平成 23 年 7 月 12 日日本社会事業大学専門職大学院藤井賢一郎 准教授 http://fujiken.txt-nifty.com/kaigo/
ガイドラインの全体の構成 第 1 章 社会福祉施設における人材育成の考え方 第 2 章 人材育成の仕組みの構築と活性化 第 3 章 人材育成の取組事例
~ 図表 6 人材育成における PDCA マネジメントサイクルと実施項目 Japan College of Social Work 組織の理念 人材育成 教育の充実に向けた取組 1 キャリアパスと役割 職務 能力の設定 (P18~P21) P D C A 連動 2-1 人材育成体系の構築 (P22~P25) P D C A 改善 定着 改善 定着 改善 定着 改善 定着 2-2 OJT (P26~P29) 計画 実施 評価 研修体系の整備 P D C A 3 職 OFF-JT への職 2-3 職場内研修 2-4 派遣研修動員 (P30~P34) (P36~P39) ( p 機の 40 キャ 改善 定着 計画 実施 評価 評価 改善 定着 計画 実施 評価 p 43 ) P D C A 付け ( 自 己啓発援助も含む ) リア開発支援 能力向上 P D C A 員の配置計画 人事考課制度の整備 評価 評価
図表 9 OJT の実施における成熟度レベル ( 例 ) 成熟度 1 成熟度 2 成熟度 3 成熟度 4 成熟度 5 施設内で OJT を行う仕組みが無い 仕組みはあるが 実際に OJT が行われていない OJT を行う職員体制や支援環境が整備されていない OJT を行う体制が定まっている OJT が実施されている 担当者が目的や役割を意識して OJT にあたっている 実施の内容は 担当者や状況によってばらつきがある 目的 目標と対象者のレベルに応じた OJT が実施されている 習得すべき内容が網羅され 正しく実施されている 担当者のみならず 組織として必要に応じた支援を行っている 定期的に OJT の実施状況を確認する仕組みがある OJT の効果を把握する仕組みがある 必要に応じて 目標や計画 実施方法などの見直しを行う仕組みがある トップダウン あるいは規定された方法に限らず 現場から自発的に OJT の内容や方法を向上させる提案がなされている 現場からの提案を吸い上げ 反映させる仕組みがある
人材育成体系の構築に関する成熟度 (P23) レベル取組の状態説明 1 人材育成体系が構築されていない 職種 職階別の人材育成体系が構築されていない施設としての年間研修計画が立てられていない ( 場当たり的に研修が行われている ) 2 人材育成体系が構築されている職種 職階別の人材像やキャリアパスに基づき 人材育成体系が構築されている 3 4 5 適切な人材育成体系が構築されている 人材育成体系をチェックし 見直す仕組みがある 人材育成体系を自発的 継続的に改善していく仕組みがある 施設の実態を反映した人材育成体系が構築されている習得すべき内容に適した方法が選択された研修が計画されている 定期的に 研修の効果を把握し 研修内容 研修方法 研修時期等の妥当性を確認する仕組みが明文化されている研修の評価結果に基づいて研修の体系を見直す仕組みが明文化されている職員のキャリア開発支援 能力向上への動機付けの方法なども含めて人材育成体系を見直す仕組みが明文化されているトップダウン あるいは規定された方法に限らず 現場から自発的に人材育成体系を向上させる提案がなされている現場からの提案を吸い上げ 反映させる仕組みが活用されている
なぜ短期間で成果を出せたのか 日頃から考えながら仕事をしている 取り組むべきこと が出てきやすい 省察的実践力 ( ショーン ) 短期間でできることに目標設定した 解決構築型 ( ソリューションフォーカス ) の発想法 小さな目標達成の持つ波及効果 取組のためのチームがすぐ編成できる 信頼文化 相互の省察支援 語り合いの場
2 つの用い方 課題解決型 問題と課題を明確にし 根本的な課題を解決する チェックリストにより 課題をあぶりだす 解決構築型 できることからやっていく 目の前の小さな問題を確実に解決する チェックリストは 考える材料として用いる
課題解決型 英語では 意味 ( 広辞苑より ) ビジネス用語 問題 problem 1. 問いかけて答えさせる題 解答を要する問い 2. 研究 論議して解決すべき事柄 3. 争論の材料となる事件 面倒な事件 4. 人々の注目を集めている ( 集めてしかるべき ) こと 実際の姿とあるべき姿の差異 課題 issue 題 問題を課すること また 課せられた題 問題 問題を解決するために 行動を起こすことを意志表明したもの
あるべき姿 は? 玄関ホールの廊下におむつの箱が置きっぱなし! 現状 おむつが納品されてから各フロアに運ばれるまでの収納スペースがない 現場の問題意識 見栄えが悪く 手すりが使えなくなってしまっている 課題地下に収納スペースをつくる この解決法でいいの?
何が問題で何が課題か ( フレーム が必要 ) 制度面の問題 物理的な問題 管理 運営の問題 ケアの問題 消防上大丈夫か? 見栄えがわるい 手すりが妨害されているので危険 問題は おむつの発注から移動 保管が管理されていないことや適切な排泄ケアがなされていないこと 課題例 個々の利用者に合わせた排泄ケアを実施し 必要最小限のおむつ使用ですむように施設の運営スタイルを変革すること だれがここに置き だれがどのように移動 保管しているのか おむつの種類や量 在庫の適切管理は? 発注者や発注管理はだれがどのように行っているのか 費用や評価はなされているか 今まで誰も変えようとしてこなかったこと 利用者一人ひとりの状況に合わせたおむつが使用されているか? 排せつのアセスメントや排せつケアはどのように行われているか これらのマネジメントは 誰がどのように行っているか ケアプランにどのように位置付けられているか
解決構築 ( ソリューションフォーカス ) とは 元々はミルトン エリクソンの流れをくむ心理療法の手法の 1 つ わが国には 20 年前くらいから導入されており ソーシャルワークでも活用されている ビジネスの世界でも コーチングやメンタリングにおいて活用が始まっており 業務改善の考え方でも有効と考える
ソリューションフォーカスの考え方 根本的な問題を明らかにして それを改善する 表面的な問題ではなく 本質の課題を明確にし ( アセスメントを的確に行い ) それの解決をはかる ( 適切な対応を行う ) とにかく解決してみよう の発想をしてみる ( ソリューションフォーカス ) 本質や過去は棚上げして 例外 や 未来への願望 に着目して 解決 を構築する
ソリューションフォーカスの基本姿勢 もしうまくいっているのであれば 変えようとするな もし一度やって うまくいったのなら またそれをせよ もしうまくいっていないのであれば ( 何でもいいから ) 違うことをせよ
ソリューションフォーカスをどう使うか Japan College of Social Work 変化 解決のための 力 を探し 力 を使う できないこと を数えないで できること = 力 を探す 力 を観察して 力の棚 に 力 をどう使うか考える スケーリング できてない状況 できている状況を 10 点満点の点数化 みんなの認識を共有化し できていること に着目する手法 例外 を掘り下げる いつも悪い は極めて稀 ちょっとでも良い時 など例外がある 例外をみつけ 例外の状況や 普段と違うことや 普段と違うことをやったことを見つける 目標設定は小さく 小さな変化は大きな変化を生みだす と考える 小さくて具体的なゴールを設定する ミラクルな状況を想定してみる ( いつも想定していると良い ) 懸案事項が全て解決された姿を思い描いてみる みんなで どうなったら良いか どうなっていると素敵かを考える
2 つの考え方に共通すること フェアプロセス (1 みんなに考えてもらう 2 説明をする 3 具体的な役割 期待を依頼する ) を使う 例えば ガイドラインをきっかけにする 考える ための フレーム を使う 例えば 成熟度 の フレーム で考えてみる ただし 枠組にとらわれすぎないように プロジェクトそのものを 成長 の場として使う 経験学習論の中で プロジェクトの経験 は 8 大経験の 1 つ 上司からの 内省支援 が重要