車体課税の見直しの考え方 ( 地方税 ) < 当面の対応 > 環境への配慮 我が国自動車産業の技術的優位性の確保 向上等の観点から 一律の負担軽減ではなく 環境性能等に優れた戦略的商品の普及を重点的に促進していくという視点が重要 自動車取得税 一律の負担軽減は 環境性能が劣る自動車が相対的に有利とな

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1. 自動車関係税の地方税財源としての重要性 1

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

本要望に対応する縮減案 3 自動車の取得段階では消費税と自動車取得税が二重課税となっており 保有段階でも自動車重量税のほかに自動車税 ( 又は軽自動車税 ) の 2 つの税が課されており 自動車ユーザーに対して複雑かつ過大な負担を強いている 特に 移動手段を車に依存せざるをえず複数台を保有する場合が

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平成 31 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名車体課税の抜本的見直し 税 目 ( 経済産業省製造産業局自動車課 ) 自動車重量税 ( 自動車重量税法全文 自動車重量税法施行令全文 自動車重量税法施行規則全文 租税特別措置法第 90 条の 12 自動車重量譲

(2) 消費税率 10% への引上げ時に導入が予定されている軽減税率制度については 消費税 地方消費税の引上げ分のうち地方交付税原資分も含めると 約 3 割が地方の社会保障財源であり 仮に減収分のすべてが確保されない場合 地方の社会保障財源に影響を与えることになることから 確実に代替財源を確保するこ

新又は延長を必要とする理由設 拡充⑴ 政策目的 1 社会保障 税一体改革大綱 ( 平成 24 年 2 月 17 日閣議決定 ) 等に基づき 自動車取得税及び自動車重量税について 廃止 抜本的な見直しを強く求める 等とした平成 24 年度税制改正における与党の重点要望に沿って 国 地方を通じた関連税制

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3 車体課税 自動車取得税の見直し 自動車取得税の税率 ( 一定税率 ) を以下のとおり引下げ ( 平成 26 年 4 月 1 日以降 ) 自家用自動車 ( 軽自動車を除く ) 5%( ) 3%( ) 営業用自動車 軽自動車 3%( ) 2%( ) いわゆる エコカー減税 について 環境性能に優れた

新設 拡充又は延長を必要とする理由16-2 ⑴ 政策目的 1 平成 29 年度与党税制改正大綱等を踏まえ ユーザー負担の軽減や簡素化等の観点から 自動車重量税の当分の間税率の廃止を前提にしつつ 自動車税の税率引下げ等の車体課税の抜本的な見直しに向けた検討を行い 必要な措置を講ずる 2 自動車市場の拡

地方税法等の一部を改正する法律案の概要 総務省 1 地方法人課税における新たな偏在是正措置 平成 31 年 10 月 1 日施行 都市 地方の持続可能な発展のための地方税体系の構築の観点から 特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律案 において特別法人事業税 ( 国税 ) を創設することに併

平成 29 年度地方税制改正 ( 税負担軽減措置等 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 その他 ) No 17 府省庁名経済産業省製造産業局自動車課 対象税目 要望項目名 要望内容 ( 概要 ) 個人住民税法人住民税事業税不動産取得税固定資産税事業所税その他 ( 自動車取得税 自動車税 軽自動車税

新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 1 平成 26 年度与党税制改正大綱を踏まえ 以下の見直しを行う 自動車取得税のエコカー減税について対象車の基準を 2020 年度燃費基準へ切替え 自動車取得税について消費税率 10% への引上げ時点 ( 平成 27 年 10 月予定 ) で廃止

新設 拡充又は延長を必要とする理由15-2 ⑴ 政策目的 1 平成 28 年度与党税政改正大綱等を踏まえ 以下の要望を行う 自動車取得税については 消費税率 10% への引き上げ時に廃止が決まっていたが 消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置 ( 平成 28 年 8 月 24 日閣議決定 ) を

平成26年 自動車関係税制のあり方に関する検討会

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新とする理由⑴ 政策目的 車体課税については 平成 23 年度税制改正大綱において エコカー減税の期限到来時までに 地球温暖化対策の観点や国及び地方の財政の状況を踏まえつつ 当分の間として適用される税率の取扱いを含め 簡素化 グリーン化 負担の軽減等を行う方向で抜本的な見直しを検討 することとされて

平成18年度地方税制改正(案)について

平成 27 年度税制改正 ( 消費税率 10% への引上げ時 ) における 車体課税に関する残された課題 平成 26 年度与党税制改正大綱 自動車取得税は 消費税率 10% への引上げ時に廃止 ~ 平成 26.3 平成 26.4~ 消費税率 10% 引上げ時 1 自動車取得税の廃止等及び自動車税にお

平成 22 年度税制改正大綱 ( 抄 ) 第 3 章 各主要課題の改革の方向性 7. 個別間接税 (3) 暫定税率 地球温暖化対策のための税等 4 地方環境税の検討 喫緊の課題である地球温暖化対策を推進するためには 地域において主体的な取組を進め 地球環境に貢献することが求められています CO2の排

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

新車販売台数のシェア 分析の前提条件 燃費 [km/l] 燃料種別新車販売台数のシェアは 自動車産業戦略 の平成 42 年度のシェアに向かって線形に変化し 技術開発等により乗用車販売平均燃費も改善すると仮定 2 この仮定を踏まえつつ 平成 27 年度燃費基準と平成 32 年度燃費基準の

自動車の車体課税の見直しについて 平成 23 年 11 月 15 日 国土交通副大臣松原仁 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

2 一般会計予算案の構成の概要 ⑴ 一般会計予算案のうち主な歳入の説明 Ⅰ 県 区 税 分 平成 31 年度予算案 平成 30 年度予算額 比 ( 単位百万円 ) 較 増減額増減率 % 県 民 税 57,320 59,877 2, 法人県民税 3,670 3, 個人

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自動車関係税制のあり方に関する検討会報告書骨子 ( 案 ) 目次 はじめに... 3 (1) 本検討会設置の趣旨 審議の経過等... 3 (2) 本検討会における検討事項... 3 (3) 本検討会の報告について 本検討会の検討に当たっての前提... 4 (1) 検討の前提となるべき事

地方財政の財源不足の状況 平成 23 年度は 企業収益の回復等により 地方税収入や地方交付税の原資となる国税収入が一定程度回復することが見込まれる一方 社会保障関係費の自然増や公債費が依然高水準であることなどにより 経費全般について徹底した節減合理化に努めたが 14.2 兆円の財源不足となり 地方財

H28秋_24地方税財源

租税特別措置法 ( 自動車重量税関係 ) の改正 701

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確定版 平成 31 年度 エコカー減税等概要 平成 31 年 3 月 28 日

平成 30 年度与党税制改正大綱の概要 基本的考え方 我が国経済の成長軌道を確かなものとするため 生産性革命 と 人づくり革命 を断行するとともに 人生 100 年時代を見据え 誰もが生きがいを感じられる 一億総活躍社会 を作り上げる必要がある このため 税制面においては 働き方の多様化を踏まえ 様

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(*2) ハイブリッド自動車 ハイブリッドバス トラック ハイブリッド乗用車等車両総重量 3.5t 以下は 車 (*4) かつ燃費基準 +25% 達成車 (*5) 車両総重量 3.5t 超は重量車 車 (*9) かつ重量車燃費基準達成車 (*7) (*3) クリーンディーゼル乗用車平成 21 年排出

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年度決算をもとにして自動車関連税の現状および地方財政における位置付けを都道府県間比較によって明らかにする そして第 3 章では 第 2 章での現状分析を踏まえながら 地方税としての自動車関連税制の在り方について地方税の原則を起点にして展開することで 論点を整理する 2. 自動車関連税の

消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置

PowerPoint プレゼンテーション

15 18 定率減税の縮減 (15% 控除 7.5% 控除 (2 万円上限 )) 資本金等の額 ( 税法に規定する資本金等の額又は連結個別資本金等の額 ) が 50 億円超 800,000 円 10 億円超 50 億円以下 540,000 円 1 億円超 10 億円以下 130,000 円 1 千万

第6回税制調査会 総6-3

②平成29年度環境省関係税制改正について

エコカー減税グリーン化特例(自動車税 軽自動車税)(自動車税 軽自動車税)環境性能割車体課税の見直し ( 自動車重量税 自動車取得税 自動車税 軽自動車税 ) トラック バス タクシーについては 営自格差 を堅持するとともに 一部見直しを行った上で エコカー減税 グリーン化特例を 2 年間延長 また

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

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「自動車税制に関するアンケート調査」結果

平成 29 年度自動車局税制改正要望事項 1. 車体課税の見直し ( 自動車重量税 自動車取得税 自動車税 軽自動車税 ) 平成 28 年度与党税制改正大綱等及び 消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置 に沿って 以下の方向で所要の見直しを行う 1 自動車取得税については 消費税率 10% への

配布資料

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶


揮発油税等の当分の間税率とその環境効果 揮発油税の概要 揮発油税及び地方揮発油税の税率は 昭和 49 年度税制改正において税率引上げが行われた際に 暫定的な措置として 租税特別措置法により税率の特例措置が講じられて以来 平成 20 年度改正において平成 30 年 3 月末までの 10 年間の措置とし

平成 30 年 1 月現在禁無断転載 複製 7 平成 29 年度の税制改正の概要について エコカー減税 ( 自動車重量税 自動車取得税 ) の概要 適用期間 自動車取得税( 取得税 ): 平成 29 年 4 月 1 日 ~ 平成 31 年 3 月 31 日 自動車重量税( 重量税 ): 平成 29

Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

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2018年度 税制改正に関する要望書

自動車税制に関するアンケート調査[2016年9月]

1. 復興基本法 復興の基本方針 B 型肝炎対策の基本方針における考え方 復旧 復興のための財源については 次の世代に負担を先送りすることなく 今を生きる世代全体で連帯し負担を分かち合うこととする B 型肝炎対策のための財源については 期間を限って国民全体で広く分かち合うこととする 復旧 復興のため

2019年度 税制改正に関する要望書

Microsoft Word 平成28年度税制要望修正版.doc

て具体的な結論を得る その際 累次の与党税制改正大綱に則り 原因者負担 受益者負担としての性格等を踏まえる なお 消費税率 10% への引上げの前後における駆け込み需要及び反動減の動向 自動車をめぐるグローバルな環境 登録車と軽自動車との課税のバランス 自動車に係る行政サービス等を踏まえ 簡素化 自

2017年度税制改正に関する要望書

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「自動車税制に関するアンケート調査」結果

資料 1 税財政制度を通じた論点 Ⅰ 現状と課題 1. 地方財政の財政の概要 地方財政の平成 23 年度決算は 歳入約 兆円 歳出 97.0 兆円となっている なお 借入金残高は約 兆円と依然と高い水準にある 国と地方における最終支出ベースにおける比率は 42:58 となって

平成27年度自動車税制に関するアンケート調査

2 都市的税目に乏しい市町村税 市町村税は 法人所得課税 消費 流通課税といった経済活動を反映する都市的税目に乏しいため 増大する都市的財政需要に市税収入が対応しきれない大きな要因となっています 都市的税目の割合比較 ( 平成 22 年度 ) 100% 80% 37.7% 34.9% 60% 資産課

平成 29 年 12 月 22 日林野庁 平成 30 年度林野庁税制改正事項 新規 拡充事項 森林吸収源対策に係る地方財源を確保するため 次期通常国会における森林関連法令の見直しを踏まえ 森林環境税 ( 仮称 ) 及び森林環境譲与税 ( 仮称 ) を創設する 木質バイオマス発電設備等の再生可能エネル

税調第21回総会 資料2

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平成 30 年度 自動車局税制改正要望の概要 平成 29 年 8 月 国土交通省自動車局

Microsoft Word - 【H27】改正概要  doc

自動車税 納税義務者 ( 法 123) 1 自動車の所有者に課税します ( 所有者課税 ) なお 割賦販売などで売主が自動車の所有権を留保している場合は 買主を自動車の所有者とみなして課税します 2 国または地方公共団体等が所有する自動車の貸与を受けてその自動車を使用する場合は その使用者が納税義務

第 8 章 税 金 外国人の方であっても, 一定の要件に当てはまる場合には, 税金を納める必要があります 例えば, 日本国内で働いて得た収入があると, 原則として所得税を納めなければなりません また,1 月 1 日現在で日本に住所がある方は, 前年の所得について課税される住民税を納めなければなりませ

平成 29 年度自動車取得税の軽減措置について 平成 29 年度の自動車取得税の軽減措置について 次のとおり変更がありました 平成 29 年 4 月岐阜県 エコカー減税 及び 中古車の取得に係る課税標準の特例措置 の対象範囲を平成 32 年度燃費基準の下で見直し 政策インセンティブ機能を強化した上で

Microsoft PowerPoint - 表紙.pptx

第2回税制調査会 総2-2

平成26年度自動車税制改正に関するアンケート調査

自動車取得税の 税率の特例 ( 法附則第 12 条の 2 の 2 第 12 条の 2 の 3 第 12 条の 2 の 5) 電気自動車 ( 燃料電池自動車を含む ) 天然ガス自動車 対象車両新車中古車 平成 30 年排出ガス規制適合又は平成 21 年排出ガス規制 NOx10% 以上低減 プラグインハ

Microsoft PowerPoint - 表紙.pptx

( 参考 ) 新エコカー減税 ( 自動車重量税 自動車取得税 ) の概要 ( 平成 24 年度改正 ) 乗用車等 ( 乗用車 車両総重量 2.5t 以下のバス トラック ) 対象 要件等 プラグインハイブリッド自動車クリーンディーゼル乗用車 ( 平成 21 年排ガス規制適合の乗用車 ) ガソリン自動

エコカー減税の対象範囲を 平成 32 年度燃費基準の下で 政策インセンティブ機能を回復する観点から見直すとともに 基本構造を恒久化する また 平成 25 年度及び平成 26 年度与党税制改正大綱に則り 原因者負担 受益者負担の性格等を踏まえる 軽自動車税については 一定の環境性能を有する四輪車等につ

資料 1 第 8 回自動車関係税制のあり方に関する検討会議事概要 1 日時平成 25 年 10 月 4 日 ( 金 )13 時 ~15 時 2 場所合同庁舎 2 号館 7 階省議室 3 出席者神野会長 鎌田委員 熊野委員 小山委員 中村委員 大塚委員 柏木委員 小西委員 佐藤委員 勢一委員 諸富委員

平成18年度 税制改正に関する要望書

平成 31 年度自動車取得税の軽減措置について 平成 31 年度の自動車取得税の軽減措置について 次のとおり変更がありました 平成 31 年 4 月岐阜県 エコカー減税 について 環境インセンティブ機能を強化する観点から 軽減割合等の見直しを行いました なお 平成 31 年 4 月 1 日から平成

Microsoft Word - H31年度意見(決定)

政策体系における政策目的の位置付け エネルギー基本計画 ( 平成 22 年 6 月 18 日閣議決定 ) において 一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を 2020 年までに 10% とすることを目指す と記載 地球温暖化対策基本法案 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 )

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< 新車新規登録等時における自動車重量税の税額 > 平成 30 年 5 月 1 日以降に新車新規登録をする乗用車 ( 軽自動車及びハイブリッド自動車を除く ) については 排ガス規制要件を満たし かつ平成 27 年度燃費基準 +10% を達成している車両については 納付すべき税額がとなります 1.

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

平成 28 年度税制改正の概要 1. 復興特区関係 * (1) 機械等に係る特別償却等の特例措置の5 年延長及び要件の緩和 * 要件緩和 : 建築物整備事業 ( テナント建物 ) の構造要件について まちなか再生計画に位置付けられた場合には 非耐火構造でも対象となるよう緩和 (2) 被災雇用者等を雇

資料 1 平成 27 年度税制改正の大綱 ( 抜粋 ) 平成 27 年 1 月 14 日閣議決定 四消費課税 5 車体課税の見直し ( 国税 ) (1) 排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車に係る自動車重量税の等の特例措置 ( いわゆる 自動車重量税のエコカー減税 ) について 次

Microsoft Word - 02 大都市 本文.doc

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平成21年度 環境省重点施策

平成 31 年度の軽自動車税の税率について 平成 31 年度の軽自動車税は下記のとおりとなりますのでご確認ください 原動機付自転車 小型特殊自動車 二輪の小型自動車 軽二輪 区分 税率 原動機付自転車 小型特殊自動車 50cc 以下 90cc 以下 125cc 以下三輪以上のもの ( ミニカー )

私立幼稚園の新制度への円滑移行について

( 参考 ) エコカー減税 ( 自動車重量税 自動車取得税 ) の概要 ( 平成 26 年度改正 ) 乗用車等 ( 乗用車 車両総重量 2.5t 以下のバス トラック ) 対象 要件等 プラグインハイブリッド自動車クリーンディーゼル乗用車 ( 平成 21 年排ガス規制適合の乗用車 ) 燃費性能 (

(資料5)車体課税に関する資料

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

Transcription:

平成 23 年 12 月 5 日 車体課税の見直しについて ( 地方税 ) 総務省

車体課税の見直しの考え方 ( 地方税 ) < 当面の対応 > 環境への配慮 我が国自動車産業の技術的優位性の確保 向上等の観点から 一律の負担軽減ではなく 環境性能等に優れた戦略的商品の普及を重点的に促進していくという視点が重要 自動車取得税 一律の負担軽減は 環境性能が劣る自動車が相対的に有利となる減税手法 エコカー減税を再編し 環境性能に極めて優れた自動車の負担軽減に重点化 自動車燃費基準の切り替え (2010 年度基準 2015 年度基準 ) 先進安全自動車 (ASV) に対する特例措置等についても検討 平成 21 年設定時の現行エコカー減税程度の規模を前提 仮に一層の負担軽減を行う考え方を採る場合には 高級車に係る減税額への上限設定等 更なる財源確保策が不可欠 自動車税 軽課 重課の組合せによる税収中立を前提に グリーン化特例 の燃費基準の切り替え等 円高等に対する当面の経済対策として 税目の廃止等の恒久的な制度の見直しを行うことは不適当 ( 恒久的な歳入減には 恒久的な歳入確保措置が必要 ) 1

自動車重量税 自動車取得税と地方財政 自動車重量税及び自動車取得税の収入のうち 約半分 (4,900 億円 ) は 地方の財源 ( 特に市町村にとって貴重な安定財源 ) 代替財源の提示のないまま 両税の廃止を議論することは不可能 平成 23 年度 ( 予算 地財ベース ) ( 参考 ) 平成 20 年度決算 ( エコカー減税導入前 ) < 自動車重量譲与税 > 自動車重量税 ( 国税 ) 7,218 億円 407/1,000 ( 原則 1/3) ( 市町村分 ) 2,968 億円 3,623 億円 < 自動車取得税交付金 > 自動車取得税 ( 都道府県税 ) 1,920 億円 95/100 7/10 +( 指定市管理の国県道分 ) ( 市町村分 ) 1,321 億円 ( 都道府県分 ) 599 億円 2,603 億円 1,060 億円 計 9,138 億円 20 決算 14,419 億円 地方財源 4,888 億円 ( うち都道府県分 599 億円 ) ( うち市町村分 4,289 億円 ) 計 7,286 億円 (1,060 億円 ) (6,226 億円 ) 2

額が大きい市町村 自動車重量税 自動車取得税と市町村財政 ( 具体例 ) 自動車重量譲与税 + 自動車取得税交付金 1 横浜市 9,176 2 大阪市 7,028 3 名古屋市 6,658 4 札幌市 4,772 5 神戸市 3,992 6 浜松市 3,580 7 京都市 3,260 8 川崎市 3,258 9 福岡市 3,215 10 さいたま市 3,091 率の大きい市町村 北海道 1 音威子府村 ( オトイネップムラ ) 2 宮崎県諸塚村 ( モロツカソン ) 北海道 3 幌加内町 ( ホロカナイチョウ ) 4 福島県昭和村 ( ショウワムラ ) 5 北海道剣淵町 ( ケンブチチョウ ) 6 長野県栄村 ( サカエムラ ) 北海道 7 中頓別町 ( ナカトンベツチョウ ) 8 北海道和寒町 ( ワッサムチョウ ) 9 熊本県産山村 ( ウブヤマムラ ) 10 北海道 中川町 ( ナカガワチョウ ) ( 平成 22 年度決算速報値 単位 : 百万円 ) 地方税等 (A) 自動車重量譲与税 + 自動車取得税交付金 (B) (B)/(A) 166 55 32.8% 398 112 28.1% 295 81 27.5% 136 33 23.9% 421 100 23.8% 282 67 23.7% 264 61 23.0% 467 106 22.8% 178 40 22.7% 276 62 22.6% 地方税等 とは 地方税 地方譲与税 税交付金の合計である 3

自動車取得税収 自動車取得税収の推移 自動車取得税は平成 21 年度のエコカー減税の導入により 税収の半分が失われている状況 平成 21 年度以降は エコカー減税実施前の本則税率分の税収を下回っている ( 言わば 当分の間税率を廃止したに等しい状況 ) ( 億円 ) 5,000 4,500 4,000 4,637 4,641 4,496 4,191 4,473 4,509 4,528 4,570 4,247 3,663 税収は半減 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 2,310 1,916 0 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 ( 見込み ) 注 : 自動車取得税収は 決算額 (22 年度は決算見込額 ) 税収のピークは 平成 8 年度の6,563 億円 平成 21 年度の一般財源化後も 道路の整備のみならず 交通事故や救急 地球温暖化対策など 自動車の走行に伴い発生する地方行政サービスへのニーズに対応 4

民主党及び国民新党 新党日本の平成 24 年度税制改正重点要望 ( 抜粋 ) 民主党 : 平成 24 年度税制改正における重点要望等について ( 平成 23 年 11 月 28 日 ) 2. 重点要望事項 車体課税自動車取得税 自動車重量税については廃止 抜本的な見直しを強く求める 超円高 国際的な金融危機の下 産業空洞化を防ぎ 雇用を守る点で成長戦略にも資することを勘案すれば 早急に実施すべきである 車体課税については 1 道路特定財源がすでに廃止されている 2 地方ほど保有台数が多く家計の負担が大きい 3 地球温暖化など環境対策の必要性が高まっている 4 自動車取得税については消費税と二重の課税となっていることなどから 23 年度税制改正大綱においても 簡素化 負担の軽減 グリーン化が求められている なお 見直しの際には地方財政へのしっかりとした配慮を行うとともに これまで手当されてきた環境関連施策にも留意すべきである 国民新党 新党日本 : 平成 24 年度税制改正重点要望 ( 平成 23 年 11 月 28 日 ) 各論 (17) 車体課税 ( 自動車重量税 自動車取得税 自動車税 ) 固定資産税と同様 車体課税も地方にとっては貴重な財源である これまで車体課税の一般財源化に反対してきた我々の立場からみれば 車体課税を廃止するならそれに見合う代替財源をまず地方に提示しなければならない また エコカー減税導入時には 4 割強であったエコカー減税対象車が 現在では約 8 割となっており しかも 新車販売台数はエコカー減税後も減少傾向であるため 例えば 衝突被害軽減ブレーキの普及による安全対策などエコカー減税等の対象車種を絞り込めば かえって駆け込み需要が生まれるのではないかと思われる 5

自動車取得税等に関する最近の全国知事会 全国市長会 全国町村会の意見 ( 抜粋 ) 全国知事会 : 平成 24 年度税制改正における重点要望等 に対する意見ー地方の役割と意見を踏まえた制度設計を求めるー ( 平成 23 年 11 月 28 日 ) 1 自動車取得税を堅持すること今回の重点要望で 地方財政へのしっかりとした配慮を行う とされたものの 自動車取得税 自動車重量税について 具体的な代替税財源を示すことなく 超円高 国際的な金融危機 を勘案するとの理由で 廃止 抜本的な見直しを早急に実施すべきと強く求めていることは 誠に遺憾である 円高対策については 責任と権限を有する政府 日銀において早急に金融 為替政策をはじめとする実効性ある対策を講じるべきものであり 都道府県や市町村の貴重な税源を奪う議論にすり替えるべきではない 自動車の取得の事実に担税力を認めて課される自動車取得税は 消費税とは課税根拠が異なり 自動車による交通事故や騒音 CO2 の排出などの社会的費用に関し地方団体が供給する行政サービスに対して 受益に着目した税負担を求めるものであり 偏在性が少なく 税額の約 7 割を自動車取得税交付金として交付される市町村にとっても貴重な税源であることから堅持すべきである 全国市長会 : 都市税財源の充実確保に関する重点提言 ( 抄 )( 平成 23 年 11 月 30 日 ) 3 車体課税の堅持と固定資産税の安定的確保自動車重量税及び自動車取得税の車体課税については 極めて厳しい都市自治体の状況及び地球温暖化対策の観点から 代替財源を示さない限り 市町村への財源配分の仕組みを含め堅持するとともに 現行のエコカー減税導入前の税収水準が確保されるよう措置すること 全国町村会 : 全国町村長大会決議重点意見 ( 平成 23 年 11 月 30 日 ) 2. 地方税財源に関すること (2) 町村税財源の安定的確保固定資産税の特例措置の見直し 自動車関係諸税の現行制度堅持等により 町村税財源の安定的確保をはかること 6

車体課税の見直しの考え方 ( 地方税 ) < 抜本的見直しの方向性 > 車体課税については 地球温暖化対策の観点や国及び地方の財政状況を踏まえ 国 地方間の税源配分のあり方を含め エネルギー課税と車体課税を通じた自動車関連税制 全体の再編を図る中で 税目統合を含めて抜本的に簡素化していく方向で検討 例えば 車体課税は地方に一本化 といった考え方の下 燃料課税を含む自動車関連税制を思い切って簡素化 その中で 自動車取得税や自動車重量税のあり方について検討 総務省としては 環境自動車税 ( 仮称 ) 構想 ( 平成 22 年 11 月 ) を提案 ( 別添資料参照 ) 地方の厳しい財政事情を踏まえ 仮に車体課税の負担の軽減を行う場合には 安定的な財源を確保することが大前提 7

( 参考 ) 環境自動車税 ( 仮称 ) に関する基本的な考え方 [ 総務省 平成 22 年 11 月公表 ] について 自動車関係税制に関する研究会 ( 座長 : 神野直彦東京大学名誉教授 ) の報告書 ( 平成 22 年 9 月公表 ) 等に基づき取りまとめ 平成 22 年度第 12 回税制調査会 ( 平成 22 年 11 月 19 日開催 ) において提案 現 在 環境自動車税 ( 地方税 ) 自動車重量税 ( 国税 ): 車両重量に応じた課税 自動車税 ( 地方税 ): 排気量等に応じた課税 一本化 CO2 排出量割 + 排気量割 = 環境自動車税の税額 CO2 排出量割 :CO2 排出量を課税標準とする 排気量割 : 排気量を課税標準とする 自動車重量税と自動車税を一本化 ( 複雑な自動車関係を簡素化 ) 自動車税の税収と自動車重量税の税収を合わせた税収との中立を前提に制度設計 CO2 排出量と税額が連動する仕組み 最新の燃費測定モードによる燃費値を有する新車新規登録乗用車を対象 軽自動車も 自重税と一本化 税負担を引き上げ 小型自動車との税負担格差を一定程度縮小 ( 全体として税収中立 ) 8