安全データシート According to JIS Z 7253:2012 改訂日 2018-4-02 版 4 1. 化学品及び会社情報 製品名 製品コード 015-00257,017-00251,017-00256 CAS No 64-19-7 化学式 製造者 供給者 CH3COOH 富士フイルム和光純薬株式会社大阪市中央区道修町三丁目 1 番 2 号 Tel:06-6203-3741 Fax:06-6201-5964 富士フイルム和光純薬株式会社大阪市中央区道修町三丁目 1 番 2 号電話 :06-6203-3741 FAX 番号 :06-6203-2029 緊急連絡電話番号 試薬営業本部西日本営業部 06-6203-3741 試薬営業本部東日本営業部 03-3270-8571 推奨用途及び使用上の制限 試験研究用 社名変更のお知らせ 2018 年 4 月 1 日より 和光純薬工業株式会社から富士フイルム和光純薬株式会社へ社名を変 更いたしました 2. 危険有害性の要約 GHS 分類物質又は混合物の分類引火性液体区分 3 急性毒性 ( 経皮 ) 区分 4 皮膚腐食性 / 刺激性区分 1 眼に対する重篤な損傷性 / 眼刺激性区分 1 特定標的臓器毒性 ( 単回暴露 ) 区分 1 区分 1 血液, 呼吸器系水生環境有害性 ( 急性 ) 区分 3 絵表示 注意喚起語危険危険有害性情報 H226 - 引火性液体及び蒸気 H314 - 重篤な皮膚やけど 眼の損傷を起こす H318 - 重篤な眼の損傷をおこす H312 - 皮膚に接触すると有害 H402 - 水生生物に有害 H370 - 以下の臓器に障害を生じる血液, 呼吸器系 注意書き -( 安全対策 ) 保護手袋 保護衣 保護眼鏡 保護面を着用すること 粉じん / 煙 / ガス / ミスト / 蒸気 / スプレーを吸入しないこと ページ 1 / 8
取扱い後には顔や手など ばく露した皮膚を洗う この製品の使用時には飲食 喫煙は禁止 環境に放出しないこと 熱 火花 裸火 熱い面から離して保管すること- 禁煙 容器は密閉して保管 受信装置と容器をしっかりと固定 / 接地する 耐爆電気 / 換気 / 照明 / 機器を使用すること 火花の出ない道具のみ使用すること 静電放電に対し 予防措置を講ずること 注意書き-( 応急措置 ) 眼に入った場合 数分間気を付けて洗浄する もしコンタクトを装着していて 容易に取り外せるなら 取り外す その後も洗浄を続ける ただちに医師に連絡すること 体調がすぐれない場合 毒物管理センター 医師に連絡すること 再使用の前に汚染された衣服を洗う 皮膚または髪に付着した場合 汚染されたすべての衣服をすぐに脱ぎ 水やシャワーで皮膚を洗うこと 吸入した場合 新鮮な空気のある場所に移動させ 呼吸が楽な姿勢で休憩させる 飲み込んだ場合 口を漱いでください ただし 吐かないでください 火災の場合 : 消火には 二酸化炭素 粉末消火剤 フォームを使用する 注意書き -( 保管 ) 施錠して保管 よく換気された冷所で保管 注意書き -( 廃棄 ) 内容物および容器は承認された廃棄物処理場に廃棄すること その他ほかの危険有害性 情報なし 3. 組成及び成分情報 純物質もしくは混合物 単一物質 化学式 CH3COOH 化学名重量パーセント分子量化審法官報公示番号安衛法官報公示番号 CAS 番号 99.7 60.05 (2)-688 N/A 64-19-7 不純物または安定化添加剤 4. 応急措置 吸入した場合新鮮な空気のある場所に移すこと 症状が続く場合には 医師に連絡すること 皮膚に付着した場合すぐに石鹸と大量の水で洗浄すること 炎症が生じ 続く場合には医師の手当てを受ける 眼に入った場合眼に入った場合 数分間気を付けて洗浄する もしコンタクトを装着していて 容易に取り外せるなら 取り外す その後も洗浄を続ける 直ちに医師の手当てを受ける必要がある 飲み込んだ場合口をすすぐ 意識のない人の口には何も与えないこと ただちに医師もしくは毒物管理センターに連絡すること 医師の指示がない場合には 無理に吐かせないこと 応急処置をする者の保護個人用保護具を着用すること 5. 火災時の措置 ページ 2 / 8
消火剤水スプレー ( 水噴霧 ), 二酸化炭素 (CO2), 泡, 粉末消火剤, 砂使ってはならない消火剤利用可能な情報はない特有の消火方法利用可能な情報はない火災時の特有危険有害性熱分解は刺激性で有毒なガスと蒸気を放出することがある 消火を行なう者の保護個人用保護具を着用すること 消防士は自給式呼吸器および消火装備を着用する必要がある 6. 漏出時の措置 人体に対する注意事項 保護具及び緊急時措置屋内の場合 処理が終わるまで十分に換気を行う 漏出した場所の周辺に ロープを張るなどして関係者以外の立ち入りを禁止する 作業の際には適切な保護具を着用し 飛沫等が皮膚に付着したり ガスを吸入しないようにする 風上から作業して 風下の人を待避させる 環境に対する注意事項漏出した製品が河川等に排出され 環境への影響を起こさないように注意する 汚染された排水が適切に処理されずに環境へ排出しないように注意する 封じ込め及び浄化の方法及び機材乾燥砂 土 おがくず ウエス等に吸収させて 密閉できる空容器に回収する 回収 中和利用可能な情報はない二次災害の防止策環境規制に従って汚染された物体および場所をよく洗浄する 7. 取り扱い及び保管上の注意 取扱い技術的対策火気厳禁 高温物 スパークを避け 強酸化剤との接触を避ける 局所排気装置を使用すること 注意事項容器を転倒させ落下させ衝撃を与え又は引きずる等の粗暴な扱いをしない 漏れ 溢れ 飛散などしないようにし みだりに粉塵や蒸気を発生させない 使用後は容器を密閉する 取扱い後は 手 顔等をよく洗い うがいをする 指定された場所以外では飲食 喫煙をしてはならない 休憩場所では手袋その他汚染した保護具を持ち込んではならない 取扱い場所には関係者以外の立ち入りを禁止する 安全取扱注意事項静電気放電 ( 有機物の蒸気を引火させうる ) を避けるために必要な措置をとる 個人用保護具を着用すること 皮膚 眼 衣服との接触を避ける 熱 火花 炎 ほかの発火源から離して保管すること ( 例 : 種火 電気モーター 静電気など ) 保管安全な保管条件保管条件直射日光を避け 換気のよいなるべく涼しい場所に密閉して保管する 安全な容器包装材料ガラス, ポリエチレン混触禁止物質強酸化剤 8. ばく露防止及び保護措置 設備対策屋内作業場での使用の場合は発生源の密閉化 または局所排気装置を設置する 取扱い場所の近くに安全シャワー 手洗い 洗眼設備を設け その位置を明瞭に表示する ばく露限界 化学名 日本産業衛生学会 管理濃度作業環境評価基準 米国産業衛生専門家会議 (ACGIH) TWA: 10 ppm OEL N/A STEL: 15 ppm ページ 3 / 8
64-19-7 TWA: 25 mg/m 3 OEL TWA: 10 ppm 保護具 呼吸器用保護具 有機ガス用防毒マスク 手の保護具 不浸透性保護手袋 眼の保護具 側板付き保護眼鏡 ( 必要によりゴーグル型または全面保護眼鏡 ) 皮膚及び身体の保護具 長袖作業衣, 保護長靴 適切な衛生対策 産業衛生および安全の基準に基づいて取り扱う 9. 物理的及び化学的性質 形状 色 無色 濁度 澄明 性状 液体 臭い 刺激臭 ph 融点 凝固点 16 C 沸点, 初留点及び沸騰範囲 118 C 引火点 43 C 蒸発速度 燃焼性 ( 固体 ガス ) 燃焼又は爆発範囲 上限 : 17.0 vol% 下限 : 4.0 vol% 蒸気圧 蒸気密度 2.07 比重 密度 1.049 溶解性 水, エタノール, ジエチルエーテル : 溶ける n-オクタノール / 水分配係数 -0.17 自然発火温度 427 C 分解温度 粘度 ( 粘性率 ) 動粘度 安定性安定性推奨保管条件下で安定 反応性危険有害反応可能性塩基と反応する 金属類を腐食する 避けるべき条件熱 炎 火花, 高温と直射日光, 静電気 スパーク混触危険物質強酸化剤危険有害な分解生成物一酸化炭素 (CO), 二酸化炭素 (CO2) 10. 安定性及び反応性 11. 有害性情報 急性毒性 化学名 経口 LD50 経皮 LD50 吸入 LC50 3310 mg/kg ( Rat ) 1060 mg/kg ( Rabbit ) 11.4 mg/l ( Rat ) 4 h ページ 4 / 8
化学名 急性毒性 ( 経口 ) 分類根拠 急性毒性 ( 経皮 ) 分類根拠 ラットのLD50 値 =3310 3530 ウサギのLD50 値 =1060 mg/kg mg/kg(patty(5th,2001) に基づ (PATTY (5th, 2001)) から区分 4と き JIS 分類基準の区分外 ( 国連分した 類基準の区分 5) とした 急性毒性 ( 吸入 - ガス ) 分類根拠 GHSの定義における液体である 化学名 急性毒性 ( 吸入 - 蒸気 ) 分類根拠 ラットの LCLo=16000 ppm(patty (5th, 2001) は区分 4あるいは区分外に相当することから分類できないとした なお 飽和蒸気圧濃度の 90%(20394.7ppmV * 0.90 = 18355ppmV) より低いので 分類にはガスの基準値を適用した 急性毒性 ( 吸入 - 粉塵 ) 分類根拠 急性毒性 ( 吸入毒性 - ミスト ) 分類根拠 皮膚腐食性及び皮膚刺激性化学名皮膚腐食性 刺激性分類根拠ウサギあるいはモルモットを用いた試験 (PATTY (5th, 2001) ACGIH(2004) において 刺激性の程度はばく露の濃度と時間に依存し 特に50~80% 以上の濃度では重度の熱傷と痂皮形成が観察されている かつ EU 分類ではC;R35であることから 区分 1とした なお phは1.0m=2.4 (Merck (14th, 2006)) である 眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性化学名重篤な眼損傷性分類根拠ウサギ眼に氷を適用直後に破壊的損傷を生じた (ACGIH (2004) こと 別の試験で10% 以上の濃度で永続的角膜損傷を伴う重度の刺激性を示した (IUCLID(2000) こと ヒトで誤って眼に入れてしまった後直ちに洗浄したにも拘らず角膜混濁や虹彩炎を起こし 上皮の再生に何ヶ月も要し特に角膜混濁は永続的であったとの症例報告 (PATTY(5th,2001) もあり 区分 1とした 呼吸器感作性又は皮膚感作性化学名呼吸器および皮膚感作性分類根拠呼吸器感作性 : による惹起に陽性反応を示した気管支喘息の患者や アルコールまたはにばく露されⅠ 型過敏性反応類似の反応を呈したヒトが報告されている (PATTY(5th,2001) またエタノールにアナフィラキシー反応とに即時型アレルギーを示したとの報告もある (HSDB(2005) しかし 以上の報告は極めて稀な症例であり またその他にヒトに対しての報告や動物による試験報告などはなくデータ不足のため分類できない なお 当該物質と喘息発作の関連性は否定できないため 取り扱いには十分な注意を要する 皮膚感作性 : 生殖細胞変異原性化学名変異原性分類根拠 in vivoの試験結果がないので分類できないとした in vitro 変異原性試験ではエームス試験およびCHO 細胞を用いた染色体異常試験でいずれも陰性の結果 (PATTY(5th,2001) が報告されている 発がん性化学名発がん性分類根拠 無水生産工場の大規模な疫学調査 (PATTY (5th, 2001)) が実施され 労働者 1359 人のコホートで癌による死亡を評価の結果 前立腺がんでの増加 (6 例 ) を除き全ての癌による死亡が減少した 前立腺がんによる死亡の解釈は困難と結論されている (PATTY (5th, 2001)) が いずれにしてもデータ不足のため分類できない 生殖毒性化学名特定標的臓器毒性 ( 単回ばく露 ) 生殖毒性分類根拠ラットを用い出産から18 日齢までばく露した試験 (PATTY (5th, 2001) およびマウスの器官形成期に経口投与した試験 (HSDB (2005) 授乳影響あるいは仔の発生に対する悪影響の記載はない しかし 交配前からのばく露による親動物の性機能および生殖能に及ぼす影響に関してはデータがないので分類できない ページ 5 / 8
化学名特定標的臓器毒性 ( 反復ばく露 ) 化学名吸引性呼吸器有害性化学名 特定標的臓器毒性 ( 単回ばく露 ) 分類根拠ヒトで氷または大量のを摂取後 播種性血管内凝固障害 重度の溶血 虚血性腎不全を起こした症例報告が複数あり (PATTY (5th, 2001) ACGIH(2004) 区分 1( 血液 ) とした また ヒトで吸入暴露による鼻 上気道 肺に対する刺激性の記載 (PATTY (5th, 2001)) ヒトが蒸気を吸入すると気道腐食性, 肺水腫が見られることがある との記述 (ICSC(J) (1997)) があり 実際に石油化学工場での事故によるばく露で気道閉塞と間質性肺炎を発症した報告 (ACGIH(2004) があるので区分 1( 呼吸器系 ) とした 特定標的臓器毒性 ( 反復ばく露 ) 分類根拠ラットに3% の被験物質を6ヶ月間胃内投与した試験で食道粘膜の慢性炎症がみられ (PATTY(5th,2001) また 職業ばく露により 労働者が胸焼けや便秘などの消化器症状の訴え (PATTY(5th, 2001) また 女性労働者 117 人の横断研究においてばく露を受けた労働者が対照に比べ慢性咳嗽 胸部ひっ迫 鼻カタル 副鼻腔炎の有病率が有意に高かったとの報告 (ACGIH(2004) もあるが いずれもデータ不足で分類できない 吸引性呼吸器有害性分類根拠 12. 環境影響情報 生態毒性 化学名 藻類 / 水生植物 魚 甲殻類 N/A LC50:Pimephales promelas 79 EC50: Daphnia magna 65000 mg/l 96 h ug/l 48 h その他のデータ 化学名 水生環境有害性 ( 急性 ) 分類根拠 水生環境有害性 ( 慢性 ) 分類根拠 甲殻類 ( オオミジンコ ) での48 時間 EC50 = 急速分解性があり (BODによる分解度: 65000μg/L(AQUIRE,2010) であることから 74%( 既存化学物質安全性点検データ ) かつ 区分 3とした 生物蓄積性が低いと推定される (log Kow=-0.17(PHYSPROP Database 2005) ことから 区分外とした 残留性 分解性 分解度 :74% bybod( 経産省既存化学物質安全性点検 ) 生体蓄積性 利用可能な情報はない 土壌中の移動性 利用可能な情報はない オゾン層への有害性 オゾン層破壊物質ではない 移動性 13. 廃棄上の注意 残余廃棄物廃棄は地域 国 現地の適切な法律 規制に則る必要がある 汚染容器及び包装廃棄は地域 国 現地の適切な法律 規制に則る必要がある ADR/RID( 陸上 ) 国連番号 UN2789 品名 Acetic acid, glacial 国連分類 8 14. 輸送上の注意 ページ 6 / 8
副次危険性 3 容器等級 II 海洋汚染物質 IMDG( 海上 ) 国連番号 UN2789 品名 Acetic acid, glacial 国連分類 8 副次危険性 3 容器等級 II 海洋汚染物質 MARPOL73/78やIBC コードに則っ利用可能な情報はない たバルクの輸送 IATA( 航空 ) 国連番号 UN2789 品名 Acetic acid solution 国連分類 8 副次危険性 3 容器等級 II 環境有害物質 15. 適用法令 国際インベントリー EINECS/ELINCS TSCA 収載収載 国内法規 消防法 危険物第四類第二石油類危険等級 Ⅲ 水溶性 毒物及び劇物取締法 労働安全衛生法 名称等を通知すべき危険物及び有害物 ( 法第 57 条の2 施行令第 18 条の2 別表第 9)No. 176 名称等を表示すべき危険物及び有害物 ( 法 57 条 施行令第 18 条 ) 危険物 引火性の物 ( 施行令別表第 1 第 4 号 ) 化審法 危険物船舶運送及び貯蔵規則 腐食性物質 ( 危規則第 3 条危険物告示別表第 1) 航空法 腐食性物質 ( 施行規則第 194 条危険物告示別表第 1) 海洋汚染防止法 施行令別表第 1 有害液体物質 Z 類物質 PRTR 法 輸出貿易管理令 16. その他の情報 引用文献および参照ホームページ等 NITE: 独立行政法人製品評価技術基盤機構 http://www.safe.nite.go.jp/japan/db.html IATA 危険物規則書 RTECS: Registry of Toxic Effects of Chemical Substances 中央労働災害防止協会 GHS モデル SDS 情報有機合成化学辞典 ( 社 ) 有機合成化学協会講談社サイエンティフィック化学大辞典共立出版等 免責事項このSDSはJIS Z 7253:2012に準拠しております 記載内容は通常の取扱を対象としたものであって他の物質と組み合わせるなど特殊な取扱いをする場合は使用環境に適した安全対策を実施の上ご利用ください 改訂日における最新の情報に基づいて作成されておりますが すべての情報を網羅しているものではありませんので新たな情報を入手した場合には追加又は訂正されることがあります また 安全な取扱い等に関する情報提供を目的としておりますので物性値や危険有害性情報などは製品規格書等とは異なりいかなる保証をなすものではありません 全ての製品にはまだ知られていない危険性を有する可能性がありますので取り扱いには十分ご注意ください GHS 分類はJIS Z7252(2014) に準拠している. *JIS: 日本工業規格 ページ 7 / 8
製品についてのご案内 新社名へ切替を行う間 旧社名のラベル表示がある製品がお手元に届く場合がございます 以上 ページ 8 / 8