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Transcription:

第 2 部農産物直売所実態調査まとめ 第 1 章 市内農作物の生産状況 第 2 章 農産物直売所の実態

第 1 章市内の農作物の生産状況 1. 村山市内アンケート調査について 市内の米作農家 2,485 件を対象に 農作物の生産状況と直売所に関するアンケート調査を実施しました ( 平成 27 年 7 月 ) (1) 調査対象件数と回答数 対象件数 2,485 件 回答件数 550 件 農業形態 有効回答率 22% (2) 農業の形態と農作物の品目について 専業農家 31% 1 農業形態 有効回答数 478 件 兼業農家 69% 専業農家 148 件兼業農家 330 件 2 生産している農作物の品目と生産農家の件数豆 穀物類 533 件果実類 316 件 果菜類 232 件葉茎菜類 138 件 菌 山菜類 2% 農作物の生産件数 果実類 23% 果菜類 17% 花卉 1% 芋 根菜類 116 件菌 山菜類 26 件花卉 15 件 芋 根菜類 8% 葉茎菜類 10% 肉類 0% 豆 穀物類 39% 肉類 1 件 市内で栽培されている農作物は 水稲の他 サクランボを栽培している農 家が多いことが分かります その他 スイカ なす きゅうり 白菜 大 根 リンゴが多く栽培されています ( 別紙 1-1 p41,42 参照 ) -33-

2. 農産物直売所への意向 (1) 新しい直売所の必要性について 有効回答率 90% 必要でない 34% 新たな直売所の必要性 必要である 66% 必要でない 34% 必要である 66% また 新しい直売所への要望は次のとおりです 寒河江市の アグリランド や東根市の よってけポポラ のような活発で魅力的な施設の運営がよい 市民なら誰でも持ち寄って売ることができ 買い物ができるのはもちろんのこと 子供の遊び場があるなど 若い人が魅力を感じる施設が良い 農業者に資本力は望めないと思うので 資本力のある企業や公的企業 第 3 セクターに運営をお願いしたい (2) 新しい直売所への出品の意向について 新たな直売所への出品の意向 有効回答率 94% 出品したい 20% 出品したくない 45% どちらともいえない 35% どちらともいえない 35% 出品したい 20% 出品したくない 45% 具体的な話がないためどちらともいえない と回答した場合もあったため 実際に直売所が開設されれば出品を望む農家は増加する可能性があります なお 出品したい品目はサクランボを中心とした果実類 スイカ等の果菜類 米 大根や里芋等の根菜類です ( 別紙 1-2 p43,44 参照 ) -34-

(3) 既存の直売所に出品している農家について 生鮮品 有効回答率 96% 出品している 11% 生鮮品を出品しているか 出品している 11% 出品していない 89% 生鮮品を出品する頻度は週に 2,3 回 又はほぼ毎日出品するとの回答が 出品していない 89% それぞれ 23% です 加工品有効回答率 94% 出品している 2% 出品していない 98% 加工品を出品しているか 出品している 2% 加工品を出品する頻度は ほぼ毎日 または週に 2,3 回出品するが 29% 出品していない 98% です (4) ネット販売について ネット販売への意向 有効回答率 94% 販売したい 8% 販売したくない 55% どちらともいえない 37% どちらともいえない 37% 販売したい 8% 販売したくない 55% なお ネットで出品したい品目はスイカ 里芋 りんご 米などです ( 別紙 1-3 p45 参照 ) -35-

第 2 章農産物直売所の実態 1. 市内の農産物直売所の現状 村山市内で活動している直売所は 村山市内直売所一覧 ( 別紙 2 p46 参照 ) のとおり 6 件ですが その他 定期的に農産物を持ち寄り開催される産直市や 地元のお母さん方が地区内むけに運営している直売所もあります なお 常設市の中でも大規模に営業しているところはなく 中規模または小規模の営業です (1) 運営形態について市内 6 件の直売所を調査したところ 経営責任と運営を産直の会が行う場合が多いです 建物の維持管理については 既存の施設の一部を利用し 賃貸料として販売手数料から施設使用料を支払う場合もあれば 地域活性化のため使用料が課されない場合もあります 単位 : 件 運営形態 産直の会 株式会社 公社 農協 個人 行政 経営責任 4 0 0 1 1 0 運営 4 0 0 1 1 0 維持管理 2 1 1 1 0 1 産直の会は任意組合 (2) 営業形態について 通年営業している直売所を常設市 営業する時期に定めがあるものを定期 市として 市内の直売所 6 件中 常設市は 4 件 定期市は 2 件です 常設市の関係者の意見は 通年営業しているものの冬期間は売るものが少 なく 赤字になってしまうが存在を忘れられないために営業しているとのこ とです -36-

(3) 客層について市内の直売所 6 件に聞き取り調査を行ったところ 地元住民が主に利用する直売所が 4 件 観光客が主に利用する直売所は 2 件です 観光客が主に利用する直売所は 幹線道路に面している直売所や 観光地 ( そば街道 ) への途中にある直売所で これらには県外からの観光客も利用しやすいという立地面での好条件があります (4) 売上げについて市内 6 件の直売所のうち回答があった 5 件中 設立当初と比べ売り上げが増加したと答えた直売所は 3 件 減少したと答えた直売所は 2 件です 売上げの金額は 一部の直売所を除き年間数百万円程度です (5) 主な販売品目について季節ごとの主な販売品目については 春の山菜や葉菜から始まり 夏はサクランボとスイカ きゅうりをはじめとした果菜 秋は果物と根菜 キノコ 冬はハウス栽培の葉菜と手作りの郷土菓子ですが 冬季の品目はほかの季節に比べ乏しいです 春 ワラビタケノコ サクランボスイカ 夏 コシアブラ きゅうり イチゴ かぼちゃ アスパラガス なす トマト くきたち菜 さやいんげん モモ ブドウ ほうれん草 プルーン リンゴ 小松菜 ラ フランス くじら餅 里芋 大根 白菜 冬 青菜 舞茸原木ナメコ 秋 -37-

販売品目の特徴については次の通りです 野菜と果実が中心になっている 加工品を販売しているものの 主要な販売品になっているとはいえない 山間部など果樹を栽培できない地区もあるため 直売所によって販売する品目に違いがあり 直売所間では競合しない 旬を迎えた山菜や果菜類は供給過多となり 直売所内で競合する 冬は生鮮野菜が不足することにより販売品目が減少する (6) 直売所が抱える問題点について直売所が抱える問題点は以下の 4 つが挙げられます 1 季節によって販売品目が減少する 2 売上が減少してきている 3 毎日営業したいが 店番を雇えない 4 無人販売は盗難や料金不足の被害にあいやすい そのほか 直売所に関する農家の悩みとして次の 2 つが挙げられます 5 直売所に持って行っても経費がかかるわりに売れない 6 一人で農業しているのでいつまで出品できるかわからない ( 農業の担い手不足 高齢化 ) -38-

2. 県内 県外の農産物直売所の現状 山形県内と県外の視察調査を行った直売所は 山形県内視察直売所一覧 ( 別紙 3 p47~49 参照 ) 県外視察直売所一覧 ( 別紙 4 p50~52 参照 ) のとおりです また インターネットで調査した直売所一覧 ( 別紙 5 p53 参照 ) をまとめました 農家の団体 または行政が主体となり 道の駅開設や地元の物産を PR する目的で直売所を立ち上げた場合が多いです そのほか 民間の株式会社が増益を見込んで開設する場合もあります (1) 運営形態について村山市外 山形県外の直売所 41 件を調査した結果 株式会社が経営責任と運営 建物の維持管理を行う場合が多いですが 株式会社には民間の株式会社のほか 農業者が立ち上げた会社や 自治体が出資する第 3 セクターも含まれます 農業者が立ち上げた農事組合法人や 任意組合である産直の会が経営責任と運営を行い 行政が建物の維持管理を行う場合もあります その場合 行政側に施設使用料を支払うことが多いです また 運営を行う株式会社等に行政が指定管理料を支払う場合もあります 単位 : 件 運営形態産直の会株式会社農協行政法人 経営責任 3 19 8 0 6 運営 6 17 8 0 5 維持管理 1 12 8 13 2 (2) 営業形態について 市外 県外 53 件の直売所を調査した結果 ( インターネット調査を含む ) 通年営業している常設市は 53 件です 通年営業していますが 冬季の営業時間を短縮する場合が多いです -39-

(3) 客層について 幹線道路を利用する観光客や 隣接する温泉施設の入浴客の利用を見込んだ直売所が多いですが 地元住民が主に利用する地域密着型の商店の役割を果たす直売所もあります (4) 売上げについて 市外 県外の直売所 12 件に聞き取り調査を実施したところ 設立当初と比べ売り上げが増加したと答えた直売所は 8 件 減少したと答えた直売所は 4 件です 減少した理由として 震災後の風評被害や 幹線道路の利用状況の変化による交通量の減少を挙げています 売上げの金額は 年間で数千万円から数億円 直売所の規模や立地条件の良さだけでなく 農業者をはじめとする運営側の熱意が実を結んでいます (5) 主な販売品目について 主な販売品目については 村山市の季節ごとの販売品目とほぼ同じですが 県外の直売所では果物の販売が少なくなっています 自治体によっては そら豆やモロヘイヤなどの野菜を特産品とし さらに麺や菓子といった加工品にして六次産業化を行っています また 自治体等が積極的にパイプハウスへの助成を行った結果 冬でも葉物野菜が豊富な直売所もあります (6) 直売所が抱える問題点について直売所が抱える問題点として以下の 2 つが挙げられます 1 交通事情の変化や競合店の出現による売上減 2 会員の減少 ( 農家の高齢化 後継者難 ) -40-