整形外科後期臨床研修プログラム

Similar documents
2-1整形.doc

5 月 22 日 2 手関節の疾患と外傷 GIO: 手関節の疾患と外傷について学ぶ SBO: 1. 手関節の診察法を説明できる 手関節の機能解剖を説明できる 前腕遠位部骨折について説明できる 4. 手根管症候群について説明できる 5 月 29 日 2 肘関節の疾患と外傷 GIO: 肘関節の構成と外側

2015 年度手術のうちわけ ( 実績 ) セキツイ脊椎 ナンブソシキ軟部組織 椎間板摘出術 35 アキレス腱断裂手術 40 内視鏡下椎間板摘出 4 腱鞘切開術 ( 関節鏡下によるものを含む ) 0 シュコンカン 脊椎固定術 椎弓切除術 椎弓形成術 ( 多椎間又は多椎弓の場合を含む )( 椎弓形成

10035 I-O1-6 一般 1 体外衝撃波 2 月 8 日 ( 金 ) 09:00 ~ 09:49 第 2 会場 I-M1-7 主題 1 基礎 (fresh cadaver を用いた肘関節の教育と研究 ) 2 月 8 日 ( 金 ) 9:00 ~ 10:12 第 1 会場 10037

2012 年度リハビリテーション科勉強会 4/5 ACL 術後 症例検討 高田 5/10 肩関節前方脱臼 症例検討 梅本 5/17 右鼠径部痛症候群 右足関節不安定症 左変形性膝関節症 症例検討 北田 月田 新井 6/7 第 47 回日本理学療法学術大会 運動器シンポジウム投球動作からみ肩関節機能

診療科 血液内科 ( 専門医取得コース ) 到達目標 血液悪性腫瘍 出血性疾患 凝固異常症の診断から治療管理を含めた血液疾患一般臨床を豊富に経験し 血液専門医取得を目指す 研修日数 週 4 日 6 ヶ月 ~12 ヶ月 期間定員対象評価実技診療知識 1 年若干名専門医取得前の医師業務内容やサマリの確認

000-はじめに.indd

採択演題一覧

10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4

桜町病院対応病名小分類別 診療科別 手術数 (2017/04/ /03/31) D12 D39 Ⅳ G64 女性生殖器の性状不詳又は不明の新生物 D48 その他及び部位不明の性状不詳又は不明の新生物 Ⅲ 総数 構成比 (%) 該当無し Ⅰ 感染症及び寄生虫症 Ⅱ 新生物 C54 子宮体部

018_整形外科学系

総合診療

平成 29 年度九段坂病院病院指標 年齢階級別退院患者数 年代 10 代未満 10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 代 80 代 90 代以上 総計 平成 29 年度 ,034 平成 28 年度 -

3009 及び 肩関節炎 肩の M0001,M0011,M0021,M0081,M0091,M0101, 障害 ( その他 ) M0111,M0121,M0131,M0141,M0151,M0161, 3010 M0162,M0181,M0201,M0202,M0211,M0212,

3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴

第 43 回日本肩関節学会 第 13 回肩の運動機能研究会演題採択結果一覧 2/14 ページ / ポスター会場 第 43 回日本肩関節学会 ポスター 運動解析 P / ポスター会場 第 43 回日本肩関節学

退院患者数 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 合計 24 年度 年度

小児外科学 (-Pediatric Surgery-) Ⅰ 教育の基本方針小児外科は 子供 (16 歳未満 ) の一般外科と消化器外科を扱う科です 消化器 一般外科学並びに小児外科学に対する基礎医学から臨床にわたる幅広い知識をあらゆる診断 治療技術を習得し 高い技術力と探究心及び倫理観を兼ね備えた小

運動器検診マニュアル(表紙~本文)

Microsoft PowerPoint - 【逸脱半月板】HP募集開始150701 1930 2108 修正反映.pptx

1. 香川県立中央病院整形外科専門研修プログラムにおける基本理念 特色 < 理念 > 整形外科は 骨 関節 筋肉 脊椎脊髄 神経など の運動器の疾病 外傷などの疾患を取り扱う診療科です 近年 急激に進む高齢化社会と並行して整形外科で診療する患者の数は増加の一途です 整形外科専門研修プログラム ( 以

Microsoft Word - 6神経内科_H 修正_

2 片脚での体重支持 ( 立脚中期, 立脚終期 ) 60 3 下肢の振り出し ( 前遊脚期, 遊脚初期, 遊脚中期, 遊脚終期 ) 64 第 3 章ケーススタディ ❶ 変形性股関節症ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

_新_臨床研修-3_cs5.indd

NAGOYA EKISAIKAI HOSPITAL 名古屋掖済会病院

第2回神戸市サッカー協会医科学講習会(PDF)F.pptx

PowerPoint プレゼンテーション

<90AE8C608A4F89C890568EBE8AB B91CE899E E C815B8367>

日本整形外科学会教育研修講演のご案内 本学会の招待講演 (3 題 ) 教育講演 (3 題 ) 文化講演 (1 題 ) ランチョンセミナー (10 題 ) を日本整形外科学会認定の教育研修講演として開催いたします 1. 聴講は自由ですが 研修単位を必要とする場合に限り 教育研修講演受付で受講料 (1

の投薬 トリガーポイント注射 温熱療法などが行われてきましたが 最近では消炎鎮痛剤の投与頻度は減り これに変わってオピオイド系の薬の投与が保険で適応となりました さらに 様々な新薬が開発されています このオピオイド系の薬 ( トラマドール ブプレノルフィンの 1 週間持続貼付剤 デュロキセチンなど

がん登録実務について

関節リウマチ関節症関節炎 ( 肘機能スコア参考 参照 ) カルテNo. I. 疼痛 (3 ) 患者名 : 男女 歳 疾患名 ( 右左 ) 3 25 合併症 : 軽度 2 術 名 : 中等度 高度 手術年月日 年 月 日 利き手 : 右左 II. 機能 (2 ) [A]+[B] 日常作に

賀茂精神医療センターにおける精神科臨床研修プログラム 1. 研修の理念当院の理念である 共に生きる 社会の実現を目指す に則り 本来あるべき精神医療とは何かを 共に考えて実践していくことを最大の目標とする 将来いずれの診療科に進むことになっても リエゾン精神医学が普及した今日においては 精神疾患 症

リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ


対象 :7 例 ( 性 6 例 女性 1 例 ) 年齢 : 平均 47.1 歳 (30~76 歳 ) 受傷機転 運転中の交通外傷 4 例 不自然な格好で転倒 2 例 車に轢かれた 1 例 全例後方脱臼 : 可及的早期に整復

2/10 平成 23 年 12 月 31 日現在のスタッフは 常勤医 4 名 専攻医 5 名 計 9 名 名古屋大学医学部整形外科教室と連携して人事の交流を行っている 一般外来は新患 再来とも各 1 診で毎日行い 専門外来は小児整形外科 脊椎外科 関節外科 手の外科 リウマチ科 外傷科の専門医が週に

rihabili_1213.pdf

2) 抄読会への参加 発表 4) 優良歯科医講習会に参加 1 本会 ( 月 1 回開催 ) に参加し 歯学日本歯科放射線学会教育委員会主催領域の知識や情報を獲得するとともエックス線優良歯科医講習会に参加に 論文作成法について学ぶ し 撮影原理 解剖 診断の基礎を学 2 発表経験を通して プロダクトの

情報提供の例

保発第 号

10032 O7-8 一般演題 7 TKA 1 11 月 13 日 ( 金 ) 16:00 ~ 17:05 第 3 会場 Room C O13-7 一般演題 13 上肢 肩 11 月 14 日 ( 土 ) 8:50 ~ 10: O8-6 一般演題 8 TKA 2 11 月

平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

平成 29 年 8 月 31 日 ( 木 ) 発売の週刊文春 (9 月 7 日号 ) 誌上において当院人工関節セン ターの活動内容が取り上げられることになりました 人工関節センターの概要をご案内させて頂きます はじめに近年の高齢化社会の到来により また人工関節自体の耐久性 精度が向上した事により本邦

原因は不明ですが 女性に多く 手首の骨折後や重労働を行う人に多く見られます 治療は安静や飲み薬で経過を見ますが しびれが良くならない場合 当科では 小さな傷で神 経の圧迫をとる手術を行っており 傷は 3 ヶ月ぐらい経過するとほとんど目立ちません 手術 時間は約 30 分程度ですが 抜糸するのに約 1

(Microsoft Word - 00_\225\\\216\206.doc)

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - program.doc

椎間板の一部が突出した状態が椎間板ヘルニアです 腰痛やあしに痛みがあります あしのしびれやまひがある場合 要注意です 対応 : 激しい運動を控えましょう 痛みが持続するようであれば 整形外科専門医を受診して 検査を受けましょう * 終板障害 成長期では ヘルニアとともに骨の一部も突出し ヘルニア同様

. 整形外科専門研修の理念と使命整形外科専門医は 安全で質の高い運動器医療を提供することが求められます このため整形外科専門医制度は 医師として必要な臨床能力および運動器疾患全般に関して 基本的 応用的 実践能力を備えた医師を育成し 国民の運動器の健全な発育と健康維持に貢献することを理念とします 整

心臓血管外科カリキュラム Ⅰ. 目的と特徴心臓血管外科は心臓 大血管及び末梢血管など循環器系疾患の外科的治療を行う診療科です 循環器は全身の酸素 栄養供給に欠くべからざるシステムであり 生体の恒常性維持において 非常に重要な役割をはたしています その異常は生命にとって致命的な状態となり 様々な疾患

(2) 神戸市立医療センター整形外科専門研修プログラムの特徴基幹施設 : 神戸市立医療センター中央市民病院連携施設 : 神戸市立医療センター西市民病院 神戸市立西神戸医療センター 独立行政法人国立病院機構姫路医療センター 兵庫県立尼崎総合医療センター 公立豊岡病院組合立豊岡病院 社会医療法人神鋼記念

< E082AA82F1936F985E8F578C768C8B89CA816989FC92F994C5816A2E786C73>

健康た?よりNo106_健康た?より

施術料金表 (1 割負担額 ) 相談支援料算定あり 初検日 + 冷罨法料 初検日 ( 冷罨法料加算なし ) 冷罨法料 初検料 1,460 円 初検料 1,460 円 相談支援料 50 円 相談支援料 50 円 1 部位 760 円 85 円 2,355 円 240 円 1 部位 760 円 2,27

研修プログラム モデル例

cover

補綴歯科専門医研修プログラム作成指針 公益社団法人日本補綴歯科学会 1

膝蓋大腿関節 (PFJ) と大腿脛骨関節 (FTJ) Femur Tibia Patella

<4D F736F F D F8D9892C595CF90AB82B782D782E88FC781458D9892C595AA97A382B782D782E88FC75F8D9892C58CC592E88F705F2E646F63>

A クラス対象者 ( 准医師科 3 年生 29 名 指導者候補生 5 名 ) 8:40 ~ 9:00: 開講式 9:00 ~ 9:30: 柔道整復の歴史 ( 本間 ) 9:30 ~10:10: 基本包帯法包帯の名称 環行帯 螺旋帯 ( 浪尾 ) 10:20~11:50: 基本包帯法麦穂帯 折転帯 亀


Microsoft Word 年度シニア 呼吸器内科 2014.docx

岸和田徳洲会病院 当院では以下の研究に協力し情報を提供しております この研究は 国が定めた指針に基づき 対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得るかわりに 研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開しています 研究結果は学会等で発表されることがありますが その際も個人を特定する情報は公表し

日本手の外科学会雑誌 投稿規定

靭帯付 関節モデル ( 全 PVC 製 ) AS-6~AS-12 骨格の靭帯部分を 個別関節モデルとしてお買い求め頂けます 弊社カタログでは多くの選択肢の提案に努めています ご希望に合わせてお選び下さい ( 経済型関節モデル靭帯付 AJ-1~7 も良品です )

側弯症(そくわんしょう)治療を受けられる患者様へ

<4D F736F F D DC82C682DF F E5A92E893FA909495B782AB8EE682E892B28DB82E646F6378>

Microsoft PowerPoint - 疾患と治療1224資料.pptx

遺 伝 の は な し 1

義肢装具士科 区分 科学的思考の基盤 開講科目名 必修授業 ( 英語表記 ) 選択形態 物理 数学 Physics Mathematics バイオメカニクス Biomechanics 数理統計学 Mathematical Statistics 平成 30 年度教科課程 必修講義 15 (1) 必修

<4D F736F F D208DB289EA8CA788E397C3835A E815B8D4490B68AD98A4F89C850478DFB8E712E646F6378>

症状誘発 寛解手技など ) の実施と意味の説明ができる 6. 画像検査 (X 線 CT MRI ECHO 骨シンチ 各種造影など ) 電気生理学的検査 ( 筋電図 神神経伝導速度など ) 関節鏡検査 生検の意義を列挙できる 7. 運動器疾患の保存療法 外科療法 リハビリテーションの概要を述べることが

Ⅰ 医療扶助実施方式

Microsoft Word doc

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

サマリー記載について

<4D F736F F F696E74202D C E9197BF A90EA96E58AC58CEC8E E88AC58CEC8E F0977B90AC82B782E98AF991B682CC89DB92F682C682CC8AD68C5782C982C282A282C42E >

1

一般内科

(4) 最小侵襲の手術手技である関節鏡視下手術の技術を活かし 加齢に伴う変性疾患に も対応 前述したようにスポーツ整形外科のスタッフは 日頃より関節鏡手技のトレーニングを積み重ねおります その為 スポーツ外傷 障害以外でも鏡視下手術の適応になる疾患 ( 加齢変性に伴う膝の半月板損傷や肩の腱板断裂など

研修プログラム モデル例

単頁出力用id6.indd

目次 1. 整形外科専門研修の理念と使命 2. 鳥取大学整形外科専門研修後の成果 3. 鳥取大学整形外科専門研修プログラムの目標と特徴 4. 研修方法 4.1 基本方針 4.2 研修計画 専門知識の習得計画 専門技能の習得計画 経験目標( 経験すべき疾患 病態 診察 検査等 手術処置等 ) プログラ

< E082AA82F1936F985E8F578C768C8B89CA816989FC92F994C5816A2E786C73>

<4D F736F F D A838CA7979D8A7797C396408E6D89EF976C81408A948EAE89EF8ED067656E C8B9E8A4A8DC A837E B8FEE95F188EA C2E646F6378>

< 他者評価 > フィードバックコメント確認日サイン 1 年次 2 年次 3 年次 4 年次

Q3 回復期リハ病棟の施設基準とは? A3 標榜科名リハビリテーション科を標榜していること 医師病棟ごとに常勤の専任医を 1 名以上配置すること PT OT 看護職員 看護補助者 夜勤看護職員 夜勤看護補助者 リハ施設基準 病室床面積 廊下幅 その他の構造設備 リハ実施体制 日常生活機能評価 地方社

集計方法単に数値を示すだけでなく 医療機関のホームページの内容の適切なあり方に関する指針 ( 医療機関ホームページガイドライン ) について ( 依頼 ) ( 平成 24 年 9 月 28 日付け医政発 0928 第 1 号厚生労働省医政局長通知 以下 医療機関ホームページガイドライン という )

<4D F736F F D2092F990B38DCF30348CA48F D834F F815B >

平成18年度九州歯科大学附属病院 歯科医師臨床研修プログラム


理学療法士科 区分 平成 30 年度教科課程 開講科目名 必修授業 ( 英語表記 ) 選択形態 時間数 ( 単位数 ) 講義概要 心理学 Psychology 必修 講義 15 (1) 認知 思考 行動などにおける心理の過程を知り 人の内面を見る手がかりとする 教育学 Pedagogy 必修講義 1

研修プログラム モデル例

医療関係者 Version 2.0 多発性内分泌腫瘍症 2 型と RET 遺伝子 Ⅰ. 臨床病変 エムイーエヌ 多発性内分泌腫瘍症 2 型 (multiple endocrine neoplasia type 2 : MEN2) は甲状腺髄様癌 褐色細胞腫 副甲状腺機能亢進症を発生する常染色体優性遺

復習問題

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M

一般問題 4,800 問の科目ごとの出題数 ( 第 1 回 第 24 回国家試験 ) 2 複合問題の実例 2 1 第 18 回 第 24 回国家試験において出題された一般問題のうち, 専門分野に該当する 315 問から臨床実地問題 ( 症例文章および画像などの資料から総合的に判断する

集計方法単に数値を示すだけでなく 医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針 ( 以下 医療広告ガイドライン という ) に定められた範囲内で特性等について必要にして十分な解説を行う 医療広告ガイドラインは下記ウェブサイトにて入手可能であるので適宜参照されたい < 別紙 3

Transcription:

整形外科後期臨床研修プログラム Ⅰ. プログラムの名称 PL 病院整形外科後期臨床研修プログラム Ⅱ. プログラムの目的と特徴 将来整形外科を標榜する医師のための 3 年間の研修プログラムであり 整形外科および整形外科に関 連したリハビリテーション医学全般にわたる研修を主体としたものである Ⅲ. プログラム指導者と施設 1プログラム指導者整形外科部長松倉登大阪市立大学昭和 50 年卒業大阪市立大学大学院昭和 56 年卒業日本整形外科学会専門医日本リハビリテーション医学会専門医日本リューマチ学会認定医日本整形外科学会スポーツ認定医日本整形外科学会脊髄病医 2 施設 PL 病院整形外科 3プログラムに参加する診療科整形外科 理学診療科 4 指導医リスト整形外科部長松倉登大阪市立大学昭和 50 年卒業大阪市立大学大学院昭和 56 年卒業日本整形外科学会専門医日本リハビリテーション医学会専門医日本リューマチ学会認定医日本整形外科学会スポーツ認定医日本整形外科学会脊髄病医 整形外科主任野瀬優 近畿大学平成 2 年卒業 日本整形外科学会専門医 Ⅳ. 教育目標 A. 一般目標前期研修 2 年を終了した整形外科後期研修医の研修は以下の 3 点を満たすことを目標とする (1) 患者の多彩なニーズに対応できる幅広い良識を持ち 通常の臨床現場で遭遇することの多い疾患について手術を含む診療を行える知識 技術を備えること 後進の医師 ( 前期研修医など ) の教育

に参加できること (2) 整形外科専門医として必要な専門的知識および専門的診療技術を修得することに努め 日本整形外科学会専門医資格の取得 (6 年以上の研修が条件である ) を最低目標とすること (3) 日常臨床の中で問題を発見し 日本整形外科学会をはじめとする学会で学術成果を発表すること 自らの将来の専門分野を選択できること B. 行動目標整形外科後期臨床研修で必要と考えられる研修内容は以下のとおりである 内容の詳細については日本整形外科学会の定める整形外科卒後研修ガイドラインに準ずるものとする 1) 医師として必要な一般的事項 ( 臨床医として必要な以下の基本的事項を身につける ) 1. 全ての臨床医に必要な基本的な診療に必要な知識 技能 態度を身につける 2. 骨 運動器疾患の患者の身体症状 心理的状況 ニーズについて理解する 3. 緊急を要する病態に対する対応の仕方を理解する 4. 慢性期の疾患 高齢者の疾患の治療 ( リハビリテーションを含む ) について理解する 5. 患者 家族との良好な人間関係を確立し 適切な説明を行い 理解を得ようとする態度を身につける 6. 患者の人間的 心理的側面にも配慮し 総合的に問題解決を図る能力を身につける 7. 他の医療メンバーと協調し協力する習慣を身につける 8. 電子カルテを用いた適切な診療記録を作成することが出来る 診断書などの医療文書を正しく記載できる 9. クリティカルパスの使用 評価 改訂を他の医療メンバーと協力して行える 10. 医療保険 介護保険 社会福祉施設 医事紛争など医の社会的側面について理解する 健康保険制度と保険診療の実際についてレセプト点検などを通じて理解し 適切な保険診療が出来る 11. 日常診療の中で生じる可能性のある医療ミス 医療事故 院内感染などに対するリスクマネージメントに関して 院内の委員会活動や指導医の助言を通じて理解し 必要な行動が取れる 12. 適切なコンサルテーション 転院などの方策が取れる 13. 臨床を通じて思考力 判断力および創造力を培い 自己評価をし 第三者の評価を受け入れフィードバックする態度を身につける 2) 整形外科医として必要な事項 ( 実際の現場においての知識と技術の獲得のために ) (1) 運動器の基礎知識 1. 骨 軟骨 関節 1 代謝 発生 発育 変性 リモデリング 骨折の治癒 軟骨の修復を理解できる 2. 神経 筋 腱 脈管 1 筋 神経 中枢や末梢神経系 腱 脈管系の生理と機能を理解できる (2) 関連領域の基礎知識 1. 病理学 微生物学 免疫学 遺伝学 運動学 バイオメカニクス 材料力学 放射線医学 バイオマテリアル

(3) 整形外科的検査法 1.Ⅹ 線検査造影 CT 断層などを含む 2.MRI 3. 超音波検査 4. 電気生理学的検査 ( 中央検査室の技師の協力で ) 5. 病理組織学的検査 6. 関節鏡 7. 骨密度測定 (4) 整形外科診断学 1. 外来での診察を通じて的確な診断技術を養う 2. 日整会各種機能評価判定基準 (5) 整形外科的治療学総論 1. 保存的治療では薬物療法 固定法( 包帯法 副子 ギプス テーピングなど ) 各種注射法 牽引療法 装具療法 理学療法 作業療法 2. 手術的治療では麻酔 全身管理 術前準備 骨手術 ( 骨移植術を含む ) 関節手術 ( 鏡視下手術を含む ) 筋 腱 靱帯手術 脊椎 脊髄手術 神経手術 形成外科的手術 ( 形成外科の指導四肢切断術 四肢長調整手術 組織移植と保存法 術前 術後管理 (6) 整形外科的外傷学 1. 外傷総論では救急外傷 骨 関節の外傷 神経 筋 腱 靱帯の外傷 血管の外傷 手の外傷スポーツ外傷 障害 2. 外傷各論では 1 脊椎 胸郭 a) 脊椎 脊髄損傷 b) 肋骨 胸骨骨折 2 上肢帯 上肢 a) 肩甲骨骨折 鎖骨骨折 b) 肩鎖 胸鎖関節部骨折 脱臼 c) 肩関節脱臼 脱臼骨折 d) 肩腱板損傷 e ) 上腕骨頚部骨折 上腕骨骨幹部骨折 f ) 肘周辺骨折 脱臼 g ) 前腕骨骨折 h ) 手部の骨折 脱臼 i) 手指の腱 神経 靱帯損傷 9 下肢帯 下肢

a) 骨盤骨折 b) 股関節周辺骨折 脱臼 c) 大腿骨頚部 転子部骨折, 大腿骨骨幹部骨折 e) 膝周辺骨折 脱臼 膝蓋骨脱臼 f) 膝関節の靱帯損傷 半月損傷 g) 下腿骨骨折 h) 足関節部の脱臼 骨折 i) 足部の脱臼 骨折 j) 足関節 足部の靱帯損傷 (7) 整形外科的疾患の診断と治療 1. 退行性骨 関節疾患 1 変形性関節症, 変形性脊椎症, 脊柱靱帯骨化症 2 骨粗鬆症 2. 神経 筋疾患 1 末梢神経麻痺 絞扼性神経障害 2 運動ニューロン疾患 3 脳性麻痺 4 筋疾患 3. 骨壊死 骨端骨化障害 1 骨端症 2 無腐性骨壊死 3 離断性骨軟骨炎 4. 関節リウマチとその周辺疾患 1 関節リウマチやリウマチ近縁疾患 2 結晶性関節炎 5. 骨系統疾患 骨代謝疾患 1 先天性骨系統疾患 2 代謝異常または内分泌異常による骨疾患 6. 先天異常 7. 骨 軟部腫瘍とその類似疾患 1 骨腫瘍 軟部腫瘍 腫瘍類似疾患 2 滑膜性骨軟骨腫症など 3 転移性骨腫瘍 8. 感染症 ( 化膿性 結核性など ) 1 骨 関節 軟部組織 9. 部位別疾患 1 頚部疾患 a) 筋性斜頚 b) 胸郭出口症候群 2 脊柱 脊髄

a) 脊柱変形 b) 脊髄腫瘍 c) 脊髄症 d) 脊椎症 e) リウマチ性脊椎炎またはリウマチ頚椎 f) 椎間板ヘルニア g) 脊椎分離 すべり症 3 上肢帯 上肢 a) 反復性肩関節脱臼 b) 動揺肩 c) 肩腱板損傷 d) 外反肘 内反肘 4 手 a) 先天異常 b) 拘縮 c) 麻痺手 d) リウマチ手 e) 後天性変形 5 下肢帯 下肢 a) 先天性股関節脱臼 b) 大腿骨頭すべり症 c) 膝蓋骨脱臼 d) 内反膝 外反膝 e) リウマチ膝 f) 先天性内反足 g) 外反母趾 h) リウマチ足 (8) 整形外科リハビリテーション 1. 障害の診断 ( 測定 評価 ) 2. 治療目標の設定 3. 治療手段 1 理学療法 2 運動療法 3 作業療法 4 義肢 装具 自助具 5 医療ソーシャルワーク 4. 障害認定 5. 各論 1 対麻痺 四肢麻痺 2 脳性麻痺

3 関節リウマチ 4 神経 筋疾患 5 術後療法 6 切断者リハビリテーション 3) 臨床研究 (1) 日常臨床において常に根拠に基づいた診療を行う態度を持ち そのために指導医の助言を求めるのみでなく 積極的に文献検索を含めた知識の取得に努める (2) 日本整形外科学会の正会員となり 専門医取得を最低目標として基礎的事項を含めた学習を行う (3)3 年 1 回以上の学会発表と3 年間に1 篇以上の論文投稿を行う Ⅴ. 教育課程 (1) 研修期間原則として3 年間 (2) 研修方法 1. 外来診療 1 週に1 度以上の外来診療を行う 指導医が適切な助言を行う 2. 入院診療入院患者の主治医または担当医となり 指導医の助言のもとに診療を行う 3. 症例ごとの指導入院および外来患者の症例カンファレンス 回診 指導医による診療録その他のチェックを行う 4. 手術と検査手術および検査の術者および助手となり 指導医の指導の下に手技の習得に努める 5. 抄読会定期的に抄読会を行い 広い知識の習得に努める 6. 学会活動指導医の指導の下に学会発表 論文執筆を行う 学会発表のテーマは最初は指導医が与えるが 以後は自身でテーマを発見することが望ましい 7. 後進の医師 他職種の指導自身が習得した知識 技術 考え方を伝えることで自身の知識の整理 確認を行う機会を作る 8.3 年間修了時までに術者として行えるべき手術の例頚椎前方固定術 脊椎後方除圧術 腰椎部のインストゥルメンテーション 腰椎椎間板ヘルニア摘出術 骨折観血手術 ( 各部位 ) 骨折非観血手術( 各部位 ) 膝関節鏡視下手術 人工骨頭置換術 ( 肩 股関節 ) 人工股関節置換術 人工膝関節置換術 Ⅵ. 評価方法 1 年に1 回以上 日本整形外科学会発行の研修手帳の内容に準じて自己評価と指導医による評価を

行う Ⅶ. プログラム修了の認定 PL 病院後期研修プログラムの規定に従って修了証書を授与する