開発環境 Windows 上で Java を学習するための開発環境を整えよう <Java を学習するのに必要な物 > テキストエディタ Java Runtime Environment(JRE) Java SE Development Kit(JDK) ソースファイルを作成するのに必要 Java のプログラムを実行する実行環境 コンパイラ等を含んだ Java の開発環境 JDK は JRE を含む ソースファイル プログラムコードの事を ソースコード ソースコードが書かれているテキストファイルを ソースファイ ル Java で書かれたソースファイルを Java ファイル と称する コンパイル ソースファイルから実行ファイル (class ファイル ) を作る作業を コンパイル コンパイルをするための ツールを コンパイラ と称する <テキストエディタ> テキストエディタは Windows 標準で付属されている メモ帳 で構わないが メモ帳にはソースコードの色分けや 特殊記号の表示 入力支援等の機能がないので 下記に紹介するテキストエディタを使用する事を推奨する Windows 上で良く使用される無料のテキストエディタ テキストエディタ MKEditor TeraPad サクラエディタ 参考 URL http://www.mk-square.com/ http://www5f.biglobe.ne.jp/~t-susumu/library/tpad.html http://sakura-editor.sourceforge.net/ 1
JDK のインストール (2012 年 8 月時点でのバージョン ) Java の実行環境 開発環境は さまざまな企業 団体が開発 配布を行っているが 当テキストでは Java の生みの親である Sun MicroSystems 社 ( 現 Oracle 社 ) の実行環境 開発環境を使用する Java プログラムを実行するためだけの Java Runtime Environment(JRE) と JRE に開発機能が加わった Java SE Development Kit(JDK) があり 必要なのは JDK になる 1. http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html にアクセスする 2. Java SE 7uX の JDK Download をクリック X にはマイナーバージョンの数字が入る 3. Accept License Agreement にチェックを入れて 4. Windows 32bit 版は jdk-7ux-windows-i586.exe Windows 64bit 版は jdk-7ux-windows-x64.exe を クリックしてダウンロードする Windows 64bit 版でも jdk-7ux-windows-i586.exe をインストールする事は可能 5. ダウンロードした jdk-7ux-windows-i586.exe か jdk-7ux-windows-x64.exe を実行してインストー ルを行う ( インストール 環境変数の設定は権限を持ったユーザで行う事 ) 2
6. インストールの手順 次へ をクリック JDK のインストール先を指定して 次へ をクリック この後 JDK がインストールされる JRE のインストール先を指定して 次へ をクリック この後 JRE がインストールされる 3
インストール終了 7. 環境変数の設定を行う Windows XP の場合は マイコンピュータ 右クリック プロパティ もしくは コントロールパネル システム で システムのプロパティ を出す Windows Vista Windows 7 の場合は マイコンピュータ 右クリック プロパティ システムの詳細設定 もしくは コントロールパネル システム システムの詳細設定 で システムのプロパティ を出す 詳細設定 タブから 環境変数 ボタンをクリック (6 ページ画面 A) 8. システム環境変数 の Path を選択し 編集 ボタンをクリック (6 ページ画面 B) 9. 変数値の値に JDK のインストール先が C:\Program Files の場合は ;C:\Program Files\Java\jdk1.7.X_06\bin と追加記述する X にはマイナーバージョンの数字が入 るので注意 (6 ページ画面 C) 4
10. プログラム アクセサリ コマンドプロンプト を起動して javac と入力して Enter キー を押す javac は内部コマンド と表示された場合は環境変数の設定が間違っているので 見直して再設定 すること 使用方法 : javac と表示されれば JDK のインストールと設定は終了 5
環境変数と Path とコマンドプロンプト 環境変数 は Windows やアプリケーションを動かすのに必要な設定情報等を保存しておく物 間違った値に書き換えるとアプリケーションが起動しなくなる事もあるので 書き換える前に値の文字列をテキストエディタにでもコピーしておく事 コマンドプロンプト はコマンドを入力して OS を操作する CUI ツールで プログラム アクセサリ コマンドプロンプト もしくは ファイル名を指定して実行 cmd と入力して起動する コマンドは大きく分けると OS が用意している 内部コマンド と そうではない 外部コマンド と分かれる Java の開発で使用する java javac といったコマンドは OS が用意したものでは無いので外部コマンドに該当する java は C:\Program Files\Java\jdk1.7.X_06\bin にあるプログラムで これを外部コマンドとして使 用するには 環境変数 の Path に登録する必要がある ( 環境変数はログインしているユーザのみに適用 される ユーザ環境変数 と全ユーザに適用される システム環境変数 がある ) Path の値は パス ; パス ; パス とセミコロンで区切られるので 値の文字列の最後に ;C:\Program Files\Java\jdk1.7.X_06\bin と追加記述して登録する ( 画面 A) ( 画面 B) JDK のバージョンによりフォルダ名が異なるので注意 すること ( 画面 C) 6
ソースファイル作成 開発環境が整ったのであれば Java のソースファイル Java ファイル を作成する 1. テキストエディタで下記のソースコードを入力する 2. 入力が終了したら名前を付けて保存する ファイル名は Hello.java <ソースコード> public class Hello { public static void main(string[] args){ System.out.println("Hello, Java World!!"); } } 大文字 小文字はきちんと区分けして入力すること コンパイルと実行 Java ファイルができたならコンパイルして class ファイルを作成し 実行する 1. プログラム アクセサリ コマンドプロンプト を起動する 2. Windows XP は C:\Documents and Settings\ ユーザ名 > Windows Vista Windows 7 は C:\Users\ ユーザ名 > と表示される これは現在いるパスを示しており カレントディレクトリィ と称する 仮に Hello.java が C:\source にあるとしたら cd C:\source と入力する これはカレントディレクトリィを移動するコマンド 3. C:\source > の後に dir と入力するとカレントディレクトリィ内のサブフォルダ ファイル一覧 が表示される 一覧の中に Hello.java があるのを確認 7
4. C:\source > の後に javac Hello.java と入力する javac はソースファイルをコンパイルするコマンド コンパイルできればまた C:\source > と表示される コンパイルを終えると ソースファイル Hello.java と同フォルダ内にクラスファイル Hello.class が生成されている 5. C:\source > の後に java Hello と入力する java は Java のプログラムを実行するコマンド この時 拡張子.class の入力は不要 Hello, Java World!! と表示されれば成功 <コンパイルエラー > 下記のような表示が出た場合はコンパイルエラー Java ファイルのソースコードに不具合がある事を示しているので ソースコードを修正する事 下記の図では Hello.java の 3 行目に ; が無い エラーを示している <コマンドプロンプトの便利な使い方 > 開いているコマンドプロンプトのウィンドウにファイルやフォルダをドラック & ドロップで入れると そのフォルダ ファイルのパスを表示してくれる (Windows Vista では不可 ) 一度入力したコマンドはキーボードの キーで再入力する事ができる 何度もコンパイルする時等に便利 8
プログラムの配布 作成した Java の class ファイルを友人 A 君に配布して使用させたい場合 友人 A 君が使用する PC に Java の JRE( 実行環境 ) がインストールされていないといけない JRE は Oracle 社を始め さまざまな企業 団体の Web サイトからダウンロードし入手できる 実行さえでき ればいいので JDK( 開発環境 ) である必要はない <JavaVM とマルチプラットフォーム> Java は Windows UNIX Linux Macintosh 等さまざまな OS やスマートフォン 携帯電話等の電子機器でも稼動する マルチプラットフォーム なプログラムである JRE には class ファイルを読み取り 実行するための Java Virtual Machine (JVM) が含まれており JVM は各プラットフォーム用に用意されている JVM は class ファイルを読み取り どのプラットフォームでも同じようにプログラムを動かす Windows 32bit/64bit JVM ソースファイル コンパイル クラスファイル UNIX (***.java) (***.class) JVM JVM が実行する 携帯電話 JVM Linux で良く使用されるオープンソース製の JDK Open JDK Open JDK で Hello.java をコンパイル 実行している図 Java Version 1.7 は Java SE 7 である 9
Java のバージョン Java はバージョンにより名称が異なるので注意 バージョン リリース 説明 JDK 1.0 1996 年 1 月 JDK 1.1 1997 年 2 月 JDK(Java Development Kit) と命名されていた J2SE 1.2 1998 年 12 月 J2SE 1.3 2000 年 5 月 JDK から J2SE(Java 2 Standard Edition) に改名 J2SE 1.4 2002 年 2 月 J2SE 5.0 2004 年 9 月 1.5 でなく 5.0 マイナーバージョンをメジャーバージョンに変更 言語仕様が大きく拡張されたバージョン Java SE 6 2006 年 12 月 J2SE から Java SE に改名して マイナーバージョンを廃止 Java SE 7 2011 年 7 月 現在主流となりつつある最新版 当テキストでは Java SE 7 に対応したものである 10