日本ミツバチの飼育と観察ノート

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Transcription:

日本ミツバチの飼育と観察ノート Ⅳ 平成 22 年 (2010)1 月から 平成 22 年 12 月末まで 掃部 彌

平成 22 年度は昨年 10 月に重箱から巣枞式に変更した可動巣枞式を主に観察し記録する 平成 22 年 1 月 1 日大阪府環境農林水産部動物愛護畜産課畜産衛生グループへ みつばち飼育変更届 と 22 年度の計画を郵送する 平成 22 年 1 月 20 日 ( 水 ) 晴れ最高気温 16 度今日は春の陽気である 蜂たちが巣箱から出て盛んに活動している 夕方遅くまで蜜を集めに飛んでいた 平成 22 年 1 月 30 日 ( 土 ) 晴れ気温が 11 度花しょうぶの草引きをしていると ミツバチが枯れ草から水を吸っているのを見かける しばらく吸い帰ってゆく またやってきて水を吸って帰っていった 平成 22 年 2 月 20 日晴れ時々くもり巣箱の床を掃除する 巣くずが多く溜まっている 平成 22 年 2 月 24 日 ( 水 ) 晴れ気温が上がり蜂の活動は上々である 今日は日本列島ポカポカ陽気となり気温は 20 度を越えて 5 月上旬から下旬並みの陽気となる ここ枚方市では 21.2 度となり 2 月としては観測史上最高の記録となる 平成 22 年 3 月 8 日 ( 月 ) 曇り時々晴れ 10 度肌寒く感じる気候です ミツバチは畑の サクランボ ネコヤナギ 水菜の花に来て蜜や花粉を集めている 梅の花は終わる - 1 -

ネコヤナギ 平成 22 年 3 月 12 日 ( 金 ) 薄曇り 16 度 巣箱 1 号を点検する 秋に満杯に詰まっていた上段の巣枞は 蜜が少し残っている程度である 巣は少しだが増えている 下段の巣枞は中央に子供の育児室となっている その周囲は空である 王台の気配は見当たらない 巣箱 2 号も同じ様子で活溌に活動している 巣枞 1 号 トサミズキ 巣枞 2 号 - 2 -

平成 22 年 3 月 18 日ヒヨドリの大群が巣箱の傍の樹木 ( クヌギ ) にやって来て騒ぐため ツバチが巣から出られず困っているので木にネットをかける その後はヒヨドリがやってこないのでミツバチはいつものように活溌になった 平成 22 年 3 月 27 日晴れ 11 度巣箱 ( 巣枞 2 号 ) でオスバチの姿を確認する 平成 22 年 3 月 28 日曇り 巣箱 ( 巣枞 1 号 ) の点検上段の蜜はほぼ食べ尽くし空の状態である 下段はほんの少し蜜がたまっている 蜂の数も少しだが増えているように見える オスバチの数は少なく オスバチの巣房も少し作られている 王台の形跡は見られない 巣箱 ( 巣枞 2 号 ) の点検上段に蓄えていた蜜はほぼ空である 下段の蜜も少ない 蜂の数は少し増えているようである オス蜂も少し見られる 王台は作られていないようである 巣枞 2 号外から 2 枚目の巣枞 巣枞 2 号外から 4 枚目の巣枞 - 3 -

西洋蒲公英 ( タンポポ ) 巣枞 2 号雄蜂の巣房が見える ( 蓋に小さな穴が見える ) 平成 22 年 4 月 4 日晴れ巣箱の床を清掃する 平成 22 年 4 月 6 日晴れ 20 午前 11 時頃 重箱式 1 号の巣箱から分蜂が始まる 東南の風に乗り風下へ移動したので水をかけて ( 散水 ) し 早く定着さそうとしたが効果がなく 約 20m 離れた紅葉の根元の枝に集合する 午後 2 時頃巣箱 (2 号 ) へ取り込む 巣枠 1 号を点検する 上段の枞には蓄えた蜜はなくなっている 下段には多くの蜂が多く 子供も多く生まれている 王台が作られている形跡はない 巣枞 2 号も同様である 巣枞 1 号勢力が強く巣枞は満杯 巣枞 2 号勢力が弱く巣の伸びが遅い - 4 -

平成 22 年 4 月 13 日曇り暖かい重箱式 1 号より再び分蜂する 桜桃 ( さくらんぼ ) にしかけた集合器に集まる これを巣枞式 (3 号 ) に取り込む 平成 22 年 4 月 14 日巣枞 3 号へ砂糖水 (45cc) を入れる 平成 22 年 4 月 15 日曇り気温 6 ~11 と寒い巣枞 3 号の昨日の砂糖水が空になっているので午後 3 時に追加する 平成 22 年 4 月 16 日雨巣枞 3: 天候が雨なので砂糖水を午前 9 時半ごろと午後 4 時ごろの 2 回いれる 平成 22 年 4 月 14 日巣枞 3: 砂糖水を午後 4 時頃追加する 平成 22 年 4 月 15 日曇り巣枞 3: 砂糖水を午後 4 時頃追加する 平成 22 年 4 月 16 日雨巣枞 3: 砂糖水を午前 9 時半ごろと午後 4 時ごろの 2 回いれる 平成 22 年 4 月 17 日晴れ巣箱 ( 重箱 1 号 ) より 3 回目の分蜂が起きる 平成 22 年 4 月 19 日晴れ巣箱 ( 重箱 3 号 ) より 4 回目の分蜂が起きる 平成 22 年 4 月 22 日雨巣枞 3 号と重箱 3 号へ砂糖水を入れる このところ曇りや雨の日が多く蜂の働く時間が短い 平成 22 年 4 月 25 日快晴 4 度 ~18 巣枞 1 号を点検する 下段の 6 枚の巣枞内にほぼいっぱいの巣が作られている 子の巣も多く作られている 蜜の貯蔵は非常に少ない - 5 -

雄バチの数も増えている 王台は作られていない 巣枞内は湿度が高く床にはナメクジが入り込んでいる 巣枞 2 号を点検 上段の枞は蜂がまばらで蜜は貯まっていない 下段の枞は点検せず 雄蜂が少ない 巣の中は乾燥しておりナメクジは入っていない 巣枞 3 号を点検上段の枞は巣礎が貼ってあるのですでに巣がつくられている すこぶる活発である 平成 22 年 4 月 26 日晴れ巣枞 1 号の上段の枞を撤去していたが 蜂の数が増えたので保管してあった巣枞を戻す 蜂が外へ出だした 雄蜂の姿が多く見られる - 6 -

平成 22 年 5 月 2 日晴れ 巣枞 1 号を点検王台が 1 個できている 4 月 26 日に入れた上段の巣枞に蜜が貯まり始めている 雄蜂がかなり多くなっている 巣枞 2 号を点検上段の枞に蜜が貯まり始めている 王台はできていない 少し元気がない 平成 22 年 5 月 8 日晴れ巣枞 1 号より分峰が始まる 集合板に集まった分蜂群 平成 22 年 5 月 9 日晴れ 巣枞 1 号に王台が 3 個作られているが卵は産み付けられていない 巣枞 3 号は上段の枞に子育てと貯蜜が行われている 下段の枞は巣礎のみで巣が作られていない 巣枞 1 号の上段巣枞 巣枞 1 号の下段巣枞 - 7 -

王台が見られる 平成 22 年 5 月 15 日晴れ巣箱の点検のとき蜂を圧死するので上段と下段の間に 10mm の板を入れて隙間を作る これにより隙間の間隔が約 15mm となる 平成 22 年 5 月 18 日晴れ巣枞 2 号を点検上段の巣枞は枞の隅まで巣づくりか完了している 子育てと貯蜜が行われている 下段に巣枞 1 枚を追加する 6 枚となる 周囲や枞の外に巣を作っているので取り除く 平成 22 年 5 月 22 日晴れ 巣枞 1 号を点検する 巣虫の発生なし 上段の巣枞は蜜がほぼ満たんとなる 王台らしきものが 3 個見られるが幼虫はいないようである 下段も子育てが順調である 巣枞 2 号では上段の 2 枚の巣枞は蜜も貯まっていない 4 枚は 9 割ほど貯まっている 下段の 6 枚は子育てが順調のようであるが 王台は作られていない 巣枞 3 号では下段へ巣枞を 1 枚追加する これで上下格 7 枚となる 活動はすこぶる順調である 巣枞を 1 枚追加する - 8 -

平成 22 年 5 月 26 日モチとウメモドキの木が開花する 平成 22 年 5 月 29 日晴れ巣箱 ( 特定できず ) より分蜂する 平成 22 年 6 月 1 日晴れ後曇り 巣枞 1 号の採蜜を行う 巣枞 3 枚分を分離機にかける 残り 3 枚はそのままとする 蜜の糖度 : プリズム式で 81 度 デジタルで 80.7 度 蜜の量は 3 枚で 1.72kg 巣枞 2 号を点検する 雄蜂の巣が見当たらない しかし雄蜂は多い 外の枞 2 枚には蜜が貯められていない そこでこの枞を中央に差し込む 下記は自作の遠心分離器 (W 1 号 ) です 人力でまわします 蜜蓋を少し剥いだ枞 - 9 -

平成 22 年 6 月 3 日晴れ大阪府家畜保健所より腐そ病の検査に見える すべての巣箱に異常はなかった 平成 22 年 6 月 7 日曇り巣枞 3 号を点検する 上段の巣枞はほぼ蜜で埋まり蓋がけがされている 枞外の無駄巣を取り除く 平成 22 年 6 月 9 日晴れ巣箱 3 号の採蜜を行う 巣枞の一部で幼虫がいたので 1 枚のみとする 1 枚で 500g の蜜がとれた 糖度は 82 度 平成 22 年 6 月 12 日晴れ 巣枞 1 号を点検する 上段の枞へは順調に貯蜜が行われている 活発で精力も強いようである 巣枞 2 号を点検する 上段に新しく入れた巣枞には貯蜜されていない 総体に蜜の貯まりが悪い 動きに活発性が見られず群が弱ってきているようである 平成 22 年 6 月 21 日曇り巣箱の点検と蜜搾りをする 巣枞 1 号巣虫の発生は見られない 非常に活発である 上段の枞は 9 割以上蜜が貯められている 枞と枞の隙間が少し広いのでこの間に巣を作っている 蜂の数が増えている * 上段の枞 1 枚を取り出し 両面の蜜を取る 巣枞 2 号巣虫の発生が確認できない 大きい百足と黒い蜘蛛が住んでいた 上段の新しく入れた巣枞に蜜を貯める気配がない 4 枚の巣枞には枞をはみ出して厚い巣が作られている 蜂の数が 1 号に比べて少なく勢力も弱い *2 枚を持ち帰り採蜜する 巣枞 3 号巣虫の発生も無く 非常に勢力も強く動きも良い 蜂が下段の枞に団子状になっている また点検口まで溢れている 上段の巣枞 7 枚を取り出し無駄巣を取り除く あまりにも蜂が多いので 6cm の枞を上段の箱の上に継ぎ足し空間を - 10 -

作る * 北の端から 4 枚の巣枞を取り出し 片面の蜜を搾る * 今日の蜜の量 : 三つの巣からは 2.6kg: 糖度は 79 度 上記の巣枞 2 号は 枞と枞の間隔が広いためはみ出して作られた巣です - 11 -

平成 22 年 6 月 27 日曇り 巣箱 ( 重箱 1 号 ) より分蜂する 巣枞 1 号より小さな分蜂が起きる 平成 22 年 7 月 2 日曇り巣枞 3 号の箱が蜂で溢れたので 6 月 21 日に入れた枞を取り外し 新たに巣箱を追加し 巣礎を張った 7 枚の巣枞を入れて継ぎ足す 平成 22 年 7 月 4 日曇り時々晴れ巣箱 3 号を点検 7 月 2 日に入れた巣枞には蜂がびっしりと張り付き巣礎の板へ新しい巣を作り始めている 蓋の下へ厚さ 10mm の棒を入れ換気を図る 平成 22 年 7 月 5 日晴れ時々曇り 巣枞 1 号へ巣箱を継ぎ足す 4 枚の巣枞 ( 巣礎入り ) を入れる 巣枞 2 号は幼虫も少なく元気がない す虫は発生していないと思われる 平成 22 年 7 月 19 日晴れ巣枞 3 号の屋根の下に蜜蜂が群がっている 気温が高いためと思われる 外に溢れだした蜂 平成 22 年 7 月 20 日晴れ 巣枞 1 号を点検 群は統制が取れ安定している 蓋を開けても攻撃はない 無駄巣も多いので取り除く 巣枞 2 号を点検 群全体に元気がない 上段の巣枞にも蜜が少ない 下段の巣の色がこげ茶色で幼虫がほとんど見当たらない - 12 -

蜜蜂の体の色も黒くテカテカ光って見える 警戒心も強くさかんに攻撃をかけてくる 平成 22 年 8 月 3 日晴れ ヤブガラシと蜜蜂 平成 22 年 8 月 17 日晴れ 36 巣枞 2 号を点検 上段の枞に蜜をためている様子もない ゴキブリが 5 匹もいて巣をかじっている そこで上段の巣枞を取り除く 働き蜂の色も黒く 巣全体がイライラしているようで しつこく攻撃をかけてくる 平成 22 年 8 月 18 日晴れ 37 巣枞 1 号を点検 7 月 5 日に入れた巣枞へ蜜をためつつあるが 空きが多い 統制がとれていると思われる 夜は多くの蜂が夕涼みに出ている 平成 22 年 8 月 30 日晴れ 34-13 -

巣枞 2 号を点検 元気がないので蓋を開けるとなんとスムシがいっぱい すべての巣枞に大量に発生している 巣は壊滅状態である 再生は望めそうもない スムシに食害された巣 巣枞 1 号を下から写す - 14 -

8 月 30 日重箱式 3 号新しい巣が伸びていないようである 8 月 31 日巣枞 3 号の下から写す 平成 22 年 9 月 7 日晴後夕方から小雨 34 朝夕の気温も少し下がる この朝は 27 となる 外にいた蜜蜂も箱の中へ入った 平成 22 年 9 月 15 日晴れやっと涼しくなる巣枞 3 号の採蜜を行う 巣枞 4 枚の両面を搾る 蜜は 1.7kg で糖度は 79.0 度 平成 22 年 9 月 22 日晴れ巣枞 1 号の採蜜を行う 巣枞 4 枚の両面を搾る 蜜は 2.45kg で糖度は 79.5 度 平成 22 年 10 月 7 日晴れ 巣枞 1 号の 2 枚 ( 両面 ) を採蜜する 巣枞 3 号の 3 枚 ( 両面 ) を採蜜する - 15 -

1 号と 3 号合わせて 2.6kg 採れる 糖度は 79.2 度 重箱式 3 号は上の一段を採蜜する 蜜の量は 4.5kg 糖度は 81.5 度 平成 22 年 11 月 3 日曇り巣枞 3 号を運搬するため 薄暗くなり外勤バチが帰ったのを確かめて 荷造りをし 車に積み込む 平成 22 年 11 月 4 日晴れ午前 6 時出発しイチゴ農家のハウスに午前 7 時 30 分到着 直ちに設置する (11 月 14 日に確認すると盛んに活動しているとのこと まずはひと安心 ) ツワブキの花 平成 22 年 11 月 10 日晴れ 巣枞 1 号を点検する 上段の 4 枚は蜜がほぼ満杯の状態である 2 枚は片側のみ 8 割がた蜜が貯まっている しかし 1 枚は全く蜜が貯められていない 下の段は確認していない 重箱式 3 号も異常なく活発である 巣箱 ( 重箱式 3 号 ) 下から見たところ 9 月から伸びていない - 16 -

巣箱 ( 重箱式 3 号 ) 巣の上から見たところ 巣枞 1 号下から見たところ 懸崖菊とミツバチ 巣枞 1 号南端の巣枞 (2 枚 ) 蜜が両面に貯まっていない - 17 -

中央付近の巣枞両面共に蜜が貯められている (4 枚 ) 北端の巣枞 (1 枚 ) 蜜が両面に貯まっていない 麻の布袋を切って覆いをして蓋をかける 平成 22 年 12 月 2 日晴れ巣枞式 1 号を点検床に巣脾の屑が少し多くなってきた 色は焦げ茶色が多い 巣箱 3 号 ( 重箱式 ) を点検 巣脾のくずは少ない 花粉も落ちている 屑は薄い茶色である ポリゴナム ( タデ科 ) (12 月 3 日 ) - 18 -

平成 22 年春の分蜂の記録 月 日天候巣箱番号備考 4 月 6 日晴れ :20 度重箱式 1 号 (1 回目 ) かなり大きい 4 月 13 日曇り重箱式 1 号 (2 回目 ) 4 月 17 日晴れ重箱式 1 号 (3 回目 ) 4 月 19 日晴れ重箱式 1 号 (4 回目 ) 5 月 8 日晴れ巣枞式 1 号 (1 回目 ) 大きい 5 月 9 日特定できず非常に小さい 6 月 27 日曇り巣枞式 2 号 (1 回目 ) 非常に小さい 6 月 27 日曇り重箱式 1 号 (5 回目 ) 非常に小さい 注 : 重箱 1 号は多くの分蜂があり その後の勢力が落ちる 重箱 1 号よりの分蜂が多いのは 過剰な防寒と早春の暖かさが影響し早くから蜂が生まれていたものと推測される 巣枞式は分蜂が遅いように思われる 巣枞式 2 号は勢力が弱く分蜂が遅い - 19 -