研究開発の推進及びその成果の普及 装着に関する啓発並びに識別に係る番号に関連付けられる情報を管理する体制の整備等のために必要な施策を講ずるものとする 2 国は 販売の用に供せられる犬 猫等にマイクロチップを装着させるために必要な規制の在り方について この法律の施行後五年を目途として 前項の規定により講じた施策の効果 マイクロチップの装着率の状況等を勘案し その装着を義務付けることに向けて検討を加え その結果に基づき 必要な措置を講ずるものとする ( 検討 ) 第十五条 政府は この法律の施行後五年を目途として 新法の施行の状況について検討を加え 必要があ ると認めるときは その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする ( 施行期日 ) 附則 ( 平成二五年六月一二日法律第三七号 ) 抄 第一条 この法律は 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する ただし 次の各号に掲げる規定は 当該各号に定める日から施行する 一 第一条中絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律第一条 第二条第一項 第四十七条第 二項及び第五十三条の改正規定並びに附則第五条 第六条及び第九条の規定公布の日 ( 施行期日 ) 附則 ( 平成二五年六月一二日法律第三八号 ) 抄 第一条 この法律は 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する 30

31 実験動物の飼養及び保管並びに 苦痛の軽減に関する基準 ( 環境省告示 ) 31

32 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 平成 18 年環境省告示第 88 号 最終改正 : 平成 25 年環境省告示第 84 号 第 1 一般原則 1 基本的な考え方動物を科学上の利用に供することは 生命科学の進展 医療技術等の開発等のために必要不可欠なものであるが その科学上の利用に当たっては 動物が命あるものであることにかんがみ 科学上の利用の目的を達することができる範囲において できる限り動物を供する方法に代わり得るものを利用すること できる限り利用に供される動物の数を少なくすること等により動物の適切な利用に配慮すること 並びに利用に必要な限度において できる限り動物に苦痛を与えない方法によって行うことを徹底するために 動物の生理 生態 習性等に配慮し 動物に対する感謝の念及び責任をもって適正な飼養及び保管並びに科学上の利用に努めること また 実験動物の適正な飼養及び保管により人の生命 身体又は財産に対する侵害の防止及び周辺の生活環境の保全に努めること 2 動物の選定管理者は 施設の立地及び整備の状況 飼養者の飼養能力等の条件を考慮して飼養又は保管をする実験動物の種類等が計画的に選定されるように努めること 3 周知実験動物の飼養及び保管並びに科学上の利用が 客観性及び必要に応じた透明性を確保しつつ 動物の愛護及び管理の観点から適切な方法で行われるように 管理者は 本基準の遵守に関する指導を行う委員会の設置又はそれと同等の機能の確保 本基準に即した指針の策定等の措置を講じる等により 施設内における本基準の適正な周知に努めること また 管理者は 関係団体 他の機関等と相互に連携を図る等により当該周知が効果的かつ効率的に行われる体制の整備に努めること 4 その他管理者は 定期的に 本基準及び本基準に即した指針の遵守状況について点検を行い その結果について適切な方法により公表すること なお 当該点検結果については 可能な限り 外部の機関等による検証を行うよう努めること 第 2 定義この基準において 次の各号に掲げる用語の意義は 当該各号に定めるところによる (1) 実験等動物を教育 試験研究又は生物学的製剤の製造の用その他の科学上の利用に供することをいう (2) 施設実験動物の飼養若しくは保管又は実験等を行う施設をいう (3) 実験動物実験等の利用に供するため 施設で飼養又は保管をしている哺乳類 鳥類又は爬 ( は ) 虫類に属する動物 ( 施設に導入するために輸送中のものを含む ) をいう 32

33 (4) 管理者実験動物及び施設を管理する者 ( 研究機関の長等の実験動物の飼養又は保管に関して責任を有する者を含む ) をいう (5) 実験動物管理者管理者を補佐し 実験動物の管理を担当する者をいう (6) 実験実施者実験等を行う者をいう (7) 飼養者実験動物管理者又は実験実施者の下で実験動物の飼養又は保管に従事する者をいう (8) 管理者等管理者 実験動物管理者 実験実施者及び飼養者をいう 第 3 共通基準 1 動物の健康及び安全の保持 (1) 飼養及び保管の方法実験動物管理者 実験実施者及び飼養者は 次の事項に留意し 実験動物の健康及び安全の保持に努めること ア実験動物の生理 生態 習性等に応じ かつ 実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で 適切な給餌及び給水 必要な健康の管理並びにその動物の種類 習性等を考慮した飼養又は保管を行うための環境の確保を行うこと イ実験動物が傷害 ( 実験等の目的に係るものを除く 以下このイにおいて同じ ) を負い 又は実験等の目的に係る疾病以外の疾病 ( 実験等の目的に係るものを除く 以下このイにおいて同じ ) にかかることを予防する等必要な健康管理を行うこと また 実験動物が傷害を負い 又は疾病にかかった場合にあっては 実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で 適切な治療等を行うこと ウ実験動物管理者は 施設への実験動物の導入に当たっては 必要に応じて適切な検疫 隔離飼育等を行うことにより 実験実施者 飼養者及び他の実験動物の健康を損ねることのないようにするとともに 必要に応じて飼養環境への順化又は順応を図るための措置を講じること エ異種又は複数の実験動物を同一施設内で飼養及び保管する場合には 実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で その組合せを考慮した収容を行うこと (2) 施設の構造等管理者は その管理する施設について 次に掲げる事項に留意し 実験動物の生理 生態 習性等に応じた適切な整備に努めること ア実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で 個々の実験動物が 自然な姿勢で立ち上がる 横たわる 羽ばたく 泳ぐ等日常的な動作を容易に行うための広さ及び空間を備えること イ実験動物に過度なストレスがかからないように 実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で 適切な温度 湿度 換気 明るさ等を保つことができる構造等とすること ウ床 内壁 天井及び附属設備は 清掃が容易である等衛生状態の維持及び管理が容易な構造とするとともに 実験動物が 突起物 穴 くぼみ 斜面等により傷害等を受けるおそれがない構造 33

34 とすること (3) 教育訓練等管理者は 実験動物に関する知識及び経験を有する者を実験動物管理者に充てるようにすること また 実験動物管理者 実験実施者及び飼養者の別に応じて必要な教育訓練が確保されるよう努めること 2 生活環境の保全管理者等は 実験動物の汚物等の適切な処理を行うとともに 施設を常に清潔にして 微生物等による環境の汚染及び悪臭 害虫等の発生の防止を図ることによって また 施設又は設備の整備等により騒音の防止を図ることによって 施設及び施設周辺の生活環境の保全に努めること 3 危害等の防止 (1) 施設の構造並びに飼養及び保管の方法管理者等は 実験動物の飼養又は保管に当たり 次に掲げる措置を講じることにより 実験動物による人への危害 環境保全上の問題等の発生の防止に努めること ア管理者は 実験動物が逸走しない構造及び強度の施設を整備すること イ管理者は 実験動物管理者 実験実施者及び飼養者が実験動物に由来する疾病にかかることを予防するため 必要な健康管理を行うこと ウ管理者及び実験動物管理者は 実験実施者及び飼養者が危険を伴うことなく作業ができる施設の構造及び飼養又は保管の方法を確保すること エ実験動物管理者は 施設の日常的な管理及び保守点検並びに定期的な巡回等により 飼養又は保管をする実験動物の数及び状態の確認が行われるようにすること オ実験動物管理者 実験実施者及び飼養者は 次に掲げるところにより 相互に実験動物による危害の発生の防止に必要な情報の提供等を行うよう努めること (ⅰ) 実験動物管理者は 実験実施者に対して実験動物の取扱方法についての情報を提供するとともに 飼養者に対してその飼養又は保管について必要な指導を行うこと (ⅱ) 実験実施者は 実験動物管理者に対して実験等に利用している実験動物についての情報を提供するとともに 飼養者に対してその飼養又は保管について必要な指導を行うこと (ⅲ) 飼養者は 実験動物管理者及び実験実施者に対して 実験動物の状況を報告すること カ管理者等は 実験動物の飼養及び保管並びに実験等に関係のない者が実験動物に接することのないよう必要な措置を講じること (2) 有毒動物の飼養及び保管毒へび等の有毒動物の飼養又は保管をする場合には 抗毒素血清等の救急医薬品を備えるとともに 事故発生時に医師による迅速な救急処置が行える体制を整備し 実験動物による人への危害の発生の防止に努めること 34

35 (3) 逸走時の対応管理者等は 実験動物が保管設備等から逸走しないよう必要な措置を講じること また 管理者は 実験動物が逸走した場合の捕獲等の措置についてあらかじめ定め 逸走時の人への危害及び環境保全上の問題等の発生の防止に努めるとともに 人に危害を加える等のおそれがある実験動物が施設外に逸走した場合には 速やかに関係機関への連絡を行うこと (4) 緊急時の対応管理者は 関係行政機関との連携の下 地域防災計画等との整合を図りつつ 地震 火災等の緊急時に採るべき措置に関する計画をあらかじめ作成するものとし 管理者等は 緊急事態が発生したときは 速やかに 実験動物の保護及び実験動物の逸走による人への危害 環境保全上の問題等の発生の防止に努めること 4 人と動物の共通感染症に係る知識の習得等実験動物管理者 実験実施者及び飼養者は 人と動物の共通感染症に関する十分な知識の習得及び情報の収集に努めること また 管理者 実験動物管理者及び実験実施者は 人と動物の共通感染症の発生時において必要な措置を迅速に講じることができるよう 公衆衛生機関等との連絡体制の整備に努めること 5 実験動物の記録管理の適正化管理者等は 実験動物の飼養及び保管の適正化を図るため 実験動物の入手先 飼育履歴 病歴等に関する記録台帳を整備する等 実験動物の記録管理を適正に行うよう努めること また 人に危害を加える等のおそれのある実験動物については 名札 脚環 マイクロチップ等の装着等の識別措置を技術的に可能な範囲で講じるよう努めること 6 輸送時の取扱い実験動物の輸送を行う場合には 次に掲げる事項に留意し 実験動物の健康及び安全の確保並びに実験動物による人への危害等の発生の防止に努めること アなるべく短時間に輸送できる方法を採ること等により 実験動物の疲労及び苦痛をできるだけ小さくすること イ輸送中の実験動物には必要に応じて適切な給餌及び給水を行うとともに 輸送に用いる車両等を換気等により適切な温度に維持すること ウ実験動物の生理 生態 習性等を考慮の上 適切に区分して輸送するとともに 輸送に用いる車両 容器等は 実験動物の健康及び安全を確保し 並びに実験動物の逸走を防止するために必要な規模 構造等のものを選定すること エ実験動物が保有する微生物 実験動物の汚物等により環境が汚染されることを防止するために必要な措置を講じること 35

36 7 施設廃止時の取扱い管理者は 施設の廃止に当たっては 実験動物が命あるものであることにかんがみ その有効利用を図るために 飼養又は保管をしている実験動物を他の施設へ譲り渡すよう努めること やむを得ず実験動物を殺処分しなければならない場合にあっては 動物の殺処分方法に関する指針 ( 平成 7 年 7 月総理府告示第 40 号 以下 指針 という ) に基づき行うよう努めること 第 4 個別基準 1 実験等を行う施設 (1) 実験等の実施上の配慮実験実施者は 実験等の目的の達成に必要な範囲で実験動物を適切に利用するよう努めること また 実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で 麻酔薬 鎮痛薬等を投与すること 実験等に供する期間をできるだけ短くする等実験終了の時期に配慮すること等により できる限り実験動物に苦痛を与えないようにするとともに 保温等適切な処置を採ること (2) 事後措置実験動物管理者 実験実施者及び飼養者は 実験等を終了し 若しくは中断した実験動物又は疾病等により回復の見込みのない障害を受けた実験動物を殺処分する場合にあっては 速やかに致死量以上の麻酔薬の投与 頸 ( けい ) 椎 ( つい ) 脱臼 ( きゅう ) 等の化学的又は物理的方法による等指針に基づき行うこと また 実験動物の死体については 適切な処理を行い 人の健康及び生活環境を損なうことのないようにすること 2 実験動物を生産する施設幼齢又は高齢の動物を繁殖の用に供さないこと また みだりに繁殖の用に供することによる動物への過度の負担を避けるため 繁殖の回数を適切なものとすること ただし 系統の維持の目的で繁殖の用に供する等特別な事情がある場合については この限りでない また 実験動物の譲渡しに当たっては その生理 生態 習性等 適正な飼養及び保管の方法 感染性の疾病等に関する情報を提供し 譲り受ける者に対する説明責任を果たすこと 第 5 準用及び適用除外管理者等は 哺乳類 鳥類又は爬虫類に属する動物以外の動物を実験等の利用に供する場合においてもこの基準の趣旨に沿って行うよう努めること また この基準は 畜産に関する飼養管理の教育若しくは試験研究又は畜産に関する育種改良を行うことを目的として実験動物の飼養又は保管をする管理者等及び生態の観察を行うことを目的として実験動物の飼養又は保管をする管理者等には適用しない なお 生態の観察を行うことを目的とする動物の飼養及び保管については 家庭動物等の飼養及び保管に関する基準 ( 平成 14 年 5 月環境省告示第 37 号 ) に準じて行うこと 36

37 研究機関等における 動物実験等の実施に関する基本指針 ( 文部科学省告示 ) 37

38 研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針 平成十八年六月一日 前文 地球上の生物の生命活動を科学的に理解することは 人類の福祉 環境の保全と再生などの多くの課題の解決にとって極めて重要であり 動物実験等はそのために必要な やむを得ない手段であるが 動物愛護の観点から 適正に行われなければならない このため 研究機関等においては 従前から 大学等における動物実験について ( 昭和 62 年 5 月 25 日文部省学術国際局長通知 ) 等に基づき 動物実験委員会を設けるなどして 動物実験指針の整備及びその適正な運用に努めてきたところであるが 今後も生命科学の進展 医療技術等の開発等に資するため 動物実験等が実施されていくものと考えられる 一方 平成 17 年 6 月に動物の愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律 ( 平成 17 年法律第 68 号 ) が公布され 動物実験等に関する理念であるいわゆる3Rのうち Refinement( 科学上の利用に必要な限度において できる限り動物に苦痛を与えない方法によってしなければならないことをいう ) に関する規定に加え Replacement( 科学上の利用の目的を達することができる範囲において できる限り動物を供する方法に代わり得るものを利用することをいう ) 及びReduction( 科学上の利用の目的を達することができる範囲において できる限りその利用に供される動物の数を少なくすることをいう ) に関する規定が盛り込まれた このような動物実験等を取り巻く環境の変化を受け 研究機関等においては 科学上の必要性のみならず 動物の愛護及び管理に関する法律 ( 昭和 48 年法律第 105 号 以下 法 という ) 及び実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 ( 平成 18 年環境省告示第 88 号 以下 飼養保管基準 という ) の規定も踏まえ 科学的観点と動物の愛護の観点から 動物実験等を適正に実施することがより重要である このような現状を踏まえ 動物実験等の適正な実施に資するため 研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針 ( 以下 基本指針 という ) を定める 第 1 定義この基本指針において 次の各号に掲げる用語の意義は それぞれ当該各号に定めるところによる (1) 動物実験等動物を教育 試験研究又は生物学的製剤の製造の用その他の科学上の利用に供することをいう (2) 実験動物動物実験等のため 研究機関等における施設で飼養し 又は保管している哺乳類 鳥類及び爬虫類に属する動物をいう (3) 研究機関等次に掲げる機関であって 科学技術に関する試験 研究若しくは開発又は学術研究を実施するものをいう 38

39 1 大学 2 大学共同利用機関法人 3 高等専門学校 4 文部科学省の施設等機関 5 独立行政法人 ( 文部科学省が所管するものに限り 独立行政法人国立高等専門学校機構を除く ) 6 民法 ( 明治 29 年法律第 89 号 ) 第 34 条の規定により設立された法人 ( 文部科学省が所管するものに限る ) (4) 動物実験計画動物実験等の実施に関する計画をいう (5) 動物実験実施者動物実験等を実施する者をいう (6) 動物実験責任者動物実験実施者のうち 動物実験の実施に関する業務を統括する者をいう 第 2 研究機関等の長の責務 1 研究機関等の長の責務研究機関等の長は 研究機関等における動物実験等の実施に関する最終的な責任を有し 動物実験委員会の設置 2 に規定する機関内規程の策定 動物実験計画の承認 動物実験計画の実施の結果の把握その他動物実験等の適正な実施のために必要な措置を講じること 2 機関内規程の策定研究機関等の長は 法 飼養保管基準 基本方針その他の動物実験等に関する法令 ( 告示を含む 以下同じ ) の規定を踏まえ 動物実験施設の整備及び管理の方法並びに動物実験等の具体的な実施方法等を定めた規程 ( 以下 機関内規程 という ) を策定すること 3 動物実験計画の承認研究機関等の長は 動物実験等の開始前に動物実験責任者に動物実験計画を申請させ その動物実験計画について動物実験委員会の審査を経てその申請を承認し 又は却下すること 4 動物実験計画の実施の結果の把握研究機関等の長は 動物実験等の終了の後 動物実験計画の実施の結果について報告を受け 必要に応じ適正な動物実験等の実施のための改善措置を講ずること 第 3 動物実験委員会 1 動物実験委員会の設置研究機関等の長は 動物実験委員会を設置すること 2 動物実験委員会の役割動物実験委員会は 次に掲げる業務を実施すること 1 研究機関等の長の諮問を受け 動物実験責任者が申請した動物実験計画が動物実験等に関する 39

40 法令及び機関内規程に適合しているかどうかの審査を実施し その結果を研究機関等の長に報告すること 2 動物実験計画の実施の結果について 研究機関等の長より報告を受け 必要に応じ助言を行うこと 3 動物実験委員会の構成動物実験委員会は 研究機関等の長が次に掲げる者から任命した委員により構成することとし その役割を十分に果たすのに適切なものとなるよう配慮すること 1 動物実験等に関して優れた識見を有する者 2 実験動物に関して優れた識見を有する者 3 その他学識経験を有する者 第 4 動物実験等の実施 1 科学的合理性の確保動物実験責任者は 動物実験等により取得されるデータの信頼性を確保する等の観点から 次に掲げる事項を踏まえて動物実験計画を立案し 動物実験等を適正に実施すること (1) 適正な動物実験等の方法の選択次に掲げる事項を踏まえ 適正な動物実験等の方法を選択して実施すること 1 代替法の利用動物実験等の実施に当たっては 科学上の利用の目的を達することができる範囲において できる限り実験動物を供する方法に代わり得るものを利用すること等により実験動物を適切に利用することに配慮すること 2 実験動物の選択 動物実験等の実施に当たっては 科学上の利用の目的を達することができる範囲において できる限りその利用に供される実験動物の数を少なくすること等により実験動物を適切に利用することに配慮すること この場合において 動物実験等の目的に適した実験動物種の選定 動物実験成績の精度及び再現性を左右する実験動物の数 遺伝学的及び微生物学的品質並びに飼養条件を考慮する必要があること 3 苦痛の軽減動物実験等の実施に当たっては 法及び飼養保管基準を踏まえ 科学上の利用に必要な限度において できる限りその実験動物に苦痛を与えない方法によってすること (2) 動物実験等の施設及び設備適切に維持管理された施設及び設備を用いて実施すること 40

41 2 安全管理に特に注意を払う必要がある動物実験等 研究機関等の長は 安全管理に特に注意を払う必要がある動物実験等を実施する際には 次に掲げる 事項に配慮すること 1 物理的 化学的な材料若しくは病原体を取り扱う動物実験等又は人の安全若しくは健康若し くは周辺環境に影響を及ぼす可能性のある動物実験等を実施する際には 研究機関等におけ る施設及び設備の状況を踏まえつつ 動物実験実施者の安全の確保及び健康保持について特 に注意を払うこと 2 飼育環境の汚染により実験動物が傷害を受けることのないよう施設及び設備を保持するとと もに 必要に応じ 検疫を実施するなどして 実験動物の健康保持に配慮すること 3 遺伝子組換え動物を用いる動物実験等 生態系に影響を及ぼす可能性のある動物実験等を実 施する際には 研究機関等における施設及び設備の状況を踏まえつつ 遺伝子組換え動物の 逸走防止等に関して特に注意を払うこと 第 5 実験動物の飼養及び保管 動物実験等を実施する際の実験動物の飼養及び保管は 法及び飼養保管基準を踏まえ 科学的観点及び 動物の愛護の観点から適切に実施すること 第 6 その他 1 教育訓練等の実施研究機関等の長は 動物実験実施者及び実験動物の飼養又は保管に従事する者 ( 以下 動物実験実施者等 という ) に対し 動物実験等の実施並びに実験動物の飼養及び保管を適切に実施するために必要な基礎知識の修得を目的とした教育訓練の実施その他動物実験実施者等の資質向上を図るために必要な措置を講じること 2 基本指針への適合性に関する自己点検 評価及び検証研究機関等の長は 動物実験等の実施に関する透明性を確保するため 定期的に 研究機関等における動物実験等の基本指針への適合性に関し 自ら点検及び評価を実施するとともに 当該点検及び評価の結果について 当該研究機関等以外の者による検証を実施することに努めること 3 情報公開研究機関等の長は 研究機関等における動物実験等に関する情報 ( 例 : 機関内規程 動物実験等に関する点検及び評価 当該研究機関等以外の者による検証の結果 実験動物の飼養及び保管の状況等 ) を 毎年 1 回程度 インターネットの利用 年報の配付その他の適切な方法により公表すること 附則 この基本指針は 平成 18 年 6 月 1 日から施行する 41

42 42

43 動物実験の適正な実施に向けた ガイドライン 2006 年 6 月 1 日 日本学術会議 43

44 前文わが国では 動物の愛護及び管理に関する法律 ( 昭和 48 年法律第 105 号 ) および 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 ( 昭和 55 年総理府告示第 6 号 ) 等に基づいて 実験動物の取扱いに関する具体的配慮の必要性が示されてきた そのような状況の中で動物実験に関しては 科学研究の進歩を支える重要性に鑑み 法令ではなく行政指導によってその適正化が図られてきた すなわち 日本学術会議が 動物実験ガイドラインの策定について を政府に勧告し ( 昭和 55 年 ) この勧告に基づいて 当時の文部省が 大学等における動物実験について を所管の機関等に通知した ( 昭和 62 年学術国際局長 ) これに基づいて 研究機関は動物実験等をより適正に実施するための指針等および動物実験委員会を整備して きめ細かな運用を図っているところである その結果 自由闊達で創造性豊かな科学研究を行うことが可能になり わが国の医学 生命科学は 国際的にも目覚しい発展を遂げた 生命科学を推進するには その必要性を最もよく理解している研究者が責任をもって動物実験等を自主的に規制することが望ましいと考える その一方で 動物実験等の適正な実施に関して国としてのよりどころを求める声もある そこで 動物実験等に関するガイドラインの策定が急務となり 日本学術会議第 7 部 ( 当時 ) は平成 16 年に 動物実験に対する社会的理解を促進するために ( 提言 ) を報告した これを受けて文部科学省および厚生労働省は 研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針 および 厚生労働省における動物実験等の実施に関する基本指針 を取りまとめた さらに 両省は日本学術会議に対し 上記の基本指針をふまえて各研究機関が動物実験等に関する規程等を整備するに際してモデルとなる共通ガイドラインの作成を依頼した 実験動物の取扱いに関してはそれぞれの国家に固有の宗教や文化が影響している 法令によらない動物実験等の自主管理は米型ともいわれるが わが国は日本の土壌に根ざした管理体制の樹立を目指すべきであり それによって 動物実験等が社会的理解の下で適正に進められ 生命科学研究の発展に寄与することを願ってやまない 44

45 目 次 趣旨と目的 48 第 1 定義 49 1) 動物実験等 2) 施設等 3) 実験動物 4) 機関等 5) 機関等の長 6) 動物実験計画 7) 動物実験実施者 8) 動物実験責任者 9) 管理者 10) 実験動物管理者 11) 飼養者 12) 管理者等 13) 指針等 14) 規程等 第 2 機関等の長の責務 49 第 3 動物実験委員会 50 1) 動物実験委員会の役割 2) 動物実験委員会の構成 第 4 動物実験計画の立案および実験操作 動物実験計画の立案 1) 動物実験計画の立案時に検討を要する事項 2) 動物実験計画書の様式 2. 実験操作 1) 実験室および実験設備 2) 身体の保定 3) 給餌および給水制限 45

46 4) 外科的処置 5) 鎮痛処置 麻酔および術後管理 6) 人道的エンドポイント 7) 安楽死処置 8) 安全管理への配慮 9) 履行結果の報告 第 5 実験動物の選択ならびに授受 57 1) 実験動物の導入 2) 検疫および順化 3) 輸送 4) 実験動物の授受における情報提供等 第 6 実験動物の飼養および保管 60 1) 飼養および保管の基本 2) ケージ内環境と飼育室の環境 (1) 飼育スペース (2) 環境温度および湿度 (3) 換気 (4) 照明 (5) 飼料 (6) 飲水 3) 記録類の保存 第 7 実験動物の健康管理 62 第 8 施設等 63 第 9 安全管理 64 1) 危険因子の把握と取扱い 2) 実験動物による危害等の防止 3) 実験動物の逸走時の対応 4) 緊急時の対応 46

47 5) 生活環境の保全 第 10 教育訓練等の実施 66 第 11 その他 66 附則 67 本ガイドラインの見直し 参考文献 68 別添 72 47

48 趣旨と目的医学 生命科学の教育 研究ならびに試験に際して動物実験は必要不可欠であり それぞれの実施機関等が責任をもって自主的に管理し 実施すべき事柄である どのような方法で動物実験の成果を得るかは 基本的に動物実験を実施する研究者が科学的合理性に基づくとともに 動物の愛護に配慮して立案しなければならない 研究者は動物実験等を行う場合には 立案した動物実験計画の妥当性について 機関内に設置された動物実験委員会の審査を受ける必要がある 本ガイドラインは 動物実験等を実施する各機関等を所管する行政機関 ( 文部科学省 厚生労働省等 ) の策定した動物実験等の実施に関する基本指針等 ( 研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針 平成 18 年 6 月 1 日文部科学省告示 厚生労働省における動物実験等の実施に関する基本指針 平成 18 年 6 月 1 日厚生労働省通知 ) を基に 科学的観点から適正な動物実験を遂行する目的で作成された また 動物実験を適正に行うための実験動物の取扱いに関しては 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 ( 平成 18 年 4 月 28 日環境省告示第 88 号 ) の規定を踏まえている 本ガイドラインの構成は 冒頭に自主管理の要となる機関等の責任体制ならびに動物実験委員会に関する章をおき 次に動物実験操作 実験動物の選択に関する章を設けた さらに実験動物の飼養 保管 健康管理 施設等および安全管理と続け 動物実験等の適正化に必要な教育訓練 自己点検 評価および検証ならびに情報公開に関する記述で締めくくった 各機関等では 本ガイドラインを基に 科学的に適正な動物実験が実施されるよう自主的に機関内の規程等を策定することを期待する 脚注 : 本ガイドラインは 産業動物の飼養保管や畜産における育種改良を目的とする教育もしくは試験研究には適用されないが 必要に 応じて準用することが望ましい 48

49 第 1 定義 本ガイドラインにおいて 次の各号に掲げる用語の定義は それぞれ以下に定めるとおりとする 1) 動物実験等 動物を教育 試験研究または生物学的製剤の製造の用 その他の科学上の利用に供するこ とをいう 2) 施設等 動物実験等を行う施設 設備をいう 3) 実験動物 動物実験等の利用に供する哺乳類 鳥類及び爬虫類に属する動物をいう 4) 機関等 動物実験等を行う組織体 ( 大学 研究所 独立行政法人 企業等 ) をいう 5) 機関等の長 動物実験の適正かつ安全な遂行に係わる 各機関等の統括責任者 ( 学長 機関長 校長 理事長 社長 所長など ) をいう 6) 動物実験計画 動物実験等を行うために事前に立案する計画をいう 7) 動物実験実施者 動物実験等を実施する者をいう 8) 動物実験責任者 動物実験実施者のうち 個々の動物実験計画に係る業務を統括する者をいう 9) 管理者 機関等の長のもとで 実験動物および施設等を管理する者 ( 動物実験施設長 部局長など ) を いう 10) 実験動物管理者 管理者を補佐し 実験動物の管理を担当する者をいう 11) 飼養者 実験動物管理者または動物実験実施者の下で 実験動物の飼養または保管に従事する者をい う 12) 管理者等 機関等の長 管理者 実験動物管理者 動物実験実施者および飼養者をいう 13) 指針等 動物実験等に関して行政機関の定める基本指針および日本学術会議が策定する 動物実験の 適正な実施に向けたガイドライン ( 本ガイドライン ) をいう 14) 規程等 各研究機関等が関連法令および指針等の趣旨をもとに 動物実験等の適正な遂行と実験動物 の適正な飼養 保管のために定める機関内規程をいう 第 2 機関等の長の責務 機関等の長は 当該機開等で実施されるすべての動物実験等の実施に関して最終的な責任を負う 機関等の長は実験動物を適正に飼養 保管し 動物実験等を適正かつ安全に遂行するために必要と考えられる施設等を整備し管理者を任命するとともに 実験動物に関する知識及び経験を有する者を実験動物管理者に充てる また 管理者および実験動物管理者の協力を得て 動物実験実施者 飼養者等の関係者を教育するとともに 関連法令ならびに指針等の周知を図る 各機関等においては 指針等を踏まえて 機関等の長の権限と責任をはじめ 動物実験等を実施する場合の手続き ならびに実験動物の適正な飼養 保管 施設等の整備および管理の方法を定めた規程等を策定しなければならない 動物実験委員会は 機関等ごとに設置しなければならない 機関等の長は 動物実験責任者から提出され 49

50 た動物実験計画について 科学的合理性に基づき かつ 動物の愛護に配慮した審査を動物実験委員会に諮問する また 動物実験委員会の答申にもとづいて承認を与え または与えないこととする さらに 動物実験等の終了の後 履行結果を把握し また 動物実験委員会の助言を尊重して 動物実験責任者および管理者に改善を指示する 機関等の長は 動物実験計画書 動物実験の履行結果および動物実験委員会の議事録等を保存するとともに 研究や企業活動に支障のない範囲内で 個人情報や研究情報の保護を図りつつ 動物実験等の透明性の確保ならびに成果の公表を図らなければならない また 実験動物管理者 動物実験実施者 飼養者の資質向上を図るため 教育訓練の実施等の必要な措置を講じなければならない 第 3 動物実験委員会 動物実験委員会は 機関等における動物実験等に係る計画が適正に立案 実施されたかどうかを客観的な 視点で審査 点検する そのために 動物実験委員会は 施設等の運営にあたる組織等とは別に設置する必 要がある 動物実験委員会の役割及び構成等は 次のとおりとする 1) 動物実験委員会の役割動物実験委員会は 機関等の長の諮問を受け 動物実験責任者から提出された動物実験計画について 動物の愛護及び管理に関する法律 ならびに 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 の規定を踏まえつつ 科学的合理性の観点から審査を行い 結果を機関等の長に報告する また 機関等の長から動物実験計画の履行結果についての報告を受け 必要に応じて施設等の実態を調査し 機関等の長に報告 助言する 動物実験委員会は 実験動物管理者 動物実験実施者 飼養者に対する教育訓練等の実施状況を把握し 機関等の長に助言する また 必要に応じて教育訓練に参画する 動物実験委員会において審議された内容は議事録として記録し 保存しなければならない 委員会の議事録には次の事項を含む (1) 委員会の開催日時および場所 (2) 委員会に参加した委員の氏名 (3) 委員会での審議内容 ( 委員会からの質問内容 およびそれに対する実験責任者からの回答等 ) および審議の結果 2) 動物実験委員会の構成動物実験委員会は機関等の長が任命した委員により構成する 委員は 動物実験等を行う研究者 実験動物の専門家その他の学識経験を有する者から任命することとし その役割を全うするのに相応しい見識を有する者となるよう配慮する 委員の定数は 機関等の規模 審査を行う研究分野の範囲 動物実験計画の申請数等を勘案して定め 50

51 るが 動物実験計画の審査において実効性を確保するために必要な人数とする なお 委員は 自らが 動物実験責任者となる動物実験計画の審査に参画してはならない 第 4 動物実験計画の立案および実験操作 動物実験等の実施に際しては 研究の意義および動物実験等を必要とする理由を説明できなければならない 動物実験等は科学的合理性に基づくとともに 動物の愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律 ( 平成 17 年 6 月 22 日法律第 68 号 ) に明文化された動物実験の国際原則である 3R (Replacement: 科学上の利用の目的を達することができる範囲において できる限り動物を供する方法に代わり得るものを利用すること Reduction: 科学上の利用の目的を達することができる範囲において できる限りその利用に供される動物の数を少なくすること Refinement: その利用に必要な限度において その動物に苦痛を与えない方法によってすること ) に則って立案され 実行されなければならない 3R の原則は 動物実験に係る理念であると同時に実験動物の取扱いに係る理念でもある したがって 動物実験等は当該研究の目的を達成するために必要な限度において 3R の原則に配慮して適切に行われるべきものである 1. 動物実験計画の立案動物実験責任者は 上記の趣旨を踏まえて動物実験等を計画し 必要な事項を動物実験計画書の様式 ( 下記の 2)) に記入し 機関等の長に実施の承認を申請する 機関等の長はより専門的な視点から計画書の内容を審査するよう動物実験委員会に諮問する 動物実験委員会は動物実験計画を遅滞なく審査し 機関等の長に結果を速やかに報告する 動物実験責任者は 機関等の長の承認が得られたのちに動物実験を開始するものとする 動物実験責任者は 機関等の長が承認した動物実験計画に沿って動物実験等を実施する 承認された範囲を超える実験計画の変更が必要な場合は 規程等で定められた手続きに従う 実験が終了した後 その旨を規程等に従って機関等の長に報告する 機関等の長による改善指示の実行にあたっては 動物実験責任者は必要に応じて実験動物管理者と十分な打ち合わせを行う 以下に 動物実験計画の立案に際して動物実験責任者が検討すべき事項の例を示し 併せて動物実験計画書の様式についても記述する 1) 動物実験計画の立案時に検討を要する事項 動物実験等の目的とその必要性 動物実験等の不要な繰り返しに当たらないかどうかどうか in vitro の実験系および系統発生的に下位の動物種への置き換えが可能かどうか ( 代替法の活用 ) より侵襲の低い動物実験方法への置き換えが可能かどうか 51

52 使用する実験動物種ならびに遺伝学的および微生物学的品質 使用する実験動物の数 動物実験実施者および飼養者に対する教育訓練の実績 特殊なケージや飼育環境を適用する場合はそれが必要な理由 実験処置により発生すると予想される障害や症状および苦痛の程度 実験動物にとって耐え難い苦痛が予想される場合の苦痛軽減処置 鎮静 鎮痛 麻酔処置 大規模な外科的処置の繰り返しに当たらないかどうか 術後管理の方法 実験動物の最終処分方法 ( 安楽死の方法など ) 人および環境等に影響を与える可能性のある動物実験等であるかどうか 該当する場合は必要な措置および手続き等 動物実験実施者 飼養者の労働安全衛生に係る事項未知の課題に対する新しい動物実験等においては 実験方法の設定や使用動物数の算出が困難な場合がある このような場合は予備実験を行うなどして適切と考えられる方法と使用動物数を検討したうえで 本実験の計画を立案するように努める また 実験動物が逃れることのできない激しい苦痛を伴う実験計画に関しては 動物実験責任者は文献検索等により代替法の有無を検索する必要がある 代替法がなく 研究上の理由により麻酔 鎮痛等の苦痛軽減措置が困難と思われる場合は 必要に応じて実験動物の専門家から助言を得ることが望ましい このような必要性は動物実験計画書に明記しなければならない 2) 動物実験計画書の様式動物実験計画書の様式は 以下の例を参考に作成するとよい (1) 動物実験責任者氏名所属および身分連絡先動物実験の経験および教育訓練の経歴 (2) 動物実験実施者氏名 ( 分担者氏名 ) (3) 研究課題 (4) 研究目的 (5) 実験動物に対する具体的な実験処置の方法 (6) 動物実験期間 (7) 動物実験計画の種類 ( 記述内容の具体例 ) 52

53 試験 研究教育訓練その他 ( 具体的に記入 ) (8) 実験動物の種 系統 性別 齢等 使用匹数 (9) 動物実験の場所 (10) 飼養方法 ( 飼養場所 個別飼育か群飼育か 群飼育の場合の 1 ケージあたりの匹数 飼料 ) (11) 動物実験等を必要とする理由 ( 記述内容の具体例 ) 代替手段がない代替手段の感度 精度が不十分であるその他 ( 理由 : ) (12) それぞれの実験処置により予想される実験動物の苦痛の程度 (Scientists Center for Animal Welfare: SCAW が作成した 動物実験委員会の果たすべき役割に関する提言 (Laboratory Animal Science. Special Issue: 11-13,1987) の中に示されている苦痛分類を参照 ) (13) 実験動物の苦痛軽減方法 ( 記述内容の具体例 ) 軽微な苦痛の範囲内なので特に措置を講じない短期間の保定 拘束なので特に問題ないと考える麻酔薬 鎮痛薬等を使用する ( 薬剤名 : ) 科学上の目的を損なわない苦痛軽減方法は存在しない ( 理由 : ) 長時間の保定 拘束が避けられない ( 理由 : ) 人道的エンドポイントを適用する ( エンドポイントの判定 : ) その他 ( ) (14) 実験動物の処分方法 ( 記述内容の具体例 ) 過剰量の麻酔薬の投与炭酸ガスの吸入頸椎脱臼その他 ( ) (15) 実験動物の死体の処分方法 (16) 物理学的 化学的または生物学的危険因子 遺伝子組換え生物の使用 2 実験操作動物実験等の実施に当たっては 科学上の利用に必要な限度において実験動物に与える苦痛を軽減すべきである 科学上の必要性は動物実験等ごとに異なるので 動物実験責任者は当該動物実験計画における具体的実験処置と予想される苦痛の程度を動物実験計画書に記述し 動物実験委員会による審査と機関等の長による承認を得なければならない 53

54 動物実験責任者は 試薬 薬剤 実験機材の保管を適切に行う 特に 規制対象となる麻薬 毒物 劇物等の保管については当該法令や基準を遵守する 動物実験実施者は 実験操作の実施に際して次の事項に留意する 実験動物の保定や薬剤投与 試料採取などの手技の習得 外科的処置に関する手技の習得 ( 長時間に及ぶ開腹手術 開胸手術 関頭手術 整形外科的手術等の操作は その操作を実施するのに十分な知識と経験を有する者の指導下で行う ) 実験動物への苦痛軽減処置 ( 麻酔 鎮痛 鎮静など ) 実験の中断や終了の基準 ( 人道的エンドポイント ) の遵守 安楽死処置に関する知識と技術の習得 1) 実験室および実験設備動物に実験的処置を加え もしくは生理的機能等を解析するための実験室は 動物の逸走を防止し 排泄物や血液等による汚染に対して清掃や消毒が容易な構造とする 常に清潔な衛生状態を保ち 万一 実験動物が室内に逸走しても捕獲しやすいように整理整頓に心掛ける 外科手術用の実験室 ( 手術室 ) は 対象動物の体格 数 手術操作の複雑さ 使用機器の数と大きさ等により具備すべき要件が異なる げっ歯目の実験動物を対象とする場合 無菌操作により術野の微生物汚染を防ぐことができれば 通常の実験室でも実施可能である 大型の実験動物を対象とする外科手術は操作が複雑で手術時間も長く 数名の手術チームを編成して行うことが多いので それに見合った広さと手術台 吸入麻酔装置 手術用光源 生命監視装置などの設備が必要となる また 手術室に併設して検査室 レントゲン室 更衣室などのサポート区域の設置も考慮する 特に 手術後に長期間生存させる動物実験等を実施する目的で使用する実験室では無菌手術を想定した汚染防止対策が必要であり 使用後にクリーンアップしやすい構造とし 清浄空気の供給など空調システムにも配慮が必要である 飼育室内において実験動物に実験処置等を行う必要がある場合には 飼育中の他の実験動物への影響をできる限り少なくする 特にイヌ ネコ サル類など高度な情動行動を示す動物種においては 同室の個体に不安を感じさせない配慮が必要である 2) 身体の保定身体の保定とは 各種の実験処置 例えば検査 材料採取 投薬 あるいは治療等のために 用手的にあるいは器具を用いて 実験動物の正常な動作を局所的にもしくは全身的に制限することをいう 保定器具 ( 固定器等 ) は 適切な大きさで操作しやすく 実験動物に与える不快感や傷害のできるだけ少ないものが求められる 保定器具を使用する場合は実験動物を訓練して器具と動物実験実施者に順化させることが重要である イヌ ネコ サル類の多くは保定を積極的に受け入れるように条件付けしてやれば短時間の実験処置に四肢を差し出し 不動の姿勢をとるようになる 54

55 モンキーチェアなどによる長時間の保定は研究目的の遂行に不可欠な場合を除いて避けるべきである サル類を鎖でつなぐなど 実験動物の正常な姿勢を損なうことのない軽度の保定は実験目的の範囲で適用する 保定器具に関して配慮すべき事項を以下に示す 保定期間は 研究目的を果たすに必要な時間限りとする 実験動物の状態を頻繁に観察する 保定に伴い外傷や体調不良が生じた実験動物は保定器具から解放する 保定器具を飼育器具と考えてはいけない 保定器具を実験動物の飼育管理に便宜的に使用してはいけない 3) 給餌および給水制限研究の目的にあっては 実験動物に対して給餌 給水の制限を課す場合がある たとえこのことが動物実験等のデータの信頼性 再現性を高めるために不可欠であっても 以下の点を十分考慮する 実験上の理由から給餌 給水を制限する場合でも 最低必要量の飼料および飲水が摂取されるように計画する 研究を理由にした給餌給水制限には科学的根拠が必要である 脱水状態をモニターするため 生理学的あるいは行動学的指標の観察に加えて体重測定などを実施する 4) 外科的処置外科的処置による侵襲を実験動物に加える場合は 研究の目的を損なわない範囲で実験動物の苦痛をできるだけ軽減するため 特に以下のことに留意する 手技そのものを向上させることのほか 術中の無菌操作および術後管理が重要である 消化管など非無菌的部位を外科的に露出し あるいは当該処置によって免疫機能が低下すると思われる場合は抗生物質を投与する ただし 抗生物質の投与は無菌操作に代わるものではない 大規模な存命手術 ( 開腹術 開胸術 開頭術など ) においては 体腔が侵襲 露出されるか 実質的な物理学的 生理学的損傷がもたらされるので 無菌操作 麻酔 鎮痛処置および補液 保温は不可欠である 小規模存命手術 ( 傷口の縫合 末梢血管へのカニューレ挿入など ) では体腔の露出はなく 物理的損傷はほとんど あるいはまったく生じないので その実施条件は大規模手術ほど厳密でない しかし 器材の減菌と適切な麻酔は必要である 侵襲性の高い大規模な存命手術は その操作を実施するのに十分な経験と知識を有する者の指導下で行わなければならない 55

56 5) 鎮痛処置 麻酔および術後管理実験動物の苦痛の軽減は 動物愛護の観点のみならず 実験成績の信頼性や再現性を確保するうえで重要である 鎮痛処置は 実験動物が示す痛みの症状を感知することから始まる 動物が痛みを感じている場合 鳴き声をあげる 沈鬱になる 異常な表情あるいは姿勢をとる 動かなくなるなど 種それぞれに特有の行動を示す 異常を感知するためには その動物種 ( あるいはその個体 ) が安らいでいる時の行動学的 生理 生化学的指標を知っておくことが重要である 研究の目的を損なうことのない鎮痛 麻酔方法を選ぶためには 必要に応じて医師 獣医師 薬剤師等の専門家に助言を求める 術後の回復期における動物の観察をどの程度まで行うかは動物種と手術内容による 環境温度管理 循環器 呼吸器の機能のモニタリングおよび術後の疼痛 特に麻酔の覚醒期の症状には特に注意する 不測の事態が発生したときの対処には 実験動物の健康管理に関する専門家に助言を求める モニタリング項目として 麻酔の深さと生理学的機能のチェック および臨床症状や一般状態の評価があげられる 正常体温の維持は 麻酔薬に起因する循環器ならびに呼吸器障害の予防に効果的である 覚醒期には 清潔で適正な温湿度に保たれた場所に実験動物を保管し 動物の状態を頻繁に観察する 水分および電解質バランスの維持のための非経口的輸液 鎮痛剤などの薬剤投与 術野の管理に留意する 6) 人道的エンドポイント人道的エンドポイント (humane endpoint) とは実験動物を激しい苦痛から解放するための実験を打ち切るタイミング ( すなわち安楽死処置を施すタイミング ) をいい 実験動物が死亡するまで実験を続けるような実験計画の設定 (death as endpoint) に対比して使われる用語である 動物実験等は安楽死処置をもって終了することを原則とする 動物実験等の最終段階において あるいは鎮痛剤 鎮静剤等では軽減できないような疼痛や苦痛から実験動物を解放する手段として安楽死処置を行う ( 苦痛軽減方法のひとつ ) 摂餌 摂水困難 苦悶の症状 ( 自傷行動 異常な姿勢 呼吸障害 鳴き声など ) 回復の兆しが見られない長期の外見異常 ( 下痢 出血 外陰部の汚れなど ) 急激な体重減少( 数日間で 20% 以上 腫瘍のサイズの著しい増大 ( 体重の 10% 以上 ) などが人道的エンドポイント適用の目安になる 人道的エンドポイントの設定に関しては該当する国際ガイドラインを参照する 56

57 苦痛度の高い動物実験等 例えば致死的な毒性試験 感染実験 放射線照射等を行う場合 動物実 験責任者は動物実験等を計画する段階で人道的エンドポイントの設定を検討する 7) 安楽死処置動物実験計画に従って動物実験終了後に実験動物を処分する場合 あるいは動物実験等の過程で実験動物に激しい苦痛がみられ 麻酔 鎮痛処置を加えることが研究の遂行上適用できないと判断された場合は動物実験実施者が安楽死処置を行う 安楽死処置に使用する薬剤や方法は 動物種および実験目的に依存して選択する 一般的には化学的方法 ( 過剰量のバルビツール系麻酔薬 非爆発性吸入麻酔薬の投与 炭酸ガス ) あるいは物理的方法 ( 頚椎脱臼 断頭 麻酔下での放血など ) によるが 動物福祉の観点からの実験動物に対する安楽死の方法の適否は国際間で判断が微妙に異なるので 動物実験責任者は必要に応じて実験動物の専門家に助言 指導を求めるとよい 安楽死処置とは 苦痛を伴うことなく実験動物に速やかな意識消失と死を誘導する行為をいう 動物の処分方法に関する指針 ( 平成 7 年 7 月 4 日総理府告示第 40 号 ) に従うほか 国際ガイドラインにも配慮すべきである 他の実験動物に苦痛を感じとられないような方法で安楽死処置を実行する 意識消失に至る過程で鳴き声をあげたり フェロモンを放出したりすることがあるので このことに十分配慮する 安楽死処置は 当該動物種に対する手技を習得した者が行い 実験動物の死を必ず確認する 8) 安全管理への配慮遺伝子組換え実験 放射性物質や放射線を用いる動物実験等 毒物 劇物 向精神薬等を用いる実験 病原体あるいは有害化学物質等を用いる動物実験等については それぞれの関係法令や規程等を遵守のうえ実施する 実験動物の死体や実験廃棄物の処理は 規程等が定める方法で適切に行う 特に 法令により規制の対象となる廃棄物については関係法令等を遵守する 9) 履行結果の報告動物実験責任者は 承認された動物実験等を履行した後 使用実験動物数 計画からの変更の有無 動物実験等の成果等について 規程等に従って機関等の長に報告する 機関等の長は 履行結果の適正性について 必要に応じて動物実験委員会に諮問する 第 5 実験動物の選択ならびに授受 動物実験等のデータの精度 再現性などの科学的信頼性は 実験動物の遺伝的品質のみならず 飼育環 境による影響を受けやすく 特に飼育環境の微生物学的統御は重要である したがって 実験に供する動 57

58 物を選ぶときには 遺伝学的 微生物学的品質に十分留意しなければならない なお 導入された実験動 物の健康管理と安全な飼育に関しては 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 また は 産業動物の飼養及び保管に関する基準 に従う 1) 実験動物の導入実験動物の導入に当たっては以下のことを考慮する 実験動物は合法的に入手しなければならない 遺伝子組換え動物や特定外来生物の授受およびげっ歯目やサル類に属する実験動物の輸入は関連法令に従わなければならない ( 脚注 ) 合目的的に生産され 微生物モニタリング成績もしくは感染症検査成績の添付された実験動物を用いることが望ましい 生産場におけるこれらの情報は実験動物を受け入れるか否かの判断に役立つ 搬入した実験動物はその都度 発注要件や外見上の異常等について検収し 動物種ならびに施設の状況に応じた方法で検疫 順化を行う 脚注 : 生きた哺乳類と鳥類およびげっ歯目 ウサギ目動物の死体を輸入する場合は輸入動物を原因とする人の感染症の発生を防ぐため 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 および 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に関する法律施行規則 等により動物の輸入が規制され 実験動物としてのげっ歯目にも輸入届出制度が適用される このほか 特定外来生物に該当する実験動物 ( カニクイザル アカゲザル タイワンザル等 ) を導入する場合は 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 および関連法令 特定動物に該当する実験動物 ( ニホンザル等のサル類 毒ヘビ等 ) を導入する場合は 動物の愛護および管理に関する法律 に基づく指定動物に関する基準等 遺伝子組換え動物に該当する実験動物を導入する場合は 遺伝子組換え生物等の飼養等の規制による生物の多様性の確保に関する法律 および関連省令 家畜に該当する実験動物( ブタ ヒツジ ヤギ等 ) を導入する場合は 家畜伝染病予防法 および関連省令 イヌを導入する場合は 狂犬病予防法 および関連法令の適用を受けるため それぞれ必要な手続きを行わなければならない 2) 検疫および順化検疫とは 施設等への感染症の侵入を防ぐために 新しく導入する実験動物について 健康状態が確認されるまで既存の動物から隔離し 症状の観察や必要に応じて微生物学的検査等を行う行為をいう 検疫および順化にあたっては以下の事項を考慮する 管理者は施設等の構造や衛生状態 動物種 動物実験等の目的に応じて あってはならない感染症を 実験動物管理者の意見を尊重して総合的に判断する 個々の動物実験等に必要な微生物統御は 動物実験責任者と実験動物管理者が協議する 供給元での微生物学的モニタリングの成績を検疫の参考資料とすることができる 生産業者からの情報入手は検疫の内容を考慮するうえで重要である 58

59 必要な検疫期間 人や既存の動物に対する危険性および検疫中における治療の要不要は 実験動物管理者が判断する マウスについては 体外受精 胚移植や帝王切開による微生物学的クリーニングの要不要も検討する 動物実験等への使用に先立ち 実験動物の生理学的 心理学的 栄養学的な面から順化期間を設ける必要がある 順化に要する期間じゃ輸送方法と所要時間 動物種および実験動物の使用目的によって異なる サル類に関しては 人や実験装置を含む環境への順化に十分な時間をかける 3) 輸送実験動物の輸送とは施設等に導入するための実験動物の施設等間にわたる移動をいう 輸送にあたっては以下の事項を考慮する 実験動物の輸送に当たる者は 実験動物の健康および安全ならびに実験動物による人への危害等の発生の防止に努める 輸送は 実験動物に疲労や苦痛を与えるばかりでなく動物実験等のデータにも影響するので 科学的に適正な動物実験等を実施するためには できるだけ短時間に完了するように努める 輸送中の実験動物には必要に応じて給餌 給水を行うとともに 空調 換気等により適切な温度を維持する 輸送中の実験動物による環境汚染の防止については 本質的には機関等における飼養および保管に関する対応と変わりない 輸送には公共の交通機関あるいは公道を利用するので 万一の事態を考慮して環境汚染防止に努める そのためには 実験動物の逸走を防ぐことのみならず 実験動物から微生物 汚物等が外に出にくい容器を用いる 輸送用の容器は 実験動物の逸走を防止する構造と強度を有し 軽く小型で転倒しにくいこと 震動等で蓋が開かないこと 通気性があること等が求められる 万一 実験動物が異常を来たした場合や逸走した場合等のために 連絡先 ( 住所 電話番号等 ) を表示する 国境を越えた移動は 生きた実験動物の国際航空輸送協会による規程 (International Air Transportation Association (IATA) Live Animal Regulations) に配慮する 4) 実験動物の授受における情報提供等実験動物の譲渡 販売をする者はその生理 生態 習性 適正な飼養および保管方法 微生物学的品質 感染性の疾病等に関する情報を提供し説明しなければならない 受け入れ施設等では検疫を行うほか必要に応じて適切な微生物学的クリーニング ( 体外受精 胚移植 帝王切開 里子法等 ) あるいは薬物投与 ワクチン接種などを行う 59

60 遺伝子組換え生物に該当する実験動物の授受は 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様 性の確保に関する法律 および 研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等にあたって執るべ き拡散防止措置等を定める省令 等の規制を受ける 第 6 実験動物の飼養および保管施設等において 動物愛護に配慮しながら動物実験等のデータの科学的信頼性を高め かつ 動物実験実施者 飼養者の安全を確保するためには 実験動物を適切に飼養 保管しなければならない その際には次の事項について検討する必要がある 飼養あるいは保管の目的 ( 試験研究か教育かなど ) 動物種 系統 性別 齢 体格 行動 履歴 健康状態等の個体の特徴 関連法令により 飼養等の許可が必要であるかどうか ( 特定動物や特定外来生物に該当する実験動物を飼養 保管等する場合には 国または自治体の許可が必要である ) 個別飼育か群飼育か 飼育期間 動物実験等の処置の内容 ( 身体への侵襲とその程度 日常的な観察項目など ) 遺伝子組換え操作 免疫抑制処置 感染性あるいは発がん性物質の投与 1) 飼養および保管の基本実験動物管理者および飼養者は 当該実験動物に固有の生理 生態 習性が発揮され ストレスをできる限り抑えることを目標に実験動物を飼養または保管する 実験動物に望ましい飼育環境は 科学上の目的を勘案しながら管理者等が自主的に決めるべきものである 異種または複数の実験動物を同一の施設等で飼養および保管する場合には 動物実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で その組み合わせを考慮した収容を行う 飼養者は 実験動物の健康および安全の保持のため 動物実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で適切な給餌および給水を行う 施設等の廃止に当たっては 実験動物の有効利用を図るために飼養または保管している実験動物を他の施設等に譲り渡すことも検討する 2) ケージ内環境と飼育室の環境ケージ内および飼育室の環境は換気により連結しているが 温度 湿度等に隔たりが生じる場合もある ケージ内環境の温 湿度およびガス状 粒子状物質の濃度は飼育室内に比べて一般に高値を示す このことに留意しないと飼育する実験動物の代謝および生理学的機能等に予想外の影響を及ぼし あるいは疾病に対する感受性を変化させることがある ケージ等の飼育機材には以下の配慮が求められる 動物種に応じた逸走防止の構造と強度を有すること 60

61 個々の実験動物が容易に摂餌 摂水できること 正常な体温を維持できること 排尿 排糞および自然な姿勢が維持できること 動物種固有の習性に応じて 実験動物自身を清潔で乾燥した状態に保てること 動物種に特有な習性に応じた動物間の社会的接触と序列の形成が可能であること 実験動物にとって安全であること ( 鋭利な辺縁や突出部がない ケージの間隙等に体や四肢を挟まれない ) できるだけ動物の行動を妨げずに観察できること 給餌 給水作業および給餌 給水器の交換が容易であること 洗浄 消毒あるいは減菌等の作業が容易な構造で それに耐える材質であること 床敷等の必要性およびその材質や交換頻度 (1) 飼育スペース飼育スペースが適切かどうかの判断には種々の要因が関与するので 動物の体重やケージサイズだけを考慮したのでは十分といえない 単に床面積を広げるより 高さを高くしたり 壁面積を広げたり 避難場所を設けたり ケージを複雑な作りにすることを必要とする動物種もある 動物の習性や行動を指標にすれば 飼育スペースが適切であるかどうかを判定できるであろう 文献的情報 (llar Guide for the Care and Use of Laboratory Animals) 等のほか 専門家の意見 および研究遂行上の必要性も考慮しなければならない (2) 環境温度および湿度恒温動物が快適に過ごすためには 体温が正常範囲に維持されなければならない 動物種ごとに求められる適切な温度と湿度の範囲は 科学的根拠に基づく推奨値が教科書等に詳述されている なお 外科処置のための麻酔から完全に覚醒していない実験動物 被毛を欠く実験動物 母獣から離された新生子 孵化後数日以内のヒナ等に対しては 室温の温度設定を高めるか 局所的に保温する必要がある (3) 換気換気の目的は 隣接する空間との間に静圧差を設けることにより 適度の酸素を供給するとともに 動物体内 照明装置および機器類などから発する熱負荷を除去し ガス状 粒子状物質を希釈し 室内空気の温度 湿度を調整することである ケージ内の換気が飼育室内のそれを反映しているとは限らないので注意する 実験動物の飼育環境を適正に保つために 空調系はきわめて重要である したがって 空調装置の運転状況の把握だけでなく 飼育室の温湿度や換気回数等を実測するとともに定期的に装置の保守点検が必要である (4) 照明照明は各種動物に生理学的 形態学的影響を与え 行動に変化をもたらすことがある 不適切な 61

62 照明時間 照度および光線スペクトルは実験動物にとってストレスとなる 多用される実験動物の多くは夜行性であることに配慮する なお アルビノラットは他の動物種に比べて光毒性による網膜症に侵されやすい また 照明の暗期におけるわずかな光の漏洩が げっ歯類の性周期に影響することがある (5) 飼料飼養者は動物実験責任者の特別な指示がない限り 実験動物の嗜好にあった汚染のない栄養学的に適正な飼料を毎日与える また 飼料を介して病原微生物およびそれを伝播するベクター ( 昆虫など ) あるいは汚染化学物質等が施設等に持ち込まれないように注意する 飼料およびその原料を処理 保管する区域は清潔に保ち 害虫の侵入防止対策を整える 飼料の保存期間は 保存温度や飼料の品質等を踏まえて飼料ごとに実験動物管理者が判断する 給餌器は摂餌しやすいように また 糞尿で汚染されないように管理する (6) 飲水飼養者は 給水瓶や自動給水装置などの給水器を毎日点検し 適切に機能していることおよび清潔に保たれていることを確認する 自動給水装置からの飲水に慣れていない個体は 観察を怠ると脱水状態に陥るおそれがある このような場合は 飲水方法を丁寧に訓練しなければならない 給水瓶は微生物の伝播を予防するうえで 水を補充するのではなく給水瓶自体を交換するほうがよい 3) 記録類の保存管理者等は 実験動物の入手先 飼養の履歴 病歴等ならびに飼育環境等に関する記録台帳を整備する等 実験動物の記録管理を適正に行うよう努め 施設等での実験動物の飼養および保管に役立てる このような資料は動物実験等のデータの信頼性評価にも有用である 第 7 実験動物の健康管理実験動物の健康管理は科学的に行わなければならない 実験動物管理者および動物実験実施者は 実験動物が動物実験等の目的と無関係に傷害を負い または疾病にかかることを予防するため 必要な健康管理を行わなければならない また 動物実験等の目的と無関係に傷害を負い または疾病にかかつた場合には 動物実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で 適切な治療等を行う このため 実験動物管理者 動物実験実施者および飼養者は 実験動物の健康状態に関する情報を相互に提供し 速やかに必要な措置を講じるよう努めなければならない 実験動物の健康管理は動物種の生態 習性あるいは生理 解剖学的特性を理解し その正常と異常を区別し さらに実験処置等による異常とそれ以外の原因による異常を区別する必要があるため 実験動物管理者のみならず関係者の協力が不可欠である また 必要に応じて それぞれの動物種や疾病等の専門家に助言を求める 62

63 実験動物の健康管理において 感染症の発生予防は動物や人への影響 実験成績への影響等から特に重要であり 動物種や動物実験等の目的に応じて 実験動物の検疫 隔離ならびに微生物モニタリングの実施を検討しなければならない 検討にあたっては以下の点を考慮する 実験動物から人への感染の事例として マウスまたはハムスター類に起因するリンパ球性脈絡髄膜炎 ラットに起因する腎症候性出血熱 およびサル類に起因するヘルペス B ウイルス感染や細菌性赤痢等が国内外で報告されている トリ類を動物実験等に使用する場合は オウム病クラミジアおよびサルモネラの感染に注意する カメ類に関してはミドリガメを介したサルモネラの感染が報告されている 輸入サル類の飼養にあたっては 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 および関連法令の規定により 施設等の事前の届出や細菌性赤痢等の発生時の届出が必要である 家畜に該当する実験動物の健康管理において 家畜伝染病予防法 および関連法令で規定される感染症 ( 家畜伝染病 属出伝染病 ) に留意し 異常が観察された場合には 獣医師の診断 助言を求める 検疫の重要課題は不顕性感染の摘発である 実験処置というストレスによる不顕性感染の顕性化を予防することにより 実験成績の信頼性を確保するとともに 施設等における感染症の蔓延を防止する 検疫において配慮すべき事項については 第 5 章において述べる ある種の動物に対しては病原性が低く不顕性感染で経過する病原体でも 他の動物種に感染すると発病する事例があるので 動物種ごとの隔離飼育を原則とする 動物実験等が開始されてからの健康管理には 実験動物の症状による異常の早期発見と処置のほかに マウス ラット モルモット ウサギ等の小動物では 定期的な微生物モニタリングによる健康状態の確認が有効である 微生物モニタリング成績は 施設等の感染症対策にも役立つ 他の機関等に実験動物を提供する場合 獣医師が発行する健康証明書の提出が求められることがある 施設等で独自の検査や健康証明書の発行等ができない場合 実験動物の検査機関に依頼することも可能である 第 8 施設等管理者は 実験動物管理者の意見を尊重して 研究遂行上の要件 動物の生理 生態 習性および衛生管理のための必要条件を調和させながら施設等を構築 運営する 施設等の床 内壁 天丼および附属設備等は清掃 消毒が容易である等 衛生状態の維持および管理が容易な構造とするとともに 実験動物が突起物 穴 くぼみ 斜面等により傷害等を受けるおそれがない構造にする ケージ等の点検 保守により実験動物の逸走や負傷を防止し 実験動物の身体を快適に保ち 衛生管理や日常作業を容易にする 施設等の整備に当たっては 次の事項を検討する 実験動物の飼養 保管設備 器材の洗浄や消毒等を行う衛生設備および実験設備を設置する 63

64 外部からの野生動物の侵入を防ぐための構造と強度を確保する 実験動物が逸走しない構造および強度を確保する 病原体の感染動物実験 放射性物質を用いる動物実験等を行う施設等では 感染動物 化学物質を投与した実験動物 放射性物質で処置された実験動物の逸走を確実に防ぐための設備を設ける 臭気 騒音対策に必要な構造および廃棄物の保管に必要な設備を設ける 動物実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で 実験動物に過剰なストレスがかからないような広さと温度 湿度 換気 照度等を保つ 動物の種類や実験の目的に応じて 施設等の環境を恒常的に保つために必要な空調設備等を設ける 易感染性の実験動物を飼育する施設等では 微生物統御等に必要な衛生設備や空調設備等を設ける 動物実験実施者および飼養者が危険を伴うことなく作業ができる構造を確保する 必要に応じて 安全キャビネット ドラフトチャンバー 局所排気装置などの設備 備品を整備し 労働災害の防止に備える また 動物実験実施者 飼養者への教育訓練を通じて安全な操作方法等の周知を図る ビニールアイソレータ等飼育装置のガス減菌を行う際には 必要に応じてガスマスクを着用する オートクレーブやエチレンオキシドガス滅菌器などは 法令に定められた定期点検に加えて 日常の始業時点検等を励行する 第 9 安全管理機関等の長は 関連法令に基づき施設等における業務について安全衛生の確保に努めるもまた 実験動物管理者 動物実験実施者および飼養者が実験動物に由来する疾病にかかることを予防するため 必要な設備を整えるとともに健康管理を行う 物理的 化学的に危険な材料または病原微生物 ( 以下 危険因子 ) を取扱う動物実験等 ならびに遺伝子組換え生物を用いる動物実験等においては 人や実験動物の安全と健康 生態系への影響 実験動物が障害を受けることによる実験結果の信頼性の低下等が起こらないようにしなければならない また 動物実験実施者および周辺施設等に対する公衆衛生 生活環境及び生態系保全上の支障を防止するために必要な措置を請じなければならない 1) 危険因子の把握と取扱い機関等の長および管理者は労働安全衛生上の危険因子を把握する その危険度評価に当たっては 必要に応じて専門家に意見を求める 動物実験責任者は実験計画の立案段階で実験動物管理者に危険因子の種類と危険性について説明し 危険因子を有する実験動物の飼養 保管場所や安全設備の使用について協力 64

65 を求める また 動物実験責任者は動物実験実施者および飼養者に危険因子の危険性やその取扱い方法および災害防止等に必要な情報を提供する 病原微生物および化学物質の危険度に対する評価は 関連するガイドラインあるいはデータベース等を参考に行う 危険因子を使用する区域や部屋には危険因子の表示を行う なお遺伝子組換え実験 電離放射線を使用する動物実験等については 法の定めに従って表示する 2) 実験動物による危害等の防止動物実験等に関わる特有の危険因子として 病原体に自然感染した実験動物から人への感染 実験動物の被毛等によるアレルギー 実験動物による咬傷や掻傷などがある 実験動物管理者 動物実験実施者および飼養者は当該実験動物の取扱い方法について相互に情報の提供等を行い 実験動物による危害を予防する 動物実験等の実施において実験動物による咬傷を受けないように 動物実験実施者および飼養者にあらかじめ必要な教育訓練を行う 毒ヘビなどの有毒動物 サル類 イヌ等による咬傷等の事故に備え 必要な救急医薬品を備えるとともに 事故発生時に医師等による迅速な救急措置が行える体制を整備する 実験動物の飼養及び保管並びに動物実験等に関係のない者が 実験動物に接することのないよう必要な措置を講じる 3) 実験動物の逸走時の対応管理者等は 実験動物が保管設備等から逸走しないように 必要な措置を講じる 作業時以外は実験動物を収容するケージの蓋をきちんと閉め あるいはケージの扉に鍵をかける 飼育室のドアは常時閉鎖とし 必要に応じて施錠する 作業の開始時および終了時に実験動物数を確認する 実験動物が施設等から逸走した場合を想定した措置方法等をあらかじめ規程等に定める 人に危害を加える等のおそれがある実験動物が施設等から外部に逸走した場合には 速やかに関連機関に連絡する 4) 緊急時の対応管理者は 関係行政機関との連携の下 地域防災計画等との整合を図りつつ 地震 火災等の緊急時に採るべき措置に関する計画をあらかじめ作成する 緊急事態が発生したときは 速やかに 実験動物の保護ならびに実験動物の逸走による人への危害等および環境保全上の問題等の発生防止に努める 65

66 休日や夜間ならびに非常時の連絡網を整備し 緊急連絡体制を確立する 5) 生活環境の保全管理者等は 実験動物の汚物の適切な処理を行うとともに施設等を常に清潔にして 微生物等による環境の汚染および悪臭 害虫等の発生の防止を図る また施設等の整備により騒音の防止を図ることによって生活環境の保全に努める 動物実験等により発生した実験動物の死体や汚物等の廃棄物は 各自治体における廃棄物の分類に従って適正に処理する これらを一時的に保管する場合 悪臭の拡散や衛生昆虫等の飛来を防止する 動物実験等に使用した注射筒や注射針は 感染性の医療系廃棄物として専用の容器に回収し 内容物の飛散等が生じないように厳重に保管し 各自治体の条例等に従って処理する 第 10 教育訓練等の実施機関等の長は 実験動物管理者 動物実験実施者および飼養者の別に応じて必要な教育訓練が確保されるように努める 教育訓練は 動物実験等に従事する前に実施する必要があり その後も必要に応じて実施することが望ましい 教育訓練を実施した場合は規程等の定めに従って 実施日 教育内容 講師および受講者の氏名等を記録し 保存する 教育訓練の項目は 機関等の業務の内容を勘案して規程等で定める 適正な動物実験等の実施の観点から 次の項目を教育訓練の対象に含めることが望ましい 関連法令 条例 指針等および規程等に関する事項 動物実験等および実験動物の取扱いに関する事項 実験動物の飼養保管に関する事項 安全確保に関する事項 施設等の利用に関する事項 第 11 その他機関等の長は 動物愛護に配慮した科学的な動物実験等の推進を図るため 指針等ならびに規程等への適合性に関し 定期的に自己点検 評価を行う また 当該機関等以外の者による検証を行うことを考慮する 自己点検 評価等の記録は 規程等に従って一定期間保存する 機関等の長は 規程等に基づき機関等における動物実験等に関する情報について 個人情報や研究情報の保護および正当な企業活動への影響に配慮しつつ それぞれ適切と判断された方法で公開を行い 当該機 66

67 関等における動物実験等に係る情報の社会的透明性の向上に努める 附則本ガイドラインの見直し本ガイドラインは 関連する研究領域の進展や社会状況の変化 関連法令の改正等に対応するため 必要に応じて見直しを検討する 67

68 参考文献 (* 原本記載の URL の内 既に廃止あるいは変更されているものは下段に ( ) で 2013 年 2 月現在の URL を記した ) 1. 関連法令 指針等 1) 動物の愛護及び管理に関する法律 ( 2) 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 ( 3) 動物の処分方法に関する指針 ( 4) 文部科学省研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針 ( 5) 厚生労働省厚生労働省における動物実験等の実施に関する基本指針 ( 6) 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律 ( 7) 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 ( 8) 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 ( 9) 家畜伝染病予防法 ( 10) 狂犬病予防法 ( 11) 文部省学術国際局料大学等における動物実験について ( 通知 ) 1987 ( 68

69 12) 文部科学省研究振興局大学等における実験動物の導入について ( 通知 ) ) 日本学術会議動物実験ガイドラインの策定について ( 勧告 ) 1980 資料の参照をご希望の場合は日本学術会議 ( ) までご連絡ください 14) 日本学術会議生命科学の進展と社会合意の形成特別委員会報告教育 研究における動物の取り扱い 1997 資料の参照をご希望の場合は日本学術会議 ( ) までご連絡ください 15) 日本学術会議第 7 部会報告動物実験に対する社会的理解を促進するために ( 提言 ) ) 文部省学術審議会特定研究領域推進分科会バイオサイエンス部会大学等における研究用微生物の安全管理マニュアル ( 案 ) 関連法令の開始悦書等及び教科書等 1) 動物愛護管理法令研究会編著. 動物愛護管理業務必携.( 株 ) 大成出版 ) 動物愛護論研究会編著. 改正動物愛護管理法 Q&A.( 株 ) 大成出版 ) 実験動物飼育保管研究会編. 実験動物の使用及び保管等に関する基準の解説. ぎょうせい ) 動物処分方法関係専門委員会. 動物の処分方法に関する指針の解説. 日本獣医師会 ) 国立大学動物実験施設協議会. 感染動物実験における安全対策 ) 国立大学動物実験施設協議会 / 公私立大学実験動物施設協議会. 大学等における腎症候性出血熱予防指針 ) 日本建築学会編. 実験動物施設の建築および設備. アドスリー ) 日本実験動物協会編. 実験動物の技術と応用 入門編および実践編. アドスリー ) 日本実験動物協会編. 実験動物の微生物モニタリングマニュアル. アドスリー ) 前島一淑監修. 実験動物感染病の対応マニュアル. アドスリー 国際 海外の指針 教科書 1)Russell W &Burch R. The principles of humane experimental technique. Chapter 4. The source, incidence, and removal of inhumanity. The removal of inhumanity: The 3R7s 1957.( 2)ICRAS (International Council for Laboratory Animals). Guidelines for the regulation of animal experimentation )CIOMS involving animals (Council for International Organizations of Medical Science)/WHO. International guiding principles for biomedical research. 69

70 4)ILAR (Institute for Laboratory Animal Research)-NRC (National Research Council). Guide for the care and use of laboratory animals (7 th edition). National Academy Press ( 邦訳鍵山直子 野村達次完訳. 実験動物の管理と使用に関する指針. ソフトサイエンス社.1997.) *2012 年に 8 th editionが発行 翻訳されている 5)European Communities ( 現 European Union). Council Directive 86/609/EEC )SCAW (Scientists Center for Animal Welfare). Categories for biomedical experiments based on increasing ethical concerns for non-human species ( 解説国立大学実験施設協議会. 動物実験処置の苦痛分類に関する解説.2004.) 7)CCAC (Canadian Council on Animal Care). Guidelines on choosing an appropriate endpoint in experiments using animals for research, teaching and testing )ILAR-NRC. Humane endpoints for animals used in biomedical research and testing. ILAR Journal 41 (2) Special edition )UK Co-ordinating Committee on Cancer Research. UKCCR guidelines for the welfare of animals in experimental neoplasia )AVMA (American Veterinary Medical Association) report of the AVMA panel on euthanasia. JAMA 218 (5) )Working Party of the European Commission. Recommendation for euthanasia of experimental animals Part1. Laboratory Animals 30, & Part2. Laboratory Animals 31, 1-32, )EFPIA (European Federation of Pharmaceutical Industries Associations) & ECVAM (European Centre for the Validation of Alternative Methods). A good practice guide to the administration of substances and removal of blood, Including routes and volumes )Frecknell P. laboratory animal anaestesia (2 nd ed). Academic Press ( 邦訳倉林譲監修. ラボラトリアルアニマルの麻酔 げっ歯類 犬 猫 大動物. 学窓者 ) 14)Smith & Swindle (eds.). Research animal anesthesia and surgery. SCAW )IATA (International Air Transportation Association). IATA live animal regulations (22 nd edition) 16)U.S. Department of Health and Human Services, Centers for Disease Control and Prevention, and National Institutions of Health. Biosafety in microbiological and biomedical laboratories (BMBL) (4 th ed.) 1999.( 邦訳倉田毅訳.CDC NIH. 微生物学 医学実験室のバイオセーフティ. 第 3 版. 医学書林.1996.) 70

71 17)U.S. National Research Council. Occupational Health and Safety in the Care and Use of Research Animals ( 邦訳日本実験動物環境研究会編 ( 黒澤努 佐藤浩監訳 ). 実験動物の管理と使用に関する労働安全衛生指針. アドスリー )Hau J & van Hoosier, Jr. G. Hand book of laboratory animal science (2 nd ed.). vol. 1 Essential principles and practices. Vol. 2 Animal models. CRC Press

72 別添 動物実験の適正な実施に向けガイドライン策定 に関する第二部拡大役員会 部長金澤一郎 ( 第二部会員 国立精神 神経センター総長 ) 副部長唐木英明 ( 第二部会員 東京大学名誉教授 ) 幹事廣橋説雄 ( 第二部会員 国立がんセンター研究科長 ) 幹事鷲谷いづみ ( 第二部会員 東京大学大学院教授 ) 浅島誠 ( 第二部会員 副会員 東京大学大学院教授 ) 大隅典子 ( 第二部会員 東北大学大学院教授 ) 谷口克 ( 第二部会員 独立行政法人理化学研究所免疫 アレルギー科学総合研究センター長 ) 野本明男 ( 第二部会員 東京大学大学院教授 ) 宮下保司 ( 第二部会員 東京大学教授 ) 矢野秀雄 ( 第二部会員 京都大学大学院教授 ) 大野泰雄 ( 国立医薬品食品衛生研究所副所長 ) 尾崎博 ( 東京大学大学院農学生命科学研究科教授 ) 鍵山直子 ( 財団法人実験動物中央研究所上級研究員 ) 篠田義一 ( 東京医科歯科大学大学院石学総合研究科教授 ) 玉置憲一 ( 財団法人実験動物中央研究所副所長 ) 八神健一 ( 筑波大学生命科学動物資源センター長 ) オブザーバー ( 各省代表 1 名記載 ) 松尾泰樹 ( 文部科学省研究振興局ライフサイエンス課長 ) 古川展代 ( 厚生労働省大臣官房厚生科学課課長補佐 ) 東海林克彦 ( 環境省自然環境局総務課動物愛護管理室長 ) 72

73 動物実験の適正な実施に向けたガイドライン策定 に関する 第二部拡大役員会ワーキンググループ 委員長玉置憲一 ( 財団法人実験動物中央研究所副所長 ) 谷口克 ( 第二部会員 独立行政法人理化学研究所免疫 アレルギー科学総合研究センター長 ) 宮下保司 ( 第二部会員 東京大学教授 ) 大野泰雄 ( 国立医薬費食品衛生研究所副所長 ) 鍵山直子 ( 財団法人実験動物中央研究所上級研究員 ) 狩野繁之 ( 国立国際医療センター研究所適正技術開発 移転研究部部長実験動物管理室長 ( 併任 )) 佐神文郎 ( エーザイ株式会社創薬研究本部本部長付担当部長 ) 篠田義一 ( 東京医科歯科大学大学院教授 ) 寺門誠致 ( 農林漁業金融公庫技術参与 ) 八神健一 ( 筑波大学生命化学動物資源センター長 ) 横内圀生 ( 社団法人か蓄改良事業団顧問 家畜改良技術研究所長 ) オブザーバー ( 各省代表 1 名記載 ) 松尾泰樹 ( 文部科学省研究振興局ライフサイエンス課長 ) 古川展代 ( 厚生労働省大臣官房厚生科学課課長補佐 ) 東海林克彦 ( 環境省自然環境局総務課動物愛護管理室長 ) 73

74 74

75 動物の殺処分方法に関する指針 ( 総理府 環境省告示 ) 75

76 動物の殺処分方法に関する指針 平成 7 年 7 月 4 日総理府告示第 40 号改正平成 12 年 12 月 1 日環境省告示第 59 号同 19 年 11 月 12 日環境省告示第 105 号 第 1 一般原則管理者及び殺処分実施者は 動物を殺処分しなければならない場合にあっては 殺処分動物の生理 生態 習性等を理解し 生命の尊厳性を尊重することを理念として その動物に苦痛を与えない方法によるよう努めるとともに 殺処分動物による人の生命 身体又は財産に対する侵害及び人の生活環境の汚損を防止するよう努めること 第 2 定義この指針において 次の各号に掲げる用語の意義は 当該各号に定めるところによる (1) 対象動物この指針の対象となる動物で 動物の愛護及び管理に関する法律 ( 昭和 48 年法律第 105 号 ) 第 44 条第 4 項各号に掲げる動物 (2) 殺処分動物対象動物で殺処分されるものをいう (3) 殺処分殺処分動物を致死させることをいう (4) 苦痛痛覚刺激による痛み並びに中枢の興奮等による苦悩 恐怖 不安及びうつの状態等の態様をいう (5) 管理者殺処分動物の保管及び殺処分を行う施設並びに殺処分動物を管理する者をいう (6) 殺処分実施者殺処分動物の殺処分に係る者をいう 第 3 殺処分動物の殺処分方法殺処分動物の殺処分方法は 化学的又は物理的方法により できる限り殺処分動物に苦痛を与えない方法を用いて当該動物を意識の喪失状態にし 心機能又は肺機能を非可逆的に停止させる方法によるほか 社会的に容認されている通常の方法によること 第 4 補則 1 殺処分動物の保管に当たっては 家庭動物等の飼養及び保管に関する基準 ( 平成 14 年環境省告示第 37 号 ) 展示動物の飼養及び保管に関する基準 ( 平成 16 年環境省告示第 33 号 ) 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 ( 平成 18 年環境省告示第 88 号 ) 及び 産業動物の飼養及び保管に関する基準 ( 昭和 62 年総理府告示第 22 号 ) の趣旨に沿って適切に措置するよう努めること 2 対象動物以外の動物を殺処分する場合においても 殺処分に当たる者は この指針の趣旨に沿って配慮するよう努めること 76

77 遺伝子組換え動物を用いた実験について ( 文部科学省 ) 77

78 78

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89 東京大学動物実験実施マニュアル 平成 19 年 4 月 ( 平成 28 年 4 月改定 ) 東京大学 89

90 目次 はじめに 92 第 1 章総則 目的 2. 適用範囲 3. 定義 第 2 章部局長及び部局動物実験委員会の実施事項 94 第 3 章従事者等の実施事項 動物実験責任者の実施事項 2. 施設等責任者及び実験動物管理者の実施事項 3. 動物実験実施者及び飼養者の実施事項 第 4 章動物実験等の実施 動物実験計画の立案 2. 実施上の留意事項 3. 苦痛の軽減 排除 4. 安楽死処置 第 5 章実験動物の導入と飼養 保管 実験動物導入前の留意事項 2. 実験動物の導入時の留意事項 3. 飼養 保管の留意事項 第 6 章動物処置室及び動物実験 飼育室 100 第 7 章実験廃棄物の処理 101 第 8 章安全確保と健康管理 動物実験等に係わる危険因子と対策 2. 健康管理 第 9 章異常事態とその対応 動物実験等に係わる異常事態の事例とその対応 2. 事故報告書の提出 3. 災害時の対応 第 10 章教育訓練等の実施 104 第 11 章自己点検と評価 104 第 12 章情報公開 104 第 13 章記録等の保存 104 東京大学動物実験実施規則 105 MEMO

91 ( 別冊 1) 別紙様式 (WORD ファイル ) 別紙様式 1 : 動物実験計画書別紙様式 2-1: 動物実験変更計画書別紙様式 2-2: 動物実験従事者変更計画書別紙様式 3 : 動物実験終了報告書別紙様式 4-1: 施設等設置 ( 変更 ) 申請書別紙様式 4-2: 施設等廃止申請書別紙様式 5-1: 動物実験実施状況報告書別紙様式 5-2: 施設等利用状況報告書別紙様式 6 : 動物実験等の実施上の事故について ( 事故報告書 ) ( 別冊 2) 別紙様式の記入要領 * 医学部様式については動物実験計画書等 (p.133 ) の作成の手引きを参照のこと ( 参考 1) 補遺補遺 1: 倫理基準による医学生物学実験処置に関する分類 ( 改編 ) 補遺 2: 各種動物に対する麻酔の実際補遺 3: 各種動物において許容される安楽死処置補遺 4: 実験動物の遺伝的及び微生物学的品質補遺 5: 遺伝子組換え生物の譲受等または譲渡等における情報提供補遺 6: 動物の輸入届出制度の概略補遺 7: 推奨される動物飼育スペース補遺 8: 実験動物の飼養 保管において推奨される飼育環境基準値補遺 9: 動物実験等に係る廃棄物の処置と分類の原則補遺 10: 平時及び災害時の対応 ( 参考 2) 資料集資料 1: 動物の愛護及び管理に関する法律資料 2: 動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針資料 3: 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準資料 4: 動物の処分方法に関する指針資料 5: 研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針資料 6: 動物実験の適正な実施に向けたガイドライン資料 7: 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律資料 8: 研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令資料 9: 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律資料 10: 動物の輸入届出制度資料 11: 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律案資料 12: 動物実験処置の苦痛分類に関する解説資料 13: 実験動物の授受に関するガイドラインマウス ラット編 * 参考 2 資料集についてはライフサイエンス研究倫理支援室の HP 参照のこと 91

92 はじめに地球上の生物の生命活動を科学的に理解することは 人類の福祉 環境の保全と再生等の多くの課題の解決に重要である 動物実験はそのために必要な手段であり 科学研究の一般原則に従い 研究目的 意義が明確で 科学的手法により再現性 普遍性のある結果を要求される 動物実験は同時に 動物の愛護 福祉への精神的及び実験操作上の具体的配慮が求められる すなわち 動物実験に関する理念である 3R Replacement( 科学上の利用の目的を達することができる範囲において できる限り動物を供する方法に代わり得るものを利用することをいう ) Reduction( 科学上の利用の目的を達することができる範囲において できる限りその利用に供される動物の数を少なくすることをいう ) 及び Refinement( 科学上の利用に必要な限度において できる限り動物に苦痛を与えない方法によってしなければならないことをいう ) に配慮して行わなければならない そして 動物実験を実施する本学の教職員 学生及び関係者の安全の確保と 本学及び周辺の環境の保全に努めることも忘れてはならない 近年 社会環境の変化を受けて実験動物及び動物実験に係る法令や指針等が制定あるいは改定された 本マニュアルの改定にあたってはこれらも踏まえて 研究者が配慮すべき事項を網羅的に記載するように努めた 今後のさらなる科学の発展や社会の動向に伴い 内容は変更されまた新たな事項も追加されていくであろう 研究者は動物実験に際して 科学的観点 のみならず 動物愛護の観点 安全確保の観点 環境保全の観点 に常に配慮し 適正な動物実験の実施に向けて重ねて研鑽することを望む 第 1 章総則 1. 目的本マニュアルは 東京大学 ( 以下 本学 という ) において教員 職員 学生等が 教育及び研究のために動物実験等を計画し実施する際に 科学的な観点並びに 動物愛護の観点 安全確保の観点 環境保全の観点から見て適切に行われるよう 付記に記した法律等及び東京大学動物実験実施規則に基づき その基本的原則及び具体的な方法を解説するものである 付記 : 本マニュアルは 動物の愛護及び管理に関する法律 ( 昭和 48 年法律第 105 号 ) ( 資料 1) 動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針 ( 平成 18 年環境省告示第 140 号 ) ( 資料 2) 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 ( 平成 18 年環境省告示第 88 号 ) ( 資料 3) 動物の殺処分方法に関する指針 ( 平成 7 年 7 月総理府告示第 40 号 ) ( 資料 4) 及び文部科学省が策定した 研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針 ( 平成 18 年 6 月 ) ( 資料 5) 並びに日本学術会議が作成した 動物実験の適正な実施に向けたガイドライン ( 平成 18 年 6 月 ) ( 資料 6) を踏まえている また 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律 ( 平成 15 年法律第 97 号 ) ( 資料 7) 研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令 ( 平成 16 年 1 月文部科学省 環境省令第 1 号 ) ( 資料 8) 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 ( 平成 16 年法律第 78 号 ) ( 資料 9) 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 ( 平成 10 年 10 月法律第 114 号 ) ( 資料 10 11) 等の動物実験に係る法律等も踏まえている ( 以下 法律等 という ) 2. 適用範囲本マニュアルは 本学における動物実験等に適用する 付記 : 本学における動物実験等 とは 本学内で行われる全ての動物実験等の他に 本学教職員が動物実験責任者として本学外で実施する動物実験等も該当する 3. 定義本マニュアルにおいて 次の各号に掲げる用語の定義は 法律等を踏まえてそれぞれ以下に定めるとおりとする 1) 動物実験等本学における 動物を教育 試験研究または生物学的製剤の製造の用 その他の科学上の利用に供することをいう ( 実験動物の飼養及び保管も含む ) 2) 実験動物動物実験等の利用に供する哺乳類 鳥類及び爬虫類に属する動物をいう 92

93 付記 : 畜産に関する飼養管理の教育若しくは試験研究または畜産に関する育種改良を目的とした実験動物 ( 一般に 産業用家畜と見なされる動物種に限る ) の飼養または保管 及び生態の観察を行うことを目的とした実験動物の飼養または保管については 本規程を適用しないが 動物実験計画書を提出することができる ただし 上記の目的であっても 外科的措置を施して研究を行う場合や薬理学実験による研究を行う場合は本規程の適用を受ける また 解剖学 生理学 病理学等の基礎科学から 応用獣医学 臨床獣医学等の教育 実習に供する場合も本マニュアルの適用を受ける なお 畜産動物については 産業動物の飼養及び保管に関する基準 ( 平成 25 年環境省告示 85 号 ) 生態の観察については 家庭動物等の飼養及び保管に関する基準 ( 平成 19 年環境省告示 104 号 ) に準じて行う また 上記以外の動物 ( 魚類 両生類 昆虫類等 ) を用いる教育または試験研究においても 本マニュアルに準じて適切に行い 必要に応じて動物実験計画書を提出することができる 3) 施設等実験動物の飼養 保管または動物実験等を行う 本学内に設置された区域 ( 室 設備 建物 ) をいう 本学外の施設等は除外する 動物処置室 動物の実験処置または検査解析のみ ( 手術 採血 試料採取 観察 行動解析 検査 投薬 治療等 ) を行う ただし 短期間の一時的保管を含む 動物実験 飼育室 動物実験等を行い 処置が行われた実験動物を飼養 保管する 動物の実験処置前の実験動物の飼養 保管及び繁殖も含む 飼養保管室をいう 動物実験施設 複数の動物処置室 動物実験 飼育室が同一の責任者の下で運営管理される施設等をいう 4) 動物実験計画動物実験等を行うために事前に立案する計画をいう 5) 動物実験実施者動物実験等を実施する者をいう 6) 動物実験責任者動物実験実施者のうち 個々の動物実験計画に係る業務を統括する者をいう 教授 准教授 講師 助教または助手が担当する 7) 管理者部局内の実験動物及び施設等を包括的に管理する者をいう 部局長が担当する 8) 施設等責任者個々の施設等の管理を担当する責任者をいう 動物処置室を管理する 動物処置室責任者 動物実験 飼育室を管理する 動物実験 飼育室責任者 及び動物実験施設を管理する 動物実験施設責任者 を定める 教授または准教授が担当する 9) 実験動物管理者動物実験 飼育室及び動物実験施設において 施設等責任者を補佐し 実験動物に関する知識及び経験を有する実験動物の管理を担当する者をいう _ 付記 : 実験動物管理者は 実験動物の飼養 保管を行う施設等において実験動物の飼養と保管状況を把握し必要な指導 助言を行う者であり 教員または職員が担当する 所属する教職員が少なく選任できない等のやむを得ない場合を除き 原則 施設等責任者とは別な者を選任する 複数の研究室が利用する共同の動物実験 飼育室または動物実験施設の場合でも 1 名でよい 10) 部局実験動物管理者部局内の実験動物管理者に係る業務を担当する者をいう 実験動物管理者に対して助言と指導を行う 11) 飼養者実験動物管理者または動物実験実施者の下で実験動物の飼養または保管に従事する者をいう 12) 従事者等動物実験責任者 動物実験実施者 施設等責任者 実験動物管理者及び飼養者をいう 13) 安全管理上注意を要する動物実験等当該動物実験等を行った実験動物について 拡散防止措置または物理的封じ込め処置を必要とする動物実験等 もしくは特に安全確保や環境保全に配慮する必要がある動物実験等をいう 遺伝子組換え動物 特定動物または特定外来生物を飼養 保管及び利用する動物実験等 病原微生物または遺伝子組換え微生物を接種する動物実験等 もしくはこれら微生物を排出する細胞または組織を接種または移植する動物実験等 付記 : 遺伝子組換え技術等によって得られた核酸や組換え核酸を有する生物を 遺伝子組換え生物等 と定義している よって 遺伝子導入や遺伝子組換え微生物の感染を行った培養細胞を動物に接種または移植した場合も 個体の一部とみなされる ( 生着している ) のであれば その個体は遺伝子組換え動物に該当する 放射性物質や放射線を用いる動物実験等 有害化学物質等を用いる動物実験等 その他物理的 化学的 生物学的に安全管理上注意を要する動物実験等 93

94 第 2 章部局長及び部局動物実験委員会の実施事項部局長は 当該部局における動物実験等の実施に関して直接責任を負う そして部局の動物実験等の実施状況を把握し総長に報告する 部局長は部局動物実験委員会 ( 以下 部局委員会 という ) を設置し委員を任命して 動物実験等に関する事項について諮問する 付記 : 部局内規等の制定及び部局委員会の設置がなされていない部局において動物実験等の計画がある場合 部局長は部局委員会が設置されている他の部局の部局長に審査等を依頼することができる また部局委員会は 審議し判断ができない事案を本学の動物実験専門委員会 ( 以下 専門委員会 という ) に審査等を要請することができる (1) 部局長は 動物実験等に関する部局内規等の立案 制定 改廃を行う (2) 部局長は 当該部局における動物実験等の実施について 実験方法の改善の勧告 動物実験計画の変更 動物実験等の一時停止命令及び承認の取り消しを行うことができる (3) 部局長は 当該部局における動物実験計画について 動物実験責任者に 動物実験計画書 ( 別紙様式 1) ( 一部変更する場合は 動物実験変更計画書 ( 別紙様式 2-1) または 動物実験従事者変更計画書 ( 別紙様式 2-2) ) を開始前に提出させ 法律等 東京大学動物実験実施規則 本マニュアル及び部局内規等 ( 以下 法律及び規則等 という ) への適合性を 部局委員会に諮問する 部局委員会は適合するか否かを審議し 部局長に結果を報告する 必要に応じて部局長に対し 実験方法の改善 実験計画の変更 実験の承認取り消し等の意見を述べることができる 部局長はその結果に従って承認するか否かを決定し 直ちに動物実験責任者に通知する 動物実験計画の承認は 部局長の承認をもって総長の承認に代える 付記 : 付記 : 部局に所属する教職員が委託等により学外の機関で実施する動物実験等についても当該動物実験計画が本学の規則等に適合するか否かの審議を部局委員会で原則行うものとする (4) 部局長は 当該部局における動物実験計画の実施の結果について 動物実験責任者より報告 ( 動物実験終了報告書 ( 別紙様式 3) ) を受ける 法律及び規則等への適合性について 部局委員会に諮問する 部局委員会は部局長に対して審査結果を報告し 部局長は必要に応じて動物実験責任者に改善の勧告を行う (5) 部局長は 当該部局における施設等を適正に管理保全する 個々の施設等責任者に 施設等設置 ( 変更 ) 申請書 ( 別紙様式 4 1) を提出させ 法律及び規則等への適合性について 部局委員会に諮問する 部局委員会は調査及び審議を行い 必要に応じて施設等の設置について助言または意見を述べることができる 部局長は施設等責任者に結果を通知し 必要に応じて改善の勧告を行う ただし 安全管理上注意を要する動物実験等を実施する施設等では 部局長はその利用について承認を与えるか否かを決定して 施設等責任者に通知する 施設等の設置について 国または自治体の承認または許可を必要とする場合 部局長は動物実験責任者または施設等責任者に定められた申請書類を提出させ 総長が国または自治体に申請する 承認または許可が得られた後に 部局長は動物実験責任者及び施設等責任者に施設等の利用を開始させる 施設等を廃止する場合は 施設等責任者に 施設等廃止報告書 ( 別紙様式 4-2) を提出させる (6) 部局長は 動物実験等の実施状況及び施設等の利用状況を把握するために 動物実験責任者及び施設等責任者から定期的に報告 ( 動物実験実施状況報告書 ( 別紙様式 5-1) または 施設等利用状況報告書 ( 別紙様式 5-2) ) を受ける 部局委員会は部局長からの諮問を受けて 動物実験等の実施状況及び施設等の利用状況の点検と評価を行う (7) 部局長は 従事者等に対して動物実験講習会を行う 必要に応じて その他教育 訓練 講習会 広報活動等を行う また 動物実験責任者または施設等責任者から依頼のあった場合 専門家の指導を受けられるよう計らう 部局委員会は 動物実験講習会等の開催に協力する (8) 部局長は 動物実験等に携わる従事者等の安全確保と健康管理に配慮する (9) 部局長は 動物実験等に係わる環境汚染が発生しないように環境の保全に努める (10) 部局長は 動物実験責任者または施設等責任者から異常事態の報告を受けた場合 適切に対処する (11) 部局長は その他適正な動物実験等の実施に必要な事項を行う 第 3 章従事者等の実施事項従事者等 ( 動物実験責任者 動物実験実施者 施設等責任者 実験動物管理者及び飼養者 ) は 法律及び規則等を遵守し 動物実験等を適正に行わなければならない 動物実験等の適正な実施 については 動物 94

95 実験責任者が主体となって担当し 施設等の適正な整備管理 については 施設等責任者が担当する 実験動物の適正な飼養 保管 については 実験動物管理者が担当する 1. 動物実験責任者の実施事項 (1) 動物実験責任者は 法律及び規則等に留意して計画を立案し 動物実験計画書 ( 別紙様式 1) を部局長に提出する 部局長より計画の変更や取り消しの勧告を受けた場合 実験計画を変更して再提出するか中止する また 承認された動物実験計画の変更や実施期間の延長が必要な場合は 直ちに 動物実験変更計画書 ( 別紙様式 2 1) を提出する また 動物実験実施者や飼養者のみの変更は 動物実験従事者変更計画書 ( 別紙様式 2-2) を提出する 付記 : 実習等の教育目的で動物実験等を行う場合 担当責任者は動物実験責任者として動物実験計画書を提出しなければならない 動物実験計画書の立案から動物実験開始までの概略を示す 6 承認 動物実験責任者 1 動物実験計画書の立案 法律 規則 マニュアル遵守 施設等の整備 承認の確認 他規則等の承認の確認 教育訓練 7 非承認等 8 開始 12 又は中止 2 提出 6 承認 7 非承認修正 ( 改善勧告 ) 部 局 長 3 適合性の諮問 5 審議結果の報告 ( 適合 修正 不適合 改善助言 ) 部局委員会 4 審議 (2) 動物実験責任者は 部局長が動物実験計画を承認した後に 動物実験等を開始しなければならな (3) 動物実験責任者は動物実験等の終了の後 部局長に 動物実験終了報告書 ( 別紙様式 3) を提出しなければならない 部局長から改善勧告があった場合 実施中の動物実験等や立案中の動物実験計画に反映させなければならない (4) 動物実験責任者は 動物実験等の実施状況について 定期的に 動物実験実施状況報告書 ( 別紙様式 5-1) に沿って調査し部局長に提出する 部局長から改善勧告があった場合 それに従う (5) 動物実験責任者は 適正に整備された施設等で動物実験等を実施する 安全管理上注意を要する動物実験等を実施する施設等については 施設等責任者と協力してあらかじめ必要な申請を行い 承認または許可を得なければならない (6) 動物実験責任者は 監督する従事者等に動物実験講習会を受講させなければならない 必要に応じて動物実験等に係るその他の教育 訓練を行う 付記 : 当該動物実験計画に 共同研究等によって他の部局または研究機関の研究者が参加する場合 動物実験責任者は必ず動物実験実施者として計画書に記入して部局長の承認を得るとともに 動物実験講習会を受講させなければならない (7) 動物実験責任者は 従事者等が実験動物を適正に飼養 保管し動物実験等に用いるように指導しなければならない また 必要に応じて 実験動物管理者及び部局実験動物管理者に助言 指導を求めることができる (8) 動物実験責任者は 従事者等の安全確保及び健康管理に配慮する また 動物実験等によって環境汚染が発生しないように留意する (9) 動物実験責任者は従事者等から異常事態の報告を受けた場合 必要に応じて緊急措置を執るとともに適切に対処する (10) 動物実験責任者は その他適正な動物実験等の実施に必要な事項を行う 95

96 2. 施設等責任者及び実験動物管理者の実施事項 (1) 施設等責任者は施設等を適正に設置しなければならない 施設等について 施設等設置 ( 変更 ) 申請書 ( 別紙様式 4-1) を部局長に提出する 安全管理上注意を要する動物実験等を行う施設等に該当する場合は 動物実験責任者と協力して必要とする申請を行い 関係機関及び部局長の許可及び承認を得なければならない また 施設等で動物実験等を今後実施しない場合は 施設等廃止報告書 ( 別紙様式 4-2) を提出する (2) 施設等責任者は 施設等の利用状況について 定期的に 施設等利用状況報告書 ( 別紙様式 5-2) に沿って調査し 部局長に提出する 部局長から改善勧告があった場合 それに従う (3) 施設等責任者は 動物実験実施者及び飼養者に対して適正に施設等を利用するように求め 必要に応じて教育訓練を行う 不適切な利用を行った場合は速やかに動物実験実施者及び動物実験責任者に対して通告し 改善命令 利用の一時停止及び取り消し等を行う (4) 実験動物管理者は実験動物の飼養 保管に関わる手順書を作成し 動物実験実施者及び飼養者に対して 適切な実験動物の飼養 保管が行われるよう助言と指導を行う (5) 施設等責任者及び実験動物管理者は 従事者等から異常事態の報告を受けた場合 必要に応じて緊急措置を執るとともに適切に対処する (6) 施設等責任者及び実験動物管理者は 施設等及びその周辺で環境汚染が発生しないように環境の保全に努める (7) 施設等責任者及び実験動物管理者は その他適正な施設等の運営管理に必要な事項を行う 施設等設置 ( 変更 ) 申請書の概略を示す 施設等責任者 1 施設等設置申請書の作成 ( 必須 ) 安全管理上注意を要する動物実験等を行う施設等 ( 届出 ) その他の施設等 6 承認 ( 届出 ) 7 非承認等 8 開始 12 又は中止 2 提出 ( 届出 ) 6 承認 7 非承認修正 ( 改善勧告 ) 部 局 長 3 適合性の諮問 5 審議結果の報告 ( 適合 修正 不適合 改善助言 ) 部 局 委 員 会 4 審議 ( 調査 ) 3. 動物実験実施者及び飼養者の実施事項 (1) 動物実験実施者及び飼養者は必ず動物実験講習会を受講しなければならない (2) 動物実験実施者は 動物実験責任者が申請し部局長が承認した動物実験計画書に従って 動物実験等を行わなければならない 動物実験等の進行状況等により 計画の変更や中止の必要がある場合 速やかに動物実験責任者に連絡する (3) 動物実験実施者及び飼養者は 実験動物を適正に飼養 保管し動物実験等に用いなければならな (4) 動物実験実施者及び飼養者は 施設等を常に適正な環境になるように整理整頓や清掃等を行う (5) 動物実験実施者及び飼養者は 動物実験等に係わる異常事態を発見した場合 必要に応じて実験を中止し緊急措置を講ずるとともに 速やかに動物実験責任者 施設等責任者及び関係者に通報しなければならない (6) 動物実験実施者及び飼養者は その他適正な動物実験等の実施に必要な事項を行う 第 4 章動物実験等の実施動物実験責任者は動物実験等を実施する際に 研究の意義及び動物実験等を必要とする理由を明確に説明できなければならない すなわち動物実験等は 科学的合理性に基づく研究の目的を達成するための必要な限度において 動物の愛護及び管理に関する法律 ( 資料 1) に明文化された動物実験等の国際原則である 3R に則って立案され実行されなければならない 本章で記した動物実験計画の立案と実施にあたっては 必要に応じて専門家 ( 獣医師 医師 薬剤師等 ) 経験者または部局委員会に助言を求める 1. 動物実験計画の立案 96

97 (1) 動物実験責任者は 研究の目的を達成するために動物実験等に代わる方法がないかを検討した上で 研究に支障のない範囲でより下等な動物種 生物種を実験動物として選択し 動物実験等の計画 立案に着手しなければならない (2) 動物実験責任者は 動物の遺伝学的 微生物学的な品質や実験の方法 処置の工夫等を検討して 動物実験の成績を科学的に評価できる範囲内において 使用する動物数ができる限り少なくなるように努める (3) 動物実験責任者は 動物実験等の実施期間を適正に設定し 動物実験等を必要以上長期間行わないように努める 設定した終了日までに動物実験等が終了しない場合 期間を延長することができる ただし 最終的な実施期間は最初の動物実験計画書に記入した開始日から最長で 5 年までとする (4) 動物実験責任者は 安全管理上注意を要する動物実験等を計画する際は 事前に必要な申請 許可及び承認が行われていることを確認しなければならない 付記 : 安全管理上注意を要する動物実験等で必要となる主な承認や許可事項を下記に示す 遺伝子組換え生物を用いる動物実験等及び施設等 ( 資料 7 及び 8) 本学の機関承認 必要に応じて文部科学大臣への確認申請と承認 ( 本学の 遺伝子組換え生物等の使用等の実施規則 に従うこと ) 特定動物 ( ニホンザル等のサル類 毒ヘビ等 ) を用いる動物実験等及び施設等 ( 資料 1 及び 動物の愛護及び管理に関する法律施行規則 ) 飼養について 都道府県の許可 特定外来生物 ( カニクイザル タイワンザル等 ) を用いる動物実験等及び施設等 ( 資料 9) 飼養について 環境省または農林水産省の許可 輸入サルを用いる動物実験等及び施設等 ( 資料 10) 飼養について 厚生労働省または農林水産省の許可 特定の病原体を用いる動物実験等及び施設等 ( 資料 11) 保管及び実験について 厚生労働省の許可 ( 予定 ) ( 研究用微生物の使用については 本学の 研究用微生物安全管理規則 に従うこと ) 放射性物質や放射線を用いる動物実験等 利用者に対して 本学の放射線取扱の許可 管理区域での使用許可 その他の主な承認や許可 届出事項等を下記に示す 麻薬または覚醒剤に指定される薬物 ( ケタミン等 ) を用いる場合 保管と使用する研究者と施設について 医療目的等とは別に都道府県の許可 向精神薬 ( バルビツール系麻酔薬等 ) を用いる場合 保管場所と使用場所を部局の担当事務に届出 野外活動を行う場合 部局の安全衛生管理室に 野外活動安全衛生管理計画書 を届出 (5) 動物実験責任者は その他法律及び規則等を遵守して動物実験計画の立案を行う 付記 : 本学教職員が 委託や共同研究等により別の機関等で実施する動物実験等に参加する場合は 当該動物実験計画が法律及び規則等に相反しないことを確認する 2. 実施上の留意事項 (1) 動物実験実施者は 動物実験計画書に記載された事項に従って実施する (2) 従事者等は実験動物を適正な方法で入手し 必要に応じて事前に検疫や馴化等を行う 動物の疾病の予防や治療等を行う場合 必要に応じて経験等を有する者 ( 獣医師等 ) の指導下で行う (3) 従事者等は 実験の実施に先立ち必要な実験手技等の習得に努める (4) 安全管理上注意を要する動物実験等における実験動物を 室外の動物処置室または動物実験 飼育室へ輸送する場合 従事者等は特に厳重な逃走防止対策を講ずる (5) 動物実験 飼育室内において実験動物に実験処置等を行う場合 動物実験実施者は飼育中の他の実験動物への影響をできる限り少なくするように留意する (6) 麻酔薬 鎮静薬または鎮痛薬を用いる場合 従事者等は適切な麻酔管理と術中及び術後管理を行う 97

98 (7) 動物の保定は 研究目的を果たすために必要な時間限りとする また従事者等は動物種に応じて 実験動物を保定器具に馴化させる 付記 : 動物の保定とは 各種の実験処置のために 手あるいは器具を用いて実験動物の正常な動作を局所的にもしくは全身的に制限することをいう 適切な保定は動物に与える苦痛を著しく軽減し 実験操作を容易にしかつ実験者への危害を防止する 保定の良否は経験に左右されるので 動物種によって熟練した技術者の協力を求めることが望ましい (8) 従事者等は試薬 薬剤 実験機材の利用や保管 管理を適切に行う 付記 : 試薬 薬剤 炭酸ガスや高圧ガス等は 本学が実施する試薬管理システム (UTCRIS) で使用管理することができる 従事者等は規制対象となる毒物 劇物等の保管使用について関係法令等及び本学の関連規程等を遵守する ( 最新の本学 環境安全指針 を参照する ) (9) 侵襲性の高い大規模な存命手術を行う場合 必要に応じて経験等を有する者 ( 獣医師等 ) の指導下 適切な術中及び術後の管理を行う (10) 従事者等は実験動物の安楽死処置を適切に行う (11) 従事者等は動物の死体及び廃棄物を適正に処理する (12) 従事者等はいかなる場合も人の安全を最優先し 実施中に事故が起こらないよう最大限注意する 3. 苦痛の軽減 排除 (1) 動物実験責任者は動物実験等の立案時に 研究の目的が損なわれることのない範囲で 動物に与える苦痛を最小限にする実験処置とできる限り軽減 排除する措置を選択しなければならない 動物実験責任者は その方法を動物実験計画書に具体的に記入し その妥当性について部局委員会に判断を求める (2) 動物実験責任者は たとえ僅かであっても動物に苦痛を与える場合は 科学的に明確な理由がない限り麻酔薬 鎮静薬または鎮痛薬の使用を検討すべきである 実験処置や手術を行う際に 麻酔薬等を使用することは 苦痛を軽減 排除する上で最も有効な手段である 付記 : 従事者等が動物の苦痛に関する科学的な知識を持つことは必要であるが 正確な苦痛の程度を知ることは容易ではない さまざまな動物種への多様な実験処置に対する苦痛の程度を一律に分類 評価することは極めて困難であり 現在我が国では統一された苦痛の程度を示すガイドラインはない 本学では当面の間 実験処置における動物の苦痛の程度を判断する上で SCAW(Scientists Center for Animal Welfare) にある分類 ( 資料 12) を基に一部改編した 倫理基準による医学生物学実験処置に関する分類 ( 補遺 1) を用いることとする (3) 動物実験責任者は動物種 実験内容及び苦痛の程度を考慮して麻酔 鎮痛方法を選択する ( 補遺 2 にある 各種動物に対する麻酔の実際 を参照すること ) (4) 従事者等は麻酔薬等の使用や保定等により 求められる実験動物の苦痛の軽減 排除がなされているかを確認する (5) 動物実験責任者は 重度の苦痛を伴う実験処置であっても麻酔薬等を使用することができない場合 動物実験計画書に科学的な理由を明確に記載しなければならない 4. 安楽死処置 (1) 動物実験計画に従って動物実験等が終了する場合 ( 実験動物を終身飼育 譲渡または他の動物実験等に使用する場合は除く ) 人道的エンドポイントで終了する場合 あるいは実験の過程で実験動物に軽減 排除できない激しい苦痛がみられ実験の継続ができないと判断された場合は 従事者等は実験動物を 速やかに かつできる限り 苦痛を与えない方法で 致死させなければならない ( 安楽死処置 ) 付記 : 人道的エンドポイント (humane endpoint) とは 実験動物を激しい苦痛から解放するために実験を打ち切るタイミング ( すなわち安楽死処置を施すタイミング ) をいう 動物実験責任者は必要に応じて 動物実験計画を立案する段階であらかじめ人道的エンドポイントを設定し計画書に記入する ( 資料 6 第 4 章 1-6 を参照すること ) 98

99 (2) 動物実験責任者は 動物種及び実験の目的や内容等を考慮して安楽死の方法を選択する 一般的には化学的方法 ( 過剰量のバルビツール系麻酔薬 非爆発性吸入麻酔薬等の投与 炭酸ガス等 ) あるいは物理的方法 ( 中枢破壊 ( 頚椎脱臼 断頭 ) 麻酔下での放血 全採血等 ) による ( 補遺 3 にある 各種動物において許容される安楽死処置 を参照すること ) (3) 動物実験責任者は 安楽死処置の方法を動物実験計画書に具体的に記入し 妥当性について部局委員会に判断を求める 安楽死処置を行わず 他の動物実験等に用いるか 譲渡や終身飼育する場合も動物実験計画書に記入する (4) 安楽死処置は当該動物種に対する手技を習得した従事者等が行い 実験動物の死を必ず確認する 第 5 章実験動物の導入と飼養 保管研究の目的に沿った 優れた品質で良好な状態にある実験動物を導入し 適切な飼育環境や取扱い 健康管理等を行って動物実験等に用いることは 高い精度と再現性 信頼性のある研究を実現させる上で必須であると同時に 使用する動物数を削減させるためにも不可欠である また 実験動物が事故や不注意等で脱走した場合 人の安全を脅かすだけではなく 生態系の破壊を伴う重大な環境汚染を発生させるおそれがあることも忘れてはならない 実験動物管理者は適切な実験動物の導入と飼養 保管ができるように 飼養者及び動物実験従事者に対して助言及び指導を行い 施設等責任者及び動物実験責任者に対して必要な事項を報告する 1. 実験動物導入前の留意事項 (1) 従事者等は 実験動物を必ず合法的に入手しなければならない 付記 : 第 4 章 1 の付記で示した事項の他に 家畜に該当する実験動物 ( ブタ ヒツジ ヤギ等 ) を導入する場合は 家畜伝染病予防法 及び関連省令 イヌを導入する場合は 狂犬病予防法 ( 原則として関係自治体への登録と年 1 回の予防接種が義務づけられている ) 及び関連法令の適用を受けるため 動物実験責任者または施設等責任者は必要な手続きを行わなければならない (2) 従事者等は 合目的に生産され微生物学的な品質を示す微生物モニタリング成績もしくは感染症検査成績の添付された実験動物を入手することが望ましい さらに可能な範囲で遺伝学的に品質管理された実験動物を入手することが望ましい ( 補遺 4 にある 実験動物の遺伝的及び微生物学的品質 を参照すること ) (3) 導入予定の実験動物が 微生物統御がなされていない場合 既に実験処置が行われている場合 またはその他留意すべき状態にある場合は 動物実験責任者と施設等責任者が施設等の構造や衛生状態 動物種 研究の目的等を勘案し対処する 付記 : 病原体に汚染された動物の導入により 周囲の健康な動物に感染症を広げたりあるいは人獣共通感染症を起こしたりすることがあるので 十分に注意しなければならない ( 実験動物による人獣共通感染症の事例は 資料 6 第 7 章を参照すること ) (4) 従事者等は 実験動物を授受する際にその生理 生態 習性 適正な飼養 保管方法 微生物学的品質 感染性の疾病等に関する情報の提供 取得に努める ( 資料 13 に情報提供の例を示した ) (5) 遺伝子組換え動物の譲受等及び譲渡等 ( 輸出も含む ) を行う場合 譲渡者が譲受者に対して所定の様式に従って情報提供を行わなければならない 更に本学では 補遺 5 遺伝子組換え生物の譲受等または譲渡等における情報提供 に示すように 所定の手続きを行わなければならない 他の研究機関や動物検査会社 動物飼育委託会社等すべての場合に必要である 本学の部局内または部局間では原則として必要としない (6) 従事者等は 法律や条約等で輸入が禁止された動物種を除き 生きた哺乳類及び鳥類 ( 一部の動物では死体も含む ) を外国から輸入する場合は 輸入検疫 または 輸入届出 が適用されることに留意する 主な実験動物 ( 遺伝子組換えマウス ラット等を含む ) では事前に 輸入届出 が必要となる ( 補遺 6 に 動物の輸入届出制度の概略 を示した ) 2. 実験動物の導入時の留意事項 (1) 従事者等は 実験動物の輸送の際 実験動物の健康に配慮するとともに人への危害及び環境の汚染を防止する 99

100 付記 : 遺伝子組換え動物の運搬にあたっては 以下のことが定められている 逃亡しない構造の容器にいれること (P3A レベルでは二重に容器にいれること ) 最も外側の容器の見やすいところに 取扱注意 と表示すること ( 更に 遺伝子組換え動物運搬中 と表示することが望ましい ) 情報提供を行うこと 輸出を行う場合は更に所定の様式を容器に表示すること (2) 従事者等は 実験動物の発注要件や外見上の異常等について検収し 動物種及び施設等の状況に応じた方法で検疫及び馴化を行う 付記 : 検疫とは 施設等への感染症の侵入を防ぐために 新しく導入する実験動物について 健康状態が確認されるまで既存の動物から隔離し症状の観察や必要に応じて微生物学的検査等を行う行為をいう 馴化とは 新しく導入した実験動物が生理学的 心理学的 栄養学的な面で安定し 動物実験等に使用できる状態にすることをいう (3) 従事者等は 実験動物の状況に応じて適切な微生物学的クリーニング ( 体外受精 胚移植 帝王切開 里子法等 ) あるいは薬物投与 ワクチン接種等を検討する (4) 従事者等は 関連法令により個体識別が必要な実験動物に対して マイクロチップまたは入れ墨等の処置をしなければならない 3. 飼養 保管の留意事項 (1) 従事者等は 当該実験動物に固有の生理 生態 習性が発揮され動物実験等の実施に支障がないように 動物の健康管理と安全確保を行わなければならない (2) 従事者等は 実験動物を動物種毎及び微生物学的品質毎に分離した飼育室または専用区域で飼育することが望ましい 同室の場合 異なる動物種から受ける不安や 異なる動物種間または微生物学的品質の異なる動物間で感染症の伝播が発生するおそれがある (3) 従事者等は 実験開始後の健康管理として実験動物を随時観察し異常を早期発見して処置を行うほかに マウス ラット等では定期的な微生物モニタリングを行うことが望ましい (4) 従事者等は 動物に異常を発見した場合や実験目的でない感染症が疑われる場合 直ちに動物実験責任者及び動物実験 飼育室責任者に報告する 必要に応じて他の動物から隔離し速やかに治療を行うか または実験を中止して安楽死させる (5) 従事者等は科学的な理由がない限り 実験動物に対して十分な給水と給餌を行わなければならない 給水瓶や自動給水装置等は定期的に点検し 適切に機能し清潔に保たれていることを確認する また 研究の目的を妨げない範囲で 実験動物の嗜好にあった栄養学的に適正な飼料を提供し 微生物等による汚染がないように保管する (6) 従事者等は動物の習性や行動 繁殖や育児 週齢等の状況を勘案して 個々の動物にとって適正な飼育スペースを確保できるように 飼育器具 ( ケージや檻 囲い等 ) 内では適正な動物数で飼育を行う 独自に飼育器具を製作する場合は 床面積及び高さ等を含めて総合的に判断して設計する ( 補遺 7 に 推奨される動物飼育スペース を示す ) (7) 飼育器具は洗浄 消毒あるいは滅菌等の作業が容易な構造で かつそれに耐える材質のものにする また脱走を防止する頑丈な構造と強度を持つようにする (8) 従事者等は 実験動物が清潔な状態に保たれるように 必要に応じて床敷等を用いその材質や交換頻度に配慮する (9) 従事者等は 実験及び作業時以外は実験動物を収容する飼育器具にきちんと網蓋をするか あるいは扉に鍵をかける また 実験や作業の開始時及び終了時に実験動物数を確認する (10) 動物実験責任者及び施設等責任者は従事者等の安全が確保されるように配慮する 第 6 章動物処置室及び動物実験 飼育室施設等責任者は動物実験責任者と協力して 動物処置室または動物実験 飼育室を適切に整備し管理しなければならない 従事者等は動物実験等が適切に実施できるように配慮して 動物処置室または動物実験 飼育室を利用すべきである (1) 動物処置室及び動物実験 飼育室は 実施する動物実験等に応じた衛生的で安全な実験環境 飼育環境になるように整備する 100

101 (2) 動物実験 飼育室は 整備の行き届いた専用の区域を用意すべきである 一時的に研究室や居室の一部を動物の飼育に充てることは適当でない (3) 動物実験 飼育室は 動物実験等の実施に適した温度 湿度 換気 明るさ 照明時間等になるように設定し 実験動物に過度なストレスがかからないように配慮する 特に易感染性の実験動物 ( 無菌動物や SPF 動物等 ) を飼育する場合は 微生物統御に必要な飼育設備や空調設備等にも配慮する ( 補遺 8 に 実験動物の飼養 保管において推奨される飼育環境基準値 を示す ) (4) 動物処置室及び動物実験 飼育室は 排泄物や血液等による汚染に対して清掃や消毒が容易な構造になるようにする また 実験動物に由来する騒音 臭気や 排泄物 廃棄物による環境の汚染を防止する対策を講ずる (5) 安全管理上注意を要する動物実験等を行う動物処置室または動物実験 飼育室は 動物種や動物実験等の危険度に応じた封じ込めまたは拡散防止措置が講じられた設備または専用区域を設ける (6) 動物処置室及び動物実験 飼育室は 実験動物の脱走あるいは室外からの動物や昆虫等の侵入がないようにする 脱走及び侵入経路として想定される扉 窓 排水溝 下水口等には 必要に応じて防止するための設備や捕獲器具等 ( 前室 ねずみ返し ねずみとり 逃走防止ネット等 ) を設ける 遺伝子組換えマウス ラットではねずみ返しの設置が義務づけられている (7) 動物処置室及び動物実験 飼育室には 事故の発生等に備えて消火器等の防火器具や救急医薬品の設置を心掛ける (8) 動物処置室及び動物実験 飼育室は 許可された従事者等のみが入室ができるようにする 必要に応じて 関係者以外立入禁止 遺伝子組換え動物飼育中 等の表示を行う 特に動物実験 飼育室は常時閉鎖し 不在のときは施錠する (9) 施設等責任者は 必要に応じて 実験動物の飼養 保管設備及び器材の洗浄や消毒 滅菌等を行う衛生設備を設置する (10) 施設等責任者は その他必要な整備や設備の設置を行う 第 7 章実験廃棄物の処理動物実験等によって排出される実験動物の死体や実験廃棄物の処理は 環境汚染の防止と公衆衛生上の管理に配慮して適正に行わなければならない 動物実験等で発生する廃棄物は 主に 生物系廃棄物 擬似感染性廃棄物 感染性廃棄物 として処理される ただし 実際の回収時の分類は部局毎に若干異なるので 不明な点は部局の担当事務に確認する 廃棄物は必ず分別して専用の容器 貯蔵庫に回収し 内容物の飛散や昆虫による汚染等が生じないように厳重に保管する 本学の 動物実験等に係る廃棄物の処置と分類の原則 を補遺 9 に示す 第 8 章安全確保と健康管理動物実験等に限らず 全ての試験研究及び調査研究等を実施する際は 人の安全確保を最優先しなければならない 動物実験責任者及び施設等責任者は 労働安全衛生上の危険因子に注意するほか 動物実験等に特有な危険因子を事前に把握して従事者等及び関係者に対して周知するとともに 負傷事故や疾病等の健康被害にあうことがないように対策を講じなければならない 1. 動物実験等に係わる危険因子と対策 (1) 病原微生物の危険度に対する評価は 法律等 ( 資料 8 及び 11) 及び本学研究用微生物安全管理規則を参照して行う 危険度に応じた飼育設備 空調設備及び滅菌設備等を設置 整備して 病原微生物の封じ込めを行わなければならない 付記 : P2A または ABSL2 に対応する動物処置室及び動物実験 飼育室は 同じ建物内にオートクレーブ等の滅菌器の設置と エアロゾルが発生する場合は安全キャビネットの設置が義務づけられている P3A または ABSL3 に対応する動物処置室及び動物実験 飼育室は 更に陰圧を保つとともにエアロック エアフィルター (HEPA フィルター ) の設置と 室内に安全キャビネットとオートクレーブの設置 前室の併設が義務づけられている また 室内では専用の作業衣で作業しなければならない (2) 化学物質等の危険度に対する評価は 化学物質等に添付される製造安全データシート (SDS) 等を参考に行い 危険度に応じた措置を講ずる また 放射性物質を用いる場合は 必ず定められた管理区域で行う 有害な廃棄物の処理については事前に部局の担当者に相談する (3) 従事者等は 病原体に自然感染した実験動物からの感染 実験動物の被毛等によるアレルギー 実験動物 ( 毒ヘビ等の有毒動物 サル類 イヌ等 ) による咬傷や掻傷等を受けないように注意する 101

102 (4) 従事者等は オートクレーブやエチレンオキサイドガス滅菌器等を使用する場合 法令に定められた定期点検に加えて 事故がないように日常の始業時点検等に努める (5) 従事者等は 化学物質の噴霧や薫蒸等の方法で室内全体または設備や器具等を消毒 滅菌する場合 ガスマスク 保護眼鏡の着用や換気を行う (6) 従事者等は野外調査を行う場合 野外活動における安全衛生管理 事故防止指針 ( 本学環境安全本部発行 ) を携帯して事故の発生防止に努め 事故発生の際は適正に対処する (7) 従事者等は関連法令 ( 労働安全衛生法等 ) を遵守し その他の個々の実験で想定される危険因子を把握し対策を講じて 事故が発生しないように動物実験等を行わなければならない 2. 健康管理 (1) 従事者等は定期的な健康診断を受診するほかに 有機溶剤 電離放射線 特定化学物質等を取り扱う従事者等は 労働安全衛生法に基づく特殊健康診断を受診しなければならない (2) 病原微生物を取り扱う動物実験等に限らず 実験の過程で健康被害が心配される動物実験等を実施する場合 従事者等は開始前に血清を保存することが望ましい 事故の発生に気づかず 終了後相当期間を経て健康被害があらわれることがある 付記 : 本学研究用微生物安全管理規則では レベル 3(BSL3) 以上の微生物を取り扱う従事者等の血清を保存するように部局長に求めている また ワクチン接種が可能な場合は接種することが望ましいとされている (3) 従事者等は自己の健康状態を把握する 健康状態がすぐれず安全の確保に不安がある場合 動物実験等を延期することも検討する (4) 従事者等は 動物実験等や実験動物に由来する健康被害が疑われる場合 直ちに動物実験責任者に相談する 第 9 章異常事態とその対応動物実験等による 異常な状態 状況 ( 異常事態 ) が発生した場合 発見者及び関係者は必要に応じて応急措置をとるとともに 必ず動物実験責任者または施設等責任者に報告しなければならない 動物実験責任者及び施設等責任者は 実験動物管理者及び部局実験動物管理者と協力して 異常事態の状況を把握し 異常事態の内容に応じて緊急措置を行わなければならない また 部局委員会に報告して 異常事態発生の原因を究明し 再発防止対策を講じなければならない 平時及び災害時の対応 を補遺 10 に示す 1. 動物実験等に係わる異常事態の事例とその対応 (1) 施設 設備 機器の故障等 またそれによる動物のみの被害が発生した場合 発見者は可能な範囲で応急措置を行う 動物実験責任者または施設等責任者は 関係者と協力して問題を解決する (2) 軽度の負傷事故 ( 針刺し 切傷 捻挫等 ) が発生した場合 負傷者は直ちに適切な手当を受ける (3) 重度の負傷事故 ( 打撲 骨折 出血等 ) が発生した場合 発見者または関係者は動物実験等を中止し負傷者に直ちに応急処置を行うとともに 救急通報する (4) 実験動物に動物間のみに伝播する感染症が発生した場合 動物実験責任者または施設等責任者は必要に応じて実験動物管理者 部局実験動物管理者または専門家の助言 意見を求め 速やかに発症動物の隔離 治療 安楽死等の適切な処置を行い その他の実験動物への感染症の伝播を防止する 必要に応じて 動物実験等の中止 室内及び機器 設備の消毒 滅菌と部局実験動物管理者への報告を行う (5) 実験動物に原因不明の重篤な感染症または研究目的ではない人獣共通感染症が発生した場合 動物実験責任者または施設等責任者は直ちに動物実験等を中止し動物実験 飼育室への立入を制限する 情報を収集して直ちに第一報を実験動物管理者及び部局実験動物管理者に行う 実験動物管理者及び部局実験動物管理者は必要に応じて専門家と協力して 動物実験責任者または施設等責任者に対して助言 指導を行う 動物実験責任者または施設等責任者は動物実験等の中止 動物の隔離 治療または安楽死処置等の対応を行う また室内及び機器 設備を必ず消毒 滅菌する (6) 人に感染のおそれがある事故 ( 人の血液や感染の疑いがある動物の血液等の針刺し事故 病原微生物に感染した動物等による咬傷や掻傷の事故等 ) が発生した場合 負傷者は動物実験等を中止して当該部位を洗浄消毒し 直ちに医師の診察を受け指示に従う 動物実験責任者または施設等責任者は 必要に応じて部局実験動物管理者に通報し 負傷者の健康状態に留意する (7) 人に実験動物または動物実験等を原因とする感染事故が発生した場合 動物実験責任者または施設等責任者は 直ちに第一報を部局委員会に行う また他の従事者等での発症の有無を確認し 必要に応じて医師の診察を受けるように指示する 部局実験動物管理者は 必要に応じて専門家と協力して 動物 102

103 実験責任者または施設等責任者に対して助言 指導を行う 動物実験責任者または施設等責任者は 飼育室への立入の制限 動物実験等の中止 動物の隔離 治療または安楽死処置等の対応を行う (8) 麻薬 覚醒剤 向精神薬または毒劇物に該当する薬物 薬品が紛失した場合 動物実験責任者または施設等責任者は情報を収集して直ちに第一報を安全管理衛生室に行う (9) 施設等の外へ実験動物が脱走した場合 発見者及び関係者はできる限り回収を行う また 原因を究明しそれ以上の脱走を確実に防ぐ 捕獲できなかった実験動物がいる場合 動物実験責任者または施設等責任者はその情報を収集して直ちに第一報を実験動物管理者及び部局実験動物管理者に行う 付記 : 遺伝子組換え生物または研究用微生物が関係する場合は 部局の遺伝子組換え生物等委員会または研究用微生物安全管理委員会にも通報しなければならない (10) 施設等への不法侵入が発生した場合 発見者は可能な範囲で侵入者の逃走を食い止め 直ちに守衛やその他関係者 必要に応じて警察に通報する 動物実験責任者または施設等責任者は 現場を確認して被害状況を調査する (11) 動物実験責任者及び施設等責任者は 部局長及び部局委員会に異常事態の詳細を報告する 部局委員会は 必要に応じて専門家と協力して異常事態発生の原因を究明し 再発防止対策を講じるよう助言 指導を行う (12) 当該施設等が閉鎖された場合 施設等責任者及びは閉鎖解除後に再開に向けた準備を行う 長期間閉鎖された場合は 部局委員会が適切な状況にあることを確認した後に再開する 付記 : 遺伝子組換え生物または病原微生物を使用する施設の場合は 部局の遺伝子組換え生物等委員会または研究用微生物安全管理委員会の確認も要する 2. 事故報告書の提出人の健康被害 環境の汚染及び不法行為等の重大な異常事態が発生した場合 動物実験責任者または施設等責任者は緊急措置を執り その状況と対応 原因及び再発防止対策等を事故報告書 ( 動物実験等の実施上の事故について ( 別紙様式 6)) にまとめて部局長に報告する 上述の事例では (7~10) が該当する ( 事後の状況によっては (3) (5) 及び (6) の事例も該当する ) 付記 : 動物実験責任者または施設等責任者は 発生したヒヤリハット 事故及び災害について 再発防止と発生時の対策措置に生かすために 事故 災害報告書 ( 本学環境安全本部 ) を作成して部局の安全衛生管理室に提出する 3. 災害時の対応 (1) 大地震等の自然災害によって施設等に甚大な被害が生じ 部局の災害対策本部が設置された場合 部局委員会委員長は責任者として部局全体の実験動物に係わる情報の収集と対策を行う (2) 委員長は動物実験責任者及び施設等責任者に対して 実験動物に係わる被害状況の把握と可能な応急対応を直ちに行うように指示する 緊急措置が必要な場合は直ちに部局長及び関係者に通報する (3) 動物実験責任者または施設等責任者は 従事者等との緊急連絡体制と防災対策をあらかじめ講じておくように努める (4) 当該施設等が閉鎖された場合 施設等責任者及びは閉鎖解除後に再開に向けた準備を行う 長期間閉鎖された場合は 部局委員会が適切な状況にあることを確認した後に再開する 付記 : 遺伝子組換え生物または病原微生物を使用する施設の場合は 部局の遺伝子組換え生物等委員会または研究用微生物安全管理委員会の確認も要する 103

104 第 10 章教育訓練等の実施動物実験責任者及施設等責任者は 従事者等が科学的観点 動物愛護の観点 安全確保及び環境保全の観点から動物実験等を適正に実施できるように 動物実験講習会を受講させなければならない 必要に応じて 個々の動物実験等の実施に必要な教育 訓練を行う 部局長は 従事者等が部局または全学対象の動物実験講習会を受講できるように取り計らう 動物実験講習会では 以下の項目について講習を受ける 法律及び規則等の遵守に関する事項 動物実験等の実施及び実験動物の取扱いに関する事項 実験動物の飼養保管に関する事項 安全確保及び環境保全に関する事項 施設等の利用に関する事項 その他動物実験等に関連する事項 部局長は 教育訓練の実施日 教育内容 講師及び受講者名等の記録を保存する 第 11 章自己点検と評価動物実験責任者及び施設等責任者は 定期的に 動物実験実施状況報告書 ( 別紙様式 5-1) と 施設等利用状況報告書 ( 別紙様式 5-2) を部局長に提出し 動物実験等の実施状況及び施設等の利用状況を報告する 部局長は部局内の実施及び利用状況を把握し 動物実験等の透明性の確保とより一層の質の向上を図るために 部局委員会に対してこれら報告書等に基づいて実施及び利用状況の点検と評価を行うように諮問する 部局長は 部局委員会からの報告を受けて 必要に応じて動物実験責任者及び施設等責任者に対して改善の勧告を行う また部局長は 部局の実施及び利用状況と点検及び評価の結果を総長に報告する 付記 : 専門委員会は総長からの諮問を受けて 各部局での動物実験計画及び終了結果並びに施設等の状況 教育訓練の状況 安全確保及び環境保全の状況等を含めて 総合的な点検と評価を行い 本学における動物実験等の実施について総括して報告する 総長は 必要に応じて部局長に対して改善の勧告を行うとともに 本学以外の者による検証を実施することに努める 第 12 章情報公開 総長は 個人情報や研究情報の保護等に配慮しつつ 動物実験計画及び終了結果並びに施設等の状況 教育訓練の状況 安全確保及び環境保全の状況等を含めた 総合的な点検と評価の結果等を所定の本学公式ウェブサイトに毎年 1 回程度公表し 本学における動物実験等に係る情報の社会的透明性の向上に努める 第 13 章記録等の保存動物実験責任者または施設等責任者は 実験動物の授受に関する記録 飼養 保管に関する記録 及びその他実験動物に関する記録を当該実験動物の安楽死処置 自然死あるいは譲渡後 3 年間保存する 従事者等は 東京大学の科学研究における行動規範 に従って 動物実験等に関する記録等を適正に管理保管する 付記 : 麻薬 覚醒剤 向精神薬に該当する薬物を使用した者は 関連法令により 購入 使用及び使用終了の記録を 廃棄 ( 残存しない状態 ) または譲り渡した後 2 年間は保存しなければならない 部局長及び部局委員会が係わる動物実験等に関する記録等は 当該部局の担当事務が東京大学行政文書管理規則に従って保存する 104

105 東京大学動物実験実施規則平成 19 年 3 月 22 日役員会議決東大規則第 129 号 ( 全改 ) ( 目的 ) 第 1 条この規則は 東京大学 ( 以下 本学 という ) において動物実験等を計画し実施する際に 動物の愛護及び管理に関する法律に基づくとともに 動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針 実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 動物の処分方法に関する指針 研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針 ( 以下 法律等 という ) を踏まえて 科学的観点 動物愛護の観点 安全確保の観点及び環境保全の観点から 適正に動物実験等が実施されることを目的とする ( 定義 ) 第 2 条この規則の解釈に関する用語の定義については 東京大学動物実験実施マニュアル ( 以下 マニュアル という ) に定めるところによる ( 対象 ) 第 3 条この規則は 本学における動物実験等を対象とする ( 総長の責務 ) 第 4 条総長は 本学における動物実験等の実施に関して 包括的に責任を負うものであり 次の各号に掲げる任務を果たすものとする (1) 第 6 条に規定する動物実験専門委員会の委員を任命すること (2) 本学における動物実験計画の承認を行うこと ただし 部局の長が当該部局の動物実験計画について与えた承認をもって代えることができる (3) 動物実験等の実施状況を把握し 必要に応じて 動物実験方法の改善の勧告 動物実験計画の変更 動物実験等の一時停止命令及び承認の取消しを行うこと (4) その他適正な動物実験等の実施に必要な措置を講じること ( 部局の長の責務 ) 第 5 条部局の長は 当該部局における動物実験等の実施に関して 直接責任を負うものであり 次の各号に掲げる任務を果たすとともに 総長に報告するものとする (1) 動物実験等の実施に関する部局内の内規等の制定及び改廃を行うこと (2) 第 6 条第 2 項に規定する部局動物実験委員会 ( 以下この条において 部局委員会 という ) を設置し 委員を任命すること (3) 動物実験責任者に動物実験計画を申請させ その適合性について部局委員会に諮問すること (4) 前号の諮問に対する部局委員会の審議結果の報告を踏まえて 申請された計画に承認を与えるか否かの決定を行うこと (5) 動物実験責任者に動物実験計画の終了結果を報告させ その適合性について部局委員会に諮問すること (6) 前号の諮問に対する部局委員会の審議結果の報告を踏まえて 必要に応じて 動物実験責任者に改善の勧告を行うこと (7) 動物実験等における施設等の適正な管理保全にあたること (8) 動物実験等にかかわる教育訓練及び健康管理にあたること (9) 実験動 b 通の適正な飼養保管にあたること (10) その他適正な動物実験等の実施に必要な事項を行うこと 2 部局委員会が設置されていない部局において動物実験等を行う場合 当該動物実験等に関連のある他の部局の長に 部局委員会における動物実験計画の審査等を依頼することができる ( 動物実験専門委員会等の設置 ) 第 6 条東京大学ライフサイエンス委員会規則第 4 条第 1 項に基づき 本学に動物実験等の適切な実施を指導助言するため 東京大学ライフサイエンス委員会動物実験専門委員会 ( 以下 専門委員会 という ) を置く 2 動物実験等を実施する部局においては原則として 部局動物実験委員会 ( 以下 部局委員会 という ) を置く ( 専門委員会 ) 105

106 第 7 条専門委員会は 東京大学ライフサイエンス委員会 ( 以下 ライフサイエンス委員会 という ) の管理のもとに 次の各号に掲げる事項について調査及び審議し これらの事項に関して総長に対し助言又は勧告するとともに ライフサイエンス委員会に報告するものとする (1) この規則及びマニュアル等の立案及び作成に関する事項 (2) 動物実験計画及び施設等の設置に関して 法律等並びにこの規則及びマニュアル ( 以下 法律及び規則等 という ) への適合性の判断について要請のあった事項 (3) 部局の長から総長に対して行われた動物実験等の実施状況に関する報告について 法律及び規則等への適合性に関する事項 (4) 動物実験等における施設等及び実験動物の飼養保管に関する基本的事項 (5) 動物実験等にかかわる教育訓練及び健康管理に関する基本的事項 (6) 事故発生の際の必要な措置及び改善策に関する基本的事項 (7) その他適正な動物実験等の実施に関する重要事項 2 専門委員会は 委員長及び委員若干名をもって組織する 3 委員長は 委員の互選による 4 委員は 総長が次の各号に掲げる者を任命する (1) 実験動物の専門家である教授又は准教授若干名 (2) 動物実験に携わる教授又は准教授若干名 (3) 動物実験に関する科学的 生命倫理的 動物福祉的識見を有する学識経験者 (4) 前各号に定める者のほか 総長が必要と認めた者 5 委員長は 専門委員会を招集し その議長となるとともに会務を総括する 6 委員長に事故あるときは あらかじめ委員長の指名する委員がその職務を代理する 7 委員の任期は 2 年とし その補欠の委員の任期は その残任期間とする ただし 再任は妨げない 8 前各項に定めるもののほか 専門委員会の運営に関し必要な事項は 専門委員会の定めるところによる ( 部局委員会 ) 第 8 条部局委員会は 部局の長の諮問に応じて 次の各号に掲げる事項について調査及び審議し これらの事項に関して部局の長に対し助言又は勧告するとともに 動物実験責任者及び施設等責任者に対し 動物実験等の実施に関する報告を求めることができるものとする (1) 動物実験等に関する部局内の内規等の立案及び作成に関する事項 (2) 動物実験計画にかかわる 法律及び規則等並びに内規等への適合性の判断について要請のあった事項 (3) 動物実験計画の終了の結果に関する事項 (4) 動物実験等の実施状況の点検及び評価に関する事項 (5) 動物実験等における施設等及び実験動物の飼養保管に関する事項 (6) 動物実験等にかかわる教育訓練及び健康管理に関する事項 (7) 事故発生の際の必要な措置及び改善策に関する事項 (8) その他適正な動物実験等の実施に関する重要事項 2 前項各号の事項に関し 部局委員会において審議等を行った結果 判断することができない事項については 部局の長から専門委員会に当該事項の審議等を要請することができるものとする 3 部局委員会の組織及び運営に関する規則は 部局の長が別に定めるものとする ( 動物実験責任者及びその責務 ) 第 9 条動物実験実施者のうち 動物実験計画に係わる業務を統括する者を動物実験責任者とし 次の各号に掲げる任務を果たさなければならない (1) 動物実験計画を法律及び規則等並びに部局の内規等に従って立案すること (2) 動物実験等を行う場合 動物実験計画に関する必要書類を部局の長に提出し 承認を受けた後に開始すること 動物実験計画を変更する場合も同様とする (3) 動物実験等の終了の後は すみやかに部局の長に報告すること (4) 動物実験等の実施状況について 必要に応じて 部局の長に報告し 勧告等に従うこと (5) 動物実験実施者及び飼養者に対して適切な管理 監督及び教育訓練を行うこと (6) その他法律及び規則等並びに部局の内規等を十分に遵守して動物実験等を行うこと ( 施設等責任者及びその責務 ) 第 10 条動物実験等を実施する動物処置室又は動物実験 飼育室の管理を担当する責任者を施設等責任者とし 次の各号に掲げる任務を果たさなければならない (1) 施設等について適正な管理保全を行うこと (2) 施設等の利用状況について 必要に応じて 部局の長に報告し 勧告等に従うこと (3) 利用者に対して適切な管理 監督及び教育訓練を行うこと (4) その他法律及び規則等並びに部局の内規等を十分に遵守して施設等を管理すること 106

107 ( 安全管理上注意を要する動物実験等 ) 第 11 条部局の長は 安全管理上注意を要する動物実験等については 当該動物実験を行う前に 動物実験責任者及び施設等責任者に対して 次の各号に掲げる事項を確認しなければならない (1) 法律及び規則等並びに部局の内規等を遵守し 必要な手続きが行われていること (2) 人の安全及び健康が確保されていること (3) 実験動物の健康保持が配慮されていること (4) 周辺環境を汚染するおそれがないこと (5) 前各項の事項を確保できる施設 設備が整備されていること ( 教育訓練 ) 第 12 条部局の長は 動物実験責任者 動物実験実施者 施設等責任者 実験動物管理者及び飼養者 ( 以下 従事者等 という ) に対して 実験動物の飼養及び保管又は動物実験等に従事する場合は 動物実験講習会を開催し 次の各号に掲げる事項について教育訓練を行わなければならない (1) 法律及び規則等の遵守に関する事項 (2) 動物実験等の実施及び実験動物の取扱いに関する事項 (3) 実験動物の飼養保管に関する事項 (4) 安全確保及び環境保全に関する事項 (5) 施設等の利用に関する事項 (6) その他動物実験等に関連する事項 ( 健康管理 ) 第 13 条部局の長は 従事者等の健康管理について 次の各号に掲げる措置をとらなければならない また 従事者等は 自己の健康管理に努めるものとする (1) 従事者等に対し 動物実験等の実施期間内に定期的に健康診断を行うこと (2) 従事者等が病原微生物を取り扱う場合には 東京大学研究用微生物安全管理マニュアルに従い 所定の措置を行うこと (3) 動物実験等の実施による健康被害が疑われる場合には 直ちに医師の診断を受けさせること ( 緊急時の措置 ) 第 14 条部局の長は 施設等において 事故若しくは地震 火災その他の災害のため生物災害が発生し 又は発生するおそれがある場合には 直ちに適切な措置を講じなければならない ( 異常事態発生時の措置 ) 第 15 条異常事態を発見した者は 直ちに動物実験責任者及び施設等責任者に通報しなければならない 2 動物実験責任者及び施設等責任者は 必要に応じて緊急措置をとるとともに直ちに部局の長及び部局委員会委員長に通報し指示をあおがねばならない 3 部局の長は 緊急措置を講じた場合には すみやかに異常事態発生の状況及び応急措置の概要等を総長に報告しなければならない ( 施設 設備 ) 第 16 条部局の長は 動物実験等が法律及び規則等に沿って行えるよう施設及び設備の整備に努める ( 自己点検 評価及び検証 ) 第 17 条総長は 本学における動物実験等の実施に関する透明性を確保するため 部局の長に対し実施状況の報告資料の提出を求め 専門委員会による本学の実施状況の点検及び評価を定期的に要請するものとする 2 前項の評価に関し 総長は 本学以外の者による検証を行うことに努めるものとする ( 情報公開 ) 第 18 条総長は 本学における動物実験等に関する情報を定期的に公表する ( 他の規則との関連 ) 第 19 条動物実験等が他の規則 ( 東京大学遺伝子組換え生物等の使用等実施規則 東京大学研究倫理審査実施規則 東京大学研究用微生物安全管理規則等 ) の適用を受ける場合には 動物実験責任者はそれぞれの実施要項等を遵守しなければならない ( 庶務 ) 第 20 条専門委員会の庶務は 本部研究倫理推進課において処理する ( 規則の改廃 ) 第 21 条この規則の改廃は 総長がこれを行う 附則この規則は 平成 19 年 4 月 1 日から施行する 附則この規則は 平成 19 年 7 月 1 日から施行する 107

108 附則この規則は 平成 21 年 10 月 1 日から施行する 附則この規則は 平成 22 年 4 月 1 日から施行する 附則この規則は 平成 26 年 7 月 1 日から施行する 附則この規則は 平成 27 年 4 月 1 日から施行する 附則この規則は 平成 28 年 4 月 1 日から施行する 108

109 MEMO 動物実験等に関係する質問や申請 各種様式ファイルの取得 講習会の開催等は 所属 する部局の動物実験委員会または担当事務にお問い合わせください 本学のバイオサイエンスに関連する法律及び規則等 各種様式ファイル 資料や最新 の情報等を掲載したホームページを開設しています 是非ご活用ください <ホームページ>( 学内専用 ) また 動物実験等を含めたバイオサイエンス研究に関する質問 本マニュアルに関する意見等は 下記のメールアドレスにお寄せ下さい < 問い合わせ先 > 電子メール : bioscience@adm.u-tokyo.ac.jp

110 補遺 1: 倫理基準による医学生物学実験処置に関する分類 SCAW(Scientists Center for Animal Welfare) のカテゴリー分類を一部改編してある カテゴリー A ( 動物個体を用いない実験あるいは無脊椎動物を用いた実験 ) 無脊椎動物を用いた研究 組織培養 剖検等により得られた組織を用いた研究 発育鶏卵を用いた研究 ( 以下 脊椎動物に対して ) カテゴリー B ( 動物に与える不快感が軽微であると思われる実験操作 ) 実験の目的のために動物をつかんで保定すること あまり有害でない物質の投与 ( 麻酔薬, 鎮痛薬等の注射または経口投与 ) 少量採血等の簡単な処置 ( 心採血や眼窩静脈採血は含まない ) 適切な処置により動物を安楽死させること 深麻酔により意識のない動物を用いた実験で 処置後に不快感を伴わないこと 短時間 (2~3 時間 ) 飼料や水分を与えないこと 重篤な症状を伴わない非致死的な動物実験 ( 疾患 感染 薬物投与 細胞移植等 ) カテゴリー C ( 軽度なストレスあるいは短期間持続する痛みを伴う実験 ) 麻酔下での外科的処置で覚醒後に多少の不快感を伴うもの 麻酔下で血管を露出させ カテーテルを長時間挿入すること 行動学的実験において 意識ある動物に短時間ストレスを伴う保定を行うこと フロイントのアジュバンドを用いた免疫 苦痛を伴うが それから逃げられる刺激 母親の代わりに代理の親を与えること 重篤な症状を伴う非致死的な動物実験 ( 疾患 感染 薬物投与 細胞移植等 ) カテゴリー D ( 避けることのできない重度のストレスや痛みを伴う実験 ) 行動学的実験において故意にストレスを加えること 苦痛を伴う解剖学的あるいは生理学的処置 苦痛を伴う刺激を与える実験で 動物がその刺激から逃れられない場合 長時間 ( 数時間あるいはそれ以上 ) にわたって動物の身体を保定すること 攻撃的な行動をとらせ 動物個体を損傷させること 動物が耐えることのできる最大の痛みを与えること ( 苦悶の表情が表れること ) 麻酔下における外科的処置後に著しい不快感を伴うもの 重篤な症状を伴う致死的な動物実験 ( 疾患 感染 薬物投与 細胞移植等 ) * ただし 鎮痛薬等を用いて苦痛を軽減する場合や人道的エンドポイントを設定して適切な安楽死処置を行う場合はカテゴリー C とする カテゴリー E ( 麻酔をかけずに意識のある動物に対して 動物が耐えることのできる最大の痛み あるいはそれ以上の痛みを与えるような実験処置 ) 保定をするために筋弛緩薬あるいは麻痺性薬 ( 例 : サクシニルコリン またその他クラーレ様作用を持つ薬剤 ) を使い 麻酔薬を使わずに外科的処置を行うこと 麻酔をしていない動物に重度の火傷や外傷を引き起こすこと 精神上の病的行動を起こさせる実験 ストリキニーネによる殺処分 避けることのできない重度のストレスを与えること * 科学的に相当な理由を説明できない場合は行うことができない 110

111 補遺 2: 各種動物に対する麻酔の実際 1.1. マウスの麻酔法マウスの麻酔では, 体が小さいことによる制約が大きい. すなわち, 血管が細いため静脈内投与が容易とはいえず, 気管内挿管も困難である. また, 体重に比べて体表面積が大きいため, 麻酔に伴う体温低下が起きやすい. 多くの系統があるマウスでは, 薬に対する反応性の系統差を考慮すべきで, さらに性, 齢, 個体差, 飼育条件その他による反応差があることにも注意しなければならない. マウスの麻酔では, 簡便さと実験の単純さから, 単一の麻酔薬を用いることが一般的である. また, 小型動物の麻酔では, 動物の動きを止め, 処置を容易にすることが麻酔の主な目的でもあるため, 全身麻酔が一般的であり, 局所麻酔は特定の実験を除いては用いられることはない 麻酔前投薬と鎮静薬ヒトの麻酔や獣医療麻酔では, より安全で穏やかな麻酔が実施できるよう麻酔前投薬を行うことが一般的である. マウスの麻酔では, このような前投薬を行うことはほとんどないが, 必要な場合には, 次のような薬物が使用できる. 硫酸アトロピン ( mg/kg の腹腔内, 皮下, 筋肉内投与,0.01% 溶液 ): 唾液, 気管内分泌抑制作用を有する. エーテルなどの吸入麻酔で奨められる. 塩酸キシラジン (10mg/kg の腹腔内投与 ): 鎮静作用とわずかな鎮痛作用を有する. ジアゼパムあるいはミダゾラム (5mg/kg の腹腔内投与 ): 鎮静作用を有する. ジアゼパムは従来から, 医学あるいは獣医療でも比較的多く使われてきた鎮静薬であるが, 水には溶けない. ミダゾラムは水溶性であるため, ジアゼパムより刺激が少なく取り扱いも容易である. マレイン酸アセプロマジン (2 5mg/kg の腹腔内投与 ): 鎮静作用を有する. マレイン酸アセプロマジンは欧米の獣医臨床で多く使用されているが, 日本では市販されていない. フェンタニール - フルアニゾン ( mg/kg の腹腔内投与,10 倍希釈液 ): 鎮静作用を有する. この組み合わせは, 近年, 欧米で特に推奨されている. しかし, 日本ではフェンタニールが麻薬指定を受けているので利用は制約される 全身麻酔 (1) 注射麻酔 通常, マウスでは注射麻酔薬を腹腔内へ投与される. 静脈内投与は一般に腹腔内や筋肉内より効果が早く確実であるが, マウスの場合は投与が容易でないため, 投与部位の刺激が予想されるものなど, 限られた薬物の投与経路に用いられる. 下表はマウスの注射麻酔に用いられる注射部位と注射針のサイズである. 注射麻酔に用いられる注射部位と注射器 注射部位 注射針 (G) シリンシ (ml) 主な麻酔薬等 腹腔 , 1 ケタミン, キシラジン, ペントバルビタール三種 混合麻酔薬 筋肉 , 1 ケタミン 尾静脈 , 1 チオペンタール ペントバルビタールナトリウム (30 50mg/kg の腹腔内投与,5mg/mL 溶液 ):1 回の投与で比較的長い ( 上記の量で 分 ) 安定した手術適期が得られるため, マウスの注射麻酔薬としては, 最も多く使われている. しかし, 単独でこの手術適期を得るための用量は呼吸停止量に近いとされており, 呼吸や循環系の抑制が強いため, 蘇生に長時間を要したり死亡する例がある. また, 深く眠るため ( 本来, ペントバルビタールナトリウムは催眠薬である ) 神経系の実験など目的によっては適さない. 尾静脈からの採血や投与は難しくなる. そのため, 実験に際してはペントバルビタールナトリウムと他の薬剤との供用法も検討するべきである. 単独の追加投与は過剰投与になりやすいので注意が必要である. 一般にはエーテルによる補助麻酔がよく行われる. その他, ペントバルビタールナトリウムは 麻薬及び向精神薬取締法 により向精神薬の指定を受けており, 入手には研究施設設置者の事前の登録などの手続きが必要となった. 購入後, 行方不明ということがないように, 厳格な保管が要求される. 111

112 最近では, 鎮痛作用がほとんどなく, 強力な催眠作用により, 意識喪失の状態によることにより, 外科麻酔が得られているとされてきた. 意識喪失状態となる容量は致死量に近く, 死亡事故が多発にする一因ともなっている. 現在実験動物麻酔学の教科書では単独投与による全身麻酔には不適切であるとされている. チオペンタールナトリウム (30 40mg/kg の静脈内投与,1.25% 溶液 ): 臨床上はペントバルビタールナトリウム以上に多く使われているバルビツール誘導体系の麻酔薬である.5 10 分間の短時間麻酔が得られる. 静脈内投与用であり, 静脈から漏れると刺激が強いので注意が必要である. 塩酸キシラジン ;16mg/kg+ 塩酸ケタミン ;80mg/kg( 腹腔内投与 ): この組み合わせは, マウスではペントバルビタールナトリウムに次いで多く利用されている 分の深い鎮静ないしは麻酔状態が得られるため, 一般に小処置に利用されるが, 老齢動物にも使用できるという. 塩酸ケタミンは, 小児や重症患者にも使用される臨床上有用な全身麻酔薬であるが, マウスには 200mg/kg の投与によっても, 単独で実現できるのは深い鎮静であり麻酔状態には至らない ( ヒトには通常 1 2mg/kg の静脈内投与,5 10mg/kg の筋肉内投与, イヌには 5 10mg/kg の筋肉内投与により使用される ). 鎮静薬である塩酸キシラジンと組み合わせることによって処置は容易になるが, この場合も筋緊張が残ったり, あるいは内臓痛の鎮痛が不十分といわれており, 大きな手術を伴う外科麻酔としては必ずしも十分とはいえない. しかし, 呼吸, 循環機能の抑制が強いペントバルビタールナトリウムでは危険が予想される場合, あるいは深い催眠状態では行えない神経系の処置やその他の小処置などに応用できると思われる. 投与量の組み合わせはいくつかの報告がある. ケタミン : キシラジンが 80:16mg/kg の場合ではいずれの個体も立ち直り反射を失い, 尾, 耳翼, 四肢, 腹部への痛み刺激への反応がわずかとなる.91: 3.5mg/kg では回復が 80:16mg/kg より早く,50:50mg/kg では立ち直り反射の消失が確実ではない等の結果が得られている. また,200:10mg/kg および 80:16mg/kg の 2 倍の 160:32mg/kg の場合は, 痛み刺激への反応がほとんどなくなるものの 10 30% の死亡例があった. その他麻酔薬として, 以下のものがあるが一般には用いられない. トリブロモエタノール (125mg/kg の腹腔内投与,0.25% 溶液 ): 速やかに深い麻酔状態になり, 約 30 分続く. 筋弛緩作用もある. ただし, 腸など消化管への副作用が知られており,370mg/kg 腹腔内投与されたマウスの 35% が 3 カ月後に腸閉塞で死亡したという報告もある. アルファキサロン - アルファドロン ( アルファジオン )(6 9mg/kg の静脈内投与 ): ステロイド麻酔薬である. 反復投与が可能であり, 長時間の麻酔維持に有効である. マウスにおける安全域も広いといわれる.2 種の薬の合剤であるが, いずれも非水溶性であり, 臨床上はその溶媒に対する過敏反応などのため使用されていない. ウレタン : 長時間 (8 10 時間 ) の麻酔が得られ, 鎮痛作用もある. 循環, 呼吸系への抑制も少なく, かつてはよく使用されたが, マウスやラットヘの発がん性 ( 肺腫瘍を誘発 ), あるいは突然変異原性が指摘されており, 安易な使用は避けるべきである. 三種混合麻酔薬 : メデトミジン / ミダゾラム / ブトルファノール (0.3mg/4mg/5mg) を生理食塩水 10mL で混合し, マウス 10g 当たり 0.1ml を投与する. 近年推奨されている注射麻酔薬でそれぞれが医薬品と市販され入手できるが ミダゾラムは向精神薬に指定されているので所定の手続きを必要とする. 麻酔開始まで約 5 分程度で, 効果が 60~100 分持続する 混合後 室温で 8 週間保管しても効果が持続することが確認されている. (2) 吸入麻酔吸入麻酔には揮発性麻酔薬であるハロタン, メトキシフルラン, エンフルラン, イソフルラン, セボフルランと常温で気体の笑気 ( 亜酸化窒素 ;N 20) などが用いられる. 麻酔導入にはジャー, 麻酔容器あるいは麻酔箱などを使用する ( 右図 ). 麻酔維持には通常フェイスマスクを用いる. 気管内挿管は一般に困難である. 麻酔ガスの供給に気化器を含む麻酔装置が使用できれば, 必要に応じた長時間の外科麻酔が可能になり, 麻酔深度の調節もできる. この調節性が吸入麻酔の利点である. ジエチルエーテル ( エーテル ): 以前吸入麻酔薬として用いられていたエーテルは, 動物実験での使用を原則禁止とした. エーテルは麻酔薬として市販されていない. 引火性 爆発性があり危険であることと動物に対しても気道刺激性が強いことが理由であり 欧米ではほとんど使用されていない. 代わってイソフルランやセボフルランを推奨する. 112

113 ハロタン : 強力な麻酔作用をもつ不燃性の麻酔薬であり, 気道の刺激も少ない. エーテルと同様のジャーによる使用が可能であるが, 麻酔時間は短い. 麻酔作用が強いため導入時には高濃度で, 維持にはなるべく低濃度で使用する. そのためには, 正確な気化器が必要となる. ハロタンには肝毒性があるので, 実験者自身の吸入を防ぐ対策が必要である. 実験室の換気に注意するとともに, 実験には局所排気装置などの利用が望ましい. メトキシフルラン : 引火性, 爆発性がなく, 刺激性も少ない強力な麻酔薬であり鎮痛効果も強い. 導入が遅く, 覚醒も遅いので, エーテルに代わる薬物として使用できる. しかし, 臨床では使用されなくなっているため, 入手が難しい. 腎障害に注意が必要であるといわれている. ハロタンとメトキシフルランは, その毒性などのため, 臨床上の利用は減っているものの, 欧米では実験動物の麻酔に有用であるとしてマウスでの報告は多く, その利用が推奨されている. エンフルラン : ハロタンに似た麻酔薬であるが, より深度の調節がしやすく, 肝障害も少ないといわれる. 時として, 痙攣を誘発することがある. イソフルラン セボフルラン : イソフルランはエンフルランより, さらに取り扱いや深度調節が容易な麻酔薬といわれる. マウスでは, 催奇形性があるという報告がある. ともにキャリアーガスに酸素を用い, 気化器により適正な濃度の吸入麻酔薬を供給する. 当初 5% の濃度で導入し, 約 3% で維持する. ジャー等を用いる時は, あらかじめ, 約 3% の濃度のガスに容器内の空気を置換しておく. 直接吸入させるため, ノーズコーンを用いることを推奨する. 短時間の麻酔では, 麻酔ジャーを使うこともできる. 吸入麻酔薬の毒性は, 程度の差, 内容の違いはあるものの, いずれの薬剤についても種々の報告がなされており, 使用にあたっての配慮が必要である. かつては, 広く臨床にも使われていたクロロホルムは, 肝 腎毒性が強力なため, 現在はほとんど使用されていない. 炭酸ガス - 酸素ガス (1:1): 接種, 入れ墨あるいは心臓穿刺のような短時間処置 (1 2 分 ) に有効である. 笑気 - 酸素ガス (1:1): 笑気だけでは十分な麻酔効果はないが, 酸素との混合ガスで前述の吸入麻酔薬を気化して用いると, それらの麻酔薬の濃度を下げ, 導入時間も短縮できる. 吸入麻酔用の装置として, 医療用の麻酔装置を利用できれば便利であるが, 容量が大きいため (1 回換気量はマウスが 0.15mL, ラットが 1.6mL であるのに対し, ヒトは約 500mL, イヌは約 250mL), そのまま使用することはできない. 装置を利用して必要な濃度の麻酔ガスを得たうえで, 動物に与える部分は各自工夫する必要がある. また, 大容量のガスの供給を前提としているヒト用の装置は, 専門の高価なものであっても量の細かい調整が十分できないこともあり, 注意が必要である 麻酔の判定と管理マウスの麻酔状態の指標としては, まず立ち直り反射の消失が必要であり, そのうえで足指や尾への刺激に対する反応の消失などが判定に利用される. また, 空気を吹きつけたときに頬ひげや耳翼の動きがないことは, 鎮静の最低の指標とされている. 麻酔の初期などにみられる動悸の激しい状態のとき ( 興奮期 ) に, 皮膚切開などを行うと出血が多くなる. その後の静かな状態がいわゆる 外科麻酔期 である. すなわち, マウスの場合は, 穏やかな呼吸と足指への針などによる刺激への反応の消失が指標として最もよいとされている. ただし, 足指や尾の反応がなくても麻酔薬によっては腹筋の切開あるいは内臓摘出などの大きな手術によっては体動を示すこともあり, 目的によって麻酔薬を使い分ける必要がある. 一方, ヒトや大きい動物で麻酔の指標に利用されている眼瞼や角膜の反射消失は, マウスの場合は変化しやすく, わかりにくいので適当でない. 呼吸数が極端に減り ( 毎分 60 回以下は要注意, 通常は毎分約 180 回 ), 大きな息をするのは, 過剰麻酔による危険な状態である. 吸入麻酔薬であればただちに薬物から遠ざけ, 指先で胸部を小刻みに軽く圧迫するなどの処置により死をまぬがれることもある. しかし, 注射麻酔薬の場合は回復は困難である. 失禁は死の前兆であるが, 死に際し必ず失禁するわけではない. 一方, 痙攣は起こしやすい薬物, あるいは起きやすいマウスの系統があり, 激しい四肢の痙攣のため, はねまわってケージで頭部を打ったり, 実験台から落下するなどの事故もありうるので注意が必要である. 痙攣を起こしやすい薬物としては塩酸ケタミンが知られている. 麻酔中の体温低下, あるいは術後の回復を順調に行わせるには, 保温マットや保温箱の利用が奨められる. 113

114 マウスに用いる主な麻酔薬とその用量 薬剤 用量 ( /kg); ルート 効果 麻酔時間 ( 分 ) ケタミン+キシラジン mg+10mg; i.p. 外科麻酔 ケタミン+メデトミジン 75mg+1.0mg; i.p. 外科麻酔 ペントバルビタール 40 50mg; i.p. 浅麻酔 三種混合麻酔薬メデトミジン / ミダゾラム / ブトルファノール 0.3mg/4mg/5mg; i.p. 外科麻酔 ラットの麻酔法ラットは体が小さいことから静脈内投与, 気管内投与ともに容易とはいえず, 事前の練習が必要である. また, 体重に比べて体表面積が大きいため, 麻酔に伴う体温低下がおきやすい. さらに, 系統, 性, 齢, 個体差, 飼育条件などによる反応差を考慮する必要がある 麻酔前投薬と鎮静薬ラットの麻酔では, 前投薬を行うことはほとんどないが, 必要な場合には次のような薬物が使用できる. 硫酸アトロピン ( mg/kg の腹腔内投与, 皮下投与, 筋肉内投与,0.01% 溶液 ): 唾液, 気管分泌抑制作用を有する. 塩酸ケタミン (25mg/kg, 筋肉内投与 ): 鎮静作用を有する. 塩酸キシラジン (1 3mg/kg, 筋肉内投与 ): 鎮静作用を有する. ジアゼパムまたはミダゾラム (2mg/kg の静脈内投与,4mg/kg の筋肉内 腹腔内投与 ): 鎮静作用を有する. マレイン酸アセプロマジン (1mg/kg の筋肉内投与 ): 鎮静作用を有する. 欧米の獣医臨床で多く使用されている. フェンタニール - フルアニゾン ( mL/kg の筋肉内投与, mL/kg の腹腔内投与,10 倍希釈液 ): この組み合わせは, 近年, 欧米で特に推奨されている. 日本ではフェンタニールが麻薬指定を受けているので, 利用は制約される. 適量の前投薬により鎮静の他, 全身麻酔薬の量を減らして副作用や過剰麻酔による事故を予防することができる. また, 硫酸アトロピンのような唾液ならびに気管の分泌物の分泌を抑制するための薬物の使用は, とりわけエーテルなどの吸入麻酔では奨められている. 他は鎮静薬である 全身麻酔 (1) 注射麻酔 ラットでは, 注射麻酔薬は通常, 腹腔内あるいは筋肉内投与される. 静脈内投与は一般には腹腔内や筋肉 内より効果が早く確実であるが, 投与が容易とはいえないため, 投与部位の刺激が予想される薬物などに限 られて使用される. 下表に注射麻酔に用いられる注射部位と注射針のサイズを示した. ラットの注射麻酔に用いられる注射部位と注射器 注射部位 注射針 (G) シリンジ (ml) 主な麻酔薬等 腹腔 , 2, 5 ケタミン, キシラジン, ペントバルビタール, 三種混合麻酔薬 筋肉 , 1 ケタミン, キシラジン 尾静脈 , 1 チオペンタール 後肢背中足静脈 , 1 チオペンタール ペントバルビタールナトリウム (30 40mg/kg の腹腔内投与,5mg/mL 溶液 ):1 回の投与で比較的長い ( 上記の量で 分 ) 安定した手術適期が得られるため, 従来からラットの注射麻酔薬としては最も多く使われている. しかし, 単独でこの手術適期を得るための用量は呼吸が停止する用量に近いといわれており, 加えて呼吸, 循環系の抑制が強いため, 結果として蘇生に長時間を要したり死亡する例がある. そのため, 単独の追加投与は危険である. また, 深く眠るため ( 本来, 催眠薬である ) 神経系の実験など目的によっては適さない. 麻酔下の尾静脈の確保はより難しくなる. また, 塩酸ケタミンとの併用の報告もある. 具体的には,SD ラットに対し塩酸ケタミン (60mg/kg の筋肉内投与 ) を投与した後, ペントバルビタールナトリウム (21mg/kg の腹腔内投与 ) を投与し, 尾, 耳, 前肢への痛み刺激や頭皮への切り込みへの反応を指標としてテストしたところ, 有効であったという. この場合, ペントバルビタールナ 114

115 トリウムの量が単独の半分程度となっている. なお, ペントバルビタールナトリウムと塩酸ケタミンは混合すると沈殿物ができるため, 個別に投与する必要がある. 最近では, 鎮痛作用がほとんどなく, 強力な催眠作用により, 意識喪失の状態によることにより, 外科麻酔が得られているとされている. 意識喪失状態となる容量は致死量に近く, 死亡事故が多発にする一因ともなっている. 実験動物麻酔学の教科書では, 現在単独投与による全身麻酔には不適切であるとされている. チオペンタールナトリウム (30mg/kg の静脈内投与, 静脈用 1.25% 溶液 ):5 10 分間の短時間麻酔が得られる. 静脈注射用であり, 静脈から漏れると刺激が強いため, 注意が必要である. 塩酸キシラジン (10mg/kg の腹腔内投与 )+ 塩酸ケタミン (90mg/kg の腹腔内投与 ): この組み合わせは, ペントバルビタールナトリウムに次いで多く利用されている 分の深い鎮静ないしは麻酔状態が得られるため, 小処置に利用されることが多いが, 老齢動物にも使用できるという. 塩酸ケタミンは小児や重症患者にも使用される臨床上有用な全身麻酔薬であるが, ラットに対してはマウスより効果があるものの, 単独で実現できるのは深い鎮静であって, その度合も一定しない. 鎮静薬である塩酸キシラジンと組み合わせることによって小処置は行いやすくなる. しかし, この場合も筋緊張が残り, 内臓痛の鎮痛は不十分であるといわれているので, 大きな手術を伴う外科麻酔としては必ずしも適切とはいえない. しかし, 呼吸, 循環系の抑制の強いペントバルビタールナトリウムでは, 危険が予想される処置, あるいは深い催眠状態では行えない神経系の処置やその他の小処置などに応用できる. 投与量の組み合わせにはいくつかの報告がある ( 塩酸ケタミン : 塩酸キシラジン =80:12,87:13,90:12mg/kg). しかし,80:12mg/kg の組み合わせであっても, 外科麻酔としては不十分であるという指摘がある. 三種混合麻酔薬 : メデトミジン / ミダゾラム / ブトルファノール (0.3mg/4mg/5mg) を生理食塩水 20mL で混合し ( マウスの注射液を 2 倍に希釈 ), ラット 10g 当たり 0.1ml を投与する. 近年推奨されている注射麻酔薬でそれぞれが医薬品と市販され入手できるが, ミダゾラムは向精神薬に指定されているので所定の手続きを必要とする. 麻酔開始まで約 5 分程度で, 効果が 60~100 分持続する. 混合後, 室温で 8 週間保管しても効果が持続することが確認されている 吸入麻酔ラットの吸入麻酔には下記の薬物が用いられる. 麻酔導入にはジャー, 麻酔容器あるいは麻酔箱 ( プラスチックチャンバー ) などを使用する. 麻酔維持にはフェイスマスク, 気管内挿管を用いる方法がある. 麻酔ガスの供給に気化器を含む麻酔装置が使用できれば, 必要に応じた長時間の外科麻酔が可能になり, 麻酔深度の調節もできる. ジジエチルエーテル ( エーテル ): 以前吸入麻酔薬として用いられていたエーテルは, 動物実験での使用を原則禁止とした. エーテルは麻酔薬として市販されていない. 引火性 爆発性があり, 危険であることと動物に対しても気道刺激性が強いことが理由であり, 欧米ではほとんど使用されていない. 代わってイソフルランやセボフルランを推奨する. ハロタン : 強力な麻酔作用をもつ不燃性の麻酔薬であり, 気道の刺激も少ない. エーテルと同様のジャーによる使用が可能であるが, 麻酔時間は短い. 麻酔作用が強いため導入時には高濃度で, 維持にはなるべく低濃度で使用する. ハロタンには肝毒性があるので, 実験者自身の吸入を防ぐ対策が必要である. メトキシフルラン : わが国ではメトキシフルランの入手が難しいが, 欧米では実験動物に有用であるとしてハロタンとともに報告が多く, 利用が推奨されている. エンフルラン : 実験用小型動物に対する検討は十分に行われておらず, 動物の状態を注意深く監視しながら使用する必要がある. イソフルラン, セボフルラン : キャリアーガスに酸素を用い, 気化器により適正な濃度の吸入麻酔薬を供給する. 当初 5% の濃度で導入し, 約 3% で維持する. ジャー等を用いる時は, あらかじめ, 約 3% の濃度のガスに容器内の空気を置換しておく. 直接吸入させるため, ノーズコーンを用いることを推奨する. 短時間の麻酔では, 麻酔ジャーを使うこともできる. 吸入麻酔薬の毒性は, 程度の差, 内容の違いはあるものの, いずれの薬剤についても, 種々の報告がなされており使用にあたっての配慮が必要である. 炭酸ガス - 酸素ガス (1:1): 接種, 入れ墨あるいは心臓穿刺のような短時間処置 (1 2 分 ) に有効である. 笑気 - 酸素ガス (1:1): 笑気だけでは十分な麻酔効果はないが, 酸素との混合ガスで前述の吸入麻酔薬を気化して用いると, それらの麻酔薬の濃度を下げ, 導入時間も短縮できる. 115

116 手術などに際しては, 気化器からのガスをフェイスマスクを用いて動物に吸入させる. マスクの形状は細長いロート型のものが一般的であるが, 実験者自身の吸入を防ぐために, へこんだ 2 重パイプ方式が奨められており, 同様のものは自作も可能である. ラットの気管内挿管は容易とはいえないが,12 16 ゲージのプラスチックカニューレ, 小児用鼻腔鏡の使用などが奨められている. その他, ラット用喉頭ファイバースコープを使用した報告がある吸入麻酔用の装置として, 医療用の麻酔装置を利用できれば便利であるが, 容量が大きいため (1 回換気量はラットが 1.6mL であるのに対し, ヒトは約 500mL), そのまま使用することはできない. 装置を利用して必要な濃度の麻酔ガスを得たうえで, 動物に与える部分は各自工夫する必要がある. ラットに気管挿管した場合には自発呼吸によるほか, 齧歯類用の人工呼吸器を使用することもある その他 a) 長時間麻酔 : ラットの長時間麻酔に利用される注射麻酔薬には, 次のようなものがある. なお, 吸入麻酔の装置が利用できれば, 長時間麻酔はより容易となる. ペントバルビタールナトリウム : 前記 (6.2.3.) のように 1 回の投与で比較的長い外科麻酔期が得られるが, 繰り返し投与は危険なため奨められない. アルファキサロン - アルファドロン : 連続注入を 2 3 時間行っても回復は早く, マウス, ラットの他, サル, ネコ, ヒツジ, ブタ, モルモットにも使えるという. 小児用の注入ポンプを使用する. 塩酸ケタミン : 繰り返し投与は可能であるが, 塩酸ケタミン単独ではマウス, ラットには麻酔が不十分なため, 塩酸キシラジンあるいはジアゼパムの併用が必要である. NLA 法 :NLA 法の応用は, 長時間麻酔にも有利という. ただし, ハイプノームのような混合液を追加投与に繰り返し用いると神経遮断薬 ( 例 : フルアニゾン ) の過剰を招き, 必ずしもよくない. そのため, ジアゼパムあるいはミダゾラムなどで麻酔を導入し, 維持麻酔にフェンタニールなどを注入する方法を用いる. ジアゼパムなどの追加は 4 6 時間ごとに必要という.NLA 法はバランス麻酔の一種で, 神経遮断薬 (neurolept) と鎮痛薬 (analgesia) を組み合わせ, それぞれの薬物の特性を生かして全身麻酔の必要条件を安全に得ようとするものである. その中でも, 特に意識喪失を伴わない麻酔を NLA (neuroleptanalgesia) という. ウレタン : 長時間 (8 10 時間 ) の麻酔が得られ, 鎮痛作用もある. 循環, 呼吸系への抑制も少なく, かつてはよく使用されたが, マウスやラットヘの発がん性 ( 肺腫瘍を誘発 ), あるいは突然変異原性が指摘されており, 安易な使用は避けるべきである. b) 新生子の麻酔 : 一般に, マウスとラットの新生子は麻酔に抵抗性であるといわれる. すなわち, 体が小さく, 所要量の注射薬は体からあふれるおそれがあり, その動きを止めることはかなり難しい. 静止したとしても, 容器から取り出して処置をはじめると再び動き出すといった具合である. 体の大きさによっては, ペントバルビタールナトリウムが利用できるが, 覚醒はあまりよくないとされる. 新生子の麻酔薬に対する反応は, 他の日齢とは異なることが示唆されている. そのため, 新生子の麻酔法として低体温法が利用されることがあり, 実際の方法もいくつか提案されている. しかし, 低体温化が麻酔 ( 意識消失, 無痛などを伴う ) を実現しているのか, 単に不動化しているのか明確ではないともいわれ, その人道性が立証されるまでは, メトキシフルラン等のような揮発性麻酔薬を用いることも提案されている. なお, 医学や獣医臨床で行われる低体温麻酔の場合は, 他の麻酔薬などによる十分な深麻酔の上で実施されるのが常であり, 成熟ラットの麻酔薬を併用した低体温法の報告もある. 他の方法が難しい現状にあっては, 新生子に低体温法を使用する有用性はあるものの, その使用にあたっては, 上記の指摘を配慮する必要がある. また, メトキシフルランの入手が難しいわが国では, 他の吸入麻酔薬の利用など新しい試みが必要である 麻酔の判定と管理ラットの麻酔状態の指標は, ほぼマウスに準じている. マウスの麻酔状態の指標としては, まず立ち直り反射の消失が必要であり, そのうえで足指や尾への刺激に対する反応の消失などが判定に利用される. また, 空気を吹きつけたときに頬ひげや耳翼の動きがないことは, 鎮静の最低の指標とされている. エーテル麻酔の初期などにみられる動悸の激しい状態のとき ( 興奮期 ) に, 皮膚切開などを行うと出血が多くなる. その後の静かな状態がいわゆる 外科麻酔期 である. すなわち, ラットの場合は, 穏やかな呼吸と足指への針などによる刺激への反応の消失が指標として最もよいといわれている. ただし, 足指や尾の反応がなく 116

117 ても麻酔薬によっては腹筋の切開あるいは内臓摘出などの大きな手術で体動を示すこともあり, 目的によって麻酔薬を使い分ける必要がある. 呼吸数が極端に減り ( ラットの通常の呼吸数は毎分 90 回 ), 大きな息をするのは, 過剰麻酔による危険な状態である. エーテルなどの吸入麻酔薬であれば動物を直ちに薬物から遠ざけ, 指先で胸部を小刻みに軽く圧迫するなどの処置により死をまぬがれることもある. しかし, 注射麻酔薬の場合は回復は困難である. 失禁は死の前兆であるが, 死に際して必ずみられるわけではない. 麻酔中の体温低下, あるいは術後の回復を順調に行わせるには, 保温マットや保温箱の利用が奨められる. ラットに用いる主な麻酔薬とその用量 薬剤 用量 ( /kg); ルート 効果 麻酔時間 ( 分 ) ケタミン+キシラジン mg+10mg; i.p. 外科麻酔 ケタミン+メデトミジン 75mg+0.5mg; i.p. 外科麻酔 ペントバルビタール 40 50mg; i.p. 浅麻酔 ウレタン 1.000mg; i.p. 外科麻酔 * α-クロラロース 55 65mg; i.p. 浅麻酔 * 三種混合麻酔薬メデトミジン / ミダゾラム / ブトルファノール 0.3mg/4mg/5mg; i.p. 外科麻酔 * 非覚醒実験のみに適用 3.1. ウサギの麻酔法麻酔に際して, ウサギを入念に診察することは重要である. 特に呼吸器系の障害は麻酔中の事故を起こしやすい. また, 体温が上昇していれば何らかの感染症に罹患している疑いが強い. ウサギはストレスに対する感受性が高い動物であり, 麻酔前のストレスをできるだけ少なくする必要がある. できれば通常の飼育室内で鎮静薬の投与を行い, その効果が現われるまで待って実験室へ移す. ウサギは嘔吐, 胃内容物を逆流することが極めて少ない動物で, イヌ, ネコなどのように, 麻酔中の気道閉塞予防のために絶食する必要はない. また, 麻酔中の脱水症を防止するためにも自由に飲水させてかまわない. ウサギに適用される麻酔薬の種類は多数あるが, これらをすべて揃えておく必要はない. 入念な研究計画を立てた後は, 特定の麻酔法を定め, 同一の方法を守って行うことが適当である 麻酔前投薬フェノサイアジン誘導体は有名な鎮静薬であり, 各種の薬剤が前投薬としてだけでなく, 単体で鎮静薬として使用されている. また, ジアゼパムも麻酔前投薬として使用される. さらに, 薬物拘束により麻酔導入を容易にするという意味では, 塩酸ケタミンも有用な薬剤である. しかし, 筋肉内の大量投与では注射時の疼痛と組職の損傷により, 跛行が観察されることから注射量はできるだけ少なくし, 静脈内注射可能な薬剤は, 静脈内注射で使用することが望ましい. ただし, 静脈内注射では筋肉内投与に比べて効果発現は速いが, 効果時間も短くなることが多いことは留意すべきである. 硫酸アトロピンは副交感神経遮断薬として全身麻酔の前投薬として多用される. 唾液分泌物の分泌抑制効果により誤嚥による呼吸障害や副交感神経刺激による反射を抑制し, ショックの防止にも有効とされている 局所麻酔単体で使われることは少ないが, ウサギでは保定箱などを用いて個体を拘束することは困難ではなく, 小処置に使用することが可能である. さらに鎮静薬と合わせて使用することにより, 研究目的を阻害しない方法の一つとして用いることができる. 通常使われる局所麻酔薬はキシロカインであり, 注射, スプレー, ゼリー状のものが市販されている. 注射で用いる場合はできるだけ細い (27G 以下 ) 注射針を用い, 注射針による侵襲を少なくする. スプレーは粘膜面で効果があり, 気管挿管時の表面麻酔に使われる. スプレーは他の粘膜面でも使いやすく, 実験動物の違和感を少なくし, 保定も容易となるので推奨される. 適用のコツは, スプレーした後 5 10 分程度麻酔効果の発現を待つことである. ゼリー状のものは尿道カテーテル, 気管カテーテル挿入時に使われるが, その他の粘膜面にも適用可能である. 局所麻酔薬を使用すると, その部位の感覚が麻痺するので, 外傷を負うことが多い. また覚醒時の異和感により, 局所をケージなどにこすりつけたりして外傷を誘引することもある 全身麻酔 117

118 (1) 注射麻酔注射麻酔はその術式が容易で, 手術侵襲を与える前に投与しておくと術中の操作も不要であり, また薬剤も一般に安価であり, 動物実験用の麻酔として広く用いられる. しかし, 一度注射した後はその薬剤を積極的に体外へ排出する方法は限られており, その薬剤が生体内で代謝, 排出されるまで麻酔深度の調節はできない. 従って, 投与量の算出と実験動物の麻酔リスクを慎重に検討しなければすぐに死亡事故につながる. 安全で倫理的な麻酔を行うには, 薬剤に関する十分な知識だけでなく, 実験動物の状態, 特に麻酔リスクの診断を行う技術と経験が必要である. ウサギでは耳静脈の確保が容易なことから, 特殊な目的がない限り, 静脈内投与がよく行われる. 静脈内投与は麻酔効果が早く得られ, 投与量と麻酔効果が最も直線的に関係していることから, 期待する麻酔深度を得やすい. 逆に, 他の投与法では注射部位周囲の組織の影響があり, 各注射ごとに一定の麻酔効果を得るのが困難である. すなわち, 実験条件を同一にするという動物実験の目的が, 麻酔の段階で損なわれることになる. 静脈の確保が困難な場合, 筋肉内投与は安全性と麻酔効果の安定性から用いられることが多い. ウサギでは大腿四頭筋あるいは大腿部後側がよく用いられる. しかし, 大腿部後側で注射量が多い場合には周辺の血管と神経に影響を及ぼし, 注射部位の筋肉損傷と相まって跛行の原因となることもある. そのため, 投与量を少なくするか, または投与部位を大腿部前側にするのがより安全である. 腹腔内, 胸腔内に麻酔薬を投与することは可能であるが, 主要臓器を傷害したり, 血管内に注射針が挿入され出血することも多い. また, 腹腔内では消化管, 特に盲腸内に注射針が誤って刺入されると期待した麻酔効果はほとんど得られない. そのため, これらの方法はウサギでは実用的でない. さらに, 主要臓器損傷等の危険は, 静脈内, 筋肉内投与に比べて明らかに大きいので, 動物福祉の観点からも推奨できない. 皮下も投与部位として選択される. しかし, 薬剤の拡散が遅く, 迅速な麻酔効果が得られないことから, 投与量の過剰による事故が多い. 逆に麻酔時間を長くしたい場合には, 筋肉内投与と同量を皮下に投与することもできるが, 麻酔深度が十分でなく確実な麻酔が得られないことも多い. 従って, 皮下投与はウサギでは推奨されない投与法である. 長時間の実験に適した注射麻酔は少ないが, 点滴により長時間の麻酔が可能である. 特に, 代謝の速い麻酔薬はこの方法で使用できる. しかし脂肪組織への移行の高いチオペンタールナトリウムのような麻酔薬では, 脂肪組織内が飽和した状態になると, 非常に危険なので点滴による静脈内投与は禁忌である. 注射麻酔薬は何れもすべての実験目的に合うものではない. 従って, いくつかの麻酔薬の組み合わせを行うことになる. ウサギでは塩酸ケタミンと塩酸キシラジンの組み合わせ, およびその他の鎮静薬あるいは覚醒剤の組み合わせが使用される. 最も代表的な方法は, 塩酸キシラジン :3mg/kg の静脈内投与と塩酸ケタミン :10mg/kg の静脈内投与の組み合わせで,30 分程度の外科麻酔が得られる. また, 塩酸ケタミン : 35mg/kg の筋肉内投与と塩酸キシラジン :5mg/kg の筋肉内投与で,1 時間程度の外科麻酔が得られる. さらにフェノサイアジン誘導体を組み合わせることで, より長時間の外科麻酔も可能である. ペントバルビタール ( ネンブタール ) 単独投与による麻酔は, 呼吸中枢を麻痺させる中毒量と麻酔のための投与量が接近しているため, 麻酔死の危険性があるので使用は控える. (2) 吸入麻酔吸入麻酔には各種の器具が使われる. 特に実験動物学の分野では, 対象動物が小さいことや, 全く保定できない場合などに, 実験動物の周囲の環境をある濃度の吸入麻酔薬で置換してしまう麻酔箱あるいはビニール袋が用いられる. 吸入マスクは, ウサギを確実に保定できる場合には有用である. 吸入麻酔薬の使用だけで麻酔導入は可能であるが, ウサギが忌避するハロタン, イソフルランなどは, 息をこらえるような状態になり, 麻酔導入には危険を伴うとされる. これを防ぐためには, ウサギが忌避しないセボフルランの使用が適切である 麻酔管理 (1) 全身管理麻酔中の全身管理は重要である. これは動物実験の場合, 単に安全な麻酔のためだけではなく, 得られたデータを後に解析する際にも, 麻酔中の管理記録により, より正しい解釈を行うことが可能になる. 特に麻酔中にデータを収集する場合には, 麻酔管理記録を取ることが奨められる. 心音はモニター機器等を用いなくても, 食道聴診器を使用することでモニターできる. また, 毛細血管再充満時間は, 歯茎を強く圧迫して蒼白になった粘膜がピンク色に戻る時間を観察することにより行い, 循環系の状態を知るよい指標となる. 118

119 (2) 麻酔深度麻酔深度は麻酔中も刻々と変化している. そのため, 厳密には麻酔深度を論じても意味のないことが多い. しかし, 動物実験における麻酔は必ずしも麻酔に熟練していない者も行うことが多いので, 大きく分類される麻酔の深度とその指標は参考になる. 中麻酔とされる至適な麻酔は外科麻酔ともいわれ, ヒトの経験によれば, ほとんどの痛覚が消失するとされる麻酔深度である. この指標となるものはほとんどが頭部なので, そこだけを観察しがちである. しかし, 外科麻酔と判定した直後に実験動物が逃走したという事例もあることから, 麻酔の深度の判定には使用麻酔薬と実験動物に関する十分な短識, 豊富な経験と詳細な全身管理が必要である. ウサギの麻酔法における第一選択薬 鎮静薬 クロールプロマジン 2.0mg/mL, i.v. 局所麻酔 キシロカインスプレー (-), 表面 薬物拘束 塩酸ケタミン 25mg/kg, i.m.,10mg/kg, i.v. キシラジン 3mg/kg, i.m.,1mg/kg, i.v. 全身麻酔 チオペンタール 10mg/kg, i.v., 5 分 塩酸ケタミン+キシラジン 10mg/kg+3mg/kg, i.v., 30 分 塩酸ケタミン+キシラジン 35mg/kg+5mg/kg, i.m., 60 分 セボフルラン 3%, 吸入, 長時間 ハロタン 2.5%, 吸入, 長時間 119

120 補遺 3: 各種動物において許容される安楽死処置 (A) 各種動物における許容される安楽死法 ( 例 ) 動物種 バルビツール 炭酸ガス吸入 頸椎脱臼 断首 マウス + i.v., i.p ラット + i.v., i.p モルモット +i.v., i.c., i.p. + 小型齧歯類 + i.v., i.p. + + ウサギ +i.v., i.c., i.p. + ネコ + i.v., i.p. + イヌ + i.v., i.p. + トリ類 + i.v., i.p. + + サル類 + i.v., i.p. + 家畜類 + i.v., i.p. + 下等脊椎動物 + * i.v: 静脈内投与.i.p.: 腹腔内投与 i.c.: 心臓内投与 (B) マウス, ラットの安楽死処置の実際 1. マウスマウスの安楽死法としては, 少数の場合は頸椎脱臼, 多数の場合は炭酸ガスの吸入が奨められる. 今日, 実験動物の安楽死法として最も推奨されている方法の一つは, 炭酸ガス暴露法で, 動物の苦痛が少なく, 実施者にとって比較的安全である. また, 動物組織の変化が少ないという利点がある. 新生子マウスには頸椎脱臼に準じた頸部圧迫または断首が適用される. ペントバルビタールの過量投与 ( 麻酔量の 2 3 倍 ) も動物の苦痛が少なく, 方法としては優れているが, 手間と費用の点からマウスではあまり採用されない. 1 炭酸ガスの吸入炭酸ガスの吸入には専用の装置があれば便利であるが, 厚手のビニール袋を利用してもよい. 炭酸ガスはボンベなどからの供給のほか, 少数個体の場合にはドライアイスも利用できる. 専用容器あるいは厚手のビニール袋にケージごとマウスを入れ, 空気を抜いてから炭酸ガスを送り, 口を閉じる. ガスが満たされれば, 間もなくマウスは意識を消失し, 成熟マウスであれば数分で死亡する. ドライアイスを使用する場合は, 水の入った小容器を安楽死用の袋の中に置き, ドライアイスを水の中に入れ, 発生する炭酸ガスを利用する. ただし, 新生子などの幼若動物は炭酸ガスに抵抗性があるため, 必ずしも適当とはいえない. 成熟マウスであっても十分な暴露 ( ガスの供給を止めてもしばらくは放置 ) と死亡の確認が必要である. 炭酸ガスは空気より重いため, 大きな容器に動物をそのまま入れると上方へ逃げてガスを避ける可能性もある. 炭酸ガスには麻酔作用があり, このガスを吸引した動物は, まず意識消失が起こり, ついで無意識下で酸素欠乏により死亡する. つまり, 死亡の第一原因は酸素欠乏であるため血液ガスの変化とともに, そのほかの組織に対する低酸素血症による影響を考慮する必要がある. また, 肺のうっ血が起きるが, そのほかの変化は少ない. 炭酸ガス濃度の高い空気を吸えばヒトでも酸素欠乏を起こすため, 室内の換気と装置の取り扱いには注意が必要である. 2 その他の吸入薬十分量の吸入麻酔薬に暴露すれば, 呼吸停止から死をまねく. 炭酸ガス吸入の準備がない場合, 習慣的に安価なエーテルもしくはクロロホルムが使われることが多い. 笑気は濃度が 100% であれば意識消失は早いが, 通常単独では用いない. 引火性 爆発性があるエーテルや動物の苦痛が否定できないクロロホルムの使用は原則禁止とした. 120

121 3 頸椎脱臼マウスを平らな台上におき, 一方の手で尾のつけ根の近くをもって体を伸ばしながら, 他方の手の親指と人指し指で頭の後 ( 頸背部 ) を下方に押しつけて固定する. ついで頭を固定している手を前方へ押し, 尾をもっている手を後上方の向きに一気に強く引く. 正しく頸椎が脱臼されれば, 瞬間でマウスの体の力が抜けてしまう. 一時的に体動が残るが, 間もなく止まる. 瞬時に意識消失, 死亡するため動物の苦痛は少ない. 迅速に行うか, もしくはエーテル吸入等による軽麻酔をして, できるだけ不安を与えないように配慮する必要がある. 頸椎周辺部の損傷と圧迫による鼻口部, 胸腹腔への出血はあるが, その他の組織には変化がなく, 薬物の残留もない. 動物を苦しませず, また安全に実施するには麻酔をした動物などで事前に十分, 練習をする必要がある. 4 断首 : マウスの場合はよく切れる鋭利なハサミを用いる. 薬物残留のない組織の採取の目的に利用できるが, その場合以外は, できるかぎり事前に麻酔を施してから行なうことが望ましい. やむを得ず無麻酔で行うときは, できるだけ迅速に実施するなど不安や苦痛を感じさせないよう配慮する. 新生子など炭酸ガスやほかの麻酔薬が効きにくい幼若動物には断首が適用される. 5 ペントバルビタールの過量投与 : 麻酔量の 2 3 倍 ( mg/kg 体重 ) を腹腔に投与する. 穏やかな意識消失から死に至る. ペントバルビタール過量投与により生じる組織変化として, 脾腫, 肺および腸漿膜のうっ血, 肝臓, 脾臓のカプセル状の壊疽が報告されている. マウスに対する安楽死法 ( メトキシフルラン, ハロタン, 炭酸ガス, ペントバルビタール, 頸椎脱臼 ) が, リンパ球の増殖あるいはリンパ球による細胞媒介性細胞傷害検定 (cellmediated lympholysis assay) などに際しての免疫学的パラメーターに影響するという報告がある. 2. ラットラットの安楽死法としては, 炭酸ガスの吸入が一般に奨められる. 頸椎脱臼は幼若ラットには利用できるが, 大きい個体ではかなりの力を必要とするため難しい. 新生子には, 頸椎脱臼に準じた頸部圧迫ないしは断首が適用される点はマウスと同様である. 少数の個体の場合であれば, ペントバルビタールの適量投与 ( 麻酔量の 2 3 倍 ) も利用できる. 1 炭酸ガスの吸入炭酸ガスの吸入には専用の装置があれば便利であるが, 厚手のビニール袋を利用してもよい. 炭酸ガスはボンベなどからの供給のほか, 少数個体にはドライアイスも使用できる. 専用容器あるいは厚手のビニール袋にケージごとラットを入れてから空気を抜いてから炭酸ガスを送り, 口を閉じる. ドライアイスを使用する場合は, 水の入った小容器を安楽死用の袋の中に置きドライアイスを水の中に入れる. ガスが満たされればラットは間もなく意識を消失し成熟ラットであれば数分で死亡する. 苦痛が少なく人道的な方法である. ただし, 新生子などの幼若ラットは炭酸ガスに抵抗性があるため, 適当とはいえない. 成熟ラットであっても十分な暴露 ( ガスの供給を止めてもしばらくは放置 ) と死亡の確認が必要である. 炭酸ガスは空気より重いため, 大きな容器に動物をそのまま入れると, 上方へ逃げてガスを避ける可能性がある. 死亡の第一原因は, 酸素欠乏であるため血液ガスの変化とともに, その他の組織に対する低酸素血症による影響を考慮する必要がある. また, 肺のうっ血がおきるが, そのほかの変化は少ない. 炭酸ガス濃度の高い空気を吸入すれば, ヒトでも酸素欠乏を起こすため, 室内の換気と装置の取り扱いには注意が必要である. 2 その他の吸入薬十分量の吸入麻酔薬に暴露すれば呼吸停止から死をまねく. 十分量の吸入麻酔薬に暴露すれば呼吸停止から死をまねく. 引火性 爆発性があるエーテルや動物の苦痛が否定できないクロロホルムの使用は原則禁止とした. 3 頸椎脱臼ラットを平らな台上に置き, 一方の手で尾のつけ根の近くをもって体を伸ばしながら, 他方の手の親指と人指し指で頭の後 ( 頸背部 ) を下方に押しつけて固定する. ついで頭を固定している手を前方へ押し, 尾をもっている手を後上方の向きに一気に強く引く. 成熟ラットではかなりの力を要するため, 熟練者でなければ奨められない. 121

122 4 後頭部殴打固い木製の棒か木槌を用いて確実に行う必要がある. 正確に実施すればラットの意識消失は瞬間であるが, 若いあるいは小さいラットであっても一撃で死に至らせるにはかなりの熱練が必要である. 断首を行う前に一時的に意識消失させるため, 殴打を利用してもよい. 5 断首ラットの断首には断頭器 ( ギロチン ) あるいはよく切れる鋭利なハサミを用いる. 薬物残留のない組織の採取に利用できるが, それ以外ではできるかぎり事前に麻酔を施して行なうことが望ましい. ラットを断首の前に炭酸ガス : 酸素 (1:1) 麻酔により意識消失を行った場合は, 無処置で断首したものに比べて血液中のコルチコステロンの量が有意に少ないという報告があり, ストレスの違いではないかと推定されている. やむを得ず無麻酔で行う場合, 事前の後頭部殴打を考慮してもよいと思われるが, 何れにしてもできるだけ不安をおこさせないように配慮したうえで迅速に実施するべきである. また, 器具による術者の怪我にも注意が必要である. 炭酸ガスや他の麻酔薬が効きにくい新生子ラットには, 断首が適用される. 6 ペントバルビタールの過量投与麻酔量の 3 4 倍 ( mg/kg 体重 ) を腹腔に投与する. 穏やかな意識消失から死に至り, 動物の苦痛は少ない. 確実な死を確認しなければならないことは, 他の方法と同様である. ラットにおけるペントバルビタール過量投与による組織変化は, マウス同様に脾腫, 肺および腸漿膜のうっ血, 肝臓, 脾臓のカプセル状の壊疽の報告がある. 安楽死法 ( ペントバルビタール過量投与, メトキシフルラン吸入 ) がラットにおける血管のアラキドン酸 ( プロスタグランジンの前駆物質 ) 代謝と血管および腸の平滑筋収縮に影響を及ぼすという報告がある. 122

123 補遺 4: 実験動物の遺伝的及び微生物学的品質 実験動物の遺伝的コントロールによる分類 ( マウスの例 ) 群 規程 近交系 Inbred strain 兄妹交配を 20 代以上継続している系統, 親子交配を 20 代以上継続しているものも含ま れるが, この場合次代との交配は両親のうち後代のものと行うものとする ただし兄妹と 親子交配を混用してはならない ミュータント系 Mutant strain 遺伝子記号を持って示しうるような遺伝子型を特性としている系統及び遺伝子記号を明示 し得なくても, 淘汰選抜によって特定の遺伝形質を維持することができる系統 クローズドコロニー Closed colony 5 年以上外部から種マウスを導入することなく, 一定の集団内のみで繁殖を続け, 常時実 験供試動物の生産を行っている群 交雑群 Hybrid 系統間の雑種 微生物学的コントロールからみた実験動物の区分 群 定義 備考 微生物の状態作出方法維持 通常動物 (Conventional animals) 微生物学的コントロールを受けていない動物 持っている微生物が不明感染源になる可能性がある 開放式飼育 無菌動物 (Germfree animals) 封鎖方式 無菌処置を用いて得られた, 検出しうるすべての微生物 寄生虫を持たない動物 検出可能な微生物はいない 帝王切開 子宮切断由来 アイソレータ ノトバイオート (Gnotobiotes) 持っている微生物叢のすべてが明確に知られている特殊に飼育された動物 持っている微生物が明らか 無菌動物に同定された微生物を定着させる アイソレータ SPF 動物 (Specific pathogen-free animals) 特に指定された微生物 寄生虫のいない動物指定以外の微生物 寄生虫は必ずしもフリーでない 持っていない微生物が明らか 無菌動物 ノトバイオートに微生物を自然定着 バリヤー ( バリア ) システム 123

124 補遺 5: 遺伝子組換え生物の譲受等または譲渡等における情報提供 国内機関から遺伝子組換え生物等を譲受する場合 1 譲受者等は事前に譲渡者等から送付される遺伝子組換え生物等の情報等が提供される 2 譲受者等はその内容を確認した後に 必要に応じて部局委員会に第二種拡散防止措置申請書を提出し承認を受ける 3 譲受者等は 遺伝子組換え生物等の譲渡等を受ける ( 譲渡等のフローチャート ) 4 別紙様式を添付等し 譲渡等 譲渡者等 譲渡等の相手先 1 FAX もしくは で連絡 ( 学内は必要としない ) ( 別紙様式 ) 部局の拡散防止主任者又は部局の指定した者 ( 内容の確認 ) 2OK: 譲渡者等に速やかにその旨連絡 NO: 譲渡者等に修正又は中止の要請 3OK: 部局担当係へ転送 部局担当係 部局委員会 報告 5 研究協力部研究協力課へ写しの送付 研究協力部研究協力課 報告 全学委員会 124

125 補遺 6: 動物の輸入届出制度の概略 実験動物 ( 遺伝子組換えマウス ラットを含む ) が輸入届出に該当する 現状では 輸入届出と動物の輸送とを併せて民間業者が代行する場合がほとんどである 手続き書類等は 動物実験責任者または動物実験 飼育室責任者が保管する 125

126 補遺 7: 推奨される動物飼育スペース 1996 年に米国 National Council から出版された 実験動物の管理と使用に関する指針 第 7 版 に掲載されている数値を メートル法による数値に換算して示した 126

127 127

128 注 ) a. 床面からケージの上端まで b. より大型の動物は その行動形態にあうより大きいスペースが必要である c. 個体や品種の体型により 修正を要する場合がある 各体重域の上限に位置するイヌでは 動物福祉法による規範への確実な適合をはかるため さらに床面積と高さを増す必要があるかもしれない 規範 (CFR:1985) は 動物が 快適な姿勢 を保つために十分な高さと イヌの鼻端から尾の先端までの長さに 6 インチを加えた値を一辺とし それを平方フィートに換算した値 に等しい最小面積を求めている d. マーモセット科 オマキザル科 オナガザル科 ヒヒ e. ある種 ( ウーリーモンキー テナガザル科 シアマン属 オランウータン属 チンパンジー属 ) では ケージ高は伸びをしたとき動物の足が床につくことなくケージ天井からぶら下がれるようでなければならない ケージ天井の形は腕の運動を助長するものでなければならない f. バブーンは他のサルよりも高さが必要である g.50 kgを超える類人猿は普通のケージよりも半永久の石や鉄筋コンクリート製の飼育室でより効果的に飼育する h. ケージ高は床に直立するのに十分でなければならない 128

129 補遺 8: 実験動物の飼養 保管において推奨される飼育環境基準値 温 湿 度 度 換気回数 ウサギ, イヌ, ネコ, サル 18~20 マウス, ラット, ハムスター, モルモット 20~26 湿度許容範囲 30~70% 望ましい基準値 40~60% 10~15 回 / 時 望ましい範囲 13~18cm / 秒気流速度許容範囲 10~25cm / 秒臭気アンモニア濃度で20ppmをこえない 騒音 60 ホンをこえない 照明床上 85 cmの高さで 150~300 ルクス タイマーにより明を12~14 時間, 暗を12から10 時間に設定するのが一般的である これは特にげっ歯類の繁殖を照明時間必要とする飼育において, 安定した性周期を得るために有効である * 実験動物施設基準研究会による SPF 動物 ( マウスやラット ) を SPF 状態で飼育維持するためには 飼育環境を清浄に保つとともに 病原体の侵入や持ち込みを防止する必要がある 主に次の点に留意する 動物実験 飼育室及び室内の設備を定期的に消毒する HEPA フィルターを通した清浄な空気で陽圧に保つ 従事者は滅菌または消毒された専用の帽子 マスク 手袋 作業衣と履物を用いる 滅菌された餌と床敷を用いる ケージと給水瓶 給水口も滅菌消毒して用いる 搬入する動物は SPF であることが確認されたものに限る 前室やエアシャワーを設け 流しは前室に置くことが望ましい 129

130 補遺 9: 動物実験等に係る廃棄物の処置と分類の原則 実験系廃棄物の処理は 本学が定める 環境安全指針 ( 平成 17 年 ) に従って行わなければならない 本学では 廃棄物を以下のように分類している (1) 生活系廃棄物 (2) 実験系廃棄物 ( 化学的有害廃棄物 生物系廃棄物 擬似感染性廃棄物 放射線廃棄物 気体廃棄物 その他 ) (3) 医療系廃棄物 ( 感染性廃棄物 非感染性廃棄物 その他 ) (4) 排水 動物実験等で発生する廃棄物は 主に 生物系廃棄物 擬似感染性廃棄物 感染性廃棄物 として処理される ただし 実際の回収時の分類は キャンパス 部局 医療機関と関係する部局で若干異なるので 不明な点は部局の担当事務に確認する必要がある 廃棄物は必ず分別して専用の容器 貯蔵庫に回収し 内容物の飛散等が生じないように厳重に保管する 以下に本学の動物実験等に係る廃棄物の処置と分類の原則を示す 実験で用いた微生物 ( 遺伝子組換え微生物を含む ) や 人や動物に感染するおそれがある病原微生物が付着 ( 内在 ) する廃棄物は 原則として排出者が滅菌や不活化処理を行わなければならない 実験動物 産業動物及びその他生物の死体や組織等 ( 生物系廃棄物 ) は 必要に応じて滅菌や不活化処理を行い 部局毎に定められた方法で回収し適正に処理する ホルマリン溶液等の液体と一緒に廃棄することはできない これらを一時的に保管する場合 腐敗を防ぐために冷凍または冷蔵し 悪臭の拡散 衛生昆虫等の飛来や野生動物等の侵入を防止する 動物の飼育で使用された床敷 ( 糞尿を含む ) は他の廃棄物と一緒にせずに回収梱包し 専用の場所に保管する 糞尿だけを含む廃棄物は専用の容器に回収する 注射針 針付き注射筒 縫合針 メス ブレード ( 替え刃 ) は いかなる用途であっても 感染性廃棄物 に分類する 注射筒 注射器 チューブやカテーテル バックやボトル等の 見た目では医療行為で使用された物品と区別のつかない廃棄物は 擬似感染性廃棄物 に分類する 手袋や試験管 ガーゼ 紙類 アルミホイル 床敷等で血液等の付着物がある場合も 擬似感染性廃棄物 に分類する ただし 医療機関と関係する部局 及び一部の部局では これらすべてを 感染性廃棄物 に分類している 130

131 補遺 10: 平時及び災害時の対応 平時 地震による災害時 動物 * の建物外への逸走 動物 * の建物外への逸走 マウス ラットのほか サル ウサギ ショウジョウバエ メダカなど可能な場合 捕獲に努める 部局担当事務 安全管理室情報提供 : 部局長 遺伝子組み換え委員会 安全管理主任者 動物実験委員会 研究用微生物委員会など マウス ラットのほか サル ウサギ ショウジョウバエ メダカなど可能な場合 捕獲に努める 部局災害対策本部情報提供 : 部局長 遺伝子組み換え委員会 安全管理主任者 動物実験委員会 研究用微生物委員会など 本部研究推進部ライフサイエンス研究倫理支援室 担当理事専門委員長など 例 : 〇〇学部です 号館の損壊により 組換え〇〇の脱走が確認されました 文科省への報告をお願い致します ( 遺伝子組換え生物の場合 ) 文部科学省ライフサイエンス課生命倫理 安全対策室 ( 直通 ) * 部局災害対策本部は 全学災害対策本部が確実に文科省に報告したことを確認する ( 目安は 3 時間以内 ) * 全学災害対策本部は 文科省に報告完了後 その旨をすみやかに部局環境安全管理室へ連絡する 全学災害対策本部 例 : 〇〇学部です 号館の損壊により 組換え〇〇の脱走が確認されました 文科省への報告をお願い致します 全学災害対策本部総務広報班 ( 内線 22119) ( 遺伝子組換え生物の場合 ) 文部科学省ライフサイエンス課生命倫理 安全対策室 ( 直通 ) 131

132 平時 地震による災害時 管理区域 * の火災 盗取 不法侵入 管理区域 * の火災 盗取 不法侵入 部局担当事務 安全管理室情報提供 : 部局長 遺伝子組み換え委員会 安全管理主任者 動物実験委員会 研究用微生物委員会など 例 : 〇〇学部です 研究室の 号館の管理区域が延焼中です 脱出時に閉鎖しました 厚労省に報告をお願いします 本部研究推進部ライフサイエンス研究倫理支援室 * 感染症法または家伝法の対象とする病原体の管理区域 感染動物質も含む 緊急時は消防署や警察署に通報 環境安全本部 部局災害対策本部情報提供 : 部局長 遺伝子組み換え委員会 安全管理主任者 動物実験委員会 研究用微生物委員会など * 部局災害対策本部は 全学災害対策本部が確実に厚労省な又は農水省に報告したことを確認する ( 目安は 3 時間以内 ) * 全学災害対策本部は 厚労省又は農水省に報告完了後 その旨をすみやかに部局環境安全管理室へ連絡する * 感染症法または家伝法の対象とする病原体の管理区域 感染動物質も含む 緊急時は消防署や警察署に通報 例 : 〇〇学部です 研究室の 号館の管理区域が延焼中です 脱出時に閉鎖しました 厚労省に報告をお願いします 全学災害対策本部総務広報班 ( 内線 22119) 担当理事専門委員長など ( 感染症法の場合 ) 厚労省結核感染症課 ( ) 警察署通報 ( 家伝法の場合 ) 農水省動物衛生課 ( ) 通報ともに 後日事故災害報告書等 全学災害対策本部 ( 感染症法の場合 ) 厚労省結核感染症課 ( ) 警察署通報 ( 家伝法の場合 ) 農水省動物衛生課 ( ) 通報ともに 後日事故災害報告書等 132

133 動物実験計画書等の作成の手引き 東京大学大学院医学系研究科 医学部 動物実験委員会事務局 133

134 目 次 動物実験計画書等の提出から承認 ( 実験開始または実験動物の飼養開始 ) までの手続き Ⅰ. 動物実験計画書 ( 別紙様式 1) の記載について Ⅱ. 動物実験変更計画書 ( 別紙様式 2-1) の記載について Ⅲ. 動物実験従事者変更計画書 ( 別紙様式 2-2) の記載について Ⅳ. 動物実験責任者変更申請書 ( 別紙様式 2-3) の記載について Ⅴ. 動物実験実施状況報告書 ( 別紙様式 5-1) の記載について Ⅵ. 動物実験終了報告書 ( 別紙様式 3) の記載について Ⅶ. 施設等設置 ( 変更 ) 申請書 ( 別紙様式 4-1) の記載について

135 135 動物実験計画書等の提出から承認 ( 実験開始または実験動物の飼養開始 ) までの手続き注 1: 動物実験等は 実験委員会の審査を受け 承認を得た後でなければ始めることができません 注 2: メールによる仮提出は 実験開始予定日の 1 か月 ~1 か月半前までに提出してください 注 3: 医学部は医学部様式を使用しています 医学部動物実験計画書等の書式は 動物資源研究領域のホームページ からダウンロードしてください 注 4: 各計画書等の記入にあたっては 次ページ以降を参照してください 動物実験責任者 施設等責任者 1 仮提出 メールでお願いします 送付先 iacuc@m.u-tokyo.ac.jp 動物実験委員会事務局受付時間九時 十七時 仮受付 記入漏れ 添付書類等の不足などをチェック 記載内容等のチェック 修正等または本提出の依頼 * メール受理後 一週間以内に連絡 ( 土日 休日を除きます ) 3 正副 2 部に押印のうえ提 受付簿に記載 2 修正依頼等または本提出の依頼 メールで連絡 動物実験委員会 ( 審議 ) 研究科長までの決裁処理決裁後 研究科長印の押印 責任者への発送処理 6 研究科長の公印を押した申請書を送付 4 5 動物実験の開始実験動物の飼養開始 7 動物実験委員会事務局は生命科学実験棟 1 階動物資源研究領域事務室内です

136 Ⅰ. 動物実験計画書の記載について 各項目の記載方法 並びに情報公開法による開示請求 ( 印 ) とのかかわりについて記述します 別紙様式 1( 事務局で事前チェックを致します 未押印版をメール添付で iacuc@m.u-tokyo.ac.jp へお送りください ) 動物実験計画書 部局名医学系研究科 医学部 受付番号 1 2 提出日平成年月日 1 未記入で提出する 2 委員会事務局( 動物資源研究領域事務室 ) に本提出する年月日を記載する 注 : 計画書を作成しましたら 未押印版をメール添付で iacuc@m.u-tokyo.ac.jp へお送りください 委員会事務局で各項目についてチェックを行い その結果をメールでお知らせいたします 提出日は仮提出日でないことを確認してください なお この過程はスムーズに審議を行うための 事前チェック であり 審査ではありません 審査から承認までは用紙での提出から2 5 週間を要します 所属 職 ( 内線 ) 動物実験責任者 氏名 印 3 3 実験責任者は 動物実験実施者のうち 個々の動物実験計画に係る業務を統括する者をいい 教授 准教授 講師 助教または助手 が担当する 情報公開では この欄は無条件で開示されますので 印影は銀行印等の重要な印鑑は用いないでください 動物実験 飼育室の設置場所 5 施設等番号 動物実験 飼育室 : 動物実験を行い 処置が行われた実験動物を飼養 保管する 実験処置前の実験動物の飼養 保管及び繁殖も含む 5 建物名 フロア階数 部屋名を記入する 生命科学実験棟を使用する場合は 生命科学実験棟 階 室 と記載する 生命科学実験棟または教育研究棟 9 階の新規利用を希望するものは計画書の仮提出より前に cdbimanimal@m.u-tokyo.ac.jp に問い合わせ 使用部屋を決定すること (p.165 付録 Ⅲ. 動物資源研究領域の管理する施設を利用する場合に必要な手続参照 ) 6 (1) 動物実験 飼育室の施設設置承認を受けている場合は その承認番号 ( 施設等番号 ) を記入する (2) 施設 ( 動物実験 飼育室 ) の設置申請を行っていない場合は 施設等設置 ( 変更 ) 申請書 を同時に提出すること 注 : 様式は からダウンロードしてください (3) 生命科学実験棟および教育研究棟 9 階を利用する場合は 169 ページ参照 建物名は開示ですが 階 部屋名は防犯上の理由により非開示となります 136

137 動物処置室の設置場所 7 8 施設等番号 9 7 動物処置室 : 動物の実験処置または検査解析のみ ( 手術 採血 試料採取 観察 行動解析 検査 投薬 治療等 ) を行う ただし 短期間の一時的保管を含む 8 建物名 フロア階数 部屋名を記入する 生命科学実験棟を使用する場合は 生命科学実験棟 階 室 と記載する 9 (1) 動物処置室の施設設置承認を受けている場合は その承認番号 ( 施設等番号 ) を記入する (2) 施設 ( 動物処置室 ) の設置申請を行っていない場合は 施設等設置 ( 変更 ) 申請書を同時に提出すること 注 : 様式は からダウンロードしてください (3) 生命科学実験棟および教育研究棟 9 階を利用する場合は 169 ページ参照 建物名は開示ですが 階 部屋名は防犯上の理由により非開示となります 研究課題 (1) 専門外の動物実験委員会委員でも理解できる表現とする 略号等は用いない (2) 動物実験が複数の動物種にわたる場合は 一計画書一動物種 で作成し それらの区別は研究課題名に動物種名を入れる : 薬剤 Aの代謝に関する研究 (1) 薬剤 Aの代謝に関する研究 (2) : マウスにおける薬剤 Aの代謝に関する研究 ウサギにおける薬剤 Aの代謝に関する研究 (3) 学生実習や教育実習等の場合は 題名の末尾に ( 学生実習 ) または ( 教育実習 ) と記述する この欄は原則開示ですが 研究の独創性 着目点などのアイデアが生命である研究者のプライオリティに相当する部分 は非開示とすることができますので 非開示とする部分はアンダーラインを引いてください なお 全文非開示にすることはできません 動物実験の目的 実験の目的 重要性( 独創性 臨床的意義 等 ) を可能な限り平易に記述する スペースが足りない場合には この欄に概要のみを記して ( 詳細は別紙 ) と文末に記入する 詳細な記述は自由書式で別紙 (A4 用紙 ) に作成し 添付する この欄は原則開示ですが 研究の独創性 着目点などのアイデアが生命である研究者のプライオリティに相当する部分 は非開示することができますので 非開示とする部分はアンダーラインを引いてください なお 全文非開示にすることはできません 137

138 動物実験の実施期間 12 平成年月日 ~ 平成年月日 12 (1) 最長 5 年間で記入する 実験の実施開始日は 委員会事務局の事前チェックの期間 動物実験委員 会の審査期間 研究科長の承認手続き期間に要する日数 (1 か月 ~1 か月半 ) を勘案し 十分に余裕 をもって実験計画を立てること 注 : 動物資源研究領域の HP にて提出日と審査期間および実験開始予定日を公開していますので参考に して下さい 注 : 終了日を年度末に設定すると実施期間を延長する動物実験変更計画書又は継続の動物実験計画書 の申請時期を忘れにくいです (2) 承認された期間内に実験の終了見込みがない場合は 遅くとも実験終了予定日の一ヶ月前までに 動物実験変更計画書 ( 別紙様式 2-1) を提出すること ただし この場合でも最初の実験開始日 から 5 年を超える期間の延長はできない この欄は開示されます 使用動物 遺伝学的微生物学動物種性別系統匹数入手先保証的保証 動物種は 原則一計画書に一種類のみの記載とする 同一実験であっても複数の動物種を用いる必要がある場合は 動物種毎に計画書を作成し 研究課題名には動物名を明記する ( 10 を参照) これは 当該動物種と使用数を必要とする理由 ( 25 ) で記述を求める国際的動物実験倫理原則 3R のうち Replacement( より下等な物への置換えや他の手段への配慮 ) への配慮が求められるためである なお 異種間キメラ動物作製実験や異種間移植実験については 複数種類の動物種を一つの計画書に記載することができる この欄は開示されます 14 オス メス 雄 雌 の何れの記述でも差し支えない 性別を区別する必要がない場合には 一行に雌雄を記入し 区別する必要がある場合には二行に分けて記入する ( 雌雄を区別する場合には 匹数を別々に記載する必要がある ) また 15 の系統に対応するように記載する 同上 のような省略した記載は修正の対象となる この欄は開示されます 15 (1) 系統名 ( マウスの場合は BALB/c,ddy, 等 ; ラットの場合は Wistar,SD, 等 ) または品種名 ( イヌの場合はビーグル 雑種 等 ); ウサギの場合は日本白色種 NZW 種 等 ) を記載する (2) 不正確な系統名の表記は修正の対象になる ( 注 : マウスとラットの系統には 国際命名規約があります ) [ 例 ] :BALB/c, :Balb/c, :balb/c, :BALB-c etc. [ 例 ] :Wistar, :Wister, :wistar, wister, etc. (3) 遺伝子操作動物の場合は 組換え遺伝子が分かる表記とする [ 例 ]C57BL/6Tg(AAG-EGFP)C14-Y01-FM1310sb または (CAG-EGFP)TG マウス [ 例 ]ICR;129X1-Acr<tm1Tba> または Acr KO マウス Acr-/-マウス (4) 異なる系統を掛け合わせた仔を実験に用いる場合は 仔マウスの系統も記載する この欄は原則開示ですが 研究の独創性 着目点などのアイデアが生命である研究者のプライオリティに相当する部分 は非開示とすることができますので 非開示とする部分はアンダーラインを引いてくださ 138

139 い 16 (1) 系統毎 性別を区分する場合には 性別毎の使用する数を記入する (2) 動物数は単年度当たりではなく 全期間を通じて使用する数を記載する (3) 繁殖を行う場合 それによる増加数も算入する (4) 約 ~300 のような不正確な数字の記載は認められない (5) 当該動物種と使用数を必要とする理由 ( 25 ) で使用匹数の算出根拠の記述を求めるので その算出根拠と数字を合致する必要がある この欄は開示されます 17 搬入業者( 仲介業者 ) ではなく ブリーダー名や維持機関名を記入する 実施期間中に新たに入手せずに すでに飼育室に導入されている動物を繁殖する場合は 自家繁殖 とする クリーニングを行う場合はクリーニング業者の名称も記載する ( 例 ; 動物資源発生工学サービス ) 注 ; 動物資源研究領域管理の動物施設を使用する場合は 維持機関とともに日本クレア 日本 SLC 日本チャールズリバーおよび動物資源研究領域発生工学サービスを記載して下さい この欄は原則開示されますが 入手先が開示を希望しない場合は非開示となります 但し 公的機関は開示となります 18 有 無 のいずれかを記入する 注 : 遺伝的保証とは 定期的に遺伝的品質検査が実施されているコロニー由来の動物のことです ブリーダーが供給する近交系動物は 有 になります この欄は開示されます 19 有 無 のいずれかを記入する 注 : 微生物学的保証は定期的に微生物学的検査が実施されている施設 コロニー由来の動物が 有 となります 導入される時点の微生物学的保障です この欄は開示されます 安全管理上注意を要する動物実験 ( 該当する事項を で示し 右欄に必要事項を記入のこと ) 該当しない 該当する 20 拡散防止措置物理的封じ込め 21 遺伝子組換え動物 特定動物 特定外来生物の使用 微生物接種 遺伝子組換え微生物の使用 放射性物質や放射線の使用 有害化学物質 ( 毒物 発癌剤等 ) の使用 その他 20 (1) 次の行以降にある各項目に該当する場合は 該当する とし 該当する項目を にする (2) 微生物接種 から 有害化学物質 ( 毒物 発癌剤等 ) の使用 までの項目に を付したときは 右の欄に具体的な内容を記入する (3) その他 は 感染症の発症や病原微生物の排出が予想される 組織移植 ( 組織名 ) や 細胞接種 ( 細胞名 ) を実施する場合等が該当する この欄は開示されます 21 (1) 遺伝子組み換え生物を用いた実験は事前に 遺伝子組換え生物等実験委員会 の承認が必要となる (2) 遺伝子組換え動物 微生物を用いる場合は 拡散防止措置 P1A P2A P3A のいずれかを記入し その他特記事項等 ( 31 ) 欄に 東京大学第二種使用等拡散防止措置承認済み ( 承認番号 ) と 記載するとともに その写しを添付すること 使用施設の封じ込めレベルではなく 実験に対する封じ 込めレベルを記載する 139

140 (3) 微生物を接種する場合は 微生物の危険度に合わせて BSL2 BSL3 を記入する また 東京大学研究用微生物安全管理マニュアル を参照し レベル2あるいはレベル3 微生物取扱等届出または許可証 の写しを添付すること (4) 特定動物 特定外来生物 有害化学物質( 毒物 発癌剤等 ) では P1A 相当 または P2A 相当 と記入する (5) 放射線物質や放射線の使用 を放射線管理区域で行う場合は 放射線管理区域 と記入する (6) 複数の場合は併記する この欄は開示されます 動物実験の方法 苦痛の評価 22 人道的エンドポイント 23 要 不要 当該方法の中で最も痛みを伴う処置での苦痛の評価を記入する カテゴリー D または E の場合は理由書 を添付する 23 下記を参照し 人道的エンドポイントの要 不要を判定し記入する 参考 平成 26 年度からの全学新様式記入要領より人道的エンドポイント (humane endpoint) 人道的エンドポイントとは 実験動物を激しい苦痛から解放するための実験を打ち切るタイミング ( 安楽死処置を施すタイミング ) をいう ( 実験のエンドポイント ( 本来の実験目的による終了 ) とは異なる ) 実験の過程で以下のことが予想される場合は 人道的エンドポイントを設定する 摂餌 摂水困難 苦悶の症状 ( 自傷行動 異常な姿勢 呼吸障害 鳴き声など ) 回復の兆しが見られない長期の外見異常 ( 下痢 出血 外陰部の汚れなど ) 急激な体重減少 ( 数日間で 20% 以上 ) 腫瘍のサイズの著しい増大( 体重の 10% 以上 ) など (* 特に対照群との比較により体重の著しい増減が明らかになる場合は 論文の投稿先から指摘されることがあるので人道的エンドポイントを正しく設定し実施すること ) 該当する実験であっても人道的エンドポイントを設定しない場合 その理由を記載する < 人道的エンドポイントの不適切な例 > 急激な体重減少や食事摂取量の減少等が認められた場合は安楽死させる 体重 食事量の減少等については 具体的な数値的基準を設ける 術後に異常をきたした場合は速やかに安楽死させる どのような異常が認められるか それが重篤なものである時にはどうケアされるのか等を具体的に示す 24 実験処置を行う部位 方法から安楽死させる( 実験のエンドポイント ) までの過程を記述する ( 動物に致死的処置を行わず 安楽死処置も執らず 終生飼育する場合には安楽死までの記述は不要 終生飼育する旨記載する ) また それぞれの処置毎に 倫理基準による医学生物学実験処置に関する分類 の区分 (A~E) (p.109 東大マニュアル補遺 1 および下記簡易分類表参照 ) を明記する 動物が被る苦痛と得られる研究成果とのバランスを勘案し 動物実験委員会が実験の妥当性を判断する [ 記入例 ] マウス肝炎ウイルス pfu を単回経口投与し B 翌日から抗ウイルス製剤 X を 10mg/kg で腹腔投与する B 一週間後に麻酔下で全採血により安楽死させたのち B 肝臓を摘出して肝乳剤を調整し ウイルス力価を測定する スペースが足りない場合には この欄に概要のみを記して ( 詳細は別紙 ) と文末に記入する 詳細な記述は自由書式で別紙 (A4 用紙 ) に作成し 添付する 140

141 倫理基準による医学生物学実験処置に関する分類表 この欄は原則開示ですが 研究の独創性 着目点などのアイデアが生命である研究者のプライオリティ に相当する部分 は非開示とすることができますので 非開示とする部分はアンダーラインを引いてく ださい なお 全文非開示にすることはできません 3 R 当該動物種と 使用数を必要 とする理由 (1) 動物愛護法第 41 条 ( 動物を科学上の利用に供する場合の方法 事後措置等 )( * 1) 東京大学動物実 験実施マニュアル第 4 章 ( 動物実験等の実施 ) の 1 動物実験計画の立案 ( * 2) のことが十分に検 討したことがわかるように記述する (2) 具体的には 少なくとも以下の 3 項目について記述すること 1 実験に使用する動物種を選択した理由 (Refinement の検討 ) ア動物の特性が研究内容に最適であること ( 例えば 再現性を重視する実験には 近交系 同腹産子を使用する ) イ世界的な実験の動向 ( 当該研究分野で標準的に用いられている 参照できる実験データが 豊富である ) ウヒトへの外挿 ( ヒト疾患等モデルとして確立されている ) 等の記述 2 動物を使用しない実験方法を採用できない理由 (Replacement の検討 ) ア培養系 疫学研究 コンピュータシミュレーション等の動物を用いない手法では研究目的 が達成できないこと イ同一実験を複数の動物で行う実験計画を立案する場合は それを行う意義についても動物 種の差異を絡めて記述する 141

- 2 - 状の信頼性が確保されることが電子契約における課題となっていることに鑑み 電子委任状の普及を促進するための基本的な指針について定めるとともに 電子委任状取扱業務の認定の制度を設けること等により 電子契約の推進を通じて電子商取引その他の高度情報通信ネットワークを利用した経済活動の促進を図るこ

- 2 - 状の信頼性が確保されることが電子契約における課題となっていることに鑑み 電子委任状の普及を促進するための基本的な指針について定めるとともに 電子委任状取扱業務の認定の制度を設けること等により 電子契約の推進を通じて電子商取引その他の高度情報通信ネットワークを利用した経済活動の促進を図るこ - 1 - 電子委任状の普及の促進に関する法律目次第一章総則(第一条 第二条)第二章基本指針等(第三条 第四条)第三章電子委任状取扱業務の認定等(第五条 第十二条)第四章雑則(第十三条 第十五条)第五章罰則(第十六条 第十九条)附則第一章総則(目的)第一条この法律は 電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により契約に関する書類の作成 保存等の業務を行う事業者の増加 情報通信ネットワークを通じて伝達される情報の安全性及び信頼性の確保に関する技術の向上その他の電子契約を取り巻く環境の変化の中で

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