Windows7-Railsセットアップ

Transcription

1 Ruby on Rails 開発環境のセットアップ -- Cygwin のない Windows 7 版 -- (2012 年度 WEB+DB システム入門授業資料 ) 2012/05/15 現在 通常の Windows 7 の環境の場合と Cygwin がインストールされている場合とでは Ruby on Rails のセットアップ方法が大きく異なります そのため 法政大学 3 年次仕様の PC の環境に合わせた Cygwin の Windows 7 セットアップの手順を作成しましたが ( おそらく )Android 携帯の開発環境などが搭載されている場合 Cygwin のセットアップでは何故か rvm が gem からインストールできない問題に直面しました 構成ツールの組合せを変えることによりこの問題を回避できる可能性がありますが 試行錯誤による時間の浪費を避けるため ( 解決策をうまく見つけた情報がすぐに見当たらないので )Cygwin を使わないセットアップについて 説明書を作ります Step 1: msysgit のインストール Msysgit のレポジトリに接続します ここでは Git preview exe を選びます Windows 版の msysgit のインストールサイトです ダウンロードして実行します

2 Internet からインストールされたプログラムを実行しても良いか確認が表示さ れるので はい で許可して下さい 起動すると以下の画面になります Next をクリックして下さい GNU のライセンス確認では Next をクリックして下さい

3 git の起動は GUI 経由 ( デスクトップなどのアイコンのダブルクリック ) で行 うものとして 特にコマンドプロンプトからは起動しないので インストール パスについては 標準のまま変更しなくても良いでしょう コンポーネントの設定オプションも 変更なしのまま実行します Start Menu への登録は Git の名前で行います 複数の git 環境の混在は試していません 明確に区別する必要がある場合は msysgit の名前で登録して下さい

4 PATH の設定では Use Git Bash Only にチェックを入れます ここでは Cygwin との混在 ( 特に Android 携帯アプリの開発環境との競合 ) が懸念されるため PATH に変更が必要な場合は手作業で変更することを前提として ツール群の実装も個別に行うものとし PATH は変更しない選択肢を選びます 自由に Cygwin がない Windows7 の PC にセットアップするような場合 ここでは 一番下の選択肢を選ぶ (PATH を変更し UNIX のツール群もインストールする ) 原則としては DevKit のインストールを行わずに gem から rails をインストールする この手順で以下のエラーが出た場合にのみ DevKit を実行する ERROR: Error installing rails: The 'json' native gem requires installed build tools. という方針で進めて下さい この資料は Cygwin 環境との混在を前提に作成しています 次の設定オプションでは デフォルトのまま一番上の 行末 (CRLF) の変換を選びます これは 今回の演習では Windows7 の PC をそのまま サーバ として動作させるため 設定の必要があった場合に Windows7の環境でファイルを

5 あつかいやすくするためです ここで インストールされるのを待ちます この画面になったら Finish をクリックして git のインストールは完了です 今回の手順は Cygwin との混在を前提としているため 学生の皆さんは自分の 開発環境にどんなツールがインストールされているか自分でしっかりと把握し た上でこうした作業を行って下さい Step 2: Ruby のインストール Cygwin の環境中に ruby は既にインストールされていますが 今回は cygwin と動作環境を切り離したいため ruby192 を Windows 用にインストールします まず のサイトにつなぎます

6 ここでは 一番目立つダウンロードボタンを押します 最新版は既に になっていますが 授業の他の教材が を前提として書 かれていますので を選んでください

7 ダウンロードして実行して下さい ( フォルダは各自が任意に選ぶ ) 実行すると License の確認画面が出ますので Accept して次へ進んで下さい Tcl/tk と ruby の実行 PATH を追加する選択肢にチェックを入れます

8 この理由は msysgit の存在は cygwin には伝えたくないのですが ruby192 の存在は msysgit に伝えたいためと ビルドの途中で tcl/tk を使う場面があるためです 画面にも警告メッセージが出ていますが この PATH の設定は 他の開発プロジェクトの環境に影響を与えます 万一 Android 携帯のエミュレータの動作などに悪影響が出た場合は PATH を手作業で削除して git の bash 側の実行パスに直接 ruby192 の bin を追加するという別の手作業を行います 今回の 迂回インストール でもうまくいかなかった場合 ( 他のプロジェクトに悪影響を与えた場合 ) には 講師か TA に相談して下さい Install ボタンをクリックします フォルダがないので作るか聞いて来ているので はい をクリック インストールが始まります

9 この画面が現れたら ruby1.9.2 のインストールは完了です Step 3: MinGW のインストール ( スキップ ) 以下の手順は 最初に試みた時のものを書いていますが Step 4 で DevKit のインストールを説明します DevKit は Ruby のダウンロード元からインストールできますが DevKit の中に MinGW も含まれています このため 万が一 DevKit がうまくインストールできず MinGW が必要になった時のために記述は残しますが この部分はスキップして Step 4 の DevKit のインストールに移って下さい もし DevKit で失敗した場合は この MinGW を試して下さい MinGW のインストールは 絶対に必要かどうか 必要だ と断言できません この手順に含めている理由は 現在の私の Android 携帯開発用と Cygwin を混在させた環境で 試行錯誤を繰り返しているうちに MinGW を入れることでソースのコンパイルがすんなりと通った場面があったため そのまま削除せずに残していて なるべく同じ環境ならば問題が少ないと思われたためです に接続します なお Android 携帯の開発環境のセットアップで MinGW を既にインストール していた場合には この Step3 の手順は不要です

10 素直に 最新版をダウンロードします しばらく待っているとファイル保存の確認のポップアップが現れますので ダ ウンロードして実行して下さい Next をクリックします Next をクリックします

11 最新のリポジトリの情報を取得するように 下にチェックを入れます 但し 他のツール群との整合性に不安がある場合 ( 私の場合 一度インストールして削除してやり直ししているため この選択肢は表示されないかも知れませんが ) 既にインストールされている場合はそのまま古いレポジトリの情報を使うようにしてもいいかも というか セットアップは不要でしょう ライセンス条件には合意して下さい C: MinGW にインストールします

12 そのまま次へをクリック C コンパイラだけで実行します Ada など古典的なプログラミング言語を試したい人は チェックを入れても実害はないと思います Install をクリック します

13 思います 一気にダウンロードした後 リポジトリの更新画面が開きます 待ちます 通信速度によりますが 数分 ~20 分程度で終わると Finish が出たら終わ りです Step 4: DevKit のインストール DevKit のインストールが必要な理由は に記されていました DevKit のインストールが必要と思われた理由はエラーのメッセージに以下のものがあったため です Please update your PATH to include build tools or download the DevKit from ' and follow the instructions at ' つまり DevKit が必要 から DevKit-tdm sfx.exe をダウンロードする 注 :ruby が なので DevKit は でなければならない

14 NOTE: for the legacy RubyInstaller v1.8.6 use the DevKit available at our archive downloads page. For RubyInstaller versions 1.8.7, 1.9.2, and use the DevKit from our main downloads page. この手順はスキップして 上記のメッセージが出たら DevKit をインストールするということでも良いかも知れません (MinGW または他の環境から C のコンパイラが使えるならば DevKit は不要です ) Ruby をインストールした際の右の画 面で 下の方に DevKit のインストー ラがあります これをダウンロードして実行します 自己解凍ファイルなので ダウンロードが完了すると解凍動作が始まります 但し 親フォルダを持たずにここで指定されたフォルダに展開されてしまいますので DevKit などという名前の新しいフォルダを作成するように入力して下さい 解凍が完了したら 解凍先のフォルダを開きます

15 次に コマンドプロンプトで DevKit を解凍した先のフォルダに移動します (msysgit の bash でも構いません ) Devkit を展開したフォルダに移動したら ruby dk.rb init のコマンドを入力します Initialization complete! のメッセージが返されたら 次に ruby dk.rb install のコマンドを入力します Step 5: Rubygems のインストール次に rubygems をインストールします ここでは ソースコードをダウンロードし コンパイルするという手順で行います Git bash を起動して下さい 通常の LINUX 環境の場合には /usr/local の下などに作業用のフォルダを作成しますが git-bash で /usr の下に local というファイルを作成すると この実体は ( ユーザが admin の場合 ) /Users/admin/AppData/Local/VirtualStore/Program Files/Git/Local という深いところに作成されます

16 さらに /usr/local のディレクトリの下に rubygems_src というフォルダを作 成します cd /usr/local でディレクトリを移動し mkdir rubygems_src でソースコードを格納するディレクトリを作成します cd rubygems_src で ソースコードを格納するディレクトリに移動し wget wget がない と怒られた場合には curl を使います curl -O でダウンロードします というのが正規のやり方ですが なぜか これらのコマンドがうまく動作しない ( ネットをファイルが通らない ) ケースがあります いざとなったら直接ファイルをダウンロードし それを /Users/admin/AppData/Local/VirtualStore/Program Files/Git/Local/ にコピーする という方法で迂回して下さい 法政大学小金井キャンパスのネット環境の場合 git のプロトコルで使用するポ ートがふさがれているため git は正常に動作しません この場合も github から直接ダウンロードし ダウンロードしたファイルを展

17 開先にコピーするという原始的な方法で迂回します 余談ながら 帝京平成大学千葉キャンパスのネット環境の場合には proxy サーバを通さないとならないため gem のコマンドを実行する前に set http_proxy= サーバの URL):(proxy の port 番号 ) set http_proxy_user=proxy 登録のユーザ名 set http_proxy_pass=proxy 登録のパスワードという形で登録しないと gem が動作しません 例えば私の場合には set http_proxy= set http_prox_user=i-kobaya set http_proxy_pass=mypassword( 仮 ) という形で環境変数を設定しておきます 他でも同様の環境はあるようです 話を戻し が動作し または直接ファイルをコピーしたところから続けます wget や curl でのダウンロードに成功した場合は 解凍するコマンドは tar xvzf rubygems tgz Windows7 の環境でダウンロードすると tgz の中身の tar ファイルが見える形 で落とされる場合があります その時は 右クリックして windows 上で解凍 してしまって下さい

18 tar コマンドを実行すると 解凍されるファイルが表示されます $ tar xvzf rubygems tgz rubygems / rubygems /.autotest rubygems /.document rubygems /.gemtest rubygems /bin/ ( 中略 ) Windows 上でフォルダを見ると 右のようになります ソースコードの展開が終わったら セットアップを実行します また curl --version と入力し curl コマンドから反応が返ってくることも確認して下さい ( これらで バージョン番号などが表示されなかったら Step 3 の MinGW のインストールを試し Step 4 の DevKit の Install を確認して下さい ) cd rubygems で ディレクトリを移動して setup.rb を実行します コマンドは ruby setup.rb です

19 Setup が完了すると 以下のような画面になります gem -v で バージョンが表示されることを確認して下さい Step 6: rake のインストール rake は ruby のコンパイル管理のツールです rake は gem を利用してインストールします gem install rake とコマンドを入力します rake --version と入力して バージョンが表示されることを確認して下さい Step 7: rvm のインストール今度は git を利用して ruby のバージョン管理ツールである rvm をインストールします 但し ここで説明している構成では rvm がうまく動作しないようですので Step 8 の pik のインストールに移って下さい ( 以下は 参考記述です スキップして下さい ) cd /usr/local

20 でディレクトリを移動します rvm のインストールコマンドは git clone --depth 1 git://github.com/wayneeseguin/rvm.git です ダウンロードが完了したら インストールします /usr/local の下に作成された rvm に移動します cd rvm ここで./install とコマンドを入力します Android 携帯の開発環境が混在している場合 ここでコンパイルエラーが起き る場合があります コンパイラ環境の不整合だと思われます ( 十分に調べてい ません 恐縮です )

21 このエラーメッセージが出た場合は rvm を断念して次の Step 8 に移って下さ い rvm のインストールを有効にするために ホーム ( ログイン ) ディレクトリの下にある.bashrc を編集します vi(vim) か emacs が使えます どちらかが使えれば十分です.bashrc の最下行に [[ -s $HOME/.rvm/scripts/rvm ]] && source "$HOME/.rvm/scripts/rvm" を追記します vim での編集では カーソル移動してから 下の行に挿入するモード に入るのは [o] の入力です 1 行入力し終えたら [ESC] を押して カーソル移動モード にし [:w] で書込み [:q] で終了 vi の使い方は などを参照して下さい

22 emacs での編集では そのまま入力できて Ctrl-x, Ctrl-s で書込み Ctrl-x,Ctrl-c で終了します emacs の場合には 入力モード と コマンドモード の切り替えはありません emacs の使い方は などを参照して下さい ホームディレクトリにいることを pwd(print working directory) で確認します そこで.bashrc のファイル内容を表示させるコマンドは cat.bashrc です 変更した内容を読み込ませるためのコマンドは source ~/.bashrc です さらに.bash_profile のファイルに 以下の 1 行を追加します export LIBRARY_PATH=/usr/lib/w32api:$LD_LIBRARY_PATH

23 ( この例では 念のため.bash_profile にも.bashrc と同じ記述を追加しました ) 一旦 git-bash を終了させて 再度立ち上げると rvm が利用できるようになっています rvm --version で バージョン番号が表示されることを確認して下さい Step 8: pik のインストール Windows 7 の Cygwin ではない環境下では rvm はうまく動作しないようですので pik を試みます gem install pik とコマンドを入力して下さい ここで C: ruby192 bin の path が追加されていることを確認します echo $PATH と入力し PATH に C: ruby192 bin が含まれていることを確認します

24 ここで ruby192 bin に移動し pik_install c:/ruby192/bin とコマンドを入力します ここで ホーム (~) に戻って.bashrc を編集します Pik_install で表示された最 後の 2 行の指示に従って下さい Pik list と入力して下さい

25 の表示がでれば OK です Step 9: rails のインストール gem install rails と入力して下さい UTF-8 の文字コードが Windows-31J に変換できないと 文句が出ますが 気にしないでください ( ドキュメントは必要に応じて使いますが ) インストール完了後 rails --version で バージョン番号が表示されたら OK です Step 10: バージョンの確認 一連のインストールで バージョン番号は以下のように表示されるはずです

26 ( これより新しいバージョン番号であっても構いません 資料の作成日から若 干日が経っているため 更新されている可能性があります ) Git-bash のコマンドプロンプト上で 上記のバージョン番号が確認出来たら 作業完了です