炭酸ガスおよび半導体レーザーによるオーラルアンチエ Title イジング Author(s) 村上, 聡 Journal, (): - URL http://hdl.handle.net/113/154 Right Posted at the Institutional Resources for Unique Colle Available from http://ir.tdc.ac.jp/
様式 C-19 科学研究費補助金研究成果報告書 平成 21 年 6 月 2 日現在 研究種目 : 若手研究 (B) 研究期間 :26 ~ 28 課題番号 :19791411 研究課題名 ( 和文 ) 炭酸ガスおよび半導体レーザーによるオーラルアンチエイジング 研究課題名 ( 英文 ) Oral anti-aging with carbon dioxide and diode laser 研究代表者村上聡 (Murakami Satoshi) 東京歯科大学 歯学部 助教研究者番号 :7385219 研究成果の概要 : 今年度は in vitro 研究の予備実験として各細胞 ( 上皮細胞 線維芽細胞 骨芽細胞など ) に対するレーザーの至適条件を得る実験に平行して昨年度に引き続き in vivo での検索として 歯質を介した半導体レーザーおよび炭酸ガス (CO2) レーザー照射後のラット歯髄細胞における組織学的観察および分子生物学的検索を行なった 今回設定した条件 ( エネルギー密度 23.84J/cm2) では 髄角の一部の象牙芽細胞に配列の乱れや軽度の空胞変性が見られるものの歯髄には明らかな炎症性変化は見られなかった しかしながら HSP-7 や の mrna の発現の上昇が認められた また 炭酸ガス (CO2) レーザーに比較して半導体レーザーの方が組織への侵襲が低いことが明らかとなった これらの結果は Molecular biological changes of rat pulp cells after laser irradiation と題して 85th General Session & Exhibition of the IADR, New Orleans, USA で発表した また 歯質を介した炭酸ガス (CO2) レーザー照射後の歯髄組織の反応については TNF-α の mrna の発現および上昇が観察され 炭酸ガス (CO2) レーザーの刺激は歯髄に影響がおよび 炎症性サイトカインの発現を惹起することが明らかとなった これらの結果は臨床的には象牙質知覚過敏症へのレーザーの作用機序の解明の一助となると考えられ Pulp response after CO 2 laser irradiation to rat exposed dentin. と題し 86th General Session & Exhibition of the IADR, Toronto, Canada で発表し Laser Methods In Chemistry, Biology, And Medicine に投稿中である 交付額 ( 金額単位 : 円 ) 直接経費 間接経費 合計 19 年度 1,5, 1,5, 2 年度 1,7, 51, 2,21, 年度年度年度総計 3,2, 51, 3,71, 研究分野 : 科研費の分科 細目 : キーワード :1) 歯学 2) 病理 3) 創傷治癒 4) レーザー 5) アンチエイジング 1. 研究開始当初の背景従来 臨床的に炭酸ガス (CO2) レーザーの使用は粘膜の切開 蒸散 止血に限られていた しかし近年の報告では創傷治癒の際にも炭 酸ガス (CO2) レーザーが炎症を抑制する効果や細胞の活性を高めることが明らかとなり これらの効果に着目した新たなレーザーの活用が模索され レーザーの LLLT(Low
reactive Level Laser Therapy) への応用に関する報告も散見されるようになった しかしながら レーザーと細胞の機能発現に関しては未だに不明な点が多い 2. 研究の目的今回使用する炭酸ガス (CO2) レーザーのエネルギーはほとんどが生体表層で吸収される点を考慮すると唾液腺組織の細胞などの比較的深部の細胞を標的とする場合には効率が悪く 半導体レーザーも実験に用い レーザーにより細胞の活性化を促すサイトカインの発現を検討する また本研究を通じて口腔の恒常性の維持や細胞の活性化などの多岐にわたるレーザー治療の有用性を証明し 科学的根拠に基づいたレーザーの臨床応用が可能となるばかりでなく 細胞組織の活性を最大限に引き出す新たなモードを検討することで 口腔を基盤に全身の健康を考える口腔のアンチエイジングによる予防医学を作り上げる一助とする 平成 2 年度 レーザー照射炭酸ガス (CO2) 半導体 In vivo 唾液腺口腔粘膜歯周組織 In vitro 歯髄 唾液腺細胞 上皮細胞 線維芽細胞 血管内皮細胞 神経細胞 発現 活性 平成 19 年度メカニズムの解明恒常性の維持疼痛の緩和臨床応用 EGF HSP New knowledge 免疫組織化学染色 タンパク質発現 局在 多量に広範囲に 早期に長期に RT-PCR mrna 発現 3. 研究の方法平成 19 年度は in vitro におけるレーザー照射された細胞 ( 上皮細胞 線維芽細胞 神経細胞 唾液腺細胞 血管内皮細胞など ) のサイトカインネットワークを解明することを目的とし in vitro による検索を主に行う 本研究に用いるレーザー装置はパナソニックデンタル社製炭酸ガス (CO2) レーザー (Panalas C5 ) および高出力半導体レーザー (P-Laser) を用いる 培養した線維芽細胞 骨髄細胞 歯髄細胞 口腔粘膜上皮細胞 唾液腺細胞に対し 炭酸ガス (CO2) レーザーおよび半導体レーザー照射の至適条件を検索し 能を計測 比較する 培養した線維芽細胞 骨髄細胞 歯髄細胞 口腔粘膜上皮細胞 唾液腺細胞に対する細胞の機能発現について EGF,,,HSP や種々のサイトカインの mrna の発現をリアルタイム RT-PCR を用いて検索する 平成 2 年度は 前年の結果を踏まえ レーザー照射された組織 ( 歯髄 歯周組織 ) におけるサイトカインネットワークの解明を目的とし in vivo における検索を主に行なう NSE オーラルアンチエイジング 本研究に用いるレーザー装置はパナソニックデンタル社製炭酸ガス (CO2) レーザー (Panalas C5 ) および高出力半導体レーザー (P-Laser) を用いる 歯髄組織 歯周組織にレーザーを照射し,HSP に加え,IL-6,TNFα などの炎症性サイトカインの発現を組織学的に観察しおよび mrna の発現をリアルタイム RT-PCR を用いて検索する また レーザー照射されたインプラント周囲組織における各種サイトカインの発現についても検索する サイトカインネットワークにおけるレーザーの作用機序 ( 仮説 ) 炎症性細胞の調節 血管内皮細胞 血小板 創傷治癒の促進 唾液腺細胞 4. 研究成果今回設定した条件 ( エネルギー密度 23.84J /cm2) では 髄角の一部の象牙芽細胞に配列の乱れや軽度の空胞変性が見られるものの歯髄には明らかな炎症性変化は見られなかった しかしながら HSP-7 や の mrna の発現の上昇が認められた また 炭酸ガス (CO2) レーザーに比較して半導体レーザーの方が組織への侵襲が低いことが明らかとなった また 歯質を介した炭酸ガス (CO2) レーザー照射後の歯髄組織の反応については TNF-α の mrna の発現および上昇が観察され 炭酸ガス (CO2) レーザーの刺激は歯髄に影響がおよび 炎症性サイトカインの発現を惹起することが明らかとなった これらの結果は臨床的には象牙質知覚過敏症へのレーザーの作用機序の解明の一助となると考えられ 現在 Laser Methods In Chemistry, Biology, And Medicine に投稿中である Expression of mrna after the CO 2 laser irradiation The expression of mrna/βactin mrna. マクロファージ TGF-α EGF 細胞の機能発現 5 4 3 2 1 TNF-α 上皮細胞 疼痛の緩和 神経細胞 IL-6 control h 3h 6h 12h 24h 48h The expression of TNF-αmRNA/βactin mrna. One-way ANOVA (p> 5) : レーザー照射 EGF 線維芽細胞 創傷治癒の促進 ave.
Immediately after the CO 2 laser irradiation CO2 1.4 1.2 1.8.6.4.2 1/2 1 3 5 7 14 The expression of mrna/βactin mrna after the CO2 laser irradiation. LD Immediately after the CO 2 laser irradiation The NFP positive reaction at the coronal pulp could not seen. 16 14 12 1 8 6 4 2 1/2 1 3 5 7 14 The expression of HSP-7 mrna mrna/ β actin Immediately after the diode laser irradiation The positive reaction for NFP was observed at the coronal pulp ( ).
5. 主な発表論文等 ( 研究代表者 研究分担者及び連携研究者には下線 ) 雑誌論文 ( 計 1 件 ) 村上聡 ; レーザーで何ができるか 軟組織への応用 What can you do by the laser Application to oral soft tissue., The Journal of Dental Enginnering, 17, 29, summer, in press. (2) 研究分担者なし (3) 連携研究者なし 学会発表 ( 計 2 件 ) 1) Molecular biological changes of rat pulp cells after laser irradiation 85th General Session & Exhibition of the IADR, New Orleans, USA 2) Pulp response after CO 2 laser irradiation to rat exposed dentin. 86th General Session & Exhibition of the IADR, Toronto, Canada 図書 ( 計 件 ) 産業財産権 出願状況 ( 計 件 ) 名称 : 発明者 : 権利者 : 種類 : 番号 : 出願年月日 : 国内外の別 : 取得状況 ( 計 件 ) 名称 : 発明者 : 権利者 : 種類 : 番号 : 取得年月日 : 国内外の別 : その他 ホームページ等 6. 研究組織 (1) 研究代表者村上聡 (Murakami Satoshi) 東京歯科大学 歯学部 助教研究者番号 :7385219