025 of 訪問介護員のための魅力ある就労環境づくり

Similar documents
労働時間の適正な把握のために.indd

H30管理の手引きcs5.indd

貨物自動車運送事業のモデル三六協定およびその届 様式第 9 号 ( 第 17 条関係 ) 時間外労働休日労働に関する協定届 事業の種類 事業の名称 事業の所在地 ( 電話番号 ) 貨物自動車運送事業 新宿運輸株式会社 新宿区西新宿 ( ) 延長することができる時間

Taro-"㕕å−´å…“å�ºæºŒæ³Łã••æœ•çµ‡.jtd

2 就業規則について 労働条件は個別に労働者に説明しているため 就業規則は作成していない 常時雇用している労働者が 10 人未満の場合は除く 就業規則について 使用者が一方的に作成しており 労働者からの意見は聴いていない 就業規則を作っているものの 担当者が管理しており 労働者が自由に見られるように

1 適用範囲 対象事業場 対象となる事業場は 労働基準法のうち労働時間に係る規定 ( 労働基準法第 4 章 ) が適用される 全ての事業場です 対象労働者 対象となる労働者は 労働基準法第 41 条に定める者及びみなし労働時間制が適用される労働者 ( 事業場外労働を行う者にあっては みなし労働時間制

改正労働基準法

中央教育審議会(第119回)配付資料

PowerPoint Presentation

<4D F736F F D E7793B18E968D A590B38AA98D DB A89638BC68F8A816A2E646F63>

申出が遅れた場合は 会社は育児 介護休業法に基づき 休業開始日の指定ができる 第 2 条 ( 介護休業 ) 1 要介護状態にある対象家族を介護する従業員 ( 日雇従業員を除く ) 及び法定要件を全て満たした有期契約従業員は 申出により 介護を必要とする家族 1 人につき のべ 93 日間までの範囲で

改正労働基準法

(案)

(発表用)260819 求人内容及び労働条件の適正化発表資料(案)

この冊子を手に取っている皆さんへ

て 労働者派遣契約書に休業手当等の支払いに要する費用を確保するための費用負担等に関する事項を記載していないもの (1 派遣元事業所 ) ウ派遣料金額の明示派遣労働者に対して 書面の交付 ファクシミリを利用してする送信又は電子メールの送信の方法により労働者派遣に関する料金の額を明示していないもの (5

労働基準関係法令に違反するおそれがある事項 労働時間 15 タイムカード等の客観的な記録から確認するなどにより 実際に働いた時間を適正に把握していますか 16 準備や片付けの時間 ( 学習塾等の場合 授業以外に行う質問対応 報告書の作成等に要した時間 ) を労働時間としていますか 賃金 17 賃金を

基発第 号

ただし 日雇従業員 期間契約従業員 ( 法に定める一定の範囲の期間契約従業員を除く ) 労使協定で除外された次のいずれかに該当する従業員についてはこの限りではない (2) 週の所定労働日数が2 日以下の従業員 (3) 申出の日から93 日以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員 2 要介護状態に

2019-touren1-1


4-1 育児関連 育児休業の対象者 ( 第 5 条 第 6 条第 1 項 ) 育児休業は 男女労働者とも事業主に申し出ることにより取得することができます 対象となる労働者から育児休業の申し出があったときには 事業主は これを拒むことはできません ただし 日々雇用される労働者 は対象から除外されます

4-1 育児関連 休業期間を有給にするか 無給にするかは 就業規則等の定めに従います また 雇用保険に加入している労働者には 国から給付金が支給されます (P106 参照 ) 産前産後休業期間中及び育児休業期間中は 労働者 使用者とも申請により社会保険料が免除になります 育児休業の対象者 ( 第 5

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

( イ ) 従業員の配偶者であって育児休業の対象となる子の親であり 1 歳 6か月以降育児に当たる予定であった者が死亡 負傷 疾病等の事情により子を養育することが困難になった場合 6 育児休業をすることを希望する従業員は 原則として 育児休業を開始しようとする日の1か月前 (4 及び5に基づく1 歳

PowerPoint プレゼンテーション

規定例 ( 育児 介護休業制度 ) 株式会社 と 労働組合は 育児 介護休業制度に関し 次 のとおり協定する ( 対象者 ) 育児休業の対象者は 生後満 歳に達しない子を養育するすべての従業員とする 2 介護休業の対象者は 介護を必要とする家族を持つすべての従業員とする 介護の対象となる家族の範囲は

<4D F736F F F696E74202D DDD91EE8BCE96B182C582CC934B90B382C8984A93AD8E9E8AD48AC7979D82CC8EE888F8288AAE90AC94C5816A2E >

の場合は 届出書にも労働者の代表者が署名又は記名押印し その協定書の写しを事業場に 3 年間保存しておく必要があります (3) 届出部数届出書は 2 部提出してください 受付印を押し 1 部を事業場の控分としてお返しします (4) 届出はいつまでに行うのか 36 協定は届出をもって有効になりますので

必要とする家族 1 人につき のべ 93 日間までの範囲内で 3 回を上限として介護休業をすることができる ただし 有期契約従業員にあっては 申出時点において 次のいずれにも該当する者に限り 介護休業をすることができる 一入社 1 年以上であること二介護休業開始予定日から 93 日を経過する日から

企業 メリット : 1 労働者が社内では得られない知識 スキルを獲得することができる 2 優秀な人材の獲得 流出の防止ができ 競争力が向上する 3 労働者が社外から新たな知識 情報や人脈を入れることで 事業機会の拡大につながる 留意点 : 1 必要な就業時間の把握 管理や健康管理への対応 労働者の職

Microsoft Word - 様式第1号 キャリアアップ計画書 記入例

社内様式 2 育児 介護 休業取扱通知書 あなたが平成年月日にされた 育児 介護 休業の申出について 育児 介護休業等に関する規則 第 3 条 第 7 条 に基づき その取扱いを下のとおり通知します ( ただし 期間の変更の申出があった場合には下の事項の若干の変更があり得ます ) 1 休業の期間等

パートタイマー就業規則

(3) 始業 終業時刻が労働者に委ねられることの明確化裁量労働制において 使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化する (4) 専門業務型裁量労働制の対象労働者への事前通知の法定化専門業務型裁量労働制の導入に当たり 事前に 対象労働者に対して 1 専

< F2D A8E678BA692E88E9696B D2E6A7464>

<4D F736F F D2088EA94CA8E968BC68EE58D7393AE8C7689E E646F6378>

平成 27 年改正の概要 ( サマリー ) 一般労働者派遣事業 ( 許可制 ) 特定労働者派遣事業 ( 届出制 ) 26 業務 期間制限なし 26 業務以外 原則 1 年 意見聴取により最長 3 年まで 規定なし 規定なし 1. 許可制への統一 2. 派遣契約の期間制限について すべての労働者派遣事

第 1 章育児休業 第 1 条 ( 対象者 ) 生後 1 年未満 ( 第 5 条による育児休業の場合は 1 歳 6 ヶ月 ) の子と同居し養育する従業員であって 休業後も引き続き勤務する意思のある者は 育児のための休業をすることができる ただし 日々雇用者 期間雇用者 ( 申出時点において雇用期間が

604697

第 11 条育児休業を終了して復帰する教職員の年次有給休暇については 理事長が別に定める ( 育児短時間勤務 ) 第 12 条小学校就学の始期に達するまでの子と同居し 当該子を養育する教職員が申し出た場合には 当該子がその始期に達するまで 当該教職員の所定勤務時間を 6 時間とすること ( 以下 育

★HP版調整事件解説集h28[023]

学生アルバイトの労働条件に関する自主点検表 労働基準関係法令に違反する事項 労働条件の明示 1 アルバイトを雇い入れる際 賃金や労働時間などの労働条件を記載した書面を交付していますか 解説 労働条件を明確にすることは全てのトラブル防止の基本です そこで 労基法では 労働者との間で労働契約を締結するに

育児のための両立支援制度 制度の概要 ( イメージ ) 出生 1 歳 1 歳 6か月 3 歳就学 パパ ママ育休プラス 1 歳 6 か月延長 ( 子の年齢 ) ⑴ 育児休業 Ⅰ Ⅱ 努力義務 ⑵ 短時間勤務制度 ⑶ 所定外労働の免除 努力義務 努力義務 ⑷ 子の看護休暇 ⑸ 法定時間外労働の制限 ⑹

育児休業及び育児短時間勤務に関する規則

09資料4-3<統合版> (300216差し替え)雇用型テレワークガイドライン(案)

36協定で定める時間外労働及び休日労働 について留意すべき事項に関する指針 (労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針)

目次 問 1 労使合意による適用拡大とはどのようなものか 問 2 労使合意に必要となる働いている方々の 2 分の 1 以上の同意とは具体的にどのようなものか 問 3 事業主の合意は必要か 問 4 短時間労働者が 1 名でも社会保険の加入を希望した場合 合意に向けての労使の協議は必ず行う必要があるのか

社内様式 2 育児 介護 休業取扱通知書 平成年月日 会社名 あなたから平成年月日に 育児 介護 休業の 申出 期間変更の申出 申出の撤回 がありました 育児 介護休業等に関する規則 ( 第 3 条 第 4 条 第 5 条 第 7 条 第 8 条及び第 9 条 ) に基づき その取扱いを下のとおり通

2. 使用者は 労働者を解雇しようとする場合においては 少なくとも30 日前にその予告をしなければならない 30 日前に予告をしない使用者は 30 日分以上の平均賃金を支払わなければならない 但し 天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合又は労働者の責に帰すべき事由に基づ

平均賃金を支払わなければならない この予告日数は平均賃金を支払った日数分短縮される ( 労基法 20 条 ) 3 試用期間中の労働者であっても 14 日を超えて雇用された場合は 上記 2の予告の手続きが必要である ( 労基法 21 条 ) 4 例外として 天災事変その他やむを得ない事由のために事業の

育児休業申出書式例

基発 第 16 号 平成 30 年 12 月 28 日 都道府県労働局長殿 厚生労働省労働基準局長 ( 公印省略 ) 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律による改正後の 労働安全衛生法及びじん肺法関係の解釈等について 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法

<4D F736F F D2094F18FED8BCE904588F582CC88E78E998B788BC C98AD682B782E98B4B92F62E646F63>

本書発刊にあたって 訪問介護の分野だけでなく 企業の人材活用では 従業員の能力開発と仕事への取り組み意欲を高い水準で維持することが重要な課題となります 従業員を採用して仕事に配置してもスキルが不足していては スキルに見合った仕事ができないことになります またスキルが十分でも 仕事への取り組み意欲が低

目 次 第 1 条 目的及び内容 1 第 2 条 育児休業 2 第 3 条 パパ ママ育休プラス 2 第 4 条 1 歳 6 か月までの育児休業 2 第 5 条 育児休業の申出の手続等 3 第 6 条 パパ休暇の特例 3 第 7 条 介護休業 3 第 8 条 介護休業の申出の手続等 4 第 9 条

<23318ED0984A8E6D8F898B A8AEE2E786C7378>

テーマ 5 労働時間 71

PowerPoint プレゼンテーション

9-1 退職のルール 職することは契約違反となります したがって 労働者は勝手に退職することはできません 就業規則に 契約期間途中であっても退職できる定めがある場合には それに従って退職できることになりますが 特段の定めがない場合には なるべく合意解約ができるように 十分話し合うことが大切です ただ

就業規則への記載はもうお済みですか

36協定で定める時間外労働及び休日労働 について留意すべき事項に関する指針 (労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針)

<4D F736F F F696E74202D20984A93AD8C5F96F CC837C A815B C F38DFC8BC68ED28D5A90B38CE3816A2E707074>

育児休業をすることができる有期契約労働者の範囲 申出の時点で 次の12の両方を満たす方です 同一の事業主に引き続き 1 年以上雇用されていること 子が1 歳 6か月に達する日までに 労働契約 ( 更新される場合には 更新後の契約 ) の期間が満了することが明らかでないこと ご注意 :1 歳以降の育児

< 是正勧告書の例 > 是正勧告書はあくまで勧告であり事業主の主体的な是正措置を期待するものですから 強制力は持っていません 法違反に対する行政指導上の措置であり 法的効果は生じません 改善しないことによる罰則はありません しかし 是正勧告書という行政指導文書の中に書かれていることは 罰則のある法令

調査等 何らかの形でその者が雇用期間の更新を希望する旨を確認することに代えることができる ( 雇用期間の末日 ) 第 6 条第 4 条及び第 5 条の雇用期間の末日は 再雇用された者が満 65 歳に達する日以後における最初の3 月 31 日以前でなければならない 2 削除 3 削除 ( 人事異動通知

< F2D E95E CC816988C482CC A2E6A>

育児 介護休業規程 第 1 章 目的 第 1 条 ( 目的 ) 本規程は社員の育児 介護休業 育児 介護のための時間外労働および深夜業の制限並びに育児 介護短 時間勤務等に関する取り扱いについて定めるものである 第 2 章 育児休業制度 第 2 条 ( 育児休業の対象者 ) 1. 育児のために休業す

( 様式第 1 号 ( 共通 )) 共通事項 1 キャリアアップ管理者 情報 ( 氏名 ): 役職 ( 配置日 ): 年月日 2 キャリアアップ管理者 の業務内容 ( 事業所情報欄 ) 3 事業主名 印 4 事業所住所 ( - ) 5 電話番号 ( ) - 6 担当者 7 企業全体で常時雇用する労働

Microsoft Word 第二弾【公開版】改正育介法Q&A

指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準 ( 平成 12 年厚生省告示第 20 号 ) 介護保険法第 46 条第 2 項及び第 58 条第 2 項の規定に基づき 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準を次のように定め 平成 12 年 4 月 1 日から適用する 一指定居宅介護支

育児 介護休業規程 第 1 章 目的 第 1 条 ( 目的 ) 本規程は 従業員の育児 介護休業 子の看護休暇 介護休暇 育児のための所定外労働の免除 育児 介護のための時間外労働および深夜業の制限並びに育児 介護短時間勤務等に関する取扱いについて定めるものである 第 2 章 育児休業制度 第 2

H28.10・育児休業や介護休業をすることができる有期契約労働者について

事業主が知っておくべき社会保険の基礎知識

H29.10・育児休業や介護休業をすることができる有期契約労働者について

第 3 章服務規律 ( 服務 ) 第 10 条労働者は 職務上の責任を自覚し 誠実に職務を遂行するとともに 会社の 指示命令に従い 職務能率の向上及び職場秩序の維持に努めなければならない ( 遵守事項 ) 第 11 条労働者は 以下の事項を守らなければならない 1 許可なく職務以外の目的で会社の施設

<4D F736F F D2088E78E9989EE8CEC8B788BC68B4B92F62E646F6378>

< F2D8BCE96B18E9E8AD481438B7889C993998B4B92F F3132>

期日に支払っていますか 労働契約に基づく賃金が適切に支払われていますか 賃金の控除については 法令で定められているもの ( 税金 社会保険料など ) 労使協定で定めたもの ( 宿舎家賃や食費など ) に限定していますか 5 強制貯金の禁止 ( 労働基準法第 18 条 ) 技能実習生に対して 労働契約

<4D F736F F D20819C906C8E96984A96B1835A837E B C8E3693FA816A8E518D6C8E9197BF E646F63>

Microsoft PowerPoint 【別紙】外国人技能実習生の実習実施機関に対する監督指導、送検の状況(平成29年)

この冊子を手に取っている皆さんへ

補助事業等の実施に要する人件費の算定等の適正化について 平成 22 年 9 月 27 日 22 経第 960 号大臣官房経理課長から大臣官房総務課長 大臣官房政策課長 大臣官房厚生課長 大臣官房地方課長 大臣官房環境バイオ マス政策課長 大臣官房国際部長 大臣官房統計部長 各局 ( 庁 ) 長 沖縄

報酬改定(処遇改善加算・処遇改善特別加算)

07体制届留意事項(就労継続支援A型)

「高年齢者雇用安定法《のポイント

均衡待遇・正社員化推進奨励金 支給申請の手引き

この冊子を手に取っている皆さんへ

平成 31 年 4 月 1 日から平成 34 年 3 月 31 日まで 63 歳平成 34 年 4 月 1 日から平成 37 年 3 月 31 日まで 64 歳 4 定年について 労働者の性別を理由として差別的取扱いをしてはなりません ( 均等法第 6 条 ) ( 退職 ) 第 48 条前条に定める

リハビリテーションマネジメント加算 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味 関心 身体の状況 家屋の状況 家

無期契約職員就業規則

名古屋市における基本的な考え方 当該事業所における勤務時間 で考えることが基本であることから 原則として 事業所をまたぐ業務の兼任は 常勤ではなく非常勤とし 時間を分けて勤務体制 表を設定するものとする 例 : 居宅介護事業所のヘルパーが 併設された生活介護事業所の生活支援員と してそれぞれ月 80

2 取組実績 ( 選択した取組事項について記入すること ) (1) 労働時間等設定改善委員会の設置等労使の話し合いの機会の整備 ( 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法第 7 条第 2 項の規定による衛生委員会のみなしを含む ) 労働時間等設定改善委員会などの設置の有無 名称 話し合いの機会の頻

育児・介護休業規程

の業務について派遣先が九の 1 に抵触することとなる最初の日 六派遣先への通知 1 派遣元事業主は 労働者派遣をするときは 当該労働者派遣に係る派遣労働者が九の 1の ( 二 ) の厚生労働省令で定める者であるか否かの別についても派遣先に通知しなければならないものとすること ( 第三十五条第一項関係

2 職務専念義務 秘密保持義務 競業避止義務を意識することが必要である 3 1 週間の所定労働時間が短い業務を複数行う場合には 雇用保険等の適用がな い場合があることに留意が必要である 企業 メリット : 1 労働者が社内では得られない知識 スキルを獲得することができる 2 労働者の自律性 自主性を

就業規則への記載はもうお済みですか

育児・介護休業規程

深夜勤務の制限 5 妊産婦の時間外 休日 妊娠中の女性が 母体または胎児の健康保持のため 深夜勤務や時間外勤務等の制限を所属長に請求できます 病院助手専攻医臨床研修医 6 妊娠中の休息 妊娠中の女性は 勤務時間規程に規定する 職務に専念する義務の免除 を利用して 母体または胎児の健康保持のため 勤務

Microsoft Word - 22育児・介護休業等規程

Transcription:

労務管理のポイント24Ⅲ(3) 労働時間について ( ポイント 1) ポイント 1 労働時間の範囲について と訪問介護員の両者で確認しましょう 訪問介護労働者の法定労働条件確保について ( 平成 16.8.27 基発第 0827001 号 ) 労働時間とは 使用者の指揮監督の下にある時間 であり 単に介護サービスを提供している時間だけと は限りません 移動 待機に要する時間 交代制勤務における引継ぎ時間 業務報告書等の作成時間 業務に関する打合せ や会議等の時間 施設行事等の準備と実施に係る時間 使用者の指示に基づく研修の時間は労働時間に該 当します 労働時間の範囲 テーマ別取組むべき労働時間について(3) 移動時間 待機時間 引継ぎ時間 業務報告書等の作成時間 打合せ 会議等の時間 事業所 集合場所 利用者宅の相互間を移動する時間 が 業務に従事するために必要な移動を命じ 当該時間の自由利用が訪問介護員に保障されていないと認められる場合 が急な需要等に対応するために訪問介護員に待機を命じ 訪問介護員の自由利用が保障されていないと認められる場合 利用者の介護に関する情報を複数の訪問介護員が共有するなど業務上必要であり の指揮監督に基づき実施する場合 介護保険制度や業務規定等により業務上義務付けられている業務報告書等を の指揮監督に基づき 事業所や利用者宅等において作成する場合 利用者の介護計画について協議するなど業務上必要であり の指揮監督に基づき実施する場合 施設行事等の時間 業務上必要であり の指揮監督に基づき実施する場合 研修時間 の明示的な指示に基づいて行われる場合 指示がない場合でも 研修を受けないと制裁等の不利益取り扱いがある場合や 研修内容と業務との関連性が強く 参加しないと本人の業務に支障が生ずる場合など 実質的に強制があると認められる場合 労働時間の例 自宅から A さん宅に直行 A さん宅で介護サービス 事業所へ移動 業務報告書を作成 休憩時間B さんの介護について打合せ B さん宅に移動 B さん宅で介護サービス 自宅へ直帰 労働時間 労働時間 自宅から C さん宅に直行 C さん宅で介護サービス 事業所へ移動待機時間D さん宅へ移動 D さん宅で介護サービス 空き時間D さん宅から E さん宅に移動 E さん宅で介護サービス E さん宅で業務報告書を作成 自宅へ直帰 労働時間 労働時間 移動時間 待機時間 業務報告書の作成 打合せの時間は 労働時間に当たります

(3) 労働時間について ( ポイント 2) ポイント 2 働いた時間を適正に把握しましょう 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準について ( 平成 13.4.6 基発第 339 号 ) は 労働時間の適正な把握と管理をする責務があります したがって労働時間は タイムカード IC カードや自己申告に基づき きちんと把握する必要があります また サービス提供時間以外の労働時間についても把握できるように工夫しましょう 業務特性上 勤務表の変更が生じることが想定される場合は 変更がありうることを就業規則に明記しておく必要があります そのうえで 変更が生じた際の連絡の時期 方法を ルール化し記載しておくことが望まれます 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準について ( 平成 13.4. 6 基発第 339 号 ) の主な内容 使用者は 労働時間を適正に管理するため 労働者の労働日ごとの始業 終業時刻を確認し 記録すること 始業 終業時刻の確認 記録は 原則として 1 使用者が 自ら現認して 2タイムカード等の客観的な記録を基盤として確認 記録すること 自己申告制により行わざるをえない場合には 1 適正な自己申告等について労働者に十分説明して 2 自己申告と実際の労働時間とが合致しているか 必要に応じて実態調査を行う等の措置を講じること 25Ⅲ労務管理のポイントテーマ別取組むべき労働時間について(3)

労務管理のポイント26Ⅲ(3) 労働時間について ( ポイント 3) ポイント 3 労働時間に含まれる移動時間 待機時間等を適正に把握しましょう 訪問介護労働者の法定労働条件確保について ( 平成 16.8.27 基発第 0827001 号 ) 移動時間は 事業所 集合場所 利用者宅の相互間を移動する時間であり が業務に従事するために 必要な移動を命じ 訪問介護員の自由利用が保障されていると認められない場合は 労働時間にあたりま す 一方 事業所 集合場所 利用者宅と自宅との往復に要する時間はに該当し 労働時間にはな りません 移動時間の考え方 テーマ別取組むべき介護サービス利用者 A さん宅 移動時間 1 移動時間 2 介護サービス利用者 B さん宅 労働時間について(3) 訪問介護員の自宅 事業所 移動時間 2 具体的には指揮監督の実態により判断するものであり たとえば 移動時間 1 移動 時間 2 が 通常の移動に要する時間程度である場合には 労働時間に該当するもの と考えます 待機時間は が急な需要等に対応するために訪問介護員に待機を命じ 訪問介護員の自由利用が保 障されていないと認められる場合は 労働時間にあたります 介護サービスの提供に従事した時間に対して支払う賃金と 移動時間に対して支払う賃金額は 最低賃金 額を下回らない範囲で 労使の協議により異なった金額を決めることは差し支えありません 実測結果に基づき 1 回あたりの移動に係る賃金を定額制とすることは 実労働時間に基づき移動時間が 超過した場合に超過分を支払うのであれば 差し支えはありません この場合 あらかじめ雇入通知書や 就業規則で この旨を明記する必要があります

(3) 労働時間について ( ポイント 4) ポイント 4 時間外労働や休日労働を行わせる場合は 労使協定 ( 3 6 協定 ) を結び 労働基準監督署長に届け出ましょう 労働基準法第 36 条 時間外労働の限度に関する基準 ( 平成 10.12.28 厚生労働省告示第 154 号 ) 時間外労働や休日労働はなるべく行わせないようにすることが望まれますが やむなく行わせる場合は と従業員 ( 訪問介護員等 ) との間で時間外労働 休日労働に関する労使協定 (36 協定 ) を結び 事業所を管轄する労働基準監督署長に届け出なければなりません ( 労働基準法第 36 条 ) 労使協定とは 労働基準法 育児 介護休業法等で定める事項のいずれかについて と従業員 ( 訪問介護員等 ) の過半数代表者とが協議し 締結内容を書面にしたものを言います 側は 社長や各事業所長が 従業員側は 従業員 ( 訪問介護員等 ) の過半数を代表する者 ( 従業員 ( 訪問介護員等 ) の過半数で組織されている労働組合がある場合はその労働組合 ) がそれぞれ労使協定に押印します 労使協定は 就業規則と同様に事業所単位で締結します 36 協定は 時間外労働 休日労働に関する労使協定のことで 労働基準法 36 条を根拠としているので36 ( サブロク ) 協定と呼ばれています 36 協定の内容は 時間外労働の限度に関する基準 ( 平成 10 年 12 月 28 日付け厚生労働省告示第 154 号 ) に適合させる必要があります 限度基準の主な内容 ( 平成 10 年労働省告示第 154 号 ) 業務区分の細分化容易に臨時の業務などを予想して対象業務を拡大しないよう 業務の区分を細分化することにより時間外労働をさせる業務の範囲を明確にしなければなりません 一定期間の区分 1 日 のほか 1 日を超え3 か月以内の期間 と 1 年間 について協定してください 延長時間の限度 ( 限度時間 ) 一般の労働者の場合 1か月 45 時間 1 年間 360 時間等の限度時間があります 特別条項臨時的に限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない 特別の事情 が予想される場合 特別条項付き協定を結べば限度時間を超える時間を延長時間とすることができますが この 特別の事情 は 臨時的なものに限られます ( 延長できる回数は 1 年の半分を超えないようにしてください ) 延長時間の限度 ( 限度時間 ) 1 一般の労働者の場合 1 週間 15 時間 1か月 45 時間 1 年間 360 時間 等 2 1 年単位の変形労働時間制 ( 対象期間 3か月超 ) の対象者の場合 1 週間 14 時間 1か月 42 時間 1 年間 320 時間 等 実際に行う時間外労働 休日労働は あらかじめ定めた36 協定の範囲内にとどめてください また 36 協定があっても 時間外労働 休日労働は安易に実施してはならないものであることを十分に認識してください 27Ⅲ労務管理のポイントテーマ別取組むべき労働時間について(3)

労務管理のポイント28Ⅲ(3 ) 労働時間について ( ポイント 4 ) つづき テーマ別取組むべき労働時間について(3) 参考 : 変形労働時間制について 訪問介護の労働には 季節 時期 時間により変動もしくは繁閑差がみられることが少なくありませ ん このような状況に見合った勤務の編成ができるように いわゆる変形労働時間制が認められています 変形労働時間制では 事業所ごとに その実態に応じて1 週 1か月または1 年の労働時間の総枠の範囲内で 多忙な日 多忙な週は所定労働時間を1 週 40 時間 (1か月変形労働時間制の場合 常時 10 人未満の従業員 ( 訪問介護員等 ) を使用する小規模な事業所は44 時間 ) 1 日 8 時間の法定労働時間を超えて定め 他方 業務量の減少が見込まれる日や週には所定労働時間を短時間に定めることができます 介護の事業所には 1か月単位と1 年単位の変形労働時間制が適用できます 1 か月単位の変形労働時間制については就業規則への記載と届出が必要 ( 常時 10 人未満の従業員 ( 訪問介護員等 ) を使用する小規模な事業所は 就業規則 労使協定 書面のいずれかで可 ) であり また就業規則 労使協定 書面のいずれかで労使の協定を結び届出します 1 年単位の変形労働時間制については 就業規則への記載と届出が必要 ( 常時 10 人未満の従業員 ( 訪問介護員等 ) を使用する小規模な事業所は 書面で可 ) であり また労使協定を結び届出します 項目 1か月 1 年制度適用対象事業所制限なし制限なし 従業員 ( 訪問介護員等 ) 下記は適用除外 18 歳未満の者 請求のあった妊産婦 労働時間の限度等 1 日あたりの労働時間の限度なし 10 時間 休憩時間 1 日 6 時間超 8 時間まで 45 分 1 日 8 時間超 60 分 1 週あたりの労働時間の限度なし 52 時間 下記は適用除外 18 歳未満の者 請求のあった妊産婦 所定休日 4 週に 4 日 1 週に 1 日 対象期間中の週平均労働時間の限度 40 時間 ( 小規模事業所は 44 時間 ) 40 時間 1 日 6 時間超 8 時間まで 45 分 1 日 8 時間超 60 分 1 か月以内の変形労働時間制を導入している場合でも 次のような時間は法定の労働時間を超えた時間外労働にあたるので 正しく把握する必要があります ( 平成 6 年 3 月 31 日付け基発第 181 号 ) 11 日については 8 時間を超える時間を定めた日はその時間 それ以外の日は8 時間を超えて労働した時間 21 週間については 40 時間を超える時間を定めた週はその時間 それ以外の週は40 時間を超えて労働した時間 (1で時間外労働となる時間を除く) 3 変形期間については 変形期間における法定労働時間の総枠を超えて労働した時間 (1または 2で時間外労働となる時間を除く )