開発環境の構築 Android アプリケーションを開発するための環境を作る手順を説明する. Android アプリケーションを eclipse 上で開発するためには,Android SDK と Android Development Tools をインストールする必要がある. それぞれのインストール手順を説明する. 1. JAVA_HOMEを設定する Java SDK のインストール場所を AndoidSDK が検知できるように.JAVA_HOME を設定する. (1) システムのプロパティ画面を開く コンピュータ を右クリックしてコンピュータの プロパティ を開く. 図 1 コンピュータのプロパティ システムの詳細設定 を開く. 図 2 システムの詳細設定 (2) 環境変数を設定する 詳細設定 タブを開き, 環境変数 ボタンをクリックする. 1
図 3 システムのプロパティ 詳細設定 タブ システム環境変数の 新規 ボタンをクリックする. 図 4 システム環境変数の 新規 ボタン 2
(3) Java のインストールフォルダを開く pleiades をインストールしたフォルダにある, java/7 フォルダを開く. そこに, bin フォルダがあることを確認して, アドレスをコピーする. 図 5 Java インストール場所を開く (4) JAVA_HOMEを設定する変数名に JAVA_HOME, 変数値にコピーしたフォルダパスを貼り付ける. それぞれの環境によって, エラー! 参照元が見つかりません の例と異なることがあるので, 注意する. 図 6 新しく JAVA_HOME 変数を設定する JAVA_HOME 変数を設定した後には, エラー! 参照元が見つかりません のように, 追加 されている. 3
図 7 追加後の表示状態 4
2. Android SDKのインストール (1) ファイルダウンロード http://developer.android.com/sdk/ にアクセスする. 図 8 Android SDK ダウンロードページ すでにインストール済みの eclipse に追加するので, USE AN EXINTING IDE をクリックする. 5
図 9 SDK Tools for Windows ダウンロード 許諾に同意するチェックを入れて, Download the SDK Tools for Windows をクリッ クして, ファイルをダウンロードする. installer_r22.3-windows.exe という 84.7MByte 程度のファイルがダウンロードされる. 図 10 SDK Tools for Windows ダウンロード開始画面 (2) インストール開始 ダウンロードしたファイル installer_r22.3-windows.exe をダブルクリックして, インストールを開始する. 6
図 11 ウィザードを開始する 図 12 Java の参照先を確認する 図 13 利用ユーザの選択 図 14 インストールパスの選択 図 15 インストール中のウィンドウ 5 分かからずにイントールが完了する. 図 16 SDK Tools インストール完了画面 7
(3) パッケージインストール 続いて,Android SDK Manager が立ち上がる. 図 17 インストールするパッケージを選ぶ 自分が開発対象とする端末のバージョンに合わせたパッケージを選択してインストー ルする. 8
表 1 インストールするパッケージ 名前名称備考 Tools 4.4 4.3 4.2.2 4.0.3 2.xx Extras Android SDK Tools Android SDK Platform-tools Android SDK Build-tools SDK Platform Samples for SDK ARM EABI v7a System Image Intel x86 Atom System Image MPIS System Image Google APIs Sources for Android SDK Android Support Library Google Play services Google USB Driver Platform-tools と同バージョンをとりあえず入れる. 端末のバージョンだけでなく, バージョンが低い API もいくつか入れておくとよい. たとえば,API19 の端末のときには,API18 も入れておく. 端末を PC で接続するときのドライバ Intel x86 Emulator Accelerator (HAXM) 途中で, ライセンスの承諾を求められるので, Accept License を選んで Install をクリックして, インストールを開始する. 図 18 承諾して, インストールする 9
3. ADTのインストール (4) eclipseからインストール開始 ヘルプ -> 新規ソフトウェアのインストール をクリックする. 図 19 新規ソフトウェアのインストール メニュー (5) リポジトリー追加 追加 をクリックする. 図 20 リポジトリー一覧に追加するボタン リポジトリーの追加 画面が現われるので, それぞれの欄に以下の値を入力し, OK を押す. 名前ロケーション 表 2 追加するリポジトリー ADT Plugin https://dl-ssl.google.com/android/eclipse/ 図 21 リポジトリー追加画面 10
(6) インストール項目の選択 少し待つと, 以下の画面が現われるので, 開発ツール にチェックを入れて, 完了 を押す. 図 22 インストールしたい項目の選択 (7) インストール インストールするコンポーネントが表示されるので, 次へ 進める. 図 23 インストール開始 途中で, ライセンスへの承諾が求められるので, 使用条件の条項に同意します を選 び, 完了 を押す. 11
図 24 ライセンスの同意 元の画面に戻っても, まだインストールが続いているので, ソフトウェアのインスト ール中 という表示がなくなるまで待つ. 図 25 インストール中の表示 セキュリティー警告が出ることがあるが, インストールを続行するので, OK を押し て, インストールを進める. 12
図 26 セキュリティー警告 インストールが完了すると, 以下のような画面がでるので, はい を押して,eclipse を再起動する. 図 27 eclipse 再起動 13
4. 端末の設定 (8) USBデバッグモードを有効にする (a) Android2.2.1 の例 図 28 設定 アイコンをタップ 図 29 アプリケーション をタップ 図 30 開発 をタップ 図 31 USB デバッグ をチェック 14
(b) Android4.3 の場合 設定 メニューから タブレット情報 をクリックし, タブレット情報 にある ビ ルド番号 を数回タップする. 図 32 タブレット情報 をタップ 図 33 ビルド番号 をタップ 図 34 USB デバッグにチェックを入れる ちなみに,Android バージョンを数回タップすると. 15
(9) 提供元不明のアプリインストールを許可する (a) Android2.2.1 の場合 図 35 設定 アイコンをタップ 図 36 アプリケーション をタップ 図 37 提供元不明のアプリ にチェック 16
5. USBドライバをインストール端末を PC と USB 接続したとき, 以下のように警告が表示され, 正常にドライバがインストールされていない場合には, 端末に応じたドライバを設定する必要がある. 図 38 デバイスマネージャーでの警告 端末ごとに, メーカーからドライバをダウンロードする必要があるなど, 異なりますので, それぞれ, 端末に応じて, 調べてインストールする. (10) Google USB Driverドライバをインストール NEXUS7 では,SDK に含まれる Google USB Driver をインストールすることで,PC へのインストールが完了する. 多くのデバイスにおいても, このドライバで用足りることがある. (a) Android SDK ManagerにてGoogle USB Driverを追加する既にダウンロードしている場合には, 次の手順に進んでよい. 図 39 SDK マネージャーの Google USB Driver 17
(b) ドライバの場所を確認する おおよそ, 以下の場所にある. C:\Program Files\Android\android-sdk\extras\google\usb_driver 図 40 Google USB Driver フォルダ (c) ドライバをインストールする デバイスマネージャを開くと, ほかのデバイス の項目に, 該当する端末のアイコン が出ていることを確認する. それをダブルクリックして, (11) IS05 の場合 (a) au IS05 USB Driverをダウンロードする http://k-tai.sharp.co.jp/support/a/is05/download.html#usb_driver からドライバファイルをダウンロードして, インストールする. http://k-tai.sharp.co.jp/support/a/is05/download/usb/download_file/win7_01/is05_installma nual.pdf にインストールマニュアルがあるので, こちらを参考にする. 以下には,Windows7 でインストールしたときの手順を紹介する. (b) 展開する 図 41 ダウンロードファイルを展開 18
(c) インストールを開始する 図 42 使用許諾契約に同意する 図 43 インストール開始 (d) インストール完了 図 44 インストール完了 図 45 インストール後のデバイス認識 19
図 46 インストール後の状態 から,Android ADB Interface のインストールが完了していないので,PC からアプリをダウンロードして実行することができない状態である. そこで,Android ADB Interface をインストールする 6. Android ADB Interfaceをインストールする ADB Interface は, 各端末メーカーが配布していることがあるので,Google にて ( 端末名 ) ADB Interface などで検索してみる. そこでダウンロードした後に, デバイスマネージャーからインストールする手順は, ほぼいずれの端末においても同様である. (12) ASUS TF201 の場合 図 47 USB ドライバをインストールした後の様子 (13) デバイスマネージャーで該当のデバイスを確認する. デバイスマネージャーを開き, ほかのデバイス の項目に, 該当する端末の Android ADB Interface アイコンが出ていることを確認する. 20
図 48 デバイスマネージャーの表示 ダブルクリックすると, エラー! 参照元が見つかりません のようなウィンドウが表 示される. 図 49 プロパティ表示 (14) ドライバ検索の方法を選択する 図 50 ドライバーソフトウェアの検索方法の選択 自動検索 で見つからない場合には,MTP_Device.zip をダウンロードして, そのフ ァイルを対象としてインストールする. 21
(15) IS05 の場合 (a) ファイルをダウンロードする https://sh-dev.sharp.co.jp/android/modules/driver/#adball から, SHARP 共通 ADB USB ドライバ をダウンロードして, 展開する. 展開すると, 以下のようなフォルダができる. 図 51 展開したフォルダの状態 (b) インストール対象を選ぶ ドライバをインストールするために, デバイスマネージャー を開き, 対象とするデ バイスを右クリックする. 図 52 インストールする対象を選ぶ (c) インストールファイルを指定する 既にダウンロードして展開済みのファイルを適用したいので, コンピュータを参照し てドライバーソフトウェアを検索します を選択する. 22
図 53 手動でドライバの場所を指定する android_winusb.inf ファイルがあるフォルダのパスをコピーする. 図 54 展開したフォルダのパスをコピーする フォルダのパスを, ドライバーソフトウェアの検索対象とする. 図 55 ドライバファイルを検索するフォルダを指定する 23
図 56 インストール許可 図 57 インストール完了画面 (16) 003P の場合 (a) USB 接続した時の状態 PC と端末を USB 接続すると, 図 58 のような表示が現われる. 図 58 003P を USB 接続したときの状態 さらに, デバイスマネージャを見ると, 図 59 のようなアイコンが表示されている. 24
図 59 003P に対するデバイスマネージャでの表示 (b) ドライバをダウンロードする 端末メーカーが ADB ドライバを配布しているので, ダウンロードする. 図 60 003P の ADB ドライバダウロードページ (c) アーカイブを展開する ダウンロードしたアーカイブを展開すると, 以下のフォルダのようにファイルが含ま れている. 図 61 ダウンロードしたファイルの展開 25
(d) デバイスマネージャーを開く デバイスマネージャーを開くと, 該当の端末のアイコンが表示されているので, ダブ ルクリックする. 図 62 デバイスマネージャーでの表示 図 62 のような表示において, ドライバの更新 をクリックし, 先ほど展開したフォ ルダを指定して, ドライバをインストールする. 図 63 ドライバを更新する 26
7. こんなときは (1) R. xxx.yyyファイルが生成されない Android アプリケーション プロジェクトを作成後に, R.layout.activity_main などが, 見つからないと警告がでる場合がある.Android のコンポーネントの認識が完了していないときには, しばらく待つと, 警告が解除される. しかし, しばらくたっても, 警告が解除されず, そもそも,R.java ファイルが生成されていない時には, そのときには,Android SDK Build-tools がインストールされているか確認する. されていない場合には, インストールする. 1) SDKManager を立ち上げるスタートメニューから, Android SDK Tools にある SDK Manager を右クリックし, 管理者として実行 を選び, 管理者モードで立ち上げる. 図 64 SDK Manager を実行 2) Android SDK Build-tools を選択する 3) インストールする 図 65 Android SDK Build-tools を選択する 27
図 66 Install package をクリックする (2) R.xxx.yyyの警告が外れない, ビルドできない Android SDK をアンインストールして, インストールしなおすと, 治るケースがある. 28