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JIL 改正追補 xdw

東芝ライテック株式会社 照明器具個別制御システム T/Flecs ティーフレックス 2014年4月 T/Flecsは 照明器具を1台ごとにコントロールする照明制御シス きめ細かい制御で快適な視環境と省エネを実現します T/Flecs システムでは 照明器具ごとに通信機能を持たせることで それぞれの明

2017 年 6 月 1 日 階段灯で業界トップ ( 1) の高効率を達成 一体型 LED ベースライト id シリーズ階段灯に非常用照明器具を拡充 壁と天井で同じデザインが可能 品名 一体型ベースライト id シリーズシンプルセルコン階段灯非常用照明器具 品番数 8 機種 24 品番 希望小売価格

東芝 LED 照明報道発表会新商品発表 2

商業施設 店舗 飲食店様照明器具交換省エネ試算表参考例 PAGE1 試算結果 省エネ効果 ( 年間削減数値 ) 計算結果 省エネ削減率 65% 年間削減数値 10 年間累計削減額 年間使用電力 ( 省エネ ) 削減 217,967kwh 2,179,674kwh 年間使用電気料金 ( コスト ) 削

附属書1

Microsoft Word - ガイド114 doc

事例8_ホール素子

LG1H 形 高天井用 LED 照明 工場や倉庫の高天井に最適な LED 照明器具 108 形 /173W タイプ ( 水銀灯 400W 相当 ) ( メタルハライドランプ 250W 相当 ) 124 形 /482W タイプ ( 水銀灯 1,000W 相当 ) ( メタルハライドランプ 700W 相

(3) 中規模改修工事費 建設年代別にm2単価を設定する 大規模改修後及び改築後は 水準別にm2単価を設定し 冷房設備ありの場合は別途m2単価を設定して加算する 表 中規模改修工事費 大規模改修前 大規模改修後 改築後 中規模改修建設年代改築後改築後大規模改修後円 / m2従来改築一般施

「Hf86 ハイパワーシリーズ」用 FHF86 形蛍光ランプ「ハイパワーUV」の定格寿命を20,000 時間に延長して新発売

電球工業会ガイド 序文このガイドは 直管 LED ランプの性能表示 代替表示及び比較表示の方法を定めることによって 消費者の選択を容易にすることを目的に制定するものである 1. 適用範囲このガイドは 直管 LED ランプの性能表示 代替表示方法及び比較表示の方法について定める 2. 引用

CDMカタログ_ indd

Layout 1

LED 照明の種類 LED 照明は主に器具と光源が一体化したシーリングライトなどの LED 照明器具 と白熱電球や蛍光灯の光源部分を LED に置き替えた LED ランプ に分類されます ( 図 2-1) 省エネ性と環境性が重視され 公共建築物で使用された LED 照明器具の採用機種数は 2010

蛍光ランプのみを主光源とする照明器具のエネルギー消費性能の向上に関するエネルギー消費機器等製造事業者等の判断の基準等 平成 11 年 3 月 31 日通商産業省告示第 191 号 ( 廃止 制定 ) 平成 16 年 1 月 22 日経済産業省告示第 8 号 ( 一部 ) 平成 18 年 3 月 29

LED 道路 トンネル照明の設置に関する補完資料 Ⅰ LED 道路照明 ( 連続照明 ) の設置について 道路照明のうち連続照明の設計については 道路照明施設設置基準 同解説に基づき 性能指標 ( 規定値 ) 及び推奨値 ( 以下 性能指標等 という ) から所定の計算方法により設置間隔等を算出し

AKARI CLUB 2017

【HP公表 最終版の公表前確認修正有り】 北陸取組み(個票)

平成 27 年度補正予算 平成 29 年度エネルギー使用合理化等事業者支援事業 Ⅱ. 設備単位 設備別省エネルギー量計算の手引き 高効率照明 平成 29 年 5 月

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スライド 1

【配布資料】

外気カット制御 有 外気冷房制御 無 全熱交換器制御 有 ( 全熱交換効率 0.) 2 換気設備 室用途毎に基準設定換気風量 ( 換気回数 ) 基準設定全圧損失 標準的な送風機の送風機効 率 伝達効率 余裕率 モータ効率を定め これらを標準設備仕様とする 基準設定換気風量 : 設計者へのヒアリング調

スマートライフおすすめ BOOK P2_P 省エネ ネ エ 蓄 ネ 創エ! なるほど はじめに もう中学生! フ イ ラ ト ー マ ス が そ れが それ も くじ 地球温暖化と私たち 4 エネルギーと私たち 6 スマートライフ はじめよう スマートライフ 10 HEMS

ベースライトのスタンダード 色を自然に引き立てる Ra95 スタンダードタイプも光束維持率を向上 HIDタイプは約 6 万時間のロングライフ 1

導入が簡単で 点灯操作もワンタッチ 魅力的な空間照明による集客効果に加え 省 信号レスでラクラク導入 配線は電源線のみでOKの簡単施工 リニューアルにあわせた導入にもおすすめです 施工は電源線を接続するだけ 信号線の配線が不要 既設の蛍光灯器具を取り外して 電源 信号線の代わりに無線で接続信号線の配

平成 29 年度家庭部門の CO 2 排出実態統計調査の分析事例 ( 参考資料 ) 平成 31 年 3 月 環境省地球環境局 低炭素社会推進室 1 はじめに環境省は 家庭部門の詳細な CO 2 排出実態等を把握し 地球温暖化対策の企画 立案に資する基礎資料を得ることを目的に 平成 29 年度から 統

国等のグリーン購入推進による環境負荷低減効果等の評価について


線 線 配線 2 配線 配線 線 J WIDE シリーズ配線器具 線 リ 0 2W 0 8W 線

ウエダ本社_環境レポート_111007_04

加西市防犯灯 LED 化事業特記仕様書 1 事業の目的本事業は 電気料金の経費削減と 自治会の管理負担軽減 更には環境事業の推進の観点から市内の防犯灯約 3,350 灯の LED 化を図ることに加え 安全安心のまちづくりのため LED 防犯灯約 100 灯の新設を行うものである 2 適用範囲本仕様書

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店舗・オフィス用パッケージエアコン 室内ユニット「てんかせ2方向」シリーズを発売

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PowerPoint プレゼンテーション

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Microsoft Word 後藤佑介.doc

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5 ii) 実燃費方式 (499GT 貨物船 749GT 貨物船 5000kl 積みタンカー以外の船舶 ) (a) 新造船 6 申請船の CO2 排出量 (EEDI 値から求めた CO2 排出量 ) と比較船 (1990~2010 年に建造され かつ 航路及び船の大きさが申請船と同等のものに限る )

製品の特徴 日本 台湾共同研究開発 生産 国際規格準拠の防水 耐塩害 振動 防塵性能を有したLED 照明 自社電源 PSE 取得済 国際基準に基づいた資料 試験データの提出可能 錆防止加工はアメリカNASAを基準とした防錆塗料を使用 アジア圏では1 社だけの特殊光学レンズ技術を保有 Mercedes

Microsoft Word 印刷ver 本編最終no1(黒字化) .doc

羅臼町街路灯等 LED 化事業 公募型プロポーザル参加表明提出に伴う質問の 回答について 質 問 回 答 1 参加表明書の提出部数は 提出部数は1 部です 中道リース パナソニック 2 参加表明書も持参または郵送にて提出可能でしょうか 括弧内に配達確認ができるもので 平成 29 年 6 月 26 日

本手引きをご確認いただく前に 本手引きは 設備区分ごとの省エネルギー量計算方法の詳細について説明したものです 本手引きをご覧いただく前に 交付申請の手引き の 第 1 章 1-3 省エネルギー量計算について 及び 第 4 章 4-5 設備情報の登録 ~ 省エネルギー量計算の実施 で 本事業における省

世界の CO2 排出量と東京都 2013 年度は 東京 63.8 百万トン シンガポールフィンランドポルトガルスウェーデンデンマーク < 東京 < マレーシアベルギーオーストリア 2

Microsoft Word - ②(添付資料)家庭の夏期節電実態調査の結果について

業務用MPS

UR賃貸住宅の募集・入居に係る4つの新制度の実施について

資料1 :住宅(家庭部門)の中期の対策・施策検討

流通政策課関係団体配布資料 電球形 LED ランプにおける トップランナー規制について 平成 25 年 8 月資源エネルギー庁省エネルギー対策課 Ministry of Economy, Trade and Industry Agency for Natural Resources and Ener

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20.【大林組】 NEDO省エネフォーラム_口頭発表

슬라이드 1

店舗・オフィス用パッケージエアコン「省エネの達人プレミアム」新シリーズを発売

슬라이드 1

高天井用 LED 灯 2 水銀灯代替 LED 灯 80W/100W/120W 7,000~11,000 ルーメン TRS393-80W TRS W TRS W-EXT AC85V~AC264V 50/60Hz 消費電力 80W 100W 120W 力率 0.9 全光束 7,0

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T5 スリム管とインバータをとインバータを搭載搭載したコンパクトなしたコンパクトな棚下照明器具 省エネ T5 スリム管棚下照明器具 天井のベース照明及びスポットライトでは 棚と棚の間の商品まで光が届かず暗くなりがちです 商品を目立たさせる上で役に立つのがT5スリム管 ( 管径 15.5mm) を搭載

問題意識 民生部門 ( 業務部門と家庭部門 ) の温室効果ガス排出量削減が喫緊の課題 民生部門対策が進まなければ 他部門の対策強化や 海外からの排出クレジット取得に頼らざるを得ない 民生部門対策において IT の重要性が増大 ( 利用拡大に伴う排出量増加と省エネポテンシャル ) IT を有効に活用し

事例2_自動車用材料

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公共建築改善プロジェクト(仮)

PowerPoint プレゼンテーション

取組概要 ( 申請書からの転記 ) 全 般 排 出 量 の 認 識 取組名称 認証取得者名取組の概要 適用したカーボン オフセット第三者認証基準のバージョン認証の有効期間オフセット主体認証ラベルの使途 認証対象活動 認証番号 :CO 有効期間満了報告書受領済み 持続可能な島嶼社会の発展に

けいはんなエコシティ次世代エネルギー 社会システム実証プロジェクトにおける 電気のかしこい使い方プログラム の今夏の実施結果と今冬の実施概要について 平成 25 年 12 月 2 日関西電力株式会社三菱電機株式会社三菱重工業株式会社 関西電力株式会社 三菱電機株式会社 三菱重工業株式会社の 3 社は

CONTENTS

電解水素製造の経済性 再エネからの水素製造 - 余剰電力の特定 - 再エネの水素製造への利用方法 エネルギー貯蔵としての再エネ水素 まとめ Copyright 215, IEEJ, All rights reserved 2

( 考察 ) <アクションプラン策定時の排出係数を固定した場合の温室効果ガス排出量 > 環境モデル都市 の取組による温室効果ガス排出量の影響を適切に表現するため 毎年変動する排出係数の外部要因を排除する目的で アクションプラン策定時の排出係数を固定して推計した 電気排出係数 0.418kg-CO2/

見直し後11 基準相当1.64GJ/ m2年hh11 基準相当見直しH11 基準と見直し後の省エネ基準の比較について 住宅 建築物判断基準小委員会及び省エネルギー判断基準等小委員会平成 24 年 8 月 31 日第 2 回合同会議資料 1-1 より抜粋 設備機器の性能向上により 15~25% 程度省

家庭系パソコンの回収再資源化にかかる論点

PowerPoint プレゼンテーション

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LED ダウンライト 瞬時点灯 省電力 長寿命 発熱量が少ないから空調効率が上がります 定格消費電力 8W 12W 15W タイプ ISF-KR-GS08DL08-WW / CW ISF-KR-GS12DL12-WW / CW ISF-KR-GS15DL15-WW / CW ISF-KR-GS08D

PowerPoint プレゼンテーション

2-2 需要予測モデルの全体構造交通需要予測の方法としては,1950 年代より四段階推定法が開発され, 広く実務的に適用されてきた 四段階推定法とは, 以下の4つの手順によって交通需要を予測する方法である 四段階推定法将来人口を出発点に, 1 発生集中交通量 ( 交通が, どこで発生し, どこへ集中

平成 27 年度補正予算中小企業等の省エネ 生産性革命投資促進事業費補助金 設備別省エネルギー効果計算の手引き 省エネルギー効果計算について 平成 28 年 7 月 2.0 版

平成17年度 マスターセンター補助事業

東洋インキグループの環境データ(2011〜2017年)

AM部会用資料(土木・建築構造物)

すべての事業者 ( 企業 ) の責務 省エネ法第 3 条告示第 57 号エネルギーの使用の合理化に関する基本方針 1 工場等においてエネルギーを使用して事業を行う者が講ずべき措置 (1) 工場等においてエネルギーを使用して事業を行う者は 次の各項目の実施を通じ エネルギー消費原単位の改善を図るものと

事業者概要 会社名 : 株式会社伸和 住所 : 新潟県新潟市西蒲区金池 10 業種 : プラスチック製品製造業 資本金 : 5,300 万円 従業員数 : 66 人 設立年月日 : 平成 21 年 12 月 28 日 代表者名 : 代表取締役 山本和伸 経営理念 : 生活のさまざまなシーンで あなた

製品の特徴 日本 台湾共同研究開発 生産 の防水 耐塩害 振動 防塵性能を有したLED 照明 自社電源 PSE 取得済 国際基準に基づいた資料 試験データの提出可能 錆防止加工はアメリカNASAを基準とした防錆塗料を使用 アジア圏では 社だけの特殊光学レンズ技術を保有 Mercedes-Benz L

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資料3-1 温室効果ガス「見える化」の役割について

CLARTE <クラーテ>Pシリーズ 直管形LEDランプ

排出削減事業計画 排出削減事業の名称 : ロイヤルホテル高効率照明化への更新プロジェクト 排出削減事業者名 : 大和リゾート株式会社 排出削減事業共同実施者名 : 大和ハウス工業株式会社 その他関連事業者名 : 1

事業の目的 * 本補助金を申し込むに至った経緯 ( 何故設備自体の入れ替えを選択しなかったか等 ) を記入する 設備を導入して7 年経過し 最新の設備と比較すると性能が低下し 経年劣化もあり電力料金の負担が増加している 設備全体の入替も検討したが予算の関係上困難であると判断した 経年劣化した空調ファ

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1. 公募の目的本州四国連絡高速道路株式会社では 神戸淡路鳴門自動車道 瀬戸中央自動車道及び西瀬戸自動車道の海峡部道路照明施設について 施設更新時に既存のポール照明方式から維持管理が容易な低位置 ( 高欄 ) 照明方式に移行し 整備費及び維持管理コストの改善を図ることを検討しています よって 低位置

1. 研究背景 目的 2. 使用機器 3. 橋梁点検システム 4. 選定橋梁 5. 安全対策 橋梁点検フロー 6. 計測結果 計測条件 7. まとめ - 2 -

LEDinestra NEW DESIGN

三建設備工業つくばみらい技術センター汎用機器を用いた潜熱処理システムの運転実績

表紙1_4

Transcription:

概要概要照明器具における LCCO2,LCC 削減のケーススタディとして, 廊下部分での共用照明として広く活用されはじめている LED ダウンライトの検討結果について報告する 検討条件検討モデル < 共用廊下部 > 平面プラン :2.0m 32.0m 天井高さ :2.4m 設定照度 : 床面平均照度 150lx 器具形式 : ダウンライト図 1 検討モデルの照度分布図 ( ケース b)) 計算方法 器具台数平均照度法により a) は 30 台 b)c)d) は 20 台とする ( 計算過程は割愛 ) ケース a)1550lm 30 台 照明率 0.29 保守率 0.7/ 室面積 150lx 省エネ率の算出参考文献 1) の省エネルギー率を採用して計算する センサは照明器具に内蔵し 一台ごと制御する 在 / 不在制御省エネルギー率 =(1-( 設定された調光時の消費電力 )/( 最大消費電力 )) (1- 人感センサ感知時間率 )=25% 人感センサ感知時間率は 国土交通省の実態調査から約 25~60% という結果が得られており 効果値を小さく考え 約 60% とする 総合省エネルギー率ケースc) の省エネ率 = 在 / 不在制御による省エネ率 =0.25 25% 検討ケースこれまで一般的であった FHT 蛍光灯 ( ケース b)) を標準とし, 比較のため FDL 蛍光灯 ( ケース a)) も加える LED 照明については, 同数でほぼ同照度となるよう平成 25 年度公共型番から選定した ケースa): 蛍光灯ダウンライト FDL 27W ケースb): 蛍光灯ダウンライト FHT 32W ケースc):LEDダウンライト 14.7W ケースd):LEDダウンライト 16.9W + 人感センサ 検討結果 LCCO2 LCCO2 の評価結果を図 2 に示す LCCO2 は, 運用時に消費する電力が大半を占めている LED は消費電力が小さく, ケース b) に比べ半分程度となっている また, ケース c) とケース d) の差が僅かであり, このケースではセンサによる省エネ率とセンサ自体の消費電力が見合いとなりエネルギー削減には効果が少ない結果となった 年間点灯時間:3,000 時間 / 年 ランプ寿命(FDL 蛍光灯 ):6,000 時間 (FHT 蛍光灯 ):10,000 時間 人感センサによる省エネ率:25% 修繕周期:10 年 (LED 照明にも適用 ) 修繕率 :20% (LED 照明にも適用 ) 更新周期:20 年 (LED 照明にも適用 ) 器具単価: ケース a) は前回報告時の金額ケース b) は 2013/09 建設物価その他は 2014/03 建設物価による LED の製造者公称値は, 寿命 40,000 時間のものが多いが, 試算上 20 年は交換がないものとした LCC 図 2 LCCO2 の比較検討結果 (FDL,FHT,LED,LED+ 人感センサ ) 3-1

LCC の評価結果を図 3 に示す まず, 従来照明群 ( ケース a),b)) と LED 群 ( ケース c),d)) の比較では, 運用段階での電力消費が少ないことから,LED 群のほうが LCC を低く抑えられていることが分かる 一方 LED 群の中での比較として, ケース d) は, ケース c) よりも LCC が高くなっている その理由は, 建設時と更新時のコストである ケース d) の人感センサ付き LED ダウンライトは, 他のケースの器具に比べ約 1.5 倍程度コストが高い 前述のようにエネルギーの大幅削減が見込めない中 建設, 更新のインパクトが大きい結果となった 図 4 単位設備電力 [Wh/h m2 ] ここでは, ケース c) と d) がそれぞれ 4.6,4.0 と極めて小さい値となっている この値は, ケース b) の 10.6 を基準として考えた場合, 60% 程度まで低減されていることを示しており, センサの有無にかかわらず,LED による省エネルギー効果の大きさを表すものとなった 図 3 LCC の比較検討結果 (FDL,FHT,LED,LED+ 人感センサ ) 留意事項人感センサ付は 取付場所によって 点灯保持時間の選定が必要である ( 例 : 通路 階段 10 秒 トイレ 6 分等 ) また 器具を傾斜天井に取付けた場合 検知感度が鈍くなり パーティション等の遮へい物がある場合は検知できない 人感センサ 1 台で照明器具 4~5 台を一括制御する方法もあるが 部屋の出入口の位置等を考慮して センサの死角がないように配置する事が必要である その他の検討事項運用の省エネ効果を考慮した単位設備電力 [Wh/h m2] を図 4 に示す トピックス <LED 照明の普及状況 > 近年の LED 照明の普及状況は目覚しいものがあり,2014 年度の照明器具出荷数量ベースでは約 75% が LED 照明となっている ( 日本照明工業会自主統計による ) 一例として, これまでオフィス共用部 ( 廊下等 ) のダウンライト用光源として主流であったコンパクト蛍光灯 (FHT など ) のほとんどが LED 照明に置き換わりつつあり, 公共施設用照明器具標準 (JIL5004) でも 2013 年版より蛍光灯 HID ダウンライトを廃止し LED 機種への全面シフトを図っている < 照明制御について > 人感センサによる在室検知, 明るさセンサによる昼光利用や初期照度補正などの制御手法は, 無駄な照明エネルギーの削減に寄与し, その効果量への期待は大きい これらをパッシブな照明制御と呼ぶとすると, 今後は更に電力デマンド低減等を対象としたアクティブな照明制御も必要になる可能性がある 近年の LED 照明の普及により, 従来の省エネ中心の制御から調色等の照明の質に関する制 3-2

御も可能になってきている 電気設備学会では,2015 年から 建築照明設備の IT 化に対応した設計 施工手法の調査研究委員会 を立ち上げており, ハードウェア, ソフトウェア両面での研究成果に期待が持たれる < ブルーライトの影響について > LED 照明の普及に伴い, 青色光 ( ブルーライト ) により光化学的に細胞が損傷する生理的障害 ( 青色光網膜傷害 ) が発生する可能性が指摘されており, 近年その研究が活発になってきている 日本照明工業会, 日本照明委員会,LED 照明推進協議会 (JLEDS), 照明学会の照明関連 4 団体は調査を実施し, その結果 1) をとりまとめた これらは個人差もあって定量化は難しいと言われているが今後の研究成果に注目していきたい 1) 日本照明工業会, 日本照明委員会,LED 照明推進協議会, 照明学会 : LED 照明の生体安全性について H26 年 10 月 1 日版 http://www.jlma.or.jp/information/ledbluelight. pdf 2) 日本照明工業会 : 直管 LED ランプ使用上のご注意 http://www.jlma.or.jp/shisetsu_renew/anzen/an zen4.html 3) 日本照明工業会 : 水銀に関する水俣条約 の国内担保状況について H27 年 9 月 15 日版 < 直管 LED ランプについて > 従来の蛍光ランプと口金形状, 長さなど構造的に互換性をもたせた 直管 LED ランプ が多くの事業者より販売されているが, 既設の蛍光灯照明器具との組合せで, 安全面, 寿命面, 光学面等で問題が発生している 既存照明器具の G13 口金から給電する方式は電気用品安全法技術基準に不適合となる恐れがある 従って器具全体を LED 照明に交換するかソケットを GX16t-5 または R4 などの口金に交換する必要がある 詳細は日本照明工業会ホームページ 2) を参照されたい < 水銀条約について > 2013 年 10 月 10 日, 水銀による汚染防止を目指した 水銀に関する水俣条約 3) ( 水銀条約 ) が, 国連環境計画 (UNEP) の外交会議で採択 署名された 今後, 水銀を使った製品 ( 水銀ランプなど ) の製造や輸出入が制限されていくことが予測される 参考文献 出典 3-3

データシート (LCCO2 LCC 計算結果 ) ケース a) ケース b) ケースc) ケースd) 比較ケース LEDダウンライト LEDダウンライト備考 FDL27-1DL(1990) FHT32-1DL ( 一体型 ) 人感センサ付 ( 一体型 ) 高効率照明 省エネルギー項目 明るさ連動制御人感連動制御 省エネ率 0% 0% 0% 25% 器具工業会技術資料 130- 対象面積 64.0m2 64.0m2 64.0m2 64.0m2 32m 2m 設計照度 150lx 150lx 150lx 150lx 点灯時間 3,000 時間 3,000 時間 3,000 時間 3,000 時間委員会共通条件 ランプ寿命 6,000 時間 10,000 時間 40,000 時間 40,000 時間 電力料金 ( 基本 ) 1,638 円 1,638 円 1,638 円 1,638 円委員会共通条件 計 電力料金 ( 従量 ) 15.83 円 /kwh 15.83 円 /kwh 15.83 円 /kwh 15.83 円 /kwh 委員会共通条件 算 評価対象期間 65 年 65 年 65 年 65 年 LCCデータベース 条 修繕周期 10 年 10 年 10 年 10 年 LCCデータベース 件 修繕率 20% 20% 20% 20% LCCデータベース 更新周期 20 年 20 年 20 年 20 年 LCCデータベース 更新費用率 98.0% 98.0% 98.0% 98.0% LCCデータベース 照明器具 CO2 原単位 8.360kg-CO2/kg 8.360kg-CO2/kg 8.360kg-CO2/kg 8.360kg-CO2/kg H17 年ライフサイクルコストの計算法 ランプ 14.021kg-CO2/kg 14.021kg-CO2/kg 14.021kg-CO2/kg 14.021kg-CO2/kg H17 年ライフサイクルコストの計算法 需要端電力 0.406kg-CO2/kWh 0.406kg-CO2/kWh 0.406kg-CO2/kWh 0.406kg-CO2/kWh 委員会共通条件 形式 FDL27W1 灯 FHT32W1 灯 LEDダウンライト LEDダウンライト 消費電力 32W 34W 14.7W 16.9W 力率 98% 器具単価 13,900 円 17,500 円 18,200 円 30,900 円建設物価 2014/03で見直し 器具重量 1.3kg 1.0kg.8kg 1.0kg 照明器具 ランプ単価 810 円 960 円 0 円 0 円建設物価 2014/03で見直し ランプ重量 0.080kg 0.095kg 0.000kg 0.000kg 台数 30 台 20 台 20 台 20 台 設備電力 1.0kW 0.7kW 0.3kW 0.3kW 単位設備電力 15.0W/ m2 10.6W/ m2 4.6W/ m2 4.0W/ m2 年間消費電力量 2,880kWh 2,040kWh 882kWh 761kWh 省エネルキ ー率 電力量削減量 -840kWh 0kWh 1,158kWh 1,280kWh 電力量削減率 -41.2% 0.0% 56.8% 62.7% 更新回数 2 回 2 回 2 回 2 回 修繕回数 3 回 3 回 3 回 3 回 建設 326kg-CO2 167kg-CO2 134kg-CO2 167kg-CO2 イニシャルCO2 運用 [ ランプ ] 976kg-CO2 432kg-CO2 kg-co2 kg-co2 ランニングCO2 運用 [ 電力 ] 76,003kg-CO2 53,836kg-CO2 23,276kg-CO2 20,070kg-CO2 ランニングCO2 LCCO2 修繕 /65 年 196kg-CO2 100kg-CO2 80kg-CO2 100kg-CO2 更新 /65 年 639kg-CO2 328kg-CO2 262kg-CO2 328kg-CO2 合計 78,140kg-CO2 54,862kg-CO2 23,752kg-CO2 20,665kg-CO2 年平均 1,202kg-CO2/ 年 844kg-CO2/ 年 365kg-CO2/ 年 318kg-CO2/ 年 単位面積当たり 18.78kg-CO2/ m2 年 13.19kg-CO2/ m2 年 5.71kg-CO2/ m2 年 4.97kg-CO2/ m2 年 LCCO2 比率 142% 100% 43% 38% 建設 417 千円 350 千円 364 千円 618 千円イニシャルコスト 運用 [ ランプ ] 705 千円 311 千円 0 千円 0 千円ランニングコスト 運用 [ 電力 ] 4,030 千円 2,855 千円 1,234 千円 1,158 千円ランニングコスト 修繕 /65 年 250 千円 210 千円 218 千円 371 千円 LCC 更新 /65 年 817 千円 686 千円 713 千円 1,211 千円 合計 6,220 千円 4,412 千円 2,530 千円 3,358 千円 年平均 96 千円 / 年 68 千円 / 年 39 千円 / 年 52 千円 / 年 単位面積当たり 1,495 円 / m2 年 1,061 円 / m2 年 608 円 / m2 年 807 円 / m2 年 LCC 比率 141% 100% 57% 76% コスト IC/ RC (a) ベース ) 基準 -2.78 年 -0.98 年 3.65 年 回収年数 IC/ RC (b) ベース ) 基準 0.47 年 8.68 年 器具合計 417 千円 350 千円 364 千円 618 千円イニシャルコスト 単位面積当たり 6,516 円 / m2 5,469 円 / m2 5,688 円 / m2 9,656 円 / m2 IC コスト低減率 119.1% 100.0% 104.0% 176.6% ランプ必要本数 0.446 本 / 台 年 0.249 本 / 台 年 0.000 本 / 台 年 0.000 本 / 台 年 年間ランプ必要本数 13.385 本 / 年 4.985 本 / 年 0.000 本 / 年 0.000 本 / 年 年間ランプ分 11 千円 / 年 5 千円 / 年 0 千円 / 年 0 千円 / 年ランニングコスト年間電力量分 62 千円 / 年 44 千円 / 年 19 千円 / 年 18 千円 / 年基本料金含む RC 年間合計 73 千円 / 年 49 千円 / 年 19 千円 / 年 18 千円 / 年 単位面積当たり 1,138 円 / m2 年 761 円 / m2 年 297 円 / m2 年 278 円 / m2 年 コスト低減率 149.6% 100.0% 39.0% 36.6% 3-4

計算根拠 計算条件 器具条件 器具形状 ケース a) ケース b) ケース c) ケース d) FDL27-1DL(1990) FHT32-1DL LED ダウンライト ( 一体型 ) LED ダウンライト人感センサ付 ( 一体型 ) 間口 32m 32m 32m 32m 奥行 2m 2m 2m 2m 対象面積 64.0m2 64.0m2 64.0m2 64.0m2 設計照度 150lx 150lx 150lx 150lx 高さ 2.4m 2.4m 2.4m 2.4m 計算面高さ 0m 0m 0m 0m 反射率 70/50/10 70/50/10 70/50/10 70/50/10 台数 30 台 20 台 20 台 20 台 点灯時間 3,000 時間 3,000 時間 3,000 時間 3,000 時間 省エネ率 0% 0% 0% 25% 形式 FRS13-D271 FRS22-H321 LRS1-1400LM LDS-LRS1-1400LM 消費電力 32W 34W 14.7W 16.9W 器具単価 13,900 円 17,500 円 18,200 円 30,900 円 器具重量 1.3kg 1.0kg.8kg 1.0kg ランプ形式 FDL27EX-N FHT32EX-N - - ランプ単価 810 円 960 円 0 円 0 円 ランプ重量 0.080kg 0.095kg 0.000kg 0.000kg ランプ寿命 6,000 時間 10,000 時間 40,000 時間 40,000 時間 3-5

照度分布図 ケース a) FDL27-1 DL ケース b) FHT32-1 DL 3-6

ケース c) LED ダウンライト ( 一体型 ) ケース d) LED ダウンライト人感センサ付 ( 一体型 ) 3-7