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Transcription:

オートメーションシステム S7-300: CPU 31x の入門書 : スタートアップ SIMATIC S7-300 オートメーションシステム S7-300: CPU 31x の入門書 : スタートアップ はじめに 1 準備 2 学習ユニット 3 詳しい情報 4 入門書 08/2011 A5E00159426-05

法律上の注意法律上の注意警告事項 有資格者 本書には ユーザーの安全性を確保し製品の損傷を防止するうえ守るべき注意事項が記載されています ユーザーの安全性に関する注意事項は 安全警告サインで強調表示されています このサインは 物的損傷に関する注意事項には表示されません 危険 回避しなければ 直接的な死または重傷に至る危険状態を示します 警告 回避しなければ 死または重傷に至るおそれのある危険な状況を示します 注意 回避しなければ 軽度または中度の人身傷害を引き起こすおそれのある危険な状況を示します ( 安全警告サイン付き ) 注意 回避しなければ 物的損傷を引き起こすおそれのある危険な状況を示します ( 安全警告サインなし ) 通知 回避しなければ 望ましくない結果や状態が生じ得る状況を示します ( 安全警告サインなし ) 複数の危険レベルに相当する場合は 通常 最も危険度の高い ( 番号の低い ) 事項が表示されることになっています 安全警告サイン付きの人身傷害に関する注意事項があれば 物的損傷に関する警告が付加されます 本書が対象とする製品 / システムは必ず有資格者が取り扱うものとし 各操作内容に関連するドキュメント 特に安全上の注意及び警告が遵守されなければなりません 有資格者とは 訓練内容及び経験に基づきながら当該製品 / システムの取り扱いに伴う危険性を認識し 発生し得る危害を事前に回避できる者をいいます シーメンス製品を正しくお使いいただくために 以下の事項に注意してください 警告 商標 シーメンス製品は カタログおよび付属の技術説明書の指示に従ってお使いください 他社の製品または部品との併用は 弊社の推奨もしくは許可がある場合に限ります 製品を正しく安全にご使用いただくには 適切な運搬 保管 組み立て 据え付け 配線 始動 操作 保守を行ってください ご使用になる場所は 許容された範囲を必ず守ってください 付属の技術説明書に記述されている指示を遵守してください マークのついた称号はすべて Siemens AG の商標です 本書に記載するその他の称号は商標であり 第三者が自己の目的において使用した場合 所有者の権利を侵害することになります 免責事項 本書のハードウェアおよびソフトウェアに関する記述と 実際の製品内容との一致については検証済みです しかしなお 本書の記述が実際の製品内容と異なる可能性もあり 完全な一致が保証されているわけではありません 記載内容については定期的に検証し 訂正が必要な場合は次の版て更新いたします Siemens AG Industry Sector Postfach 48 48 90026 NÜRNBERG ドイツ A5E00159426-05 P 09/2011 Copyright Siemens AG 2011. 変更する権利を留保

目次 1 はじめに...5 2 準備...7 3 学習ユニット...13 3.1 1. ステップ : プロファイルレールとモジュールを取り付ける... 13 3.2 2. ステップ : モジュールを配線する... 15 3.3 3. ステップ : ハードウェアをスタートアップする... 17 3.4 4. ステップ :STEP 7 の HW-Konfig においてハードウェアをコンフィグレーションする... 18 3.5 5. ステップ : 回路をプログラミングする... 20 3.6 6. ステップ : テスト運転を実行する... 22 4 詳しい情報...23 オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 3

目次 オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ 4 入門書, 08/2011, A5E00159426-05

はじめに 1 この入門書の内容この入門書では アプリケーションを作動させるまでのスタートアップ手順を 具体例により 6 段階に分けて説明します これによりハードウェアおよびソフトウェアにおける CPU 31x の基本機能を理解していただくことができます 経験の有無により異なりますが 所要時間は 1 ~ 2 時間となります オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 5

はじめに オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ 6 入門書, 08/2011, A5E00159426-05

準備 2 対象範囲 本説明書は以下の CPU を対象としています CPU 動作に SIMATIC マイクロメモリカードは必要ですか? 以下の製品レベル ( バージョン ) 以降ファームウェア 312 あり V3.3 314 あり V3.3 315-2 DP あり V3.3 317-2 DP あり V3.3 315-2 PN/DP あり V3.2 317-2 PN/DP あり V3.2 319-3 PN/DP あり V3.2 各注文番号については マニュアル (CPU 31xC および CPU 31x: 構造 (http://support.automation.siemens.com/ww/view/en/13008499/0/ja) の取扱説明書な ど ) を参照してください 前提条件 電子 / 電気技術に関する基本的な知識が必要です さらに Microsoft Windows オペレーティングシステムに関する知識をお持ちであることを前提としています 警告 S7-300 は設備またはシステムの構成要素であり ご使用の際には地域ごとの規則や規定を守らなければなりません 現在有効な安全および事故防止規定 ( たとえば IEC 204( 緊急停止設備 )) を遵守してください 重傷を負ったり 機械や装置を損傷することがないように これらの規定を遵守してください オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 7

準備 必要な資材および工具 数量 品目 注文番号 (Siemens) 1 プロファイルレール 例 :6ES7390-1AE80-0AA0 1 電源モジュール (PS) 例 :6ES7307-1EA01-0AA0 1 CPU 31x 例:CPU 317-2 PN/DP 例 :6ES7317-2EK14-0AB0 1 SIMATIC マイクロメモリカード注意事項 : 特定の CPU の動作には SIMATIC マイクロメモリカードが必ず必要になります ( 対象範囲を参照 ) 例 :6ES7953-8LL20-0AA0 1 デジタル入力モジュール (DI) とバスコネクタ 例 :6ES7321-1BH02-0AA0 1 デジタル出力モジュール (DO) とバスコネクタ例 :6ES7322-1BH01-0AA0 2 ねじ止め式マルチピンフロントコネクタ 例 :6ES7392-1AM00-0AA0 1 ソフトウェア STEP 7(V5.5 + SP 1 または V5.5 + HSP 199 以降 ) をインストールし MPI インターフェースおよび PG ケーブルを装備したプログラミング装置 (PG) あるいは 適切なインターフェースカード付き PC 装備により異なる 多種 M6 ねじとナット ( 長さは取り付け位置により異なる ) および適切なレンチ / スクリュドライバ 市販品 1 ブレード幅 3.5 mm のスクリュドライバ 市販品 1 ブレード幅 4.5 mm のスクリュドライバ 市販品 1 絶縁を剥がすためのサイドカッターおよび工具 市販品 1 エンドスリーブ用ペンチ 市販品 オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ 8 入門書, 08/2011, A5E00159426-05

準備 数量品目注文番号 (Siemens) 必要な長さ約 2 m 必要な長さ プロファイルレールのアース用ケーブル ( 断面積 10 mm 2 M6 用ケーブルラグ付き ) 設置場所により適当な長さのものフレキシブルケーブル ( 断面積 1 mm 2 適当な絶縁カラー付きエンドスリーブ装備 長さ 6 mm) 3 線フレキシブル電源ケーブル (AC 230/120 V) 保護コネクタ付き 長さは現場の状況による 絶縁カラー付きの適切なエンドスリーブを取り付ける 市販品 市販品 市販品 2 単極 ON ボタン (24 V) 市販品 オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 9

準備 構成例 1 2 3 4 5 6 7 プロファイルレール電源モジュール ON/OFF LED SIMATIC マイクロメモリカード動作モードスイッチ MPI インターフェースへの接続用 PG ケーブル STEP 7 ソフトウェアを装備したプログラミング装置 (PG) 図 2-1 構成例 (CPU の細部は上図と異なることがあります ) オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ 10 入門書, 08/2011, A5E00159426-05

準備 1 2 3 4 5 6 7 10 9 8 1 2 電源モジュール (PS) CPU 317-2 PN/DP 3 PROFINET ポート 1 ポート 1 の状態は 2 色 LED( 緑 / 黄 ) によって表示されます : LED が緑色に点灯 : パートナーがリンクを利用できる LED が黄色に変わる : アクティブなデータトラフィック (RX/TX) R: メディアリダンダンシーにリングトポロジーを建てあげるリングポート 4 PROFINET ポート 2 5 6 7 8 9 10 ポート 2 の状態は 2 色 LED( 緑 / 黄 ) によって表示されます : LED が緑色に点灯 : パートナーがリンクを利用できる LED が黄色に変わる : アクティブなデータトラフィック (RX/TX) R: メディアリダンダンシーにリングトポロジーを建てあげるリングポート MAC アドレスと 2D バーコード 第 2 インターフェース X2 (PN) 2 つのポートスイッチ付き 第 1 インターフェース X1(MPI/DP) 電源用ソケット PS と CPU との接続ケーブル テンションリリーフ 図 2-2 電源モジュールと CPU を配線する ( フロントフラップは開いた状態 ) オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 11

準備 実例の機能 出力モジュールのダイオードが点灯している場合 出力はスイッチを押しているときに切り換えなければなりません オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ 12 入門書, 08/2011, A5E00159426-05

学習ユニット 3 3.1 1. ステップ : プロファイルレールとモジュールを取り付ける 取り付けの順序 左から右へ つまり電源モジュール PS 307 - CPU 317-2 PN/DP 全体の様子は概観図で見ることができます プロファイルレールを取り付けて接地する 1. プロファイルレールを基板にねじ止めします ( ねじサイズ : M6) プロファイルレールの上下に 40 mm 以上のスペースを確保してください 基板が接地された金属性プレートまたは接地された装置サポートプレートの場合は プロファイルレールと基板間の抵抗が低いので注意してください 2. プロファイルレールを保護コンダクタと接続します このために プロファイルレールには M6 の保護コンダクタねじがあります 保護コンダクタへのケーブルの規定最小断面積 10 mm 2 です オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 13

学習ユニット 3.1 1. ステップ : プロファイルレールとモジュールを取り付ける モジュールをプロファイルレールへ取り付ける 1. まず電源モジュールを取付けます 電源モジュールをプロファイルレールの接地ねじに接するまで左にずらします 電源モジュールをねじで固定します 2. 他のモジュールとの接続は CPU にバスコネクタを差し込んで行います 3. CPU を取り付けます (1) 4. CPU を左側のモジュールに接するまでずらします (2) 5. ここで初めて CPU を下へ回します (3) 6. モジュールを 0.8 Nm ~ 1.1 Nm のトルクで固定します 7. SIMATIC マイクロメモリカードを CPU に挿入します (4) プログラミング装置を使用する前に 内容の不明な SIMATIC マイクロメモリカードは消去しておきます 8. CPU の右側に さらにデジタル入力モジュールとデジタル出力モジュールを取り付ける必要があります これには手順 2 ~ 6 を適宜に繰り返してください オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ 14 入門書, 08/2011, A5E00159426-05

学習ユニット 3.2 2. ステップ : モジュールを配線する 3.2 2. ステップ : モジュールを配線する 警告 S7-300 の接続は必ず電圧のかかっていない状態で行ってください! S7-300 が電源に接続されているときは 電圧のかかっている配線に接触する可能性があります 電源モジュールと CPU を配線する 1. 電源モジュールおよび CPU のフロントドアを開きます 2. 電源モジュールのテンションリリーフクランプを緩めます 3. フレキシブル電源ケーブルの絶縁を剥がします 4. エンドスリーブをしっかりと押し付けます 5. 電源モジュールに接続します ( 青を端子 N 黒を端子 L1 保護コンダクタを端子 PE へ ) 6. テンションリリーフクランプをねじで固定します 7. 電源モジュールと CPU を配線します これには断面積が 1 mm 2 のフレキシブルケーブルを使用してください 終端部の絶縁を約 6 mm 剥がします 終端部にエンドスリーブを取り付けます 電源モジュールの端子 L+ および M と CPU の端子を接続します オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 15

学習ユニット 3.2 2. ステップ : モジュールを配線する デジタル入力モジュールとデジタル出力モジュールを配線する 1. デジタル入力モジュールおよびデジタル出力モジュールのフロントドアを開きます 2. それぞれ 1 個のフロントコネクタを DI および DO に装着してかみ合わせます こ の位置ではフロントコネクタはモジュールから突出していて まだモジュールと接続していない状態にあります 3. 断面積 1 mm 2 のケーブルを 20 cm の長さにカットしたものを 10 本ほど作ります ケーブルの終端部に規定に従ってエンドスリーブを取り付けます 4. デジタル入力モジュールのフロントコネクタを以下のように接続します 端子 L+ を電源モジュールの端子 L+ に接続 端子 M を電源モジュールの端子 M に接続 端子 3 をスイッチ 1 の最初のソケットに接続 端子 4 をスイッチ 2 の最初のソケットに接続 スイッチ 1 および 2 の未使用のソケットを電源モジュールの L+ と接続します 5. デジタル出力モジュールのフロントコネクタを以下のように接続します 端子 L+ を電源モジュールの端子 L+ に接続 端子 M を電源モジュールの端子 M に接続 6. ケーブルをフロントコネクタから下方へ取り回します 7. モジュール上部にあるフロントコネクタのロック解除ボタンを押します 同時にフロントコネクタをモジュールに押し込みます ロック解除ボタンが元の位置に戻る場合 フロントコネクタはかみ合っています 注記 40 ピンのフロントコネクタを使用する場合は さらにフロントコネクタの中心に固定ねじを取り付けてコネクタを固定する必要があります 8. デジタル入力および出力モジュールと電源モジュールのフロントドアを閉じます オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ 16 入門書, 08/2011, A5E00159426-05

学習ユニット 3.3 3. ステップ : ハードウェアをスタートアップする 3.3 3. ステップ : ハードウェアをスタートアップする 手順 1. プログラミング装置と CPU を PG ケーブルで接続します PROFIBUS コネクタ付きのケーブルを使用する場合は コネクタの終端抵抗をオンにする必要があります CPU のフロントフラップを閉じて 動作モードスイッチを STOP にします 2. 電源リード線を電源へ接続し 電源モジュールをオンにします 電源モジュールの DC24V LED が点灯します CPU では全ての LED が短時間点灯します SF- LED および DC5V LED は点灯し続けます 続いて STOP LED が低速で点滅し 完全再起動を要求します 3. SIMATIC マイクロメモリカードを CPU に挿入します 4. CPU で完全再起動を行います 動作モードスイッチを押して MRES 位置にします STOP LED が 2 回目の点灯後に連続点灯するまで 動作モードスイッチをこの位置に保持します 動作モードスイッチを放します 続いて 3 秒以内に動作モードスイッチを再び MRES 方向に押します STOP LED が高速で点滅を開始し CPU が再起動します ここで動作モードスイッチを放します STOP LED が再び連続点灯に移行すると CPU の完全再起動は終了しています 5. プログラミング装置を起動し Windows のデスクトップから SIMATIC-Manager をスタートします SIMATIC-Manager のウィンドウが開きます 6. ボタン 1 を押します 第 1 入力の LED が点灯します 7. ボタン 2 を押します 第 2 入力の LED が点灯します オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 17

学習ユニット 3.4 4. ステップ :STEP 7 の HW-Konfig においてハードウェアをコンフィグレーションする 3.4 4. ステップ :STEP 7 の HW-Konfig においてハードウェアをコンフィグレーションする 新しいプロジェクトを STEP 7 で設定する : 1. メニュー項目 ファイル > 新 を選択します プロジェクトに名前をつけ OK で確定します 新しいプロジェクトが設定されます 新しい S7-300 ステーションを挿入する 1. メニュー項目 [ 挿入 > ステーション > SIMATIC 300 ステーション ] を選択します ウィンドウの右側領域にマーキングされたアイコン SIMATIC 300(1) が表示されます プロファイルレールを挿入する 1. ウィンドウの右側領域でまず既存の SIMATIC 300 (1) のアイコンをダブルクリックし 続いてハードウェアのアイコンをダブルクリックします HW-Konfig が開きます 2. ウィンドウの左側領域のハードウェアカタログから ハードウェアコンポーネントを挿入することができます カタログが表示されない場合は メニュー項目 [ ビュー > カタログ ] によりカタログを表示させます ハードウェアカタログをまず SIMATIC 300 から ラック-300 へとたどります ドラッグ & ドロップによりプロファイルレールをウィンドウの右側領域へ移動させます プロファイルレールがウィンドウの右側領域に挿入されます オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ 18 入門書, 08/2011, A5E00159426-05

学習ユニット 3.4 4. ステップ :STEP 7 の HW-Konfig においてハードウェアをコンフィグレーションする 電源モジュールを挿入する 1. ハードウェアカタログを PS-300 へとたどります ドラッグ & ドロップで電源モ ジュールをプロファイルレールのスロット 1 に挿入します 注記マウスクリックで選択すると 電源モジュールの注文番号を確認できます カタログの下のフィールドに注文番号が表示されます 電源モジュールがスロット 1 に取り付けられました CPU を挿入する 1. ハードウェアカタログを CPU-300 へとたどります ドラッグ & ドロップで CPU をプロファイルレールのスロット 2 に挿します CPU がスロット 2 に取り付けられました デジタル入力および出力モジュールを挿入する 1. ハードウェアカタログを SM-300 DI-300 とたどり 使用しているデジタル入力モジュールを選択します デジタル入力モジュールをドラッグ & ドロップによりプロファイルレールのスロット 4 に挿入します デジタル入力モジュールがスロット 4 に取り付けられました 2. ハードウェアカタログを SM-300 DO-300 とたどり 使用しているデジタル出力モジュールを選択します デジタル出力モジュールをドラッグ & ドロップによりプロファイルレールのスロット 5 に挿入します デジタル出力モジュールがスロット 5 に取り付けられました コンフィグレーションの保存とコンパイル : 1. メニュー項目 ステーション で 保存とコンパイル を選択します ハードウェアコンフィグレーションがコンパイルされ 保存されます 2. エディタを閉じます エディタが終了します SIMATIC-Manager では CPU のステーションを確認可能です オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 19

学習ユニット 3.5 5. ステップ : 回路をプログラミングする 3.5 5. ステップ : 回路をプログラミングする 手順 1. ウィンドウの右側領域で CPU のアイコン S7 プログラムのアイコン ブロックのアイコン OB 1 のアイコンを順番にダブルクリックします OB 1 の プロパティ ダイアログが表示されます 2. オーガニゼーションブロックのプロパティでプログラミング言語 KOP を選択します OK を押して確定します プログラムエディタが開きます 3. 回路の水平ラインをクリックします このラインは強調表示されます 4. シンボルバーでシンボル - - ( ノーマルオープン接点 ) を 2 回 ついでシンボル ( ) ( コイル ) を 1 回クリックします アイコンが回路に挿入されます 5. 回路の左ノーマルオープン接点の赤い疑問符をクリックします ノーマルオープン接点が強調表示されます 疑問符の個所にテキスト入力フィールドとカーソルが現れます 6. E0.1 と入力し Return キーを押します 左側のノーマルオープン接点に E0.1 のネームが表示されます オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ 20 入門書, 08/2011, A5E00159426-05

学習ユニット 3.5 5. ステップ : 回路をプログラミングする 7. 同様にして右側のボタンに E0.2 を コイルに A4.0 のネームを付けます 8. エディタをメニュー項目 ファイル > 閉じる で閉じます 保存するかどうかの質 問にはいと答えます エディタが閉じられ OB 1 が保存されます オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 21

学習ユニット 3.6 6. ステップ : テスト運転を実行する 3.6 6. ステップ : テスト運転を実行する 手順 1. SIMATIC 300 ステーション 使用している CPU S7 プログラム とたどります SIMATIC-Manager でウィンドウの右側領域のブロックをクリックします ブロックが強調表示に変わります 2. メニュー ターゲットシステム の ロード を選択し プログラムとハードウェアコンフィグレーションを CPU に転送します 表示される全てのウィンドウに対してはいで確認応答します プログラムとコンフィグレーションがプログラミング装置から CPU へロードされます プログラムは電源故障および完全再起動により失われることのないよう マイクロメモリカード ( ロードメモリ ) にバックアップされます 3. CPU の動作モードスイッチをにします STOP LED が消灯します RUN LED が点滅を開始し さらに常時点灯状態となります 4. 両方のスイッチを交互に押します 両方の入力の LED が交互に点灯します 5. 両方のスイッチを同時に押します 両方の入力の LED が同時に点灯します 第 1 出力の LED が点灯します アクチュエータまたはディスプレイが接続されていれば これらはオンになります オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ 22 入門書, 08/2011, A5E00159426-05

詳しい情報 4 故障の診断 / 解消不適切な操作 正しくない配線あるいは不正なハードウェアコンフィグレーションにより 完全再起動の後 CPU がグループエラー LED SF を作動させるエラーが発生することがあります そのようなエラーとメッセージの診断に関しては CPU 31xC および CPU 31x 構造 (http://support.automation.siemens.com/ww/view/en/13008499/0/ja) の取扱説明書を参照してください その他の関連マニュアル さらに詳しい入門書として 入門書ファーストステップと STEP 7 による練習 (http://support.automation.siemens.com/ww/view/en/45531551) をお勧めします インターネットでのサービス & サポートマニュアルのほかに インターネット (http://www.siemens.com/automation/service&support) においても基本情報を提供しております インターネットでの提供内容 : ニューズレターは ご使用の製品に関する最新情報を提供するためのものです サービス & サポートが提供する適切なマニュアル類 フォーラムに参加して 全世界のユーザ / エキスパートとのノウハウ交換 照会先データベースは お客さまの国 / 地域を担当する自動制御ドライブシステム部門のカスタマエンジニアを検索するためのものです 近隣のサービス 修理 交換部品に関する情報 さらに サービス の項に そのほかのさまざまな情報が用意されています オートメーションシステム S7-300:CPU 31x の入門書 : スタートアップ入門書, 08/2011, A5E00159426-05 23

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