NGN IPv6 接続と CPE のもやもや 2011 年 2 月 25 日 株式会社グローバルネットコア 金子康行 <yasuyuki.kaneko@global-netcore.jp>
NGN IPv6 ISP 接続概要図 ネイティブ方式 トンネル方式 ホームゲートウェイ IPv6 トンネル対応アダプタ 出典 : NGN IPv6 ISP 接続 < トンネル方式 > 用アダプタガイドライン (NTT 東西 ) 2
ホームゲートウェイ (HGW) ってなんだ? 要するに ひかり電話ルーター のこと ひかり電話利用者にNTT 東西がレンタルする端末機器一般的なブロードバンドルータ機能も内蔵している 市販のブロードバンドルータでも HGW として機能するものがある 例えば NVR500 など ひかり電話ルーター外観 ブロードバンドルータ = ホームゲートウェイ ではない 3
IPv6 トンネル対応アダプタって何だ? IPv6 トンネル接続を実現するための端末機器 IPv6トンネル接続で新たに必要となる機能だけに限定既存のHGWやBBルータと併用 ( 追加設置 ) するイメージネイティブ方式ではトンネル対応アダプタは不要 必要な機能 IPv6ルーティング PPPoE DHCPv6 DHCPv6-PD NAT66 DNSプロキシ NDPプロキシ MLDプロキシ経路情報取得 など 4
それらしきものが認定されている模様 いよいよ リリース 間近? 5
アダプタの接続形態 ひかり電話を使う場合 ひかり電話を使わない場合 出典 : NGN IPv6 ISP 接続 < トンネル方式 > 用アダプタガイドライン (NTT 東西 ) 6
アダプタの接続形態 見覚えのある絵 一体型 に ならないの? 出典 : NGN IPv6 ISP 接続 < トンネル方式 > 用アダプタガイドライン (NTT 東西 ) 7
BB ルータ + アダプタ 一体型? 今後出てくる BB ルータ製品には IPv6 接続機能 (= アダプタ ) は当たり前に搭載されるのでは ( 勝手な予想 ) 実際 OCN は一体型 BB ルータを開発中らしい! IP-BizX 2011 で発表あり IPv4 枯渇への対策とIPv6 導入に向けた取り組みについて http://ip-bizex.e-side.co.jp/timetable/program/s1_miyakawa_ipbizx2011.pdf Firewall などの機器も BB ルータ同様に対応していくのではないか ( 勝手な予想 ) 8
HGW+ アダプタ 一体型? いまのところ NTT 東西は考えていない模様? ま ネイティブ接続には一切不要な機能ですからね 一体型が出てくる可能性は ( 勝手な妄想 ) 市販の BB ルータ製品で一体型がデファクトになれば? トンネル接続が一般的 ( ネイティブより優勢 ) になれば?? 逆に ネイティブ接続が一般的 ( 優勢 ) になれば アダプタなんていらない! 以上終了 9
IPv4 枯渇対応とアダプタの対応 6rd SAM などの機能との共存はどうなる? 6rd や SAM は今後有力な技術であり BB ルータに搭載される可能性は十分にある??? 積極的に推進しているのはむしろネイティブ事業者なので アダプタとは絡まない ( ネイティブ事業者用の CPE としてのみ導入 ) かもしれない? そもそも機器のリソースやインタフェース的に そんなにあれこれと機能を盛り込めるものなのか? 10
ISP 接続形態はどうなる? 当面はトンネル方式が現実解か? BBルータ一台でIPv4とIPv6の両方に対応 v4 v6とも同じpppoe( トンネル接続 ) 方式ならわかりやすい ISPはv4 用とv6 用の接続 IDを発行 ルータに設定してもらうお客様 ISPとも違和感なし! IPv4 が本当に枯渇すると? 既存のIPv4 接続構成が維持できなくなるなんらかのアドレス節約技術を導入 = 機器や設定が変更にその実現方法と実装はどうなる? どうせ変更するなら 接続はv6だけ+v4オプション (SAM 等 ) に? どうせ変更するなら ネイティブ方式に乗り換え? 11
prefix の割り当て? トンネル方式の場合 割り当て prefix 長は /48 から /64 の間で ISP が任意に設定可能 当社の場合は /48 にする予定 アダプタ ( あるいはBBルータ ) のLAN 側ネットワーク /64になりますが 割り当てた/48のどこを使うのか? まあ たぶん先頭の /64だと思うけど それってデファクトスタンダードあるのかな?? それって手動設定するもの?? 大多数のシングルサブネット運用顧客に そんなこと意識させる UI 設計はありえない よね?? 12
prefix の割り当て? ネイティブ方式の場合 割り当てprefix 長は /64で固定ひかり電話を使う場合だけは /48になるみたいその /48のどこの/64をHGWのLAN 側で使うのかな? ひかり電話用に LANとは別の /64も使われるのかな? ひかり電話関係は 正直よくわからんのです ネイティブ方式で 顧客が複数のサブネットを持つことはできないのかしら? 法人顧客とか それでは困るケースがあるような? どうするんだろう?? 13
そういえば? フレッツ VPN サービスの IPv6 対応って? IPv4はPPPoEセッションを張って対応 IPv6は ネイティブ方式では無理?? どうなるんだろう???? 14
技術標準化の動向 マルチプレフィックス問題 がそもそもの問題 アダプタは work around 的な解決だが プロトコルレベルでの解決 ( 標準化 ) に向けた動きもある JANOG27 で発表あり IPv6 マルチプレフィックス環境での課題解決手法の標準化活動について http://www.janog.gr.jp/meeting/janog27/program/multi.html 現在議論中の内容 Routing, next hop 選択に関する機能 DHCPv6 のオプションで nexthop と prefix の列を渡し routing テーブルに反映 Source address 選択 DHCPv6 のオプションで prefix と source addr の情報を渡し ポリシーテーブルに反映 DNS server 選択 DHCPv6 のオプションで DNS server と domain 名の列を渡し forwarder に実装 15
まとめにならないまとめ NGN の IPv6 接続サービスは 1 カ月後に開始予定 そのわりに まだまだわからないことがたくさん CPE(HGW アダプタ BB ルータ ) がどうなるか どうなっていくのか まだまだ予断を許さない状況 接続モデル ( ネイティブ or トンネル ) や ISP 事業者の動向 ( 離合集散?) に大いに影響されると思われる 1~2 年後はどんな世界になっているんでしょうねぇ ~ 自分の会社もどうなってるのかにゃ ( ー `) 16