ヘ ーシ 現 行 修 正 備考 タイブレーク 13 タイブレーク 48 ページ最後のパラグラフから 49 ページ上から2 行目までを次のように 変更する ( 下線部が変更部分 ) 現在では 国際大会はもちろん 国内の大会でもタイブレークの適用が主流となっている 各連盟によるタイブレークの

Similar documents
アマチュア内規(2017年)

ソフトルールブック.doc

高校野球特別規則

1 反則投球 2.38,8.01(d) (1) 捕手がキャッチペナルティ : ボール 1 死走者なし 1B-1S 反則投球を捕手がキャッチした 投手を指さし ( 球審はボイスのみ ) 反則投球 宣告した審判員は 前方に進み出て タイム 他の審判員も同調 球審が宣告した場合 ボール 続いて タイム 塁

高校野球特別規則 ( 各項目の文中および末尾に主な関連規則の符号を記載 ) 1. 高校野球で使用できるバットは次の通りである (1) 認可の種類 1 木製バット 2 木片の接合バット 3 竹の接合バット 4 金属製バットア ) 金属製バットは製品安全協会のSGマーク ( 右図参照 ) が付けられてい

4. 投球判定練習 トラッキングを徹底し ミットの位置を確認する スロットの位置や顎の高さを確認する ( ヒール トゥー ヒール トゥー センター寄りに構えない ) ゲットセットのタイミングをしっかり身につける ( 早く構えない ) コール のタイミングが早くなっていないか ( コールするまでに確認

高校野球特別規則(2017年版)

高校野球特別規則

はじめに この申し合わせ事項は 学童野球を円滑に 効果的に より楽しく行うために申し合わせたものです 基本的には 公認野球規則 ( 以下 規則 ) 及び 競技者必携 ( 以下 必携 ) によりますが 健全な学童を育成することが目的であることを忘れずに試合運営に当たってください 特に審判員は 謙虚に誠

DVIOUT-housou

目次 本ガイドについて... 4 スコアの入力... 5 基本編... 5 二塁打... 5 本塁打... 6 打者のアウト : ゴロでアウト... 7 打者のアウト : の併殺... 8 進塁 : 通常進塁 ( 打撃による進塁 )... 9 進塁 : 盗塁による進塁 進塁

高校野球特別規則 (2017 年版 ) 改正の要点解説 平成 29 年 2 月 10 日 日本高等学校野球連盟審判規則委員会 (1) 2015 年の Official Baseball Rules の改正を受けて昨年 公認野球規則 の規則条文構成に大幅な変更があったことに伴い 高校野球特別規則 も各

ラスベガスにおいても大会が開催されている 台湾においては ジョイフル快 楽盃国際国際漫速錦標賽として行われており 両大会に日本 からも参加している 中国でもシニア層を中心に健康増進の手段として ジョ イフルスローピッチソフトボールが取り入れ始められてきている このようにジョイフルスローピッチソフトボ

はじめに この申し合わせ事項は 学童野球を円滑に 効果的に より楽しく行なうために申し合わせたものです 基本的には 公認野球規則 ( 以下 規則 ) 及び 競技者必携 ( 以下 必携 ) によりますが 健全な学童を育成することが目的であることを忘れずに試合運営に当たってください 特に審判員は 謙虚に

がります ) 手は頭より後ろにある状態となります ( 手のひらは自然に開いたままです ) ( 同写真 3) ヒジが低いと手が顔の前で止まってしまい キレのあるジェスチャーができません 3 ストライク のコールとともに ヒジを肩の高さに下しながら ヒジを基点に腕を振り下ろします ( 写真 4) このと

スコアブックの記入について スコアブックの記入法には 各種の記号を含めていろいろな方法がありますが 要は 誰が見ても理解でき 正確に記載されていることが大切です 1. 試合の前の記入 (1) 年月日 大会名 球場名 天候 審判名 記録者名など (2) 先発メンバー 守備位置の記入法投手 1 捕手 2

大会組合せ AIG プレゼンツ 2017 MLB CUP リトルリーグ野球 5 年生 4 年生大会宮城県会長杯 MLB CUP 全国大会出場宮城第 1 代表 第 2 代表 7 月 2 日 ( 日 ) 11:30 蒲生第 1 9:00 蒲生第 1 9:00 蒲生第 2 A グループ 1 B グルーブ

スコアカードの点検に関する留意点-①

山形県高等学校野球連盟記録記入方法について 1992 年一部改正 2009 年一部改正 1. 守備位置と打者の欄野手は 1~9 打者は ( 一 )~( 九 ) アウトは Ⅰ Ⅱ Ⅲ( 中央の欄 ) Ⅰ Ⅱ Ⅲ 一死 二死 三死 2. ボールカウントの欄見逃しストライク空振りストライクボールファール

2 そして 右ヒジを顔の高さまで上げます このとき腕の力を抜いて ( ヒジは自然と90 度程度に曲がります ) 手は頭より後ろにある状態となります ( 手のひらは自然に開いたままです ) ( 同写真 3) ヒジが低いと手が顔の前で止まってしまい キレのあるジェスチャーができません 3 ストライク の

キャンプゲーム マニュアル

( その他 ) 7 投手 捕手 ( ピッチャー キャッチャー ) とも相手チームの相手チームの選手名を選手名を記入記入します 同じ苗字が 2 名以上いるときには 下の名前を区別できるところまで記入 ( 長打 ) 二塁打 三塁打 本塁打を打った選手名を記入同じ苗字が 2 名以上いるときには 下の名前を

キャンプゲームの手引き

問題 01 学童野球においては 本塁と投手板の距離は 18.44m 塁間は 27.43mとする 02 二塁ベースは 二塁の地点にその中心がくるように設置する 03 皮製ならば どんなグラブ ミットを使用しても構わない 04 野手が 頭に当たったフライを地面に触れる前に手でしっかりつかんだ これは正規

山形県高等学校野球連盟記録記入方法について

Slide 1

<4D F736F F D E BA8E73834C E837B815B838B838B815B838B E A C8E8693FC2E646F63>

野球規則に基づいた スコアブック記入上の留意点 ( 安打 打点 塁打 失策 野手選択 盗塁 犠打 )

NPB式スコアブックの記入方法

Microsoft Word - 第54回大会要項

キャンプゲーム マニュアル

23. 自打球のアピールは? 自打球とは バッターボックス内で打者の打ったボールが 自分の足に当たった打球のことである 最近 ボテボテの内野ゴロを自打球とアピールして走らない打者が増えているように思います その打席だけを考えての事だと思いますが 投手が全力投球で投げて内野ゴロにした打者なのに それを

サッカー競技規則 _一時的退場(シンビン)のガイドライン(別紙2)

交代ボードの書き方

スコアー記入要項

目 次 1. 競技場の広さ 2. ダブルベース 3. 用具 4. 試合 5. プレイヤー 6. 打ち合わせ 7. 投球と守備位置 8. 不正投球 9. 打撃 10. 打順の誤り 11. 打者が打者走者になるとき 12. フェアボールが走者や審判員に触れたとき 13. 走塁 14. 走塁妨害 15.

1. 走者の足に打球が当たる 公認野球規則 7.09 の (m) 項 例 ノーアウト満塁 前進守備のショートの横をボールが抜けた 2 塁走者がボールを 避けようとしたが足に当たりファールゾーンまで転がった 7.09 の (m) 項 野手 ( 投手を含む ) に触れていないフェアボールが フェア地域で

14. ボールデッドラインの扱い方について ( ローカルルール ) 13. 第 3アウトの置き換え 12. ワインドアップポジションからセットポジションはボーク 11. ユニフォームの規定 10. インフィールドフライでバッターアウト 09. 一塁方向の打球処理で捕手が一塁へ投げたが打者走者に当たる

監督や選手が知っておきたいルール 2018年度ワード

12. ワインドアップポジションからセットポジションはボーク 11. ユニフォームの規定 10. インフィールドフライでバッターアウト 09. 一塁方向の打球処理で捕手が一塁へ投げたが打者走者に当たる 08. 走者がいないときに 投球動作中にボールが落ちた 07. 空振りしたボールが打者に当たる 0

三人制審判のメカニクス

福井県軟式野球連盟スコア記入資料

20. 降雨コールドゲーム 19. 打者の反則行為によるアウト 18. 捕手の打撃妨害 17. 野手とランナーコーチが接触 ( 守備側の権利優先 ) 16. 走者と内野手が接触 15. 審判員の裁定 ( ハーフスイング ) 14. ボールデッドラインの扱い方について ( ローカルルール ) 13.

Microsoft Word - ã‡½ã…Łã…‹ã…œã…¼ã…«ã…«ã…¼ã…«2018.doc

下線の条文が表記されているものとして運用する (5) 第 13 条第 1 項 3. タイムアウト中 監督および主将は競技者と話をすることができる について 1) 修正タイムアウト中 監督およびコート外にいる主将は競技者と話をすることができる 下線の条文が表記されているものとして運用する (6) 第

2) 補助員はヘルメットを着用すること 3) シートノック時の補助員としてコーチ ( 背番号 番 ) を認める 3. 大会特別規則 (1) 正式試合試合は 7 回戦とする 試合開始後 1 時間 30 分が経過した場合は正式試合となり 新しいイニングに入らない 同点で終了した時は タイブレ

リベロが2 人の場合は そのうちの 1 人がプレーできなくなっても リベロ1 人で試合することができる 平成 28 年度までの中体連の取り扱いでは 2 人のリベロが何らかの事由により続行不可能と宣言された場合には 再指名を行うことができたが 今回の改正により 一般と同様に取り扱うことと

四人制審判のメカニックス

23. 自打球のアピールは? 22. ランナーなしで投球動作を止める 反則投球 21. 走塁妨害 ( オブストラクション ) 20. 降雨コールドゲーム 19. 打者の反則行為によるアウト 18. 捕手の打撃妨害 17. 野手とランナーコーチが接触 ( 守備側の権利優先 ) 16. 走者と内野手が接

Microsoft Word - 市民球場スコアボード操作手順書(案).doc

試合開始前 (1) 監督に引率されたチームは 試合開始予定時刻 1 時間前までに会場に到着し その旨を大会本部に申し出る 試合開始予定時刻になっても到着せず何ら連絡がない場合は 棄権とみなす 交通事情による到着遅延については 大会本部で協議し決定する (2) メンバー用紙交換及び攻守決定は 第 1

Microsoft PowerPoint 四人制審判メカニクス簡易版.ppt

Microsoft Word - ’15~ 審判講習 資料ー1.doc

試合開始前 選手登録証を理事から受取り 登録メンバー全員の読み仮名を調べておく (1チームに同じ名字の選手がいるときはフルネームで) 同じ漢字でも読み方はいろいろです 選手交代などに備えて正確に 第 1 試合開始 40 分前 連絡します ( ) チーム ( ) チーム両チームの監督とキャプテンは バ

公認野球規則 9.00 記録に関する規則

交代の通告のしかた 交代ボードの書き方 交代通告の基本 1 選手はすべてユニフォームナンバー [UN] で通告します 2 退く選手 (OUT) と入る選手 (IN) を, 連続して通告します 入る選手が, 何番の打順になるのかを明確にするためです 交代ボード予備知識 1 選手はすべてユニフォームナン

水道 保土ヶ谷少年球場 水道 B 面 A 面 1 フェンス及びで囲まれた正規の競技場として扱う 但し 周りは < 共通事項 > の 1 による 1 ボールが等をバウンドして越えた場合 ( 送球の場合は直接越えた場合も含む ) くぐり抜けた場合 はさまって止まった場合 2 ボールが後方の ボールデッド

26. 走者が捕手に体当たり 25. 打撃順に誤りがあった場合 24. スクイズプレイの妨害 23. 自打球のアピールは? 22. ランナーなしで投球動作を止める 反則投球 21. 走塁妨害 ( オブストラクション ) 20. 降雨コールドゲーム 19. 打者の反則行為によるアウト 18. 捕手の打

審判員講習会マニュアル_支援審判用抜粋版ver1.1

24. スクイズプレイの妨害 23. 自打球のアピールは? 22. ランナーなしで投球動作を止める 反則投球 21. 走塁妨害 ( オブストラクション ) 20. 降雨コールドゲーム 19. 打者の反則行為によるアウト 18. 捕手の打撃妨害 17. 野手とランナーコーチが接触 ( 守備側の権利優先

試合開始前 (1) 監督に引率されたチームは 試合開始予定時刻 1 時間前までに会場に到着し その旨を大会本部に申し出る 試合開始予定時刻になっても到着せず何ら連絡がない場合は 棄権とみなす 交通事情による到着遅延については 大会本部で協議し決定する (2) メンバー用紙交換及び攻守決定は 第 1

28. フェアボール 27. ルール改正への動き 26. 走者が捕手に体当たり 25. 打撃順に誤りがあった場合 24. スクイズプレイの妨害 23. 自打球のアピールは? 22. ランナーなしで投球動作を止める 反則投球 21. 走塁妨害 ( オブストラクション ) 20. 降雨コールドゲーム 1

ソフトボール競技スコア記帳(実技)練習問題下線入り

Taro-2018年鎌ケ谷市野球協会要項

< F2D CA CC984193C195CA8B4B92E >

2 福永 (11) 三塁前バントヒット 回選手交代一塁走者 福永 (11) は FP に戻り, 代走に再出場の友田 (7) 裏林 (23) [BF] 二ゴロ 二塁で一塁走者アウト ( ベースカバーは遊撃手, 併殺記録を, 表面欄に記入 一死 ) 遊撃手 一塁で打者走者アウト ( 併殺成立, 二死 )


ソフトボール記録統一記号 抜粋 名 称 記号 名 称 記号 指名選手 DP 強襲安打 例三塁 5 打撃専門選手 OPO OP 盗塁 S 代打 H ダブルスチール 重盗 DS 代走 R トリプルスチール 三重盗 TS 打点 4 番 4 打撃 走塁妨害 オブストラクション 一死 守備妨害 インターフェア

スコアー記入参考資料

スコア記入参考資料

スコア記入参考資料

選手交代一塁走者 福永 () は FP に戻り, 代走に友田 (7)( 再出場 ) 回林 () [BF] 二塁ゴロ 二塁触塁で一塁走者アウト ( ベースカバーは遊併殺記録を, 表面に記入 裏撃手, 一死 ) 遊撃 一塁で打者走者アウト ( 併殺成立, 二死 ) 榎田 () [S] 遊撃ゴロとなったが

2018/5/18 版 マンツーマンコミッショナー 赤旗対応について マンツーマンディフェンスの基準規則 ( 変更点のみ ) マンツーマン基準規則違反で 赤色( 警告 ) の旗が上げられた時は コミッショナーが 違反対象となった攻防のボールのコントロールが変わった時およびボールがデッドになった時にゲ

                  競技運営細則

回打者 (UN)< 打 > 詳細記録上の注意 [ 選手交代 ] [ 先攻監督からのコールはなし ] 2 代打 FP 植木 () は,6 番打者のままとみなす 植木 () の位置は, H H7 となる 選手交代 7 番打者 友田 (7) に代わって, 代打に FP の福永 (11) 福

<4D F736F F F696E74202D2096EC8B858FEE95F B8CDD8AB B83685D>

まず基本はグラウンド 幼年 少年の 2 種類がある 作る順番は 1) ホームからセンター方向を決め 2 塁の位置とピッチャープレートの位置を決める ( 直角二等辺三角形の底辺を決める ) 2) 塁間の 2 倍をメジャーでとり 2 塁で押さえ 1 辺塁間の二等辺三角形を作り 1 塁 3 塁の位置を決め

Microsoft Word - 約束事 改正案

はじめに 本書は 野球デジタルスコアブック ばちこい のユーザ操作マニュアルです ばちこい は タブレット端末を利用して野球のスコアを簡単に入力 管理できるアプリケーションです 本バージョンでは 少年野球の使用に最適な仕様となっております 本書に掲載されている画面は開発中の画面です 実際の画面とは異

目次高津親睦ソフトボールリーグルール 1 頁ルール 1 グランド 1 頁 [ ク ラント 設営 撤去 ] 1 頁 [ ホームランライン ][ ハ ックネットの位置 ][ ク ラント 境界線 ] 1 頁 [ 塁間距離 ][ 投球距離 ][ スリーフットレーン ][ ヒ ッチャース サークル ] 1 頁

Taro-第58回開催要項.jtd


4. ボールカウントの記号 ボールカウントはマスの左横にある空白の部分に書きます ボール 見逃しストライク 空振りストライク ファウル バント空振り バントファウル 5. アウト記号 アウト記号は 真ん中のダイヤ部分の中に記入します 1 アウトの時は Ⅰ 2 アウトの時は Ⅱ 3 アウトの時は Ⅲ

第17回アンパイアスクール報告書(横川卓史)_docx

1 Go-Stop-Call

県大会出場にあたって,確認事項と連絡

1 Go-Stop-Call

6 ブロック長の任務 (1) 試合会場の確保各会場の管理者に対し協力依頼をします (2) チームへの連絡調整試合日程 担当審判員等の連絡 調整をします (3) 試合結果試合結果 ( 勝利チーム 得点 会場 ) を 試合翌日 ( 月曜日 ) の午前中に事務局までお知らせください 事務局から神奈川新聞に

バットに関する規定について ( 平成 26 年 3 月 4 日通達 ) 1 平成 26 年度は 全日本バット工業会から公示されているブランドであれば BFJ および NPB マークが押印されていなくても使用を認める ただし 来年度以降は本規則を完全実施するので 新たに購入する場合は 必ず規則通りのバ

BL-3級審判講習会

1 Go-Stop-Call

タイトル

Microsoft Word - scorebook_rec.doc

野球スコアブックの記入方法 この資料は両面印刷し 長辺綴じでホッチキス止めする ように上下の余白を取っています ( 上が偶数ページ ) 2ページ スコアブック ( 先攻チーム用 ) 7ページ その他のプレイ 9ページ ボークと反則投球 3ページ 試合が始まる前に記入すること 1フィルダースチョイス

スライド6 映像 2015 年女子の世界選手権決勝 : ノルウェー vsオランダ YouTube の中の IHF - Education Centre というチャンネルで視聴することが可能 DFプレーヤーは 曲げた腕を使いながら 相手正面に入り ついていっている スライド7 映像 2017 年男子の

2017年度 第2回審判講習会

全日本リトル野球協会

分 破損がないもの 試合中 14 ファウルボールの処理については ホームベースを挟んで 1 塁側と 3 塁側に区別する ボールボーイとバットボーイは 登録選手内で行い ヘルメット ( チーム同一でなくてもよい ) 着用を推奨する 15 ベンチ内選手は 2 0 名 ( スコアラーは含まない ) とし

Taro13-関西連盟大会規定・周知徹

BL-3級審判講習会

Transcription:

野球を正しく理解するための野球審判員マニュアル - 規則適用上の解釈について - 第 3 版 2018 年修正一覧 ヘ ーシ 現 行 修 正 備考 21 1 1845 年に初の野球規則が誕生 1 1845 年に初の野球規則が誕生表の末尾に次を追加する 33 23 グラウンド内に何物も置いてはいけない 2018 定義 38 の [ 注 ] を削除し 5.07(a)(1) および (2) に規定された投球動作に違反した投球を反則投球としないこととした 故意四球の申告制を採用した 23 グラウンド内に何物も置いてはいけない 33 ページ第 1 パラグラフに続いて次の下線部を追加する 攻撃側プレーヤーは 持ち帰らなければならない フェア地域と 何物も残しておいてはならない (3.10) 攻撃側プレーヤーは 持ち帰らなければならない フェア地域と 何物も残しておいてはならない (3.10(a)) 2018 年 (OBR は 2017 年 ) の改正により 規則 3.10 の見出しが 競技場内からの用具の除去 から 競技場内の用具 に変更され それまでの本文が (a) 項となり 新たに次の (b) 項が追加された (b) シフトを取るために 野手の守備位置を示す いかなる印も競技場内につけてはならない 数年前から MLB では極端な守備シフトが目に付くようになっていた 例えば 強打の左打者が打席に立つと一 二塁間に 3 人の内野手が位置するなどである 日本でも 王シフト や 松井シフト と言われる守備体系がとられたこともある この規定は 2016 年に MLB のある球団が 変則的な守備位置にレーザーなどを活用してマークをつけていたことが明るみになったようで これを禁止するために新設された - 1 -

ヘ ーシ 現 行 修 正 備考 48 13 タイブレーク 13 タイブレーク 48 ページ最後のパラグラフから 49 ページ上から2 行目までを次のように 変更する ( 下線部が変更部分 ) 現在では 国際大会はもちろん 国内の大会でもタイブレークの適用が主流となっている 各連盟によるタイブレークの規定は 次のとおりとなる WBSC( ): 社会人 : 大学 : 高校 : 軟式 : 49 14 没収試合 その後 国際大会はもちろん 国内の大会でもタイブレークの適用が主流となっている 2017 年の各連盟によるタイブレークの規定は 次のとおりであった WBSC( ): 社会人 : 大学 : 高校 : 軟式 : WBSC が継続打順制に変えたことから 国際大会の規定に合わせるため 2018 年のシーズンから社会人 大学 高校がノーアウト一 二塁 継続打順制に変更した WBSC( ):10 回から ノーアウト一 二塁 継続打順制社会人 : 10 回または 12 回から ノーアウト一 二塁 継続打順制大学 :10 回から ノーアウト一 二塁 継続打順制高校 :13 回から ノーアウト一 二塁 継続打順制軟式 :13 回から ノーアウト満塁 継続打順制 14 没収試合 49 ページ下から 10 行目以降を次のように変更する ( 下線部が変更部分 ) アマチュア野球では 登録外選手が試合に出場するケースが続出したことから 上記に加え 次の場合も没収試合としている ( 平成 19 年 (2007 年 ) 日本アマチュア野球規 アマチュア野球では 登録外選手が試合に出場するケースが続出したことから 上記に加え 2007 年に日本アマチュア野球規則委員会 ( 当時 ) の通達により 次の場合も没収試合とした (1) 登録外選手が試合に出場した場合 (2) 主催者または各団体が特に定めた場合 - 2 -

則委員会通達 ) (1) 登録外選手が試合に出場した場合 ( 登録外選手が出場したとか 本来退いたはずの選手 ( 例えば代打を出された ) が再び出場してしまったとか ) (2) 主催者または各団体が特に定めた場合なお アマチュア野球では 53 3 フェアプレイ 3 フェアプレイ 53 ページの末尾に次を追加する ところが その後も登録外選手の出場あるいはメンバー表の誤記などの単純ミスによる没収試合があったこと また 2018 年の規則改正により 5.10(d)[ 原注 ] に いったん試合から退いたプレーヤーの再出場 に関する規定が追加されたことから 2018 年 2 月にアマチュア野球規則委員会が上記 (1) の内容を一部変更する ( 単純な登録ミスの場合には没収試合とはしない ) 通達を出した 処置 3: 登録外選手が試合に出場 これがプレイ後に判明したときは 大会規定により試合中であれば没収試合とし 試合後であればそのチームの勝利を取り消し 相手チームに勝利を与える ただし 上記は 1 登録外選手が 自チームの所属以外の選手であった場合に適用することとする 2 単純なミスの場合 ( 監督とマネージャーの連絡ミスで 登録外選手が自チームの所属選手である場合など ) には適用しない a) 試合中に判明した場合は その時点でメンバー表に記載されている選手に交代させ試合を継続する それ以前の当該選手のプレイはすべて有効とする b) 試合後に判明した場合でも 当該選手のプレイはすべて有効とし 処置 3 は適用されない この通達にある 登録 とは 試合ごとに試合前に提出されるメンバー表に記載されたこと を示す なお アマチュア野球では この ミットを動かすな運動 にアマチュア野球界全体で取り組んできたが まだまだ徹底されているとは言えない現状があることや 2017 年 3 月に行われた 2017 WORLD BASEBALL CLASSIC において 日本戦の球審を担当した複数の外国人審判員から 日本の捕手がミットを動かしているとの指摘があったことなどを踏まえ 2018 年 2 月 アマチュア野球規則委員会は マナーアップ - 3 -

56 11 四球の場合の進塁義務 フェアプレイの両面から上記の (1) から (3) の行為を慎むよう 再度通達した 余談になるが 国際大会において日本の審判員が 外国人審判員からたびたび次のような指摘を受けたことをお伝えしておく 日本のキャッチャーは なぜミットを動かすのだ 我々をだまそうとしているのか しかし ジャッジはしやすい きわどいコースのときは 彼 ( 捕手 ) がミットを動かしたら 自己申告のとおりにボールとコールすればいい 11 四球の場合の進塁義務 56 ページ第 1 パラグラフの 1 行目に次の文を追加し 第 3 パラグラフの次に次の文を追加する ( 下線部が追加部分 ) ボール 4 個で打者はアウトにされる恐れなく一塁に進むことができる したがって 四球で 打者 ( 四球を得て走者になった ) は もし 走者が安全進塁権を得た塁を踏まないで次塁へ進もうとした場合 (5.06(b)(3) [ 付記 ]) ボール 4 個を得て または故意四球の申告により 打者はアウトにされる恐れなく一塁に進むことができる (5.05(b)(1)) したがって 四球で 打者 ( 四球を得て走者になった ) は もし 走者が安全進塁権を得た塁を踏まないで次塁へ進もうとした場合 (5.06(b)(3) [ 付記 ]) なお 故意四球の申告が行われるときはボールデッドであるから 上記のように走者が安全進塁権を得た塁を滑りこしたり 踏み損ねたりしてアウトになるケースは 通常では起こりえない ( 定義 7) 56 12 故意四球の申告制 2018 年 (OBR は 2017 年 ) の改正により 次の 故意四球の申告制 に関する規定が追加された ( 下線部が追加部分 ) 5.05(b)(1) 原注 : 監督からのシグナルを得て審判員より一塁を与えられた打者を含む ボール 4 個を得て一塁への安全進塁権を得た打者は 一塁へ進んでかつこれに触れなければならない義務を負う 9.14(d) : 守備側チームの監督が 打者を故意四球とする意思を球審に示して 打者が一塁を与えられたときには 故意四球が記録される 定義 7: 打者が打撃中にボール 4 個を得るか 守備側チームの監督が打者を故意四球とする意思を審判員に示し 一塁へ進むことが許される裁定である 守 2018 新規追加以下番号を繰り下げる - 4 -

66 21 ボールの進路が変わって (Deflected) ボールデッドの個所に入った 備側チームの監督が審判員に故意四球の意思を伝えた場合 ( この場合はボールデッドである ) 打者には ボール4 個を得たときと同じように 一塁が与えられる 申告制の故意四球は 試合時間の短縮を図るために新設されたもので 要約すると次のようになる 1 故意四球とする場合 必ず申告制にしなければいけないわけではない 2 守備側チームの監督が審判員に故意四球の意思を示せば 投手は実際に投球することなく 打者を一塁に歩かせることができる この場合はボールデッドとなる 3 攻撃側チームが拒否することはできない 4 カウントの途中からでも 守備側チームの監督の意思表示があれば認められる 5 交代して出場した投手が 最初の打者を故意四球の申告により1 球も投げないで歩かせた場合も 規則 5.10(g) の義務を果たしたことになるので 次の打者のときに交代することができる また 一塁に進んだ打者はこの投手の自責点の対象となる この故意四球の申告制は WBSC( 世界野球ソフトボール連盟 ) の大会においても 2018 年のシーズンから適用される なお 故意四球の申告制は 2006 年に台湾で開催されたインターコンチネンタルカップで採用されたことがある 当時の国際野球連盟 (IBAF) が導入し 監督の申告後 投手に1 球を投げさせてから球審が打者に一塁を与えた 21 ボールの進路が変わって (Deflected) ボールデッドの個所に入った 66 ページ1 行目の後に次の文を追加する しかし 規則説明では 投球当時から 2 個の塁が与えられるとしている この規定は しかし 規則説明では 投球当時から 2 個の塁が与えられるとしている 規則 5.06(b)(4)(H)[ 規則説明 ] は 2018 年の規則改正により OBR と同じ記述に変更されたが その内容には変わりはない この規定は - 5 -

ヘ ーシ 現 行 修 正 備考 83 43 アピールプレイ 43 アピールプレイ 83 ページ第 2パラグラフと (4) の間に次のセンテンスを追加する 上記のように アピールの送球が悪送球となってボールデッドの個所に入れ ば いずれの走者へのアピールは許されないということになるわけである (4) イニングの表または裏が終わったときのアピールは 94 47 コーティシーランナー ( 臨時代走 ) 上記のように アピールの送球が悪送球となってボールデッドの個所に入れ ば いずれの走者へのアピールは許されないということになるわけである このことを明確にするため 2018 年の改正で次の [ 注 2] を追加した ( 次ページの例題 (7) (10) 参照 ) [ 注 2]: 投手または野手のアピールのための送球がボールデッドの個所に入った場合 それはアピールの企てとみなされ アピール権は消滅する したがって その後 いずれの塁 いずれの走者に対するアピールは許されない (4) イニングの表または裏が終わったときのアピールは 47 コーティシーランナー ( 臨時代走 ) 94 ページ上から 18 20 行目を次のように修正する ( 下線部が修正部分 ) 2018 修正 (1) 打者が死球などで負傷した場合投手と捕手を除いた選手うち 打撃を完了した直後の者とする (2) 塁上の走者が負傷した場合投手と捕手を除いた選手のうち その時の打者を除く打撃を完了した直後の者とする (1) 打者が死球などで負傷した場合投手を除いた選手のうち 打撃を完了した直後の者とする (2) 塁上の走者が負傷した場合投手を除いた選手のうち その時の打者を除く打撃を完了した直後の者とする 96 49 いったん試合から退いたプレーヤーの再出場 2018 年の改正により 5.10(d) の 1 段目が改正され ( 下線部を追加 ) また 同 [ 原注 ] の末尾に下線部のセンテンスが追加された 5.10(d): いったん試合から退いたプレーヤーは その試合に再出場することはできない すでに試合から退いたプレーヤーが 何らかの形で 試合に再出場しようとしたり または再出場した場合 球審はその不正に気付くか また 2018 新規追加以下番号を繰り下げる - 6 -

は他の審判員あるいはいずれかのチームの監督に指摘されたら ただちに当該プレーヤーを試合から除くよう監督に指示しなければならない その指示がプレイの開始前になされたときは 退いたプレーヤーに代わって出場しているべきプレーヤーの出場は認められる しかし その指示がプレイの開始後になされたときは すでに試合から退いているプレーヤーを試合から除くと同時に 退いたプレーヤーに代わって出場しているべきプレーヤーも試合から退いたものとみなされ 試合に出場することはできない プレーヤー兼監督に限って 控えのプレーヤーと代わってラインアップから退いても それ以後コーチスボックスに出て指揮することは許される 5.10(d) [ 原注 ]: すでに試合から退いているプレーヤーが試合に出場中に起こったプレイは いずれも有効である プレーヤーが試合から退いたことを知っていながら再出場したと審判員が判断すれば 審判員は監督を退場させることができる この規則は OBR では 2010 年に追加された 日本野球規則委員会では 2011 年の規則改正の際に この規則の採用について検討したが この規則が分かりづらいこと (OBR の substitute player と substituted-for player の訳し方が難しい ) また 再出場は考えられないことなどから 改正を見送った経緯がある しかし アマチュア野球では過去に交代したプレーヤーが再出場して問題となったケースがあり また 最近になって大学の公式戦で実際に起こったことから 原文に忠実に の方針から 2018 年に我が国の規則書に追加することとされた なお substitute player を 退いたプレーヤーに代わって出場しているべきプレーヤー substituted-for player を すでに試合から退いているプレーヤー と訳した 例 1:5 回の表 二塁手 A の打順に B が代打で出場し 内野ゴロを打って 3 アウトになった 監督は B がそのまま二塁に入ると球審に告げたが なぜか A が二塁の守備についていた 5 回の裏 プレイが開始される前に塁審が気づき 球審に指摘した 処置 1: 球審は A を試合から除き B の出場は認められる - 7 -

例 2: 例 1 と同じ状況で 5 回の裏 これにだれも気付かず 投手が 1 球 ( ストライク ) を投げた後に 相手チームが球審に指摘した 処置 2: 球審は A を試合から除き B も退かせ 代わりの者を二塁につかせる 打者のカウントは 1S から再開される 例 3:5 回の表 二塁手 A の打順に B が代打で出場し 内野ゴロを打って 3 アウトになり B がそのまま二塁の守備についた 9 回の裏 なぜか A が二塁の守備についたが 誰にも指摘されず投手が 1 球 ( ストライク ) を投げた後 相手チームが球審に指摘した 処置 3: 球審は A を試合から除き B も退かせ 代わりの者を二塁につかせる それまでのプレイはすべて有効とされ 打者のカウントは 1S から再開される 97 50 ダッグアウトから出てはいけない 51 ダッグアウトから出てはいけない第 4 パラグラフの最後の一文を削除し 代わりに次のセンテンスを追加する ( 下線部が追加部分 ) したがって 実は規則違反である 国際大会では 罰金をとられることもある わが国でも早期にこの規則違反の慣行が是正されることを望んでいる したがって 実は規則違反である 国際大会では 罰金をとられることもある こうしたことから アマチュア野球規則委員会はプロ側とも協議して 東京オリンピックを 2 年後に控え 2018 年 2 月に規則の厳格適用を目指すこととした通達を出した 本来なら プロを含めた日本の野球界全体で一斉に実施したいところだが ベンチ前のキャッチボールが長年の習慣として定着していることや アマチュア野球のそれぞれの団体で使用する球場設備の問題等の諸事情を勘案して 実施時期は各団体に任せることにしたが 2020 年までの完全実施を目標にしている 2018 年のシーズンは 社会人野球と東京六大学野球において実施することが決まっている - 8 -

ヘ ーシ 現 行 修 正 備考 106 1 ワインドアップポジション 1 ワインドアップポジション 106 ページ末尾に次のセンテンスを追加する [ 注 1 ] アマチュア野球では (1) (2) 108 4 二段モーション [ 注 1] アマチュア野球では (1) (2) 2018 年 (OBR は 2017 年 ) の改正により 5.07(a)(2)[ 原注 ] の末尾に次の一文が追加された 投手は投球に際して本塁の方向に2 度目のステップを踏むことは許されない 塁に走者がいるときには 6.02(a) によりボークが宣告され 走者がいないときには 6.02(b) により反則投球となる 2015 年 MLB のマーリンズに在籍していたカーター キャップス投手 ( 右投げ ) の投球スタイルが話題になった セットポジションから投球動作を始め 踏み出した左足が地面に着く直前 投手板についている右足をホームプレート方向に 50 センチほど移動させ そこから左足をさらに踏み出して投げる MLB では当初は黙認されていたが 2017 年から規則違反の投球動作とされた 今回の改正は このような動作を禁止するためのものである 4 二段モーション 第 2パラグラフと第 3パラグラフの間に次の文を追加する 自由な足と同様 (5.07(a)(2) [ 注 2]) 自由な足と同様 (5.07(a)(2) [ 注 2]) 2017 年のシーズンまでは 上記のような規定となっていて 審判員は走者がいないときはボールを 走者がいるときはボークを宣告していた しかし 2018 年の規則改正で 定義 38( 反則投球 ) の [ 注 ] が削除された [ 注 ] 投手が 5.07(a)(1) および (2) に規定された投球動作に違反して投球した場合も 反則投球となる この改正は 我が国の投手の投球動作に関するものだけでなく 野球のマナ - 9 -

ーに関する大きな そして重要なものである まずは アマチュア野球規則委員会の通達 (2018 年 2 月 ) の全文を掲載したい 今年度の改正では 国際基準に合わせて 定義 38 の [ 注 ] が削除されることになりました これにより いわゆる 二段モーション といわれる投球動作に対しては 走者がいないときにはペナルティを課すことがなくなります つまり 走者がいない場合に違反しても これまでのように ボール を宣告することはなくなります MLB や WBSC の国際大会において 二段モーション が反則投球とされないのは 定義 38 の [ 注 ] が英文の規則書にはないのが 一つの大きな理由でした さらに 外国では 二段モーション のような動作が 威力のある強い投球をするためには理にかなっていないと考えられていることも理由の一つです この点については 投手の投球動作について 科学的視点からの理論付けを日本野球科学研究会の専門家にお願いすることにしています 我が国での 二段モーション の始まりは 何とかして打者のタイミングを外そう 打者を幻惑しようとする投球動作がルーツです マナー面の問題としても許されない動作を規制するため当時の規則委員会では日本独自の [ 注 ] を設けて対応してきましたが 現在では打者にとっての不利益を与えるような問題はなくなってきているものの ナチュラルな投球動作とは言えない 二段モーション と言われる動作が根絶されていないことは事実です 今回の改正で 走者がいない場合はペナルティを課すことはなくなり これまでしばしば問題となっていた 反則投球とする基準が不明確 大会によって適用がまちまち等の混乱はなくなるはずです しかし 技術的な面においても マナーの面においても 二段モーション は望ましい投球フォームではないという考え方に変更はなく 我々はあくまでも正規の ( ナチュラルな ) 投球動作の確立を目指すことは変わりありません コリジョンルールの採用によって 捕手の ブロック というプレイがなくなったことにより ブロック という言葉も使われなくなってきました 同じ - 10 -

ように 我が国の野球界から 二段モーション という言葉が忘れ去られる日を目指したいと思います 今回の改正は 反則投球の取り扱いについて大きな改正ですが 指導者 選手 審判員には改正の趣旨を正しく理解していただけるよう周知 徹底をお願いいたします この規則改正の経緯について整理しておきたい 1971(S46) 年 定義 38 の [ 注 ] が追加された これは 当時の王選手の一本足打法に対して 何とかタイミングを外すため背面投法をする投手も現れるなどしたため 打者のタイミングを外したり 打者を幻惑したりする投球動作を禁止するために規定された 1995(H7) 年頃から プロ野球で自由な足を上下させてから投球する投手が出始めた 1996(H8) 年のプロ アマ合同野球規則委員会において 自由な足を上下させたり ぶらぶら振るのは natural な投球動作ではないから許されないことが確認され プロ アマを問わず正しい野球に向けて取り組んでいくこととした 参考 :1996 公認野球規則の はしがき ( 抜粋 ) 今年は 野球が正式種目になって二度目のオリンピックがアトランタで開催される 全世界に通用する一本化された野球規則を目標に審議を重ねた 規則 8.01(a) の 1( 現 5.07(a)(1)1) 同 (b) の 2( 現 5.07(a)(2)2) を太字にして注意を喚起するのも いま見過ごされている疑わしい投球動作に釘をさそうという狙いがある 1997(H9) 年以降 毎年のようにプロ アマ合同野球規則委員会において いわゆる投手の 二段モーション について意見交換が行われた その際 アマチュア側から プロ野球が与える影響が大きいため プロ側の規則適用に関する要請が行われた 2005(H17) 年 ( アテネ五輪の翌年 ) アマチュア側の要請にプロ側も動き - 11 -

NPB 野球規則委員会が 二段モーション の投手がさらに増加し 国際大会やアマチュアへの影響を考えるとこのまま放置できないとして 2006 年のシーズンから規則 8.01(a) (b)( 現 5.07(a)(1) (2)) を遵守 実行する旨を決定した これにより 10 年間にわたる 二段モーション 論争もやっと終止符が打たれ 正しい投球動作の徹底に向けて プロとアマがそろって一歩を踏み出すことができた この頃 すでにアマチュアでも年齢に関わらず 二段モーション で投球する投手が増えていて 上記通達に書かれている 反則投球とする基準が不明確 大会によって適用がまちまち等の混乱 が しばしば問題 となっていった 2016(H28) 年 WBSC の U23 ワールドカップ ( メキシコ ) の韓国対メキシコ戦において 球審を務めた日本の審判員が走者なしのケースで反則投球を適用した 守備側の監督から抗議があり WBSC の審判長を含めて協議した結果 反則投球の判定を取り消した 2017(H29) 年 西武ライオンズの菊池雄星投手などに反則投球が適用され 投手の 二段モーション が話題になった 2018(H30) 年 プロ アマ合同野球規則委員会において 定義 38[ 注 ] を削除する改正が決定された ここで強調しておきたいのは 上記通達の中にある 技術的な面においても マナーの面においても 二段モーション は望ましい投球フォームではないという考え方に変更はなく 我々はあくまでも正規の ( ナチュラルな ) 投球動作の確立を目指すことに変わりはない ということを プロ アマ合同野球規則委員会で確認していることだ 定義 38 の [ 注 ] の削除により 走者がいる場合のボークの適用を整理すると 次の表のようになる - 12 -

事 例 罰則 適用規則 1 ストレッチをしようと動作を開始したが 途中でやめた ボーク 6.02(a)(1) 5.07(a)(2) 2 ストレッチの途中でいったん動作が止まったが そのまま両手を合わせてセットホ シ ションをとった 3 投球動作を開始して自由な足を上げたが 途中でやめて投球しなかった 4 投球動作を開始して自由な足を上げ いったん動作が止まったが そのまま投球した 5 投球動作を開始して自由な足を上げ いったん動作が止まったが そのまま塁に送球した 6 投球動作を開始して 自由な足を上げ下げして そのまま投球した 7 投球動作を開始して 自由な足を上げ下げしてから 塁に送球した ボーク ボーク ボーク ボーク ボーク ボーク 6.02(a)(1) 5.07(a)(2) 6.02(a)(1) 5.07(a)(1),(2) 6.02(a)(1) 5.07(a)(1),(2) 6.02(a)(1) 6.02(a)(3) 5.07(a)(1),(2) 6.02(a)(1) 5.07(a)(1),(2) 6.02(a)(1) 6.02(a)(3) 5.07(a)(1),(2) プロ野球では ケース 6 について 自由な足を上げ下げして投球することは 一連の投球動作 との考えからボークとしない アマチュア野球では 走者が塁にいないとき セットポジションをとった投手が完全に静止しないで投球した場合 規則 5.07(a)(2)[ 原注 ] の後段に該当すると審判員が判断すれば クイックピッチとみなしてボールを宣告する場合がある ( 下記 7 走者がいないときはセットポジションで静止しなくてもよい 参照 ) 上記の表に該当しなくても ボークルールの原点である [6.02a 原注 ] を厳格に適用することが求められる 最後に 投球動作を開始してから自由な足をいったん止めたり または上げ下げしてから投球することに関する ロドリゲス WBSC 審判長 (USA) のコメ - 13 -

108 5 投手が投げる際にグラブを叩く ントを紹介したい そのような投球動作をする投手が増えてきている サンフランシスコ ジャイアンツのジョニー クウェイト投手は いろいろ奇妙な動きをしてから投球している しかし ルールブックは そのような投球をイリーガルピッチとしていない U23 ワールドカップのとき 日本の審判員がイリーガルピッチを宣告したが アメリカの塁審がそれを変更したのも それが理由だ ところで そのような投球動作は アジアの投手がアメリカに来てから多く見かけるようになった 5 投手が投げる際にグラブを叩く次のように変更する ( 下線部が変更事項 ) 投手が投球動作に移り 投げる際に両手を大きく離し その後もう一度グラブを叩いてから投球する動作は アマチュア野球では 投球動作の変更とみなして 指導事項として注意する 走者がいる場合も同様の処置をとる ただし 注意にもかかわらず繰り返されたときは 走者のいないときは反則投球 ( ボール ) 走者がいるときはボークを宣告する (5.07(a)(2)[ 注 2]) 109 7 走者がいないときはセットポジションで静止しなくてもよい 投手が投球動作に移り 投げる際に両手を大きく離し その後もう一度グラブを叩いてから投球する動作は アマチュア野球では 投球動作の変更とみなすが 上記 4 二段モーション の項で書いた理由により 走者がいる場合にのみ指導事項とする ただし 注意にもかかわらず繰り返されたときは ボークを宣告する (5.07(a)(2)[ 注 2] 6.02(a)(1)) 7 走者がいないときはセットポジションで静止しなくてもよい 109 ページ末尾に次のセンテンスを追加する [ 注 1] アマチュア野球では 本項 [ 原注 ] の前段は適用しない [ 注 1] アマチュア野球では 本項 [ 原注 ] の前段は適用しない 2018 年の規則改正において 定義 38 の [ 注 ] が削除された ( 上記 4 二 - 14 -

109 8 投手のウォーミングアップの制限 段モーション 参照) アマチュア野球では 走者が塁にいないとき セットポジションをとった投手が完全に静止しないで投球した場合 規則 5.07(a)(2)[ 原注 ] の後段に該当すると審判員が判断すれば クイックピッチとみなしてボールを宣告する場合がある 8 投手のウォーミングアップの制限最後の一文を次のように変更する ( 下線部が変更個所 ) なお 社会人野球および大学野球では 投手の準備投球を 5 球以内としている 127 25 イリーガルピッチのペナルティはどの時点で適用するのか なお 社会人野球および大学野球では 2015 年に 社会人及び大学野球における試合のスピードアップに関する特別規則 を定め 投手の準備投球を5 球以内とした しかし 社会人野球では 2018 年のシーズンから規則 5.10(k) を厳格適用することとし 投手のベンチ前でのキャッチボールを禁止した このため 日本野球連盟 ( 社会人野球 ) 内規を 準備投球については規則 5.07(b) に準ずる と変更し 投手の準備投球を1 分 8 球以内とし その1 分の計時は 投手が準備投球をスタートした時点から とし また ベンチ前での野手のキャッチボールも同様に禁止した なお 球場内にあるブルペンでのキャッチボールは認めることとしている 25 イリーガルピッチのペナルティはどの時点で適用するのか最初のセンテンスの 3 行目後半から下線部のように変更する イリーガルピッチでも打者は打てるので 即ボールデッドではなく 球審は イリーガルピッチ! と発声するのみで ペナルティを適用する 自由な足に関するイリーガルピッチ ( 一時停止や二段モーションなど ) の場合には ワンボール を宣告する ただし 投手が投げなかったとき イリーガルピッチでも打者は打てるので 即ボールデッドではなく 球審は イリーガルピッチ! と発声するのみで ペナルティを適用する ただし 投手が投げなかったときは 投手に投球を最初からやり直させる 2018 年の規則改正 ( 定義 38 の [ 注 ] の削除 前掲の 4 二段モーション 参照 ) により 自由な足の一時停止や二段モーションなどは 走者がいない場合はペナルティがなくなった したがって イリーガルピッチは 定義 38 のとおり投手板に触れないで投げた投球と クイックリターンピッチに限定された (6.02(b) 定義 38) - 15 -

は 投手に投球を最初からやり直させる (6.02(b) 定義 38) 130 30 故意に打者を狙って投球する 30 故意に打者を狙って投球する第 1 センテンスに続き 次のセンテンスを挿入する 投手は意図的に 本規則を厳格に適用しなければならない (6.02 (c)(9)[ 原注 ]) 142 10 故意の妨害 投手は意図的に 本規則を厳格に適用しなければならない (6.02 (c)(9)[ 原注 ]) 2018 年の改正で 6.02(c)(9)[ 原注 ] 冒頭に 次が追加された チームのメンバーは 本項によって発せられた警告に対し抗議したり 不満を述べたりするためにグラウンドに出てくることはできない もし監督 コーチまたはプレーヤーが抗議のためにダッグアウトまたは自分の場所を離れれば 警告が発せられる 警告にもかかわらず本塁に近づけば 試合から除かれる この規定は OBR には以前から書かれていたものであるが 原文に忠実に の観点から 2018 年の改正で我が国の規則書に採用されたものである なお 6.02(c)(9) の太枠の囲いについても 2018 年の改正で削除されたが その経緯は 1981 年 OBR 採用 95 年日本規則書採用 96 年 OBR 削除 2018 年日本規則書削除となっている 10 故意の妨害 2018 追加末尾に次を追加する 妨害行為かどうか 走者にアウトを宣告する (6.01(a)(5)) 妨害行為かどうか 走者にアウトを宣告する (6.01(a)(5)) したがって 前ページの例題 (3) のケースで ショートからの送球を受けた二塁手が 一塁は間に合わないと考えて 三塁をオーバーランした二塁走者をアウトにするため三塁に送球しようとしていたとき すでにアウトになっている一塁走者に妨害された場合 守備の対象であった ( 三塁にいる ) 二塁走者がアウトを宣告される - 16 -

ヘ ーシ 現 行 修 正 備考 149 16 攻撃側チームのメンバーによる妨害 16 攻撃側チームのメンバーによる妨害例題の末尾の (6.01(b) 注 2 ) を (60.1(d)[ 原注 ]) と変更し ( 下線部分 ) 次のセンテンスを追加する 例題 : 打者が遊撃手にゴロを打ち ( あえて避けようとせず野手と衝突した場合は 故意 とみなす ) (6.01(b) 注 2 ) 181 付表公認野球規則アマチュア野球内規 2017 1) フォースプレイのときの 0 ノーアウ トまたは 1 アウトの場合 妨害した走者と 打者走者にアウトが宣告される すでにアウトになった走者が妨害した場合も 打者走者にアウトが宣告される ただちにボールデッドとなり 他の走者は進塁できない 例題 : 打者が遊撃手にゴロを打ち ( あえて避けようとせず野手と衝突した場合は 故意 とみなす ) (6.01(d)[ 原注 ]) 2018 年公認野球規則の 6.01(d)[ 原注 ] の 例 は OBR には以前から記載されていたが 我が国では 2012 年の改正で採用した そして 2013 年の改正で この 例 は一塁ベースコーチの妨害の事例を紹介しているので 6.01(b)( 攻撃側メンバーまたはベースコーチの妨害を規定 ) に記載したほうが適切との考えから 6.01(b) の 注 2 として移動させた しかし この 例 は 妨害をした者 を問題にしているのではなく 故意か否か の判断の参考例として OBR には記載されているのではないかとの判断から また 原文に忠実に の観点から 2018 年の改正で OBR のとおり 6.01(d)[ 原注 ] 例 とした 付表公認野球規則アマチュア野球内規 181 ページの 2017 を 2018 に 183 ページ4 行目の 2017 年を 2018 年に 同 6 行目の 2017 年 2 月を 2018 年 2 月に 187 ページ下から2 行目の 2017 年 2 月を 2018 年 2 月に それぞれ変更する 186 ページのペナルティ1) を次のように変更する ( 下線が変更部分 ) 1) フォースプレイのときの 0 ノーアウトまたは 1 アウトの場合 妨害した走者 と 打者走者にアウトが宣告される すでにアウトになった走者が妨害した場合は 守備側がプレイを試みようとしている走者にアウトが宣告される ただちにボールデッドとなり 他の走者は妨害発生時に占有していた塁に戻る - 17 -