第1 審査会の結論

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非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

( 別紙 ) 答申 : 行文第 24 号 諮問 : 行文第 24-1 号 答申第 1 審査会の結論実施機関が行った本件不開示決定処分については適正であったと認める 第 2 諮問事案の概要 1 行政文書の開示請求異議申立人は 平成 24 年 5 月 7 日 奈良市長 ( 以下 実施機関 という ) に

諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声

諮問庁 : 株式会社日本政策金融公庫諮問日 : 平成 28 年 2 月 8 日 ( 平成 28 年 ( 独個 ) 諮問第 3 号 ) 答申日 : 平成 28 年 4 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 独個 ) 答申第 1 号 ) 事件名 : 本人に関する融資審査の検討資料の不訂正決定に関する件

別紙 答申 1 審査会の結論 委託事業者の企画提案書 及び 選考会議の資料 について行われた部分公開の決定は 妥当である 2 異議申立ての趣旨 (1) 異議申立人 ( 以下 申立人 という ) は 神戸市情報公開条例 ( 以下 条例 という ) に基づき 以下の公開請求 ( 以下 本件請求 という

総務省が所管する地方税法ではなく 財務省が所管する国有財産法の適用を受けるとのことであり 実施機関の本件決定は失当である (2) 本件は 国税庁からの教示による公文書公開請求であり これを実施機関が非公開決定するとは言語道断である (3) 尖閣諸島の国有化は 日本と中国の外交問題に発展していることも

録された保有個人情報 ( 本件対象保有個人情報 ) の開示を求めるものである 処分庁は, 平成 28 年 12 月 6 日付け特定記号 431により, 本件対象保有個人情報のうち,1 死亡した者の納める税金又は還付される税金 欄,2 相続人等の代表者の指定 欄並びに3 開示請求者以外の 相続人等に関

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

答 申 第 1 審議会の結論名古屋市長 ( 以下 実施機関 という ) が 本件異議申立ての対象となる保有個人情報を一部開示とした決定は 妥当である 第 2 異議申立てに至る経過 1 平成 23 年 12 月 21 日 異議申立人は 名古屋市個人情報保護条例 ( 平成 17 年名古屋市条例第 26

ウ 特定個人 a に訂正してほしいとは, 私は書いてない これも日本年金機構の単純ミスなのか? それとも他に理由があるのか? 事実に基づいて, 説明を求める 私の公共職業安定所における氏名は, カタカナの 特定個人 b のスペースなしで管理されている 私の資格画面も氏名欄はカタカナである 国民年金保

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異議申立てしていますが, 協会 ( 原文ママ ) として黙認しています 本件に関しても, 諮問庁は国のトップなのだから, もっともっと労働問題に積極的に取り組み, 労基法厳守で, 場合により, 行政処分すべきである 警察なら, スピード違反すれば即行政処分されますが, 労基法では, 基本強い行政処分

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

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諮問庁 : 防衛大臣諮問日 : 平成 28 年 2 月 25 日 ( 平成 28 年 ( 行情 ) 諮問第 192 号 ) 答申日 : 平成 29 年 1 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 行情 ) 答申第 694 号 ) 事件名 : 洋上で不慮の遭遇をした場合の行動基準 運用上の留意事項等に

11総法不審第120号

大情審答申第 号

ている しかしながら 本件処分は条例の理念と条文の解釈運用を誤った違法なものであり 取り消されなければならない ⑶ 条例第 7 条第 1 項本文は 個人情報の外部提供の原則禁止を規定している また 同条同項ただし書の趣旨は 単に外部提供の原則禁止規定を解除したにとどまる すなわち 当該法令等が存在す

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19 条の4 第 2 項の規定により, 特別職の公務員であるから, 本件不開示情報は, 公務員としての職務遂行情報であり, 精神保健指定医が, 客観的な生体検査もなく, ただその主観に基づいて, 対象者を強制入院させることができるという性質の資格であること, 本件開示請求に係る精神保健指定医らが対象

査請求人 ) が 平成 5 年分所得税確定申告書 ( 以下 本件請求保有個人情報 1 という ) の開示を求めるものである 処分庁は, 本件開示請求に対し, 本件請求保有個人情報 1は文書保存期間 (7 年 ) が満了し, 既に廃棄しているとして, 平成 27 年 12 月 2 2 日付け特定記号第

1 審査会の結論平成 30 年 1 月 12 日付けで審査請求人が行政文書公開請求した 深沢地域整備事業に関し J R 東日本の要望 条件 要請 意向等の文書 ( 復命書含む ) 及び前記の記載がある文書 に対して実施機関鎌倉市長が平成 30 年 3 月 12 日付けで行った行政文書一部公開決定処分

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

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取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない

情報公開に係る事務処理規則 ( 平 18 規則第 16 号平成 18 年 8 月 1 日 ) 改正平 19 規則第 52 号平成 19 年 9 月 21 日平 26 規則第 2 号平成 26 年 5 月 13 日平 26 規則第 22 号平成 27 年 3 月 31 日 第 1 章総則 ( 目的 )

Taro-答申第64号

く, 未支給年金受給権者の個人情報の開示を求めているとして, 法 12 条 自己を本人とする開示を請求することができる に当たらないため, 開示することはできないことを伝え, 取り下げの意思を確認した しかしながら, 異議申立人は, 不開示である旨の正式な回答がほしいとして, 開示請求を続けたもので

の対象として 人事院事務総長引継書 を特定し, 同年 9 月 29 日付け行政文書開示決定通知書を審査請求人に送付した 2 審査請求人が主張する本件審査請求の趣旨及び理由審査請求人は, 事務引継書が1 名分しか存在しないという決定は不自然である, 他の職員についても事務引継書がなければ, 前任者から

答申第203号(公表用)

が成立するが 本件処分日は平成 29 年 3 月 3 日であるから 平成 24 年 3 月 3 日以降 審査請求人に支給した保護費について返還を求めることは可能であ る 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件処分に係る生活保護

Microsoft Word - 答申第141号.doc

ら退去を迫られやむを得ず転居したのであるから本件転居費用について保護費が支給されるべきであると主張して 本件処分の取消しを求めている 2 処分庁の主張 (1) 生活保護問答集について ( 平成 21 年 3 月 31 日厚生労働省社会援護局保護課長事務連絡 以下 問答集 という ) の問 13の2の

返還の必要性を十分説明しており 手続は適法である 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件の争点は 本件保険が法第 4 条第 1 項に規定する 利用し得る資産 に該当するかどうかであるが その判断に当たっては 処分庁が判断の要素

無い (3) 特定市が振興協会会長 Aと市教育委員会とで一体に推進した当該文化事業は事業の実施前と実施後のまちの変化における事業の効果について国への報告義務があり, 公正に適法に事業を行う責務の存在は当該文化事業の目標の1は中心市街地の賑わいの促進にあって中心市街地活性化ソフト事業であって公開されて

2 当事者の主張 (1) 申立人の主張の要旨 申立人は 請求を基礎づける理由として 以下のとおり主張した 1 処分の根拠等申立人は次のとおりお願い書ないし提案書を提出し 又は口頭での告発を行った ア.2018 年 3 月 23 日に被申立人資格審査担当副会長及び資格審査委員長あてに 会長の経歴詐称等

第一審査会の結論 豊中市教育委員会が行った 内部公益通報に係る調査の実施について ( 報告 ) を不 開示とした決定は妥当ではなく 別紙に記載した部分を除き開示すべきである 第二審査請求の経過 1 開示請求審査請求人は 平成 25 年 7 月 17 日 豊中市情報公開条例 ( 以下 条例 という )

ウ商業地等である 町の土地の平成 28 年度分の固定資産税の課税標準額は 法附則第 18 条第 5 項及び第 25 条第 5 項の規定により 課税標準となるべき価格に0.7を乗じた額となる なお 岐阜市税条例 ( 昭和 25 年岐阜市条例第 14 号 以下 条例 という ) においては これと異なる

がある 7 平成 28 年 3 月 28 日 処分庁は 同日付で審査請求人に対し 借入金収入 円の未申告により生じた保護費過払い分について 法第 78 条第 1 項の規定により費用徴収を行う決定を行い 同年 7 月 7 日 費用徴収決定通知書を審査請求人に手交した 8 審査請求人は 平成 28 年

業務 とあるが, 当該支払の一時差止めに係る決定を除く と, されている すなわち, 決定に係る業務は, 事業管理課長である ウその決定に係る文書及びデータは存在する 事業管理課長の決定により, 年金機構は, 障害者の年金給付を一時差し止めるための電算処理をしている事実がある そして, その事実から

1 本件審査請求について (1) 本件審査請求に係る開示請求は, 法に基づき, 処分庁に対し, 本件対象文書の開示を求めたもの ( 以下 本件開示請求 という ) である (2) 本件開示請求を受けて, 処分庁は, 本件対象文書を作成しておらず不存在として, 不開示決定 ( 原処分 ) を行った (

おいて開催されていた法の制度運営に関する検討会の報告 ( 平成 17 年 3 月 29 日 ) では, 法の運用に関する改善措置として, 理由付記に関して 特に, 文書不存在を理由とする不開示決定については, 例えば, 請求対象文書をそもそも作成 取得していない, 作成したが保存期間が経過したので廃

処分済み

0 月 22 日現在, 通帳紛失の総合口座記号番号 特定番号 A-B~C 担保定額貯金 4 件 ( 特定金額 A): 平成 15 年 1 月 ~ 平成 16 年 3 月 : 特定郵便局 A 預入が証明されている 調査結果の回答書 の原本の写しの請求と, 特定年月日 Aの 改姓届 ( 開示請求者本人

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答申

処分済み

11総法不審第120号

11総法不審第120号

消費者庁にも苦情相談を行い, 今にも消費者庁が動くであろうこと等を話し, 異議申立人に謝罪及びデータ削除を求めているとのことであった 当初監察部は, 異議申立人に謝罪に応じるよう促したが, 異議申立人が使用しているデータは, 登記事項証明書記載のデータと同一であり 法 を犯していないので謝罪には応じ

11総法不審第120号

Microsoft Word - 答申第41号.doc

非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

処分済み

保険業務に係る情報提供料は 請求人の事業に基づいた収入であるとは いえない 第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項によ り 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過 審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日 審議経過 平成 30

11総法不審第120号

情報公開答申第733号本文(諮問第923号)

11総法不審第120号

個人情報の保護に関する規程(案)

11総法不審第120号

また 立入調査は 市職員又は市長が委任した者が行い 調査者については身分等を示す証明書を携帯し 関係者からの請求があった場合は提示しなければならないため 立入調査員証 ( 様式第 2 号 ) により身分を証明するものとします 参考 < 基本指針 > 一 7(p.12~13) <ガイドライン> 第 3

11総法不審第120号

日本医療情報学会

横情審答申第 1352 号 平成 28 年 10 月 14 日 横浜市長林文子様 横浜市情報公開 個人情報保護審査会 会長 藤原靜雄 横浜市の保有する情報の公開に関する条例第 19 条第 1 項の規定に基づく 諮問について ( 答申 ) 平成 28 年 4 月 21 日建都計第 136 号による次の

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320

社会福祉法人○○会 個人情報保護規程

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

(1) 農林水産省の事務官である特定個人 Aが職務上作成した行政文書で公にできる行政文書は存在するはずであり, 公開しなければならない ( 諮問第 551 号 ) (2) 本来であれば, 開示できる文書が存在しない, 存否応答しない, 不存在と, 文書の性質によって, 処分内容が異なるはずである 特

11総法不審第120号

2 異議申立ての理由 文書不存在 はあり得ないと考える 第 4 実施機関の説明要旨 実施機関から提出された理由説明書の要旨は次のとおりである 1 本件開示請求と関わる可能性がある文書がないか調査した 開示請求のあった文書が 沖縄県と福建省との友好省県締結に関わるものであることが推測されたことから 対

教員等の懲戒処分に係る審査に関する規程 ( 平成 21 年 9 月 16 日 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 教育公務員特例法 ( 昭和 24 年 1 月 12 日法律第 1 号 以下 法 という ) 第 9 条第 2 項の規定に基づき 沖縄県立看護大学教授会 ( 以下 教授会 という )

平成 27 年度 特定行政書士法定研修 考査問題 解答と解説 本解答と解説は 正式に公表されたものではなく 作成者が独自に作成したものであり 内容の信頼性については保証しない 以下の事項に全て該当 遵守する場合にのみ 利用を許可する 東京都行政書士会葛飾支部会員であること 営利目的でないこと 内容を

別記様式 2 地方整備局長 知事 支社支社長 印 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第 11 条 社会保険等未加入 業者 の通知について 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 ( 以下 法 という ) 第 11 条に基づき 弊社の発注工事において社会保険等未加入業者の存在が

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平成25年2月 日

メ 札幌市オンブズマン条例 平成 12 年 12 月 12 日条例第 53 号 改正 札幌市オンブズマン条例 平成 15 年 10 月 7 日条例第 33 号 平成 20 年 11 月 7 日条例第 36 号 目次第 1 章総則 ( 第 1 条 第 4 条 ) 第 2 章責務 ( 第 5 条 第 7

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横情審答申第 1534 号 平成 3 0 年 11 月 15 日 横浜市長林文子様 横浜市情報公開 個人情報保護審査会 会長 藤原靜雄 横浜市個人情報の保護に関する条例第 53 条第 1 項の規定に基づく諮問 について ( 答申 ) 平成 29 年 5 月 1 日総職健第 86 号による次の諮問につ

事案である 3 仲裁合意本件では 申立人の申立書において仲裁合意の内容の記載があり 被申立人は答弁書においてこれを争わなかったので 本件についての書面による仲裁合意が存在する なお 被申立人は審問期日においても本仲裁に応じる旨の答弁をした 4 当事者の主張 (1) 申立人の主張申立人は 請求を基礎づ

48

第 3 諮問庁の説明の要旨 1 本件事案の概要本件は, 審査請求人が平成 29 年 8 月 29 日付けで法人文書の開示請求を行ったことに対し, 同年 9 月 29 日付け千大総第 307 号により, 法人文書の一部を不開示とする開示決定等処分 ( 処分 1) を行ったところ, 審査請求が提起された

研究活動における不正行為への対応等に関する規程 ( 目的 ) 第 1 条 本規程は小池化学株式会社 ( 以下 当社 という ) における研究活動での不正行為を防止 すると共に 不正行為が行われ 又はそのおそれがある場合の取扱いに関し 必要な事項を 定める ( 定義 ) 第 2 条本規程において 不正

130306異議申立て対応のHP上の分かりやすいQA (いったん掲載後「早く申請してください」を削除)

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11総法不審第120号

1 審査会の結論 平成 29 年度市民税 県民税税額変更処分 に係る審査請求は棄却するべ きであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要緑区長 ( 以下 処分庁 という ) は 平成 29 年 6 月 1 日 審査請求人に対して 平成 29 年度市民税 県民税賦課決定処分 ( 以下 先行処分 と

っている以上, 被面接者においてそもそも特別な対応策を採る必要はないといえる ウよって, 本件対象文書の不開示部分は法 5 条 6 号に該当しないといえる (2) 意見書 ( 添付資料省略 ) ア裁判官の場合, 新任判事補志望者カードの全部が開示されている ( 資料 1) ことからすれば, 検事に関

ターの上司職員に隠匿 ( 隠滅 ) され送付がない為に, 法律に基づいた開示請求により送付をして頂きたいための開示請求であるが, 平成 19 年 10 月 22 日現在, 通帳紛失の郵便貯金 : 総合口座 特定番号 A ( 担保定額定期 : 枝番特定番号 B~Cを含む ):( 口座名義人 ) 開示請

11総法不審第120号

privacypolicy

高島市職員措置請求に係る監査の結果について 第 1 請求の受付 1 請求書の提出平成 29 年 9 月 28 日 2 請求人 3 請求の要旨 ( 高島市職員措置請求書 の原文のまま記載) 1 請求の要旨高島市長による平成 29 年度の固定資産税の賦課において 別紙の固定資産について 家屋の未評価によ

厚生局受付番号 : 近畿 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 近畿 ( 厚 ) 第 号 第 1 結論 請求者の A 社における厚生年金保険被保険者資格の取得年月日を昭和 63 年 2 月 26 日から同 年 2 月 16 日に訂正することが必要である 生年月日 :

第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項に より いずれも棄却すべきである 第 5 調査審議の経過審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日審議経過 平成 30 年 3 月 6 日 諮問 平成 30 年 4 月 26 日審議 ( 第

* 1.請求の要旨

個人情報保護に関する規定 ( 規定第 98 号 ) 第 1 章 総則 ( 目的 ) 第 1 条学校法人トヨタ学園および豊田工業大学 ( 以下, 総称して本学という ) は, 個人情報の保護に関する法律 ( 平成 15 年法律第 57 号, 以下, 法律という ) に定める個人情報取り扱い事業者 (

Transcription:

石川県情報公開審査会の答申概要 ( 答申第 155 号 ) 1 異議申立ての対象となった本件公開請求の対象文書 ( 諮問案件第 205 号 ) 平成 24 年 6 月の県議会定例会に提出予定の核燃料税条例に関する資料のうち 税率設定のために積算 した財政需要の詳細が分かる資料 2 本件公開請求に対する処分の内容 (1) 特定公文書ア法定外普通税を必要とする財政需要費目等 ( 計画 ) イ法定外普通税を必要とする財政需要費目等 ( 前回との比較 ) ウ財政需要運営的経費の主な事業項目エ財政需要投資的経費の主な事業項目オ計画額報告 ( 様式 2)( 平成 25 年度 ~29 年度 ) 財政需要の細目 ( 運営的経費 ) カ計画額報告 ( 様式 2)( 平成 25 年度 ~29 年度 ) 財政需要の細目 ( 投資的経費 ) (2) 決定の内容公開決定 3 異議申立ての趣旨 異議申立ての趣旨は 本件処分は適切な時期に情報公開しておらず 個人と社会の利益を損ねているので 公開の日付の変更を求めるというものである 4 担当課 ( 所 ) 総務部税務課 5 異議申立て等の経緯 (1)H24. 6. 8 公開請求 (2)H24. 6.22 公開決定 (3)H24. 8.17 異議申立て (4)H24. 9. 6 諮問 (5)H26.10. 7 答申 6 諮問に係る審査会の判断結果 本件異議申立ての対象となった公文書について 全部公開とした決定の時期については 妥当である 該当条項 審 査 会 の 判 断 要 旨 条例第 11 条第 1 項 ( 全部公開 ) 条例第 12 条第 1 項で規定される 公開決定の期限等 は 公開請求のあった日から 14 日以内に決定をしなければならない と原則的期限を定めるもので 期限を待たず公開決定等を行うことを除外するものではないが 本件処分は 公開決定の期限内に行 われており 違法性は認められず 現に行われた公開決定の時期は妥当である 7 審議経緯審査回数 4 回

( 別紙 ) 答申第 155 号 答申書 平成 26 年 10 月 石川県情報公開審査会

第 1 審査会の結論石川県知事 ( 以下 実施機関 という ) が 異議申立人からの公文書公開請求に対して 次の6 文書 ( 以下 併せて 本件公文書 という ) を特定し 全部公開とした決定の時期については 妥当である (1) 法定外普通税を必要とする財政需要費目等 ( 計画 ) (2) 法定外普通税を必要とする財政需要費目等 ( 前回との比較 ) (3) 財政需要運営的経費の主な事業項目 (4) 財政需要投資的経費の主な事業項目 (5) 計画額報告 ( 様式 2)( 平成 25 年度 ~29 年度 ) 財政需要の細目 ( 運営的経費 ) (6) 計画額報告 ( 様式 2)( 平成 25 年度 ~29 年度 ) 財政需要の細目 ( 投資的経費 ) 第 2 異議申立てに至る経緯 1 公開請求の内容異議申立人は 石川県情報公開条例 ( 平成 12 年石川県条例第 46 号 以下 条例 という ) 第 6 条第 1 項の規定により 実施機関に対し 平成 24 年 6 月 8 日に 2012 年 ( 平成 24 年 )6 月の県議会定例会に提出予定の核燃料税条例に関する資料のうち 税率設定のために積算した財政需要の詳細が分かる資料 について公開請求 ( 以下 本件公開請求 という ) を行った 2 実施機関の決定 実施機関は 平成 24 年 6 月 22 日に本件公開請求について 本件公文書を特定して公 開決定 ( 以下 本件処分 という ) を行い 異議申立人に通知した 3 異議申立て 異議申立人は 平成 24 年 8 月 17 日に 本件処分を不服として 行政不服審査法 ( 昭 和 37 年法律第 160 号 ) 第 6 条の規定により 実施機関に対して異議申立てを行った 4 諮問実施機関は 平成 24 年 9 月 6 日に 条例第 19 条第 1 項の規定により 石川県情報公開審査会 ( 以下 当審査会 という ) に対して 本件処分に係る異議申立てにつき 諮問を行った 第 3 異議申立人の主張要旨 1 異議申立ての趣旨異議申立ての趣旨は 本件処分は適切な時期に情報公開しておらず 個人と社会の利益を損ねているので 公開の日付の変更を求めるというものである 2 異議申立ての理由 異議申立人が 異議申立書及び意見書で主張している要旨は おおむね次のとおりであ

る (1) 異議申立ての可否について本件異議申立ては 情報公開の日付を争うものであるが いつ公開を決定したか は行政処分の一つに該当すると解釈できるため 行政不服審査法に基づく不服申立ての対象になると考える また 同法第 1 条では 処分の違法性のみならず 不当性についても不服申立てのみちを開くことが明文化されており 第 4 条では 不服申立てできる対象は 一般概括主義 が取られ そこに規定された例外を除き あらゆる処分に対して不服申立てができる旨規定している 条例では 公開した情報の内容 ( 非公開か一部公開か ) に対して異議申立てがなされる事態を想定し 本件異議申立てのように公開に至るまでの手続きに対する異議申立てを想定しないが 手続きに瑕疵がある場合でも 個人や社会が大きな不利益を受けかねない事態が考えられ 手続きに瑕疵がある場合でも異議申立てができるよう その対応方法を考えるべきである (2) 本件に係る手続きの瑕疵について本件公開請求は 平成 24 年 6 月 8 日に行い 同月 22 日に公開されたが 特定新聞の同月 14 日付け朝刊によると 本件公開請求に係る 核燃料税に関連した財政需要の詳細が分かる資料 は 同月 13 日に公表されたと記載されている 異議申立人においては 別途 本件公開請求担当課とは別の課に対する取材活動によって 本件公開請求に関する資料を公表日とされる 13 日に得たので 異議申立人は 同日 本件公開請求の担当課に対して 請求している資料は公開できないか と聞いたが 公開期限に至るまで公開されることはなかった しかしながら 異議申立人が この 資料は 開示請求した資料のすべてか と確認したところ肯定する回答を得た 条例第 1 条では 県民の知る権利の尊重 情報公開の推進 を謳っており これらの観点からすれば 公開決定期限を待たず 開示できる情報はできる限り速やかに開示することが求められるものである 本件異議申立ては 公開請求した資料が 6 月 13 日に公表されたにもかかわらず 公開決定された日が同月 22 日であったことは不適切であるという点を争うものである 情報公開制度によらず資料提供を依頼した場合と 条例に則って公開請求した場合では 公開請求による方が迅速な対応を取っていない歪な状況となっている 条例の目的は 公正で開かれた県政を一層推進する とされているが 条例によらず資料提供を求めた場合が優遇されるようなら 情報公開制度を否定することになる このような状況を是正し 同様なケースを防ぐため 不適切な公開日の是正を求める なお 石川県情報公開条例の運用解釈基準 では 県の主要施策 は 公開請求を待つことなくできる限り迅速に県民に提供する と記述しており 条例は決定期限内に公開決定すればよいと想定していないどころか 請求に迅速に対応することはもちろん 請求を受けなくても迅速に提供することを求めているので 本件に係る公開決定は 単に不当性があるだけではなく 条例の趣旨に反する違法性もあるといえる (3) 手続きの瑕疵による個人 ( 法人 ) の利益逸失について

異議申立人が所属するような報道機関においては 他社との差別化を図ることによって 消費者の心をつかみ 購買を促して利益を得ている側面がある 紙面に記載する情報の入手時期は この差別化を図るうえで重要な点であり 他社より早く情報を得たことを示し 購入者の信頼を高めようとすることがある 異議申立人は 公開された資料と同種の資料を得ているものの 非公式に提供依頼して得た資料と条例に基づく公式な手続きによって得た資料では その信頼性が異なるもので 信頼性の高い情報がしかるべき時期に得られることが個人 ( 法人 ) の利益につながることは明らかであり 今後も入手時期について報じることは十分あり得るので 公開日をさかのぼって訂正し できるだけ早い時期に資料を得たとすることにより利益の回復を図るべきである (4) 手続きの瑕疵による社会の利益損失について条例の手続きによって公開請求した者が 非公式に提供を求めた者よりも資料を得られる方が遅い事態 つまり 公開請求者をないがしろにし 迅速に対応しない事態は 知る権利を保障するはずの情報公開制度の根幹を揺るがし 社会全体の利益を損ないかねないものである (5) 理由説明書について実施機関の理由説明書では 異議申立人が平成 24 年 6 月 22 日に公開決定を受けている事実に誤りがなく 決定日を訂正すべきとする主張は 正当性が認められない と記載されているが 異議申立人は 本来公開すべき日までさかのぼり日付を訂正すべき と主張しているもので 単なる事実関係ではなく 公開日の妥当性を争うものである つまり 争点は 1いつの時点で公開請求に対応することが妥当だったか 2 遅くとも6 月 13 日の段階で公開できたのではないか 3 条例は14 日以内の決定を義務付けるが 14 日以内に決定すれば何も問題がないか の三点に凝縮される (6) その他本件異議申立てについて 情報公開総合窓口の行政情報サービスセンター職員に相談したところ 異議申立ては棄却される見通し との見解を示したが 異議申立人は このことによって 権利行使を妨げられたと感じた この姿勢について 情報公開審査会の見解を求めたい また 行政情報サービスセンター職員は この異議申立ての可否に関する相談の内容を 本件公開請求の担当課に伝えていたが 異議申立てに係る相談に関する情報は個人情報に当たり 異議申立人の心情を十分斟酌することが求められるものであるので 了解を取らないままでの伝達について 情報公開審査会の見解を示すことを求める 第 4 実施機関の主張要旨実施機関が主張している要旨は 理由説明書から総合すると おおむね次のとおりである 本件公開請求は 平成 24 年 6 月 8 日に受理した後 その内容について検討を行い 条例に定める公開決定の期限内である同月 22 日に公開決定することとなった なお 異議申立人が 平成 24 年 6 月 22 日に条例に基づく公開決定を受けている事実

に誤りはなく 当該公開決定日を訂正すべきとする異議申立人の主張には 正当性が認め られない 第 5 審査会の判断理由 1 条例の基本的な考え方について条例は 地方自治の本旨にのっとり 県政に関する県民の知る権利を尊重し 公文書の公開を請求する権利につき定めること等により もって県の諸活動を県民に説明する責務が全うされるようにするとともに 県民の県政に対する理解と信頼を深め 県民参加による公正で開かれた県政をより一層推進することを目的として制定されたものであり 公開の原則に基づき適正に解釈 運用されなければならない 当審査会は この公開の原則を基本として条例を解釈し 以下判断するものである 2 本件公開請求に対応する公文書の性格等について 平成 24 年 6 月の県議会定例会に提出予定の核燃料税条例について 税率設定のために 積算した財政需要の詳細が分かる資料である 3 本件異議申立ての対象について本件処分は 本件公文書を特定し 全部を公開したものであるが 異議申立人は 公文書の特定について申立てしていない 異議申立人は 本件処分の時期について 条例に規定する公開期限である請求から 14 日後に公開されたが それ以前に 別に 公開された資料と同種の資料 を得ており これが本件公文書と同じものであることを確認しているので 遅くとも資料を得た日には公開が可能であったはずであるから 公開決定日を同日にさかのぼって是正すべきであると主張しているので 以下 公開決定日の 是正 の可否について検討する 4 本件処分の時期について条例第 12 条第 1 項で規定される 公開決定の期限等 は 公開請求のあった日から 1 4 日以内に決定をしなければならない と原則的期限を定めるもので 期限を待たず公開決定等を行うことを除外するものではないが 本件処分は 公開決定の期限内に行われており 違法性は認められず 現に行われた公開決定の時期は妥当である 5 異議申立人のその他の主張について異議申立人は 本件公開請求に関する情報公開窓口の対応等について意見を述べているが 当審査会は実施機関から諮問を受け 実施機関の行った決定について判断を示すものであり また その他種々主張しているが 当審査会はその当否を審議する立場になく いずれも本件処分に対する判断を左右するものではない 6 まとめ 以上の理由により 第 1 に掲げる審査会の結論のとおり判断する

第 6 審査の処理経過 当審査会の処理経過は 別表のとおりである なお 当審査会の横山委員は 審査会の了解を得て本件諮問案件の審議を回避した < 別表 > 審査会の処理経過 年月日処理内容 平成 24 年 9 月 6 日 諮問を受けた ( 諮問案件第 205 号 ) 平成 24 年 10 月 3 日 実施機関 ( 総務部税務課 ) から理由説明書を受理した 平成 24 年 10 月 30 日 異議申立人から意見書を受理した 平成 25 年 10 月 17 日 ( 第 244 回審査会 ) 平成 26 年 2 月 27 日 ( 第 248 回審査会 ) 平成 26 年 8 日 21 日 ( 第 254 回審査会 ) 平成 26 年 9 月 22 日 ( 第 255 回審査会 )