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注意 : この日本語版文書は参考資料としてご利用ください 最新情報は必ずオリジナルの英語版をご参照願います AN1470 CLC と NCO を使ったマンチェスタデコーダ 著者 : 概要 PIC16F150x が内蔵する CLC( 構成可能なロジックセル ) と NCO ( 数値制御オシレータ ) を使うと マンチェスタデコーダを構築できます PIC16F150x は 低消費電力 XLP 技術に対応したエンハンストコアを実装したデバイスです デコーダはファームウェアのサポートをほとんど必要としないため モジュールの初期化後に必要な CPU サイクルはごくわずかです データとクロックを内部 SPI モジュールに供給し 最大 500 kbps でデータをキャプチャできます はじめに Jatinder Gharoo Brian Bailey Microchip Technology Inc. マンチェスタエンコードは通信およびデータストレージアプリケーションで幅広く使われています 広く採用されている理由は その単純さと同期が取りやすいというメリットです 全てのビットで少なくとも 1 回は遷移が保証されているため 受信デバイスはクロックとデータを復元できます この方式は DC 成分がゼロのため 誘導性または静電容量性の結合が可能です 一般的なアプリケーションでは データ送信に使うマンチェスタエンコーダと 受信に使うデコーダが必要です 本書では PIC16F が搭載する NCO と CLC 周辺機能をマンチェスタデコーダとして使う方法を示します 従来のアルゴリズムでは CPU 時間を使い過ぎて アプリケーションの他のニーズに応えるための CPU 時間がほとんど残らない事もありました 以下に示す手法では CPU クロックから独立して動作するモジュールを使うとともに CPU 使用率がゼロであるため データのエンコード / デコードがアプリケーションの処理を阻害しません エンコードの規格に応じて データはビット期間の前半または後半に得られます 業界で使われているマンチェスタエンコード信号には 2 つの規格があります G.E. Thomas 方式マンチェスタエンコード信号 ( 図 1) では 0 を Low から High への遷移 1 を High から Low への遷移によって送信します 図 1: マンチェスタエンコードデータ (G.E. Thomas 方式 ) IEEE 802.3 準拠のマンチェスタエンコード信号 ( 図 2) は G.E. Thomas 方式とは逆に 0 を High から Low への遷移によって送信します 図 2: マンチェスタエンコードデータ (IEEE 802.3 準拠 ) 2013 Microchip Technology Inc. DS01470A_JP - p.1

構成可能なロジックセル ここでは PIC16F150x マイクロコントローラの CLC モジュールを使ったマンチェスタデコーダの実装について説明します 構成可能なロジックセル (CLC) は CPU 実行の制約を受けずに動作する プログラマブルロジックを提供します CLC を使うと 選択可能な単一出力ロジック機能を駆動する構成可能なゲートによって 他の周辺モジュール 入力ピン レジスタビットからの信号を多重化できます 各 CLC モジュールの出力は チップ内部で周辺モジュール 他の CLC モジュール 出力ピンに接続できます 以下の 8 つをはじめ 各種ロジック機能を構成できます AND-OR OR-XOR AND S-Rラッチ セット / リセット付き D フリップフロップ リセット付き D フリップフロップ リセット付き J-K フリップフロップ セット / リセット付き透過ラッチ図 3 にロジック機能を示します 各ロジック機能は 4 入力 1 出力です 4 つの入力は 前段の 4 つのデータゲート出力です CLC コンフィグレーションツール CLC は あらかじめプログラムしておく事も動的に構成する事もできる 複数の組み合わせおよび順序回路を収めた周辺機能です 柔軟性が高くパワフルな反面 構成と設定は複雑です マイクロチップ社が提供する CLC コンフィグレーションツールを使うと モジュールの設定が簡単です 未接続の入力があるゲートは全てロジック 0 として読み出される事に注意してください ゲートまたはラッチへロジック 1 を入力するには 0 を反転します ツールのスクリーンショットは 補遺 A を参照してください DS01470A_JP - p.2 2013 Microchip Technology Inc.

図 3: CLC 機能 AND - OR OR - XOR lcxg1 lcxg1 lcxg2 lcxg3 lcxq lcxg2 lcxg3 lcxq lcxg4 lcxg4 LCxMODE<2:0>= 000 LCxMODE<2:0>= 001 4-Input AND S-R Latch lcxg1 lcxg2 lcxg3 lcxg4 lcxq lcxg1 lcxg2 lcxg3 lcxg4 S R Q lcxq LCxMODE<2:0>= 010 LCxMODE<2:0>= 011 1-Input D Flip-Flop with S and R 2-Input D Flip-Flop with R lcxg4 lcxg2 D S Q lcxq lcxg4 lcxg2 D Q lcxq lcxg1 lcxg3 R lcxg1 lcxg3 R LCxMODE<2:0>= 100 LCxMODE<2:0>= 101 J-K Flip-Flop with R 1-Input Transparent Latch with S and R lcxg2 J Q lcxg1 lcxg4 K R lcxg3 LCxMODE<2:0>= 110 lcxq lcxg4 lcxg2 D S Q lcxq lcxg1 LE R lcxg3 LCxMODE<2:0>= 111 2013 Microchip Technology Inc. DS01470A_JP - p.3

数値制御オシレータ (NCO) 図 4 に示す NCO モジュールは 16 ビットインクリメントレジスタを使って 20 ビットアキュムレータに加算し 入力周波数を分周するタイマです NCO が最も効果を発揮するのは 固定デューティサイクルで周波数精度と高分解能が必要なアプリケーションです NCO には以下の特長があります 16 ビットインクリメント機能 固定デューティサイクル (FDC) モード パルス周波数 (PF) モード 出力パルス幅制御 複数のクロック入力源 出力の極性制御 割り込み機能 図 4: NCO のモジュール図 Increment 16 (1) Buffer 16 Interrupt event Set NCOxIF flag NCO1CLK 11 20 D Q NCOxOUT To CLC, CWG LC1OUT FOSC HFINTOSC 10 01 00 2 NxEN Accumulator 20 Overflow NCOx Clock Q 0 1 NxOE TRIS Control NCOx NxCKS<2:0> Overflow S Q NxPFM NxPOL R Q NCOx Clock Ripple Counter 3 NxPWS<2:0> Reset Note 1: インクリメントレジスタは 最初に NCOx モジュールを無効化しなくとも値を変更できるように ダブルバッファ構成を採用しています ここでは参考のために示しています このバッファにはユーザはアクセスできません NCO の重要な特長の 1 つとして アキュムレータがオーバーフローするごとにパルス出力を生成する機能があります 出力は指定されたクロック期間アクティブになります クロック期間が終了すると 出力は非アクティブ状態に戻ります DS01470A_JP - p.4 2013 Microchip Technology Inc.

マンチェスタデコーダ このセクション以降で説明する手法は 図 1 に示した G.E. Thomas 方式のマンチェスタエンコードに基づくものです この方法は柔軟であり IEEE 802.3 に簡単に移植できます 最初の遷移に対しては モジュールのアイドル状態 マイクロコントローラピンの電源投入時設定 最初の受信ビット ( エンコード方法に応じた遷移 ) に基づいて 複数の実装方法があり 検討が必要です 起動時とアイドル時の状態は セクション 同期 で説明します CLC モジュールは非常に柔軟 であり 各モジュールの入出力極性を個別に反転する事で 多様なシナリオに適用できます NCO モジュールのアイドル状態もソフトウェアで制御できます 以下に説明する方法は データが各ビット期間の前半で得られる事を前提としています G.E. Thomas 方式でエンコードされた以下のビットストリームを例として取り上げます ( 図 5) この信号は 図 6 に示すようにクロックラインとデータラインにデコードされます 図 5: エンコードされたビットストリーム 図 6: データラインとクロックライン このビットストリームで注目すべき点は 2 つあります ビット値が各ビット期間の前半 ビット中間遷移より前に存在する事と 各ビット期間の中間で遷移が発生する事です このビット中間遷移によって NCO をト リガし 3/4 ビット期間を使ってオーバーフローさせる事で次のビット値をキャプチャできます ( 図 7) この 3/4 ビット期間によって 最大 ± 1/4 ビット期間の誤差が許容されます 図 7: データキャプチャ 2013 Microchip Technology Inc. DS01470A_JP - p.5

この構成からクロックを抽出するには OR-XOR コンフィグレーションの CLC モジュールを使います ( 図 8) 図 8: クロックの抽出 これは実質的には CLC OR-XOR をクロック D をデータとするマンチェスタデコーダです D からのデータキャプチャにクロック信号の立ち上がりエッジを使え 図 9: マンチェスタデコーダ ば全てのビットがデコードされますが 最初の 1 ビットだけはデコードされません この問題を解決できる方法は何通りかあり セクション 同期 で説明します 上記のタイミング図 ( 図 9) は 以下のモジュール図 ( 図 10) の回路でデコードできます この図では以下の 5 段を示します 第 1 段 - 受信マンチェスタ信号 第 2 段 - NCO がトリガされた時に入力データをキャプチャする D フリップフロップ 第 3 段 - NCO の起動タイミングを与える XOR ゲート 第 4 段 - NCO にクロックを供給し 3/4 ビット期間の全期間確実にクロッキングされるようにする AND-OR ゲート 第 5 段 - 前ビットのビット中間遷移時に起動し 3/4 ビット期間を生成する NCO DS01470A_JP - p.6 2013 Microchip Technology Inc.

図 10: デコーダ全体のモジュール図 CLC4 CLC2 CLC1 Data Out Data In D S Q1 R FOSC CLK NCO OUT Clock Out PIC16F1509 への実装 PIC16F1509 への実装方法を説明します 特定のビット期間を生成する NCO と 組み合わせロジックを実装するための 4 つの CLC モジュールを内蔵しています 以下のセクションでは このデバイスが内蔵するリソースを用いたこれらのモジュールの実装について説明します 第 1 段 - D フリップフロップ (CLC4) この段はクロック信号の立ち下がりエッジでマンチェスタデータをラッチします この出力はマイクロコントローラに供給される復元データです デコードされたデータはクロックの立ち下りエッジでサンプリングされていますが クロックの立ち上がりエッジで安定して読み出す事ができます データラインはクロックの立ち上がりエッジでは決して変化しないためです これら 2 つのモジュールはデコーダ内で最も重要な要素です これらは第 2 段から出力される立ち上がりエッジごとに固定長のパルスを生成します 第 2 段の出力が 0 に遷移した場合もオーバーフローするまで NCO がクロッキングを継続するように NCO の出力を AND-OR ゲートに戻します デバイスは構成される際に 3/4 ビット長のパルスを 1 つ出力します これは NCO をアクティブ Low 状態に移行させるために必要です NCO はアクティブになると NCOCLK レジスタで設定された出力パルス幅クロックを待機します * クロック源が供給された時点でアクティブパルスを終了し カウントを再開します * 設計のヒント : NCO をクロック源から切り離してアクティブ状態に保持すると NCO のデューティサイクルを制御できます 第 2 段 - XOR ゲート (CLC2) マンチェスタエンコードでは各ビットの中央での遷移が保証されているため XOR ゲートによって ビット中間遷移ごとに第 3 段で使う立ち上がりエッジを確保できます これは デコーダを各ビットの中央で同期させている事を意味します 第 3 段 - NCO + AND-OR (CLC1) PIC16F1509 はデータ値をキャプチャするための 3/4 ビット期間の生成に使う NCO モジュールを内蔵しています NCO は 3/4 ビット期間が経過した時点でパルスを出力するために アクティブ Low のパルス周波数モードで使います パルス幅は特殊機能レジスタで制御します このモジュールには指定されたクロック速度でアキュムレータに一定の値を繰り返し加算するためのクロック源も必要です これは CLC1 から供給されます 2013 Microchip Technology Inc. DS01470A_JP - p.7

図 11 に 25 khz のマンチェスタデータ入力の例を示します 25 khz の場合のビット期間は 40 s です これは データをキャプチャし NCO クロックを抽出さ れるクロックの立ち上がりエッジに同期させるために 3/4 ビット期間として 30 s を生成する必要がある事を意味します 図 11: ビットタイミング NCO を構成するには マイクロチップ社ウェブサイトに掲載している PIC16F1509 のデータシートの式 25-1 を参照してください 式 1: F overflow = NCO ----------------------------------------------------------------------------------------------------- Clock Frequency * Increment Value 2 n = 16 MHz Internal Clock F osc * Increment Value ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 2 20 n = アキュムレータの幅 ( ビット ) 30us pulse = 33.33 khz = ------------------------------------------------------------------ 16 MHz * Increment Value 2 20 Increment Value = 2184 = 0x0888 NCO はパルス周波数モードで使います このモードでは アキュムレータがオーバーフローするたびに あらかじめ設定されたクロック周期数の間出力がアクティブになります NCO をアクティブ (Low) 状態に保持するには これらのクロックを NCO から切り離す事を忘れないでください その後 クロックは次のパルスに加えられます DS01470A_JP - p.8 2013 Microchip Technology Inc.

同期 ここまでの説明では 最初のエッジがビット中間遷移である事を前提としていました 問題は 最初のビット中間遷移から 3/4 ビット長が経過した時点では 既にデータの最初のビットを捉え損ねている事です この問題には複数の解決方法があります まず最も簡単なのは 最初のビットが既知であるデータを受信する方法です データを読み出した後で このビットをマスクするだけで済みます もう 1 つは 最初にスタートビットを送信する方法です スタートビットは 最初のビットが送信される 1/2 ビット長前に発生させ 残りのデータがビット中間遷移に同期できるようにする必要があります エンコードされたデータラインを既定値の状態に戻すために ストップビットが必要になる場合があります 図 12 に デコーダ内の各段の波形タイミングを再度示します スタートビットとストップビットがあるため 最初と最後のクロックにはデータが含まれません ソフトウェアフィルタによって取り除く必要があります これは 状態変化割り込み ( スタートビットでトリガ ) 機能を使ってから SPI または UART に入力する事で実現できます または Bit-Bang を使っても簡単です 図 12: マンチェスタデコーダタイミングチャート 2013 Microchip Technology Inc. DS01470A_JP - p.9

ハードウェアアプリケーション CLC モジュールには各種入出力があります 図 13 に デコーダを適切に動作させるために 3 つのモジュールをどのように接続するかを示します 図 13: 外部ピン接続を含むモジュール図 まとめ 本書では CLC モジュールを使ったマンチェスタデコーダの実装方法を説明しました 選択した実装方法では NCO と 3 つの CLC モジュールを使いました シリアルデータとクロックはデータ復元のために SPI モジュールまたは UART に供給するか 必要に応じて Bit-Bang を使えます 選択した実装方法では マンチェスタデコードはごくわずかな CPU サイクルしか使わないため 他のタスクの処理が阻害される事はありません バイトとバイトの間はデバイスをスリープに保持する事で省電力が可能です CLCモジュールを効率的に使えるアプリケーションは他にも数多く存在します マンチェスタエンコードおよびデコードはそれらの一例に過ぎません PIC16F1509 上のエンハンストミッドレンジ 8 ビットコアは マイクロチップ社の超低消費電力 XLP 技術を採用し 幅広いアプリケーションに適しています DS01470A_JP - p.10 2013 Microchip Technology Inc.

参考文献 Wikipedia: http://en.wikipedia.org/wiki/manchester_code デバイスデータシート : http://www.microchip.com/wwwproducts/devices.aspx?ddocname=en553474 2013 Microchip Technology Inc. DS01470A_JP - p.11

補遺 A 図 14: CLC 1 (AND-OR) 図 15: CLC 2 (D フリップフロップ ) DS01470A_JP - p.12 2013 Microchip Technology Inc.

図 16: CLC4 (D フリップフロップ ) 2013 Microchip Technology Inc. DS01470A_JP - p.13

図 17: デコードされたデータ DS01470A_JP - p.14 2013 Microchip Technology Inc.

マイクロチップ社製デバイスのコード保護機能に関して以下の点にご注意ください マイクロチップ社製品は 該当するマイクロチップ社データシートに記載の仕様を満たしています マイクロチップ社では 通常の条件ならびに仕様に従って使用した場合 マイクロチップ社製品のセキュリティレベルは 現在市場に流通している同種製品の中でも最も高度であると考えています しかし コード保護機能を解除するための不正かつ違法な方法が存在する事もまた事実です 弊社の理解では こうした手法はマイクロチップ社データシートにある動作仕様書以外の方法でマイクロチップ社製品を使用する事になります このような行為は知的所有権の侵害に該当する可能性が非常に高いと言えます マイクロチップ社は コードの保全性に懸念を抱いているお客様と連携し 対応策に取り組んでいきます マイクロチップ社を含む全ての半導体メーカーで 自社のコードのセキュリティを完全に保証できる企業はありません コード保護機能とは マイクロチップ社が製品を 解読不能 として保証するものではありません コード保護機能は常に進歩しています マイクロチップ社では 常に製品のコード保護機能の改善に取り組んでいます マイクロチップ社のコード保護機能の侵害は デジタルミレニアム著作権法に違反します そのような行為によってソフトウェアまたはその他の著作物に不正なアクセスを受けた場合 デジタルミレニアム著作権法の定めるところにより損害賠償訴訟を起こす権利があります 本書に記載されているデバイスアプリケーション等に関する情報は ユーザの便宜のためにのみ提供されているものであり 更新によって無効とされる事があります お客様のアプリケーションが仕様を満たす事を保証する責任は お客様にあります マイクロチップ社は 明示的 暗黙的 書面 口頭 法定のいずれであるかを問わず 本書に記載されている情報に関して 状態 品質 性能 商品性 特定目的への適合性をはじめとする いかなる類の表明も保証も行いません マイクロチップ社は 本書の情報およびその使用に起因する一切の責任を否認します 生命維持装置あるいは生命安全用途にマイクロチップ社の製品を使用する事は全て購入者のリスクとし また購入者はこれによって発生したあらゆる損害 クレーム 訴訟 費用に関して マイクロチップ社は擁護され 免責され 損害を受けない事に同意するものとします 暗黙的あるいは明示的を問わず マイクロチップ社が知的財産権を保有しているライセンスは一切譲渡されません 商標マイクロチップ社の名称とロゴ Microchip ロゴ dspic FlashFlex KEELOQ KEELOQ ロゴ MPLAB PIC PICmicro PICSTART PIC 32 ロゴ rfpic SST SST ロゴ SuperFlash および UNI/O は 米国およびその他の国におけるマイクロチップ テクノロジー社の登録商標です FilterLab Hampshire HI-TECH C Linear Active Thermistor MTP SEEVAL Embedded Control Solutions Company は 米国におけるマイクロチップ テクノロジー社の登録商標です Silicon Storage Technology は 他の国におけるマイクロチップ テクノロジー社の登録商標です Analog-for-the-Digital Age Application Maestro BodyCom chipkit chipkit ロゴ CodeGuard dspicdem dspicdem.net dspicworks dsspeak ECAN ECONOMONITOR FanSense HI-TIDE In-Circuit Serial Programming ICSP Mindi MiWi MPASM MPF MPLAB Certified ロゴ MPLIB MPLINK mtouch Omniscient Code Generation PICC PICC-18 PICDEM PICDEM.net PICkit PICtail REAL ICE rflab Select Mode SQI Serial Quad I/O Total Endurance TSHARC UniWinDriver WiperLock ZENA および Z-Scale は 米国およびその他の国におけるマイクロチップ テクノロジー社の商標です SQTP は 米国におけるマイクロチップ テクノロジー社のサービスマークです GestIC および ULPP は マイクロチップ テクノロジー社の子会社である Microchip Technology Germany II GmbH & Co. & KG 社の他の国における登録商標です その他 本書に記載されている商標は各社に帰属します 2013, Microchip Technology Incorporated, All Rights Reserved. ISBN: 978-1-62077-099-3 マイクロチップ社では Chandler および Tempe ( アリゾナ州 ) Gresham ( オレゴン州 ) の本部 設計部およびウェハー製造工場そしてカリフォルニア州とインドのデザインセンターが ISO/TS-16949: 2009 認証を取得しています マイクロチップ社の品質システムプロセスおよび手順は PIC MCU および dspic DSC KEELOQ コードホッピングデバイス シリアル EEPROM マイクロペリフェラル 不揮発性メモリ アナログ製品に採用されています さらに 開発システムの設計と製造に関するマイクロチップ社の品質システムは ISO 9001:2000 認証を取得しています 2013 Microchip Technology Inc. DS01470A_JP - p.15

各国の営業所とサービス 北米本社 2355 West Chandler Blvd. Chandler, AZ 85224-6199 Tel: 480-792-7200 Fax: 480-792-7277 技術サポート : http://www.microchip.com/ support URL: www.microchip.com アトランタ Duluth, GA Tel: 678-957-9614 Fax: 678-957-1455 ボストン Westborough, MA Tel: 774-760-0087 Fax: 774-760-0088 シカゴ Itasca, IL Tel: 630-285-0071 Fax: 630-285-0075 クリーブランド Independence, OH Tel: 216-447-0464 Fax: 216-447-0643 ダラス Addison, TX Tel: 972-818-7423 Fax: 972-818-2924 デトロイト Farmington Hills, MI Tel: 248-538-2250 Fax: 248-538-2260 インディアナポリス Noblesville, IN Tel: 317-773-8323 Fax: 317-773-5453 ロサンゼルス Mission Viejo, CA Tel: 949-462-9523 Fax: 949-462-9608 サンタクララ Santa Clara, CA Tel: 408-961-6444 Fax: 408-961-6445 トロント Mississauga, Ontario, Canada Tel: 905-673-0699 Fax: 905-673-6509 アジア / 太平洋アジア太平洋支社 Suites 3707-14, 37th Floor Tower 6, The Gateway Harbour City, Kowloon Hong Kong Tel: 852-2401-1200 Fax: 852-2401-3431 オーストラリア - シドニー Tel: 61-2-9868-6733 Fax: 61-2-9868-6755 中国 - 北京 Tel: 86-10-8569-7000 Fax: 86-10-8528-2104 中国 - 成都 Tel: 86-28-8665-5511 Fax: 86-28-8665-7889 中国 - 重慶 Tel: 86-23-8980-9588 Fax: 86-23-8980-9500 中国 - 杭州 Tel: 86-571-2819-3187 Fax: 86-571-2819-3189 中国 - 香港 SAR Tel: 852-2943-5100 Fax: 852-2401-3431 中国 - 南京 Tel: 86-25-8473-2460 Fax: 86-25-8473-2470 中国 - 青島 Tel: 86-532-8502-7355 Fax: 86-532-8502-7205 中国 - 上海 Tel: 86-21-5407-5533 Fax: 86-21-5407-5066 中国 - 瀋陽 Tel: 86-24-2334-2829 Fax: 86-24-2334-2393 中国 - 深圳 Tel: 86-755-8864-2200 Fax: 86-755-8203-1760 中国 - 武漢 Tel: 86-27-5980-5300 Fax: 86-27-5980-5118 中国 - 西安 Tel: 86-29-8833-7252 Fax: 86-29-8833-7256 中国 - 厦門 Tel: 86-592-2388138 Fax: 86-592-2388130 中国 - 珠海 Tel: 86-756-3210040 Fax: 86-756-3210049 アジア / 太平洋インド - バンガロール Tel: 91-80-3090-4444 Fax: 91-80-3090-4123 インド - ニューデリー Tel: 91-11-4160-8631 Fax: 91-11-4160-8632 インド - プネ Tel: 91-20-2566-1512 Fax: 91-20-2566-1513 日本 - 大阪 Tel: 81-6-6152-7160 Fax: 81-6-6152-9310 日本 - 東京 Tel: 81-3-6880-3770 Fax: 81-3-6880-3771 韓国 - 大邱 Tel: 82-53-744-4301 Fax: 82-53-744-4302 韓国 - ソウル Tel: 82-2-554-7200 Fax: 82-2-558-5932 または 82-2-558-5934 マレーシア - クアラルンプール Tel: 60-3-6201-9857 Fax: 60-3-6201-9859 マレーシア - ペナン Tel: 60-4-227-8870 Fax: 60-4-227-4068 フィリピン - マニラ Tel: 63-2-634-9065 Fax: 63-2-634-9069 シンガポール Tel: 65-6334-8870 Fax: 65-6334-8850 台湾 - 新竹 Tel: 886-3-5778-366 Fax: 886-3-5770-955 台湾 - 高雄 Tel: 886-7-213-7828 Fax: 886-7-330-9305 台湾 - 台北 Tel: 886-2-2508-8600 Fax: 886-2-2508-0102 タイ - バンコク Tel: 66-2-694-1351 Fax: 66-2-694-1350 ヨーロッパオーストリア - ヴェルス Tel: 43-7242-2244-39 Fax: 43-7242-2244-393 デンマーク - コペンハーゲン Tel: 45-4450-2828 Fax: 45-4485-2829 フランス - パリ Tel: 33-1-69-53-63-20 Fax: 33-1-69-30-90-79 ドイツ - ミュンヘン Tel: 49-89-627-144-0 Fax: 49-89-627-144-44 イタリア - ミラノ Tel: 39-0331-742611 Fax: 39-0331-466781 オランダ - ドリューネン Tel: 31-416-690399 Fax: 31-416-690340 スペイン - マドリッド Tel: 34-91-708-08-90 Fax: 34-91-708-08-91 イギリス - ウォーキンガム Tel: 44-118-921-5869 Fax: 44-118-921-5820 11/29/12 DS01470A_JP - p.16 2013 Microchip Technology Inc.