なお, 基本事件被告に対し, 訴状や上記移送決定の送達はされていない 2 関係法令の定め (1) 道路法ア道路管理者は, 他の工事又は他の行為により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の費用については, その必要を生じた限度において, 他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一

Similar documents
最高裁○○第000100号

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

政令で定める障害の程度に該当するものであるときは, その者の請求に基づき, 公害健康被害認定審査会の意見を聴いて, その障害の程度に応じた支給をする旨を定めている (2) 公健法 13 条 1 項は, 補償給付を受けることができる者に対し, 同一の事由について, 損害の塡補がされた場合 ( 同法 1

丙は 平成 12 年 7 月 27 日に死亡し 同人の相続が開始した ( 以下 この相続を 本件相続 という ) 本件相続に係る共同相続人は 原告ら及び丁の3 名である (3) 相続税の申告原告らは 法定の申告期限内に 武蔵府中税務署長に対し 相続税法 ( 平成 15 年法律第 8 号による改正前の

上陸不許可処分取消し請求事件 平成21年7月24日 事件番号:平成21(行ウ)123 東京地方裁判所 民事第38部

48

控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し

Microsoft Word - 行政法⑤

次のように補正するほかは, 原判決の事実及び理由中の第 2に記載のとおりであるから, これを引用する 1 原判決 3 頁 20 行目の次に行を改めて次のように加える 原審は, 控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却した これに対し, 控訴人が控訴をした 2 原判決 11 頁 5 行目から6 行目

11総法不審第120号

平成 27 年 2 月までに, 第 1 審原告に対し, 労働者災害補償保険法 ( 以下 労災保険法 という ) に基づく給付 ( 以下 労災保険給付 という ) として, 療養補償給付, 休業補償給付及び障害補償給付を行った このことから, 本件事故に係る第 1 審原告の第 1 審被告に対する自賠法

130306異議申立て対応のHP上の分かりやすいQA (いったん掲載後「早く申請してください」を削除)

7 という ) が定める場合に該当しないとして却下処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 被控訴人に対し, 厚年法施行令 3 条の12の7が上記改定請求の期間を第 1 号改定者及び第 2 号改定者の一方が死亡した日から起算して1 月以内に限定しているのは, 厚年法 78 条の12による

ものであった また, 本件規則には, 貸付けの要件として, 当該資金の借入れにつき漁業協同組合の理事会において議決されていることが定められていた (3) 東洋町公告式条例 ( 昭和 34 年東洋町条例第 1 号 )3 条,2 条 2 項には, 規則の公布は, 同条例の定める7か所の掲示場に掲示して行

情報の開示を求める事案である 1 前提となる事実 ( 当事者間に争いのない事実並びに後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実 ) 当事者 ア原告は, 国内及び海外向けのモバイルゲームサービスの提供等を業とす る株式会社である ( 甲 1の2) イ被告は, 電気通信事業を営む株式会社である

により容易に認められる事実 ) (1) 当事者等ア原告は,Aの子である イ Aは, 大正 年 月 日生まれの男性であり, 厚生年金保険の被保険者であったが, 平成 年 月 日, 死亡した ( 甲 1) (2) 老齢通算年金の受給 Aは, 昭和 年 月に60 歳に達し, 国民年金の納付済期間である18

<4D F736F F D208E96914F AF3965D817988A291BD88CF88F592F18F6F817A208DB7899F8BD68E7E8DC28CA090A CC8CA992BC82B582C98AD68

事実 ) ⑴ 当事者原告は, 昭和 9 年 4 月から昭和 63 年 6 月までの間, 被告に雇用されていた ⑵ 本件特許 被告は, 次の内容により特定される本件特許の出願人であり, 特許権者であった ( 甲 1ないし4, 弁論の全趣旨 ) 特許番号特許第 号登録日平成 11 年 1

職選挙法等の改正により一部改められたものの,1 人別枠方式は維持されたまま, 衆議院が解散され, 選挙区割りの未了を理由に, 従前の選挙区割りに基づいて本件選挙を施行するものとされたことにより, 投票価値の平等が害されたまま投票を行わざるを得ないという重大な損害を被ることとなったのであり, 憲法違反

特例適用住宅 という ) が新築された場合 ( 当該取得をした者が当該土地を当該特例適用住宅の新築の時まで引き続き所有している場合又は当該特例適用住宅の新築が当該取得をした者から当該土地を取得した者により行われる場合に限る ) においては, 当該土地の取得に対して課する不動産取得税は, 当該税額から

最高裁○○第000100号

平成 27 年度 特定行政書士法定研修 考査問題 解答と解説 本解答と解説は 正式に公表されたものではなく 作成者が独自に作成したものであり 内容の信頼性については保証しない 以下の事項に全て該当 遵守する場合にのみ 利用を許可する 東京都行政書士会葛飾支部会員であること 営利目的でないこと 内容を

Microsoft Word - 行政法⑨

(イ係)

(2) B 社に係る破産事件等東京地方裁判所は, 平成 21 年 2 月 24 日,B 社を再生債務者として, 再生手続開始の決定をした しかし, 東京地方裁判所は, 同年 3 月 24 日,B 社の事業継続を不可能とする事実が明らかになったとして, 再生手続廃止の決定をするとともに, 再生手続廃止

平成  年(行ツ)第  号

(Microsoft Word -

5 仙台市債権管理条例 ( 中間案 ) の内容 (1) 目的 市の債権管理に関する事務処理について必要な事項を定めることにより その管理の適正化を図ることを目的とします 債権が発生してから消滅するまでの一連の事務処理について整理し 債権管理に必要 な事項を定めることにより その適正化を図ることを目的

平成  年(オ)第  号

●独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律案

平成 30 年 10 月 26 日判決言渡同日原本領収裁判所書記官 平成 30 年 ( ワ ) 第 号発信者情報開示請求事件 口頭弁論終結日平成 30 年 9 月 28 日 判 決 5 原告 X 同訴訟代理人弁護士 上 岡 弘 明 被 告 G M O ペパボ株式会社 同訴訟代理人弁護士

裁判年月日 平成 20 年 11 月 27 日 裁判所名 東京地裁 裁判区分 判決 事件番号 平 20( ワ )9871 号 事件名 管理費等請求事件 裁判結果 認容 文献番号 2008WLJPCA 東京都足立区 以下省略 原告上記代表者理事長上記訴訟代理人弁護士同同東京都世田谷区

き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

平成  年 月 日判決言渡し 同日判決原本領収 裁判所書記官

当法 22 条 2 項,3 項により本件滞納社会保険料等の徴収に関する権限を承継した被告に対し, 本件滞納社会保険料等のうち平成 17 年 5 月分以前のもの ( 以下 本件請求対象社会保険料等 という ) についての納付義務は時効等により消滅しているとして, 本件交付要求のうち本件請求対象社会保険

応して 本件著作物 1 などといい, 併せて 本件各著作物 という ) の著作権者であると主張する原告が, 氏名不詳者 ( 後述する本件各動画の番号に対応して, 本件投稿者 1 などといい, 併せて 本件各投稿者 という ) が被告の提供するインターネット接続サービスを経由してインターネット上のウェ

である旨の証券取引等監視委員会の指導を受け, 過年度の会計処理の訂正をした 本件は, 本件事業年度の法人税について, 控訴人が, 上記のとおり, その前提とした会計処理を訂正したことにより, 同年度の法人税の確定申告 ( 以下 本件確定申告 という ) に係る確定申告書の提出により納付すべき税額が過

の上記アの期間に係る標準報酬月額を44 万円に訂正する必要がある旨のあっせんをした ( 甲 1の18ないし21 頁, 丙 4) (2) Aの標準報酬月額の決定等ア厚生年金保険法 ( 平成 24 年法律第 62 号による改正前のもの 以下 厚年法 という )100 条の4 第 1 項 3 号及び4 号

松本市補助金交付規則 昭和 37 年 7 月 27 日規則第 16 号改正昭和 45 年 9 月 12 日規則第 31 号昭和 53 年 12 月 8 日規則第 25 号昭和 63 年 4 月 1 日規則第 18 号 ( 目的 ) 第 1 条この規則は 法令又は条例等に特別の定めのあるもののほか 補

た損害賠償金 2 0 万円及びこれに対する遅延損害金 6 3 万 9 円の合計 3 3 万 9 6 円 ( 以下 本件損害賠償金 J という ) を支払 った エなお, 明和地所は, 平成 2 0 年 5 月 1 6 日, 国立市に対し, 本件損害賠償 金と同額の 3 3 万 9 6 円の寄附 (

鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等に関する規則 平成 19 年 3 月 31 日規則第 15 号 改正 平成 21 年 2 月 16 日規則第 2 号平成 21 年 8 月 25 日規則第 28 号平成 28 年 3 月 25 日規則第 17 号鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等

平成 31 事業年度 自平成 31 年 4 月 1 日 (2019 年 4 月 1 日 ) 至平成 32 年 3 月 31 日 (2020 年 3 月 31 日 ) 第 15 期 事業計画 ( 案 ) 本州四国連絡高速道路株式会社 - 0 -

- 1 - 港湾法施行令(昭和二十六年政令第四号)(抄)(第一条関係)(傍線の部分は改正部分)改正案現行(緊急確保航路)(緊急確保航路)第十七条の十法第五十五条の三の五第一項に規定する緊急確保航路の第十七条の十法第五十五条の三の四第一項に規定する緊急確保航路の区域は 別表第五のとおりとする 区域は

平成 29 年 2 月 20 日判決言渡同日原本交付裁判所書記官 平成 28 年 ( ワ ) 第 号損害賠償請求事件 口頭弁論終結日平成 29 年 2 月 7 日 判 決 原 告 マイクロソフトコーポレーション 同訴訟代理人弁護士 村 本 武 志 同 櫛 田 博 之 被 告 P1 主 文

Microsoft Word - 行政法⑨

Taro-(確定版) H31.1第22回厚年特例法国会報告.jtd

1 本件は, 別紙 2 著作物目録記載の映画の著作物 ( 以下 本件著作物 という ) の著作権者であると主張する原告が, 氏名不詳者 ( 以下 本件投稿者 という ) が被告の提供するインターネット接続サービスを経由してインターネット上のウェブサイト FC2 動画 ( 以下 本件サイト という )

第 2 節 監督処分等 ( 監督処分等 ) 第 81 条 国土交通大臣 都道府県知事又は市長は 次の各号のいずれかに該当する者に対して 都市計画上必要な限度において このの規定によってした許可 認可若しくは承認を取り消し 変更し その効力を停止し その条件を変更し 若しくは新たに条件を付し 又は工事

平成11年6月8日

政令第号水防法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令内閣は 水防法等の一部を改正する法律(平成二十九年法律第三十一号)の施行に伴い 並びに水防法(昭和二十四年法律第百九十三号)第十五条の八第一項ただし書 河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第十六条の四 第六十五条の三第一項

議案用 12P

市第 101 号 市第 101 号議案首都高速道路株式会社が高速道路事業の許可事項を変更することについての同意首都高速道路株式会社から 同株式会社が行う高速道路事業について道路整備特別措置法第 3 条第 1 項の規定に基づき国土交通大臣の許可を受けた事項の一部を変更するため国土交通大臣に許可申請する

市町村合併の推進状況について

算税賦課決定 (5) 平成 20 年 1 月 1 日から同年 3 月 31 日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額 6736 万 8671 円を下回る部分及び還付地方消費税額 1684 万 2167 円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定 (6) 平成 20 年 4 月

- 2 - 収納した歳入を その内容を示す計算書(当該計算書に記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式 磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 以下同じ )を含む )を添えて 会計管理者又は指定金融機

額をいう 以下この項において同じ )が 当該徴収期間の満了の日までに必要となる当該公社管理道路に係る第四項各号に掲げる費用の額の合計額から当該徴収期間の満了の日までに得ることとなる当該公社管理道路に係る第三項に規定する収入の額の合計額に相当する額を控除した額を超えない額とすること 二公社管理道路のう

平成年月日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官

( 督促 ) 第 6 条市長等は 市の債権について 履行期限までに履行しない者があるときは 法令 条例又は規則の定めるところにより 期限を指定してこれを督促しなければならない 2 市長等は 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 以下 法 という ) 第 2 31 条の3 第 1 項に規定す

Taro-議案第13号 行政手続条例の

ジュリスト No 頁 ) しかし 民事執行法の中に 上記の思想を盛り込まないままで それは 153 条でまかなっていただこう というのは 無理がある 例えば10 万円の給与のうち2 万 5000 円を差し押さえられた債務者が153 条の申立をし 他に収入はないこと ( 複数給与の不存在

被告に対し, 著作権侵害の不法行為に基づく損害賠償として損害額の内金 800 万円及びこれに対する不法行為の後の日又は不法行為の日である平成 26 年 1 月 日から支払済みまで年 % の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である 1 判断の基礎となる事実 ( 当事者間に争いのない事実又は後掲の各

指定商品とする書換登録がされたものである ( 甲 15,17) 2 特許庁における手続の経緯原告は, 平成 21 年 4 月 21 日, 本件商標がその指定商品について, 継続して3 年以上日本国内において商標権者, 専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実がないことをもって, 不使用に

( 事案の全体像は複数当事者による複数事件で ついての慰謝料 30 万円 あり非常に複雑であるため 仮差押えに関する部 3 本件損害賠償請求訴訟の弁護士報酬 分を抜粋した なお 仮差押えの被保全債権の額 70 万円 は 1 億円程度と思われるが 担保の額は不明であ を認容した る ) なお 仮差押え

海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律施行令案参照条文目次 海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律(平成三十年法律第八十九号)(抄)1 国土交通省組織令(平成十二年政令第二百五十五号)(抄)4

Microsoft Word - 文書 1

無い (3) 特定市が振興協会会長 Aと市教育委員会とで一体に推進した当該文化事業は事業の実施前と実施後のまちの変化における事業の効果について国への報告義務があり, 公正に適法に事業を行う責務の存在は当該文化事業の目標の1は中心市街地の賑わいの促進にあって中心市街地活性化ソフト事業であって公開されて

第 3 4 条の9 第 1 項中 第 3 3 条第 4 項の申告書 を 第 3 3 条第 4 項に規定する特定配当等申告書 に 同条第 6 項の申告書 を 同条第 6 項に規定する特定株式等譲渡所得金額申告書 に 法第 2 章第 1 節第 6 款 を 同節第 6 款 に改める 第 4 8 条第 1

日商協規程集

年 10 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 3 被控訴人 Y1 は, 控訴人に対し,100 万円及びこれに対する平成 24 年 1 0 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 4 被控訴人有限会社シーエムシー リサーチ ( 以下 被控訴人リサーチ

二いて 同法第二十八条の規定により記録した事項の訂正がなされた上でこの法律の施行の日(以下 施行日 という )以後に当該保険給付を受ける権利に係る裁定が行われた場合においては その裁定による当該記録した事項の訂正に係る保険給付を受ける権利に基づき支払うものとされる保険給付(当該裁定前に生じた保険給付

Taro-土地売買契約書(延納払).j

が成立するが 本件処分日は平成 29 年 3 月 3 日であるから 平成 24 年 3 月 3 日以降 審査請求人に支給した保護費について返還を求めることは可能であ る 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件処分に係る生活保護

第 4 章中第 34 条の次に次の 1 条を加える ( 行政指導の中止等の求め ) 第 34 条の 2 法令又は条例等に違反する行為の是正を求める行政指導 ( その根拠 となる規定が法律又は条例 ( 地方自治法第 252 条の17の2 第 1 項又は地方教育行政の組織及び運営に関する法律第 55 条

60 第 3 章 空き家 空き地への法的対応 解 説 1 空家対策特別措置法に基づく処置空家対策特別措置法では 特定空家等 に該当する建物については 市町村長が建物所有者に対して 建物の修繕や除却を命じることができるとしています ここにいう 特定空家等 とは 適切な管理が行われていない空家等のうち特

公益財団法人全国競馬 畜産振興会役員慰労金支給規程 ( 平成 25 年 8 月 1 日会長達第 3 号 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 公益財団法人全国競馬 畜産振興会 ( 以下 振興会 という ) 役員及び評議員の報酬等の支給に関する規程第 5 条の規定に基づき 役員 ( 常勤の者に限る

0 月 22 日現在, 通帳紛失の総合口座記号番号 特定番号 A-B~C 担保定額貯金 4 件 ( 特定金額 A): 平成 15 年 1 月 ~ 平成 16 年 3 月 : 特定郵便局 A 預入が証明されている 調査結果の回答書 の原本の写しの請求と, 特定年月日 Aの 改姓届 ( 開示請求者本人

保険給付に関する決定についての審査請求に係る労働者災害補償保険審査官の決定に対して不服のある者は 再審査請求をした日から 3 か月を経過しても裁決がないときであっても 再審査請求に対する労働保険審査会の裁決を経ずに 処分の取消しの訴えを提起することはできない (H23-4B)

様式 7 ( 17 条関係 ) 生駒市消防長 ( 生駒市消防署長 ) 資料提出命令書 所在 名称 用途 火災予防のため必要があるので 消防法 4 条 1 項の規定に基づき 下記のとおり命令する なお 本命令に従わない場合は 消防法 44 条 2 の規定により処罰されることがある 記 命令事項 ( 行

<4D F736F F D2095BD90AC E D738CC2816A939A905C91E D862E646F63>

情報公開に係る事務処理規則 ( 平 18 規則第 16 号平成 18 年 8 月 1 日 ) 改正平 19 規則第 52 号平成 19 年 9 月 21 日平 26 規則第 2 号平成 26 年 5 月 13 日平 26 規則第 22 号平成 27 年 3 月 31 日 第 1 章総則 ( 目的 )

併等の前後を通じて 上告人ら という 同様に, 上告人 X1 銀行についても, 合併等の前後を通じて 上告人 X1 銀行 という ) との間で, 上告人らを債券の管理会社として, また, 本件第 5 回債券から本件第 7 回債券までにつき上告人 X1 銀行との間で, 同上告人を債券の管理会社として,

平成 28 年 4 月 28 日判決言渡同日原本交付裁判所書記官 平成 27 年 ( ワ ) 第 号損害賠償等請求事件 口頭弁論終結日平成 28 年 3 月 22 日 判 決 原 告 A 同訴訟代理人弁護士 松 村 光 晃 中 村 秀 一 屋 宮 昇 太 被告株式会社朝日新聞社 同訴訟代

別紙 新旧対照表 ( 注 ) アンダーラインを付した部分は 改正部分である 改正後改正前引用の法令番号一覧表引用の法令番号一覧表 索引法令名法令番号 か ( 省略 ) ( 省略 ) 索引法令名法令番号 か ( 同左 ) ( 同左 ) 家事事件手続法 平成 23 年法律第 52 号 家事審判法 昭和

平成 28 年 4 月 21 日判決言渡同日原本交付裁判所書記官 平成 27 年 ( ワ ) 第 号損害賠償請求事件 口頭弁論終結日平成 28 年 2 月 25 日 判 決 原告株式会社 C A 同訴訟代理人弁護士 竹 村 公 利 佐 藤 裕 紀 岡 本 順 一 石 塚 司 塚 松 卓

(4) 抗告人は, 平成 28 年 8 月 26 日, 本件仮登記の抹消登記を経由した (5) 抗告人は, 平成 28 年 9 月 7 日, 東京地方裁判所に対し, 本件再生手続に係る再生手続開始の申立てをし, 同月 20 日, 再生手続開始の決定を受けた 上記申立てに当たり抗告人が提出した債権者一

定している (2) 通達等の定めア 生活に困窮する外国人に対する生活保護の措置について ( 昭和 29 年社発第 382 号厚生省社会局長通知 以下 昭和 29 年通知 という 乙 1) は, 一項本文において, 生活保護法第 1 条により, 外国人は法の適用対象とならないのであるが, 当分の間,

ら退去を迫られやむを得ず転居したのであるから本件転居費用について保護費が支給されるべきであると主張して 本件処分の取消しを求めている 2 処分庁の主張 (1) 生活保護問答集について ( 平成 21 年 3 月 31 日厚生労働省社会援護局保護課長事務連絡 以下 問答集 という ) の問 13の2の

承認第03号-都市計画税条例の一部改正(専決処分)【確定】

旨の申告 ( 以下 本件申告 という ) をしたところ, 処分行政庁から, 本件不動産取得税を還付しない旨の処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 処分行政庁が所属する東京都を被告として, 本件処分の取消しを求める事案である 原判決は, 控訴人の請求を棄却したので, これを不服とする控

求めるなどしている事案である 2 原審の確定した事実関係の概要等は, 次のとおりである (1) 上告人は, 不動産賃貸業等を目的とする株式会社であり, 被上告会社は, 総合コンサルティング業等を目的とする会社である 被上告人 Y 3 は, 平成 19 年当時, パソコンの解体業務の受託等を目的とする

借地権及び法定地上権の評価 ( 競売編 ) 出典 : 株式会社判例タイムズ出版 別冊判例タイムズ第 30 号 借地権の評価 第 1 意義 借地権とは 建物所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をいう ( 借地法 1 条 借地 借家法 2 条 1 号 ) 第 2 評価方法 借地権の評価は 建付地価格に

<433A5C C6B617A B615C B746F705C8E648E965C8D7390AD8F918E6D82CC8BB38DDE5C A28F6F91E882CC8FF095B696E291E88F D7390AD A5C95BD90AC E937894C55C D837A A96A28F6F91E882CC8FF

<4D F736F F D2090AC89CA95A887458F8A974C8ED282AA95A CC8FEA8D8782CC97AA8EAE91E38EB78D732E646F6378>

ネットワーク保守サービス 契約約款 2016 年 4 月 関西国際空港情報通信ネットワーク株式会社

同訴訟代理人弁護士同同同同同同同同同同同 三好徹石田央子津田直和井川真由美鶴﨑有一石井修平山崎哲内田尚成前田香織本田雄巳黒木義隆籔之内千賀子 主文 1 控訴人の本件控訴を棄却する 2(1) 被控訴人の附帯控訴に基づき 原判決主文 1 2 項を次のとおり変更する (2) 控訴人は 被控訴人に対し 78

2019年度第二種奨学金(短期留学)貸与奨学金案内(大学院)

2 当事者の主張 (1) 申立人の主張の要旨 申立人は 請求を基礎づける理由として 以下のとおり主張した 1 処分の根拠等申立人は次のとおりお願い書ないし提案書を提出し 又は口頭での告発を行った ア.2018 年 3 月 23 日に被申立人資格審査担当副会長及び資格審査委員長あてに 会長の経歴詐称等

個人情報の保護に関する規程(案)

い ( ただし 当該書面を交付しないで是正の要求等をすべき差し迫った必要がある場合 は この限りでない ) こととされていることに留意すること (2) その他地方自治法第 245 条の5 第 5 項の規定により 是正の要求を受けた地方公共団体は 当該事務の処理について違反の是正又は改善のための必要な

Transcription:

平成 2 7 年 ( ソ ) 第 7 0 号移送決定に対する即時抗告事件 主 文 原決定を取り消す 事実及び理由 1 事案の概要 (1) 基本事件の要旨基本事件 ( 以下 本件訴訟 ともいう ) は, 抗告人 ( 基本事件原告 ) が, 基本事件被告に対し, 同被告が平成 2 5 年 1 2 月 2 3 日午前 4 時 8 分頃, 抗告人の管理する高速道路である東京湾アクアライン海ほたるパーキングエリア内を進行中, 高さ制限バーに衝突し, 損傷を与えたことにつき, 道路整備特別措置法 ( 以下 道路特措法 という ) 4 0 条 1 項により適用される道路法 5 8 条 1 項に係る原因者負担金として, 当該高速道路構造物の復旧に必要な費用である 2 1 万 0 0 6 7 円の支払を求める事案である (2) 本件抗告の要旨原審は, 基本事件が 公法上の法律関係に関する訴訟 ( 行政事件訴訟法 4 条 ) に該当し, 簡易裁判所には管轄がなく, 地方裁判所の管轄に属するとして ( 裁判所法 3 3 条 1 項 1 号括弧書, 2 4 条 1 号 ), 民事訴訟法 1 6 条 1 項に基づき, 職権で基本事件を東京地方裁判所に移送する旨の決定をした 本件抗告は, 抗告人が, 同移送決定を不服として即時抗告をした事案である 抗告人の主張の骨子は, 抗告人が道路特措法に基づいてする原因者負担金の請求は, 道路法 5 8 条 1 項に基づく本来の原因者負担金の徴収の場合とは異なり, 私法上の債権であるというものであり, その内容は別紙 抗告状 記載のとおりである

なお, 基本事件被告に対し, 訴状や上記移送決定の送達はされていない 2 関係法令の定め (1) 道路法ア道路管理者は, 他の工事又は他の行為により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の費用については, その必要を生じた限度において, 他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする ( 5 8 条 1 項 ) イ 5 8 条 1 項に基づき納付すべき負担金を納付しない者がある場合においては, 道路管理者は, 督促状によって納付すべき期限を指定して督促しなければならず, また, その場合においては, 条例等で定められた手数料 ( 督促状の送付に要する費用を勘案して定める ) 及び延滞金 ( 年 14.5% の割合を乗じて計算した額を超えない範囲内で定める ) を徴収することができる ( 7 3 条 1, 2 項 ) 上記により督促を受けた者がその指定する期限までにその納付すべき金額を納付しない場合においては, 道路管理者は, 国税滞納処分の例により, 上記の負担金並びに手数料及び延滞金を徴収することができ, また, これらの先取特権の順位は国税及び地方税に次ぐものとする ( 7 3 条 3 項 ) ウ道路管理者が上記ア及びイにつき道路法に基づいてした処分に不服がある者は, 行政不服審査法による不服申立てをすることができる ( 9 6 条 2 項 ) (2) 道路特措法アこの法律において, 高速道路 とは, 高速道路株式会社法 2 条 2 項に規定する高速道路をいい, 道路管理者 とは, 高速自動車国道にあっては国土交通大臣, その他の道路にあっては道路法 18

条 1 項に規定する道路管理者をいい, 会社 とは,A 株式会社 ( 抗告人 ),B 株式会社, C 株式会社,D 株式会社,E 株式会社又は F 株式会社をいい, 機構等 とは, 独立行政法人日本高速道路保有 債務返済機構 ( 以下 機構 という ) 又は地方道路公社をいう ( 2 条 2 号ないし 4 号, 7 号 ) イ会社は, 機構と協定を締結したときは, 当該協定に基づき国土交通大臣の許可を受けて高速道路を新設し, 又は改築して, 料金を徴収することができる ( 3 条 1 項 ) 会社は, 許可を受けて新設等した高速道路については, 当該高速道路の維持, 修繕及び災害復旧を行う ( 4 条 ) ウ会社は,3 条 1 項の許可に基づき料金を徴収しようとするときは, あらかじめ, 国土交通省令で定めるところにより供用約款を定め, 国土交通大臣の認可を受けなければならない ( 6 条 1 項 ) エ会社は, 5 条 1 項及び 2 項に規定するもののほか, 供用の申込みが上記の供用約款によらないものであるときなどの場合を除き, 高速道路の供用を拒絶してはならない ( 5 条 3 項 1 号 ) オ機構又は会社は, 会社が 3 条 1 項の許可を受けて高速道路を新設等する場合又は4 条の規定により高速道路の維持, 修繕及び災害復旧を行う場合においては, 当該高速道路 ( 以下 会社管理高速道路 という ) の道路管理者に代わって, その権限のうち, それぞれ, 道路特措法 8 条 1 項又は同法 9 条 1 項が列挙する特定の行為を行う ( 8 条及び 9 条 ) カ会社管理高速道路に関して, 道路法 5 8 条 1 項中 道路管理者 とあるのは 会社 と, を負担させる とあるのは について負担を求める と読み替えて適用する ( 4 0 条 1 項 ) 上記の規定により読み替えて適用する道路法 5 8 条 1 項の規定に

基づく負担金は, 当該負担金の負担を求めた会社の収入とする (4 2 条 4 項 ) キ会社は, 上記により会社の収入となる負担金につき, これを納付しない者がある場合においては, 督促状を発して督促し, その者が督促状において指定した期限までに納付しないときは, 機構に対してその徴収を申請することができる (45 条 3 項 ) 機構がこの申請に基づき負担金を徴収する場合については道路法 7 3 条の規定 ( 上記 (1) イ参照 ) が準用される ( 4 5 条 4 項 ) 機構が上記の申請に基づき負担金を徴収した場合には, 道路法 73 条 2 項所定の手数料は機構の収入とし, また, 会社は, 機構に対し, 機構の徴収した金額 ( 上記の手数料相当額は除く ) の4% 相当額を納付する (4 5 条 5 項, 6 項 ) ク機構等が道路特措法に基づいてした処分その他公権力の行使に当たる行為に不服がある者は, 行政不服審査法による審査請求をすることができる (53 条 ) なお, 会社に関しては, そのような不服申立ての規定は置かれていない 3 当裁判所の判断 (1) 道路法 5 8 条 1 項に基づく原因者負担金について道路法 5 8 条 1 項に基づく原因者負担金は, 道路に関する工事の施行又は維持の必要を生じさせる行為をした者に対し, その費用を当該原因行為者に 負担させる ものであり, 道路管理者は, 行政処分としてその納付を命じ, これが納付されない場合には, 国税滞納処分の例により強制徴収することが認められており ( 同法 7 3 条 ), 他方, 相手方は上記の納付命令等に対して行政不服審査法による不服申立てができるとされている ( 道路法 9 6 条 2 項 ) そうすると, 同法 5 8 条 1 項に基づく原因者負担金に係る法律関係が, 公法上のものである

ことは明らかである (2) 会社が行う原因者負担金の請求 ( 道路特措法 4 0 条 1 項により読み替えて適用される道路法 5 8 条 1 項に基づくもの ) についてこれに対し, 会社が行う原因者負担金の請求は,1 原因行為者に 負担を求める ものと定められており ( 道路特措法 4 0 条 1 項 ), それに対する行政不服審査法に基づく不服申立てを可能とする規定も置かれていないことからすると, これを行政処分と解することはできない 2 また, 会社自身が, 国税滞納処分の例により原因行為者から強制徴収することは認められておらず, 独立行政法人たる機構に対して, 道路法 7 3 条の規定に基づいて徴収することを申請することができるとされているにとどまり ( 道路特措法 4 5 条 3 項, 4 項 ), 会社は, そのような強制徴収の仕組みの直接の当事者となることはない 3 他方, 会社は, 道路特措法に基づき, 高速道路の供用に関して供用約款を定めることとされ ( 同法 6 条 1 項 ), 利用者は, 当該供用約款に基づいて供用の申込みを行うことが前提とされているところ ( 同法 5 条 3 項 1 号 ), 一件記録によれば, 抗告人が定めた供用約款 1 0 条 1 項には, 高速道路を損傷し, 又は汚損した利用者は, 当該損傷又は汚損により必要を生じた高速道路に関する工事又は道路の維持に要する費用について, 道路特措法 4 0 条 1 項の規定により読み替えて適用する道路法 5 8 条 1 項の規定に基づき, 会社に対して負担金を支払わなければならない 旨の規定が置かれていることが認められることからすると, 抗告人は, 契約の性質を有する上記の供用約款に基づいて, 利用者に対して原因者負担金を請求することができる立場にあると解することができる 以上の諸点に加え, 株式会社である会社は, いわゆる道路公団の民営化により, 高速道路の維持 管理等を行うこととなったものの, 会

社が公権力の行使に係る権限を行使することは適切ではないため, 道路特措法は, 公権力の行使に関わる道路管理者の権限については, 公共的な機関である機構が代行することとし ( 同法 8 条 ), 他方, 公権力の行使に関わらない事実行為として行い得る道路管理者の権限については会社が代行する ( 同法 9 条 ) という枠組みを採用したものであることをも勘案すれば, 道路特措法は, 会社が行う原因者負担金の請求については, 会社の選択に応じて, 1 機構に申請した上で上記の強制徴収の仕組みを利用して行うこともできるが, 2 私法上の契約の性質を有する供用約款上の請求権を根拠として民事訴訟制度を利用して行うこともできるとする立法政策を採用しているものと解することが相当である (3) これを本件についてみると, 原告が, 基本事件の訴状において, 原因者負担金の請求につき, 民事訴訟制度を利用して行うことを選択していることが明らかであるから, 基本事件は, 公法上の法律関係に関する訴訟 ( 行政事件訴訟法 4 条 ) に該当せず, 行政事件訴訟 ( 裁判所法 3 3 条 1 項 1 号括弧書 ) には当たらないというべきである したがって, 基本事件の管轄が簡易裁判所になく地方裁判所の管轄であるとして民事訴訟法 1 6 条 1 項によりこれを東京地方裁判所に移送するとした原決定は相当ではなく, 抗告人 ( 原告 ) の即時抗告には理由がある なお, 被告に対して訴状の送達等がされていない現段階においては, 本件訴訟を東京地方裁判所が処理することが相当であるとすることもできない (4) よって, 原決定を取り消すこととし, 主文のとおり決定する 平成 2 7 年 8 月 2 1 日

東京地方裁判所民事第 3 8 部 裁判長裁判官谷口豊 裁判官平山馨 裁判官馬場潤